規模拡張方式 に関す る数理計画モデル
岡田
憲夫・ 若林
善仁
1
海洋土木工学科
(1985年
9月 3日 受理
)A Methelmatic.al ProgramHling Model for the Capacity Expansion
Planning of a Regional Water udhzation System
under Uncertanty
by
Noric OKADA and Yoshil
to WAKABAYASHI
DepaFtment of Ocean Civil Engineering
(Received September 3,1985)
The paper deals with a capadty expansion problem in water resources
development uladcr high uncertainty,and presetats a mathematical pFogralnming
modёl with both nonlinearities and O-l integer vaFiables.
Arefacient solution algoFithm is developed by intFOduCing surrogate functiOns‐ to replace the O―l integer variaЫ es constrained by facility,vailab■ ity Fequirements,
With an llustrated exatu】 e, the paoer discusses appHcabHity Of me proposed
solution algpritれm,togetheF With assesslnent of some implications deFiVed from the model ap。licatioぃ
岡田憲夫・ 若林善仁
:不
確実性 下 における広域水利用 ネッ トワー クシステムの規模拡張方式 に関 す る数理計画モ デル1.は
じ め に 近年 、我 が国 の大都 市圏 域 は人 口の増加 や産業 の発展 な どに伴 い水需 要が大幅 に増大 し、 これ に対応 す べ く営 々 と水資源 開発 が行わ れて きた。 しか し、 この よ うな大 都市 日 で は自水系 内水 源 が次第 に開発限 界 に近づ き、 そ の結 果、違隔地 に水源 を求 めざ るを えな い状 況 にな って きて い る。 このよ うな状況下 で利根川 、淀川 、筑 後川 な どの大河川流域 を中心 と して広 域水資源 開発 が行 われ る よ うにな り、 それ につれて大都 市圏 で は、水供給 施設 も 大規 模、 かつ広域化 の傾 向 にな って きた。 このよ うに水供給施 設 を大規 模化 、広 域化 す る こ とに よ り、個 々の都市 で は物理 的 かつ経 済的 に困 難で あ った 大規 模 水資源 の開発 や、水 の多角的有効利 用 が可能 とな って きた。 そ して大都市圏 で の水利用 が大規 模化 ・広域 化 す るにつれて関連施設 はバ イプで有機 的 に結 つ け られ 、 ネ ッ トヮー ク システ ム と して の性格 を 強 めて い る。 こ の結 果、広域的・多角的水利用 施設 の計 画 に あ って は、 施 設 系 を ネ ッ トヮー ク シス テム と して位 置付 ける とと も に、 これ らの システムの どの部分 を、 いつ、 どの位 の規 模 で、 どのよ うな順序 て建 設 すべ きか を詳細 に検 討 す る 必要 がでて きた。一方 、 プ ロジ ェク トの大規模化 に伴 っ て、建設開始 か ら供用 に至 るまで の期間(リ ー ドタ イム) が ます ます長大化 してお り、水利用 システム の拡 張計 画 を検 討 す るに当 って は、 この リー ドタ イムの影響 を明示 的 に評価 してお く必要 が でて きた。 さ らに、 リー ドタ イ ム の長大化 に伴 って、 その間 に不確実 な事態 が発生 す る 可能性 が高 くな り、 しか もそのよ うな事態 が、 い ったん 発生 した場 合 に は甚大 な被害 が生 じうる こ とが懸 念 され るよ うにな って きた。 時 間F19。
l Assumed Structural Change
ln Demand Forecast
このよ うな観 点か ら本研究 で は、 不確 実 性 下 にお け る 広域 ネ ッ トヮー ク システムを段階 的 に建 設 す る方式 を計 画 す る際 に、施設供用後 の各期 にお けるオ ペ レー シ ョン 方 式 を もあわせ て予 め検討 して い くこ とを考 え る。 また 、 そ の際 、不確 実性事象 と して「 水需 要 が 直線 的 に伸 び 続 ける状 態 か ら特定 で きない任意 の時点 で急 に横這 いの 状態 に移 り変 わ り、以後 回復 しな くな る。 」 とい う構造 変化(Fig。
1)を
想定 す る とともに リー ドタ イムを明 示的 に組 み込 ん だ敷理計画 モデル を提 案 す る。 また、 こ の種 のモデ ル に は各 時点 にお ける施設 拡 張開 始 の有 無 に 関 す る0-1変
数 を導入 す る ことにな るが、 本 研究 で は これを近 似関数 で処理 す る方法 につ いて も考 察 す る。2,モ
デ ル の 定 式 化 間 通 の 規 定a)
需要 地 水需要 地 は大 都市Aと
小都市Bか
ら成 る と仮定 す る。 これ らの都市 の特徴 を以下 のよ うに設定 す る。 大 都市 A・ ・ ・人 口100万
人程度 の都市 。 水需要 の伸 び は急激 であ る。 この た め、 大都 市Aへ
の水供給施設規模 を大都 市Aの
新 規 計 画 水需要量 に合せ て開発 した場 合、 懸 念 さ れ る構造変化 が期間 中 に発 生 した とす れ ば、多大 な投下損央 を被 る可 能性 が あ る 。逆 に水需要 が このまま伸 び続 けるのに 対 し十分 な施設拡 張が され な けれ ば水不 足 が生 じ、都市活動 の規 模 や 内容 か ら見 て甚大 な損害 を被 る可能 性 が あ る。 そ こ で大都市Aの
水需 要 予測 に は構 造 変化 の 発生 の可能性 を考 え る。 なお構 造 変化 が 結局発生せ ず、常 時 直線 的 に水 需 要 が伸 び続 けて い くパ ター ンを計 画 水 需要 量 と 呼 ぷ こととす る。 小都市 Bす ・・人 口10万
人程度 の都 市。 水 需 要 の伸 び は大都市Aに
比 べて小 さい。 このた め期 間 中 に構造変化 が発生 した と して も被 る 損失 は小 さい と考 え られ る。 そ こで小 都 市Bで
は、 直線的 に伸 び るパ タ ー ンで近 似 され る計画水需 要量 を常 に溝足 す るよ うに供給 して い くもの とす る。 謝 淫 僣 寄 ≦ 柊 ↓ 寧 評 解 紫 口 〓 構 造 変 化 が 起 っ た 場 合 の 水 需 要 量 (発生 時期 は未 定)b)
水供給 施 設 と広域 ネ ッ トワー ク システム 対 象広域 ネ ッ トヮー ク システ ムをFig。 2の
よ うに 設 定 す る。再 都 市 へ の供給 は以下 の方式 の組 み合 わせ を 考 え る。 大 都市Aへ
の供給1,域
外水源 か ら、導 水管、共 同浄水場、送 永管2を
経 由 して供給2.水
源Aか
ら、浄水 場Aを
経 由 して供給3.小
都市Bか
ら、送 水曽3を
経 由 して供 給 小都市Bへ
の供給1,域
外水 源 か ら、 導水管 、共同浄水場、送水 管 1を経 由 して供給2.水
源Bか
ら、浄水場Bを
経 由 して供給 水源Aと
永源Bは
、 それ ぞれ大 都市A、 小都市Bに
隣 接 して い るた め、各永源 か ら各都市 へ の送水 のための費 用 は無視 で き るほ ど小 さい もの とす る。 また、域外水 源 、水 源A、 水源Bの
開発 可能量 の上限 を それ ぞれ400,50 1100(単 位10B‖3/day)と す る。(2)計
百 対 象 期 間 複述 す るよ うに、評価 は計画対 象期間 内のみ と し、 こ れを分割 した各 ステー ジ(期)ごとの評価値 を全期間 にわ ったて累計 した ものを取 り上 げ る。 その際、次 のよ うな パ ラメー タを定 義 す る。T
計画対象期間V
単 位検 討期間K
ステー ジの数k
ステー ジ番号(k=1121‥
・lK)
(3)
評 価 関 数 本 研究 で は施設 の規 模 、施設 の操作管 理方式 、 な らび に施 設 の供用時期 を決定 す る問題 を取 り上 げて い る。 そ の ため評価関数 と して次 に上 げ る4つ
の費用関 数 を と り 、 その総 計 の最小 化 を考 え る。a)
建 設費用 水供給 施設 の規模 拡 張 の ための建設費 用 は、減 価 償 却 額 と して計上 され た計 画対 象期間 中 の全 支払額 を用 い て 表 わす。 また その費用 は、施設 の建 設開始 時点、 つ ま り 供用 開 始時点 か らリー ドタ イム分手前 の時 点(事業 開 始 時 点)か ら慎 選を開始 す る と仮定 す る。 リー ドタ イム に つ いて は供用前 のnス
テー ジ分(1≦ n≦
k)と
設 定 す る。 この とき、 ステー ジkを
供用開 始時点 とす る施 設 の 計 画対 象期間 の期 末 にお ける建設費用 の評 価鋲 は以下 の 様 にな る。(K―
k+n)V・
CI(ql)・g(r) (1)
ここにCI(ql)は
ステ ー ジkを
供用 開始 時点 とす る観 模qlの
施 設 の建設費 用 を表 わす。 ま た、1∈
I,1=(
AB, A, B, ab, a, b, 0, 1, 2, 3,で
、こ こにAB,A, Bは
それぞれ域外 水源、 水 源A、 水源B
を表 わ す。ab, a, bは
それぞれ共同 浄水場 、 大 都 市Aの
浄 水場、小都 市Bの
浄 水場 を表 わす。 また、0、 1 、2、3は
それ ぞれ導 水管 、送水管1、 送 永管2、 送 水 管3を
表 わす。g(r)は
資 本 回収係数 で次式 で与 え られ る。g(r)=r(1+r)m/((1+r)m-1'(2)
ここでrは
年利率 、mは
償却期間 を表 わ す。 施 設 の建 設費 は「 費 用 」 その ものを考 え ず、 その施 設 の持 つ「 価 値」 を考 え る。 そ うす れ ば その施設 の持 つ価 値 は物 価 の上昇 とは無 関係 とな り、 建設開 始時期 に関 係 な く一定 であ る。 ステ ー ジkで
の建 設費用 を計 画 対 象 朗 間4Jj期 (ステー ジ1)にお け る建設費用 に変 換 して 表 わ す と、 以下 の様 にな る。岡田憲夫・ 若林善仁
:不
確実性下 における広域水利用 イ る数理計画モ デル ッ トワー クシステムの規模拡張方式 に関すCF(q:)=(1+r)V(k 1)cI(ql) (3)
(i∈ 1)b)
維持管理費用 維持管理 費用 は、計 画対 象期間 中 にお ける各施 設 の全 維持管理費用 の総和 を考 え る。各施 設 の維 持管理 費用 は 、各 ステー ジ中 にお いて 直線 的に変化 す る もの とす る。 ステージkの
初頭 の維 持管 理 費用 は、 ステー ジ(k-1)
の期末 の維持 管理費用 に等 しい もの とす る。 従 って計画 期間対象中 の維持管理 費用 は、以 下 の様 にな る。と
(。と
Tl(s LTl)+Or(SD,V/2 (4)
と ・ 1 (1∈ 1)OF(sI)は
ステージk期
末にお ける処理量sIの
維持 管理費用を表わす。いまOr(SI)を
ステージ 1で の維持 管理費用で表わす と、式(3)と
同様 に以下 の様になる。Or(sI)=(1+r)(卜 1)V OI(sI) (5)
(1∈ I)c)施
設遊休 に対 す る機 会損失費用 ステー ジk期
末 にお ける施 設避休 に対 す る機 会損失 費 用 は次 のよ うに算定 す る。 その遊株施 設 の持 って い る受 本価値 とその施 設が現処理 レベルを最大容 量 と した場合 の価値 との差額 を減価 償却 した ものが機会 損失 費用 で あ るとす る。従 って ステー ジk期
末 にお ける施設遊 体 に対 す る機会損失費用UIは
以下 の様 に書 かれ る。UI=(CI(ql)一
CI(SI)〕g(r) (6)
(1∈ I) これを、式(3)と同 様 に、 ステー ジ1にお ける施 設遊休 に対す る機会損央 費用 で表 わす と、以下 の様 にな る。UI=(1+r)(L‐
,V uI
(i∈ I) 施設遊体 に対 す る機 会損夫 費用 は各 ス テー ジの中で直線 的 に変化す る。 また、 ス テー ジk-1朗
末 の施 設遊体 に 対 す る機会損失 は、 ス テー ジk初
頭 の施設避体 に対 す る 機 会損失 に等 しい もの とす る。 そ こで、 この項 の費用 の 全期間Kに
つ いて総和 す る と次 の様 に な る。(u LTl+ul)V/2
(1∈ I)d)
水不 足,水避体 に対 す るペ ナル テ ィ費用 ステー ジk期
末 にお け る大 都市Aで
の水不足量 お よび 水遊休量 は、大 都市Aへ
の水供給 量 と大都市Aの
新規 計 画水需要 豊 との差 で表わ され る。 い ま、構造変化 の発生 時期 を ステー ジ ユ期 末 と し、 当該時期 を ステー ジk期
末(k≧
j)と す る と、大都市Aに
お ける水不足 あ るい は水 建 体量 は以 下 の様 に表わ され る。 DユーSX
ここに、Dス はステー ジj期
末 にお ける大都市Aの
計 画水需要量 、 ま たSた はステー ジk期
末 にお け る大 都 市Aの
水供給 量 を表 わす。 こ こで、j=kの
とき、構造 変 化 は発生 して い ない と考 え る。 ステー ジk期
末 にお け る大 都市Aの
水不足・ 水遊休量 は、 ステー ジk+1期
初頭 の大都市Aで
の水不足・ 水遊 休 量 に等 しい もの とす る。 ま た、水不足,水遊休量 は、 各 ステー ジ中 にお いて直線 的 に変 化 す るもの とす る。 こ の とき、 ペ ナル テ ィ費用PJ kは
次 の様 に定義 され る。(DA一
SX) (水
不足),p(SX一
D丈) (水
遊休) (10) ここにpは
水 不足 豊(水建体 量)1単
位 当 りのペナル テ ィ費用 を、 また αは水遊休 率(0≦
α≦1)を表わ す。 な お、単位検 討期 間 で のペナル テ ィ費用P elと は以下 の 様 に表 わ され る。 水不足 か ら水 不足 へ、 また は、水 遊休 か ら水遊休 へ移 行す る場合(Fig, 3)
(7)
Pcjk=(P'い
1+PJ'1)V/2
(11) 水不足 か ら水 遊 休 へ、 また は、水遊 休 か ら水 不足 へ移 行 す る場合(Fig, 4)
(PJ k 1)2 +(Pl.I)2
︼ Σ ぃ p タ 〓 PPe''と
=
(PJ・I 1+PI Il
V/2 (12)
大都 市
Aで
の水不足 あ るい は水 避休 に対 す るペナル テ ィ費用 は、計 画対象期 間 中 に、 あ るス テー ジの初頭 に棒 造変化 が発生 す る場 合 の期待 費用 と、 計画 対象期間 中 に 構造変化 が発生 しなか った場合 の期待 費用 の合計 で表 わ され る。 よ って水 不足・ 水遊休 に対 す るペ ナル テ ィ費用 は以下 の様 に表 わ され る。 Defi ci twithin
P I B ・・︱ + ﹂︲
・
︲
募
﹂
・
︲
x
E
山
コ
e
p r ヽ υ = tl. + f ヽ じ g 一 L ト 引 章 員 柊 餌 蛍 く 柴 咽 章 黄 ※ 璃 Щ κ ※ 駕 輩 担 ※ 劇 Щ や < 第一項,・・計画 対 象期 間 中 に構造変 化 が発生 しなか った場 合 の項 第二項・ ・・ ステ ー ジ 〕期末 に構造 変化 が発生 した場 合 の項 第二 項・・・ ス テー ジj期
末 まで構 造変 化が発生 しな か った場 合 の項 ここに、 兄e Atは
時点tにお け る構 造 変化 の発生確 率で指数分 布 に従 うと仮定 して い る。e) 0-1整
数変 数 本研究 で は、施 設 の規 模 、操作 管理方 式 な らび に供即 開始時期 を決定 す る問題 を取 り上 げて い る。 しか し、 上 で記述 されて きた評価 関 数 に は、施 設 の供用開始 時羽 の 決定変数 が まだ明示 的 に組 み込 まれて い な い。 そ こで、 これを決定 す るた めに、0-1整
数変 数fkを新 たに評 価関数 に組 み込 む ことにす る。0-1整
数変数 はfHは
、以下 の様 に書 かれ る。 施 設 が ステ ー ジk期
末 で 供用 されて いない (14) 施 設 が ス テー ジk期
末 で 供 用 されて い る。 / ︲ ︲ ︲ ︲ キ ヽ 〓 Fi g.3 :31i‖ l:t女;:ul:s
stage
(1)Case of Deficit
岡田憲夫・ 若林善仁
:不
確実性下 における広域水利用 ネ ッ る数理計画モデル トワニ クシステムの規模拡張方式 に関す ステー ジkの
期 末で、施設 が まだ供用 されて いな いので あれ ば、 当綾 ステー ジk以
前 で は、 もちろん供用 されて い ない。 また、 ステー ジkの
期 末で すで に供用 されて い た のであれ ば、 当該 ステー ジk以
後 の ステー ジで は供用 されてい る状 態 にあ る といえ る。 つ ま りfk=0な
らば fと`=0(k'≦
k)で
あ り、f比=1で
あれ ばf kⅢ=1
(k"≧k)で
あ る。 施設が ステー ジk期
末で まだ供用 されて い ない状態 で は、 当該 ステー ジk以
前 で の維持 管理費 用 、施 設 避休 に 対 す る機 会損失費用 は共 に零 とな る。 そ こで上記 の評価 関数 に0-1整
歎変数 を組 み込 む とと もに、 す べて の評 価 関数 につ いて の総 和を とる と、 目的関 数 は以下 の様 に な る。 Σ[(X― k+a)v CI(ql)=(r)
(4)制
約 条 件 式 2 働 V ︼ r 、 沖 e L ︰ O r くs コ ﹂ E ・・j叶
″
一
叶
V
L
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j・︲﹄
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くs + dt i Σ 瑚 O U e ︻W
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と
.︲
.
掘
H
甘
4J
︵ . S ︶ 一 ﹂ . ︵ . S ︶ ﹁ 一 ” 一 . ︵ . S ︶ ゛ ↑ ︼ ﹂ 制約 条件 は、以 下 の4つ
の条 件 で あ る。 ① 施設 の容量 は、水源 の開 発 可能 量 を越 え ない。 ② 水処理 量 は、施 設 の容量 を越 え ない。 ③ ステ ー ジk期
末 で の送水 管1と送 水瞥2との水処 理 量 の和 は、導 水曽 の水処 理 量 に等 しい。 ① 小都 市Bへ
の水供給 量 は 常 に小 都 市Bの
計画 水需要 豊 を清 足 させ る。 大都市Aに
は構 造変化 の発生 を 働 案 して い るので、大都市Aの
計画水 需 要 量 を清足 す るよ うに 水供 給 を して い く必要 はな い。 これ ら4つ
の条件 を式 で表 わす と以下 の様 に な る。制約条件①より
q。
=q ab=q AB≦ QAB
qa=qA
≦QA
qb=qB
≦QB
(16)QABは
域 外 水源 の開 発 可能重QAは
水源Aの
開発 可能量QBは
水源Bの
開発 可能 量 00≦
k≦
k十
,1≦
k ,イ≦
k+
1≦ ψイ
′
≦
1k‐
2 Fig.5fI(ψ
l)ヨ Fヒil(ゆ 焦)=f
fF(ψ
t)=0、
「k〒1(,イ )FI(ψ
tう=f tti(ψ
約=0
Surrogate Functions
it2(ψ ≒)=l
=Fヒ
i全(ψl) 、 f ttta(ψ′│′) =l =1制約条件②より
sI≦
ql (i∈
I,k
制約条件③より
3.モ
デ ル 計 算sb=sI+s必
制約条件①より
(k=1121‥
・,K) (18)
DB=sI+sL―
Sと(k=1,2,・
…〕K) (19)
ここに、Dとはステー ジk期
末 にお け る小都市Bの
計 画 水需要 量 に等 しい。(5)近
似 関 数 の 導 入 本 モデ ル は多 くの変数 と制約 式 を有 す る0-1整
数混 合型非線形 計画問題 とな るので、 これを直接解 くことは きわ めて困難 で あ る。 そ こでfI=0な
らばfI・=0
(k'≦
k)、 また、fl-1な
らばfr=1(k"≧
k)
(1∈
I)なる0-1整
数変数 を以下 に示 す式 で与 え られ る関数fI(ψ上)で近似 す る こ とを考 え る。fr(,1)=1/(1+e―
=(と ='I〕)(iCI)(20)
こ こにfr(ψl)は、変数 ψlの関数 で あ る。 またrYは 近 似関 数 の近似精度 を決定 す るパ ラメータであ る。 いま この近似関数 の特性 を説 明す るために、連続 す る 期 す なわ ち、 ステー ジk、k+1、
k+2を
考 え よ う。Fig。 5は
、 ψIの値 が(0≦
ψl<k)で
あ る とき、 fI(ψ l)=f ltl(ψl)=fと
12(ψl)=1、
これ はステー ジkで
すで に施設 が供用 されて い ることを示 して い る。 ま た、 た とえば ψの値 が(k<ψ
<k+1)で
あれ ば、 fI(ψl)=0, f kti(ψ l)=fヒ
t2(ψl)=1。
この と きは、 ステー ジk期
末 で はまだ供用 されず、 ステー ジk
+1期
末 で初 めて供用 され た ことを示 して い る。 この よ うに、(20)式で与 え られ る関 数fI(,1)は
、0-1整
数 変 数frの
特性 を通切 に近似 しうる もの と考 え られ る。 そ こで(20)式で定式化 した本 モデル の目的関数 の各項 に お いてfrを
fI(ψ l)で置 き換 え る ことにす る。 この結 果、 本 モ デル は単 な る非篠形計 画 モデル に変換 され る。(1)解
法 の ア ル ゴ リズ ム 本非鯨 形討面 モデ ルの 解 法 としてComplex法
を 用 い る。Complex法
は、 制約 条件 を伴 う非線 形 目 的関数 を解 くの に通 して お り、 プ ログ ラムが簡単 で あ る とい う利 点 が ある。 しか し、 その反面 、収 束 性 を明示 的 に チ ェ ック す るため の規 範 的基準 を 用 い るこ とがで きない と い う欠陥 が あ る。 また、Complex法
は解 の改善を 目的 関数 の評 価結 果 に基 づ いて行 うため、制約 条 件 の影響 を明示的 にチ ェ ックで きない。 そ こで こFi g。6 Solutlon A190rithm
の点 につ いて は試行錯誤 的 に行 うことにす る。 ま た、本非線形 計 画 モ デ ル の数 学 的構造上、局所 的最小解(極小解)が い くつ も存在 しえ、 全域 的最小 解 を見 出す のが容易 で はない。 そ こで本研 究 で は、初 期値 を種 々変 えて、 それ ぞれ の場合 につ いて最 適解 を求 め、 後 で その中か ら最 も小 さな もの を最 小解 の (候補 と して)採
用 す る ことに した。 なお解 法 のアル ゴ リズムをFig.6に
流 れ図 で示 した。Complex法
の詳 細 につ いて は付 録 を参 照 され たい。(2)
近似関 数 の近似精度 近 似精 度 αの値 が、大 きい場 合 と小 さい場 合 の近似 関 数 の形 は、Fig.7の
よ うにな る。 これ よ り、 近似 精 度 αの値 が大 きい場合 に は、 近似精 度 は1か
ら0へ
急 に 移行 す るのに対 し、 夕の値 が小 さい場 合 に は、 ゆ っ くり と移行 す る ことが分 る。 文節 で示 す各 ケー ス計算 を実行 す る前 に、 この近似 関 数 のバ ラメータrYの値 の設定方法 を吟味 す る 目的 で以下 のよ うな実験 を行 った。 す なわ ち、 すべ て の初 期檀 を原 点 の近併 に集 め る とともに、水源 は域外 水源 のみ と した 場 合 を考 え、Cottp lex法を用 いて計 算 を行 った。 なお ス =1,2,―・,K) (17)
た してい る? 収束 してい る?102
岡田憲夫・ 若林善仁 :不 確実性下 における広域水利用 ネ ッ トワー クシステムの規模拡張方式に関す る数理計画 モデル テージ数 は3、 単位検 討期間 は5年
と した。 その結 果 は 以下 のよ うに な った。 ″が大 きい場 合(α=30)
第一 ステー ジで供 用 このよ うに、 近 似精 度rYの値 が大 きい場合 に は、初期値 によ って開発 供用埓期 が規定 され る。 そ こで、 まず計算 当初 で は、 この近似精度 を小 さ くしてお いて、 ψlの
値 が一定値 に近 づ けば、徐 々に近 似精度 を大 き くして い く 方法を採 る こ とに した。 す なわ ち、 ″の値 を12117,
30の
3通
りと し、 この頂 に徐 々に大 き くして い くこと に した。(3)費
用関数 本モデル を解 くに あた って、 費用 関 数 な らび に、各初 期値 を次 の様 に設定 した。k
Fi g.7 Comparttson of Approxlmationfor two values of
α水 源開発 施設(ダム) 建 設 費用
23.613q。
マ950(100yen)
維持 管理 費用7.87s07058 (106yem/year)
浄水場 建 設費用109。
437q0763(190yen)
維 持 管理費 用14.103s0472 (100yen/year)
送 水管 建 設 費用5089,41 q O。
。9(yenん
) 維持 管理 費用68.681s07337(yen/m・
year) 水 不足・ 水遊休 に対 す るペナル テ ィ値 462,79 (yen/year) 水避休 率 0.1 大都市Aの
水需要 の伸 び 20.85 小 都市Bの
水需要 の伸 び 2.0q, sは
(103m9/day)の 単位 を もつ。 大 都市 の現存供給 可能 量 用 用 用 供 供 供 で で で ジ ジ ジ 一 ﹂ 一 一デ テ テ ス ス ス 一 二 一 一 一 第 第 第 一 α 合 場 い さ が α 30.0 小 都市 の現存 供給 可能量 20.0 計 画対象期間 単 位検 討期間 ステー ジ数 (103H13/day) (103ma/day) (1031H3/day) (103maノ day)15年
5年
3 結 果 と分 析 本 モデ ル の分析 ケー ス と して次 の2ケー スを行 った。1)
構 造変化 の発生確 率Qが
、0.05の 場 合 (兄=loge(1/(1-Q))=0,0513)
2)
構造 変化 の発生確 率Qが
、0.1の 場合 (テ=Ioge(1/(1-Q))=0,1054)
結 果 と して、以下 の様 な特徴 が得 られ た。 ① 本 モ デ ル はその数学的 構造 上、 極小解 が多数存 在 し 得 るの で、 全域的 な最 小解 を見 出す こ とは必 ず しも容 易 な こ とで はない。 そ こで初期値 を種 々変 えて極小 解 の セ ッ トを求 め、 これ よ り最 も小 さい評価関数値 を示 す もの を最 小 解 の候補 と考 え る。 ② 上記 の様 に して得 た極小解 のい くつ か は、 ほぼ同 水 準 の評 価関 数値 を示 して い る。 そ こで これ らのいず れ も が全 域 的 な最小解 の候補 にな りうる。 ③Fig. 8は
構造 変化 の発生確 率が0.05の 場 合 の極 ︵﹁ S ︶ 卜 ﹂ ︵ ﹁ S ︶ 十 ︼Accuracy
小解 で あ る。 この規擦 拡 張方式 は、 ス テー ジ.1期末 で域 外水源 か ら、 ス テー ジ
2期
末 で小 都市Bか
ら、 そ して、 ステー ジ3期
末 で水源Aか
ら、 それぞれ大都 市Aに
供給 が開始 されて い る。 また大 都 市Aへ
の水供 給 は、大 都市Aの
計百水岳 要景 と一家 して い る, ① この理 由を考 え るに は、 目的関数 を構成 す る各 評価 項 目が最通解 の選 択 に どの よ うに影 響す るかを考察 すれ ばよい。 これ は、次 のよ うに整 理 され る。 建設費用 規模 の経 済性 か ら見 て一 度 に大規模 な ものを建設 し た方 が有 利 で あ る。 供用 時期 を遅 らせ た方 が有 利 で あ る。 施 設 の建設 を行 わ な い方 が有利 であ る。 Q■0.05
送水曽3の拡3H量 水源Aの
拡 張 現 存 水 供給 可能 量 吻A
水源Bの拡張量 維持 管理費 用 施 設 が建 設 されて いた と して も、水 を供給 しない方 が有利 で あ る。 施 設 の建 設 を行 わ ない方 が有利 で あ る。 施設違 休 に対 す る機会 損央費用 施設 の建 設 を行 わ ない方 が有利 であ る。 施 設 が建設 されて いた とすれ ば、 その施設 の供給 可 能 量 一杯 の レベル で供給 す る方 が有利 で あ る。 水不足・ 水逸 休 に対 す るペ ナル テ ィ費用 構 造変化 が起 こ らない場合 、大 都市Aの
計画水需 要 量 に一致 させ るよ うに供給 す る方 が有利 で あ る。 従 って大都 市Aの
水需要 量 と水 供給量 を一致 させ る様 な 解 が得 られ た の は、水不 足 ・水 遊休 に対 す るペナル テ ィ 費用 の項 が大 き く作用 した ため と考 え られ る。 また域 外 捨 2 供 管 の 水 ら 送 か 一 、 こ 将 ヽ ∞ ミ め § ︻ 一 ゝ コ ヽ は ヽ ∽ 水源A
か らの供給兼む
言長給
域外 水 源 の拡 送水管 1の 拡張量 一 、 こ 硝 ヽ o ミ ∞ 0 卜 ︶ゝ コ ド は ヽ ∽ 水源B
か らの供給 送水管1 か らの供給3 `鞄
eCtt B
岡田憲夫 。若林善仁 :不確実性下における広域水利用ネットワークシステムの規模拡張方式に関す
る数理計画モデル
水 源か らの供給 が全体 の80%を
占めて い るの は、建 設費 用(親槙 の経済性)の項 が大 き く作用 した と考 え られ る。 ③Fig. 9は
構 造変 化 の発 生確 率0.1の 場 合 で、 こ の水配分方式 はステー ジ1期
末 で域 外水 源 か ら、 ステー ジ2期
末で小 都市Bか
ら、 そ して ス テー ジ3期
末 で水源Aか
ら、 それぞれ大都市Aに
供 用弥 開 始 されて い る。構 造 変化 の7a生確 率が0.05の もの に比 べて 、域 外水源 か ら の供給規模 が抑 え られ、 水源Aお
よび小 都市Bか
らの供 給規模が少 し大 き くな って い る。 これ は棒 造変化 の発生 確 率 が大 き くな ったため、施設 避休 に対 す る リス クロ避 と して供給 施設 の規 模 が抑 え られ たた め と考 え られ る。 ① 極小解 の多 くは供給 施設 を段階 的 に供用 してい くと い う結果 にな ってい る。 また、 構造変 化 の発生確率 が0. 05と 0,1の場合 のいずれ も施設 の開発量 と各 ステー ジで Q30.1 送 水 管3の
拡 張量 域 外 水 源 の拡 張 量 G七│″A
の水 の処理量 が似通 って い る。 これ よ り、構 造変化 の発 生確率 の大 小 によ らず、段 階的 に施設 を供用 す るのが望 ま しい供給方 式 で あ る といえ る。 ⑦ 以上 の様 に、構造 変化 の発生確 率 が小 さい場 合 は、 規模 の経済性 の面 か ら単 一 施設 を大規模 に開 発 す るのが 望 ま しい。 また逆 に、構 造 変化 の発生確 率 が大 きい場合 は、施設避休 に対 す る リス ク回避 か ら施設 を分散 、配置 して い くのが望 ま しい。 ま た、施 設 の段階的 開発 は構造 変化 に伴 う リス クを分散 させ る上 で も有効 な規模 拡 張方 式 であ るといえ る。4.
む す び 本研究では、水需要 の変化に構造変化が生 じる場合を 水源Aの
拡 張 豊 200 100 一、ミ 将 ヽ oミ oS 卜 ︼ゝ コ ド ヽ ヨ ∽ 給 A 供 源 の 水 ら か 給 3 供 管 の 水 ら 送 か 給 2 供 管 の 水 ら 送 か 一 、 こ 将 ヽ o E い 0 い ︼ ゝ コ 磁 磁 も ∽ Cえだ′
8
Fi g。9 calculated Expanslon Pattern for QFO・ 1
ジ
現 存 水 供給 可能 量
水 源
Bの
拡 張 量 か らの供 給水 源B
送水 管1
想定 した上 で水利用 ネ ッ トヮー ク シス テムを どの よ うに 整備 、拡 張 して い けば よいか とい う問題 を取 り上 げた。 さ らに、 この種 の問 題 が
0-1整
数型 の混合非條 形 計 画 モデル と して定式化 で きる こ とを示 した。 次 いで この種 の複雑 な数理 計画 モ デルを解 く近 似解 法 を提 案 す る とと もに、 その有 効性 を横 給 した。 ま た、本 モデ ルを多 角 的 に運用 して計 算 を行 うことに よ り、 このな の計 画問 題 を 科学 的 に進 めて い く上 で有効 と考 え られ るい くつか の基 礎的知 見を得 た。 今後 は近似解 法 の改善 の方法 を検討 す る とと もに、 よ り実際 的 な問題 に本 モデルを適用 して、 その実 用性 を 向 上 させ たい と考 え る。 1)(
参 考 文 献 〉Brlenkotter,Doi S,Sechi と N.Okada,Planning for Surprise: Water Resources Developnent under Detnand and Supply Uncertaintyt Working Paper No.312, UCLA, 1981. 岡 田窟夫・清水丞:不確実 性 下 にお け る意志決 定 支 援 モデル ー水資源開 発計画 を例 に して、 第五 回土 木 計 百学研究発表会議演集
pp284 294昭
和58年1月 . 岡 田憲夫・清水丞:不確実 性 下 にお け る大規猿 永 資 源開 発 プ ロジェク トの遜 時繰 り返 し型 意志 決定 方 式 に関 す る研究 、土木計 画学研 究・ 治文集 、第一 巷 、 PP21Ⅲ218昭
和59年 二月.106
付 録
Coぃplex法 は、1965年 にBoxに よ ぅて開発 され た もので
あ る。 目的 関数 が非線形 で、 翻約 条件 を合 む問題 の最適 解 を見 出す のに使 われ る。 Con,lex法 は始 めに、 目的関 数 、 お よび制約 条件 に含 まれ る変数 の数 よ りも多 い実行 可能 な点を取 り、 それ ぞ れ の各点 の目的関数値 を計算 し、 その点 の中で最 悪値 を 持 つ点 を移動 させて、 目的 関数 値 を 改善 して い く手法 で あ る。co●plex法 のアル ゴ リズ ム と手順 は以下 の とお り で あ る。 初期実 行 可能点 を求 め る。 初期檀 は、 以下 の様 に して求 め る。 XlJ=X lL十 r iJ(X lL_xl.)i=1,21… ・n