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第1節 計画の目的及び構成

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第1章 応急活動体制

第1節 活動体制

大規模な地震災害が発生し、又は発生するおそれがある場合に、村は、速やかに災害対策 本部等組織の編成、要員の確保を行い、初動体制を確立するとともに、関係機関と緊密な連 携を図りつつ地震災害の発生を防御し、又は応急的救助を行うなど災害の拡大を防止するた めの活動を開始する。 災害対策本部の設置、組織及び所掌事務等については、別に定める初動対応マニュアルに 定める。 災害対策本部の設置場所は、原則として役場庁舎2階公室とし、当該施設が著しく機能が 低下した場合の代替え施設は以下のとおりとする。 第1候補 長生村文化会館 第2候補 長生中学校 災害対策本部は、村長を本部長とする。村長が不在の場合の職務代行順位は以下のとおり とする。 第1位 副村長 第2位 教育長 第3位 総務課長 地震災害時における配備体制時期については、次のとおりとする。

第1 災害対策本部設置前の配備

配備種別 配 備 規 準 配 備 内 容 配備人員 第1配備 ①気象庁が長生村の震度を4と発表し たとき(自動配備) ②気象庁が津波予報区の千葉県九 十九里・外房に「津波注意報」を発 表したとき(自動配備) ③その他、村長が必要と認めたとき 災害関係課等の職員で情報収集 連絡活動が円滑に行える体制とす る。 総務課庶務係職員 第2配備 ①気象庁が長生村の震度を5弱と発 表したとき(自動配備) ②気象庁が津波予報区の千葉県九 十九里・外房に「津波警報」を発表し たとき(自動配備) ③[東海地震]気象庁が東海地震注 意情報を発表したとき(自動配備) ④その他、村長が必要と認めたとき 第1配備体制を強化し、事態の推 移に伴い速やかに災害対策本部を 設置できる体制とする。 総務課、産業課、建 設課、 下 水環 境課 職員及び自衛消防 隊員

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第2 災害対策本部設置後の配備

配備種別 配 備 規 準 配 備 内 容 配備人員 第3配備 ①気象庁が長生村の震度を5強以上 と発表したとき(自動配備) ②気象庁が津波予報区の千葉県九 十九里・外房に「大津波警報」を発表 したとき(自動配備) ③[東海地震]気象庁が東海地震予 知情報を発表したとき(自動配備) ④その他、本部長が必要と認めたとき 村の組織及び機能のすべてをあげ て対処する体制とする。 全職員 指定避難所開設担 当者 注)村長(本部長)は必要に応じて、配備人員を増減することができる。

第2節 災害救助法の適用

(総務課) 村の被害が一定の基準以上、かつ応急的な復旧を必要とする場合、災害救助法を適用し、 被災者の保護及び社会秩序の保全を図る。災害救助法による救助は、法定受託事務として県 が実施する。 ただし、村長は、知事から委任された救助事務については、知事の補助機関として実施す る。

第1 災害救助法の適用基準

1 適用基準 災害救助法の適用基準は、災害救助法施行令第1条に定めるところによる。具体的適用基 準は市町村の人口規模などによって異なるが、本村の人口規模は15,000人未満であることか ら、次のとおりである。 ① 村の区域内の住家のうち滅失した世帯の数が 40 世帯以上であるとき。 ② 県の区域内の住家のうち滅失した世帯の数が 2,500 世帯以上であって、村の区域内の 住家のうち滅失した世帯の数が 20 世帯以上であるとき。 ③ 県の区域内の住家の滅失した世帯の数が 12,000 世帯以上の場合、又は災害が隔絶し た地域に発生したものである等、災害にかかった者の救護を著しく困難とする特別の 事情がある場合であって、多数の世帯の住家が滅失したとき。 ④ 多数の者が生命又は身体に危害を受け、又は受けるおそれが生じたとき。 2 被災世帯の算定 (1)被災世帯の算定 住家の滅失した世帯の数の算定に当たっては、次のそれぞれの場合を住家の滅失した1世 帯とみなす。

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① 全壊(全焼・流失)が1世帯 ⇒滅失住家1世帯 ② 半壊(半焼)が2世帯 ⇒滅失住家1世帯 ③ その他一時的に居住することができない状態となった住家が3世帯 (床上浸水、土砂の堆積等による) ⇒滅失住家1世帯 (2)住家の滅失等の認定基準 判定基準 全壊 半壊 その他 ① 損壊基準判定 住家の損壊、焼失、流失した部分の床面積の延床面積に占 める損壊割合 70%以上 20%以上 70%未満 一時的居住不 可の場合 ② 損害基準判定 住家の主要な構成要素の経済的被害の住家全体に占める 損害割合 50%以上 20%以上 50%未満 注:災害救助法の規定による被害認定基準による。なお、被災者生活再建支援法では「半壊」のうち大 規模な補修を必要とする場合(損壊割合が 50%以上 70%未満、損害割合が 40%以上 50%未満)を「大規 模半壊」と認定することになっている。 ① 住家が滅失したもの:住家がその居住のための基本的機能を喪失したもの、すなわち、 住家全部が倒壊、流失、埋没、焼失したもの、又は住家の損壊が甚だしく、補修によ り元通りに再使用することが困難なもの。 ② 住家が半壊、半焼する等著しく損傷したもの:住家がその居住のための基本的機能の 一部を喪失したもの、すなわち、住家の損壊が甚だしいが、補修すれば元通りに再使 用できる程度のもの。 ③ 住家が床上浸水、土砂の堆積等により一時的に居住することができない状態となった もの:具体的には、浸水がその住家の床上に達した程度のもの、又は土砂の堆積等に より一時的に居住することができない状態となったもの。 (3)世帯及び住家の単位 ① 世帯 生計を一にしている実際の生活の単位をいう。 ② 住家 現実に居住のため使用している建物をいう。ただし、耐火構造のアパート等で居住の用に 供している部屋が遮断、独立しており、日常生活に必要な設備を有しているもの等について は、それぞれをもって1住家として取り扱う。

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第2 災害救助法の適用手続

① 災害に対し、村における災害が、災害救助法の適用基準のいずれかに該当し、又は該 当する見込みがあるときは、村長は、直ちにその旨を知事に報告する。(長生健康福 祉センター経由) ② 災害救助法施行細則(昭和 23 年千葉県規則第 19 号)第5条の規定により、災害の事 態が急迫して知事による救助の実施を待つことができないとき、村長は災害救助法の 規定による救助に着手し、その状況を直ちに知事に報告し、その後の処理について知 事に指示を受ける。

第3 救助の実施

① 村長は、県から委任された職権に基づき次の救助を行う。 救助の種類 実施期間 実施者区分 避難所の設置 7 日以内 村 炊き出しその他による食品の給与及び飲 料水の供給 7 日以内 村 被服寝具その他生活必需品の給貸与 10 日以内 村 医療及び助産 14 日以内(ただし、助産 分べんした日から 7 日以 内) 医療班派遣=県及び日 本赤十字社県支部(ただ し委任したときは村) 災害にかかった者の救出 3 日以内 村 応急仮設住宅の供与 設置=県(ただし委任したときは村) 着工 20 日以内 対 象 者 、 設 置 箇 所 の 選 定=村 災害にかかった住宅の応急修理 完成 1 ヶ月以内 村 学用品の給与 教科書 1 ヶ月以内 文房具 15 日以内 村 埋葬 10 日以内 村 死体の捜索及び処理 10 日以内 村 住居またはその周辺の障害物の除去 10 日以内 村 ② 村長は、委任された職権を行使したときは、速やかにその内容を知事に報告しなけれ ばならない。

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第2章 情報の収集・伝達計画

第1節 情報の収集

(総務課) 地震発生直後の初動期における応急対策を進めるうえで、地震、津波情報等は基本的な情 報である。このため、村及び関係機関は、あらかじめ定めた警報等の伝達系統により、迅速・ 確実に受信し、その内容を把握し、住民及び関係機関等に伝達する。 また、村内の被害及び応急復旧活動状況などの情報を正確に把握するため、情報収集体制 を確立し、情報収集活動を実施する。

第 1 地震・津波情報の収集

気象庁から発表される地震・津波に関する情報及び津波警報、伝達系統は以下のとおりで ある。 1 緊急地震速報(警報・予報) 緊急地震速報は、地震の発生直後に震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して震 源や地震の規模(マグニチュード)を直ちに推定し、これに基づいて各地での主要動の到達 時刻や震度を推定し、可能な限り素早く知らせる警報及び予報である。 (1)緊急地震速報(警報) 最大震度5弱以上の揺れが推定されたときに、強い揺れが予想される地域に対し地震動に より重大な災害が起こるおそれのある旨を警告して発表するもの。一般にはテレビ等を通じ て発表される。 (2)緊急地震速報(予報) 最大震度3以上又はマグニチュード3.5以上等と推定されたときに、主に高度利用者向けと して発表される。 2 震度速報 地震発生から約2分後に、震度3以上の地域名と地震の発生時刻を発表する。千葉県の地 域名は、北西部、北東部、南部で発表する。この情報は、気象庁より防災情報提供装置及び 放送機関等を通じて伝達される。 3 震源・震度に関する情報 県内で震度3以上が観測されたとき、震源位置・規模、震度3以上が観測された地域名、 大きな揺れが観測された震度計のある市町村名、震度5弱以上と考えられるが震度が入手で きない震度計のある市町村名を発表する。津波予報の発表状況や津波の心配がない場合の解 説もこの中で発表する。 4 津波情報 津波の到達予想時刻、予想される津波の高さ、津波を観測した場合は、観測時刻や高さを 発表する。 5 各地の震度に関する情報 震源位置・規模、震度1以上の観測点、震度5弱以上と考えられるが震度が入手できない 観測点を発表する。

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6 津波警報・注意報 気象庁からは、地震発生後約3分以内に津波警報等が津波予報区単位に発表される。発表 される情報は、津波が予想される地域と予想される津波の規模(3段階)である。 千葉県は、津波予報区の千葉県九十九里・外房、千葉県内房、及び東京湾内湾に属してお り、気象庁本庁が担当している。 大津波警報については、特別警報に位置付けられている。 表-津波警報の種類 種 類 発表基準 津波の高さ 巨大津波の 場合 想定される被害と とるべき行動 大津波警報 (特別警報) 予想される津波高が 3mを超える場合 10m超、10m 5m、 巨大 ただちに海岸や川沿いから 離れ、高台や津波一次避難 所等へ避難してください。 津波警報 予想される津波高が 1~3m以下の場合 3m 高い ただちに海岸や川沿いから 離れ、津波一次避難所等へ 避難してください。 津波注意報 予 想 さ れ る 津 波 高 が 0.2~1m以下の場合 1m 表記しない ただちに海から上がって、海 岸から離れてください。 注1:津波による災害のおそれがない場合には、「津波の心配はない」旨又は「若干の海面変動が あるかもしれないが被害の心配はない」旨について、地震情報に含めて発表する。 2 津波による災害のおそれがなくなったと認められる場合、「津波警報解除」又は「津波注意報 解除」として速やかに通知する。 3 「津波の高さ」とは、津波によって高くなった時点におけるその潮位と、その時点に津波がな かったとした場合の潮位との差であり、津波によって潮位が上昇した高さをいう。

第2 地震・津波情報の伝達

地震・津波に関する情報は、応急体制の確立及び応急活動を実施する上での基本となるも のであり、迅速・的確に受領・伝達する。 1 情報の受領・伝達 図-地震・津波情報の受領・伝達系統図 気 象 庁 ・ 津 波 予 報 中 枢 銚 子 地 方 気 象 台 日本放送協会千葉放送局 住民 県危機管理課 長生村 県の関係機関 銚子海上保安部 勝浦 海上保安署 関係船舶 国土交通省利根川下流河川事務所 千葉県警察本部 各警察署 県水産情報通信センター 関係 船舶

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2 情報の受領・伝達方法 村は、地震情報について、村内で震度4以上の地震の場合は防災行政無線を利用して住民 に伝達する。 また、津波注意報、津波警報が発表された場合は、防災行政無線(Jアラートを含む)や 防災メール(エリアメールを含む)にて住民に伝達する。 3 地震情報ネットワークシステムによる震度情報の伝達 千葉県は、県内全市町村の86観測点で観測された震度情報が、防災行政無線等の回線を 経由して、県庁に設置されている震度情報ネットワークサーバに自動的に収集されるシステ ムを整備している。 この情報は、自動的に気象庁に伝達され、気象庁が発表する震度速報等に利用され、各報 道機関を通じて住民に伝達される。

第3 被害情報の収集

被害情報等の迅速・的確な把握は、あらゆる応急対策活動の基本となるものである。この ため、村、県及び防災関係機関は、災害が発生した場合又は発生が予想される場合は、相互 に緊密に連携して迅速かつ的確な情報収集活動を行う。 1 被害状況の調査の方法 被害状況についての調査は、所定の様式に従い、地域住民及び関係機関の協力を得ながら 行う。 (1) 関係機関との情報交換 被害が発生したとき、村は、直ちに被害状況の収集活動を開始し、必要に応じて広域消防 本部・警察署、その他関係機関との密接な連絡をとりながら、災害対策活動に必要な情報の 収集に努める。 (2) 職員の登庁時における情報収集 ① 各職員は、配備指令により非常参集する際、登庁途上において周囲の状況を把握し、そ の被害状況を所属長に報告する。 ② 各所属長は、前記①の情報をとりまとめ、総務課に報告する。 (3) 各地区の被害状況調査 ① 各自治会長及び消防団各部長は、担当地区の概況を速やかに調査し、総務課に報告する。 ② 被害が甚大な地区、通信途絶等により連絡がとれない地区等については、村職員を派遣 し、被害調査を行う。 (4) 各施設の被害状況調査等 ① 各施設の職員は、担当施設の被害状況を速やかに調査し、当該施設の所管課に報告する。 ② 前記①の情報は、それぞれの所管課において集約し、総務課に報告する。

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(5) 情報の総括・取扱責任者 村は、次により、被害情報等の報告に係る責任者を定める。 区分 所 掌 事 務 担当 総括責任者 被害情報等の報告を総括する。 村長 取扱責任者 部門ごとの被害情報等の報告事務を取り扱う。 総務課長 2 被害情報の確認・整理 ① 被害情報については、調査漏れや重複のないように留意する。 ② 被害世帯人員などについては、現地調査のみでなく、住民記録などとも照合し、情報 の正誤を確認する。 ③ 住家の全壊、流出、半壊、死者及び重傷者、行方不明者などが発生した場合には、そ の「住所、氏名、性別、年齢」などを速やかに調査する。

第2節 災害広報計画

(総務課) 災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、社会秩序の維持及び民心安定を 図るため、災害情報、事前措置、住民の心構え等の広報活動について必要な事項を定め、迅 速かつ適切な災害広報を図る。 1 実施責任者 ① 村は、住民及び報道機関等に対し、被害状況その他災害情報を迅速かつ的確に周知す る。 ② 防災関係機関は、相互に連携して、広報資料の情報交換に当たるとともに、それぞれ の所掌により、住民等に対し、災害情報等の周知に努める。 2 広報担当 村が行う災害広報に関する担当は、次のとおりとする。 広報担当区分 責任者 担当者 連絡方法 住民担当 総務課長 同補佐 広報車、防災行政無線、有線電話、口頭、文書、 テレビ、ラジオ、インターネット 報道機関担当 防災関係機関担当 有線電話、無線電話、庁内放送、庁内電話、イン ターネット 庁内担当 3 広報事項 村は、各防災機関が実施する広報を調整し、関係機関と連携して、被災者に役立つ、正確 かつきめ細やかな情報を適切に提供する。

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(1) 災害発生直後 ① 災害対策本部設置に関する事項 ② 安否情報 ③ 被害区域及び被害状況に関する情報 ④ 避難(勧告・場所等)に関する情報 ⑤ 医療救護所の開設等救急・医療に関する情報 ⑥ 防疫に関する情報 ⑦ 危険物等による二次災害防止に関する情報 ⑧ ライフラインの被害状況に関する情報 ⑨ 生活支援(食料・水等の供給)に関する情報 ⑩ 緊急輸送道路確保及び避難誘導、救助活動のための交通規制等に関する情報 ⑪ 道路における危険防止及び交通の円滑化に関する情報 ⑫ 道路の交通危険箇所、う回路等の道路情報 ⑬ 被災地域及び避難場所等における犯罪予防等住民の不安解消のための情報 (2) 生活再開時期 ① 保健衛生、ライフライン、交通施設等の復旧に関する情報 ② 相談窓口の設置に関する情報 ③ 被災者に対する援助(り災証明)、助成措置(融資・税の減免等)に関する情報 4 広報資料の作成 被害状況の写真を含めた各種情報は、被害状況の確認、災害救助法等の救助活動の資料及 び記録の保存のため、きわめて重要であるので、広報担当者は各課と緊密な連絡を図り資料 作成を行う。 ① 広報担当者の撮影した災害写真 ② 防災関係機関及び住民等が取材した災害写真 ③ 報道機関等による災害現場の航空写真 ④ 災害応急対策活動を取材した写真その他 5 広報実施方法 あらゆる広報媒体を利用して有効、適切な広報を行う。 ① 防災行政無線 ② 広報車 ③ テレビ・ラジオ・新聞等報道機関を通じた広報 ④ 広報紙 ⑤ チラシ・パンフレット ⑥ 避難所への村職員の派遣 ⑦ インターネットのホームページ

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6 報道機関への発表 ① 被害状況により必要と認められる場合は、県に対し報道機関への広報の協力を要請す る。発表資料は、総務課長が取りまとめ、県に報告する。 ② 発表に際しては、その相違を避けるため、関係機関が相互に連携し、被害状況の統一 に努める。 7 帰宅困難者・避難行動要支援者への広報 (1)帰宅困難者への広報 村は、県と協力し、NTT災害用伝言ダイヤル171、携帯電話各社(NTTドコモ、ソフ トバンク、KDDI)の提供する災害用伝言板サービスなどを利用した安否などの確認方法につ いてのPR活動を行う。 (2)避難行動要支援者への広報 広報を実施するに当たっては、外国人に対しての多言語による広報や聴覚障がい者に対し てのFAXや文字放送による広報の実施など避難行動要支援者にも配慮した対策を実施する。

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第3章 住民の安全確保

第1節 消防活動

(総務課・建設課・広域消防本部) 地震の発生とともに、地震火災、地震水害、危険物の漏洩等による被害の可能性が非常に 危惧される。これらの災害から住民の生命・財産を守り、被害を最小限にするため村は消防 機関、危険物施設管理機関及び救助救急のための関係機関と連携して応急活動を実施する。 1 活動体制 震災時には、人命に対する多様な危険現象が複合的に発生することが予想されることから、 災害事象に対応した防御活動を常備消防、消防団の全機能をあげて展開し、地域住民の生命、 身体及び財産の保護に努める。 大地震の発生により、火災等の災害発生が予測された場合は「消防地震対策本部」等を設 置し、消防長が本部長となり、消防が行う災害応急活動の全般を指揮統括する。 2 活動方針 震災時には、住民の生命、身体の安全確保を基本とし、出火防止と地震により発生した火 災の早期鎮圧、人命の救出、救助及び避難路の安全確保を原則とした活動を実施する。 3 活動の基本 (1)常備消防 ① 避難場所、避難路確保の優先 延焼火災が多発し拡大した場合は、人命の安全を優先とした避難場所、避難路確保の消防 活動を行う。 ② 要地域の優先 同時に複数の延焼火災を覚知した場合は、重要かつ延焼拡大危険要素が高い地域を優先に 消防活動を行う。 ③ 消火可能地域の優先 同時に複数の延焼火災が発生した場合は、消火可能地域を優先して消火活動を行う。 ④ 市街地火災の優先 工場、大量危険物貯蔵施設等から出火し、多数の消防隊を必要とする場合は、市街地に面 する部分及び市街地の延焼火災の消防活動を優先とし、それらを鎮圧した後に部隊を集中し て活動に当たる。 ⑤ 重要対象物の優先 重要対象物周辺と他の一般市街地から同時に出火した場合は、重要対象物の防護上に必要 な消防活動を優先する。 (2)消防団 ① 出火防止 地震の発生により、火災等の災害発生が予測された場合は、居住地付近の住民に対し出火 防止を広報するとともに、出火した場合は、住民と協力して初期消火を行う。

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② 消火活動 常備消防の出動不能若しくは困難な地域における消火活動、又は主要避難路確保のための 消火活動については、単独又は常備消防と協力して行う。 ③ 救急・救助 要救助者の救助・救出、負傷者に対する応急措置及び安全な場所への搬送を行う。 ④ 避難誘導 避難の指示・勧告がなされた場合は、これを住民に伝達するとともに、関係機関と連絡を とりながら住民を安全に避難させる。

第2節 救助・救急活動

広域消防本部及び茂原警察署は、それぞれの消防活動、警備活動方針によるほか、県、県医師会、 地区医師会、日赤県支部、自衛隊などの関係機関と密接な連携を図り、災害により倒壊家屋の下敷き になっている被災者など、現に生命、身体が危険な状態にある被災者への救助・救急活動を最優先で 実施する。 1 救助活動ー広域消防本部 (1)地震発生後の災害特性 ① 多種多様な救助事象が複合し、同時に多発する。 ② 大規模建築の倒壊などの規模の大きい救助事象が発生する。 ③ 通常の救助器具以外に建設資機材などを必要とする救助事象が発生する。 ④ 津波警報が発表されている場合は、限定した時間内での避難の呼びかけに限定し、救 助活動は行わない。 (2)活動原則 ① 救命優先の原則:救助活動は、救命活動を優先する。 ② 重症者優先の原則:救急処置は、救命処置を必要とする重症者を優先とし、その他の 傷病者はできる限り自主的な処置を行わせる。 ③ 医療活動班との連携の原則:災害現場では、医療救護班との連携を図る。 (3)出動の原則 救助に加えて救急搬送を伴う場合は、救急隊と他隊が連携して出動する。救助の伴わない場合は救 急隊のみとし、次の優先順位により出動する。 ① 延焼火災が多く発生し、多数の救助・救急事象が発生している場合は、火災現場付近 を優先する。 ② 延焼火災は少ないが、多数の救助・救急事象のある場合は、多数の人命を救護するこ とを優先する。 ③ 同時に小規模な救助・救急事象が併発している場合は、救命効率の高い事象を優先す る。

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2 救急搬送 ① 傷病者の救急搬送は、救命処置を要する者を優先とする。なお、搬送に際しては、広 域消防本部、医療救護班等の車両のほか、必要に応じ君津中央病院ドクターヘリ、日 本医科大学千葉北総病院ドクターヘリ、千葉市消防局、自衛隊等のヘリコプターによ り行う。 ② 現場救護所等から後方医療施設への移送は、被災状況の推移を勘案して他機関との協 力体制のもとに行う。 3 傷病者多数発生時の活動 ① 災害の状況等を判断し、安全かつ活動容易な場所に現場救護所を設置し、救助隊、医 療救護班と密接な連携を図り、効果的な救護活動を行う。 ② 現場救護所の対応は、発災当初の当番救急隊員を中心とし、状況に応じて順次参集し た救急隊員などをもって増強する。 ③ 災害用救急資器材等を準備し、傷病者の救急処置を行うとともに、自主的な処置がで きる傷病者に対し救急資器材を配布する。 4 自主防災組織などとの連携 広域消防本部の救護能力では不足する場合は、消防団員、自主防災組織等に医療機関への 自主的な輸送協力を求めるなど、関係機関との連絡を密にし、効率的な救急・救助活動を行 う。 5 茂原警察署の活動 ① 救出・救護活動は、倒壊家屋の多発地帯及び病院、学校等多人数の集合する場所等を 重点に行い、負傷者を発見した場合は、応急処置を施した後、速やかに消防機関等に 連絡し、引き継ぐ。 ② 千葉県警察本部と連携し、救出・救護に必要な部隊の派遣を行う。 6 海上保安部の活動 ① 海難船舶が発生した場合は、その捜索・救助を行う。 ② 負傷者、医師、その他救助活動に必要な人員及び物資の海上輸送を行う。 ③ 避難者の海上輸送及び誘導に協力し、避難を援助する。 7 救助・救急資機材の調達 ① 初期における装備資機材の運用については、原則として各関係機関においてそれぞれ 保有するものを活用する。 ② 装備資機材等に不足を生じた場合は、その他関係機関が保有するもの又は民間業者か らの借入れ等を図り、救助・救急に万全を期する。

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第3節 避難計画

(全 課) 地震発生後は、津波や延焼火災の拡大、危険物質の漏えいなどの二次災害から、住民の生 命、身体の安全を確保するため避難対策を進める。 中でも避難行動要支援者の安全避難については特に留意する。

第1 避難勧告・避難指示

1 避難の勧告または指示の発令 (1)発令者 地震発生後の津波や延焼火災などにより住民の危険が迫っている場合、村長は避難を勧告 または指示し、県知事に報告する。 村長ができなくなった場合は、村長に代わって知事が行う。その他現場の状況等により、 次のものが避難の勧告・指示を発令する。 ① 警察官又は海上保安官(災害対策基本法第 61 条、警察官職務執行法第4条) ② 災害のため派遣を命ぜられた部隊等の自衛官(その場に警察官がいない場合に限る。 (自衛隊法第 94 条)) (2)避難所の設置 ① 避難所の設置は、村長が行う。ただし、災害救助法が適用された場合は知事が行い、 村長はこれを補助する。 ② 村長は、災害救助法が適用された場合においても、災害の事態が急迫して、知事の行 う救助の実施を待つことができないときは、救助に着手する。 ③ 知事は、災害救助法が適用された場合においても、救助を迅速に行う必要があると認 めるときは、村長に救助を行わせることができる。 ④ 村単独では対応不可能な場合は、近隣市町、県、国その他の関係機関の応援を得て実 施する。 (3)避難勧告・指示の内容 避難勧告または指示は、次の内容を明示して行う。 ① 発令日時 ⑤ 避難時の留意事項 ② 発令者 ⑥ 避難理由 ③ 要避難対象地域 ⑦ 担当者、連絡先 ④ 避難先及び避難経路 2 避難勧告・指示の発令基準 村長は、災害時に地域住民の生命及び身体を災害から保護するため必要と認められるとき は、当該地域住民に対して避難勧告又は指示を行う。

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また、避難行動要支援者等、避難行動に時間を要す者に対しては、より早めのタイミング で避難を呼びかける必要がある。このため、避難勧告の前段階として、避難準備情報を発表 する。 避難準備情報及び避難の勧告・指示の発令基準はおおむね次のとおりとする。 表-避難勧告等の発令基準 区 分 発令時の状況 住民に求める行動 避難準備情報( 避 難行動要支援者等 に対する避難情報) ○避難行動要支援者等、特に避難行動に 時間を要する者が避難行動を開始しなけ ればならない段階であり、災害の発生する 可能性が高まった状況 (津波注意報発表時) ●避難行動要支援者等、特に避難行動 に時間を要する者は、計画された避難所 への避難行動開始(避難支援者は支援 行動を開始) ●上記以外の者は、避難準備開始 避難勧告 ○通常の避難行動ができる者が避難行動 を開始しなければならない段階であり、災害 の発生する可能性が明らかに高まった状況 (津波警報発表時) ●通常の避難行動ができる者は、計画さ れた避難所への避難行動開始 避難指示 ○前兆現象の発生や、現在の切迫した状 況から、災害が発生する危険性が非常に 高いと判断された状況 ○地域の特性等から人的被害の発生する 危険性が非常に高いと判断された状況 ○人的被害の発生した状況 (大津波警報発表時) ●避難勧告等の発令後で避難中の住民 は、直ちに避難行動を完了 ●未だ避難していない対象住民は、直ち に避難行動に移るとともに、そのいとまが ない場合は生命を守る最低限の行動 3 情報伝達方法 避難準備情報、避難勧告・指示などの緊急性の高い情報伝達は、以下の手法により行う。 ① 防災行政無線(J アラート、サイレンを含む) ② 防災メール ③ 広報車、消防車両 ④ 自治会などを通じての伝達 ⑤ ホームページ、メールでの伝達 ⑥ 公共施設などへの掲示

第2 警戒区域の設定

1 警戒区域設定の権限 警戒区域の設定は、村長等が行う。

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2 警戒区域設定の実施方法 ① 警戒区域の設定は、権限を有する者が現場において、バリケードや規制ロープの展張 等の事実行為として行う。また、警戒区域内への立入りの制限・禁止及び区域内から の退去について、拡声器等による呼びかけや看板等の設置により周知を図り、これに 従わない者には法令の定めるところにより罰則を適用できる。 ② 警察官又は自衛官が、村長に代わって警戒区域の設定を行った場合は、直ちにその旨 を村長に通知しなければならない。 3 避難所への受入れ 警戒区域の設定により一時的に居所を失った住民等がある場合は、村長は必要に応じて避 難所を開設してこれらを受け入れ、必要なサービスを提供する。

第3 避難の誘導・移送

1 避難の方法 災害時における避難に当たっては在宅の避難行動要支援者への情報の伝達、避難誘導等近 隣住民(例:自治会の班等で10~20世帯単位)の果たす役割が大きいことから、村は民生委 員及び自治会と連携し、避難行動要支援者と近隣住民の共助意識の向上に努めることはもと より、避難の際は近隣住民の声かけのもと、これらの単位集団で行動できるよう平時から心 掛けておく。 なお、津波警報等が発表された場合には、消防団員による誘導は行わない。 2 避難の誘導・広報 避難の勧告・指示等をしたときの誘導・広報は、次のとおりとする。 ① 地区ごとの避難誘導は、近隣住民で行い、当該地区の消防団員は避難の広報を行う。 ② 危険区域及び避難場所に村職員及び村交通指導員を配置し、適切な避難誘導を行う。 ③ 必要に応じ、茂原警察署長等に避難場所等を連絡し、危険区域の警戒及び避難誘導の 応援を要請する。 ④ 自力で避難できない場合又は避難途中危険がある場合あるいは病院等の入院患者、施 設の老人、子供の避難については、車両等により移送する。 3 避難の順位 ① 住民間の避難の順位については、共通編第 2 部第 3 章第 2 節「避難行動要支援者対策 計画」のとおりとする。 ② 地区ごとの避難の順位は、災害発生の時期を客観的に判断し、先に災害が発生すると 認められる地区内居住者の避難を優先する。 4 誘導時の留意事項 ① 誘導経路は、できる限り危険な橋、堤防その他災害発生のおそれのある場所を避け、 安全な経路を選定する。 ② 危険地点には、標示、縄張りを行うほか、状況により誘導員を配置する。

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③ 浸水地にあっては、舟艇又はロープ等を利用し、安全を期する。 ④ 誘導中は、水没、感電等の事故防止に努める。 ⑤ 避難誘導は収容先での救助物資の配給等を考慮し、できる限り自治会等の単位で集団 的に行う。 ⑥ 災害地が広範囲で、大規模な移送を必要とし、村において対応できないときは、近隣 市町の応援を求めて実施する。また、近隣の応援だけでは対応できない場合は、長生 地域振興事務所を経由して県に要請する。 5 避難時の留意事項 ① 戸締り、火気の始末を完全にすること。 ② 携帯品は、必要な最小限度のものにすること。 (食料、水筒、タオル、チリ紙、着替え、懐中電灯、携帯ラジオ、携帯電話、毛布等) ③ 服装は、なるべく軽装とし、帽子、雨具、防寒衣等を携行すること。

第4 避難場所の指定・避難所の開設

1 避難場所の指定 (1)津波一次避難所 津波注意報及び警報が発表された場合に、自らの命を守るために避難する場所である。 海抜10m以上を目安として、一定の高さが必要であるため、村内の小中学校施設等の2階 以上を指定している。 (2)村外津波避難所 大津波警報が発表された時、村内の津波一次避難所では収容できないことが想定されるた め、茂原市と連携を図っており、茂原市内の避難場所が利用できることになっている。 (3)車両避難場所 避難の際には、原則として車は利用しないこととしているが、高齢者や障がい者等避難行 動要支援者の避難を支援する場合には、車による避難が必要となる場合がある。 そのため、尼ヶ台総合公園内に車両避難場所を指定し、車両による避難行動にも対応でき るよう配慮する。 2 避難所の開設の方法 避難場所に避難した被災者のうち、住居等を喪失する等引き続き救助を要する者に対して、 避難所を開設し収容保護する。 (1) 村は、避難所を設置する必要があるときは、あらかじめ指定した施設を避難所として 開設するものとする。 これらの施設のみをもっては収容能力に不足が生ずるときは、野外にテントを設置 し、対応する。 (2) 村長は、避難所を開設したときは、その旨を公示するとともに、収容すべき者を誘導 し保護する。

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(3) 避難所開設の期間 災害救助法による避難所開設の期間は、災害発生の日から7日以内とするが、必要に 応じて柔軟に対応する。 3 避難所の運営 (1)避難所の運営方法 ① 避難所の運営は、関係機関の協力のもと、村が適切に行う。 ② 村は、本来の施設管理者の監督のもと、住民の自主防災組織やボランティア組織と協 力して避難所の効率的な管理運営がなされるよう、「震災時における避難所運営の手 引き」を参考とし、避難所整備運営方針等の作成に努める。 ③ 村は、避難所ごとにそこに収容されている避難者の状況を早期に把握し、避難場所に おける生活環境に注意を払い、常に良好な状態にするよう努める。 ④ 避難が長期化するときは、必要に応じてプライバシーの確保、男女のニーズの違い等 男女双方の視点等に配慮するとともに、避難行動要支援者の処遇について十分配慮す る。 ⑤ 避難所の安全確保と社会秩序維持のため、茂原警察署と連携をとり、必要な措置を講 ずる。 ⑥ 住民及びボランティア団体等は、避難所の運営に関して村に協力するとともに、役割 分担を明確にし自主的に秩序ある避難生活を送ることができるよう努める。 (2)給食、給水その他の物資の支給 避難者に対する給食、給水その他の物資の支給については、支給物資の調達を円滑に実施 するため、避難人員等を速やかに把握する。 また、畳等がない施設については、ゴザ、シート、段ボール等を調達し配置する。 (3)避難者情報の把握等 村は、避難所を開設した場合には、各避難所との情報連絡を密にし、避難者の氏名や家族 構成などの情報を逐次、コンピュータや情報システム等を活用して把握に努めるとともに、 広報や問い合わせに適切に対応する。 4 職員等の役割 (1)職員等 避難所に配置された職員等は、住民及びボランティア団体等の協力を得て、次の事項を実 施する。 ① 被災者の収容 ② 被災者に対する食料、飲料水の支給 ③ 被災者に対する生活必需品の供給 ④ 負傷者に対する医療救護 (2)避難所施設の所有者又は管理者 村が設置した避難所施設の所有者又は管理者は、避難所の開設及び避難した住民に対する 応急の救護に協力する。

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6 学校、保育所等における避難対策 学校、保育所等の管理者は、災害時に円滑な避難対策が実施できるよう、次に掲げる事項 等について計画をしておく。 ① 避難実施責任者 ② 避難順位 ③ 避難責任者及び補助者 ④ 避難誘導の要領 ⑤ 避難者の確認方法 ⑥ 家族等への引渡し方法 7 避難状況の報告 村は、避難所を開設した場合、速やかに住民に周知するとともに、次の事項について県を はじめ県警察、自衛隊等関係機関に連絡を行う。 ① 避難所開設の日時及び場所 ② 箇所数及び収容人員(避難所ごと) ③ 開設期間の見込み 災害の規模等により必要があるときは、緊急援護備蓄物資の供給等を県に依頼する。 8 避難地区の警戒警備 村は、警察官と協議して、避難地域の安全確保と犯罪の防止に努める。

第4節 緊急輸送・交通計画

(総務課・建設課) 大規模地震発生直後の道路は、自動車、落下物及び倒壊物等が散在しているため、道路管 理者等は、緊急輸送等の応急対策を円滑に行えるよう、これらの障害物を速やかに除去する とともに、必要に応じ交通規制を実施するなど陸上交通の確保に努める。

第1 被災施設の応急対策方法

1 交通支障箇所の調査 村及び道路管理者は、その管理する道路について、災害時における危険箇所をあらかじめ 調査し、把握しておくとともに、災害が発生した場合に当該道路の被害の状況を調査の上、 報告する。 2 調査及び報告 村は、調査の結果支障箇所を発見した場合は、次により報告する。 ① 調査担当者は、村の道路について支障箇所を発見したときは、速やかにその路線名・ 箇所・拡大の有無・う回路線の有無その他被災の状況等を村長に報告する。

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② 村長は、①による報告を受けたときは、その状況を直ちに村の区域を管轄する関係機 関の長に報告する。

第2 交通規制

1 道路管理者の通行禁止又は制限 村及び道路管理者は、道路法第46条の規定により、道路の破損、欠壊、その他の事由によ り交通が危険であると認められる場合は、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止する ため、区間を定めて道路の通行を禁止し、又は制限する。 2 公安委員会の交通規制 ① 公安委員会は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図る等必要が あると認めるときは、道路交通法の規定に基づき、道路における交通の規制を行う。 ② 公安委員会は、県内又は隣接・近接都県の地域に係る災害が発生又はまさに発生しよ うとしている場合において、災害応急対策が円滑に行われるようにするため緊急の必 要があると認めるときは、災害対策基本法の規定により、緊急通行車両以外の車両の 道路における通行を禁止又は制限するなど、緊急交通路の確保に当たる。 3 警察署長の交通規制 茂原警察署長は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図る等必要があ ると認めるときは、道路交通法の規定により、道路における交通の規制を行う。 4 警察官の交通規制等 ① 警察官は、道路の損壊、交通事故の発生、その他の事情により、道路において交通の 危険又は交通の混雑が生じるおそれがあり、道路における危険を防止し、その他交通 の安全と円滑を図るためやむを得ないと認めるときは、必要な限度で道路交通法の規 定により、交通の規制を行うものとする。この場合、信号機の表示する信号にかかわ らず、これと異なる意味を表示する手信号等をすることができる。 ② 警察官は、通行禁止区域等(前記により通行を禁止又は制限されている道路の区間又 は区域をいう。)において、車両その他の物件が、緊急通行車両の通行の妨害となる ことにより、災害応急対策の実施に著しい支障が生じるおそれがあると認めるときは、 当該車両その他の物件の移動、その他必要な措置を命ずることができる。この場合、 警察官の命令に従わなかったり、運転者等が現場にいないために命ずることができな いときは、警察官が、自らその措置をとり、やむを得ない限度において当該車両その 他の物件を破損することができる。 5 自衛官及び消防吏員の措置命令・措置等 ① 自衛官及び消防吏員(以下「自衛官等」という。)は、災害対策基本法に基づき、警 察官がその場にいない場合に限り、交通規制に関する職務の執行について行うことが できる。

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② 自衛官等は、前記アの命令をし、または措置をとったときは、直ちにその旨を警察署 長に通知する。 6 海上保安部(署)の海上交通規制 ① 港湾内及び航路付近の障害物の状況又は海上交通輻輳の状況に応じ、港内交通管制室 による海上交通情報の提供及び管制信号又は巡視船艇により海上の交通整理を実施 するとともに、必要ある場合には航行制限を実施するものとする。 ② 航行制限の実施及び航路標識の流失、移動、消灯等については、発生の都度、水路通 報により周知を図るとともに、航路標識については応急復旧の措置をとるものとする。

第3 緊急通行車両の確認等

1 緊急通行車両の確認 ① 村は、知事又は公安委員会に対し、当該車両が緊急通行車両(道路交通法による緊急 自動車、災害応急対策の的確かつ円滑な実施のため、その通行を確保することが特に 必要な車両)であることの確認を求めることができる。 ② 前記①により確認したときは、知事又は公安委員会は、当該車両の使用者に対し、災 害対策基本法施行規則に定める標章及び確認証明書を交付する。 ③ 前記②により交付を受けた標章は、当該車両の助手席側の内側ウインドガラス上部の 前面から見やすい箇所に貼付する。 なお、証明書は必ず携行し、警察官等から提示を求められたときは、これを提示す る。 ④ 届出に関する手続きについては、別に定めるところによる。 2 緊急通行車両の事前届出・確認 ① 公安委員会は、村が保有する車両等で、災害対策基本法に規定する災害応急対策を実 施するために使用するものについて、緊急通行車両に該当するかどうかの審査を行う。 ② 公安委員会は、前記①により緊急通行車両に該当すると認められるものについては、 届出済証を交付する。 ③ 届出済証の交付を受けた車両については、警察本部、警察署又は交通検問所に当該届 出済証を提出して、緊急通行車両の確認を受けることができる。この場合においては、 確認審査を省略して緊急通行車両の標章及び確認証明書を交付する。 ④ 事前届出・確認に関する手続きについては、別に定めるところによる。

第4 発見者等の通報と運転者のとるべき措置

災害発生時に、道路、橋梁等の危険箇所状況等を発見した者及び運転者のとるべき措置に ついて広報し、適切な対応ができるようにする。

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1 発見者等の通報 災害時に道路、橋梁の交通施設の危険な状況、また交通が極めて混乱している状況を発見 した者は、速やかに村長又は警察官に通報する。 通報を受けた村長又は警察官は、その路線を管理する道路管理者又はその地域を管轄する 警察機関に通報する。 震災発生時における運転者のとるべき措置については以下による。 2 走行中の車両の運転者のとるべき措置 (1) 震災発生時における運転者のとるべき措置については、次の事項の周知を図る。 ① 直ちに、車両を道路の左側に停止させる。 ② 停止後は、ラジオ等により災害情報及び交通情報を聴取し行動する。 ③ 車両を置いて避難するときは、できるだけ道路外の場所に移動する。やむを得ず道路 上に置いて避難するときは、車両をできる限り道路の左端に沿って駐車するなど通行 の障害とならない方法により駐車し、エンジンを切り、エンジンキーを付けたままと し、窓を閉め、ドアはロックしない。 (2) 原則として、避難のために車両を使用しない。 (3) 通行禁止区域等においては、次の措置をとること。 ① 車両を道路外の場所に置く。 ② 道路外に置く場所のない車両は、通行禁止区域等の外に移動する。 ③ 速やかな移動が困難なときは、車両をできる限り道路の左端に沿って駐車するなど、 緊急通行車両の通行の妨害とならない方法により駐車する。

第5節 帰宅困難者対策

(総務課・住民課・福祉課) 村は、大規模地震発生時における帰宅困難者対策を検討し、県等防災関係機関と連携して 各種施策の推進を図る。

第1 帰宅困難者の発生

1 帰宅困難者の定義 「通勤・通学・買い物等の目的で周辺地域から流入・滞在している者のうち、地震の発生 により交通機関の運行が停止した場合に徒歩の帰宅が困難になる者」を帰宅困難者とする。 東日本大震災では、JR八積駅で降車した乗客を、村内に開設した避難所で受け入れた。 一方、本村から東京や千葉方面に通っている者で、交通機関が停止して徒歩による帰宅が困 難となる者が大量に発生した。 2 帰宅困難者発生予測 「平成19年度千葉県地震被害想定調査報告書」によると、東京湾北部地震の被害想定の場 合、本村に在住し、電車等で他市町村に通っていて帰宅困難となる人を予測している。

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表-長生村在住者の帰宅困難者 被害想定項目 単位 東京湾北部地震 帰宅困難者 行先:県内 人 1,693 行先:東京都 人 316 行先:その他 人 51

第2 想定される事態

1 社会的な混乱の発生 鉄道は運行を中止し、安全確認や復旧活動を行うため運転再開には相当な時間を要する。 外出している人々は、家族や自宅の状況等が不明なことから心理的な動揺が発生する。 そのため、一部はターミナル駅へ殺到するなど、パニック発生の大きな要因となることも 考えられる。 2 帰宅行動に伴う混乱 地理の不案内や被害情報の不足により帰宅者が危険に遭遇したり、一斉に大量の帰宅行動 がとられることによる交通の支障や、沿道での水、食料、救護等の需要の発生など帰宅経路 における混乱も予想される。 3 安否確認の集中 地震発生の直後から、家族等の安否を確認するための電話が集中し、通信機能のマヒが予 想される。特に、村には、安否等の確認の電話が殺到し、災害対策本部機能に支障が生じる ことも考えられる。 4 水、食料、毛布などの需要の増大 自宅に帰ることが困難となり、職場等に泊まる人が大量に発生すると予想される。この際、 職場等において水、食料、毛布などの備蓄がない場合、これらに対する需要が大量に発生す ることも考えられる。

第3 帰宅困難者対策の実施

1 基本的考え方 ① 帰宅困難者対策は広域的な対応が不可欠であることから、周辺市町及び県等と連携を 図りながら、村としての検討を進める。 ② 「首都直下地震対策大綱」における「むやみに移動を開始しない」という帰宅困難者 に対する基本原則の周知・徹底を図る。また、この基本原則を施策に反映していくも のとする。 2 村における対応 村は、県が行う次の対応を踏まえ、県及び関係機関と連携して対策を実施する。 ① 「むやみに移動を開始しない」という帰宅困難者に対する基本原則の周知・徹底を図 る。

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② 関係自治体や防災機関等の協力により徒歩帰宅訓練を実施し、通勤・通学者等の防災 意識の向上や支援方策の検証・検討を行う。 ③ 村では、帰宅困難者を避難所において受け入れることとし、その受入体制の整備に努 める。 ④ 災害時の安否確認のためのシステム(災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板 サービス等)の普及啓発を図る。 ⑤ 村防災メールを活用した防災情報の提供を行う。 ⑥ 災害時帰宅支援ステーション(注)について協力事業者の増加を図る。 ⑦ 企業・学校等に対し、自社従業員や教職員・児童生徒等一定期間の収容、そのための 食料・飲料水及び生活必需品の備蓄、家族を含めた安否確認等の体制整備を図るよう 要請する。 ⑧ 企業等に対し、従業員や顧客の混乱防止・誘導訓練、情報の収集伝達訓練、安否の確 認及び情報発信訓練など帰宅困難者の発生を想定した訓練の実施を要請する。 ⑨ 臨時バスの運行など多様な代替交通手段の確保について、関係機関と協議・検討を進 める。 ( 注 ) 災 害 時 帰 宅 支援ステーション やむを得ず徒歩で帰宅する人々の支援のため、一時休憩所として飲料水、トイレ、情報 等の提供を行う施設をいう。あらかじめ九都県市首脳会議が幹線道路沿い等に所在す るガソリンスタンドやコンビニエンスストア等の関係事業者と協定を締結している。

第4 防災関係機関等の役割

帰宅困難者に関する対策は、多岐の分野にわたるとともに、行政界を越える対応も必要と なる。このため、帰宅困難者に関連するすべての機関がそれぞれの役割を十分に果たし、分 担・連携して対策を行う必要がある。 また、帰宅困難者になる可能性がある通勤・通学者についても、平常時からの一人ひとり の備えも重要である。

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第4章 住民生活の安定確保

第1節 社会秩序の安定

(総務課・建設課) 大規模災害発生時には、多数の住民が生命又は身体に危害を受け、あるいは住居や家財が 喪失して地域社会が極度の混乱状態にあるため、村、県警察本部及び警察署は警備体制を確 立し、関係機関、団体等と協力して人心の安定と社会秩序の維持を図るための措置を講ずる。

第1 防犯計画

村は、関係機関の災害警備計画に協力し、住民の安全を守るため次の措置を講ずる。 1 避難地域の防犯 住民が避難した地域等については、地域安全活動を強化して、犯罪の予防、財産の保護等 に努める。 ① 住民の避難後の住宅密集地域、商店街、金融機関等の防犯対象及び各種犯罪の多発地 域等については、防犯協会等の自主防犯組織等によるパトロール活動を特に支援する とともに、広報活動を実施し、犯罪の予防等を図る。 ② 防犯協会等の自主防犯組織に対して情報の提供・伝達を行うとともに、平常時からこ れらの組織に対する支援等を行う。 2 自警団への支援 大規模な災害発生時には自然発生的に地域住民による自警団が組織されることが予想さ れるので、自警団が行う防犯活動に対する支援を行う。

第2 千葉県警察災害警備実施計画

1 災害警備の基本方針 警察は、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合は、他の防災関係機関と連携のも と、人命の保護を第一に被災者の救出救助、交通規制、各種犯罪の予防及び取締り、その他 社会秩序の維持に当たるものとする。 2 警備体制の発令 警察本部長は、気象状況その他の情勢を判断して、次により必要な警備体制を発令するも のとする。なお、警察署長は、管内の実情に応じて、本部長の発令前に必要な体制をとるこ とができる。 (1)準備体制 災害の発生までに相当の時間的余裕がある場合。 (2)警戒体制 管内に暴風、暴風雪、大雨、高潮、波浪、津波、洪水等の警報、注意報等が発表され、洪 水、高潮、津波、山崩れ等による被害の発生が予想される場合。

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(3)発災体制 災害が発生した場合又は発生しようとしている場合。 3 総合対策本部の設置 警備体制を発令した場合は、総合対策本部等を設置して指揮体制を確立するものとする。 なお、警察署長は、必要により現地災害警備本部を設置するものとする。

第2節 飲料水の供給

(企画財政課・広域水道部) 災害時には、ライフラインが被災し、復旧までの間、飲料水等の確保が困難となるほか、 医療機関等では、緊急医療に必要な水の確保が重要となる。また、多数の避難者が予想され、 避難所での応急給水の需要が高まる。 このため、村は、広域水道部と協力し、緊急度、重要度を考慮した給水体制をとるととも に、早急に給水手段を確保し、被災者に給水する。

第1 応急給水

1 給水方法 ① 応急給水は拠点給水を原則とし、被害の状況に応じて運搬給水及び応急復旧の進捗に 伴い設置する仮設給水栓等により実施する。応急給水を行う給水拠点場所は村内の避 難所とする。 ② 飲料水の供給期間は、災害救助法により災害発生の日から7日以内となっているが、 必要に応じて延長する。 ③ 1人当たりの給水量は1日3ℓ を基準とし、水道施設の復旧の進捗により順次増量す る。 ④ 医療機関、福祉施設及び救護所等への給水については、他に優先して給水車等で行う。 ⑤ 避難所等に収容されている被災者及びその他の被災者で、村長が必要と認めた被災者 に対して、広域水道部の給水タンク、ポリタンクを利用して拠点給水する。 ⑥ 学校、保育所で給水の必要があると認めたものに対し、20ℓ 容器により必要個数を配 置する。 ⑦ 避難所が小さく、かつ点在している場合で、容器の備えのない被災者及び一般の被災 者に対しポリ袋により配給する。 ⑧ ペットボトル飲料水等は、製造業者等に提供を要請依頼し、必要に応じて配給する。 2 広 報 被災時における水道施設の被害概要及び復旧見込み、応急給水方法、給水場所、給水時間 等について、防災行政無線等を活用して住民への広報活動を実施する。

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3 給水体制の確立 (1)情報の収集 村は、次の情報を収集し、被災者に対する給水の必要性を判断する。 ① 被災者や避難所の状況 ② 医療機関、社会福祉施設等の状況 ③ 通水状況 ④ 飲料水の汚染状況 (2)避難行動要支援者への支援 自力で給水を受けることが困難な避難行動要支援者を支援するため、ボランティアとの連 携を図る。 (3)協力要請 村だけでは応急給水が実施困難の場合には、県、隣接市町及び自衛隊へ応援要請する。

第2 水道施設の応急復旧

1 被害状況の把握 災害により水道施設に被害が発生し、給水が不能となった場合は、職員を派遣し、被害状 況の把握に努める。 2 施設の応急復旧 ① 応急復旧工事は、指定水道工事業者に要請し、被災後直ちに復旧する。 ② 広域水道部のみで対応できない場合は、「千葉県水道災害相互応援協定」に基づき応 援を得て、応急復旧を行う。 3 応急復旧順位 ① 配水池、取水、導水、浄水施設 ② 送配水施設(上流側より順次) ③ 給水装置 4 配水管路の応急復旧 (1) 被災状況の把握をするとともに、指定水道工事業者等の協力を得て応急復旧を行う。 (2) 応急復旧順位として、次のように行う。 ① 配水場及び給水拠点までの配水管 ② 医療機関等の緊急利水施設への配管 ③ その他の配管

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第3 自動販売機による救援用飲料水の提供

村は、必要に応じ、庁舎内ロビーに設置した災害停電時飲料提供型自動販売機内の在庫商 品を住民に対し無償で提供する。

第3節 食料・生活必需品等の供給

(総務課・産業課・農業委員会事務局) 村は、災害により食料の配給販売機関等がマヒし、又は住家の被害により自宅で炊飯等が できない被災者に対し、応急的な炊き出しを行い、必要な食料を支給することにより、一時 的に被災者の食生活を保護する。

第1 食料の確保・供給

1 食料の確保 (1)米穀等の確保 ① 村長は、災害発生により、村の防災倉庫の食料備蓄を利用する。 ② 備蓄品だけでは不足する場合は、村内小売業者から購入して行う。 ③ なお、不足する場合、必要量が確保できない場合は、給食を必要とする米穀の数量を 知事に要請する。 ④ 災害救助法が適用された場合で、政府所有米穀の調達を要するとき、村長は、必要と する米穀の数量を知事に要請し、知事は農林水産省生産局長に対し、政府所有米穀の 緊急の引渡要請を行う。また、災害救助用米穀の供給について、県と連絡がつかない 場合は、「米穀の買入れ、販売等に関する基本要領」に基づいて、農林水産省生産局 長に対し、政府所有米穀の緊急引渡しを要請するとともに、併せてその旨を千葉県に 連絡する。 (2)その他の食品の確保 村長は、米穀以外の食品の給与を行う必要が生じたときは、村内の主食調達先から調達を 行うものとするが、なお不足を生ずる場合は、知事に食品の調達を要請する。

第2 災害救助法による炊き出しその他による食品の給与

災害救助法を適用した場合の、炊き出しその他による食品の給与は、同法及びその運用方 針によるが、その概要は次のとおりである。 1 炊き出しその他による食品の給与を受ける者 ① 避難所に収容された者 ② 住家の被害が全焼、全壊、流失、半焼、半壊、又は床上浸水等であって炊事ができな い者 ③ 住家に被害を受けたため、一時縁故先等へ避難する者

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2 炊き出しその他による食品給与の方法 ① 炊き出しその他による食品の給与は、米穀、乾パン又は一般食料品店等から購入した 弁当、パン等により行い、給与に当たっては、被災者が直ちに食することができる現 物を給する。 ② 米穀による炊き出し給与は、村長が、赤十字奉仕団の協力を得て、避難所に設置され た炊き出し設備等により行う。 ③ 炊き出し給与のための調味料、副食品等は、村における関係業者等から調達し、これ に充てる。ただし、村において調達が不可能、若しくは必要数量に満たない等の場合 は、県に対し調達を要請して補給する。 3 炊き出しその他による食品給与の期間 炊き出しその他による食品給与の期間は、災害発生の日から7日以内とする。ただし、被 災者が一時縁故地等へ避難する場合においては、この期間内に3日分以内を現物により支給 する。 4 精米計画 政府所有米穀は、玄米引渡しであるから、小売販売業者又は卸売販売業者等の精米機によ り精米し、炊き出し、その他による供給を行う。

第2 生活必需品等の供給

津波や延焼火災のため住家に被害を受けた場合には、日常生活に欠くことのできない被服、 寝具、その他の衣料品及び生活必需品をそう失する可能性が高い。 そのため、一時の急場をしのぐ程度の被服、寝具その他の衣料品及び生活必需品を給与又 は貸与を行う。 1 供給方法 ① 被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与は、村長が行う。ただし、災害救助法が 適用された場合は知事が行い、村長はこれを補助する。 ② 村長は、災害救助法が適用された場合においても、災害の事態が急迫して、知事の行 う救助の実施を待つことができないときは、供給に着手する。 ③ 知事は、災害救助法が適用された場合においても、救助を迅速に行う必要があると認 めるときは、村長に救助を行わせることができる。 ④ 村長は、村限りで処理不可能な場合は、近隣市町、県、国その他の関係機関の応援を 得て、生活必需品等の供給を実施する。 2 災害救助法による救助 災害救助法を適用した場合の給与又は貸与基準は、同法及びその運用方針によるが、その 概要は次のとおりである。 (1) 給与又は貸与品目 寝具、外衣、肌着、身の回り品、炊事道具、食器、日用品及び光熱材料とする。 (2) 給与又は貸与の期間

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災害発生の日から10日以内とする。 (3) 給与又は貸与の方法 全壊(焼)、流失世帯と半壊(焼)床上浸水世帯について、それぞれの世帯の構成員に応 じて配分する。 3 物資の給与又は貸与 (1) 物資の購入及び配分計画 (1) 村は、次の情報を収集し、被災者に対する給与の必要品目及び必要量の判断をする。 ① 被災者や避難所の状況 ② 医療機関、社会福祉施設の被災状況 (2) 村長は、被害報告をとりまとめ、知事に報告するとともに、救助物資の概算交付を受 け又は現地調達して、知事より示された配給基準に基づき配分計画を作成し、配分を 実施する。 (3) 村は、衣類等生活必需品は、被災状態、物資の種類、数量等を勘案のうえ村内又は近 隣市町の業者から購入する。この場合なるべく同一規格、同一価格のものを一括購入 するよう努める。 (2) 救護物資の集積場所 救護物資の集積場所は、原則として旧長生高等技術専門校とするが、災害の状況により交 通及び連絡に便利な公共施設を選定する。また、民間企業との連携による救護物資の集積場 所を確保する。 (3) 物資の給与又は貸与の方法 ① 村は、自治会及び民生委員等の協力を得て、被災者に公平に交付する。 ② 自力で生活必需品を受けることが困難な避難行動要支援者を支援する場合、及び被災 者が多数発生した場合には、民間企業やボランティアとの連携を可能な限り図る。 (4) 給与又は貸与の記録等 給与物資はその受払の記録及び受領書を徴しておかなければならない。送付書のほか整備 しなければならないものは次のとおりである。 ① 物資購入(配分)計画表 ② 物資受払簿 ③ 物資給与及び受領簿 ④ 物資購入関係支払証拠書類 ⑤ 備蓄物資払出証拠書類 4 輸 送 ① 村が調達した生活必需品の村集積場所までの輸送及び村内における生活必需品の移 動は、村長が行う。 ② 交通途絶等により、緊急の用に間に合わないおそれのある場合は、知事に対し、被災 地までの運送を要請する。

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第4節 障害物の除去計画

(建設課) 津波等により住居又はその周辺に運ばれた土砂、竹木等で、日常生活に著しい障害を及ぼ しているものを除去し、これらの被災者の日常生活の確保を図る。 ちし、人的・物的輸送を確保する。

第1 実施方法

1 住居又はその周辺に運ばれた障害物の除去 住居又はその周辺に運ばれた土砂、竹木等で、日常生活に著しい障害を及ぼしている場合、 その除去は、村長が行う。 ただし、災害救助法が適用された場合は知事が行い、村長はこれを補助する。 2 道路関係障害物の除去 道路上の障害物の除去は、自動車、死体等の特殊なものを除き、道路法第3章第1節〔道 路管理者〕に規定する道路管理者が行う。 この場合においても、災害の規模、障害の内容等により関係者及び関係機関と密接な連絡 を取り、協力して交通の確保を図る。 3 軌道等に障害を及ぼしているものの除去 軌道等に障害を及ぼしているものの除去は、法律により当該施設の所有者が行う。この場 合においても、2に準ずる。

第2 災害救助法による障害物の除去

災害救助法を適用した場合の、住居又はその周辺に運ばれた土砂、竹木等で、日常生活に 著しい障害を及ぼしているものの除去は、同法及びその運用方針によるが、その概要は次の とおりである。 1 障害物の除去の対象となるもの ① 当面の日常生活が営み得ない状態にあるもの ② 日常生活に欠くことのできない場所に運び込まれた障害物の除去に限ること ③ 自らの資力をもってしては、障害物の除去ができないもの ④ 住家の被害程度は、半壊若しくは床上浸水したものであること 2 障害物の除去の方法 村の管理するものについては、村が長生村土建組合の協力を得て実施する。また、災害規 模が大きく自衛隊の出動を必要とする場合、県知事に対して要請を依頼する。 それ以外は、各実施機関が、自らの組織、技術者等を動員して除去を行う現場給付とする。 3 障害物の除去の実施期間 災害発生の日から10日以内とする。

第3 道路における障害物の除去

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