衛星リモートセンシングによる地
球観測データの利活用について
ET/IoT2017出展計画
SEC先端技術入門ゼミ
(一財)リモート・センシング技術センター
研究開発部 山本 彩
本日の内容
自己紹介
衛星データによる地球観測の概要
RESTECの事業について
自己紹介
山本 彩(やまもと あや)
大学・大学院にて鉱物学を専攻。(博士(理学)取得)
在学時に、(当時の)新しい地質調査手法としてのリモートセンシ
ングと出会い、その可能性に惹かれてRESTEC(現職)に入社。
分光反射特性を基にした土地被覆分類解析、時系列変化の解析など
中心に、環境・農業・災害などのプロジェクトに参加。また、地球
以外にも月惑星探査におけるリモートセンシングにも携わる。
1.衛星による地球観測
(1)概要
©JAXA
政府及び民間企業により打上げ、運用
※日本では、JAXAによる中~大型衛星(2~
4t)が主流
※世界的に、超小型・小型衛星(数kg~数百
kg)が増加
高度500~800㎞の軌道を周回
※「ひまわり」のような静止軌道衛星は、
高度3万6000㎞
目的に合わせ、様々なセンサを搭載
<東>
<西>
北極
地球の自転
高度約600㎞
ALOS-2(JAXA)
1.衛星による地球観測
(2)衛星に搭載される様々なセンサ
目的に合わせて、様々なセンサ(観測装置)を搭載している。
→光学センサ、レーダー、環境観測センサ(マイクロ波放射計等) 等
光学センサ
レーダー
環境観測センサ
(画像はマイクロ波放射計)
分解能:31㎝~15m
観測幅:10~70㎞
分解能:1m ~
250m
観測幅:10~450㎞
分解能:数km
観測幅:数千㎞
分かりやすい詳細な
画像の取得
悪天候、夜間での画像取得
地表面の微小な変動の検出
海面温度、降水量、大気
ガス等の環境情報の取得
1.衛星による地球観測
(3)世界の主な地球観測衛星
政
府
系
民
米国:
Landsat シリーズ
欧州:
Sentinel衛星シリーズ(欧)、
TerraSAR-X(独)、CosmoSkyMed(伊)、SPOTシリーズ(仏)
日本:
ALOS-2、GCOM-C、GPM
米国:WorldView衛星シリーズ(高分解能光学衛星)、 Planet社 等
カナダ:
Radarsat-2
政府系衛星データの
オープン&フリー化の方向性
超小型・
コンステレー
ション(編隊)・
ベンチャー
RESTECの紹介
財団名
一般財団法人 リモート・センシング技術センター
本社所在地
〒105-0001 東京都港区虎ノ門3丁目17-1 TOKYU REIT 虎ノ門ビル3階
設立
1975年8月1日
各種許認可
品質マネジメントシステム(ISO9001)認証取得
情報セキュリティマネジメントシステム(ISO27001)認証取得
環境マネジメントシステム(ISO14001)認証取得
基本財産
250,000千円
職員数
153名(常勤役員等5名含む)
理事長
常務理事
総務部
経営企画部
ソリューション事業部
研究開発部
つくば事業所
鳩山事業所
衛星情報技術室
組織
概要
RESTECの事業紹介
国内・海外衛星データの
受信、処理,提供、校正
検証等
関連地上システム運用
リモートセンシングデータの利用研究、
国内外におけるリモート
センシング技術に関する
研修
地球観測、リモートセンシ
ングに関する調査、ミッ
ション要求とりまとめ
新興国等におけるニーズ調
査・分析
リモートセンシング技術に関す
るコンサルティングを含む付加
価値情報提供サービス
ソリューション提供事業における重点五分野
REDD+に関する森林情報提供
食料安全保障に関連する
農業生産状況監視
災害時における被災情報提供
持続可能な水資源管理のための
情報提供及びシステム構築
国土基盤情報整備のための情報提供
藻場の分布状況調査への衛星データの利用
沿岸海洋の多様性を保全するために重要な「藻場」の調査に、衛星デー
タが利用されています。(環境省様HPにおいて結果を公開中)
衛星データによる浅深測量「SDB」
(Satellite Derived Bathymetry)
船舶による測量の困難な
浅海域において、面的に
安価な水深データを提供
水中での光の減衰は水深に比例する
光の波長によって減衰の割合は異なる
Red
,
Green
,
Blue
,…
2. 衛星データによる浅海域の深浅測量
<原理>
水中では近赤外より長波長の光は
殆ど吸収される。一番吸収されにくく
且つ散乱されるのが青い光であるため、
海は青く見える
•
光学センサは太陽光の地表からの反射光の強さ(放射輝度)を計測するが、光が水中で減
衰するために水深により放射輝度の強さが異なることを利用して水深を推定する。
幾何補正
放射量補正
放射量解析による
水深推定
潮高補正
衛星画像
学習用水深
データ
潮汐データ
©DigitalGlobe, Inc.2. 衛星データによる浅海域の深浅測量
<SDB作成フロー>
衛星センサ名
WorldView-2
空間分解能
1.84 m
ピクセルサイズ
2.0 m
バンド
Visible 6
Near Infrared 2
2. 衛星データによる浅海域の深浅測量
<元データとなる衛星画像>
2. 衛星データによる浅海域の深浅測量
<SDB作成結果>
Analyzed by ©RESTEC
2. 衛星データによる浅海域の深浅測量
<SDBから作成した等深線>
2. 衛星データによる浅海域の深浅測量
<SDBの精度と利点>
•
SDBの精度
– 理想条件下での精度を下の表にまとめた。
– 誤差 (RMSE: root mean square error)はレーザー測深結果を正解として算出。
– 透明度が低いなどの条件が悪い場合には精度は低下し、解析できない場合もある。
方法
精度
経験的モデル
RMSE: 1 m
機械学習
RMSE: 1 m
一般化経験的モデル
学習データあり: RMSE: 1.5 m
学習データ無し: RMSE: 2.0 m
方法
コスト
SDB
€25-45/km
2
Lidar
€1,500-2,000/km
2
• SDBの利点
– 空間的に連続的なデータが得
られる。
– コストが低い。
•
太平洋地域における気候変動影響評価等支援業務
– SDBの応用として、高潮、高波シミュレーションのための基礎データとしてSDBを使
用。
衛星画像
SDB
AW3D(標
高モデル)
地形モデル
高潮・高波シミュレー
ション
浸水域の予測
2. 衛星データによる浅海域の深浅測量
<SDBの活用:高潮・高波シミュレーション>
国内事例:農業分野(ブランド米)
衛星データ
から米の
タンパク量
や
成熟度合い
を解析し、
高品質の米をより多く収穫できるよう生育管理に役立てます。
衛星データ
と農地のGISデータから、
耕作放棄地を抽出し、その分布を把握することができます
国内事例:農業分野(耕作放棄地の把握)
・年間200億近い鳥獣害への対策
Before Planting
(Flooding)
Planting
Vegetative
High
Low
RADARSAT data ©CSA 1997. Received by the Canada Centre for Remote Sensing. Processed and distributed by RADARSAT International.
RADARSAT Standard Mode (5 June,
1997)
(
G
,
B
)
(
R
)
Flooding season
Transplanting season
Glowing season
RADARSAT Standard Mode (29 June,
1997)
RADARSAT Standard Mode (23 July,
1997)
specular reflection
weak backscatter
strong backscatter
R
G
B
=23 July
/
5 June
/
5 June
, 1997
RADARSAT data ©CSA 1997. Received by the Canada Centre for Remote Sensing. Processed and distributed by