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環境省環境研究総合推進費研究事業 ( 補助金 ) 終了課題研究成果報告会 3K 有用 有害金属挙動に着目した 都市ごみ焼却残渣の循環資源化トータルスキームの構築 累積予算額 : 71,374,000 研究体制 ( サブ課題番号 ) 肴倉宏史 (1,4) 倉持秀敏 (

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(1)

3K143007

有用・有害金属挙動に着目した

都市ごみ焼却残渣の循環資源化トータルスキームの構築

肴倉 宏史 (1,4) ・ 倉持 秀敏 (1)

(国立環境研究所)

門木 秀幸 (1,2) ・ 成岡 朋宏 (1,2) (鳥取県衛生環境研究所)

佐藤 研一 (2,3) ・ 藤川 拓朗 (2,3) (福岡大学)

水谷 聡

(3)

(大阪市立大学)

2017.03.10

環境省 環境研究総合推進費 研究事業 (補助金)

終了課題研究成果報告会

研究体制

(サブ課題番号)

累積予算額:

¥71,374,000

(2)

ボイラー ガス冷却塔 バグフィルター 落じん灰 ボイラー灰 ガス冷灰 集じん灰 (焼却飛灰) 都市ごみ 焼却炉 焼却炉底灰 (焼却主灰) 焼却主灰としてそのまま埋立処分 重金属不溶化処理して埋立処分 貴重な“空間資源”を消費。 長期的な安全性確保が必要。 焼却残渣から鉄回収、焼却残渣のセメント 原料化、溶融スラグの土木資材化 など・・・

本研究の背景

「焼却処理」は、わが国の廃棄物処理に不可欠。

2

衛生処理・減容化

リサイクル

最終処分

年間約400万トンの

焼却残渣が発生

重金属等が濃縮

焼却残渣の処理/リサイクルについて、

循環型社会に相応しい循環資源化戦略が必要。

埋立物の72.9%

有用/有害金属コントロール

埋立廃棄物量最小化

最終処分場の確保難⇔廃棄物処理の持続 : 地域によっては極めて切迫した課題。

有用/有害金属の濃縮・分配

(3)
(4)

4

本研究課題の構成

評価試験法開発 環境安全品質提示 焼却残渣の長期安定性評価手法の 開発と適用 課題3 最適化の基礎情報のための 金属挙動、化学形態を把握 焼却工程における金属分配挙動調査と 推算モデルの開発 課題1 主灰リサイクル実証 ガイドライン提示 土木資材利用に適した焼却主灰の 高品質化の検討 課題2

スキームの構築・提案

課題4

循環型社会に相応しい焼却残渣利用/処分のトータルスキームを提案

土木資材化

物理特性・長期環境安全性

最終処分

長期環境安全性

金属資源化

含有量、化学形態 資源利用最大化・埋立最小化・長期環境安全性確保

(5)

課題1:焼却工程における金属分配挙動調査と推算モデルの開発

5

実施設詳細調査

①落じん灰, 2.5 ②焼却主灰,  66.6 ③空気予 熱器灰,  2.0 ④減温塔 灰, 0.2 ⑤集じん灰,  28.7 ①落じん灰,  0.73 ②焼却灰, 81.9 ③ボイラ灰, 3.0 ④過熱器灰,  3.3 ⑤エコノマイザ 灰, 0.12 ⑥減温塔灰,  0.46 薬剤吹込前飛灰相当, 10.5 A施設 B施設 1  0  1  4  1  6  1  5  1  1  72  72  80  86  79  76  88  81  94  65  85  86  94  85  93  92  96  95  3  8  3  3  3  5  3  6  7  3  2  3  2  1  24  20  20  12  17  18  6  19  3  23  7  14  3  8  2  8  2  3  0 20 40 60 80 100 A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) 20  C a 24  C r 25  M n 26  Fe ①落じん灰 ②炉底灰 ③~⑥煙道灰 ⑦集じん灰 9  2  27  6  50  19  3  16  16  12  21  76  90  97  96  56  90  93  94  42  30  51  59  62  9  16  50  67  63  42  4  4  2  2  1  1  1  2  8  3  4  2  5  1  1  11  4  3  2  15  4  7  6  7  49  39  41  35  71  66  33  33  36  36  0 20 40 60 80 100 A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) 28  N i 29  C u 30  Z n 82  P b ①落じん灰 ②炉底灰 ③~⑥煙道灰 ⑦集じん灰 7  1  2  0  0  0  0  3  1  84  92  86  94  89  14  36  51  5  19  26  41  59  54  67  2  4  3  1  2  20  5  1  7  1  1  5  3  8  3  14  3  8  83  44  45  94  73  72  56  35  46  31  0 20 40 60 80 100 A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) A施設 B施設 文献1) 文献2) 文献3) 14  Si 16  S 17  C l 19  K ①落じん灰 ②炉底灰 ③~⑥煙道灰 ⑦集じん灰 図.重量収支(ストーカ炉) 図.元素分配挙動(ストーカ炉) 10 100 1000 10000 100000 1000000 5  B 11  Na 12  M g 13  A l 14  Si 16  S 17  C l 19 K 20 C a 24  C r 25  M n 26  Fe 28  N i 29  C u 30  Zn 82  P b 含有 量 (mg /kg) ①落じん灰 ○A施設 ◇B施設 △文献3) 図.元素含有量(ストーカ炉) ● ストーカ炉 2施設、流動床炉 1施設の計3施設を調査 ● 運転条件変更を含め全36試料採取、56元素を定量 ● 微粉砕⇒酸分解⇒アルカリ溶融による2段階抽出(N=3)など 図.施設B概要 (300 t/d)

(6)

課題1:焼却工程における金属分配挙動調査と推算モデルの開発

6

マルチゾーン熱力学計算

0% 50% 100% Si Al Fe Ca Mg Na K P Cu Pb Zn Hg Cl S P artitio n  ra tio %

FlueGas FlyAsh T‐reducerAsh BoilerAsh BottomAsh ShiftingAsh

● 焼却炉内から集じん器に至る過程をゾーンに分割し、熱力学平衡計算による重金属挙動をモデル化 ● 構成元素の熱力学データ収集 ● 施設調査結果と照合、パラメータ最適化 ストーカ炉における各灰の重金属の化学形態を次のように推定 ● 炉底灰:シリケート等の固体酸化物とガラス溶融状態のもの ● 落じん灰:主灰成分+金属(+不燃分) ● 中間灰:塩化物と主灰成分 ● 飛灰:塩化物と主灰成分 炉底灰 1000℃ R=0.5 燃焼帯1 1030℃ R=1.0 おき燃焼帯 200℃ R=1.0 950℃ R=0.2 900℃ R=0.2 乾燥帯 100℃ R=0 熱分解帯 800℃ R=0.3 飛灰 消石灰 エコノマイザ 374℃ l,R=0.01 二次燃焼室 1050℃ 減温塔 185℃ l,R=0.01 バグフィルタ 175℃ l,R=0.5 ボイラー 744℃ l,R=0.01 エコノマイザ灰 減温塔灰 空気なし 空気なし 落じん灰 Pb 100% Pb( li q) : 2 % PbO( g) :PbCl 3 % 2(g): 0.2 % 空気 PbO(g): 55% PbCl2(g): 5% Pb(slag): 5% Pb(slag): 0.5% K2PbCl4(s): 1.4% KPb2Cl5(s): 0.2% PbSiO3(s): 4% PbCl2(s): 17% KPb2Cl5(s): 39% Pb(slag): 28% Pb(s): 1% Pb(slag): 1% Pb(g): 17 % PbS(g): 6% PbCl(g): 5% PbO(g): 40 % PbCl2(g): 1% Pb(slag): 35% 一般廃棄物

(7)

課題2:土木資材利用に適した焼却主灰の高品質化の検討

2カ所の最終処分場にて実施(既存施設で浸出水処理可能) ・鳥取中部ふるさと広域連合クリーンランドほうき:K市 ・F市最終処分場

焼却主灰エージング実証試験

焼却主灰エージング実証試験

併せて、トレーサビリティシステムを検討し、

有効活用ガイドライン案を提示した。

併せて、トレーサビリティシステムを検討し、

有効活用ガイドライン案を提示した。

エージング

条件

評価項目

◆ 環境安全品質 ◆ 物理特性、土質力学特性 - 粒子密度、粒度分布、締固め特性 - 修正CBR、一軸圧縮強さ - せん断抵抗角、粘着力 7 ■ エージング期間、マウンド密度(締固め) ■ 散水(積極散水/自然降雨) ■ 混合頻度(切り返し) ■ セメント、酸化マグネシウムの添加

“焼却主灰改質資材”

エージングとセメント混合処理による土木資材化: (落じん灰・ボイラー灰排除、異物除去により可能性向上) ☑ 土木資材性 ☑ 品質変動、品質管理方法 ☑ 重金属含有量(課題1で低減) ☑ 環境安全性(受入基準)(長期は課題3で詳細評価) (日) 0.001 0.01 0.1 0 100 200 300 400 JL T4 6‐ Pb  (mg /L) ●散水あり ○散水なし 環告46号溶出試験結果 (鉛) 0 100 200 300 400 500 600 700 0 100 200 300 400 500 JL T1 9‐P b  (mg /kg) ●●散水あり ○○散水なし (日) 環告19号含有量試験結果 (鉛)

(8)

課題2:土木資材利用に適した焼却主灰の高品質化の検討

8 0 20 40 60 80 100 30 90 365 密なマウンド 緩いマウンド エージング日数 (日) 衝撃加 速度 Ia (m /s 2 ) 中層 F市 0 20 40 60 80 100 120 0 30 90 365 730 締固め度90% 締固め度95% 修正 CB R 値 (%) エージング日数 (日) 品質基準:上層路盤80%以上 品質基準:下層路盤30%以上 K市焼却主灰 一面せん断試験 0 50 100 150 200 250 300 350 400 Dc=95% Dc=95% 100kPa50kPa 150kPa ○ □ △ 50kPa 100kPa 150kPa ○ □ △ Dc=95% 50kPa 100kPa 150kPa ○ □ △ せん断応力 (k Pa) エージング日数やマウン ド密度は重金属の不溶 化傾向と解砕後・施工後 の強度発現に影響。 粘着力、せん断抵抗角 共に盛土材料としての 目安となる強度定数より も高い値を示しており、 有効利用可能。 エージング後にセメント 添加を行う場合、エージ ング期間が長いほど重 金属の不溶化により強 度が増加する傾向を確 認。 0 20 40 60 80 100 0 200 400 600 800 K市焼却主灰 F市焼却主灰 (密) F市焼却主灰 (緩い) エージング日数 (日) せん 断抵 抗角 φ ( ° ) 盛土設計時に用いる際の目安 (砂) 0 50 100 150 0 200 400 600 800 K市焼却主灰 F市焼却主灰 (密) F市焼却主灰 (緩い) エージング日数 (日) 粘着 力 c (kP a) 盛土設計時に用いる際の目安 (砂) せん断変位(mm) 5 10 15 20 せん断変位(mm) 5 10 15 20 せん断変位(mm) 5 10 15 20

(9)

課題3:焼却残渣の長期安定性評価手法の開発と適用

9

エージングした焼却主灰の有効利用シナリオにおける長期環境影響評価

pH10 HNO3 pH13 pH4 pH7

P

P

P

P

pH自動調整装置 pH自動調整装置 焼却灰+純水 焼却灰+純水 NaOH HNO3 HNO3 ■ pH依存性試験 (ISO/TS 21268-4) ■ 上向流カラム通水試験 (ISO/TS 21268-3) ■ 屋外暴露試験 10 11 12 13 14 0 5 10 15 20 Age0 Age30 Age90 Age365 浸出 液の pH 累積液固比 (L/kg) K市焼却主灰 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 5 10 15 20 Age0 Age30 Age90 Age365 累積液固比 (L/kg) Pb 溶出濃 度 ( m g/ L ) K市焼却主灰 0.01 0.1 1 10 100 1000 2 4 6 8 10 12 14 Age0 Age30 Age90 Age365 Pb 溶 出 量 (m g/ kg ) ※点線のラインは エージング0日における pHを意味する。 pH 0.01 0.1 1 10 2 4 6 8 10 12 14 Age0 Age30 Age90 Age365 Cr (Ⅵ ) 溶 出 量 (m g/ kg ) pH ※点線のラインは エージング0日における pHを意味する。

(10)

課題2:土木資材利用に適した焼却主灰の高品質化の検討

10 試料名 路盤材 盛材料 自硬性 セメント との反応 環境負荷 経済性 マウンド 密度 焼却主灰 の種類 焼却主灰 改質資材 ○ ○ △ ◎ △ ◎ マウンド密度を 小さくする必要 がある。 発生地域の 影響はない。 ◎:(土木資材・その他:そのまま使用可能・特に優れている) ○:(土木資材・その他:適切な対策を行えば使用可能・優れている) △:(土木資材・その他:○に対して対策の時間及びコスト等がかかる) 不溶化効果 項目 土木資材としての品質

焼却主灰改質資材の地盤材料としての評価

焼却主灰改質資材の地盤材料としての評価

焼却主灰改質資材の 製造・品質管理ガイドライン(案) 目次 第1章 総則 第2章 適用用途と要求品質 2.1 路盤材 2.2 盛土材 2.3 裏込材・裏埋材・埋立材・埋戻材 第3章 焼却主灰改質資材の製造方法 3.1 概要 3.2 前処理 3.3 改質方法 3.3.1 エージング 3.3.2 薬剤処理 3.3.3 固化・解砕 ・・・ 3.4 代表的な焼却主灰改質資材の特性 第4章 環境安全品質 4.1 環境安全品質基準 4.2 検査方法 第5章 有効活用の記録 ・・・ ■トレーサビリティシステムを検討し、有効性と課題を自治体へヒアリング

(11)

11

焼却残渣の金属回収・土木資材リサイクルに関する調査(欧州)

欧州での焼却残渣リサイクルの現状調査

国名

主灰の取扱い

ドイツ

資材リサイクルに関する統一的制度を準備中。現在は地方政府ごとに運用。 天然資材が豊富な内陸部では規制は厳しく、資材が比較的乏しい北の平野部で は利用に積極的する傾向。 焼却主灰の有効利用率は公式には90%(路盤材が30%程度、最終処分場内の敷土 材や覆土材に45%程度)。

スイス

焼却主灰の土木資材利用はない。 法律上許可されておらず、埋立処分しなければなら

デンマーク

道路材料として長年利用され、でいる。99%がリサイクルされている。自動車専用道路の路盤材として特に利用が進ん

オランダ

全ての都市ごみ焼却事業者と政府との間で”Green Deal Bottom Ash”を契約

(>6 mm非鉄の75%以上を回収。2020年以降、粒状物を全て利用できるようにク リーンにする)。自動車専用道路のジャンクションや防音壁にも利用。 ■道路材料利用を実施:デンマーク、ベルギー、フランス、ドイツ、オランダ、ポルトガル、英国、スペイン ■イタリアでは、一部、コンクリート骨材に利用

国名

調査

施設名

操業開始年

主灰処理量

ドイツ

MDSU 2012 1300 t/日 STORK 60万t/年 TARTEK 2013 12万t/年

スイス

ZAV 2015 10万t/年 DHZ 12万t/年

デンマーク

AFATEK 24万t/年

オランダ

AEB 2010 30万t/年

(12)
(13)
(14)

14

焼却残渣の金属回収・土木資材リサイクルに関する調査(国内・台湾)

国内における混合材料化施設の現状調査

台湾での焼却残渣リサイクルの現状調査

“混合材料化”焼却残渣中の異物除去,粒度調 整,添加剤の混合,エージング等を行うことで 路盤材や地盤材料などの土木資材とするリサイ クル方法。 道府県 認定 NETIS 認定 なし 合計 混合材料化 6(4*) 20(4*) 14 36 焼成 0 1 1 2 セメント原料化 0 3 24 27 溶融 0 1 6 7 道府県認定・・・道府県等の定めるリサイクル製品認定制度 * 4施設は、道府県認定とNETISの両方を取得。 ◆混合材料化は石炭灰や製紙焼却灰で広く行 われており、一般廃棄物焼却残渣について も2施設で事業化されていることを確認した。 受入を検討中の事業者もあった。 ◆焼却残渣の受入基準は埋立判定基準を、出 荷製品の品質基準は土壌環境基準を援用し ている場合がほとんどであり、検査頻度は 多様であった。 ◆着実な製品販路の確保が最も重要なため、 異物除去等による品質向上や認定制度を含 めた信頼度向上に努力が払われている。 主灰60万トンが混合材料化、電子システムで管理

(15)

カラム試験の連続散水(左)および間欠散水(右)の比較(Pb)

上向流/散水カラム試験の開発と重金属安定化処理飛灰への適用

課題3:焼却残渣の長期安定性評価手法の開発と適用

15 間欠散水 Pあり/なし キレー ト処理 水のみ P 溶出液 キレー ト処理 水のみ P 連続散水 溶出液 ◆ 上向流式と散水式の比較、散水条件(連続散水、間欠散水)の影響比較 キレート、リン酸、セメントのそれぞれ処理した飛灰に連続上向流式(ISO法)と間欠散水式を適用 した結果、いずれの処理方式についても、間欠散水式で高濃度溶出。 未処理灰とキレート処理灰に連続散水式と間欠散水式を適用。上向流式、連続散水式よりも間欠 散水式の方が鉛は10倍程度高濃度で溶出。酸化や炭酸化が処理飛灰中の鉛安定性に影響したと考え られる。覆土等による速やかな乾燥防止が重要。 ◆ 上向流式と散水式の比較、散水条件(連続散水、間欠散水)の影響比較 キレート、リン酸、セメントのそれぞれ処理した飛灰に連続上向流式(ISO法)と間欠散水式を適用 した結果、いずれの処理方式についても、間欠散水式で高濃度溶出。 未処理灰とキレート処理灰に連続散水式と間欠散水式を適用。上向流式、連続散水式よりも間欠 散水式の方が鉛は10倍程度高濃度で溶出。酸化や炭酸化が処理飛灰中の鉛安定性に影響したと考え られる。覆土等による速やかな乾燥防止が重要。 (埋立処分量最小化⇒)飛灰の埋立処分環境における長期的な環境安全性を検討 カラム試験での経時的な溶出挙動(Zn,Cr,Cu)

(16)

選別プロセス導入 ◆揮発した鉛などを中~高濃度で 含有するため、金属資源化と最終 処分の選択肢があり得る。

金属資源化

16

焼却残渣の循環資源化トータルスキーム(案)

銅や鉛などの有用・有害 金属を高濃度で含有する ことから、金属製錬原料 とする。 ボイラー ガス 冷却塔 バグフィルター

落じん灰

ボイラー灰 ガス冷灰

集じん灰 (焼却飛灰)

都市ごみ 焼却炉

焼却主灰

金属資源化

最終処分 全発生量の2/3を占める。 金属濃度が最も低く、物性も十分 であることから、エージングやセ メント混合により土木資材化する。

土木資材利用

最終処分

“トータルスキームガイドライン” ◆新規計画段階 ◆既存施設で対応可能な事項 ◆落じん回収効果の評価 火格子形状の評価 代表試料とばらつき評価 検討課題 検討課題 ◆鉛等の濃度低減の徹底: 原因廃棄物の特定と除外検討 “ヘビー”分離効果の調査 ◆製品の環境安全性と信頼確保方策: 環境安全品質基準提示 トレーサビリティシステムの導入 検討課題 検討課題 ◆各選択肢から見た最適な排ガス処理 方式(乾式/湿式/二段式)や飛灰処理方 式の選定 ☑金属製錬原料化-受入用件の精査: 中和剤回避による希釈抑制や塩分離 ☑最終処分-最終処分負荷の低減に向 けた要因検討(COD負荷、硝化阻害等) 検討課題 検討課題 発生量少なく中間的な 性状だが鉛など溶出

(17)

本研究で得られた主な成果(環境政策への貢献)

■ 課題1

焼却工程における金属分配挙動調査と推算モデルの開発

有用・有害金属を含む焼却残渣は、循環型社会に相応しいリサイクル・処理処分方法に最適化す る必要がある。本研究により、落じん灰やボイラー灰を含む各焼却残渣中の金属含有量や化学形態 の詳細な基礎情報を獲得することができた。成果はわが国の金属資源戦略ならびに焼却残渣の資源 化効率最大化と環境負荷最小化に向けた環境政策に貢献可能である。

■ 課題2

土木資材利用に適した焼却残渣の高品質化の検討

最終処分場の残余年数は上昇傾向にあるが地域差が大きく、新規建設は困難であり、既存の処分 場は依然として貴重な空間資源である。本研究成果は焼却主灰の土木資材化の可能性を拓くことに より、最終処分場の消費容量節減のための施策に貢献可能である。このために、焼却主灰の高品質 化とトレーサビリティ確保を組み合わせた製造・品質管理ガイドライン案を提示した。

■ 課題3

焼却残渣の長期安定性評価手法の開発と適用

廃棄物政策において市民からの信頼確保は最重要事項であり、有害物質による環境汚染の懸念は 最大の不安材料の一つである。本研究では、焼却主灰の土木資材化と焼却飛灰の埋立処分の各シナ リオにおいて、長期安定性を評価するための試験系を確立し、適用・評価した。これら成果は科学 的根拠に基づく安全安心な最終処分や有効利用を推進するための関連施策へ貢献可能である。

■ 課題4

都市ごみ焼却残渣の循環資源化トータルスキームの提案

本研究は、課題1~3の成果を踏まえて、さらに焼却残渣の混合材料化に関連する国内・海外の情 報を整理し循環型社会に相応しいトータルスキームを構築するための必要な要件を整理した上で、 都市ごみ焼却残渣の循環資源化トータルスキーム案を提示した。この成果は持続可能な廃棄物処理 のための環境政策の推進に貢献可能である。 17

(18)

ご清聴ありがとうございました。

参照

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