CONTENTS
【特集】
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「活性化するベトナムの小売市場の概観について」
1MAI INTERNATIONAL ASSOCIATES JSC. 統括部長 小比賀 健作
【みなと銀行からのお知らせ】 ■
外国人留学生インターンシップ研修の実施につきまして
4 【海外ビジネス情報】 ■海外ニュース・マーケットレポート
5みなと銀行 国際業務部
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号
国 際 業 務 部 通 信
2019 年 9 月
6
号
1
「活性化するベトナムの小売市場の概観について」
MAI INTERNATIONAL ASSOCIATES JSC.
統括部長 小比賀 健作
日本から南西に 3,600 キロ。南北に細長く、イ ンドシナ半島に位置する新興国ベトナムでは 現在、小売市場が大きな成長のきざしを見せ ている。 従来のベトナムの小売市場を形成していたト ラディショナルトレード店舗(昔ながらの市場 など伝統的な販売店)に加えて、新たにモダ ントレード店舗(スーパーマーケットなどに代 表される現代的販売店)が拡大しているため だ。 またベトナムでは、GDP が直近 10 年間で毎年 5-7%の成長を続けている。この安定的な経済成 長に伴って、9,000 万人を超える国民が購買力をつけていることも、小売市場の成長の要因とし て挙げられる。 2000 年以降は世界最速でインターネット普及が進み、普及率が 50%に達したように、スマートフォ ンを介した情報化が浸透したことによって、都市部の中間所得者層を中心に急激に生活スタイ ルが変化したことも大きい。 ベトナム商工省は今年に入り、「2020 年に国内の小売市場は 1,800 億円の規模に成長する」とい う試算を報告した。これはタイやシンガポールを上回り、ASEAN でインドネシアに次ぐ2番目の規 模の数字になる。 規制面では、2007 年の WTO 加盟をきっかけに 2009 年より国内での外資 100%での小売参入が 認められるようになった結果、モダントレード店舗が拡大。 店舗数は、全土で、ショッピングセンター150 店舗、スーパーマーケット 800 店舗、コンビニエンス ストアが 2,000 店舗にのぼるとされている。 ショッピングセンターでは、国を代表する巨大コングロマリットである「VIN グループ」擁する VINCOM や、韓国系大手ロッテマート、すでに4店舗を開業している日系イオングループによるイ オンモールなどが積極的に投資を進めている。2
スーパーマーケットでは、100 店舗を誇る老舗コープマートといった地場小売の大手に加えて、 VIN グループの VIN MART や、タイの財閥セントラルによる BIG C、ドイツ系の METRO を買収し たタイの BJC グループによる MEGA マーケットなどがある。 コンビニエンスストアでは、店舗数でトップをひた走る VIN MART+(プラス)に対し、日系ファミリー マートとイオングループのミニストップ、2017 年に新たに参入したセブンイレブンがそれを追うか たちとなっている。 上記以外でも、ドラッグストアや家電量販店、ベビー用品店、ホームセンター、輸入品販売店など も増えている。63 省 1,000 店舗にも及ぶ携帯電話販売チェーンを持ち、同時に家電量販店 Dien may xanh を 63 省 800 店舗で運営する「Thegioididong」は、新たにスーパーマーケットのチェーン ブランド Bach hoa xanh をホーチミン南部に立ちあげた。このような、小売のカテゴリーを超えた参 入も多い。 日系企業では、ベトナムで生産のみを行っ ていたファーストリテイリング社(UNIQLO) が、ホーチミン中心部で今秋1号店を開業 する。また、無印良品、マツモトキヨシも新 規参入を決め、店舗開店を進めている。小 売店のバリエーションが増えることにより、 国内に流通する製品の種類も増加していく と考えられる。 ただし、小売全体の安定的な成長に対して は、課題も多い。 ベトナムでは、消費者にとってはかねてから馴染みがあるトラディショナルトレード店舗が好まれ る傾向にある。これらは都市部では徐々に減少しているが、小売の売上の約8割をも占めるとさ れている。そのために依然、商取引の中心である。トラディショナルトレード店舗からスーパーや コンビニなどのモダントレード店舗へと、消費者が購入先の切り替えを迅速に行うかは不透明で ある。 また、都市部で地価が高騰していることも懸念材料である。 これは、規制緩和による大規模投資や北部ハノイ市のモノレールや南部ホーチミン市の地下鉄 の工事などに代表されるインフラ整備にともない、不動産売買が盛んに行われていることに起因 する。公示された地価よりも実際は 4-6 倍高い価格で取引されている状況が現地メディアで報じ られるなど、当局が管理できないほどに、地価が急激な変化を起こしている。これらは、多くの小 売企業体にとってリスクとして捉えられている。 ホーチミン中心部では 50 平米の店舗で賃料が 1 万ドルを超えることがあるなど、利益率が低い 低単価の小売店にとっては厳しい側面があり、店舗維持と販売価格とのバランスが難しくなるケ ースがでてきている。
3 一方で、マレーシア発祥のライドシェアアプリ「Grab」に代表される、スマートフォンの配達アプリ ケーションを導入している小売企業が増加している。このようなアプリでは、消費者からオーダー を受けた配達員が登録店舗で代理購入し、消費者の元に商品等を配達する。消費者にとっては 実際の店舗に足を運ばずに商品を購入できるため、インフラ整備が遅れて交通渋滞が深刻化し ているハノイ市・ホーチミン市で人気がある。また店舗側、とりわけ都市部の路面店にとっては多 くの来客者の移動手段であるバイクの置き場を確保する必要がない等のメリットもある。 この様な配達アプリは飲食の宅配において「Grab」を中心に 2018 年頃から始まり、台湾系タピオ カティーの人気などに伴って、いまでは一般的に活用されている。近年ではより広いカテゴリー の製品も購入できるようになっており、地場ベンチャーFoody が展開する「Now」ではユーザーは、 事前に店舗がアプリに登録した生鮮食品・紙お むつ・粉ミルクなどのベビー用品・薬品・日用品・ シャンプーなどの消耗品を注文することが可能 である。 現状、食品オーダーが大半だが、上記のような、 それ以外の広いカテゴリーの商品が、今後配達 アプリの対象となる可能性がある。 また、実際の店舗をおかず、EC ウェブサイトや 大手 EC プラットフォームへの出店のみで集客・ 在庫管理・決済・配送など事業運営を行う小売 企業も増えている。 ベトナムでは今後も経済成長が見込めることから、長期的に見て、消費者の購買力の伸びととも に小売市場が拡大することは確実である。ただ、従来の小売のような来店した消費者による直 接購入だけでなく、国民の生活にマッチしたまったく別の購入経路が普及する可能性がある。 以 上 【執筆者】
MAI INTERNATIONAL ASSOCIATES JSC.
統括部長 小比賀 健作
【会社プロフィール】
MAI INTERNATIONAL ASSOCIATES JSC.
企業がベトナムに進出する際の販売・マーケティング支援を行って いる。その他に、市場調査、自治体の海外デスクとしてのサポート 業務など。2010年4月設立。
ウェブサイト:http://mai-vn.com
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外国人留学生インターンシップ研修の実施につきまして
みなと銀行国際業務部は「2019 年ひょうご留学生インターンシップ」事業に参加し、中国出身の 留学生 2 名をインターン実習生として受入れ、8 月の 5 日間に渡って銀行業務についての研修を 行い、行員やお取引先さま、地域行政機関のご担当者さまとのふれ合いの中から兵庫県企業で の就労を体験して頂きました。 【神戸大学大学院 経営学研究科 M1 李恵恵 さん】 【兵庫県立大学会計研究科 M1 遅香瑩 さん】 この留学生インターンシップ事業は、兵庫県内の加盟校の連携組織である一般社団法人大学コ ンソーシアムひょうご神戸(*)が県内の大学に在籍する留学生を対象に日本企業・団体での就 労体験の機会を提供し日本企業への就職を支援するもので、本年度も外国人の採用や社内の グローバル化を目指す企業等が参加しました。 みなと銀行は、2011 年より毎年この事業に参加しており、これまでにタイ、ベトナム、中国、台湾、 ネパールから合計 19 名の留学生をお迎えすることができました。本事業にご参加を希望される 企業さまは、お気軽にみなと銀行国際業務部までお問い合わせください。 (*)一般社団法人大学コンソーシアムひょうご神戸 兵庫県、神戸市の特性を活かしながら高等教育機関における国際交流・学生交流活動、 教育・研究活動の向上、地域振興に向けて活動を行っており、2017 年 4 月現在、兵庫県 内 40 校(学生総数約 10 万人)を母体とする団体。 HP:http//www.consortium-hyogo.jp/index.html お申込み・お問い合わせは、みなと銀行 国際業務部(TEL:078-333-3283)または、 お取引店の担当者までお問い合わせ下さい。5
海 外 ニ ュ ー ス
【インドネシア】 インドネシアの民間調査機関が実施した、政府が計画する首都移転に関する世論調査結果によ ると、首都移転を進めることに「反対」は39.8%で、「賛成」の35.6%を上回った。残り24. 6%は「無回答」だった。調査は、ジョコ・ウィドド大統領が移転先に東カリマンタン州東部を選ん だと発表する前の8月14~21日、全国34州の1200人を対象に対面調査方式で行われた。 地域別では首都ジャカルタで95.7%が移転に反対する一方、移転先に挙がっていたカリマンタ ンでは48.1%が賛成だった。最も賛成が多かったのはスラウェシで68.1%が賛成した。 【タイ】 7月29日付の同国紙によると、タイの財務省財政政策局(FPO)は、米中貿易摩擦と国内の干 ばつの長期化を背景に7月の国内消費が悪化しているとの認識を示した。FPOによると、国内 消費の指標となる付加価値税(VAT)収入は7月、前年同月比9.1%減となり、6月の同5.6% 減から減少率が拡大した。1~7月のVAT収入は前年同期比0.5%減となった。 【中国】 中国天津市の人力資源社会保障局などは、求人の際の性差別を厳しく禁じる内容の通知を発 表した。国の規定による一部の例外を除いて性別による制限を設けた求人をなくすることが目的 で、特に女性の妊娠出産や育児などが就業を妨げることがないように罰則も設けた。 【ベトナム】 ベトナム統計総局は、今年8月の鉱工業生産指数(2015年=100)が前年同月比10.5%上 昇の149.3になったと発表した。石炭・鉄鉱石の増産を背景に鉱業が14.4%上昇したほか、 製造業、電力・ガスはともに10.3%の上昇で、企業の生産活動は総じて好調な状況を維持して いる。製造業を業種別に見ると、繊維は11.4%、化学・化学品は13.1%、産業機械などの機 械は19.6%の高い伸びになった。一方で、コンピューター・電子・光学機器は4.9%、自動車 は0.2%と緩やかな上昇にとどまったほか、二輪車は9.0%のマイナスだった。 (出所)各国(地域)統計、政府発表6
マ ー ケ ッ ト レ ポ ー ト
みなと銀行ホームページでは、りそなホールディングス市場企画部が作成す る「為替」「株式」「金利」についての様々な情報と、チーフストラテジストの見通 しなどを分かりやすくまとめたレポートをご紹介しております。 「みなと銀行 マーケット情報」で検索いただくか、以下の URL よりご覧ください。 https://www.minatobk.co.jp/market/report/ 日々の国内外のマーケット情報に関するレポートです。 https://www.resonabank.co.jp/kojin/market/daily/ ディーラーによる為替予想やマーケット内外に関する情報を毎週お伝えします。 https://www.resonabank.co.jp/kojin/market/gaitame/ . 週間マーケット情報です。週単位の為替、金利、株式情報等を提供しています。 https://www.resonabank.co.jp/kojin/market/marketflash.html 月間のマクロ・マーケット情報です。月単位の景気、為替、金利、株式情報等を提供しています。 https://www.resonabank.co.jp/kojin/market/keizaimonthly/ 国内外の経済指標やマーケット関連情報をタイムリーにお伝えします。 https://www.resonabank.co.jp/kojin/market/keizaiflash/ 月間の新興国為替情報です。月単位の中国、タイ、インドネシアの景気、為替、トピックスを提供 しています。 https://www.resonabank.co.jp/kojin/market/asiafxflash/ みなと銀行 マーケット情報7