CHARACTERISTICS OF MUDFLOW
I
Velocity Distribution at the Front
KatsuhikoIzuT・SU and Yoshikazu KusANAGI*
Though the verticalvelocity distributions ofwateland sands Aows had already been obserbed,the velocity
distributionolopaquemud且owwasnotobserbedyet
WepicturedthehorizontalshapesofmudAow−frontwithVTR andamotor・drivencameIa,andmeasuredthetime
andthedistanceofeachpartwithaseriesoffieldsandphotographs
Accordingly,We Were able toindicate the horizontalvelocity distributions at the frontIt seems that these
comformedlhepoWerhlWinah2minarboundbrッJわ′er:Butitwasslightlydifferentfromthepowerlawofawater
aow 水と砂による流れの流速分布(垂直方向)は観測されているが,不透明の泥流の流速分布は未だ観測されていない そこで,ⅤJTRや,モ一夕・−ドライブ付のカメラの連続写真を用いて,泥流の先端部の形状(横力向)を撮影し, 連続写真から各部分の時鱒と流動距離を計測し,先端部の流速分布を示した この流速分布が,水の流れとは少々異なるが,層流境界層内の指数法則に適合することを明らかにした は じ め に 土石流は,1976年17号台風による香川県下,特に小豆島の土石流災害のように,場所や日時が殆ど予報できない大 災害の場合が多く,観測や計測が非常に困難で,それ故にその土石流の動的な物理特性は,未だ十分解明されていな い.研究の方法として,主に土石流の災害現場の調査する方法と,屋内において,土の粘性特性を計測したり,実験 水路を用いて泥土や土砂を況して,その時性を調べる方法とがあるい実験水路による実験は,水の場合のように,相 似則が確立している訳ではないが,泥土や土砂の実験水路の流れの物理特性が明らかになれば,実際の場合の明らか になったその特性と突き合わせることによって,序々にそれが明らかになると考える ここに報告する実験は,カオリナイトを用いて行ったため,土石流と称するより,泥流と称するべきであろう・こ の泥流の流速分布を明らかにしようと考えた..この流体は,不透明な粘性流体のため,水の場合のような流速計等の 計測機は使用に耐えないし,内部の流速分布を調べることも,今のところ不可儲である・そこで,不満足であるが, 先端部の横方向の挙動をⅤT−Rや35〝〃乃カメラの写真を観察することによって,正確に先端部の横方向の形状変 化を調べ,それから先端部の流速分布(横方向)を明らかにできないかとの意図を持って実験を試みた 実験の装置と方法 実験装置は帽200”7∽長さ1,8607花椚深さ150〝〃乃の実験水路に200×150×300〝〃乃3の泥槽(水路の上端部に取 *SoftwareConsultant20 香川大学農学部学術報告 第38巻 第1号(1986) FigllExperimentalslope channelat200with mud box ⊥○巴T り付けられている)から成り,水路勾配は200,厚さ5〝け乃のアクリルグラスで作成された
この実験水路より4m垂直上方にⅤTRカメラ(SONY,HVC−80)と,35mmカメラ(NIKON,F2)をセッ
トして,実験中は同時に撮影した1・ⅤTR(SONY,SL−J9)には1/100秒の精度のタイマr−(FOR・A,VTG−22) を組み込み,画像中に表示できるようにした・35mmカメラにほ,望遠レンズ(NIKKOR−H,Auto,1:45,f= 300mm),モ一夕1−ドライブ(NIKON,MD−2),その電源AC/DCコンパ1一夕1−(MA−4)を取り付け,連続線影 を行った ⅤTRは,1秒間に30枚の画像(60/クざ)が撮影可瀧で,その枚数とタイマ・−の画像表示は,流れの速度を解析 することには優れているが,流れの形状を解析するには,少々解像度が不足している.そのため,形状の解析には 35〝”乃カメラの連続写真を使用した・・このモ一夕1−ドライブによる連続写真は,1秒間に4∼5枚撮影可能であり, これらの写其の時間間隔はⅤTRの画像でチェックした‖(この時開聞隔の精度と1秒間当りの撮影枚数を上げる ために,モ1一夕1−ドライブの電源部にNIKON,MD−2を使用したが,更にそれをⅤTRでチェックした訳セあ る) カメラによる写真(流れの先端部の形状)は,パーソナルコンゼユ1一夕ー(NEC9801M2)に接続したデジタイ ザl−(MIABLETDTlOOO)によって読み取り,写其の歪みを修正して,デジタ)t/化したデータ1−を得た 実験前の水路内壁面(水路底も含む)の状態は,次次と実験を続けるとき完全に乾燥が流動する試料とのなじみの 点で最良の状態とは思えない・・しかし,十分に水で濡れた状態でも,水路の材料がアクリルグラスのため,レンズ状 に滞れた所や逆に水を弾いた所などができ(つまり,壁面の抵抗がムラ状態になり),その結果,濡れた所では,流 れがより加速し,乾いた所ではより減速するい このようなことのないよう,水路は実験前にまず水洗いをし,次にイ オン交換水で洗浄して,水分を十分絞ったスポンジで水滴のないようにふき取り,水路内の壁面の湿潤状態が,実験 毎に同一・の状態になるよう心掛けた 実験試料は,カオリナイト(半井化学KK)をイオン交換水を加え,含水比(100−120%)の範囲に調整し,2∼ 3Jを均一・になるようよくかくはんし,泥槽に入れ,(時間を置くと分離が始まるので)速やかにゲ・−トを引き上げ実 験を行った 解析と考察 デジタイサーによって求められた泥流の先端部の形状は,放物線状を呈しているこの形状の関係式を求めるには, γ(流れの方向)は‡(流れに直角方向)の2乗の項までの式となるが,一応安全のためェノの3乗の項までの γ=α0+dlエ+d2ヱ2+d3エ3 (1) として,最小2乗法で求めた ここでα0は定数,α1,α2,d3は,ヱ;エ2,㌔の係数である 多く行った実験から,含水比の調整がよく適合して,水路全体を使用して流下した主に実験No5とNo6を取.\’t)5 八八、ナナ川川/
.\・’()d 八八、J/川√〃/
Fig2 Horizontalshaps of the front
り出して以下述べる カメラの視野は,水路の1/2程度であり,実験は前半と後半に分けて,同じ含水比の実験を2回に分けて行い,実 験N。5とNo6は同じ含水比(1181%),同様に実験No8とNo9は含水比(117“4%)の実験で,それぞれ流 れの前半と後半であるい この一対の実験は,再現性という点では少々問題があるが,泥槽のゲ−トの引き上げのス ピ1−ドの違いや,水路壁面の湿り具合など,同一倭件になるように心掛けたが,その日の空気の乾燥程度の差違など によって,実際には,微妙に違いはあったであろう こうして得られたNo5とNo6の泥流の先端部の形状実験式の係数a借をTablel,Table2に示した TablelCo董6cientsofhorizontalshapeformu−
1as of the front on No5experiment
1 2 3 4 〇 一4 4 0 0 0 0 0 3 4 0 0 1 7 ハV nV へJ ハu n︶ ハu 85 一一 7 0 9 0 0 0 9 0 0 1 6 0 0 3 2 0 0 4 ︵u ︵u n“ 35 一一 5 0 3 2 0 0 7 0 0 9 7 0 0 8 3 0 0 つJ <u O ︵u 86 一 l 107001000 1。3046 −00008 0.0000 O 1 2 3 a a a a
Table2Cof丘cients of horizontalshape formulas of the front on No6experiment
1 2 3 4 5 6 8476,5400 110223000 133726000 14630。8000 150364000 151792000 12598 15814 20471 32379 45036 51220 −00007 −00009 −00012 −00018 −00024 −00029 00000 00000 00000 00000 00000 00000 これによると,α。は,大きな値を取るのは定数項で,ゲートからそれぞれの.zが0のところまでの流下路経であ るから,他の借と少し意味が異なるが,α。は,0・0000となり,全く無視できることが分る.つまり,これらの形状 実験式は,.ズの2乗の項までの式で表現できることを示している. こうして得られた形状実験式により,任意の・Zの倍(但し,0≦ヱ≦20‘椚)に対して,γの億が求められ,2式の
香川大学農学部学術報告 第38巻 第1号(1986) 22 形状実験式において,同一・のェの備に対して.γの億がそれぞれ得られ,下流のγの借と上流のγの値との差が, モ・一夕1−ドライブのシャツタ・一間隔(時間)の間に流下した距離を表している.こうして得られる距維を時間で除す ことによって各ヱの偶の速度U((∽/5eC)が得られる ×10c椚/sβ( 2 8 1 −;Jミ▲ぎ 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 ×10(雛 /7.)肌、‘J㌧ノハ/《川(ll.て//ん(、/ハリJ一′ Fig3.Thethreetypesof80wingprocessonNo5andNo6experimentsandthepointsof velocity measurement ___,【‖___.一一一ル・ノ① ノ/一山・・③
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′一一−/ノ′ 2 10⊥」//叫②
2“05 −0。4 −0.2 0 0り2 0.4 0.6 081.0 Jcg.γ Fig4Horizontalvelocitydistributionsatthefronton No5experiment ー0.4 −0.2 0 0。.2 04 0.6 0い81‖0 /(管l▲ Fig5Horizontalvelocitydistributionsatthefronton No 6 expeIiment ̄
。ごl__。_
川…・ (2) ここで,U;流速 とん¢エ;最大流速 γ;壁面(または底面)からUの起きる位置までの距灘 ♂;壁面から㍑αZの起きる位置までの距離 乃;指数の分母 この1/乃の乃借は,水の流れでは,∽から約7程度で,層流境界層が発達すると約7に達することが知られてい る(1)含水比118.1%のNo5,No6と含水比がほぼ同じの117”4%のNo8,No9の定速課程(流速が大きく変化しな
い領域)では,乃借は,∽から6・−7程度の範鱒であった・減速課程(流速が負の加速度により急速に減速する領
域)は,6”7より約3程度を示した 以上のことは,壁面付近では層洗場界層の存在を示している但し,実験が定常ではなく,非定常であるので,厳 密なことは言えない とはいえ,先端部の流速分布は,少なくとも先端部近傍においても,同様の流速分布を呈しているものと推測され る.何故なら,流れには連続性があるからである 土石流の流速分布の実験は,水と砂の混合した流れで,砂の動きを観潮して流速分布とその分布式などを示してい る(2・34).やはり,泥流では,内部の流速を討測する方法がまだ見付け出されていないと思われる tl∧’=机リノ/ ○〃05,♪わ6 □Aわ8,ノⅥ)9 口 ① ロ ロロ .b QFig6 Relationshipbetweenthemaximumvelocityand
the“乃”of fんゼク0ひどγ・血Ⅷ ロ  ̄ □ ○ 【コ 05 て〉 ̄ 10 1.5 20 Jc好こ㍍〃ズ あ と が き 泥流の場合の流速分布を観測したことは,それなりに音義あることと思うが,苦肉の策として横方向の分布を観測香川大学農学部学術報告 第38巻 第1号(1986) 24 したい流速分布は,断面の分布を測るときは,横方向も測るが,垂直分布を測るのが一腰的である・・垂直分布を観測 する場合,水と砂をガラスなどの壁を透視して,壁面に接した部分の砂の動きを観測しているが,壁面の抵抗を無視 している.粘性流体(水と砂の場合も水の104−106倍の粘性がある(2))であればあるほど壁面の影響は大きいはず であるい流速分布であるので,当然流速の差違が存在するはずであり,流速の差が存在すれば,壁面の影響の大きさ も追ってくるはずである..ちなみに,理論的に解く場合,壁面における流速はゼロと仮定するほどである‖我々の実 験でも壁面に近くなればなるほど♪0抄er・血妙には従わなくなる..水の場合でも同様であるハ このように土石流の流 速分布は,困難な問題が多いのである この研究に際して,当時本学部学生であった青山英治君と森勉君に,それぞれご協力を頂きました・ここに記して 謝意を表します 引 用 文 献 (1)岡本哲史:応用流体力学,誠文堂,ppl15・−135, 流動(第2報),第27回土木学会年次学術講演会 1953 概要集,pp580∼581,1978 (2)芦田和男,高橋 保,道上諾規:河川の土砂災害 (4)駒村富士弥:治山・砂防工学,森北出版,pp と対策,森北出版,pp89・∼106,1983 127−133,1978 (3)椿束−・郎,平野宗夫,内村 好:渓谷堆積土砂の (1986年5月31日 受理)