【論 刻 UDC :624
.
042 :624.
042.
7 二620.
1 日本 建築 学会 構造 系論 文 報 告 集 第 364 号・
昭和 Sl 年 6 月繰
り
返
し
変 動 荷 重 を
受
け
る
構
造 物
の
弾 塑性
解
析
注1) 正 会 員 正 会 員近
花
藤
井
正夫
*実
* * 1.
緒 言 積 載 荷 重や熱 応 力の変 動が大きい場合,
建 築 構 造 物の一
部が弾 性 限 界に達し,
降 伏 する ことが ある。
こ の よ う な例は,
工場建屋の ク レー
ン走 行ばりや 温度 変化の激 し い外 気に接 す る 屋 上ス ラブ,
外 壁 等に み られ る ことが報 告さ れて いる。この ような繰り返し変 動 応 力の も とでは,
構 造 物は,
応 力の変 動 域が 小 さい場 合に は,
数 回の繰り 返 し の後Shakedownt
「2 ) し,
以 後 まっ た く弾 性 的な挙動 を示すが,
変 動 域が あ る 限界を超え る と,
応力の繰り返 しと と もに変 形が発 散してい く漸増塑性 崩壊,
構造要素 の一
部に正負 逆の降 伏が繰 り 返 し おこ る 交 番 塑性崩壊,
ある い は最 も不 利な応 力の組み合わ せに よ る即 時 塑 性 崩 壊4)’
Ni3}に よ り,
崩 壊に至る。
こ の 限界値がShakedown
荷 重と呼ば れ,
そ の値を求め る ことは,
塑 性 解 析に おけ る主 要な課 題の一
つ で ある2 )−
5 )。 さて,
繰 り返 し変 動 荷 重と11乎ば れ る時 間と ともに任 意 に変動 す る荷重の 下で の構造物,
ある い は構 造 要 素の・
Shakedown
荷重 を数 値 解 析 的に求め る手 法と して,
現 在, 以下に示す 2つ の方 法が試み ら れ てい る。
一
つ は,Melan,
Sy
血onds61,
Koiter7
〕・
8)等に よっ て展 開さ れ た Shakedown に関する上下界定理をも ちいて, 線 形あ るいは非 線 形 計 画 法により
,
問 題 を処 理し よ う と い う もの であ る。
こ の手 法は,
Leckie とPenny9
〕に よっ て最 初に も ちい ら れた もの であり1η,
最 近で は,
よ り複 雑な構 造 物へ の適 用 を 計か る ため, 線 形 あるい は非 線 形 計 画 法と有 限 要 素 法 を組み合わせ た手 法が開 発され てい る10)−
12 )。
他の一
つ は,
逐 次 計 算 法3) と 呼ば れ るもので あ り, 荷 重が比 例 的に増 加する場 合にもちい られ る通 常の弾 塑 性 解 析 手 法 と 同 様,
増 分 法に より その 時 刻歴 応答を 追 跡し よ う とい う もの であ る。
この方法 は,
従 来 荷 重 履歴 が既 知の場 合の み適 用可能で あっ た が,
最 近,
載 荷 履歴 に関 する有用な提 案が KOnig 等によ りな され ている1z 〕一
1q )。
注1) 本報告の一
部は,
参 考 文 献1)に発 表している。
注 2) 変 形 硬 化,
あ るいは非 塑 性 化5)と も呼 ばれ る。
注 3> 静 的 塑 性 崩 壊5〕と も 呼ば れ るD * 広 島 大 学 助 教 授・
工博*
*
広 島 大 学 教 授・
工 博、
〔昭 和60年9月24日原 稿 受 理 日 ) とこ ろ で,
こ れ ら2つ の方 法は, 実用上, ともに か な り重 大な問 題 点 をか か え て い る。
す な わ ち,
前 者は,
その適 用 範 囲が基 本 的には完 全 弾 塑性 材に限ら れ,
また,
変 形に関する情 報が十 分 得ら れ ないとい う欠点を もっ て いる。 ひずみ硬 化が繰り返し変 動荷重を受け る構 造 物の挙 動に対 し て か な り大き な影 響 を あ た え るこ とは,
すで に い くつ か の解 析 的,
実 験 的研 究か ら 明 らか で あ り (例 え ば,
15),
16)),
また, 変 形 に関す る情 報が十分得ら れ ないの は,
実 用上 は なはだ問 題であるといわざるを得ない。 これら の欠点を 克 服しよ う と する試み も一
部 見 ら れ る が17L]S〕実 用 性 , 汎 用 性か らみ て, 十 分であ る と はい い難い。
一
方,
後 者C: trial and error の手法であり,
こ の方 法に ょ り正確な
Shakedown
荷 重を得る こ’
とは非 常に困 難 で あ る。
ま た, 通 常の弾 塑 性 解 析の数 倍から数 十 倍の繰 り返 し計 算 を必 要と し,
複 雑な構造物に適用し よ うと す ると,
そ の計 算 時間は莫 大な もの と な る。 本 報 告で は, こ う し た従来のShakedown
解 析 手法に お け る欠 点を克 服し,
繰り返 し変 動 荷 重を受け る構造物 の弾 塑性解析を,
組 織 的,
統一
的に,
ま た,
実用的に行 い得る手法の提 案を行 う。 本 報 告で提案す る手法 は,
増 分 法に基づ く通 常の弾 塑 性 解 析 手 法 (例えば,
亅9 ),
20 ))を繰り返し変 動 荷 重を 受ける場 合に拡 張,一
般化し た もの で あ る。 し たがっ て,
完 全弾塑性 材, ひずみ硬 化材を問わず統一
的な取り扱か いが可 能で あ り,
ま た,
変形に関する情 報 も十 分 得る こ と がで き る。 さ らに,
現 在,
数 値 解 析 上 最 も有 効な離 散 化 手 法であ否
と 思 わ れ る有 限 要 素 法の使 用に より,
トラ ス構 造, 骨組 構 造,
板 殻構造,
あ るい は,
2次 元 問 題,
3次元 問題を問わず, 容易に解 析 可 能で あ る。2.
解 析 原 理 本 研 究では,
外 荷 重と して,
次 式で与え られ る1組の 固 定 荷 重 とN
組の 繰り返し変 動 荷 重を考え る。
1P
{t
)1
=
lpt
!}1
+ΣIPCv
, (t
)1
. γ=
1N
=
ガ! ,・
IP
叫+ ΣP
窄卩 ω・
IP
ω1
プ・
…・
・
…
《1) γ=
1 こ こ に一
33
一
舮叫
,
}P‘“
llr :単 位 荷 重ベ ク トル=
p
”!1,
ρ駅孟);荷 重パ ラ メー
ター
付 :既 知量, t:時 間 で あ り,
上 添字 (f
),
(v)は,
それぞ れ固 定およ び繰 り返 し変 動 荷 重に関 す る もの の意であ る。 固 定 荷 重パ ラ メー
ター
万∫〕 は 既 知 と し, 繰 り返 し変 動 荷 重パ ラメー
ター
p宰〕 (t
)は関 数R
で定 義さ れ る次 式の領 域 内 を任 意に変 動す る ものと す る。
R
(ρ宰1ω}≦ρ零・
了……・
……・
………・
・
……・
…
(2 ) こ こ に が は,
繰 り返 し変動 荷 重パ ラメー
ター
の 変動 領 域の大き さ を示すパ ラメー
ター
で あ り,
ま た,
7 は, 〆=1
に お け る関 数R
の大さを示す定 数で あ る。Fig.
1
に は,
(2)式の代 表 的 例 を示してい る。一
方,
(1) 式の外 荷 重に対す る任 意 点の変 位,
お よ び 応 力の応 答は,
3個の成 分の和と して,
次 式の よ うに表 さ れ る。 Ui(t)= utr)十 uie} (t)十 utn(t)・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(3.
a) aメ(t)= σV
?十σ留(t)十σ曽(t>・
…
ttt
・
…
t−ttt
・
t・
t
(3.
b
) こ こに 班1,
σV
?:固定 荷 重に対す る応 答変位お よび 応 力 u曽鷺),
σ獸の:繰り返 し変動荷重に対す る弾性 応 答 変位お よ び応 力 utn(t),
σ1
マω :残留変 位お よび応 力 であ り,
繰り返し変動 荷重に対す る弾 性 応 答変位お よ び 応力の変動 領 域は, p *=1
の 場合のそ れ を {≧監且n≦ap(t)≦ a騒・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(4.
a)9
(∂留(t))≦ c…
一・
・
・
…
一・
・
・
・
…
幽
・
・
・
・
…
『
『
・
・
・
・
・
・
…
(4.
b
) とする と,
(2
)式よ り,
次式の ように表さ れ る(Fig.
2
参 ⊂o v 〕 望 P 脅 P鳶
齟
P肴
o一
P驢
・
〔 1} 〔:)v
) 〔v , P 2P脅
P1」
P脊
P冒
P舜
Fig
.
1 Domain50f repeated variab 正e load parameters pcと)Fig
.
2 Domain of stresses in elastic responses to repeatedvariable
loads
一
34
一
照 )。
P
寧・
{と1 温m ≦ 眦『} (t)≦P*・
{≧ 臨x・
・
・
・
・
・
…
tt・
・
・
・
…
(5.
a)9 (∂}
fi
(t))≦P*・
c・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一
・
・
・
・
…
一
(5.
b
> こ こに,
^
は,
pl=
1にお け る値の意であ る。
さ て,
今,
わ れわれは,
p* を0か ら単調に増 加さ せ ていっ た時の p* と Ut, au の関係を求め ること を考え る。
その際, 繰 り返し変 動 荷 重パ ラメー
ター
は,
各 段 階 の が の値に対して,
(2)式で与え ら れ る 領 域内を 任 意に変 動す る も の と す る。 す る と,
(3.
a,
b
)式は,
そ れ ぞ れ次 式の よ うに表せ る。
Ui(P零 ); 班】+π『}〔が)+財劉げ )・
…・
…・
・
・
・
…
(6.
a) σw(Pつ=
σ[L
’+σ駄Pつ+σ譽(が)………
(6,
b
) こ こ に, π『1ゆり , σ獸p * )は,
p* の一
価 関 数で はなく, (5.
a,b
)式と同様な,
次 式で与え ら れ る領 域を もつ。
ρホ.
aLeA
」.≦uLeb(P * }≦ ρホ,
{≧ 鴇益x・
・
一・
・
…
77・
・
…
(7.
a) 9(σ留(P串)〉≦P*c・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(7,
b
) とこ ろで,
(6.
a,b
)式に おいて,
u〔 ∫】,
σV7
は,
が に 無関係な 固定荷重に対する応答で あ り, ま た, 趾蝦pつ, σ獸p*)は, がの増 加に伴っ て, (7,
a,
b
)式で与え ら れ る その領 域が単に膨 張す るの みで あ る。
し た がっ て,
(6.
a)お よび (6.
b
)式 を求め るに は,
p* と 駕『1(が ),
σ1
ワ(p’)の関係を求め れば十 分 であ るこ と が わ か る。
ま た,
この ut「1(p* ),
σ1
ワ(ρ’)の値は,
賜籔pり,
σ獸p*)の よ うに あ る領 域をもつ もの では な く,
単 調に増 加す るガ の各 値に対し て,一
義 的に決 定さ れ る。
本報告で提案す る手 法は,
p*と uLn (ρつ,
σX
(pつの関 係 を,
通 常の比 例 載 荷の場 合の弾 塑 性解析と 同 様に,
増 分 法 に基づ い て stepby
step に求め よ う と い う もの で あ る。
ガの 増 分 Ap ホ に対 する uln(p’ ),
σ‘i
(p“)の増 分 量は,
ρ* の 値 を一
度 p* + △が まで上 げ,
次に再び pl に降ろ し た時の 差 と して求め る。
p* の値を再び が+Ap ’ に上 げ る 場 合の応 答は純 弾 性であ り,
μ癶pつ,
σ累pつの 値に変 化 は ない。
し たがっ て,
こ の差 が,
p* の増 分に対す る 駕P
(p
つ,
σ曽(が )の増 分量 と な る。 次 節 以 降の2
節で は,
u籔ρつ,
σ蟹ρつ 等に関 する増 分 型 基 礎 式,
お よび有 限 要 素 解 析の基 礎と な る い くつ か の変 分 原 理につ い て,
その増 分 型 汎 関 数の誘 導 を行う。
3.
残 留ひずみ一
残 留 応 力 関 係 本節で は,
増分 型の残 留ひずみ一
残 留 応 力 関 係の誘 導 を 行 う。3.
1節 が完 全 弾塑 性 材, ま た,
3,
2節 がひずみ 硬 化 材につ いての もの である。
3.
1 完 全 弾 塑 性 材 まず,
(6.
b
) 式お よび (7.
b
)式で与え ら れ る応 力 領 域の中で,
1つ の応 力 状 態の み が降 伏 曲 面 上にある場 合 を考え る (Fig.3
(a)参照)。 降 伏 条 件 をf
(σ、f)=
σ9
(一
定)…・
…・
………一・
一
(8 ) と し,
降 伏 曲 面上の応 力 状 態につ い て の 値 を,
添 字1
、 で表す。9i
.
1猷
Fig
.
3(a) Increment Qf residua 】stresses for the idea且 elasto・
plastic materiaI 前 述 の よ うに
,
残 留 応 力 増分は, p* を が +△が ま で一
度上 げ,
その 後 再び p* まで 降ろ し た時の差と し て 算 定する。
し た がっ て,
が を が +Aρ* まで一
ヒげた時 の降 伏 曲 面 上の応力の増 分 は,
(6.
b)式 よ り △σ昴=
ムσ1
ワ+ △σ131
(Ap
’)1
,=
∠」σ〜ワ十△P*・
∂Le
?1
,・
…一鹽
‘
・
…・
・
・
・
・
・
・
・
…
(9) と表せ る。
こ こ に,
∂響は, 前 述の よ うに,
が=
1に お ける σ獸pつの値で あ り, ま た,A
は増 分の意であ る。 a、’
」11
は降 伏 曲 面 上にある か ら,
そ の増分 △σ副、は次 式 で与え ら れ る塑 性 条 件を 満 足 し な け れ ば な ら ない。募
L
・
△ll
−
・……一 ・
………・
……一 一
《1・) こ こ に,
添 字i,
j
(k,1
等.
につ い て も同 様 〉につ い て は総 和 規 約を もち い てい る。
一
方,
残 留ひずみ増 分は,
残 留 応 力 増分に対 応す る弾 性 成.
分 と,
降 伏 曲面上の応 力状 態に おい て生じ る塑 性 成 分の和 と して与 え ら れ,
塑性 成 分につ い て塑 性 流れ則 を も ちい る と,
次式の よ うに表さ れる。・・
1
ワー
・駄… 盟・ ・11
・
説
、・
・
…一 ・
…
(ll) こ こ に[ [elC “配t]= [
D
翫 ]一
P 跳、:弾 性 材 料 定 数マ トリッ ク スλ:スカ ラ
ー,
ε曽:残
留ひずみ (11)式を 逆変換す ると峅 臨
・
A
・1
−
・1
,・
・t
・ ?…&
.f
,1
,
……・
《12)(
9
)式,
(10
)式お よ び (12)式よ り,
λ1
、は次 式の よ うに表さ れる。 こ こ に λ』−Q
詣互L
・
D詈 ・・
△・盟+△が・
Qt
,・
a
ズ・
∂鴇レII
…・
・
∂σ‘丿 1tt・
………・
…
(13)Qr
,十
Q
圃1−
&
f
1
・
脇・
畿
1
、・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
tt・
・
…
《14.
a,
b
) で あり λ11
〈0・
・
・
・
…
tt・
・
・
・
…
9・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(15) の 時 除 荷と な る。 (ユ3)式を (12)式に代 入,
整 理すると ・・胃一
[
・詈… 晦諾
1
,・
Q
・,・
謙
、・
嚥]
・
△・留一
△…[
咄・
諾
1
、・
Q
:・
a
厂1
∵
∂釧
とな る。・翫 一 臨 覗 一
磊
.=
1)tP
?,,・
∠」ε瞿一
∠lp *.
Rw・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(16 ) こ こ に ,・
Q
真・
轟
L
・
D
翳 解・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(17.
a)・广 畭
・
募
、・
Q
詣・
轟
1
.
,・
att
:1
, (17・
・) (14.
a,
b
) 式,
(16.
) 式お よ び (ユ7.
a,
b) 式が,
1つ の応 力 状 態のみ が降伏 曲面 上にあ る場 合の残 留ひずみ増 分一
残 留 応 力 増分関 係.
で あり,D
黥‘は,
通 常の弾 塑 性 解 析の場合の それ と まっ たく同じ形と な る。次に, 応 力領 域の中で
2
つ 以一
ヒの応 力状 態が降 伏 曲 面,
上にある場 合 を考え る (Fig.
3 (b
)参照)。
p* を 〆 + Aρ’まで上げ た時の降 伏曲面
上の 応 力の 増 分,
および その塑 性 条件は,1
つ の応 力状態の み が降 伏 曲 面上に あ る場 合と同 様,
そ れぞれ次式で 与 えら れ る。
Aσ ijIa=
△σ貿十Ap 喰・
∂Le
?1
α (a =1,
2.…
,
M
)・
・
・
…
7・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
▼
「
・
・
『
一・
・
(18 )畿
L
・
…1
・
一 ・ (・− 1,
・,
一
一,
M )…一
(・9) こ こに,M
は,
降 伏曲面 上 の 応 力状態の数で あ る。
なFig
.
3(b) Increment of residual stresses foT the ideal elasto.
plastic materia1
お添字α (後 出の βつ い て も同 様 )につ い ては
,
総 和 規 約を も ちいてい ない。
一
方, 残 留ひずみ増 分は,
その塑性成 分 が 降 伏曲面 上 の各 応 力 状 態におい て生 じ る塑 性ひずみ の和であ ること を考 慮すると,
次 式の よ う に表さ れ る。
・・[i
− ・紬 沼・禽
・1
・
・
諾
(20
)式よ りL
……・
…
(・・)・・‘
i
− DISi
,,…哺
・ia
・
踰藷
.・
…一 …………・
……・
・
…・
…
(21
) さ て,
(21 )式 を (18)式に代 入し,
さ らに,
(19)式 で与え ら れ るM
個の塑 性 条 件 をも ちい る と,
λ1
。 は,
次 式の よ うに求 まる。・
1
。一
嵐
Q
畆・
諾 」
・
・洗 … 沼・ ・〆・
意
・:s・
8
鵠
1
,・
δ馴・ (・− 1・
2,’
一・M
)一
(・2) こ こ に[
Q
:・}一
[Q
・fi]一
・,
Q
・fi一
譜
。・
臨・
説
1
,’
tt’
’
’
’
”一’
”tt’
’
’
’
’
”『
・
…
(23.
a,
b
) で あり,
1つ の応 力 状 態のみ が降 伏 曲 面上にあ る場合と 同 様 λ1
α<0 ・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
tt…
t・
tt・
t・
・
・
・
・
・
…
(24) の時, 対 応す る応 力 状 態は除荷 とな る。 (22)式を (21)式に代入,
整理す ると こ こ に ・・1
?一
[
臨一
・制
鋤
舞
L
・
・畆・
舐
1
。)
・
・岡
・
齠一
ムガ・
[
臨(
意名銑
1
。・
Q
: ・・
譱
1
、・
・猛1
・)
ト
畍 ・・1
・
s−
・ 〆・
……
〔・・) ・脂 臨一
臨・
(
勲
譱
1
。・
Q
: ・・
巍
)
・
D
驕 ・一 ・
・
…・
…・
一 ………
(26・
a)R
圃蝋 禽煮
藷
1
。
・
Q
畆・
銑
1
。・
・調
……・
……・
・
…………・
……・
(…b
) (23.
a,
b) 式,
(25 )式 お よ び (26.
a,b
)式が , 2っ 以 上の応 力 状 態が降伏 曲 面 上にあ る場 合の残 留ひずみ増 分一
残 留 応 力 増 分 関 係であり,
先に導びいた1つ の応 力 状 態の み が 降伏 曲 面上に ある場 合の それ は,
M = 1の 場 合に相 当する こと は,
容 易にわ か る。 な お,
M=
0,
すな わ ち,
すべ ての応 力状態 が降伏曲 面 内にある場 合に は一
36
一
D鴇1陀‘=D
留斥1,
Rt
」=
:
O・
・
…
t…
tS・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(27.
a,
b
) とな る。 3.
2 ひずみ 硬 化 材 次に,
ひずみ硬 化材につ い て考え る。
ひずみ硬 化 則に は,Hill
,Hodge
等に より確 立さ れた等 方 硬 化 則と,
Prager2i
)に よ り提 案さ れ,
後にZiegLer2M
に よ り修 正さ れ た移 動 硬 化 則 と が あるが,
こ こ では,
移 動 硬 化 財を考 え る。
完 全 弾 塑 性 材の場 合と同様に,
まず,
応 力 領域の 中で 1っ の応 力 状 態の みが降 伏 曲 面上に ある場 合を考え る (Fig.
4(a)参 照 )。 移動硬 化 則に従う材の 降 伏 条 件は,
次 式の よ うに表さ れ る。f
(σ、厂 σ粉=
σ孟 (一
定 )…・
・
…・
…・
…………
(28) こ こ に,
磁 は,
降 伏 関 数 中 央 点の応 力の値で あ り,
そ の増 分は,
Zieglerの修正則に従う と ∠Lσ嵩三
μ11
・
(σiJIi一
σE
)・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(29 ) こ こに,
μ :ス カ ラー
で与 え られ る。
さて,Prager,
Ziegler
に従い, ひずみ硬化による応 力の上昇 は塑 性ひずみ増 分と同じ方 向に生 じ るとす る と,
(28
)式お よ び 塑性 流れ則よ り,
ρ*+4
が に お ける 塑 性 条件と して,
次の 2式を得る。
諾
11
・
(…1
一 A・r
」)一
・・
……一 ・
…・
……
(・・)激
1
、・
(
・…1
,−
fi
・
λレ嘉
,1
、)
一
・・
……
(31
> こ こ に,
H :ひずみ硬 化 係 数.
一
方,
が をρ*+Ap
串 まで上げ た 時の 降伏 曲 面 上の 応 力増分, お よび残 留ひずみ増 分は, 完 全 弾 塑 性 材の場 合と同様,
(9)式お よ び (11)式で与えら れ る。 した がっ て,
(9)式,
(ll)式,
お よ び (29>式一
(3ユ)式が,
こ こでの基 礎 式と なる。 eLコ
/歪
’
丶
望・
・1・P
/’
/
/ ・・/
緬
繍 轡
鱗 〃
メ P禽
← 叩★
\ \\
.
\、
卩暫
丿σ
正j / ノ7
ノ
・ 詮1
ヨ.
・
器:乱一
t 昏’
.
_ .
〆グ 了一一.
ノ Y1■
1d日
巳
rfaご
2 b已
foτ
e incron匸
しFig
.
4(a) Increment o‘residual stresses for the ki皿ematic strain−
hardening ma しeria且さて
,
λ11
,
お よ び残 留ひずみ増 分一
残 留 応 力 増 分 関 係 は,
完 全 弾塑性 材の場 合と同 様に,
(9)式,
(11}式お よ び 〔31)式 を も ちい れ ば求め ら れ る が, 完 全 弾 塑 性 材 の場 合との相 異は,
(31)式の塑 性 条 件に ひずみ硬 化の 項が 入っ て いることのみで あ る。
し た がっ て, その λ1
,
,
お よ び 残 留ひずみ増 分マ残 留 応 力 増分 関係は, (13 )式, (14.
a,
b
) 式,
(16} 式お よ び (17.
a,
b
) 式 与え られ る 完全 弾塑性 材につ い て のそ れの うち,
(14.
b
)式で与え ら れていたQ
,,を,
次 式の よ うに変 更する の み で よ い。
QII
一 万・
£
鵠
1
、・
3
鵠
11
+黠
、
・
〃踟諾
1
、
………一 ・
……・
・
一
(32)一
方,
降 伏 関 数 中央 点の応 力の 増分は,
(9 )式 (29 ) 式お よ び (30 >式よ り求め られ る。 (9
)式および (29) 式 を (30)式の塑 性 条件に代入 す る と,
μ11
は,
次式の よ うに表さ れる。
こ こ に ・r
・
一 ・瘍
・
(A
σEV
十 △ρ掌・
∂tg
’11
)・
・
・
…
(33) 匸・
壕
・Sii−
8tt
1
]・
(aw [ L−
・r
・)’
”tt’
t’
tt”
t’
t”tt’
’
”・
・
…
(34.
a,
b) (33
)式を (29
)式に代入 す る と,
降 伏 関 数 中 央 点の 応 力の増分は・・頴
議
1・
〈・・//
t・A
・…1
・
t1
,)・
…jl1−
・壽)・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
…
一
(35) とな る。
次に,
応力 領 域の中で 2つ 以 上の 応力 状 態が降 伏 曲 面 上にある場 合につ い て も,
完全弾塑性 材の場 合と同 様,
1つの応 力 状 態のみ が降 伏 曲 面 上に ある場 合の そ れを若 干 拡 張 する ことに より,
残 留ひずみ増 分一
残 留 応 力 増 分 関 係 を 求 めることがで きる (Fig.
4(b
)参 照 )。 p* をp* +Ap *まで上げた時の降 伏 曲 面 上の 応 力の Fig,
4(b> ↑尹L1n【
lncrement of residual st[csses fo[ the kinematic
strain
−
hardening material増 分
,
お よ び残 留ひずみ増 分は,
完 全 弾 塑 性 材の場合と 同様,
(18)式,
お よ び (20> 式で与え ら れ る。
ま た,
降 伏 関 数 中 央 点の応 力の増分,お よび2
つの塑 性 条 件は, そ れ ぞ れ次 式の よ うに な る。
Aatv= Σ μ
1
α・
( 1 σi」1a
一
σあ)…・
・
・
……・
…・
・
…・
(36
) aロ
]島」
・
(A
・・」1
・− A
・IJ
)一 ・ (・= ・1,
・,
一
・・ )・
・
・
・
・
・
・
・
…
tt・
・
…
r・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
r・
r・
(37)説
」
・
画
・一
π・
λト・・
調
。)
一
・ (α=1
,2,…
,
M
)・
・
・
…
99・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(38) λ1
。
,
お よ び残 留ひずみ増分一
残 留 応 力 増分 関係は,
(18) 式,
(20) 式お よ び (38>式をもちい ると, 1つ の 応 力 状 態の み が降 伏 曲 面 上に ある場 合と同 じ ように,
(23,
b
>式で与 えら れ て い たQafi
をQ
・β一
万・
説
1
。・
器
1
、・
aa
・+{
読
1
。・
臨・
諾
1
、・
…・
…・
…・
…・
…・
・
…・
・
…・
・
…・
(・9) こ こ に, δan :クロネッカー
のデル タ と変 更する の み で,
.
他は,
完 全 弾 塑 性 材の場 合と同 様,
(22) 式,
(23.
a)式,
(25)式お よび (26.
a,
b
> 式で与 え ら れ ること が わ か る。一
方,
ge]cr,
お よ び降 伏 関数中 央 点の 応 力の増 分は,
(18) 式,
(36)式 お よ び (37).
式 を も ちいる と,
そ れ ぞ れ次 式の よ うに表され る。
こ こに μ1
。〒歯
s
書,・
−
afL
β=
1・
(△σ曽+ △が・
∂售}1
、)’
∂σt」 s (a= 1,
2,…
,
M
}・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
△。壽一歯歯
s
凄,・
、
壁 。.
1β.
1 ∂σitt β・
( σ、,1
。一
σ嵩)…一
・
(40 )・
〔△σ留+4P
*・
∂let
1
、)・
・
…
7・
・
・
・
…
r・
甲
7r・
甲
…
甲
(41
}[・詞 一 [
Sa
・]一
・,
s
・・一島
。
・
(a・1fir
・:v)・
・
…
ttt
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(42.
a,
b
) 完 全 弾 塑 性 材の場 合 と 同 様,M =
1とすれ ば,
(39) 式一
(42.
a ,b〕 式は, 先に導びい た 1つの応 力 状 態の み が降 伏 曲 面上 にある場 合の (32)式一
(35)式に な る ことは,
容易に 知 れ る。
4.
残 留応力お よ び残 留 変 形 解 析 前 節で は, 残 留ひずみ増 分一
残 留 応 力 増 分 関 係 を 導び い た。
本 節で は,
こ の関 係 式を含め た残 留 応 力お よ び残 留 変 形 解 析に関 す る 増 分 型の 基 礎 式 と,
これに対す る い くつか の変分原理の増分 型 汎 関 数の誘 導 を行 う。 4.
1 基 礎 式 残 留 応 力 お よ び 残留 変 形 解 析に関す る増分 型基礎 式 は, 次 式で与え られ る。
一 37 一
○残 留 変 位 増 分
一
残 留ひずみ増分関係齢
ム
(
∂△岬 +∂△utn ∂x丿 ∂Xi)
・
一 ・・
一 …・
…・
(43) こ こに,
Xi :座標 ○ 残留ひずみ増 分一
残 留 応 力増分関係 ムσ野=D
}Pl,,・
A
ε〜kni− Ap
寧・
Rij・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(44 ) (3.
1, お よ び 3.
2節 参 照 ) ○ 平 衡方程 式 △ ∂σ曽;
o…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(45 ) ∂XJ O 力 学 的 境 界 条 件 △Tl「i=
4 σL
ワ・
n」=
0・
・
9・
・
曾
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(46 ) こ こ に, nJ :単 位 外 向 き法 線 0 幾 何 学 的 境 界 条 件 ∠Lutn=
0・
・
r・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
77・
・
・
・
・
・
・
・
…
一
《47
) 4,
2 変分原理 次に,
こ の基 礎 式に対す るいくつ かの変分原理の増 分 型 汎 関 数 を,
文 献23
),24
)に従っ て,
誘 導し て み る。 OHu−
Washizu の原 理 ま ず,
Hu・
Washizu の 原理の増 分 型 汎 関 数 はAU ,
一
ノ
ン
:
/[
9
・
D野裡・
△ε〜,・
ムε留一
Aεss
・
Ap ’・
R ”一
・・1
ワ煽
一
去(
∂鋩
!
+∂含
耄
野川
dV
−
ff
,.ATt’
i・
A
・L
’
・・
dS ……『
・
……・
…
(48) こ こに,V
:解析領域,Su
:幾 何 学 的 境 界 と な る。
(48 )式に お け る独 立 関 数は, △u卯,
△ε1
ヲ, △σ曽で あ り, 付 帯条件は ない。
ま た, 停 留 条件は, そ れ ぞ れ,
δ加1
η に関す る もの が (45
}式の平 衡 方 程 式と (46 }式の力学的境界条件,
飴 ε曽に関す るものが (44
) 式の残 留ひずみ増 分一
残 留応力 増 分 関 係,
δA
aX に関す るものが (43)式の残 留変位 増 分一
残 留ひずみ増分 関係 と (47)式の幾 何 学 的 境 界 条件である。
OHellinger−
Relssnerの原理 次にHellinger
・
Ressner の 原 理の 増 分 型 汎 関 数は, (44)式か ら得ら れ る ∠」ε曽;
C9?鳶ゴムσ〜ζ1
十 △P
串●
C
習鳶ビR.・
…
r・
t・
・
…
(49) こ こ に [ ψC
, ijiCt];
[1
)9
?st]一
】・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(50 ) を (48)式に代 入, 変分 を 取っ た時 0と なる不 要の項 を 省 略し,
さ らに,
残留変 位増分の Xt に関 す る微分項を 部分積分 す るこ とに より,
次 式の よ う に求ま る。
All
・一
∬
fB
・
c
翫 … 野… 貿一c
・ :?kt・
衂 △P・ …一
∂離
・・2
]
dV
・
ff
、. ATY ’・
A ・tr
… ∫……・
・
一 ・
・
…
(51 ) こ こ に,S
σ :力 学 的 境 界一
38
一
(51 }式に お ける独 立 関 数は
,
Autp,
△σ1
ワであ り,
付 帯 条 件は ない。
○最 小コ ンプリメ ンタリー
エ ネル ギー
の原 理 △σ曽が,
(45)式の平 衡 方 程 式お よ び (46)式の 力学 的 境 界 条件を満足 する場であれ ば,
(51)式は,
次の よ うに な る。
A…
−
ffX
[
−
s
・
c
’e
?. ,・
A
・曽・
・ ♂召一CZV
.,・
A
・t
Y
・
・
Ap
・・
R
,,]
dV − ・
……
(52
} (52}が,
最 小コ ンプリメ ンタ リー
エ ネル ギー
の原理 の増 分 型 汎 関 数であ り,
独 立 関 数は,
(45)式お よ び (46 ) 式 を付帯条件と す る,4
σ搬のみ で あ る。
○ 最小 ポテン シャ ル エ ネル ギー
の原 理 最後に, 最小ポテンシ ャル エ ネル ギー
の原理の増分 型 汎関 数は, (43
)式の残 留 変 位 増 分一
残 留ひずみ増 分 関 係,
お よび (44) 式の残 留ひずみ増 分一
残 留 応 力 増 分 関 係 を も ちい て,
(48)式 か ら △ε曽,
△σ曽を消 去し,
さ らに,Auln
が (47
)式の幾 何学 的境 界条 件を満足 し てい ると して,
次 式の よ うに求め ら れ る。
AU.一
∬/
[
§
・
咽
∂認
’1 + ∂器
劉)
・
(
∂礬
+ ∂窪
劉
一
者
く
∂鼾
・ ∂9tXi
,s
”)
・
A
・・…}
……・
−
7……・
………
(・3
) (53 )式に お け る独 立 関 数は,
△岬 の み で あり,
(47〕 式が付帯 条件と して課せ られ る。
ところ で, 完 全 弾 塑 性 材の場 合, 塑 性ひずみ増 分が応 力 増分に よっ て一
義 的に表せないため,
(50)式により,
C
を求め るこ とが で きず, し た がっ て, (51) 式のHellinger
−Reissner
の原理の増分 型 汎 関 数, およ び (52) 式の最 小コ ンプリメ ン タ リー
エ ネル ギー
の原 理の増 分 型 汎 関数は,
そ の ま まの形では,
使 用す ること ができ ない。
そこ で,
(44 )式 の 残留ひずみ増分一
残 留 応 力 増分 関係 導 出の基 礎と なっ た次 式に も う一
度 立ち帰り,
こ れ を 直接 残留ひずみ増分一
残 留 応 力 増 分 関 係とし て扱か う。8
鵠
1
。燭 ・A
・… 曽1
・)一・ (・一 ・……・
・)・
…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(54 )瑠
一
・tg
) .,…嬬
・1
・募
。・
tt− …
(55 ) (44 )式の残留ひずみ増分一
残 留 応 力 増 分 関係は,
上の 2 式に よ り誘 導され る ことに注 意さ れ たい (3.
1 節参照)。
すると,Hellinger
・
Reissner
の原理,
お よび最 小コン プリメ ンタリー
エ ネルギー
の原理の増 分型 汎関 数は,
そ れ ぞ れ, 次 式の よ うにな る。 ・n
・一
∬∬
一
壱
・
・翫… 属一
響
・
衂一
力
・レ畿
1
。 燭 ・ △が・
・ts
?i
・)]
・・+
fll9
.
ATt
・ ’・
AuLr,
Fds・
…・
……
…・
・
(・6)A・1
・
・=川
一
弖
・
c
翫・
興
… 沼一
名
・1
・・
諾
1
。
・
嘱 吻 ・・
・粤1
・)]
・・…・
…・
…・
・
一 … …
…
157
> こ こ に,
残 留 塑 性ひ ずみ増 分の大 きさを示すλla
が,
新た な独 立 関 数 として導 入さ れてお り,
(54)式,
(55 ) 式は,
そ れ ぞ れ δλ1a
,
δA
σ!1
に関す る 停 留条 件と し て 満足さ れ る ことは 自明で あ ろ う。
なお,
以上の増 分 型汎関数 をハ イ ブ リッ ド型に変 換す るこ とも,
文献23
)−25
)に従え ば容 易であるが,
こ こ で は,
省略す る。
5.
崩 壊 形 式につ い て 4.
2
節で誘導し た増分型 変分原 理に基づ く適 当 な有 限 要素モ デル をも ちいれば,
4.
1節で誘 導した基 礎 式は,
容 易に解 析 可 能であ り, p * に 対する残 留 応 力, 残 留 変 形 等の応 答を求め ること がで き る。
ところで,
本 報 告で 提案し てい る手 法に よ り,
stepby
step に解 析 を行っ て い く と,
最終 的に は, 2種 類の崩 壊 形 式に よ り,
構造物 は崩 壊に至る。
1
つ は,
ρ* の増 加に伴い,
剛 性マ ト リックス の値が 極めて小さ く なり (あるい は,
特 異にな り),
非 常に大 き な残 留 変 形を生じ る場 合で あ り,
こ れ が, 漸 増 塑 性 崩 壊,
もしくは即 時塑 性 崩 壊と呼ば れる もの で あ る。 漸増 塑 性 崩 壊か即時 塑 性崩壊か の区 別は,
崩 壊モー
ドを形 成 して い る 降 伏 曲 面上 の応 力 状 態に対 応す る外 荷重 を チェ ックす ることにより,
容 易に行 うこと ができ る。 崩 壊モー
ドを形 成し て い る こ れ等すべ て の応 力が,
固定 荷 重と N 組の繰り返し変 動 荷 重の和とし て与え られる 1 つ の外 荷 重に対 応 す る ものであ れは, その崩 壊は即 時塑 性 崩 壊で あ り,
他の場 合は,
漸 増 塑 性 崩 壊で あ る。
もう1つ の崩 壊 形 式は,
繰り返し変 動 荷 重に対する弾 性 応 力応 答の領 域が,
もは やこれ以上膨 張で き な く な る 状態で あOP、
例 え ば,
完全弾塑性材の場 合に は,
(18) 式 お よ び (19)式の解 と してA
σ1
;=
=
O,
Ap
宰=O・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
tt・
・
tt・
・
・
・
・
…
(58.
a.
b) 以 外,
有 意な △σ留,
△が が存 在し な い状 態とし て定 義 さ れ る。 この崩 壊 形式は,
交番塑 性崩壊と呼 ばれ,一
般 には,
正 負 逆の降 伏が繰り返し生じ る状 態と して表 現さ れ る が,
これ は先の定義で,
応力 領域の中で2
つ の応 力 状態の みが降伏 曲面 上にあ る場 合に担当す ること は,
容 易にわ か る。6.
数 値 解 析 例 本 節で は,
本 報 告で提 案し て い る手 法の有 効 性を示す ため.
最 小ポ テン シャル エ ネルギー
の 原 理に基づ く トラ スモデル を も ちい て,
簡 単な平面ト ラス構造物の解析を 行なっ た結 果 を報 告す る。
6.
1 トラス モ デル まず, 最小 ポテン シャルエ ネルギー
の原理に基づ く平 面 トラスモ デルの誘 導 を行う6 トラス 部 材に お け る 残 留ひずみ増分一
残留 応 力 増分関 係は3.1
, お よび3,
2節での定 式 化 を単軸応 力 状 態に焼 き直すこ とによ り,
完 全 弾 塑 性 材,
ひずみ硬 化 材 を 間わ.
ず,.
次式
の 盡う」三三壅
…される。
.
.
.
_.
一
…
∠」σM=E
,←
∠S
ε cn−
∠Sρ*.
R ・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
一
(59) こ こ にE
、_E °
些
,
R_E
.,,・
a…1
,…一
(60.
・,b
)E
十H
E
十H
(1つの応力状 態の み が降 伏 曲 面上に ある場 合齣E
,=E ,R =O………・
・
tt…一 一 ……
(61.
a,
b
) (すべ て の応 力 状 態が降 伏 曲 面 内に あ る場 合)E
・ヤ・グ繍概
踟
・・ 盤 ・ず・ ま た, ひずみ硬 化材に お け る降伏曲 面 中 央 点の応力の 増分 も,
同様に,
(34.
a,
b
)式 お よび (35)式より ム♂=
Aσ[n+Ap
’・
∂ce)1
、’
『
………・
………・
…
(62 ) とな る。 次に,
(43 )式,
(45 )式,
(46 )式,
お よび (47)式 の増分型 基 礎 式 を平 面 トラス構 造 物のそ れに置きか え,
変 位 場とし て要 素 内線 形の そ れ をも ちい ると,
ひずみ,
応 力 共 要 素 内一
定である か ら, Fig.
5に示す代 表 的 トラ ス要 素に関 する最 小ボ テン シャル エ ネルギー
の原 理の増 分 型 汎 関 数は.
A
・13
・・−
s
・
E
・・
A ・
i
・
(麟一
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…・
……・
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…・
(63 ) と な る。
こ こ に 一1
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(玉)Fig
.
5 Aplane truss element注4)単 軸 応 力 状 態では
,
2つ の異な る応 力 状 態が降伏曲面に達 し た 場合
,
交 番 塑 性 崩 壊と なる。
し た がっ て,
2つ 以上の応 力 状 態が降 伏 曲 面 上にある場 合を考 慮する必 要は ない
。
lrl
=
A・
R・
100
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
t−・
・
・
…
(64.
a−
c)A
:断 面 積,1
:要 素長 さ,
ω :z 方 向変 位 u :x 方 向 変 位 で あ り,
ld
(n },
[h
]が,
それぞ れ, 残 留 変 位パ ラメー
ター
ベ ク トル,
お よび要 素剛性マ ト リックスである。
(63) 式の変 分を とるとDAII 砦a
=
L
δ∠id〔「}」《[k
]■
IAd
工雪一
∠Sp*.
1
γD
・
・
tt・
(65) (65) 式は,
局 所座標系表 示に なっ て い る の で,
これ を全 体座標 系 表 示に変 換す れ ば,
残 留変形 お よ び 残 留 応 力 解 析の た め の平 面 トラスモ デルが得ら れ る。 6.
2 解析結果 解 析モ デル は,
Fig.
6に示 す よ う な,2
つ の荷重を受 ける同じ断 面 積 を有 する ユ1 個の部材よ り構成さ れ た平 面 トラ ス構 造 物であ り,
部材の応カー
ひずみ関係は,
完 全 弾 塑 性の そ れ とし て い る。 2つ の荷 重 P1,
P2の変 動 領 域は一
P*°
COS 8≦PI≦p*’
COS θ・
・
…・
・
……・
・
(66.
a)0
≦Pt≦p串。
sin θ………・
……・
…・
…・
…・
(66.
b
) で あ り, θ=0.
0, 15.
0, 30.
O,45.
0,
52.
5,
60.
O,
67.
5,
75.
0,
82.
5,
gO.
0 (deg
)の 10ケー
ス につ い て,
解 析 を行っ て い る。
こ こ に p1 =Pl/PiU,
p2・= P2/P2u・
・
………t・
…
(67.
atb
> であ り,P
、a,
PiU
は,
そ れ ぞ れ,P1
お よ びP
,が単独に 載 荷さ れ た時の即 時 塑 性崩壊荷重であ る。
ま た,
が の 増 分 量は,
新た な降 伏 を生じ る最 小の値と してい る。 解 析 結 果は,
Fig.
7−
9 (b
),
お よ びTable
l (a,
b
>に 示し て い る。 こ の平 面 トラス構 造 物につ い ては,
線 形 計 画 法に よるShakedown
荷 重,
お よ び P,,
P,≧0の領 域につ い て の 仮想変 形法に よ る即時塑性崩壊に関す る極 限 荷 重が,
弾 1P ・ L PZ L L い !・、
。(。
。2),
・・
21 ・・。6 (k4!・・2) い ・。。.
。 (・
皿
),
・,・
2.
岨 。3(・・1・mも ら PL。・
409 ア1買
!O (k・
e} 4 P2ut
s 1941乂
LO (kg )Fig
.
6 A plane truss structure under repeated varLab 【e loadsPI and P2
一
40
一
性 限 界荷重と と も にBorkowski
とKleiber
に よっ て与 えられて おり12 ),Fig.
7に,
本 解析結果 と と もに示 して い る。 ま た,
Fig.
8に は,
漸 増 塑 性崩壊, お よび即 時塑 性 崩 壊にお け る崩壊モー
ドを示 し ている。
Fig.
7
の図中,
弾 性 限 界AB,
BC は,
そ れ ぞ れ,
No.
6,
お よ びNo .
4 の部 材の塑 性 化に対 応す る。ま た,
Shakedown
限 界の内, AF はNo .6
の部材に生じ る交 番 塑 性 崩 壊,
FG ,
GH
は 即 時 塑 性崩壊,HJ
は漸 増 塑性 崩 壊「lm であ り,
FG ,
GH ,
L.
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ア Characteristic load domains fQr the plane truss (a )一
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斗
(c ) (b) (d)一
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一
一
一
Me山beret
rigid
mQ しion
Fig
.
8 Collapse modes Df the plane truss注5) 文 献12)によれば