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国際的社会資本の整備と国際都市ネットワークの発展

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(1)

国際的社会資本 の整備 と国際都 市ネ ッ トワー クの発展

山室

良徳

1・

福 山

敬2.河 、林

潔司

3

・鳥取大学大学院工学研究科社会開発システムエ学専攻 。オ鳥取大学工学部社会開発システムエ学科

京都大学大学院工学研究科土木工学専攻

(1996年

8月

28日受理)

Providil■

g lnternationa1 0verhead Capitals and GrOwth of World City Systems

by

Yoshinori YAMAMUR01,Kei FuKUYAMA2 and Kiyoshi KoBAYASH13

l Graduate School,Tottori University

2 Departinent of Social Systems Engineering,TOttori University

3 Graduate School,Kyoto University

(Received August 28,1996)

The intensificatiOn of interdependences in the world economy is leading to the creation of transnational econOmic corridors,brought about the increasing economic disparity among reglOns Recently many economists have acknoM/1edged the impor‐ tance of knowledge as a source of econOnlic groM/th.In this paper,the emphasis is

upon public prOperty of knoMrledge and its role on econoniic integration ln this line,

his paper tries to briefly summarize■licro economic theories of kno郡 /1edge prOduc― tion,and econonlic growth models、 vith endogenous technical change The paper is

concluded by presenting a multi‐ countries econonlic growth model with knoM′ ledge

accumulatiOn and shottring some simulation results

Key wOrds :econOnlic integration,multi regional growth model, international over‐ head capitals,world city system

(2)

1.は

じめ に

EU、

NAFTAや ASEAN等

の経 済統 合 の進展 に代表 され るよ うに、世界経 済 の統合化 が急 速 に進展 しつ つ あ る。情 報・通信技術 や 高速航 空細 の発展 は 世界経済 のネッ トワー ク化 を進 展 させ 、都 市 Ⅲ也域経 済が世界経 済 の動 き に運 動 す るよ うになって きた。そ の 中で地 域岡 、国家 間 にお け る所 得 格差 の増大や 国際都 市 ネッ トワー ク にお ける経 済 的ハ プ都 市 の形成 といった新 た な変化 の傾 向 も 現 わ れ て い る。 世 界経 済 の統 合化 は、国際的 な財・サ ー ビス・資本 市場 の形成 と知識・情 報 の国際 的な ネ ッ トワー ク化 を もた ら す。資 本 や知識 の蓄 積 量 は もはや 国民経 済 の内部 だ けで は決 定 され えず、世 界規模 で展 開す る資本・知識 の諮積 過 程 の相 互作 用 の中で決定 され る。資本・知識 の蓄 積 量 は、各 国 の総 生産 、国 際収支 、賃 金率や利 子 率等 の短期 的 な経 済 変数 を決 定す る。情 報,通信 システム 、国 際航 空 網 、国 際的 学 術 研究 機 関(以下 、国際 的社会 資本 と呼 ぷ)の 整備 は、世界経 済 のネットワー ク化 を趣 じて 、結果 的 に各国 の経 済発展 や 貿易構 造 に多大 な影 響 を及 ばす。 従来 よ り、国際的 社会 資本 の重 要性 は多 くの研究 者 に よ り指 摘 され て きた。 しか し、それ が国際都市 ネ ッ トワ ー クの長期 的成 長や 国 際貿 易、海外投 資 の進展 に及 ばす 影 響 に関 して は ほ とん ど研究 が進展 して いな い。本 研究 で は財・サ ー ビス、資本 の完全 競 争的 な 自由貿易 が展 開 す る国 際都市 ネ ッ トワー クにお け る知識 、資本 の蓄 積過 程 を多 国経 済成 長 モ デル と して表現 す る。その際 、知識 は国 際 公 共財 で あ り、あ る国 で生産 した知識 が他国 にお ける利 用 を妨 げな い と考 え る。知識 生産 の外 部経済 が存 在す る場 合 、国 際的社 会 資本 の整備 は創造性 や人的 資本 の蓄 積 に影 督 を及 ば し、結 果 的 に国際 都市 ネッ トワー ク の経 済 発展 、経 済格差 や 国際 貿易 に影 響 を及 ぼす。 以 上 の問題 意識 を も とに、ホ研究 で は知識 生産 の外 部 経済 性 が存在 す る国 際都 市 ネッ トワー クの発展過程 につ いて

1つ

のモ デル化 を試み る。さ らに、国 際atJ社会 資本 の整備 が 国際都市 ネッ トワー クの発展や経 済的ハ プ都市 の形成 に及 ぼす影 響 を検 討す るための分析枠 組 み を提案 す る。以下 、2.で は本 研究 の基本的 な分 析枠 組 み を、3. で は経 済成 長 モ デル の基 本 的な構造 につ いて説明 す る。

4で

は閉鎖 的経 済 ネ ッ トワー ク、5,で は,同放的経 済 ネ ッ トワー クモデル を定式 化す る。

6で

は シミュレー ション によ る思 考 実験 の結 果 を示す こととす る。

2.本

研究 の位 置 づ け

2-1既

存 の研 究の概要

Solow等

によ る先駆的 研究 を哺 矢 と して完 全原用 下 で の経 済成 長 に関す る新古典派的成 長理 論1)労が 発展 した。 そ こで は技術 進歩 が外生的 に与 え られ 、技 術進 歩 の決 定 メカニ ズムは議論 されて いな い。技 術 進 歩 が経 済成 長 を もた らす最 も重要 な要因で あ る ところか ら、成 長理論 に お ける技術進歩 の内生化 が試 み られ た 。

Arrowに

よ る学 習過 程 モデル

9や

宇沢の人的 資本 モデ ル4)を基 礎 と して 、 人的 資本 や知識 の落積過程 を説明す る内生 的経 済成 長論 が現在急 速 に発展 して いる9 つ。経 済成 長 モ デル の中 に 貿易村 造 を内生化 したよ うな多 国経 済 成 長 モデル に関す る研究 も進展 しつつ あ る。 1°)。 元 来 、経 済成 長論 、貿易理論 にお いて は経 済 空 間 の取 り扱 いが不 十分 で あった。そ の よ うな 反 省 にた ち、貿 易 理論 の中 に経済空間 を明示 的 に導 入す る試 み が い くつか 提案 され て い る。

I(rugmanは

輸 送 費 の存 在 に着 目 して 、 集積 の経 済 と貿易樹造 の関係 を分析 した11)。 経 済的ハ ブ の形成 を競 論す るため には伝統 的 貿 易 理論 にお ける

2国

モデル を越 えて 、

3国

モデル の開 発 が 必 要 で あ る と論 じ たt21。 しか し、情報・交通 技術 の 発展 に よ り国 際的 立地 要 因 と して の輸送 資の重 要性 は著 し く低 下 して いる。現 在 の先進 国間 での国際分業 は、知 識 生 産 にお け る外部経 済効 果 が重要 な役割 を果 た して い る17)。 この よ うな視点 に立 て ば、知 識 の外部経 済性 を明示 的 に考 慮 した よ うな 多 国経 済成 長 モデル を作成す る ことが 望 ま しい。 本 研究 で は国際的社会資本 の整 備が 国際 都 市 ネッ トワ ー クの発展 に及 ぼす影 響 を分析 す るた め に創 造性 の発展 を内生 化 した多国経済成 長 モデル を提 案 す る。この種 の 経 済成 長 モデル に関 して は Zhang9i°)が詳 細 に分 析 して いるが 、成 長経路 の動学分 析 とい う数 理経 済 学 上 の課題 に答 え るため にモデルが過度 に簡 略 化 され て いる とい う 難点 が あ る。本研究 では国際的社 会 資本 整,ととい う地 域 科学的 課題 に答 え るため に、1)知 識 ネ ッ トワー ク とい う 経 済空 間 の存 在 、2)貿 易・資本 フ ロー によ る国 際 収支 バ ランス、3)国 際的 社会 資本 の整 備 を明 示的 に考 慮 した多 国経 済成 長 モデル を提案 す る。 これ によ り、1)地域 間 の 経 済格差 の動 向、2)経 済的ハ ブ都 市 の形成 過 程 、3)海外 資本投 資 と経 済成 長 の関係等 の分 析 が 可能 にな る。これ らは

Zhangモ

デル で表現 できなか った 事項 で あ るが 、必 然的 にモデル の複雑化 を招 き、モ デル の動 的 挙FyJを理 論 的 に解 析す る ことは不 可命ヒとな る。そ こで 、 シ ミュ レー ションによ る思考実験 を通 じてIIl際社 会 資 本 の整 備効 果

(3)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

27巻

を把握 した い と考 え る。

2-2経

済格 差 の発 散・収 束論 争 新古Jに派的 貿易理論 に基 づ けば、資本・労働 力 とい う生 産要素 の 自Etlな移動 は地域 間 の経 済格差 を縮 小す る方向 に作用す る19。 現実 には、文 化 。政治的 要素や知識・情報 への アクセス の違 い によって 生産 要 素 の移動 は部分的 に 阻止 され るが 、この種 の要 素市 場 の不 完全性 や 発展 過程 のタイム ラグがな けれ ば地 域間 の経 済 格差 は長,切的 に解 消 され る。国際的 な経 済 統 合 化 の進展 は生産 要 素市 場 、 資本市場 にお ける自由貿 易 を進展 させ 政治的介入 がな い 限 り経 済格差 は収束 して い くとい う見解 が生 まれ る。こ の時 、経 済 格差解 消 に対 して 政府 が果 たす べ き役曽Jは、 生産 要 素 の移 動 を妨 げ る制度 的 、社会的障害 の除去 にあ る とい う政策 的結論 に到 達 す る。 先進 国 にお ける国家 問 、地 域 間 の経 済格差 は戦後 一貫 して縮 小基調 にあ り、新古 典 派的 な経 済格差 の縮 小命題 は経験的 に成 立す る とい う実証 研究が蓄積 され た14)。

_

方 で 、新古Jt派 貿 易理論 は拡大 傾向 に ある南 北格差 問題 を説明 して いな い とい う批半Jが あ る15)。 さ らに、1980年 代後 半 よ りわが国 も含 め て先進 諸 国間 の経 済格差 、地域 間 の経 済格 差 は再 び拡 大 す る傾向 に あ る こ とが 報告 さ れて いる161。 経済統 合 化 に関す る歴 史的経験 は極 めて浅 く、経験 的 事実 と して経 済格 差 の拡大 が今後 も継統 す る か否 か に関 して は不透 明な部分 が少 な くな い。経 済 格差 が拡大 す る メカニ ズム も理 論的 に脇 明 されて いな い。国 際経済 の統 合 化の進展 が経済 格差 を拡大 す る可能性 を認 め るか否 か によ り、経 済成 長 モデル の理論的基 盤 に本質 的 な違 いが 生 じる。当然 の こ となが ら、モ デル の理論的 基 盤が 異なれ ば、そ こか ら異 なった国土 計画 上 の政策的 合意 が誘導 され る こ とにな る。

2-3本

研究 の基本 的な 立 場 本研究で は、経 済統 合化 の進展 は知識 資本 形成 にお け る外 部 経 済効 果 を生 み だ し、人 的 資源 の格 差 の増加 が 国家・地域 開 の経 済 格差 を増 大 させ る と考 え る。知識 資 本 の蓄積 は経 済 発展 の原 動 力で あ るが 、通常 の資本 とは 非常 に異な る特 性 を有 して いる。知識 は公共主 体や 民間 の研究 開発活動 を通 じて 開発 され る。知識 は謝 `分 的 に付 許 等 によって保護 しうるが 、他 人の消 費 を排除 で きな い り 。知 識 は それ を理 解 で きる人F用にの み理 解 可 能 で あ り、す べて の人間 が常 にア クセス 可能で あ る とは限 らな い。また、知識 を変換 す るた め には フェィス・ツゥ・フェ イスの コ ミュニ ケー ションが必 要 で あ り、 コ ミュニ ケー ションにお ける文 化的 、言 語 的 、距離 抵抗 の存在 が知識 の消 費 を部分 的 に排除 して い る。本 研究で は知識 を部分 的 に排除 可能 な 内生 的公共財〕と して位 置づ け る。 経 済統 合化 は、世 界経 済 の ネッ トワー ク化 を もた らす。 知識 生産 は知 識 ア クセ ン ピ リティに高度 に依存 す る。国 際都 市 ネッ トワー クにお け る少 数 の ノー ドが知識 集 積 の 効 果 を発 揮 し創 造性 の 中心 と して成 長 す る。知 識 、財 、 資本 、労働 力 に関 わ る市 場が完 全 に 自由化 されれ ば、混 雑 とい う外 部不経 済 が生 じな い限 り都 市 ネッ トワー クに お け る ご く少 数 の国家や 地域 に知 識や財 が集 積す る とい う国 際的 な大 都 市集 中を もた らす。国際 問で の知 識 の外 部経 済 の形成 と知識生産 にお ける集積 の効果 の存 在 が国 際都 市 ネ ッ トワー ク にお け る知 識 、資本 の集 積拠 点(以 下 、経 済的ハ ブ と呼ぶ)の 形成 を もた らす。本研究 で は知 識市 場 、財 市 場 、資 本市 場 にお け る経 済統合 化 を取 り上 げる。現 実 には 、開 発途 上国 の頭脳 流 出や EU・

NAFTA

の よ うに国際 労働 力移動 が進展 しつ つ ある。 しか し、完 全 な労働移 動 の 自由化 は不可 能 で あ り、各国 政府 は労働 移 動 に関 して厳 しい制限 を設 け る こ とも可能で あ る。本 研究 では知識・資本 の蓄積過 程 に焦点 を絞 り国際都 市 ネ ッ トワー クの発展 を分析 す るた め 、国際 的 労働移 動 は生 じな い と仮定 す る。人 口移動 を考慮 した モデル の複雑 化 は可能で あ り、この種 のモ デル の拡 張 に関 して は別 の機 会 に発表 した い。

3,分

析 の枠 組 み

3-1モ

デル 化 の基本 前提 世 界 都 市 で 構 成 され る国 際 都 市 ネ ッ トワー ク を考 え る。各 都 市 はそ れ ぞ れ の 国 を代 表す る 世 界 的 大 都 市 で あ り、各国 の 労働 力 はそれぞ れ の世 界都 市 に集 中 して い る と考 え る。 世界都 市 で は資本 、労働 力、知識 を投 入 し 財 や資本が生産 され る。財や 資本 は国際 貿 易 を通 じて他 の 世界都 市 と変 換 され る。ネ ッ トワー クの ノー ドには学 術研究 機関 が 立地 し、ノー ドは国際航 空網 によ り連結 き れて いる。学 術 研究 機関 で生産 され た基 礎的知識 は ネ ッ トワー クを通 じて国際的 に交 換 され る。前述 した よ うに 労働 力移動 は考 えず、労働 力 は時間 を通 じて 一定 と考 え る。各 陛界都 市 で は民間 部門 の投 資 行動 によって資本 が 蓄積 され る。 また、民間 部門 の学 習活 動 や学術機 関 との 交流 によ り応 用 的 知識 が 人的 資本 の形で蓄積 され る。各 国 の総 生産 に 占め る輸送 贄 の割 合 は極 めて小 さ く、財・ 資本・知識 のtn送 費 は無視 しうる と考 え る。一方 、知識 交換 にお ける心 理的 、言 語的 、空 間的距離 抵抗 は極 め て 大 き く、知識 ア クセ シ ビ リティの程度 が 各 世界都 市 にお

(4)

Xl■本府m 21大 "漁 オ CI大 ,H本 C I ttRス トック 資本 知識 К,X本市tA Z]人的資本 :大 ,資 本 G:jI彙ス トッ 図

-1

モデ ル の基本柿 進 け る知 識生産 の ポ テ ン シャル を決 定す る。政府 部Plは 国 民か ら租税 を徴 収 し、学術 研 究機 関 、航 空 ネ ッ トワー ク とい う国際社会 資本 を整lrJする。学術 研究機 関 による基 礎的 知識 の生産 、国際航 空 網 の整 備や 高等教 育 の充 実 に よる知識 アクセ シ ビ リティの 改善 を通 じて国際公 共財 で ある基 礎的知 識 の利 用 可,ヒ性 の拡 大 を図 る。

3-2モ

デル の基 本 的構 造 図

-1は

モデ ル の基本構 造 を示 して いる。

Ar国

で形成 され る国際都 市 ネ ッ トワー クを考 え る。各 国 で は資本・ 労働 力が完 全利 用 され る。J国 の就 業 者 は民間 部門 にお ける労働 力 射 と学 術研究 機関 の研究者,1に分割 され る。 労働 力/Vi、 資本rt i、 人的 資本

zを

用 いて生産 され た実 質 国 内総 生産(以下 、総 生産 と略 す)路は、最終 消 費 、民 間投資 、租税 、(もし存 在す れ ば)海外へ の純移 転 に分配 され る。資本riはど国 にお け る貯 蓄 を通 じて蓄 積 され る。知識 を基礎的知 識 と応 用 的知 識 に分類 す る。前者 は 大学等 の研究機 関 で生 産 され 、応 用 的知識 は労働 者 の学 習 行動 によ り生産 され る。1国の 労働者

1人

当た りに蓄 積 された人的資本 を ″,で表 わす。人的資本 は労働 考 に体 化 された応用 知識 の水 準 で あ り、そ の国 の平均 的 な教育 レベル 、労働能 ノJの水Eltを表 現 してお り、そ の国 の人的 資本 の総 星 は ぁ 牡 と表 わす こ とがで き る。人的 資本 は 生症 に伴 う学 習 と学 術 機 関 が 生産 した(公共的 な

)基

礎 的知識 を学習 す る ことによ り蓄積 され る。学術研究 機関 は基礎的知識 を生産 し、そ の蓄積 量

Qは

人的資本 の形成 に貢献 す る。民間 部「 1に お け る資 本蓄 積 、学術研究機関 にお ける基礎的 知識 の蓄積 、民間 部門 にお け る人的 資本 の蓄積 が経 済 発展 の原 動 力 になって いる。各国政府 は租 税 を徴収 す る とと もに、国 際 社会 資本 の整備 を通 じて学

術研究機関 の ス トック

Cと

知i・Aネ ットワー ク構 造

oを

御す る。そ れ によ り、国際 都 市 ネ ッ トワー クにお ける資 本・蓄積過程 に関接 的 に影 響 を及 ぼす ことが で き る。

3-3経

済 レジーム の分 類 国際社会 の統 合化 は社会・経 済 、政 治 、文化 の あ らゆ る側 面で進展 して い る。統 合 化 の形態 は多様 で ある 。超 長期 的 には政治体制 自体 が社会 の発展 にお いて内生的 に 決定 され る。 しか し、中・長 則 的 には国際社会 がほ か れ て いる経 済 レジー ム は経済 プ ロックの形成 や経 済 統合 化 の過程 に多大 な影 響 を及 ぼす。経 済 レジー ムが 異なれ ば 国際都市 ネ ッ トワー クの発展 メカ ニ ズムや国際社 会資本 の整備が もた らす効 果 も異 な って くる。 本研究 で は経 済 レジーム と して1)自給 白足 型経 済 、2) 閉鎖 型経 済 、

3)開

放 型 経 済 の

3種

類 を想 定 す る。 白給 白足型経 済 とは国際 関係 が完全 に遮断 された 閉鎖 的経済 体制 で ある。自給 自足型経 済 は極 度 に簡単化 された体 制 で あ り現 実 には ごく限 られた一苫卜の地域 のみが該 当 しよ う。この経済 レジー ムは国 際貿 易 、経 済統 合化 が もた ら す効果 を比較す るた めの基ヽヒ点 を与 え る とい う分析 上 の 意義 を持 って いる。閉鎖型経済 は財 や 知if・tの フ ロー は交 換 され る ものの 、資本市場 が 閉鎖 的 で あるよ うな体制 を 意 味す る。多 くの開発途上国や 旧社 会主義 国 で は厳 しい 為替管理 を実 施 してお り閉鎖 型経 済 が該 当す る。開放 型 経 済 は完 全 な資本市場 にお いて資本 の 自由貿易が 達成 さ れ る体制 を意 味す る。現 実 には、p将放 型経済 を実現 して いる経 済 ブ ロックは存 在 しな い。 日本 を含 めた先進 国 の 多 くは、閉鎖型 経済 と開放 型経 済 の 中間 に位 置す る。経 済統 合化 が進 展 す れ ば、国際 都市 ネ ッ トワー クは よ り開 放 型 に近 づ くだ ろう。この意味 で、pH放 型経済 モデル は 世界経 済 の統 合化 が進展 した極限 的な経 済 レジー ム を表 現 して い る。4,では 白給 自足 型 、閉鎖 型経 済 モ デル を、

5で

は開放 型経 済 モ デル を定 式化 す る。 4・ 閉鎖 型都 市 ネ ッ トワー クの 発展

4-1モ

デ ル イとの方針 閉鎖 型経 済 レジー ム にお け る1財多 国経 済成 長 モデ ル を定 式化 す る。閉鎖 型経 済で は財・サー ビス は完 全競 争 的な国際市 場 で取 引 され、知 識・ アイ デ ア も知 識 ネ ッ ト ワー クを通 じて 自由 に交換 され る。 しか し、国際 資本 市 場 は未熟 で あ り(あるいは政治 的 理 由 によ り閉鎖 され て お り)、 資本 の国際的取 引は存 在 しな い。通常 の経 済成 長 モデル と同様 に、資本 、労働 力は常 に完 金利用 され区I内 の,1=蓄はすべ て国 内 の資本 形成 に利 用 され る。各国で生

(5)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

27巻

産 され る財 は均 質 で あ り、労働 力 、資本 、知識 を用 いて 生産 され る。生産 され る財 は国際的 ニュー メ レー ル財 で あ り、賃金 率 をニ ュー メ レー ル財 単位 で表 現す る。閉鎖 型経済 レジー ムの下 で は国際的 な資本 取 引が存 在 しな い ためニュー メ レール財 単位 で計測 され る経 常収支 は常 に 均 衡 し、

1部

門経済 成 長 モデ ル は貿 易が存 在 しな い場合 の経 済成 長 モデル と形式 上一致す る。経 済成 長 と貿 易パ ター ンの関係 を明示 的 に表現す るため には多部門経済成 長 モデル ヘ の拡 張が必 要 で あるが 、これ に関 して は本 稿 の域 を越 え るので今後 の課題 と した い。利 子率 は各国経 済 にお け る資本 の限 界 生産性 と一致 し、各国 ごとに異な った水 準 にあ る。各 国 間での経 済 格差 はニュー メ レール 財 単位 で計測 され る賃 金率、ある いは利子所 得 も含 めた

1人

当た りの所 得水 準 で比較 され る。一方 、自給 白足 型 経 済 で は財 や 知識 の移 動が禁止 されて いる。閉鎖 型経済 で は経常 収支 が常 に均 衡す るため、

1部

門経済成 長 モデ ル を用 いて いる限 り閉鎖 型経済成長 モデル と自給 自足型 経 済 成長 モデ ル は形式 上一致 す る。自給 自足 型経 済 で は 人的 資源 や知 識 の生産が国内 の知識 資源 のみ に依存 して 行 なわれ る。 したがって、自給 白足型経 済 は 、国際 的な 知識 のス ピル オーバー が存在 しな い閉鎖 型経済 モデル を 用 いて表現 で きる。

4-2閉

鎖 型 経済 モデル の定 式化 各経 済 の就 業 者 は民 開 部門 の労働 力 射 と学術 機 関 で 働 く科学者,■に分類 され、これ らの値 は分析期 間 を通 じ て一定 と仮 定 す る。経 済 内で所 得 分配 は完 全競 争 によっ て決 定 され る と考 え る。各国経済r(1=1,… ,ν )の 民間 部F日総 生産 を規模 に関 して収穫 一定 の コプ

=ダ

グ ラス型 生 産 関 数

It=κ

F(Zi牡)(1 り,(0く

α

(1)

(1) を仮定す る。

zは

1国の平均 的労働者 の人的資本 で あ り、 技 術進歩 は人的 資本 の増加 を通 じて労働 生産性 の増加 を もた らす。コプ

=ダ

グ ラス型 生産 関数 は数学的構 造 が簡 単 で あ り極 めて操作的 で あ る とい う利 点が あ る反面 、生 産 要素配 分率 が一定 になるな どい くつ かの欠点 を有 して い る。 しか し、

6に

示 す よ うに簡単 な関 数 を用 いて も国 際 都市 ネッ トワー クの発展過 程 の本 質的 な特 性 を描 くこ とが で き る。要素 代替 を認めた よ り複 雑 な生産 関数 を用 いた シミュ レー ション実験 も容 易 であ るが 、分 析 の焦点 を効 果的 に絞 るため に以下で は コブ

=ダ

グ ラス型生産 関 数 を用 いて議 論 を進 め る。財市場 が完 全競 争的 で あ る と い う仮定 よ り、総 生産 は次 の利潤最大 化条 件で決定 され る。 ここで、びたは、資本 の減価償却 率 、

st(0<diく

1)は 貯 蓄 性 向 、

Tl,(0<η

く 1)は 所 得税 率 で あ り、siと缶は全期 間 を通 じて一定 と仮 定 す る。

Af=帝

13'iは国 民総 所 得 で あ り民間部門 の総 生産 と学術研究 機 関 に勤務す る科学 者 の総 賃金所得 の和 で構成 され る。ただ し、ωl,は利学 者 の賃金 率 で ある。人的 資本 の蓄積 過 程 をモ デ ル化 す る。

=警

,彎

=`鳩

投 資 は各 閉鎖経済 内で完結 す る。経 済 うにお け 蓄積過程 を加速度 モデル を用 いて表 わ す。

=鶉

仰―

A―

h〕

=打

1領,牡

η

+4ろ

ル盈

いて 関数 猛 を特定 化 す る。 上

=脇

(2) る資 本 の (3) (4) ここで、j〃 は応用的知識の減耗率、

4は

基礎的知識ヘ のアクセ シピリティである。関数 ∬i(考〕

X,Z)は

閉鎖 的な知識環境 において、その国民が独力で向上できる人 的資本の量を表わす。

1人

当た りの総 生産の増加 は経験 による学習効果 を通 じて人的資本 を増加 させ ると考 え、 ∂打f/∂(雅/牡

)>0を

仮定する。

Zhang型

学習関数

9を

用 (5) なお、/1,んfは非負定数である。項1/(1+'■

Z)は

労働者 の人的資本 の水準が高 くなるほど、学習効果が少な くな るという学習効果の収縦 逓減則 を表現 して いる。基礎的 知識は国際公共財であるが、距離抵抗の差 異に応 じて基 礎知識へのアクセ シビリティが異なる。国際知識 アクセ シビリティ島を次式のよ うに表現す る。

4=Σ

C,σ●CXP( β ど■

) (6)

た だ し、Gす は、す国 の基 礎的 知識 のス トック、どけは、t,す 国間 の空間的 、文化的距離 を表 して い る。σげ ≧0,β≧0, 0≦ γ≦1はパ ラメー タで ある。知識 ア クセ ン ピ リティは 国際航 空細 のサー ビス水 準や 社会 的 、文 化 的 な摩擦 の程 度 によって決定 され る。政府 によ る空 港 施 設等 の整 備 、 文 化 的摩 擦 の克服 努 力 に よ り徐々 にで は あ るが だげを短 縮 す る ことがで き る。ち│ま必ず しも対 称 で ある必 要 はな い。言語的条件や経 済発展 の段階 の違 い によ り、2国間 の 知識 ア クセ シ ビリティに格 差 が存 在 しうる。知 識 ア クセ シ ビ リティの非対称性 が南北問題 とい う経 済rr差 の原 因 にな りうる。ア クセ ン ピリティ行列

9=[σ

どJexP(― β打,す )〕 は、そ の時点 の知識 ネ ッ トワー ク構 造 を表 現 して い る。

4-3国

際社会 資本 の整備 モデ ル 政府 の国際社会資本 の整備行動 を記述 して経 済成 長 モ デル を完結す る。国際社 会資本 整備 に用 い られ る資本 は 税 収入T1/tiによ り1旦保 さオ■る。政,rNf文!tiの内 、プlt礎研究

(6)

(8) こ こで 、δ

cは

基 礎的 知識 の減耗 率 で あ る。右 辺邦

1項

は、基 礎 的知 識 の生産関 数 を、

4は

基 礎的知E・tに対 す る ア クセ シ ビ リテ ィを表わ して いる。基 礎的知 識 生産 で は 規 模 に関 して 収穫 逓 減効 果 が 働 くと考 え 、″ ≧0,▼

0,,+7≦

1を仮定 す る。政府 予算 の 内 、投 資総 額r7ィ

=

■(ユー(f)/11が航 空網 の改善 に利用 され る。航 空網 の改善 は空 港 の整備 、空 港 ア クセス の改 善、臨空 機能 の拡 充等 によ る ノー ドの 整備 を意味す る。航 空細 のア クセス はあ る リンクを都!成す る両経済 にお ける投 資 によ り改 善 され 投資に用 いられる費用の政府支出に占める割合 をti、 国 際航空細整備 に投資 される割合 を1-ctと表す。基礎研究 予算 は大学の資本ス トックの拡大 と研究支出 に用 い られ る。科学者の賃金率の水準 を決定す る ことはAleしいが、 ここで は簡単のため に賃金率ω帝が労働者の平均賃金率 と同一の水準町 に決定されていると考 えよう。政府 によ る学術・研究投資額 は4じ

=窮

(1冶―ωl,,iに等 しい。全 時点 を通 じて

43≧ 0が

保証 され ると仮定す る。大学資 れ 、各国 の利 子率が資本 市場 にお け る裁定 によ り瞬時 に して世界利子率 に収束す るよ うな完 全 資本 市場 を導入す る。国 際資本市場 にお いて資 本 の需給 が均 衡化 され るた め、1国の資本 収支 が均 衡 す る保 証 は な い。海外 の投 資 機会 が相対 的 に有利 な国 で は 、国 内 資本 が 海 外 へ流 出( 海外投 資)が生 じる。資本 収支 の不 均 衡 は同時 に経 常 収 支 の不均術 を生 じるが、国際 収支 全 体 と して は常 に均 衡 して い る と考 える。この よ うな国際 収支 の短期 的構成 は 各経済 にお ける投資機会 と貯 蓄 量 の相 対 関 係 によって決 定 され るが、長期的 な知識 、資本 の蓄 積 を通 じて 国際 収 支 の構成 自体 は変化 して い く。/.b替レー トはニュー メ レ ール単位 で表羽 され てお り、モ デル の表 現 上 には現 われ な い。各 国 の経済 力 の格差 は賃金 率 、あ るいは

1人

当た りの国民所 得 で比較で きる。木 師 にお いて も、知識 は国 際公 共財 で あ り、ある国 で生産 した 知 識 が他 国 にお け る 利用 を妨 げな いと仮定す る。知識 が 内生 的公 共 財 と して そ のス トック量が経 済内 部で決 定 され る時 、白山貿 易 の 存 在 は経済発展 に複雑な影 響 を及 ぼす ことにな る。さ ら に、各 国 にお ける国際社会資本 の整 備 戦 略 は国 際都 市 ネ ットワー クの長期的 成長過程 や短 期 的 な 国際 収支 の構 成 に4Я74Vlな影 督 を及 ぼす。

5-2開

放 型 経済 モデル の定式化 完 全 競 争的 な財 、資本 の 国 際 市 場 を想 定 す る。関 税 等 の貿 易 峨 略 は考 慮 しな い。基 礎 的 知 識 は国 際 的 公 共 財 で ある。各 国‖1にお け る人 口移 動 はな く、完 全 屈用 が 達 成 され る と考 え る。各 国 は 国 定 的 な 労 働 力

Ni(f=

1,,… ,Ar)を有 してお り分 析 対 象 期 間 を通 じて一 定 で あ る と仮定 す る。ど国 の賃 ◆ 率 を彎 、利 子 率 を

4と

表 わ そ う。国際 資本市場 は完 全 で あ り、各 国 の利 子 率 は資本 市 場 の裁 定 によ りri=″と世界利 子 率 ″に一致 す るよ うに 調 整 され る。世界利子率 は資本 市 場 にお いて 内生的 に決 定 され る。閉鎖 経 済 ネッ トワー クモ デ ル と同様 に、f国 の民間総 生産 を規棋 に関 して収穫 一 定 の コブ

=ダ

グ ラス 型生産関数

Ⅲ;=(rt i+、4)°(Zi yXIF)(1 G),(0<n(1) (16)

によ り表現 す る。ただ し、κiはど国 の国 民が所 布 す る資 本 ス トック、14は '国にお け る外 国 資 本 の ス トックで あ る。

14>0で

あれば外国 資本 ス トックの流入超 過 を表 わ し、

14<0で

あれば 白国資本 ス トックの流 出超 過 を意 味 す る。国際資本 市場 で資本 取 引が 浦算 され るた め 、 Σ

yt=0 (17)

が成 立 す る。財 TF場 が完 全競 争 的 で あ る とい う仮 定 よ り、生産 要 素所得 は次 の利‖η最 大 化 条 件 に従 って配分 さ (つ に従って蓄積 され る。ここで、 び

cは

、大学 資本 の減価償 却 率 で あ る。基 礎的 知 識 の蓄積過 程 を次 式で表現 す る。 本 は

=4s√

θ

G

=勇 Rθ

:qび

cG,

る と考 え る。

準一虫

T+rJTl_ctts+δ Tち

ル を一括 して示 して お こう。

平」

紺Ⅲ

れび

κ

.l

=〃

,(埒,ゝ

,刻

+Rろ

`ぅ

,

=嘱

Cttq―

cG,

=ム

cC,

=コ

T+初

sキ

T鳴

(9) ここに、右 辺第1項は航 空細 整備 によ る空間的PE離 、第2 項 は高等 教育 による心 理的 の低減効 果 を表 して い る。な お 、自給 自足型 経済 に対 して は国家間 で の知識移動 に関 す る摩 擦距離 が禁 止 的 に高 く

JIJ=∞

(丁≠ す)と な る場 合 を想 定 す る こ とで 対応 で きる。以 上 で、閉鎖 型経 済 の 動 学 モ デル は完 全 に記述 され る。 ここで 、経 済成長 モデ (10) (11) (12) (13) (14) (15)

5

開放 型都市 ネ ッ トワー クの発展

5-1モ

デル拡 張 の方針 世界経 済 の統 合化 は資本市 場 の 白山化 を促進す る。資 本 はよ り有利 な投 資機 会 を求 めて国際 資本市場 で取 引 さ

(7)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

27巻

と婁孔了

色 の時 こI写

it,μ

l,_切

が一定

!巳

ると仮定す る。さ らに、τ国の国民所得 を 身

=Af―

″14 と表わそ う。r路

>oで

あれば外国資本 に対す る利子支 払 を、r路

<oで

あれ ば海外の 自国資本か らの利子所得 を表わす。 この時 、ど国の資本蓄積は、以下のよ うに与 (19) ここで びκ は、資本 の減 価償却 を表す。外国 資本 に対す る 利子支払 には課税 されず、海 外か らの要 素所 得 受 け取 り に関 して は国 民ベー ス で課税 され る と考 え る。 した がっ て 、税 収入 は■身 と表 せ る。つ ぎ に、人的 資本 の蓄積 過 程 、基礎的 知識 の蓄 積過 程 、大 学・交 通 ネ ッ トワー クの 発展 過 程 はそれぞ れ 式(4)、 (7)、 (8)、 (9)に よ り表現 す る。以_との 開放経 済 ネ ッ トワー クモデル を一括 して記述 え られ る。

=即

胡 び

κ

h

く と

Frザ

と 粋 ぢ

!勢

ず の均 頗 本 量 は

.り

とな る。す なわ ち、世界 の総 資本 を各国 の総 人的 資本 が 世 界 の総 人 的 資 本 に 占 め る割 合 で配 分 す れ ば 、各 国 の 均 衡資本 量が求 め られ る。当然 の ことなが ら以 上 の結 果 は、コプ

=ダ

グ ラス型生産 関 数 を用 いた ことの論理 的帰 結 で あ る。

5-4貿

易 構 造 と国際収 支 国 土 政 策 、地 域 政 策 を立 案 す る上 で は 、例 え ば貿 易 黒字 、海 外 投 資 の 進展 と いった 経 常 収 支 、資本 収 支 の TJJ向が 問題 とな る場合 が 多 い。そ こで 、ス トック レベル で の国 際 収 支 関 係 を フ ロー レベル で の経 常 収 支 、資 本 収 支 に変 換 して お く。国 内 で の粗 資本 投 資額 は ォ

=

dh/dι

+jκ

ri、

海外か らの粗資本投資額の超過分は

L,=di4/dι +び

κ路

(負

の場合は海外への粗投資額の超

)と

表現 で き る。海 外 に譜積 され た 白国 の 資本 ス トッ クが もた らす利 子所 得 は一″14と表 わす ことがで きる。あ る国 にお け る資本収支

C舟

は海 外 か らの粗資 本投 資 の超 過額Llによ り σ

4=Lf

2) と表 現 で き る。一方 、当該 経 済 の経‖ 収 支BIは国 内 総 生 産 お よ び 海 外 か らの利 子 所 得 ―ri4から国 内 最終 消 費

9=(1-t91)(1-有

)身、国 内粗 資本投 資yf、 海 外 か らの 国内資本 投 資 の超 過額Lf、 政府 支 出 「島 を差 し引 いた残 余 と して定 義 で き る。 】

:=監

一ュヽ

14-Ct―

Й ―Li―Ttどi

=―

Li=―

C4 (33)

周知 の よ うに、財 政収支 が均 衡 して る場 合 、資本 収支 の 黒字(赤字

)は

同時 に同額 の経 常 収文 の赤 字(黒字)を生 む とい うフ ロー と しての国 際 収支 バ ランスが成 立 す る。 一般 に、ス トックの資本 収支 と フ ロー の資 本収 支 が一致 す る必要 はな い。資本 ス トックの純ta出 国 を債 権 国 、純 中n入国 を債務 国 と呼 ぶ 。一方 、海外債 権 が増 加(海外 債 4籠が減 少)する場合 、資本 フ ロー が純 輸 出(純輸入)さ れ てお り資本 収支 は赤字(黒字)に 、反対 に経 常 収支 は黒 字 (赤字)│こな る。国際収支 パ ター ンに従 って経済 発展 の段 階 を以 下 の よ うに分類す る。す なわ ち、1)来 成熟 債 務 国 (14≧ 0,と ,≧ 0)、 2)成熟 債務 国(14≧ 0,ち,<0)、 3)来成 熟債権 国

(14(o,Li≧

o)、 4)成熟債 権国(監

<0,Li<0)

に分類す る。例 えば、開発 途上国 の多 くは 1)の グルー プ

に、 日本 は3)に、欧米 諸 国 は4)に分 類 で き よ う。国 際

資本移 動 論 に従 えば、知 識・資本 蓄積 が進展 す る に従 っ

て、各 国経 済 は 1)か ら4)のFjt陪に進 化 して い く こ とが

しよ う。

準」

itと

4a笹

!FI

(2① (21)

眸∴

,

=甲

,

EI胤

ζ

ドシ

=4s jσ

G, p0

坤 一 Ц ムT+rJTl― ぐれ。十 jTE, 1271

5 3資

本 市 場 の均 衡条件 総 生産 は資本 家 の利 子所得 と労働 者 の賃金所 得お よび 政府 の税 収 に配分 され る。本 研究 で は、各 国 にお ける経 済 格差 を賃 金 率の格 差 を通 じて,と校す る。財・資本市場 が完 全競 争 的で あれ ば、限 界 条件 18)よ り産 出係数 、1 人 当た りの生産 見 はそ れぞ れ 浮 瑞

=キ

=占

9o

と一定 にな る。利子 率 が一定 で あれ ば産 出 係数 は一定 で あ る。式 (16),(28)よ り

1人

当た りの生産 量 は とごと乙 幹 と

:笑

的資 本 の著積 は

1人

当た りの生産 暫愁 表 され る労働 生産 性 の増加 をもた らす。資本 市場 の清算 条 件 (17)よ り、 世界 利 子率 は 卜 撃

側 とな り世 界 全体で の産 出係 数 に比例す る。長期 的 に世界 全体での産 出係数 が低下 すれ ば 陛界利 子率 は低下 して い

(8)

-2 3国

モデル の 内容 指摘 され て いる18)。 しか し、経 済発展 は必ず しもこのよ うに直線 的 に進 む訳 で はな い。

6,シ

ミュ レー シ ョンによ る思考 実験

G-1分

析 の方 針 各国 の国 際社 会 資 本 の整 備が国際都市 ネッ トワー クの 発展 に及 ぼす影 響 を シミュ レー ション実験 によ り分析す る。経 済 ネ ッ トワー クにお け る経 済的 ハ プの形成(資本・ 蓄積 の1極集 中)過程 を分析 す るため には、

3都

市以 上 を 考慮 に入 れ た ネ ッ トワー クが必 要 にな るが 、シ ミュ レー ション実 験 を過度 に複雑 に しな いた め には都市 の数 をで きるだ け少 な く した方 が望 ま しい。以 上 の理 由 によ り、 本 研究 で は

3国

ネ ッ トワー クを対 象 と した分析結 果 を示 す。 この 国際都 市 ネ ッ トワー クにお いて 国

1は

大 国で あ り初期 時 点 にお いて 人 口、資本・知 識 の蓄積 にお いて比 較優 位性 を保って い る。国2、

3は

小 国 で あ り初 期 時点 にお いて 相対 的 に低 開発 水準 に とどまって い る と仮 定す る。国

2で

は貯 蓄性 向 が高 く政府 が積極 的 に国 際社会 資 本 の整備 をめ ざ して い る と考 え る。 シ ミュ レー ション実 験 で は国

2の

政策 担 当者 の立場 にたって 、白国 の国際社 会資本 の 整備 が 自国 の経 済発展や 国際都 市 ネッ トワー ク の発展過 程 に及 ぼす影 響 を分 析す る。さ らに、経済 レジ ーム 、他 国 の経 済 環境 や 政策 が変化 した場合 にお ける望 ま しい国 際社会 資本 整備 の あ り方 につ いて検 討す る。本 研究で は あ る 上国 の立 場 か ら政策 分析 を行 うが 、国際都 市 ネッ トワー ク全体 の立 場 か ら、各 国 にお け る望 ま しい 国際社会 資本 整備 の あ り方や 国際 協力 のあ り方 を議論す る ことも可能で ある。この問題 に対 して は政府 間 にお け る資本移 転 を明示的 に組 み込 んだモデル によ り対処 で き るが 今後 の課題 と した い。

6-2:計

算 手順 微 分 方 程 式 系 の モ デ ル を差 分 化 して 数 値 計 算 を行っ た。閉鎖 経 済 モ デル の計算 手HAは 以下 の とお りで あ る。 すなわ ち、1)ι

=0と

す る。内生 変数rKii zicf〕c,ど,デの 初期値 Fi(0),ゑ(0),C,(0)iC/i(0),ぬ (0)を与 え る。2)先決

内生変 数値ri(ι),盈),Gi(ι)iC(ι),強す(ι

)を

用 いて ι期

の 内生 変 数値yt(ι )R(ι),frt(ι)をそ れぞ れ式(1),(5),(6) を用 いて算 定 す る。

3)(差

分化 され た

)微

分方 程 式 (3),

(4),(7),(8).(9)を

用 いて ιキ

1期

の先 決 内 生 変 数 値 XК ι+1),Z(ι +1),Gl(ι +1),C(ι

+1),ち

+1)を

決 定す る。4)ι

+1期

に更 新 しス テ ップ

2へ

戻 る。以 上 の プ ロセ ス を分 析期 間 が終 了す るまで繰 り返す。モデ ル1 にお いて各 別 の 賃金 率Ч(ι )、 利 子 率 有(ι

)は

式 (2)よ り 内生 変 数 Ⅲl,Fiの水 準 に依 存 して求 まる ことにな る。一 方 、開放経 済 モ デル で は世界利 子率r(ι)が国際 資本 市 場 で内生的 に決 定 され るとい う点 が 閉鎖経済 モデル と異 な る。しか し、式 (31)を 用 いて14の値 を求 め る こ とが で き るので 、計算 手順 は本質 的 には閉鎖 経済 モデル と変 わ ら な い。

3国

モ デ ル と シミュ レー シ ョンに必 要 な バ ラメー タ値 は図

-2に

示 す とお りで あ る。貯 蓄性 向si,どげに関 して は米 国 、 日本 、

ASEANの

実績 値 、α,γ ,βは既 存 の 研究成 果 を用 いて設定 した。残 念 なが ら

Zhang型

学習 関 数 に関 しては現在 の ところ参考 にな るデー タが存 在 しな い。しか し、これ らのパ ラメー タはモデル の動 的挙 動 に 本質的 な影響 を及 ぼ さな いので架 空 の値 を想定す る こと と した 。簡単 のた め に人 口は各国 とも同一水準 で あ る と 考 え る。

6-3分

析 結 果 の考察

a)政

治 経 済 フ レー ムの影響 各 国 の税 率■、社 会 資本 の配 分 率ξlは一 定値 を とる と 考 え る。経 済 的ハ プの形成過 程 の差 果 を調 べ るた め に回

2の

生産 量 が全 世 界 の生産 量 に占め る割 合 の経 年 的 変 化 を追跡 した。図

-3に

は経済 レジー ム とハ ブ形成 の メカ ニズム を関係 を示 して い る。知識 の国際的 ス ピル オー バ が 存 在 しな い 白給 自足経 済 で は経 済 成 長 が 時 間 と と も に減速 して ゆ くことが明瞭 で ある。閉鎖型経済 にお いて は国 民 の貯蓄性 向 が大 き い国 は資 本形成 が大 き く〔急 速 な経済成 長 を遂 げる国際 的ハ ブ都市 の形成 が特 に顕著 と な る。特 に国 際的 公共財 と して の基 本atJ知識 の国際的 ス ピル オー バ効果 の存在 よ り経 済成 長 は時間 とともに加 速 され る。開放 型経 済 にお いて は国際 資本 市場 を通 じて相 対的 に資本が豊 富 な国か ら資本が 海外 に流 出す るため 国 2、 国

3の

経 済成 長 の速度 は開鎖 型経 済 に比較 して 減 速 され る。また、地域格差 の程度 も閉鎖 経 済 の場合 と比 較 して相 対 的 に緩 和 され る傾向 が強 くな る。

(9)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

27巻

-200も loo 200 1

5

貯 著性 向 と海外 資本 ス トックの関係

0 100

-―― ― 田i ― ― ― ― 田2 -― ― ― ― 口 3 図

-3

経 済 レジー ム とハ プ形成 の メカ ニ ズム Yi 1000 800 600 400 200 0 100 図

-4

税 率 と生産 量 の関 係

b)国

際 的社 会 資本整 備 と経済成 長 開放 型経 済 を想定 して国際 的社会 資本 の整備 が経済 ハ プの形成 に及 ぼす影 響 を分析 した 。分 野別 社会 資本 配分 率〔を

05と

設 定 し、国

2に

お け る税 率 を変 化 させ 国

2の

経 済成 長 の過 程 を分析 した。その結 果 を図

-4に

示 して い る。税 率 を次第 に大 き くす る程 、国

2の

生産 量 シェア は増加 す る。税 率 を大 き くす る と資本 形成 は減速 され る が 、基礎 知識 の利用 可能性 の増大 を通 じて人的資源 が拡 大 す れ ば経 済成 長 は加速 され る こ とにな る。 しか し、税 率 が あ る晦 界的 な値(約0.25)を 越 えれ ば、相対的 な経 済 成 長 の速度 は次弟 に減 少す る。 c)貿易 構 造 と経 済成 長 図

-5、

-6は

2の

貯 蓄性 向 を変化 させ 、資本 の ス トック量 の収支

(14>0の

場 合 は債務 国、監

<0の

場 合 は債権 国 )と 資本 収支 が どのよ うに変化 す るか を分析 した結 果 を示 して いる。国

2の

貯 蓄性 向 が低 い場 合 、国

2は

債務 国 とな り、資本収支 は黒 字(経常 収支 は赤字)と な る。 しか し、貯蓄性 向が大 き くな る につれ て世 界都市 は債 権国 、経 常収支 が黒字 とな る。貯 蓄性 向が小 さ い国 で は海外 か らの資本 が流入 し債務 国 とな る。貯蓄性 向が 大 きい国で は豊富な資本 は海外 へ の投 資 機会 を求 めて海 図 一 CFi l00

―一―

rlo朽

´

「苺ミ

ミ三

=墨

_仔

: -100b 100 図

-6

貯 蓄性 向 と資本 収 支 の関 係 乏001 外 へ流 出 し債 権国 となる 。

d)ネ

ッ トワー ク特性 の影響 国 際ネ ッ トワー ク構造 が基 本 モ デル と変化 した場合 を と りあ げる。開放経 済 を想定 す る。国

2と

3が

同程 度 の貯蓄性 向 を有 し、初期時 点 にお け る国

3の

基 礎的 知識 の蓄積水準 のみ が低 い場 合 を想定 しよ う。各 国 の税 率 は 一 定 で あ る。図

-7は

知 識 ネ ッ トワー クの距Bll抵抗βが 異なった時 に、各 国 の生産 量 シェアが 時 間的 に どの よ う に変化 す るか を示 して い る。β

=0,001の

場合(知識 が 部 分 的 に排 除可能 な 国際公 共 財 の 場 合)、 貯 蓄 性 向 が 高 い 国で は国民の資本 形成 が大 き く財 源 も大 き くな る。した がって 、基礎的知識 への ア クセ ン ピ リテ ィが相 対的 に大 き くな り、長期的 に世 界経済 にお け る生産 シェア を拡 大 す る ことにな る。 しか し、国 際的 社会 資本 の整備 は知 識 の国際間のス ピルオーバ ー効 果 を通 じてす べて の国 の経 済成 長 に貢献 して いる こ とに留意 しな けれ ばな らな い。 図

-7に

は極端 な例 と して 、基礎 的 知識 が 完全 な国際 公 共財 にな った場合(β

=0)の

生産 シェア の経 年的 変 化 も 示 して いる。開放経済 で は資本 の限 界 生産 性 が均 衡 され るよ うに各国 の資本 ス トックが成 長す る。成 長経 路 上 で 各国 の生産 シェアは一定 に保 たれ る。 VI

:こ

.V

(10)

Yi/ Yi β=0

_翠

9Cet一

β=0 β=0.0001

100 200

-― ― 口 i― 一 ‐ 口 2-一 一 回 3 図

-7

各 国 生産 シェアの時 間 的 変化 7. おわ りに 本研究 で は 、世界経 済 の統合 化が進展 す る状況 の下 で の国際都 市 ネ ッ トワー クの発展過程 に関す る理論的 な分 析枠 組 み を提 案 した。そ の際 、代替 的 な政 治経 済 レジー ム と して 自給 自足型経済 、閉鎖 型経済 、開放型経 済 を想 定 す る と ともに、そ れぞ れ の レジー ム の下 での知識・資 本 蓄 積過 程 を多 国経済成長 モ デル によ り表現 した 。さ ら に、学 術研究 機 関や 国際航 空網 といった国際的 社会 資本 の整備 が 国際都 市 ネ ッ トワー クの発展や 都市 間 の経 済格 差 、貿易 パ ター ンの長 期的変化 に及 ぼす影 響 につ いて分 析 す るた め の方 法論 的枠組 み を提案 した 。 本 研究 で提案 した分析枠組 み は多方面 の問題 へ の拡 張 が 可能 で あ ろ う。また 、本 研究 で提案 したモ デル は操作 性 に も富 んでお り、実 証的な政策 分析 も可能で ある と考 え る。本 研究 が対 象 とす る問題 に限定 して も、今後 以下 の よ うな拡 張 が 可能で ある と考 え る。す なわ ち、1)国 際 的 人 口移 動 の モ デル 化 、

2)出

生 率 の内 生 化 によ る人 口 変 化 のモデル化 、3)多部門経済 の導入等 が 当面の課題 で あ る と考 え る。 しか し、これ らの要 素 を同時 にモデル に 導入 す る ことによ り、経 済成長 モデル をいたず らに複雑 にす るの は得策 で はな い。分析 目的 に応 じて必 要 なサ ブ システム の内生化 を試 みて い くのが正攻法 で あ る と考 え る。また 、本 研究 の シミュレー ション実験 で はある 1国 の 国土 政策 の担 当者 の立 場 に立 った 政策 分析 を試 み たが 、 国際的 な観点 か ら各 国 の望 ま しい国際 社会 資本整 備 に関 す る協 力関 係 に関す るa義論 を行な うよ うに分析 の枠組 み を拡 張す る ことも必 要 で あろ う。この よ うに今後 に残 さ れ た課題 は多 い もの の、国際社会 資本 整 備 に関す る1つ の分 析枠 組 み を提案 しえた もの と考 え る。 参考 文献

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13)例えば、伊藤 元重 、大 山道広:国際 貿 易 、岩波 書店 、1985 14)例え ば、Baullnd,W J etal(edS),6如 υCりencc Or Pω ‐

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15)Do‖ar,D andヽVOl「

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18)I(indiCbergcr,C P: ′打ιe,コσιfοna1 6ねP'lol l丁ουe,とご′lιo,

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参照

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