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アトムサイエンスくまとり : 京都大学原子炉実験所広報誌 Vol.2

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Title

アトムサイエンスくまとり : 京都大学原子炉実験所広報

誌 Vol.2

Author(s)

Citation

アトムサイエンスくまとり : 京都大学原子炉実験所広報

誌 (2006), 2

Issue Date

2006-09-01

URL

http://hdl.handle.net/2433/65878

Right

Type

Article

Textversion

publisher

Kyoto University

(2)

国 躍 院 成 間 近1!

最 新 型 陽

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.京都 大 学 原 子 炉 実 験 所 の 人 π δ

ゴ ム     こほ ヒ  レ ポ   トコ

灘 撫

京都大学原子炉実験所広報誌

∋ 詰

第5回 ア トム サイエ ンスフェアを 開催 しま す。1 今 年度 は 、モ ノ作 りを通 して科 学 に親 しむ 実験 体験 教 室 と' 聞 いて 科 学 に親 しむ講 演 会を そ れぞ れ企 画 しま した 。1 実験 体験 サイエ ンス教 室 む 開 催 日 平 成18年10月21日(土)14時 か ら1 場 所 京都 大 学原 子 炉実 験 所 ・ ち 詳 細 に つ い て は 実 験 所 ホ ー ム ペ ー ジ 、 (http//wwwrrlkyoto-uac」p/lndex/gyollhtml)を ご覧 くだ さ い 。1 ; 」柵 盟 一1㌔ずヒt温β評滞 、皿rT読個ムニ'ゐ9!塾 紀よ一【,澱 糧 脳 財塾脚 亨 秘亜 瓢斑 「ノ↓' 新しい広報誌(通称ASK)は 年2回 発行なので、年4回 発行だ った 「原子炉実験所だより」にくらべて編集作業は楽になると思 っていましたが、一層大変になりました。今回は楽しい読み物と して 「フランス紀行」を企画しました。30年近くも昔のことです が、生まれて初めて私も外国へ行きました。1年の滞在をしてア メリカから一時帰国した際、おもしろい経験 をしました。羽 田空 港に着いて、おそらくタラップを降りる日寺、私の前を多くの日本 人が広がって歩いていたのですが、髪の毛が全員真っ黒だった ので、こわいような感覚 にとらわれました。慣れっておそろしい ですね。 表紙の写真は、原子炉実験所の正門を入って50mほ ど歩い た左手の芝生におかれている石碑です。「凡てのことは今こ》に こめられてあり 今こ》はおのずからある」と刻まれています。 原子炉実験所 に来 てから10年 近くになりますが、ようやくこの 言葉に込 められた思いがわかってきたような気がします。この 記念碑について、昭和39年4月 から昨年3月 まで原子炉実験所 に在職 していた川瀬洋一名誉教授 によるエピソードを紹介 して おわりとします。[大 久保嘉高] 初代所長の木村毅一先生の書 によるこの記念碑に刻まれた 文言は、原子炉実験所の建設 に携わった人の心情がひしひしと 感 じられ、なかなか味わい深い名言だと常々感心している。 私 が京都大学理学部3回 生の 頃、物理学科に配属された昭和 37年 春に物理教室ガイダンスがあり、当時の物理教室主任の小 林稔先生が原子核実験担当の木村先生を紹介 した後で、「彼は 心ここにあらずですよ」と言われたことが、印象深く思い出され る。木村先生はその当時、建設本部長として原子炉の建設に忙 殺されており、昭和39年6月25日 にようやく臨界を迎えること ができたことの万感をこの言葉に込められたのである。 蛇足ながら、「おのずから」の意味するところは、原子炉建設 がなるべくしてなったのであり、いわば、自然の摂理によるもの であると言われているように私 には感 じられる。木村先生のお 人柄が偲ばれる。[旧 所員 川瀬洋一名誉教授]

;

第41回

学 術 講 演 会 開 催 案 内;

第41回 学術講演会開催案内を下記の要領で開催いたし1

  ます 。今 回も各 研 究部 門 ・附属 施 設で 行 われ た 研究 の トピッ1 クス 講 演 、プロ ジェク ト研 究 と共 同 利用 研 究 の 成 果発 表 、お: よび 定年退 職記 念特 別講演 を行 います が、これ までと異な り、1 所 外 の施 設 にお いて 行い ます 。 ◎ 開 催 日時 平成19年1月22日(月)900∼1900 23日(火)900∼1200: 、_、1 ※プロク フム編成の都合で 時間に多少 の変更があるかもしれません。 ◎ 開 催 場 所 熊 取 交 流 セ ン タ ー 煉 瓦 館 「コ ットン ホ ー ル 」i 詳 し くは 学 術 講 演 会 の 案 内 ペ ー ジ; (http//wwwrrlkyoto-uac」p/KOUEN/lndexhtml)を,   一一一尋 睾 弱 星 さP、 。_.一 一一一.一 一 一一一一 一: /i η ・ 、 ≡..・:1・ ・,書,,1義 ¢ 平 成19年 度 共 同 利 用 研 究 の 公 募 を 行 っ て お りま す 。6 ★ 共 同 利 用 研 究(KURを 利 用 す る も の を 除 く)1

錦撰羅 羅羅 研

究1

★ 研 究 会(ワ ー クショップ ・専 門研 究会)愛

糊 峯

岩認 慧 翻 贔7日(金)必

着1

提 出 締 切 日 平 成19年1月12日(金)k 公 募 要 項 ・申請 書 は下 記URLか らダウン ロー ドして ご利 用 くだ さ い。k (http//wwwrrlky。tぴuac」P/JRS/k。b。/k。b。htm)ぎ な お 、詳 細 に つ い て は 、共 同 利 用 掛 の ホ ー ム ペ ー ジ 軽 (http//wwwrrlkyoto-uac」p/JRS/)を ご 覧 くだ さ い 。 う 公 募 に 関 す る 照 会 先1

響 灘 葛 響2鞭

謬 児坪1262。1

次 号 以 降 の 配 布 を 滞 望 さ れ る 方 は 、総 務 掛 ま で 畳 連 絡 く だ さ い 。 ご 意 見 、ご 感 想 を お 待 ち し て い ま す 。 広 報 誌 「ア トム サ イエ ン ス くま とり」に対 す る こ意 見 、こ感 想 を お 待 ち して い ま す 。手 紙 、FAX、Eメ ー ル で お寄 せ くだ さい。ま た 、本 誌 の 原 稿 執 筆 や 取 材 な ど にこ協 力 い た だ け る方 を求 め て い ま す 。 総 務 掛 ま で こ連 絡 くだ さ い 。 京 都 大 学 原 子 炉 実 験 所 総 務 課 総 務 掛 〒590-0494大 阪 府 泉 南 郡 熊 取 町朝 代 西2丁 目 TELO72-451-2310 FAXO72-451-2600 ホ ー ム ペ ー ジhttp//wwwrrlkyoto-uac」p/ ● 本誌 の一部 また は全部 を無 断で複 写 、複製 、転載 す ることは法律で 定め られ た場合 を除 き、著作 権の 侵 害 となります。

(3)

使った 物理実験 や化学 実験 、

生物実験 が行える実

験室の ほか 、

医療 工リアが予め用意されています。

今進 めて いる研究 プロジェクトが終了 した後は、

速器 を利 用した様々な新 しい研究や 医療 を開始 し

た いと考 えています。しか し、

その ため には、

現在

開発 中のFFAG力 口

速器 のままでは不 十分で 、

さら

に力

速 器を高性 能 にするな どの必 要 があります 。

また 、

様 々な実 験や 医療 に使う装 置も順次 整えな

けれ ばな りません。そ のため 、

原子炉実験 所は、

らなる予算 の獲得 や必要 な研 究開発 を行うべ く、

努力 を続 けてい ます。関係各 位の 暖か いこ支 援 ・

ご協力 を賜 れば幸 いです。

の 森 義 治 教 授(現 原 子 炉 実 験 所 教 授)が 、世 界 で 初 め て 陽 子 力口速 に成 功 しま した 。原 子 炉 実 験 所 で 開 発 中 のFFAG力 口速 器 は 、3段 のFFAG力 口速 器 か ら構 成 され て い ま す 。こ の うち の2段 目 と3段 目 は 、す で にKEKで 開 発 済 み の も の と 同 じ型 で す が 、初 段 の も の は 磁 場 の 形 状 や 力口速 方 式 な ど に幾 つ も の 新 しい試 み を 盛 り込 ん だ世 界 初 の も の で す 。写 真 は今 年8月 現 在 のFFAG力 口速 器 の 状 況 で 、現 在 、こ のFFAG力 口速 器 で 陽子 を 力口速 して 、送 り出 す 試 験 を し て い る と ころ で す 。このFFAG力 口速 器 とKUCAと を 結 合 して 、今 年 の10月 に は力口速 器 駆 動 未 臨 界 炉 の 実 験 を開 始 した い と 努 力 し て い る と ころ で す 。も しこの 実 験 が 成 功 す れ ば 、力口速 した 陽 子 ビ ー ム によ って 中 性 子 を 発 生 さ せ る 方 式 の 加 速 器 駆 動 未 臨 界 炉 実 験 と して は 世 界 で 初 め て の も の にな りま す 。 FFAG力 口速 器 を 収 容 す る建 物 は 、イノベ ー シ ョン リサ ー チ ラボ と 呼 ば れ 、平 成16年3月 に完 成 しま した 。この 建 物 に は 、力口速 器 を

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京都大学原子炉 実験所では、

平成14年 度 より、

文部科学省 の革

新的原子力システム技術開発公募事 業の一環 として、同省 の委託

事 業で 「FFAG力口

速器 を用い た力

速 器駆 動未 臨界炉 に関する技

術 開発 」を進 めています。この技術 開発で は、

エネル ギー可 変型

FFAG力 口

速器 を新た に開発 ・

設置 し、

これを既 設の京 都大学 臨界

集 合体実 験装置(KUCA)と

繋 いで、

速 器駆動未 臨界炉 内で中

性 子がどの ように増倍されるかなどの特性を調べ ることを目的と

しています。この炉 は、

ノーベ ル物理学賞 受賞者のカル ロ ・

ルビア

博士が、「

暴走事故の 心配がない安全性 の高い エネルギー増倍 シ

ステム」にな ると推奨 して一躍世 界の 注目を浴 びるようになった

もので、

力口

速器 で未臨界状 態の核燃 料体系(停 止 中の原子炉 と同

じもの)を 稼動させ るという画期 的な 原子力 システムで す。通常

の原子 炉で は、

核 燃料 であるウランー235な どの核 分裂で発 生 し

た中性子 によって 次々 に核分 裂が起 こり、

臨界状 態を維持 するこ

とがで きる体 系になるよう、

つ まり核分裂 の連 鎖反応 が持続す る

ように設計 されています。一方 、

速器駆 動未 臨界炉は未 臨界状

態で運転しますので、

外から中性子 を供給 してやらなければ、

核分

裂の連鎖反応を持続することができず 、

炉 は停止 して しまいます。

そのた め、

速器で高 エネル ギーの 陽子 を夕一 ゲット(標的)に 当

てて、

核 破砕 とい う反 応を利 用 して大量 の中性 子を発 生させ 、

れを未臨界 の核 燃料体系 に供給 して核分裂 の連鎖 反応を維 持 し

ます 。した がって、

速器 を止めれ ば、

直ちに炉は停止 することに

なります。

この力口

速器駆動未 臨界 炉は、

大量の 中性子を発生 することがで

きます ので、

研 究用原子炉(KUR)と

同様 に様々 な科学研究 や原

子 炉医療を 目的 とした中性子源 としても利用 できる可能性 があり

ます。私 達の研 究は、この ような 中性子源 の開発 を目指 した もの

です。また、

この炉の中 に色々な物質 を持 ち込めば、

中性子による

核 変換反応 を起こさせることが できますの で、

いわ ゆる核変 換処

理 用の炉 となることが期待され ます 。例 えば、

発電用 原子炉 の使

用済燃料か ら発生する、

強い放射 能を持った高 レベ ル廃棄物 中の

長寿命放 射性物 質(長 い間放射 能を持 つ物質)を 、この炉 の中 に

持 ち込め ば、

短 寿命放射性 物質(短 い間 しか放射 能を持た ない物

質)に 変えるという処理 が行 えると考えられ ます。もしこれがうま

くい けば、

高 レベル廃 棄物 を長期間にわたって貯蔵 ・

管理 しておか

なければな らないという問題を解 消することができます。世 界的

には、

主 に核 変換 処理 の 目的 で力

速 器駆動 未臨界 炉の 研究 開発

が行われています 。

FFAG力 口

速器 は、

固定磁場強集束(FixedFieldAlternating

Gradient)型 力口

速器 の略で、

磁場 は時間的 には変化 しません(固

定磁場)が 、空 間的には強弱 の分布 を持ち 、これ によって 、電気を

帯びた 陽子の 集団 が流れる 陽子ビーム の空 間的な 広がりを強 く

絞る(強 集束)こ との できる力

速器 です。1953年

に大川千 弘博

士が原 理を編み出し、2000年 に高エネルギー力口

速器研究機構(KEK)

(4)

さ らに詳 細な研究 を進めてい ます。又、同時にこの 様な異 常タンパ

ク質を排除する酵素の研究も行っています。

放 射 線 生 物 学 研 究 分 野 ・藤 井 紀 子 教 授 私 達 は こ く日 常 的 に 、利 き 手 、利 き足 、脳 にお ける 左 右 の 機 能 の 違 い な ど左 と右 の 問 題 に 直 面 して い ま す 。ミ ク ロ な 世 界 で も 左 と右 が あ りま す 。昨 今 、サ プ リメ ン トで ブ ー ム にな って い る ア ミノ酸 に は 左 手 構 造(L一ア ミ ノ酸)と 右 手 構 造(D一 ア ミ ノ酸)が あ りま す が 、私 達 の 身 体 を 構 成 して い る タ ン パ ク 質 の ア ミノ酸 はL一ア ミ ノ酸 だ け が 結 合 して で き た も の で す 。D一ア ミノ酸 は生 命 の 発 生 以 前 に排 除 さ れ 、生 命 体 とは 無 関係 で あ り、生 命 が生 き て い る 限 りL一体 か らD一体 に変 わ る こ とは な い と い うの が 常識 で した 。しか し、私 達 は ヒ トの 眼 の 水 晶 体 の 主 要 タ ンパ ク質 中 の ア ス パ ラギ ン酸(Asp)残 基 が 部 位 特 異 的 に老 化 や 紫 外 線 照 射 な ど によ りD一β一Aspへ と変 化 して 多 量 に 蓄 積 して い る こと を 見 出 し、そ の 反 応 機 構 を 明 ら か に しま した 。同 様 の 反 応 は脳 の β一ア ミ ロイ ドタン パ ク 、皮 膚 、動 脈 壁 の エ ラス チ ン な ど βシー ト構 造 に 富 ん で い る タ ンパ ク質 中 で も 生 じて お り、白内 障 、アル ツ八 イ マ ー 病 、皮 膚 硬 化 、動 脈 硬 化 症 な ど タ ンパ ク質 の 異 常 凝 集 によ る い わ ゆ る フ ォー ル デ イン グ病 と 関 連 して い ま す 。私 達 は タ ン パ ク質 中 のAsp残 基 が 左 手 構 造 か ら右 手 構 造 に変 化 して しま うこ とが き っ か け とな って タ ン パ ク質 の 異 常 凝 集 が 始 ま る の で はな い か と考 え 、

A31Kレ

ポ ー1卜.2

一 膜 公 励 こ1つ

しκ

平 成18年4月1日(土)に

毎 年 恒 例 の 原 子 炉 実 験 所 一 般

公 開 を実 施 しま した 。桜 の 見 頃 に はま だ まだ で した が 、

地 元

熊 取 町(156名)を

中心 に370名

の 方 々 の参 力口

があ りました 。

ビデ オ を 使 った 実 験 所 の 研 究 紹 介 、

所 員 の 案 内 によ る施

設 見 学 ツアー を行 い ま した 。ま た 、

科 学 実験 体 験 コー ナ ー(日

本 原 子 力 学 会 関西 支 部 との 共 催)を 設 け ま した 。さ らに 、

れ らと並 行 に 、原 子 燃 料 工 業 株 式 会 社 熊 取 事 業 所 で 、実 験

所 に関 す る パ ネル の 展 示 と一 般 公 開 の 案 内も 行 い ま した 。

施 設 見 学 コー ナ ー で は、所 員 が ツア ー コン ダ クタ ー とな

った 少 人 数 グル ー プ で 、炉 室 、ホットラ ボ 、

廃 棄 物 処 理 棟 の

見 学 を して も らい ま した 。どの グ ル ー プ も専 門 的 な こと を

含 めて 熱 心 に質 問 し、とて も興 味 深 く見 学 され た よ うで す 。

科 学 実 験 体 験 コー ナ ー で は、霧 箱 や 簡 易 分 光 器 の 工 作 を

し、放 射 線 の 飛 跡 を 実 際 に 目で 見 た り、タン ポポ や ゴム 風 船

を液 体 窒 素 に浸 し、液 体 窒 素 温 度 の 世 界 を 体 験 した りしま

した 。多 くの 方 が 参 力口さ れ 、そ こ で サ イ エ ン ス の 世 界 を 垣

間見 た喜 びを 感 じられ た ようで した 。

地 下水の 滞留 時間を溶存 ヘ リウムガス濃 度から推 定す る方 法の開

発 を行って います。地 下水 の滞留 時間の 推定 が可 能となれ ば、21

世紀 に人類 が直面する大 きな課題の一 つである"水不足"解 決の切

り札として、

枯渇や環境 破壊を未然 に防ぎ計画 的に地下 水の利用 が

できると期待 されています。

燗年

.'ま 圧 .:三JF.■ 」b▼ ≡:・o:_ 放 射 能 環 境 動 態 工 学 研 究 分 野 ・馬 原 保 典 教 授 皆 さ ん に 歳 を 尋 ね て 、こ 自 分 の 歳 が 答 え られ な い 方 は 、まず い な い は ず 。そ れ で は 、 戸 籍 の ように正 確 な記 録 が 無か った と した ら、 何 人 の 方 が 正 確 にこ 自分 の 歳 を答 え られ る で しょうか 。そ れ で は 、記 録 が 無 い も の の 年 齢 は ど うや って 決 め る の で しょう?例 え ば 、 遺 跡 か ら出 土 した 土 器 の 年 齢 は 、そ れ に 含 まれ る 炭 素 一14の 放 射 能 を 測 定 して お お よ 〃 ‡佳冒ヨ邦1ト臼1稟ま:でr. オー ストラリア大鐙井 盆地 で地 下水 年 代測 定 手法 の 検 証の た めの調査 を行いました 。 右 図は、調 査を行 った 自噴 井戸 の位置 を示して います。

土器とは異なり地下水の 場合は、どうやってその 年齢を決 めるの

蒼しょう?地下 水の ように動 き易いも のの場 合、

地 下で地 下水が他

D地 下水とは混 じりあわないで トコロテンのようにゆっくりと一雨こ

との 固まりとして押 し出 し流れで動 くな どの 条件 の下、

雨水 が地 下

こもぐり地下水 となって井 戸等 に出て くるまでにかかった時間 を地

下水の年齢 として 、

地 下水中 に含まれる天 然放射能 や周りの地層と

rヒ

学反応 を起こさない ヘ リウムなどの不活 性ガスの蓄 積速度 とそ

D溶 存量から推定 することが出来ます。

当研究室で は、

天然 放射能であるトリチウム、

炭素一14や塩素一36

まど水 と一緒 に動 く天然 の時計 を使 い、

循 環速度 の速 い数 年程度

D浅 い地下水 から、

深いところの殆ど流れていな い数 百万年に至る

そ れらを利用 した 先端的な物質 科学の研究 をしています。このよう

な原子 核を利用した測定方 法は、

周 期性を持たな いような物質や特

定 の原子 の周 辺だ けの情 報を得る事 が可能 ですの で、

これまでの

方 法では測定 出来な かった ような物質 の性質 につ いての研 究が可

能 とな ります。その ため、

例え ば複雑 なナノ構造体 の特定 部分だ け

の性 質を調べ たりする事が可能 にな りますので、

現代 の精密物質科

学研 究にとってますますその重 要性がクロー ズアップされて来て い

ます。

原子該 を利用 した新 しい物質科学研究の展開そ目指して ◆

核放射 物理学研究分野 ・

瀬戸誠教授

現代の我々の 生活は、

高度な医療 、

安 定し

た電力 、航空機 や 電車等 の 大量 輸送 機関 、

高性能なコンピュータ等に支えられています。

その 全ての 基礎 であ り、その大 きな発 展に

とって欠 くべか らざるもの が物質科 学研 究

であるといえ ます。これ まで の たゆ まぬ 物

質 科学 研究 の結 果 、

常識 を大 きく覆 すよう

な形態 機 能を有 した物質 ・

材料 が開発され

原子核 から放射された γ線が吸収される様子 を調 べる事で 、 原子核 の周りの電子構 造について の情報が得 られる。

てきました 。例えば電気を流すプラスチックや、

絶対0度 付 近まで冷

やさなくて も抵 抗が0と な るような超伝導体 等です。また 、

ナノテク

という言 葉を耳 にされ た事があるか と思 いますが、

ミクロンサイズ

よりも微細 な力

工技 術を利用 した高 性能半導 体の研 究開発 もされ

ています。

このような新 しい物 質 ・

材 料を研 究開発 してい くため には、

そ の

性 質を調 べると同時 に先進 的な研 究手法 も開発 していかな くては

なりませ ん。我 々の研 究室 では、

粒 子線 、X線、

γ線な どと原子 核と

の相互作 用を利用 した新 しい物質科学 研究方法 の開発研 究および

(5)

な と思い ます 。で も案 ず ることな かれ 、少 々適 当 に答 えても大 丈 夫(少 々 で す よ 、少 々)。どの ような答 で も会 話 は広 が り(答 え るこ とが大 事)、 そ の 数 値 を 覚 え て い る 人 は い ませ ん 、 た ぶ ん 。 とい い か げ ん な ことを 書 き ま した が 、フ ラン ス 人 の い い か げん さ はか な りの も の で す 。も ち ろ ん こ れ は 「日 本 人 ら しさ 」に 基 づ い た 一 方 的 な 見 解 で 、単なる文化の違 いにすぎな いのですが、その文化 を知 らな い と傷 つ くこと が あ りま す 。何 時 何 処 で とい った 待 ち 合 わ せ は まず 機 能 しな い し、ドタキ ャン(死 語)も 理 日ヨが つ け ば許 さ れ ま す(マ シンタイム や セミナ ー とい った オ フィシャル な 約 束 は守 りま す)。 自 己 主 張 は 限 りな くわ が ま ま に近 く、会 話 は 往 々 に して 狸 雑 。寡 黙 で お とな しい と思 わ れ が ち の 日本 人 は 、居 酒 屋 に い る くらい の つ も りで(あ くまで も つ も りで す)付 き合 うと意 外 に しっくりと き ます 。 フ ラン ス の 恋 愛 事 情 は 「お 盛 ん 」な 感 じが しま す が(実 際 に 学 生 の 多 くは 同 棲 して い ま す)、私 は決 して い や らしさ を 感 じる こと は あ りま せ ん で した 。友 人 の ア パ ー トを訪 ね て も 、彼 ら は普 通 の 新 婚 夫 婦 の よ うに暮 らして い ます 。何 度 か 友 人 や 友 人 の 彼 女 の 実 家 で 過 こ しま した が 、相 手 方 の 親 族 と の 付 き 合 い 方 は本 当 に夫 婦 が 帰 省 して いる よ うな 感 じで した 。 雑 多 な こと を書 き ま した が 、この 滞 在 の 最 も す ばら しか った こ とは 、 若 く有 能 な フ ラン ス 人 研 究 者 と友 達 にな れ た こ とで す 。彼 らは 博 士 号 を 取 得 し、現 在 ア メ リカ の 一 流 の 大 学 ・研 究 所 の 博 士 研 究 員 と し て 研 究 に遽 進 して い ま す 。将 来 互 い に招 待 しあ え るよ うな 立 派 な 研 究 者 にな る こ と、そ れ が 私 た ち の 夢 で す 。 友 人 の 博 士 号 公 聴 会 に 出 席 して い ま す 。ENSの 学 生 は 学 生 時 か ら Nature、Sclence誌 にチ ャレン ジ し て い る 有 能 な 若 手 ば か りで す 。ち な み に私 が 着 て い る パ ー カ ー は 、友 人 が 体 育 館 で 見 つ け た 持 ち 主 不 明 の 落 と しも の 。冬 服 を 持 って い な か っ た の で プ レ ゼ ン トして くれ ま した 。 いや はや、なん とも いいか げん ですね 。

ASKWORLDレ

ポ ー ト.1

フランス紀行

量子リサイクル工学研究分野 ・藤井俊行助教授

EcoleNormaleSup6rleure(高 等 師 範 学 校)は フ ラン ス に お け る最 高 の 高 等 教 育 機 関 で あ り、パ リと リヨ ン に各2校(理 系1校 と 文 系1校)、 計4校 存 在 します 。私 はリヨンに あ る理 系 校(ENSLyon) に8ヶ 月 間 滞 在 し、地 球 科 学 の 研 究 室 で 同位 体 分 別 に関 す る研 究 を 行 って き ま した 。ENSLyonは1,000人 規 模 の 教 育 機 関 で(日 本 の 総 合 大 学 は20,000人 規 模 で す よね)、入 学 を 許 さ れ るの は フラ ン ス全 国 か ら選 抜 さ れ た わ ず か50人/年 で す 。外 国 人 研 究 者 は全 校 中35人 で 、日本 人 は私1人 。滞 在 中 に 日本 語 を話 す 機 会 は ほとん どあ りませ ん で した(で も フ ラ ンス 語 は上 達 しま せ ん で した 。ど うし て だ ろ)。今 日 は 、私 が 感 じた フ ラン ス 人 像 につ い て 話 した い と思 い ます 。 フラ ン スの 人 は 日 本 文 化 と い うオ リエ ン タル な 文 化 に対 して 憧 れ を 持 って い る よ うで す 。宮 崎 駿 さん の ア ニ メ ー シ ョン や 北 野 武 さん の 日本 映 画 な ど 、日本 の ア ニメ ー シ ョン 、映 画 、コミックは 人 気 が あ り ます 。ま た 、柔 道 な ど の 武 道 につ い て も興 味 が あ り、自 宅 に 畳 を 持 っ て い る人 も い ま した 。だ け ど日 本 文 化 と他 ア ジア 文 化 との 区 別 はつ か な い し、日 本 人 と 他 ア ジ ア の 人 た ち と を見 分 け る こ とも 難 しい よ うで す(し か も す こ く広 域)。 「ラ オ ス の こと 知 って る か ら、日本 も 」 って 言 わ れ て も 困る ん だ け ど 。 フラ ン ス の 人 、特 に フラ ン ス人 男 性 は す こ くお しゃべ り(日 本 人 か ら見 る とそ う見 え る)。昼 食 時 、休 憩 時 、エ ス プ レッソを 飲 み な が ら 、 同 じテ ー マ に つ い て 延 々 と 議 論 して い ま す 。あ る 友 人 は 、譲 って も らう中古 車 の 価 格 が 妥 当 で あ るか を 、車 種 、内 装 、走 行 距 離 な どの 面 か ら議 論 して ま した 。ラン チ タイ ム1週 間 ず っとそ の 話 題(な ん だ か 幸 せ だ な)。 そ れ か ら、彼 らは 具 体 的 な 数 値 を 出 した 議 論 が 大 好 き で す 。「大 阪 府 の 人 口 は ワ広 さ は つ」「日 本 の 失 業 率 は ワ出 生 率 は つ」 な どな ど。中 高 生 時 に も っとま じめ に 社 会 科 を 勉 強 す れ ば よ か った

ASKWORLDレ

ポ ー ト.2

韓 国 原 子 炉 「HANARO」

で の 研 究 活 動 状 況

中性子応用光学研究分野 ・

川端祐司教授

古 墳(4世 紀 天 か ら5世 紀 初 頭 頃)か ら発 掘 さ れ た 鉄 製 手 斧 の 中 性 子CT(コ ン ピュー ター トモ グ ラフ ィ)画 像 が 得 られ て お り、古 文 化 財 の 保 存 処 理 や 当 時 の 鉄 力口工 技 術 に 関 す る貴 重 な 情 報 が 得 られ て い ます((財)元 興 寺 文 化 財 研 究所 との 共 同研 究)。

韓 国の研究用原子炉(HANARO:韓

国原子力研究所)と の国際協力

京都大学研 究用原子 炉(KUR)が

新燃料 を準 備するため に約2

年 間休止することになりました。京都大学原子炉 実験所は全国共 同

利 用研究 所であ るた め、

そ の休止 期間 中も全国 の研究者 の研 究に

① 韓国原 子力研 究所 ・研究用 原子炉(HANARO) (写真提供KAERl) ②HANAROの 炉室 の様子(写 真提供KAERI) ③HANAROの 中性 子放射化分析測定装 置(写真提供KAERl) ④ 岡崎18号 墳2号 地下式 横穴墓 出土鉄 斧 (鹿児島大学総合博物館所有) ⑤ 中性子 ラジオクラフィ画像(中 性子による透過画像) ⑥ 中性子CT(コ ン ピュー タートモクラフィ)による断面 画像 試料の設置角度を変えなから中性子透過画像を多数撮像し、それ らを計算機処理することによって3次 元画像を得ています。その結 果、自由に断面を作り、どこからでも試料を観察することができます。

支 陣を釆 さないよっにできるたけ

の努 力を しな ければな りません 。

そこで 、それ を契 機 として より幅

広 い 研究 が進 展する ように、

世 界

有 数 の 高性 能 研究 炉 で ある韓 国

のHANAROと

協 定を結 び、KUR

の共 同 利用 研 究者 が韓 国 で実 験

研 究 を行 えるようなプ ロジェク ト

を平成18年4月 から開始しました。

現在 、

中性 子放射 化分析 と中性

子 ラジオグラフィを中心 に協力 研

究を進 めています。既 に中性子 ラ

ジオグラフィ分野で は、

鹿児 島県の

風」7u¶ ■「uuuu 中性子物質科学研究分野 ・助手 喜田昭子さん 専士(理 学)。大阪府出身。 大阪大学工学部卒業、 菓京工 業大学大学 院総合理 工学研究科 博士 課程ll多了、京都大 学大学院理 学研究科助 手、 を経て2004年4月 より現職。

場 からそ の分 子 機 構 の解 明

に迫 るような研究 を続けて い

きたいと考えています。

趣味は何ですか?

クラシック音楽鑑賞です。

大 学 時代 は オー ケ ス トラ で第 一 ヴァイオ リン を弾 い て い た喜 田さ ん 、 今 後 の 益 々 の こ活 躍 を 期 待 して い ます 。

中 性 子 物 質 科 学 研 究 部 門

・助 手 喜 田 昭 子(き た あ ぎ こ)さ ん に 聞 く

喜 田昭子さん は蛋 白質 の構 造解析の研究者ですが、

この たび、「

素添力

酵素 メタピロカテカーゼの結晶構 造解析」「PP1一力リクリン

A複 合体の結晶構造解析」、「

新 規青色光受容体タンパク質 の結晶構

造解 明」等 の研究で、「

第8回 大学婦人協会 守田科学研究奨励賞 」を

受賞 しました。この賞 は優れた若手女性 研究者に贈 られる賞です。

まず、ご専 門の構 造生物学 につい て教 えてください。

構造 生物学 とは生 体 内の分子(主 にタンパ ク質)の 働 きを、

そ の

形から理解 しようとする研 究分野です。タンパク質は、

生理現象に直

接 関わる物質です。20種 類 のアミノ酸が 、

遺 伝情報 に従って鎖状 に

つながってタンパ ク質 は出来 上がっています。しかし、

アミノ酸 の並

び方 だけか らでは 、

タンパ ク質 の働きを理 解する事 はできません 。

それは、

タンパク質は一次元的な鎖としてではなく、

三 次元的に組み

上 がった立体構造をとることによってその機能を発揮するからです。

鎖 状の並 び方で は遠 くにあ った アミノ酸 同士が、

立 体構造 では曲が

り曲 がって隣 に配置 されてい ることもよくあ ります その ため、

構 造

生 物学 は国内外 で 、

生 命科 学の大 きな潮 流となって います 試験 管

の中での 実験で は分 からなかった ことが、

立体構 造から一 目で分か

ることもたくさんあ ります。醍醐 味は、

結 晶が出来 たとき電 子 密度

が見 えたときの感 動です 。(精密化途 中で)誰 も知らな い構造 を世

界 で最初に見ているという優越感があります(笑)。

今後 どの ような蛋 白質 に夕一ゲットを絞られてい ますか?

興味深い機 能を有する、

生化学的 に重要な タンパク質全 般につい

てですね。特 に酵素 タンパ ク質 に興 味があります 。構造 生物学 の立

楽しみの一 つになっています。

現在の研究 テーマにつ いて易 しく教えてください。

水や二 酸化炭素 などの物 質は、

温度 と圧力 を上 げていくとやがて

超 臨界 流体」と呼ばれる状 態にな ります。この状態の物質 はとても

大きな溶解力 を持ち 、

ダイオキ シンな どの有 害物質が分解 できるな

どの 特徴 があ ります。さらに、

もともと水 や二酸 化炭 素な ので無 害

であることから、

環 境にやさしい クリーンな溶媒技 術として、

現在大

きな注 目を集めています。このような 「

超 臨界流体」の特性発現 には、

分子密度 の粗密 によって生 じるゆ らぎ構造 が大 きな影響を及ぼす こ

とが知 られて います。現在私 は、

その ゆらぎ構造 を中性子 小角散 乱

とい う手 法を用 いて観測 し、

そこで得 られた情報 から実空 間の構造

を詳細 に解明することで、「

超臨界流 体」の溶媒特性 がどの ようにし

て引き起こされるのかを明らかにしようと試 みています 。

将 来の展望 につ いてお考 えをお聞かせ ください 。

数年後 、

茨 城県の東海村 にJ-PARCと 呼 ばれる大規模陽子力口

速器

施設 が完成 するため 、

中性 子を利用 した研 究 は将 来が 明るく、

これ

から一 段と発 展して いく分野だ と考えて います。私 は一研究 者とし

京 都 大 学 大 学 院 工 学 研 究 科 機 概 物 理 工 学 専 攻

中 性 子 物 理 工 学 研 究 室(福 永 研 究 室)

佐 藤 他 加 志 君(博 士 後 期 課 程1年)に

聞 く

原子炉実験所での生活はいかがですか?

私は修士課程1年次まで京都で過こし、

修士課程2年次から熊取

での生活を始め、

今年で2年 目になります。福永研に配属されるま

では、

放射線というものを取り扱ったことが無く、

配属当初はとても

不 安 で した が 、徹 底 した 管 理 の 下 で 安 全 に 使 用 で きる こと が わ か り、今 で は研 究 活 動 を 行 う上 で 無 くて は な らな い 非 常 に強 力 な 手 段 と して 、積極 的 に利 用 してい ま す。また 、 実 験 所 には 個 性 豊 か な 人 た ち が 多 く、バ ー ベ キ ュ ー な どの イベ ン トも 豊 富 な た め 、刺 激 的 で 充 実 した 毎 日を 送 って い ま す 。さ ら に研 究 の 都 合 上 、日本 全 国 の さ ま ざ ま な 施 設 に お い て 実 験 な どを 行 うた め 、い ろ い ろな 土 地 を訪 れ る ことがで き ることも 、

て その発 展 に少 しでも貢南犬

できれ ばと考 えて います。そ の

た めに、

現在 は原子炉 実験所で研究の 日々 を送っています。

将来 、日本 の中性子研究を背負って立つであろう、

明 るくて

活発 な佐藤 君 、

若 き研 究者 として原子 炉実験 所か ら大 きな

一歩を踏 み出しています。

賢」 亀7uu覧 ワuu 京都大学大学院工学研究科機械物理工学専攻 中性子物理工学研究 室(福 永研究室)博士後期課程1年 ・佐藤他加志君 愛知県 出身 。 2000年4月 、京都大学工学部物理工 学科 入学。

1

2004年3月 、同卒業。 2004年4月 、京都大学大学院工学研 究科機 械物理工学専攻修 士課 程入学。 2006年3月 、同修了。 2006年4月 、京都大学大学院工学研究科機械理工学専攻へ進学。

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