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第9回臨床ストレス応答学会大会開催報告

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Academic year: 2021

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73  去る平成26年11月1日(土)∼2日(日),第9回臨 床ストレス応答学会を岡山大学地域医療人育成センタ ーおかやま(マスカットキューブ)にて開催し,大会 長を務めました.本学会は,細胞や生体のストレス応 答とその分子レベルでの制御に関して,基礎研究者と 臨床医学研究者が情報を交換する場となることを目指 し設立されたものです.一口にストレスと言っても, 酸化ストレスや小胞体ストレスといった細胞レベルで のストレスから,心理ストレス等生体全体に影響を及 ぼすものまで,我々が受けるストレスの種類は多種多 様です.本学会では細胞レベル・生体レベルといった 枠を超えて,ストレスから生じる疾患に立ち向かうべ く様々なバックグラウンドを持った研究者達が知恵を 出し合い,切磋琢磨しております.  本大会では,学内外の多数の方々のご協力の下,全 国より約80名の会員をお迎えし,28の一般演題につい て活発な討議が行われました.また,シンポジストと して,学会内外より関連する研究分野の第一線でご活 躍されている研究者の方々をお招きし,非常に興味深 いご講演をいただきました.お蔭様で参加者の皆様よ り好評をいただき,成功裏に大会を終えることができ ました. 学会企画 1. 特別講演

 初日は Medical University of South Carolina より, 小胞体シャペロン研究の第一人者である Dr. Zihai Li をお招きし,「Integrating UPR, inflammation and cancer immunity」と題して,小胞体内タンパク質の 品質管理機構に重要な分子の一つである grp94と免疫 機能の関係についてご講演をいただきました.  2日目はプロテアソームの発見者である東京都医学 総合研究所の田中啓二先生にご講演いただきました. 今回は「オートファジーの破綻によるミトコンドリア ストレスと肝癌・神経変性疾患」と題して,プロテア ソームと並ぶ細胞質内タンパク質分解系であるオート ファジーと,その異常が引き起こす疾患の関わりにつ いて,分子メカニズムに焦点を当てた研究をご紹介い ただきました.

第9回臨床ストレス応答学会大会開催報告

The 9th Annual Meeting of the Biomedical Society for Stress Response

大会長 鵜殿平一郎

(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 免疫学)

Heiichiro Udono (Department of Immunology, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences)

岡山医学会雑誌 第127巻 April 2015, pp. 73ン74

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74 2. シンポジウム  本大会では2つのシンポジウムを企画し,それぞれ 「オルガネラストレスとエピジェネティクス」,「スト レスと免疫・癌・炎症」と題して計10名のシンポジス トの先生方に最新の研究成果をご発表いただきました. 3. 一般演題発表  今回の新しい試みとして,特に臨床研究の成果発表 の場として Bridges to Clinics と題したセッションを 一般演題発表の中に創設しました.基礎研究の成果を 臨床応用へ,また臨床で得られた知見を基礎研究の立 場から解析する,といった相互の連携がより一層進む よう今後とも期待しております.  一般演題の口頭発表に加え,若手研究者には自由討 論形式でポスター発表もお願いしました.口頭発表と はまた異なるリラックスした雰囲気ながらも,そこか しこで熱い討議が時間一杯まで行われました.若手研 究者達の発表を厳正に審査した上で,若手研究奨励賞 を授与いたしました.  本大会の開催にあたり,ご寄付をいただきました企 業・財団の皆様,学会事務局の札幌医科大学 鳥越俊彦 先生,光冨麻子様,大会運営に奔走してくださった教 室員の皆様に心より感謝申し上げます. (岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 免疫学 山 千尋 記) ポスター発表の様子 本学会会員であり,2014年ラスカー賞を受賞された京都大学大 学院 森和俊先生.受賞記念挨拶をしていただいた. 田中啓二先生 平成27年1月受理 〒700-8558 岡山市北区鹿田町2-5-1 電話:086-235-7188 FAX:086-235-7193 Eンmail:yamazaki-c@cc.okayama-u.ac.jp

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