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現代家族をとりまくパラドックスと男女共同参画(その1) : 高松市における市民意識調査および事業所実態調査から-香川大学学術情報リポジトリ

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現代家族をとりまくパラドックスと男女共同参画(その1)

高松市における市民意識調査および事業所実態調査から

時 岡 晴 美

1.はじめに  少子高齢化が進展する現代のわが国にあっては、男女共同参團社会の実現は重要な課題である。 生産労働人口の減少に対する緊急対策として、女性の労働力が求められる面というもあるが、わが 国より女性の賃労働者率が高い先進諸国(スウェーデン、デンマーク、イギリス、フランスなど) の方が出生率が高いことや、社会における男女共同参團の推進によって出生率が上昇に転じたス ウェーデンの例などからも、男女共同参團社会の実現に向けて、さまざまな取り組みを推進してい くことが必要であるといえる。  近年のわが国では、男女共同参圓社会の形成に向けて議論が高まってきており、平成13(2001) 年には、中央省庁再編にともなって、内閣府に「男女共同参圓会議」が設置され、内部部局として 男女共同参㈲局が設置されている。また、平成11(1999)年には「男女共同参㈲基本法」が制定され、 翌年に「男女共同参㈲基本計團」が策定されて、各都道府県や市町村においても、男女共同参圓推 進のためのプランを計圓策定して、それぞれの施策や活動を展開している。さらに、平成17(2005) 年には「男女共同参圓基本法(第2次)」が閣議決定されて基本計團が策定されたことから、各都道 府県や市町村においても、男女共同参團推進のための新たなプランを計圃策定していくことと思わ れる。  しかし、日常生活においては、あらゆる側面でさまざまな不平等や不均等、不都合などが生じて おり、いまだ男女共同参圃と言える状況に至っていない。雇用機会の不均等、職業意識の偏り、ま た、セクシャル・ハラスメントやパワー・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンスなども社 会問題となっている。すなわち、男女共同参面の重要性は既に広く認識されているにもかかわら ず、真の男女共同参團社会の実現には更なる時間と努力を要するものと考えられる。そこで、その 背景と要因を明らかにすることは喫緊の課題であるといえるが、男女共同参圃社会の具体像として 語られるイメージには未だ多様なものがあり、社会におけるジェンダー(社会的・文化的につくら れた性差)をいかにすべきか、さらに議論が必要なところである。本稿においては、現代家族の特 徴に着目し、少子化が進展してきた背景について検討することによって、「ライフスタイルとして の家族」と「社会システムとしての家族」の矛盾を指摘しながら男女共同参圃社会としての実態を明 らかにするものである。  ところで、高桧市においては平成14(2002)年3月に[たかまつ男女共同参圃プラン]を策定し、 「だれもがいきいきと自分らしく生きることのできる男女共同参圓社会の実現」を基本理念として 施策や事業を展開してきており、平成19(2007)年3月には「たかまつ男女共同参團プラン(改訂販)」 が策定されたところである。この第二次プラン策定にあたって、高松市では男女共同参團に関する        -41−

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三つの実態調査(「平成18年度高松男女共同参圃に関する市民意識調査」「平成18年度高松男女共同

参團に関する事業所実態調査」「平成18年度高松男女共同参圃に関する市民団体実態調査」)を実施

している。

 そこで、本稿では「平成18年度高桧男女共同参圃に関する市民意識調査」および「平成18年度高松

男女共同参圃に関する事業所実態調査」のデータを用いて、特に女性の就労に着目して、市民の生

活実態や意識と事業所の対応について明らかにすることによって、現代家族のパラドックスについ

て実証的に検討する。さらに、その薩薩や矛盾についても検討を加えることで、男女共同参團社会

実現に向けての取り組みに提言を行うものである。

2.近代的な「現代家族」とシャドウ・ワークのパラドックス

 勤労者世帯の生活形態にみられるように近代家族の基本的な仕組みは「男はソト、女はウチ」

というものであるが、この実態はヨコの役割分化を装ったタテの地位分化であったとみることがで

きる。家父長(男性)が上位であるというタテ関係で家族が統合されていたのであり、近代は自由・

平等を旨としているにもかかわらず、近代家族は前近代の家父長制を踏襲していたといえる。すな

わち、近代家族は「前近代」家族であるというパラドックスがみてとれる(森下他、1998)。そこに、

近代が掲げる自由と平等が家族に入り込んできたのが「現代家族」である。理念型的に言えば、現

代家族は共同体から機能集団になり、男尊女卑でなく男女平等が実質化したとみることができる。

すなわち、「イエ」や家族集団への帰属から自由となり、個に目覚めたメンバーが作為的に家族を

つくることになる。子どもを持つことについても、「つくる」ものへと転換した。かつては子ども

の誕生については[授かる]と表現し、新しい生命の誕生は人間の力の及ばないものであったが、

「つくる」ものへ転換することによって、子どもは栽の意志や計圃に基づいて生み出すもの、親の

意向の元で「つくりかえ」可能なもののように捉えられるようになった。加えて、男女平等が実質

化することによって、日本では親子関係にも平等主義が入り込んできている。このような現代化の

過程で、従来の家族には見られなかった様々な形態が現れてきた。たとえば、現代家族にみるパラ

ドキシカルな家族形態の例として、夫婦が別居する家族形態は、夫婦が対等になってそれぞれの白

立性を実現するために生じた形態といえるし、「ホテル家族」は、それぞれの個室に住まい、一家

の団らんやコミュニケーションがなく、各人が自己中心的世界に自閉していながらも妻(母)はサー

ビスを提供すべきものという伝統的観念に依存している形態である。このように、現代家族は「近

代」家族であるとみることができるのである。

 しかしながら、子育ての態度や考え方については相変わらずジェンダーが存在し続けており、現

実には、必ずしも男女平等とはなっていない。「男の子らしく、女の子らしく」育てることが、ジェ

ンダー・バイアス(性別による差別や偏見)を意識下に醸成することにつながり、やがてジェンダー・

トラッキング(性別による進路選択の制約)をうむこととなる。高等敦育の分野選択において性差

が明確にみられることは周知の通りである。「個性」として捉えられている中に、実は育てられた

ジェンダーが内在していることも多いと考えられる。加えて、現在の学歴中心主義の中にあって

は、非常に複雑なパラドックスを生じさせる。例えば、女の子にとっては、「やさしい子」として

の縛りの中で学業達成を奨励され、女の子が持っているとされる「成功不安」は社会における「地位

引き下げ」現象をもたらしていく。他方で、男の子にとっては、「たくましい子」として学歴主義を

勝ち抜いていくことを求められ、社会的・経済的ステータスを要求し続けるプレッシャーの中で、

真の冊注を見いだすことは難しいし、生活者として育つ過程を奪うことになる。これらのことか

ら、「個性に合った育て方」について問い直し、ジェンダーに捕らわれない「個性」を育てる環境づ

く りに取り組むことは、まさに現代的諜題であるといえよう。       −42−

(3)

現代家族をとりまくパラドックスと男女共同参圃(その1)  わが国においては、特に経済の高度成長期に労働における性別役割分業が拡大したことによっ て、家事労働はシャドウ・ワーク(陰の仕事)として社会的に劣位に置かれてきた。その結果、や がて高学歴化した女性たちが「表の労働」に従事するのは必然的なことであり、家族や子どもを持 たないライフステージが増大することになる。総務省統計局『平成17年国勢調査』によれば、15歳 以上の配偶関係をみると、男女とも未婚率は上昇の一途を辿っており、平成17年現在の未婚率は男 性31.4%、女性23.2%で、男女とも特に30歳代の上昇率が高い。また、一般世帯を類型別にみると、 「夫婦と子どもからなる世帯」は減少している反面、単独世帯は増加し続けている。しかし、多く の場合、家族や子どもを持たないライフスタイルを積極的に選択しているということではなく、さ ほど魅力を感じられない選択をするよりは、結果として現状を維持していると考えられる。国立社 会保障・人□問題研究所『第12回出生動向基本調査』によれば、未婚女性の88.0%は「いずれ結婚す る」と答えており、理想の子ども数も2.03人であるとしている。家事労働なしには賃労働の再生産 はあり得ないのだから、まずこのパラドックスの解消について取り組む必要があるといえる。 3、戦後家族モデルのパラドックス  そこで、次に、性別役割分業とライフ・ワーク・バランスの観点から、戦後家族モデルについて 取り上げる。  わが国においては1950年代には第一次産業従事者が労働者の6割を占めていたが、農村では育 児の半分以上を母親以外の家族が担っており、母親は農業労働者の役割が期待されていた(労働 省、1953)。また、戦後しばらくに至るまで養子大国であったことが明らかにされている(湯沢、 2003)。すなわち、必ずしも性別役割分業が固定化したものではなかったことがわかる。  ところが、第二次世界大戦後、E]本の家族形態は「アメリカン・モダンファミリー」型に犬きく傾 倒し、「サラリーマンである夫と専業主婦である妻」という家族形態が一般化していった。落合は これを「近代家族の大衆化」と称し、その特徴は、①夫は唯一人の稼ぎ手となる男性賃全労働者で、 妻は唯一人の家事労働従事者である専業主婦である、②少ない子ども数、という2点であると指摘 している(落合、2004)。これを、戦後家族モデルとするなら、この動向は単に人々の慣習による ものではなく、法律と経済政策によっても形成されたといえる。たとえば、専業主婦化を促進す る制度の確立(税金の配偶者控除、保育所への入所規準の制定、女子のみ必修の家庭科敦育など)、 労働市場における既婚女性に対する厳しい差別の慣習、戦後の過剰人目対策として少産化達成のた め人工妊娠中絶を合法化したことなどが挙げられる。さらに、前項でも触れたように、経済の高度 成長期の好況に応じて、女性の社会進出が進んだ結果、いわゆる「M字型雇用」を呈することにな り、内実としては主婦が再就職することで低賃全労働者になった。既婚女性は家計補助者と位置づ けられているため、相変わらず家事労働は主に妻が担当することになった。現在も、既婚男性の家 事時間は先進諸国の中で際だって少なく、妻だけが仕事と家事・育児を一手に担っている傾向にあ る。  このため、女性の就労を少子化の原因と指摘されることが多いが、先進諧国の例から、必ずしも 断定することはできないことがわかる。冒頭にも述べたように、現在では、スウェーデン、デン マーク、イギリス、フランスなど、女性の賃労慟者率が高い先進諸国の方が出生率が高いという実 態が知られており、例えばデンマークでは、1960年代から、産休育休の給与保障や父親の産休など 育児支援体制を整備し、労働時問の短縮を図るなどの対策をとることによって、下がり続けていた 出生率が、1983年の1.37を境として上昇に転じ、2002年には1.72となった(国連人□部、20肘)。他 にも、高福祉で育児支援体制と短い労働時問を実現した国や地域がある中で、特にデンマークが少 子化を克服した要因として限定的に論じるのは難しいかもしれないが、一連の対策によって女性を        -43−

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取り巻く職場と家庭の環境を変えたことで多大な影響があったと考えられる(湯沢、2001)

 わが国においては、前述の通り、家族や子どもを持たないライフスタイルを積極的に選択してい

るのではなく、女性にとって結婚や出産・育兄は精神的・身体的・経済的負担を伴うものとなり、男

性にとっては経済的負担になっているという背景がある。さらに、子どもが小さいうちは母親は仕

事を持たずに家にいるのが望ましいとする[三歳児神話]が、この傾向に拍車をかけているとみら

れる。家族生活の中で育児負担が実母だけに集中するという現実があるが、育児を実母一人が担う

ことは、日本の歴史上、あるいは現代の他国と比べても珍しいことなのである。目立社会保障・人

□問題研究所『第13回出生動向基本調査』によれば、理想とする子ども数よりも現存子ども数は少

なくなっており、さらに近年では、理想とする子ども数が減少傾向にあるうえ、特に若年の夫婦で

理想数が少ないという特徴が現れている。すなわち、現在の日本社会は、子どもが欲しいかどう

か、何人、いつもつかを決定し実現する権利(リプロダクティブ・ライツ)を行使できない社会状況

があるとみることができる。基本的人権、個人の権利を保障し尊重してきた現代日本社会にみるパ

ラドックスの一面であるといえる。家族生活における家事分担やジェンダーのあり方は、夫婦だけ

の個人的な問題だけなのではなく、法律や労働市場のあり方、社会保障制度とも深く関連して維待

されていることから、これらを取り巻く社会環境を改善していく必要がある。家族や地域の生活実

態に即した有効な対策について、早急な検討が求められる。

4.たかまつ市民意識謂査ならびに事業所実態調査の概要  「平成18年度高松男女共同参圓に関する市民意識調査」は、高松市が男女共同参㈲に関する市民 の意識や生活実態を把握するために行っているアンケート調査で、平成元(1989)年、平成5(1993) 年、平成13(2001)年に続いて、平成18(2006)年5月下旬に実施したものである。調査対象は、18 歳以上の男女市民3、000人(無作為抽出による)であり、人口比0.72%にあたる。郵送によるアンケー ト方式で実施し、回収数は1、285、回収率は42.8%であった。なお、男女別の回収数は、男性520 (40.5%)、女性714(55.5%)、性別無回答51(4.0%)である。  対象者の属性について、家族形態では「二世代家族(親と子)」46.0%、「夫婦のみ」26.3%、「三世 代家族」は12.8%であり(図1)、配偶関係では「既婚、配偶者あり(内縁関係を含む)」が70.4%を占 めている(図2)。また、主な仕事としては「勤め人(フルタイム)]33.3%、「勤め人(パートタイム など)」12.3%、「白営業主(農林漁業・商エサービス)」7.5%などのほか、「家事専業」も16.3%を占 めている。    無回答,1.9S その他,3.8% 単身牝9.1% 三世代家鴛!S1と子と孫シ ニ世代家族(親と子), 夫婦のみ,26.3% (平成18年度高松市男女共同参画に  関する市民意識調査より作成) 家族形態 無記名,0.2% 70歳以上,18.0% 60∼69歳,18.1% −44一 50∼59歳,19.9% -20歳未満ユ6% ,20∼29歳,10.3% 30∼39歳,18.2% 40∼49歳,13.9% (平成18年度高松市男女共同参画に  関する市民意識調査より作成) 図2 対象者の年齢構成

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サービス業,12.0%    飲食店,1.4S- 不動産集 ,1.4S− 金融・佩険業 ,4.1S 現代家族をとりまくパラドックスと男女共同参圃(その1) 無回答,1.2% 卸売・小売業、28、0% 無回答,1.1%・ 300人以上,3.0% 100∼299人,9.0% 建設業,20.0% 鮭造集,19.8S 運輸・通信業         4、6% 電気・ガス・熱供給・水道業       1.6% (平成18年度高松市男女共同参画に関する事菓所実態調壷より作成) 事業所謂査対象の業種別構成 50∼99人,11.8% 30∼49人,15.1% 20∼29人,13.9% 10∼19人、35、5% (平成18年度高松市男女叛同参画に関する事業所実態調査より作成) 図4 事業所謂査対象の従業員数  また、「平成18年度高松男女共同参㈲に関する事業所実態調査」は、高松市が同様に男女共同参 團に関する事業所の意識や実態を把握するためのアンケート調査で、平成13(2001)年に続いて、 平成18(2006)年6月上旬に実施したものである。調査対象は、市内の従栗員数10人以上の民営事 業所1、500事業所で、事業所数の38.4%にあたる。郵送によるアンケート方式で実施し、回収数は 736、回収率は49.1%であった。  対象事業所の属性をみると、業種では「卸売・小売業」28.0%、「建設業」20.0%、「製造業」19.8% などであり(図3)、従業員数では「10∼19人」35.5%、「20∼29人」13.9%、「30∼49人」15.1%など、 比較的小規模なところが多くなっている(図4)。

5.性別役割分業に関する市民の意識

 まず、市民意識調査の結果から、性別役割分業に対する市民の意識についてみる

ことC こする。 汀男は仕事、女は家庭』という考え方についてどう思うか」についてであるが、この設問は、高松 市が1993年から実施した3回の市民意識調査で同じ設問項目であったため、これらを比較しながら 検討する(図5)。今回実施した2006年調査では、「同感する」16.9%に対し、[同感しない]33.2%と、 伝統的な性別役割分業には同感しないという人の方が多かったが、「どちらともいえない」が48.8% を占めている。性別にみると、女性よりも男性の方が伝統的な性別役割分業意識が強くみられ、し かもこの傾向は13年間を経ても変わらないことがわかる。 2001年調査までは、全体として徐々に伝 統的性別分業意識が弱まっていく傾向にあったが、2006年調査ではこの傾向に反する結果が出てい る。今回は、調査時期が市町合併直後にあたったため、旧高松市民と合併による新市民との相違が 現れたのかもしれないが、データによる旧高松市民と新市民との比較では有意差が認められず、他 の項目においても必ずしも明確な違いが現れているとは言い難い。近年、全国的にみられる男女共 同参圃に対するバッシングの影響も考えられるが、「同感する」割合の伸びが些少であったことか ら、大きなバックラッシュが現れているとはいえない。「同感しない」という女性の減少がやや際 だっていることも含めて、今後の詳細な検討に委ねたい。  次に、「女性が職業を待つことについての意見」をみると(図6)、「子どもができるまで」(6.1%) や、「子どもができたらパートタイムで」(9.5%)、「子どもが大きくなったら再びフルタイム」 (21.0%)、「子どもが犬きくなったらパートタイム」(25.8%)など、子どもができたら職業をやめ ることを望むものが全体の62.4%を占める。なかでも再就職型が46.8%と多く、男女とも同様の傾

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       −45-総数 男性 総数(1993) 総数(2001) 総数(2006) 女性(1993) 女性(2001) 女性(2006) 男性(1993) 男性(2001) 男性(2006) O% 10%  20%   30%   40%   50%   60%   70%   80% 圖1.同感する  ロ2.どちらともいえない  ロ3.同感しない  ロ無回答 90% 100% (平成18年度高松市男女共同参画に関する市民意識調査より作成)

図5「男は仕事、女は家庭」という考え方に対する意見

i 、 i 註 討 1 ; | に M H ! l j | 11

-皿謳朧願

蕗題謳呂巨巨巨巨巨翌色翌.1巨巨巨巨巨巨 汪6;鴎。 : - } こ を 5 i E ] - こ -− − − − W − − − − − − − − − − − − − 一 一 − ≒ ≒ −

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朧賜のミ聯一胆皿皿皿│]

脳回 ?/、Tllj ごllrS兌こここ 女 性 0 . o% 1 0 % 20% 30% 40% 50% 60S 70% 8(鳶 90% 口女性は職業を持たない方がよい ロ結婚するまでは職業を持つ方がよい 圖子どもができるまでは職業を持つ方がよい ロ子どもができてもフルタイムでずっと職業を続ける方がよい l子どもができたらパートタイムで職業を続ける方がよい 曰子どもができたら職業をやめ、子どもが大きくなったら再びフルタイムの職業を持つ方がよい a子どもができたら職業をやめ、子どもが大きくなったらパートタイムで職業を持つ方がよい ロわからない ロその他       (平成18年度高松市男女共同参画に関する市民意識調壷より作成) 図6 女性が職業を持つことについての意見 1 0 0 % 向がみられる。前節で述べた「三歳児神話」が根強いことが伺える。職業継統型を支持する割合は わずかながら男性より女性の方が多くなっており、女性の就労については、まさに育児の問題なく しては語れないという状況であることがわかる。また、再就職型を支持する場合の男女を比較する と、男性ではフルタイムとパートタイムがほぼ同数であるのに対し、女性ではフルタイムよりパー トタイムが多くなっている。「三歳児神話」に加えて、現実にフルタイムでの再就職が困難である という現実を、女性の方が実感していることの現れとみることができるのではないか。        −46−

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47 現代家族をとりまくパラドックスと男女共同参圃(その1) 6.職場と社会における環境醸成について  職場をはじめとして社会環境についてどのように提えられているのか、「男性優位、女性優位に ついての意見」からみることにする(図7)。これによれば、「社会全体」について男性優位とする意 見が74.4%を占め、「平等」はわずか12.1%である。特に、「職場」と「社会通念や慣習」で男性優位と する意見が多く、「家庭」や「地域社会」でも男性侵位が6割に達している。「学校」は平等とする意 見が過半数を占めたが、「法律や制度」では男性侵位と平等がほぼ同割となっている。前節でも指 摘したが、日本国憲法で男女平等を謳ってから60年を経た現在、市民の声として「平等」が4割に 満たないことは重く受け止めるべき問題であるといえよう。また、これらの不平等感は、特に「職 場での扱い」に起因する部分があるとみられ、図8に示すとおり、男女とも「不当な扱いをされて いる」との意見が4分の1を占める。「平等に扱われている」とするのは、男性で42、3%、女子では 26.8%であり、職場での扱いに対する意見に男女差があることがわかる。誰もが平等であるといえ る社会環境の醸成が課題であるといえる。 家庭 職場 地域社会 学校 法律や制度 社会通念や慣習 無 回 答 , 5 0 . 0 S 社会全体 〉 〉 レ ] ] 1 : 8 ソ 1 ・ % ∧ … … l : j ‘ ` ・ j . t , |

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J回

貳 7 -筒 濡 羅││││詣敗 迦k 文性は男   滋 賜 圖 疆 自 顔 言 皿 ヨ § 皿 ・ 言 賜 言 回 … … … … エ 。 1 . 。 y 〃 : M / 心 S 1 1 j 5 ぶ Q 1 1 ゝ ぷ 「 ・ ゝ S Z w x ・ 「 . ` ・ ・ ・ ・ . ・ 、 ・ 、 ・ . ' ' 2 ・ ! ・ , . ‘ ・ 圓 鰯 回 皿 圓       ゜ 朧 胞 圓 願 靉       ゜ 四 皿 胆 回 読   :   1   °     噸 圖 呂     j " ゛ 男性は女性に比べて不当な扱いをされて      いると思う,│.5% 女性も男性も平等に扱われていると思う,        26.8% (平成18年度高松市男女共同参画に関する市民意識調査より作成) 図8−1 職場での扱いについて(回答者:女性) 無回植.S2.1S 女性は男性に比べて不当な扱いをされて      いると思う,20.4% 男性は女性に比べて不当な扱いをされて      いると思う.5、S 血 瞳 も 男 惶 恚 平 等 に 扱 わ れ て い る と ‐ う .       4 2 . 茜 (平成18年度高松市男女共同参画に関する市民意識調査より作成) 図8−2 職場での扱いについて(回答者:男性)

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 そこで、具体的にはどのような環境づくりが求められているのか、女性の就労支援という観点か らみていくことにする(図9)。「女性の就労支援のために必要と考えること」として、圧倒的多数 を占めたのは「職場における出産休暇、育児休業、介護休業などがとりやすい環境づくり」で、男 女ともに他項目の2倍に上る。次いで「保育制度の充実」「出産休暇、育児休業、介護休業などの 制度の充実」なども挙げられており、まさに、育児等の支援が女性の就労支援に直結していること がわかる。一方で、「税制、社会保障制度の見直し」「男女の性別による職種をなくす」「女性の起 職場{:こおける出産休暇、育児休業、介護休業などがとりやすい環境づくり        家庭内での家事の分担 保宵制度の完実(産休朋けからの乳隻保育、延長保育、痢時保育など)          出崖休曜、育兇休業、介腫休業などの制度の充実        育児や介誰に対する窓族の協カ       職場の上司や同俵の瑶解       就労に対する家族の理解       長時闇労働の見直し        女性自身の職業意識の寞揚       税制、社会保陣制度の見寵し        介謹サーピス、介謹施毀の充実       男女の性別による職種をなくす        女性の釦集や就轍に封する支擾       維婚、出塵退職などの恨行の撤座       女性管瑠職の豊用や研修機会の完実       労働飴合の組轍化や取り組み       わからない       その他 0 . 0 % (複数回答) 1 0 . 0 % 20.0%  30.0S  40.−  50jS  60.01  70.0S (平威18年度高松市男女共間参圖に ・する市民童識釧査より作威) 図9 女性の就労支援のために必要と考えること ①女の子1まやさしい子、劈の子はたくましい子       男性       女性       ②個性に合った宵て方       男性       女性     ③経済的、社会的白立ができるように       男性       女性       ④鍬事ができるように       勇性       女性 o% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 1 0 0 % ロそう思うaどちらかといえぱそう思うロどちらかといえぱそう思わないロそう思わない一わからないS無回答 図10 子どもの育て方C     -48-(平成18年度高松市男女共同参画に関する市民意識調査より作成) こついての意見

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現代家族をとりまくパラドックスと男女共同参画(その1) 業や就職に対する支援」「女性管理職の登用や研修機会の充実」などはさほど多くなく、しかも男 性より女性の方が少なくなっている。前述の項目で明らかとなった「男性優位」感や「職場での不当 な扱い」に対する方策はほとんど意識されていないことがわかる。女性の就労に関する意識につい て、男女ともに前節で述べたパラドックスに絡め取られているといえるのではないか。  そのことを伺わせる項目として、「子どもの育て方についての意見」を取り上げる(図10)。これ によると、「経済的、社会的自立ができるように」を支持する意見が男女とも9割に上り、「冊既に 合った育て方」も男女とも8割以上を占める。しかしながら一方で、「女の子はやさしい子、男の 子はたくましい子」というジェンダー・ステレオタイプによる育て方を支待する意見が男女とも7 割で、ジェンダーにとらわれない意見は男性で2割、女性で3割にすぎない。すなわち、「個性に 合った」という場合の「個性」とは、「ジェンダーをふまえた個性」なのではないか。先に述べたとお り これらはまさにジェンダー・バイアス(性別による差別や偏見)を意識下に醸成するものであ ると考えられる。「個性に合った育て方」について問い直し、ジェンダーに捕らわれない「個性」を 育てる環境づくりに取り組む必要があるといえよう。 7.事業所の対応と実態から  次に前項までの検討をふまえて、事業所の対応と実態についてみることにする。  まず、事業所による「女性を雇用・活用するうえでの問題点」に注目すると(図11)、[家庭を考慮 する必要がある]45.7%、「家庭の事情等による休みが多い」40.5%など、性別役割分担と実母だけ が育児を担っているという背景が伺えるとともに、事業所として[女性の就業には、必ず家庭の問 題がある]と捉えていることがわかる。逆にいえば、「男性の就業には、家庭の問題は関係ない」と 捉えられているということであり、事業所自体が性別役割分業を前提としているとみることができ る。しかし、現代のいわゆる「サスティナビリティ」「ライフ・ワーク・バランス」といった考え方 や、人間らしい生活のありようを考慮すれば、性別に関係なく、本来[家庭の問題]は配慮される べきではないか。少子高齢化がますます進展していることから、今後は介護等による「家庭の問題」 が増大するものとみられ、男女に関わらず充分に配慮される必要がある。加えて、性別役割分栗を        女性の勤続年数が短い       家庭を考慮する必要がある        家庭の事情等による休みが多い 顧客や取引先を含め,社会一般の理解が不十分    管理職や同僚男性の認識,理解が不十分  女性のための就業環境の整僅にコストがかかる        時間外・休日勧務,深夜業の従事 体カ面等から従事しにくい業務や法制上の制約       転動       出張等の指示を出しにくい       女吐の職業意識       特になし        その他        無回答 0 . 0 % 5 . 0 % 図11 1 0 . 0 % 15.0% 2 0 . 0 % 25.0% 3 0 . 0 % 35.0%    (平成18年度高松市男女共同参面に関する事粟所実態調査より作成) 事業所による「女性を雇用・活用する上での問題点」        一49− 4 0 . 0 % 45.7% 45.0% 5 0 . 0 %

(10)

       家庭内の家事分担        宵児・介謹に対する家族の協カ       就労に対する蜜族の理解       識場の上司や同傀の理解        保育制度の充実(乳児儲育,延長保宵.痢兇儡育など)        介‐サーピス.介謹施設の完実          出崖休暇,育児休集,介謨休巣などの制度の充実 轍場における出崖休暇,育児休集.介謹休業などがとりやすい環境作り        女性の起業や就職に対する支援       女性管理職の登用や研修機会の充実        女性白身の就案童識の塞扱        結婚,出崖退職などの憤行撤座       長時開労働の見直し       労働組合の組轍化や取り組み       男女の性別による轍種をなくす       税制,社会保障制度の見直し       わからない       その他       無回答 0 . 0 % 5 . 0 % 1 0 . 0 % 15.0% 2 0 . 0 % 25.0% 3 0 . 0 % 35.0% 図12 事業所C       (平成18年度高松市男女共同参画に関する事業所実態調査より作成) こよる「男女が平等に仕事をしていくために必要なこと」 4 0 . 0 % 背景とする項目として、「女性の勤続年数が短い」(34.0%)が挙げられている。現実に、結婚・出 産等による退職が男性より多いためと考えられるが、[女性の職業意識]も25.8%に上っていること から、女性自身あるいは意識下にジェンダー・バイアスを抱えているのではないだろうか。  前掲の図7で指摘したように、市民の多くが「職場は男性優位である」としており、図8で示し たように「職場で女性が不当な扱いを受けている」と2割が感じていることから、この問題の改善 については充分な検討を要すると考えられる。  事業所による「男女が平等に仕事をしていくために必要なこと」(図12)の意見においても同様に、 家事や育児の担当が多くを占めるが、「女性自身の就業意識の高揚」も33.4%を占めている。事業所 としては女性の職業意識を喚起したいところであろうが、一方で、「女性管理職の登用や研修機会 の充実」4.3%、「女性の起業や就職に対する支援且。8%など、事業所や社会態勢が支援することは 考えられていない。事業所からすれば、女性の職業意識の低さが職場における不当な扱いを招いて いるのであり、職業意識の高揚は望むがそのための具体的な支援はしない、というところであろう か。しかし、これらは実際に就業している女性だけの問題なのではなく、その女性の夫や家族、ま た、定位家族におけるジェンダー意識など、また、社会システムのありようまで、非常に広い問題 に関わってくる。現状においては、職場における男女平等の実現と、就業する女性の職業意識の高 揚は、相互に連関しながら少しずつ実現していくしかないのではないか。 8.おわりに  冒頭で述べたように、現代において「家族をつくる」ことは、個人の自由で作為的なライフタイ ルの表現であるとされている。しかし、[家族]は社会システムとしての面を有していることから、 社会の規制の中で、制度や法律により規定されるものでもある。個人のライフスタイルとして個人 が自由に選択できるものでありながら、社会や周囲の圧力の元で家族をつくるしかない状況にある というパラドックスを抱えることも少なくない。  近年のわが国においては、家族あるいは世帯という生活単位から、個人単位へという生活変容が

(11)

       -50-現代家族をとりまくパラドックスと男女共同参画(その1) あらゆる側面で見て取れる。ライフスタイルとしての面では、「生活の個別化」「個計化」「個室化」 「個食化」「個眠化」などの発現やその進展が指摘されており、また、社会システムとして、社会保 障制度では、介護保険制度に象徴されるような個人を対象とする負担と給付、税制では、消費税に 象徴されるような個人を徴収対象とする税を導人する一方で、専業主婦を優遇する税制の廃止が進 むなど、個人単位化がますます進展している。  しかし、本稿で述べたように、家族を生活単位とする性別役割分業意識や、職業生活・社会生活 を営む上での男女差別はまだ根強く存在しており、雇用に関する男女差別や、民法上の不都合など についても、意識は高まってきているものの未だ解消されるに至っていない。すなわち、現在は、 個人を中心とする社会システム構築への移行の途上にあるとみることができるのではないか。この ような現状をふまえて、これからの社会の将来像について考察するとき、すべての個人の自由な生 活が保障されるような、個人単位の社会システムが全面的に実現されうるのか、生活者に不都合な 部分だけ残されるのではないか、また、地域社会のありようとしてこのままの方向でよいのか、今 後も継続的に分析・検討を続けていく必要がある。  本研究にあたって、「平成18年度高松男女共同参圓に関する市民意識調査」ならびに「平成18年度 高松男女共同参㈲に関する事業所実態調査」のデータの使用を認めて頂いた高松市に感謝申し上げ る。 引用文献 森下仲也・君塚大学・宮本孝二、パラドックスの社会学、新曜社、1998 総務省統計局、平成17年国勢調査一第1次基本集計−、2005 国立社会保障・人□問題研究所、第12回出生動向基本調査、2002 労働省、農村婦人の生活、1953 湯沢雍彦、データで読む家族問題、日本放送出販会、2003 落合恵美子、21世紀家族ヘー家族の戦後体制の見かた・超えかた、有斐閣、2004 湯沢雍彦、少子化をのりこえたデンマーク、朝日新聞社、2001 国立社会保障・人□問題研究所、第13回出生動向基本調査、2006 一51−

参照

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