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Taro-29年度ガイドブック労働法P45~73

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パートタイム労働法では、パートタイム労働者(短時間労働者)を「1週間の所 定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比 べて短い労働者」と規定し、これらパートタイム労働者の福祉を増進するための諸 規定を定めています。 「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「臨時社員」「準社員」など、呼び方は 異なっていても、上記の条件に当てはまれば、パートタイム労働法の対象となりま す。 臨時労働者とは、常用労働者と対比される呼称である場合が多いですが、一般的 には繁忙期に2か月程度の短期の契約で雇用される労働者をいいます。 また、日雇労働者とは、日々雇い入れられる者で、一般に1か月以内の期間を定 めて雇い入れられる者をいいます。 パートタイム労働者や臨時・日雇労働者にも、通常の労働者と同じく、労働基準 法、労働安全衛生法、最低賃金法、労働者災害補償保険法などの労働諸法令が適用 されますので、これらの法令に沿った労務管理を行うことが必要です。 (1)パートタイム労働者と就業規則の関係 パートタイム労働者も含めて、常時10人以上の労働者を使用する事業主は必 ず就業規則を作成し、労働基準監督署長に届け出なければなりません。 就業規則の作成については、パートタイム労働者の適用条項を設けたり、パ ートタイム労働者についての就業規則を作成するなど、事業場の実態に合うよ う整備することが望ましいといえます(8頁参照)。 (2)パートタイム労働者に明示すべき事項 労基法(第15条第1項)では、労働者を採用する際には賃金、労働時間など

パートタイム労働者や臨時・日雇労働者の雇用について

パートタイム労働者とは

臨時・日雇労働者とは

パートタイム、臨時・日雇労働者の権利など

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週の所定 1 年 間 の 勤 続 年 数 労働日数 所定労働日数 0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5以上 週30時間 10 11 12 14 16 18 20 以 上 5日以上 217日以上 10 11 12 14 16 18 20 週30時間 4日以上 169日から2 16 日 7 8 9 10 12 13 15 未 満 3日以上 121日から1 68 日 5 6 6 8 9 10 11 2日以上 73日から1 20 日 3 4 4 5 6 6 7 1日以上 48日から 72 日 1 2 2 2 3 3 3 の労働条件を明示しなければならないと規定し、そのうち賃金に関する事項を 始めとする6つの事項(5頁参照)については、書面を交付する方法で明示し なければならないとされています。 この場合の労働者には、当然パートタイム労働者も含まれますが、さらに、 パートタイム労働法では、事業主は、これら6つの事項に加え、「昇給の有無」、 「退職手当の有無」、「賞与の有無」、「相談窓口」を文書の交付などにより、パ ートタイム労働者に明示することが義務化されています(パートタイム労働法 第6条)。 (3)パートタイム労働者と年次有給休暇 パートタイム労働者等の所定労働日数が通常の労働者と比べて少ない労働者 に対しても比例付与の方式により下表のとおり、年次有給休暇を付与しなけれ ばなりません(労基法第39条第3項、施行規則第24条の3)。 パートタイム労働者等に対して比例付与される年次有給休暇の日数 (4)正社員と差別的取扱いが禁止されるパートタイム労働者の対象範囲の拡大 事業主は、通常の労働者と同視すべきパートタイム労働者(職務の内容及び 人材活用の仕組みや運用などが全雇用期間を通じて同じとなっている者)の賃 金、教育訓練、福利厚生始めすべての待遇について、パートタイム労働者であ ることを理由に差別的に取り扱ってはなりません(パートタイム労働法第9 条)。 (5)短時間労働者の待遇原則 パートタイム労働者の待遇と正社員の待遇を相違させる場合は、その待遇の 相違は、職務の内容、人材活用の仕組み、その他の事情を考慮し、不合理と認 められるものであってはなりません(パートタイム労働法第8条)。 (6)賃金の決定方法 賃金額(退職手当、通勤手当を除く)は、通常の労働者との均衡を考慮し、 パートタイム労働者の職務の内容、成果、意欲、能力などを勘案して決定する よう努めなければなりません(パートタイム労働法第10条)。

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なお、通勤手当であっても、距離や実際にかかっている経費に関係なく一律 の金額を支払っているような、職務の内容に関連して支払われている場合は、 均衡確保の努力義務の対象となります(パータイム労働法施行規則第3条)。 (7)教育訓練の実施義務 パートタイム労働者と通常の労働者の職務の内容が同じ場合、その職務を遂 行するに当たって必要な知識や技術を身につけるために通常の労働者に実施し ている教育訓練については、パートタイム労働者が既に必要な能力を身につけ ている場合を除き、事業主はパートタイム労働者に対しても同様に実施しなけ ればなりません(パートタイム労働法第11条)。 (8)福利厚生施設の利用 給食施設、休憩室、更衣室などの福利厚生施設について、事業主は、パート タイム労働者にも利用の機会を提供するよう配慮しなければなりません(パー トタイム労働法第12条)。 (9)パートタイム労働者から通常の労働者への転換措置 事業主は、パートタイム労働者から通常の労働者への転換を推進するため、 次のいずれかの措置を講じなければなりません(パートタイム労働法第13条)。 ① 通常の労働者を募集する場合、その募集内容を既に雇用しているパートタイ 均衡のとれた待遇の確保措置について パートタイム労働者の態様 教育訓練 福利厚生 (通常の労働者との比較) 職 務 の 内 容 人材活用の仕組 職務関連賃金 左以外の賃金 職務遂行に 左以外のもの ・給食施設 左以外のも (業務の内容 みや運用等 ・基本給 ・退職手当 必要な能力 (キャリアア ・休憩室 の(慶弔休 及び責任) (人事異動の有 ・賞与 ・家族手当 を付与する ップのための ・更衣室 暇、社宅の 無及び範囲) ・役付手当等 ・通勤手当等 もの 訓練など) 貸与等) ①通常の労働者と同視すべきパ ートタイム労働者 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 同 じ 全雇用期間 を通じ同じ ②通常の労働者と職務の内容、 人材活用の仕組みや運用など △ - ○ △ ○ - が同じパートタイム労働者 (実施義務) (配慮義務) 同 じ 一定期間同じ ③通常の労働者と職務の内容が ○ ○ 同じパートタイム労働者 △ - △ - 同 じ 異なる (実施義務) (配慮義務) ④通常の労働者と職務の内容も ○ 異なるパートタイム労働者 △ - △ △ - 異なる 異なる (配慮義務) 凡例:◎ パートタイム労働者であることによる差別的取扱いの禁止 ○ 実施義務・配慮義務 △ 職務の内容、成果、意欲、能力、経験等を勘案する努力義務

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ム労働者にも周知する。 ② 通常の労働者のポストを社内公募する場合、既に雇用しているパートタイム 労働者にも応募する機会を与える。 ③ パートタイム労働者が通常の労働者へ転換するための試験制度を設けるな ど、転換制度を導入する。 ④ その他通常の労働者への転換を推進するための措置。 (10)パートタイム労働者を雇い入れたときの事業主の説明義務 均衡待遇確保の措置について、パートタイム労働者が説明を求められた場合 の説明とともに、雇い入れた場合にも実施する雇用管理の改善措置内容を説明 しなければなりません(パートタイム労働法第14条第1項)。 また、説明を求めたことを理由に、不利益な取扱いをしてはなりません(指 針第3の3の(2))。 パートタイム労働者が親族の葬儀などのために勤務しなかったことを理由 に、解雇などが行われることは適当ではありません(指針第3の3の(3))。 (11)パートタイム労働者からの相談に対応するための事業主の体制整備義務 事業主は、パートタイム労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必 要な体制を整備しなければなりません(パートタイム労働法第16条)。 (12)契約終了時に講ずべき措置 労働契約法では、解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であ ると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とするとされ ています。これは、パートタイム労働者等において、何度も雇用契約が更新さ れ、実質的には期間の定めのない契約と認められる場合に契約の更新をしない とき(雇止め)も同様です。 また、有期労働契約(当該契約を3回以上更新し、又は雇入れの日から起算 して1年以上継続勤務している者)により雇用していたパートタイム労働者等 について、契約の終了(雇止め)をする際には、「有期労働契約の締結、更新 及び雇止めに関する基準」に基づき、使用者は次の措置を講じなければなりま せん。 ① 雇止めの予告 当該契約期間の満了する日の30日前までに雇止めの予告をすること ② 雇止めの理由の明示 雇止めの予告をした場合に、パートタイム労働者が更新しないこととする理 由について証明書を請求したときは、遅滞なく交付すること(契約更新をしな かった場合も同様)

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(13)雇用保険の被保険者の範囲 1週間の所定労働時間が20時間以上で、かつ、31日以上引き続き雇用される ことが見込まれるパートタイム労働者も雇用保険の被保険者となります。 ただし、次のいずれかに該当する者は被保険者となりません。 ① 満65歳に達した日以後に新たに雇用される者 ② 4か月以内の期間を予定して行われる季節的事業に雇用される者

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(1)労働者派遣とは 労働者派遣とは、派遣元と雇用契約関係にある労働者を、派遣元と派遣先と の派遣契約に基づき、派遣先の指揮命令関係の下で働かせることをいいます。 出向先と労働者の間でも、労働契約関係の発生する出向、注文主と労働者の 間では、直接法律関係の発生しない請負とは異なります。 (2)労働者派遣の対象とならない業務 派遣が認められない業務は次のとおりです(派遣法第4条第1項、施行令第 2条)。 ① 港湾運送業務 ② 建設業務 ③ 警備業法第2条第1項各号に掲げる業務 ④ 医療関係業務(医師、歯科医師の行う医業と看護師等の行う診療補助等) ただし、次の業務を除く。 ア 病院、診療所等以外の施設(社会福祉施設等)で行われるもの イ 紹介予定派遣 ウ 医療関係業務に従事する産前産後休業、育児休業及び介護休業中の労働 者の業務 エ へき地において行われる医業 ⑤ 人事労務管理のうち派遣先の団体交渉、労基法に規定する労使協定の締結な ど労使協議の際に使用者側の直接当事者として行う業務 ⑥ 弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士(一部 業務を除く。)、税理士、弁理士(一部業務を除く。)、社会保険労務士、行政書 士(一部業務を除く。)の業務

労働者派遣について

働 者 派

派 遣 元 派 遣 先 請負業者 注 文 主 労 働 者 労 働 者 派遣契約 請負契約 ・雇用契約 ・指揮命令関係 雇用契約 指揮命令関係

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⑦ 建築士事務所の管理建築士の業務 紹介予定派遣とは、労働者派遣のうち、派遣元が労働者派遣の役務の提供の開始 前又は開始後に、派遣労働者及び派遣先に対して、許可を受け、又は届出をして職 業紹介(派遣労働者と派遣先との間の雇用関係の成立のあっせん)を行い、又は行 うことを予定してするものをいい、職業紹介により、派遣労働者が派遣先に雇用さ れる旨が労働者派遣の役務の提供の終了前に派遣労働者と派遣先との間で約される ものを含みます(派遣法第2条第4号)。 紹介予定派遣に関する主な注意点は次のとおりです。 ① 派遣元に対して、労働者派遣契約の締結に際し、紹介予定派遣に関する事項を 明示することを義務付けたこと(派遣法第26条第1項第9号) ② 派遣先は労働者派遣契約の締結に際して派遣労働者を特定すること目的とする 行為をしないように努めることとする規定は適用しないこと(派遣法第26条第6 項) ③ 派遣元は、労働者を紹介予定派遣に係る派遣労働者として雇入れようとする場 合は、労働者にその旨を明示すること また、既に雇入れている労働者を紹介予定派遣の対象とするときは、同意を得 ること(派遣法第32条第1項、第2項) 派遣元と派遣先の派遣契約で定めなければならない事項は次のとおりです(派遣 法第26条第1項、施行規則第22条)。

紹 介 予 定 派 遣

両者が一体契約 職業紹介契約 労働者派遣契約 (雇用関係成立あっせん) 派遣元 派遣先 紹介業者 求人者 労 働 者 求 職 者 派遣契約 求人申込 あっせん 雇用契約 指揮命令 求職申込 雇用成立

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① 派遣労働者の人数 ② 派遣労働者の業務の内容 ③ 派遣先の事業所名称・所在地その他派遣就業の場所並びに組織単位 ④ 派遣先の指揮命令者に関する事項 ⑤ 派遣期間・派遣就業日 ⑥ 派遣就業の開始・終了時刻、休憩時間 ⑦ 安全・衛生に関する事項 ⑧ 派遣労働者からの苦情の処理に関する事項 ⑨ 派遣契約の解除に当たり、派遣労働者の雇用の安定のために必要な措置に関す る事項 ⑩ 労働者派遣契約が紹介予定派遣に係るものである場合には、当該紹介予定派遣 に関する事項 ⑪ 派遣元責任者及び派遣先責任者に関する事項 ⑫ 労働者派遣の役務の提供を受ける者が⑤の派遣就業日以外の日に派遣就業をさ せることができ、又は⑥の派遣就業の開始時刻から終了時刻までの時間を延長す ることができる旨の定めをした場合には、当該派遣就業をさせることができる日 又は延長することができる時間数 ⑬ 派遣労働者の福祉の増進のための便宜の供与に関する事項 ⑭ 派遣先が派遣労働者を雇用する場合の紛争防止措置 ⑮ 派遣労働者を無期雇用派遣労働者又は60歳以上のものに限定するか否かの別 ⑯ 派遣可能期間の制限を受けない業務に係る労働者派遣に関する事項 派遣先事業主は、紹介予定派遣を除き、派遣労働者を特定することを目的とする 行為をしないように努めなければなりません(派遣法第26条第6項)。 具体的には次のような行為などが当てはまります。 ① 労働者派遣に先立つ面接 ② 履歴書を送付させること ③ 若年者に限ること ④ 男性(女性)に限定すること ⑤ 直前に受け入れていた派遣労働者を指名すること

特 定 行 為 の 制 限

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派遣元が責任を負う事項 派遣先が責任を負う事項 ○均等待遇 ○均等待遇 ○男女同一賃金の原則 ○強制労働の禁止 ○強制労働の禁止 ○労働時間、休憩、休日 ○労働契約 ○妊産婦の時間外、休日、深夜業 ○賃金 ○育児時間 ○変形労働時間の定め、時間外・休日労 ○生理日の就業が困難な女性に対する措 働の協定・届出 置 ○時間外、休日、深夜の割増賃金 ○法令規則の周知義務(就業規則を除く) ○年次有給休暇 ○健康診断(有害な業務に係る健康診断 ○最低年齢 等) ○産前産後の休業 ○安全・衛生(危険有害業務就業時、作 ○災害補償 業内容変更時) ○就業規則 ○法令規則の周知義務 ○労働保険 ○社会保険 ○健康診断(一般健康診断等) ○安全・衛生(雇入時、作業内容変更時) 使用者は、労働者と労働契約を結ぶ際には、賃金、労働時間などの労働条件を労 働者に明示しなければなりません(労基法第15条第1項)。これはすべての労働者 に適用されますので、派遣の場合も当てはまります。 派遣労働者に対しては、労働条件の明示とは別に「就業条件の明示」(派遣法第 34条)として、労働者派遣契約で定めた事項等について明示しなければならないこ とが定められています。厚生労働省では、「就業条件明示書」の様式を示していま すので参考にしてください。 ○ 「モデル就業条件明示書」については、厚生労働省のホームページをご覧く ださい。(http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/) (1)派遣労働者と労働関係法規 派遣労働者にも労働基準法等の労働関係法令が適用されることは当然です が、その責任については、派遣元と派遣先それぞれが分担して負っています。 次の表はその主なものをまとめたものです。

派遣労働者への労働条件の明示

派遣労働者と労働関係法規

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(2)賃金 賃金の支払いは派遣元の責任です。賃金の非常時払い、休業手当なども同様 です。派遣先が派遣料金を支払わない場合でも、派遣元の賃金支払い責任とは 直接関係ありませんから、派遣元は賃金を支払わなければなりません。 なお、派遣中の労働者に適用される最低賃金は、派遣先の事業場の所在地に 適用される地域別最低賃金の額となります。 (3)労働時間・時間外労働 派遣労働者の労働時間・休憩・休日(年次有給休暇を除く。)は、派遣先が 責任を負います。しかし、この派遣先の責任は実際の働かせ方についてのもの で、所定労働時間の定めや変形労働時間制の定め、労働時間についての協定や 届け出については、派遣元が責任を負います。 派遣先は、派遣元の労使協定や就業規則における変形労働時間制の定めに基 づいて変形労働をさせることができます。時間外労働及び休日労働についても、 派遣元において36協定がある場合に、派遣先は時間外労働及び休日労働をさ せることができます。 (4)割増賃金 割増賃金も一般の賃金と同様に、派遣元が支払いの責任を負います。派遣先 が労働者に時間外労働をさせた場合、時間外労働が36協定などに基づかない 違法なものであっても派遣元は支払いの責任を負います。 (5)年次有給休暇 年次有給休暇は、発生要件が勤続年数に基づくため、派遣元が責任を負いま す。時季変更権の行使についても、派遣元の事業の運営を妨げるかどうかで判 断することになります。派遣労働者が年次有給休暇を取得することによって、 派遣先の事業に支障をきたす場合は、派遣元は代替者の派遣を考慮する必要が あります。 (6)就業規則 就業規則の作成・届出の責任は派遣元にあります。派遣労働者は、派遣先の 指揮命令の下で働くわけですが、派遣労働者には派遣元の就業規則が適用され ます。 (7)労働保険・社会保険 派遣元が労働保険・社会保険加入の責任を負い、労働保険・社会保険に加入 していない派遣労働者については、その具体的な理由について、派遣先及び派 遣労働者に通知する必要があります。また、派遣先は、派遣元からこの通知を

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受けた場合で、その理由が適正でないと考えられる場合には、派遣労働者を労 働保険・社会保険に加入させてから派遣するよう派遣元に求めなければなりま せん。 (1)派遣労働契約の解除 派遣先の事情によって契約を中途解除する場合は、派遣先は、派遣元の合意 を得ると同時に、相当の猶予期間をもって派遣元に解除の申入れを行わなけれ ばなりません。 また、派遣先は、派遣先の関連会社での就業をあっせんする等により、派遣 労働者の新たな就業機会の確保を図ることが必要です。 派遣先において、新たな就業機会の確保ができないとき、派遣元は、派遣労 働者を解雇するのではなく、まず休業等により雇用を維持するとともに、休業 手当の支払い等の責任を果たさなければなりません。 一方、派遣先においては、休業手当等により生じた派遣元の損害を賠償しな ければなりませんし、派遣元から請求があったときは、中途解除を行った理由 を派遣元に対し、明らかにしなければなりません。 なお、労働者派遣契約の締結時には、派遣先が行う上記の事項を派遣契約書 に定める必要がありますが、派遣契約書に定めがない場合であっても、派遣先 は措置を行う必要があります。 (2)派遣労働者の解雇 派遣契約が中途で解除されても、派遣元は派遣労働者を解雇することはでき ません。派遣元は、派遣契約期間中は、派遣先と連帯する等により、就業機会 を確保しなければなりません。就労先が見つからず、休業させる場合は、休業 手当(労基法第26条)を支払わなければなりません。 派遣労働者の一層の雇用の安定、保護等を図るため、労働者派遣法が改正されま したが、その概要については以下のとおりです(平成27 年9月 30 日施行)。 (1)派遣事業の健全化 特定労働者派遣事業(届出制)と一般労働者派遣事業(許可制)の区別を廃

派遣労働契約の終了

労働者派遣法の改正

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雇用安定措置の対象者 派遣元事業主の責務の内容 同一の組織単位に継続して3年間派遣され ア~エのいずれかの措置を講 る見込みがある方(※1) じる義務(※3) 同一の組織単位に継続して1年以上3年未 ア~エのいずれかの措置を講 満派遣される見込みがある方(※1) じる努力義務 (上記以外の方で)派遣元事業主に雇用さ イ~エのいずれかの措置を講 れた期間が通算して1年以上の方(※2) じる努力義務 ※1 本人が継続して就業することを希望する場合に限られます。 ※2 現在「登録状態」にある方もこの対象者に含まれます。 ※3 アの措置を講じた結果、派遣先での直接雇用に結びつかなかった場 合には、派遣元事業主は、イ~エのいずれかの措置を追加で講じる義 務があります。 止し、全ての労働者派遣事業が許可制となりました。 経過措置として、平成27年9月30日の施行日時点で届出により特定労働者派 遣事業を営んでいる事業主は3年間、許可を得て一般労働者派遣事業を営んで いる事業主は有効期間内でそれぞれ事業を継続することが可能です。 (2)派遣労働者の雇用安定とキャリアアップ 派遣労働者の正社員化を含むキャリアアップ、雇用継続を推進するため、以 下の措置を講ずることが必要です。 ① 派遣労働者に対する計画的な教育訓練や、希望者へのキャリア・コンサルテ ィングを派遣元に義務付け(派遣法第30条の2) ② 派遣期間終了時の有期雇用派遣労働者の雇用安定措置(雇用を継続するため の措置)を派遣元に義務付け(同一組織に3年間派遣される見込みがある場合 は義務、1年以上3年未満は努力義務)(派遣法第30条) <雇用安定措置の内容> ア 派遣先への直接雇用の依頼 イ 新たな派遣先の提供 ウ 派遣元での無期雇用 エ その他安定した雇用の継続を図るために必要な措置 <雇用安定措置の対象者>

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(3)労働者派遣の期間制限の見直し 施行日以後に締結された労働者派遣契約に基づく労働者派遣(次の(2)の 例外を除く)には、すべての業務で、次の2つの期間制限が適用されます。 ① 派遣先事業所単位の期間制限(派遣法第40条の2) 派遣先の同一の事業所に対し派遣できる期間(派遣可能期間)は、原則、 3年が限度となりました。派遣先が3年を超えて派遣を受け入れようとする 場合は、派遣先の事業所の過半数労働組合等からの意見を聴く必要がありま す。 施行日以後、最初に新たな期間制限の対象となる労働者派遣を行った日が、 3年の派遣可能期間の起算日となります。それ以降、3年までの間に派遣労働 者が交替したり、他の労働者派遣契約に基づく労働者派遣を始めた場合でも、 派遣可能期間は変わりません。(したがって、派遣可能期間の途中から開始し た労働者派遣の期間は、原則、その派遣可能期間の終了までとなります。) ※ 派遣可能期間を延長した場合でも、個人単位の期間制限を超えて、同一の 有期雇用の派遣労働者を引き続き同一の組織単位に派遣することはできませ ん。 ※ 過半数労働組合等への意見を聴いた結果、過半数労働組合等から異議があ 事業所 派 遣 開 始 3 年 経 過 後 意見聴取 Aさん Cさん Dさん Bさん Fさん Gさん Hさん Gさん Eさん 3年 3年 延 長 可 能 〈 例 〉 ● ● ● ● ● ● ● ● 3年

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った場合には、派遣先は対応方針等を説明する義務があります。 ② 派遣労働者個人単位の期間制限(派遣法第40条の3) 同一の派遣労働者を、派遣先の事業所における同一の組織単位(課など) に対し派遣できる期間は、3年が限度となります。 ※ 組織単位を変えれば、同一の事業所に引き続き同一の労働者を(3年を限 度として)派遣することができますが、事業所単位の期間制限による派遣可 能期間が延長されていることが前提となります。(この場合でも、派遣先は 同一の派遣労働者を指名するなどの特定行為を行わないようにする必要があ ります。) ※ 派遣労働者の従事する業務が変わっても、同一の組織単位内である場合は 派遣期間は通算されます。 派 遣 開 始 3 年 経 過 後 意見聴取 Aさん Bさん 3年 3年 延 長 可 能 〈 例 〉 ● ● ●Aさん 課が異なれば 同じ人の派遣OK 別の人の場合、 同じ課への派遣OK 同じ人について、 3年を超えて同じ 課への派遣は× Aさん Aさん 人 事 課 会 計 課 一 係 会 計 課 二 係 「事業所」、「組織単位」の定義 ○工場、事務所、店舗等、場所的に独立していること ○経営者の単位として人事・経理・指導監督・働き方などがある程度独立してい 事 業 所 ること ○施設として一定期間継続するものであること などの観点から、実態に即して判断される。 「課」や「グループ」など、業務としての類似性、関連性があり、組織の長が 組織単位 業務配分、労務管理上の指揮監督権限を有するものとして、実態に即して判断さ れる。

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派遣元が講ずべき措置 派遣先が講ずべき措置 (均衡を考慮した待遇の確保) (賃金水準の情報提供の配慮義務) 派遣先で同種の業務に従事する労働 派遣先は、派遣元事業主が派遣労働者 者との均衡を考慮しながら、賃金の決 の賃金を適切に決定できるよう、必要な 定、教育訓練の実施、福利厚生の実施 情報を提供するよう配慮しなければなら を行うよう配慮しなければならない ない (待遇に関する事項等の説明) (教育訓練の実施に関する配慮義務) 派遣元事業主は、派遣労働者から求 派遣先は、派遣先の労働者に対し業務 めがあった場合、派遣先の同種の業務 と密接に関連した教育訓練を実施する場 に従事する労働者との待遇の均衡を図 合、派遣元事業主の求めに応じ、派遣労 るために考慮した内容について説明し 働者に対しても実施するよう配慮しなけ なければならない ればならない (通勤手当の支給に関する留意点) (福利厚生施設の利用に関する配慮義務) 派遣元事業主に無期雇用される労働 派遣先の労働者が利用する福利厚生施 者と有期雇用される派遣労働者との間 設(給食施設・休憩室・更衣室)につい における、通勤手当の支給に関する労 て、派遣労働者に対しても利用の機会を 働条件の相違は、働き方の実態やその 与えるよう配慮しなければならない 他の事情を考慮して不合理であっては ならない (派遣料金の額の決定に関する努力義務) 派遣労働者の賃金水準が、派遣先での 同種の業務に従事する労働者の賃金水準 と均衡の図られたものとなるよう努める 派遣料金の額の決定に当たっては、就 業の実態や労働市場の状況等に加え、業 務内容等や要求する技術水準の変化を勘 案するよう努める ③ 期間制限の例外 次に掲げる場合は、例外として期間制限がかかりません。 ア 派遣元事業主に無期雇用される派遣労働者を派遣する場合 イ 60歳以上の派遣労働者を派遣する場合 ウ 終期が明確な有期プロジェクト業務に派遣労働者を派遣する場合 エ 日数限定業務(1か月の勤務日数が通常の労働者の半分以下かつ10日 以下であるもの)に派遣労働者を派遣する場合 オ 産前産後休業、育児休業、介護休業等を取得する労働者の業務に派遣 労働者を派遣する場合 (4)派遣労働者の均衡待遇の推進 派遣元と派遣先双方において、派遣労働者と派遣先の労働者の均衡待遇確保 のための措置を推進する。 ※ 平成27年改正労働者派遣法の詳細については、厚生労働省のホームページを ご覧ください。 (http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386.html)

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○ 情報処理システム開発 ○ デモンストレーション ○ 機械設計 ○ 添乗 ○ 事務用機器操作 ○ 受付・案内 ○ 通訳、翻訳、速記 ○ 研究開発 ○ 秘書 ○ 事業の実施体制の企画・立案 ○ ファイリング ○ 書籍等の製作・編集 ○ 調査 ○ 広告デザイン ○ 財務処理 ○ OAインストラクション ○ 貿易 ○ セールスエンジニアの営業、金融商品の営業 ○ 労働者派遣法の改正(平成24年10月1日施行) 派遣元・派遣先に課された事項 ※1 日雇労働の原則禁止 日雇派遣については、派遣元・派遣先のそれぞれで雇用管理責任が果たされ ておらず、労働災害の発生原因にもなっていたことから、雇用期間が30日以内 の日雇派遣は原則禁止となります(派遣法第35条の4)。 ただし、次のいずれかの場合は例外として認められます。 ① 禁止の例外として政令で定める以下の業務について派遣する場合 注)日雇派遣が常態化としてあり、かつ労働者保護の観点から問題のない業務 派 遣 元 派 遣 先 ・日雇派遣の原則禁止(※1) 1 ・グループ企業派遣の8割規制 2 ・実績報告の義務化 ・離職後1年以内の人を元の勤務先に ・離職後1年以内の元従業員を派遣労 派遣することの禁止 3 働者として受け入れることの禁止、 該当する場合には派遣元へ通知 ・マージン率などの情報提供 4 ・派遣料金額の明示 5 ・待遇に関する事項などの説明 6 7 ・派遣先の都合で派遣契約を解除するときに講ずべき措置 ・有期雇用派遣労働者の無期雇用への 8 転換推進措置 ・派遣労働者が無期雇用労働者か否か 9 を派遣先への通知事項に追加 ・均衡待遇の確保 10 ・均衡待遇の確保に向けた派遣元への協力 11 ・労働契約申込みみなし制度(※2)(平成27年10月1日施行) 事 業 規 制 の 強 化 派 遣 労 働 者 の 無 期 雇 用 化 や 待 遇 の 改 善

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② 以下に該当する人を派遣する場合 ア 60歳以上の人 イ 雇用保険の適用を受けない学生 ウ 副業として日雇派遣に従事する人(生業収入が500万円以上) エ 主たる生計者でない人(世帯収入が500万円以上) ※2 労働契約申込みみなし制度 派遣先が次に掲げる違法派遣を受け入れた場合、その時点で、派遣先が派遣 労働者に対して、その派遣労働者の派遣元における労働条件と同一の労働条件 を内容とする労働契約の申込みをしたものとみなされます(派遣先が違法派遣 に該当することを知らず、かつ、知らなかったことに過失がなかったときを除 きます。)(派遣法第40条の6)。 ① 労働者派遣の禁止業務に従事させた場合 ② 無許可の事業主から労働者派遣を受け入れた場合 ③ 期間制限に違反して労働者派遣を受け入れた場合 * 新たに設けられる事業所単位・個人単位の2つの期間制限のどちらに違 反した場合も、労働契約申込みみなし制度の対象となります。 ④ いわゆる偽装請負の場合(労働者派遣法等の規定の適用を免れる目的で、 請負その他労働者派遣以外の名目で契約を締結し、必要な事項を定めずに労 働者派遣の役務の提供を受ける場合)

<コラム5>

~ちょっと一息~

正規労働者」と「非正規労働者」の労働条件の違いは? 「非正規労働者」とは、「正規労働者」以外の労働者で、一般的には契約 社員、派遣労働者、臨時的雇用者、パートタイム労働者、アルバイトなどと 呼ばれる有期雇用契約の労働者のことです。 近年では、雇用形態が多様化する中でこうした「非正規労働者」として働 く人が年々増加しています。 「非正規労働者」が増える中で、給与や社会保険、退職金制度などの処遇 について、「正規労働者」との間で格差が生じています。また、福利厚生な どの面についても「正規労働者」に比べて恵まれていない状況も多くみられ ます。

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外国人の方は、「出入国管理及び難民認定法」(以下「入管法」という。)で定め られる在留資格の範囲内において、我が国での活動が認められています。 現在、在留資格は28種類ありますが、就労の可否に着目すると次の3種類に分け られます。 外国人の方を雇用する際には、これらの在留資格に着目し、就労が認められてい るかどうかを確認する必要があります。 (1)在留資格に定められた範囲内での就労が認められるもの(19種類) 外交、公用、教授、芸術、宗教、報道、投資・経営、法律・会計業務、医療、 研究、教育、技術[コンピューター技師、自動車設計技師等]、人文知識・国際 業務[通訳、語学指導、デザイナー等]、企業内転勤[海外の本・支店から期間を 定めて受け入れる社員で、活動は「技術」「人文知識・国際業務」に掲げるも のに限る]、介護、興行、技能[中華料理のコック等]、技能実習、特定活動(ワ ーキングホリデー、EPAに基づく外国人看護師・介護福祉士等) ※ [ ]内は、一般の事務所で雇用が多いと考えられるものです。 (2)原則として就労が認められない在留資格(5種類) 文化活動、短期滞在、留学、研修、家族滞在 ただし、「留学」「家族滞在」の在留資格を持つ外国人が地方入国管理局で資 格外活動の許可を得れば、一定の時間、アルバイト等が行えます。 (3)就労活動に制限がない在留資格(4種類) 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者 日系2世・3世の方は、「日本人の配偶者等」又は「定住者」として在留す る場合に限り、就労活動に制限はありません。「短期滞在」の在留資格を持つ 日系人の方が就労するためには、地方入国管理局において在留資格変更の許可 を受ける必要があります。

外国人の雇用について

外国人の就労制限

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事業主は、外国人(特別永住者を除く)の雇入れ・離職の際には、その氏名や在 留資格等について、ハローワークへ届け出なければなりません(雇対法第28条) 。 なお、留学生等が行うアルバイトについても届出の対象となりますので、資格外 活動の許可を得ていることも確認の上、届け出る必要があります。 労働基準法や健康保険法などの労働関係法令及び社会保険関係法令は、国籍を問 わず、外国人にも日本人と等しく適用されます。また、労働条件面での国籍による 差別も禁止されています。 しかしながら、外国人を「安い労働力」として処遇しているとの実態が、一部で 指摘されていることなどから、国においては、外国人労働者の雇用管理の改善等に ついては事業主の努力義務とし、その事項について指針として整理しています(雇 対法第8条、第9条)。 ~ 外 国 人 労 働 者 の 雇 用 管 理 の 改 善 等 に 関 し て 事 業 主 が 適 切 に 対 処 す る た め の 指 針 ( 抄 ) ~ ○ 外国人労働者の募集及び採用の適正化 募集時の労働条件の明示、公平な採用等 ○ 適正な労働条件の確保 均等待遇、労働条件の明示、適正な労働時間の管理、労働基準法等関係法 令の周知等 ○ 安全衛生の確保 安全衛生教育、労働災害防止のための日本語教育、労働災害防止に関する 標識、掲示等 ○ 雇用保険、労災保険、健康保険及び厚生年金保険の適用 制度の周知及び必要な手続きの履行、保険給付の請求等についての援助等 ○ 適切な人事管理、教育訓練、福利厚生等 適切な人事管理、生活指導、教育訓練の実施、福利厚生施設、帰国及び在 留資格の変更等の援助等 ○ 解雇の予防及び再就職援助

外国人雇用状況の届出制度

外国人労働者の雇用管理

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在籍出向とは、労働者が現在の企業に在籍したまま(従業員としての地位を保持 したまま)、他企業においてその労務に従事することです。 この場合、出向する労働者(出向労働者)は出向元、出向先双方との間で労働契 約関係を有することとなります。出向中における出向元と出向労働者との関係につ いては、休職となり身分関係のみが残っている場合や、身分関係が残っているにと どまらず出向中も出向元が賃金の一部について支払義務を負う場合など様々な形態 があります。 在籍出向させる場合には、労働契約、就業規則、労働協約等で出向命令権の根拠 が必要となります。ただし、業務上の必要性がない場合や出向先での職務が従前の 職務とは著しく異なり、その人選の合理的理由も示されていない場合には、その出 向命令は権利濫用となり無効となります(労契法第14条)。 出向命令が正当なものと認められる場合の出向拒否については、命令違反として 当該企業の懲戒規定に従った処分が認められます。 転籍出向(転籍)とは、労働者が現在の企業との労働契約関係を終了させて新た に他企業との間に労働契約関係を成立させることです。 この場合、出向元と出向する労働者(出向労働者)との労働契約関係は消滅し、 出向先のみとの労働契約関係となるため、出向労働者に対する労働基準法における 使用者としての責任はすべて出向先が負うこととなります。 転籍は、元の雇用先との雇用契約を終了させ、転籍先の企業との間で新たな雇用 契約を生み出すことから、企業は原則として、事前の包括的な同意や就業規則・労 働契約上の規定のみを根拠として従業員に転籍を命じることはできず、その都度労 働者から個別の同意を得ることが必要となります。 また、使用者は原則として、転籍拒否を理由とする懲戒処分はできません。

出向と配置転換について

籍 出

籍 出 向

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配置転換(配転)とは、一般的に同一企業の中で職務や勤務場所を変更すること をいいます。このうち、労働者の住居の移転を伴うものを転勤ということがありま す。 使用者は、勤務地や職種を限定せずに採用した場合には、一般的に労働者の個別 の同意がなくても有効な業務命令により配転を命じることができます。 ただし、配転・転勤命令が有効であるためには、就業規則、労働協約などに労働 契約上の根拠が必要となります。 命令権の範囲が明文で特定されていない場合は、 就業規則や労働協約の規定、企業内慣行、労働契約締結時の状況等から合理的に判 断されます。 職種や勤務地が限定された労働契約の場合は、その限定された職種・勤務地の範 囲が、配転命令の範囲となります。 なお、次のような配転・転勤命令は、権利の濫用として無効となります。 ① 業務の必要性がない場合 ② 配転命令が他の不当な動機・目的(例えば、嫌がらせによる退職強要)によ る場合 ③ 合理的理由がない場合(例えば、結婚・出産等を理由とするもの) ④ 当該配転命令が通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるもので あるとき(例えば、労働条件が著しく低下するもの)などに該当する場合

置 転

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解雇とは、使用者と労働者が結んだ雇用関係を、使用者が一方的に終了させるこ とです。したがって、それ以外のものが退職となりますが、主なものは以下のとお りです。 ① 労使間の合意による労働契約の解約 ② 労働者の一方的な意思表示による解約 期間の定めのない労働契約は、2週間前までに退職の申出をすれば、法律上辞 めることができます(民法第627条第1項)。 期間の定めのある労働契約の場合、契約期間満了前に退職することは、やむを 得ない事情がない限り、契約違反となります。 ③ 労働契約に期間の定めがある場合の期間の満了 ただし、期間の定めがある労働契約が反復更新されており、実質的に期間の定 めのない労働契約となっていると認められるときは解雇となることがあります (48頁(12)参照)。 ④ 休職期間の満了 ⑤ 定年 ⑥ 労働者の死亡 労働者は、退職時(解雇を含む。)に次の事項について、使用者に証明を求める ことができます(労基法第22条)。 また、解雇を予告された労働者は当該解雇の予告をなされた日から退職の日まで の間においても、使用者に対して解雇理由について証明書を請求することができま す。 ① 使用期間 ② 業務の種類 ③ その事業における地位 ④ 賃金 ⑤ 自己都合退職、勧奨退職、定年退職など労働者が身分を失った理由(解雇の場 合はその理由)

解雇と退職について

解雇・退職とは

退 職 時 の 証 明

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労働者保護の立場から、次のような解雇を制限しています。 ① 労働者の国籍、信条、社会的身分を理由とする解雇(労基法第3条) ② 労働者が業務上のけがや病気で休んでいる期間及びその後30日間の解雇(労基 法第19条) ③ 産前産後の女性が労基法第65条の規定で休業している期間及びその後30日間の 解雇(労基法第19条)。妊娠中や産後1年以内の解雇についても、事業主が妊娠、 出産、産前産後休業の取得等の理由による解雇でないことを証明しない限り無効 となります(均等法第9条第4項)。 ④ 労働者が労働基準法違反の事実を労働基準監督署などに申告したことを理由と する解雇(労基法第104条第2項) ⑤ 労働者が労働組合の組合員であること、組合に加入したり組合を結成しようと したこと、組合の正当な行為をしたことなどを理由とした解雇(労組法第7条第 1号) ⑥ 労働者が労働委員会に対し、不当労働行為の救済を申し立てたことなどを理由 とする解雇(労組法第7条第4号) ⑦ 労働者が育児休業の申出をしたこと、又は育児休業をしたことを理由として、 解雇等不利益な取扱いをすること(育児・介護休業法第10条) ⑧ 労働者が介護休業の申出をしたこと、又は介護休業をしたことを理由として、 解雇等不利益な取扱いをすること(育児・介護休業法第16条) ⑨ 労働者が公益通報をしたことを理由として、解雇等不利益な取扱いをすること (保護法第3条、第5条) ⑩ 労働者が裁判員として休暇を取得したことを理由として、解雇等不利益な取扱 いをすること(裁判員法第100条) 使用者が労働者を解雇する場合には、少なくとも30日前までに予告するか、30日 分以上の平均賃金を支払わなければなりません。ただし、天災事変その他やむを得 ない理由で事業の継続が不可能となった場合や、労働者の責任によって解雇する場 合は除外されます。この場合には所轄労働基準監督署長の認定が必要です(労基法 第20条)。 なお、次の労働者には解雇の予告を行う必要はありません(労基法第21条)。

雇 制

解 雇 の 予 告

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① 日々雇い入れられる者で雇用されてから1か月以内の者(1か月を超えて引き 続き使用される場合は除く。) ② 2か月以内の期間を定めて使用される者(2か月を超えて引き続き使用される 場合は除く。) ③ 季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者(4か月を超えて引き続 き使用される場合は除く。) ④ 試の使用期間中の者で、雇用されて14日以内の者 解雇に関する紛争の防止を図るには、基本的なルールをあらかじめ明確にするこ とが必要です。「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると 認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」としていま す(労契法第16条)。 使用者が、不況や経営不振などの理由により、解雇せざるを得ない場合に人員削 減のために行う解雇を整理解雇といいます。これは使用者側の事情による解雇です から、次の事項に照らして整理解雇が有効か否か厳しく判断されます。 ① 人員削減の必要性 人員削減措置の実施が不況、経営不振などによる企業経営上の十分な必要性に 基づいていること ② 解雇回避の努力 配置転換、希望退職者の募集など他の手段によって解雇回避のために努力した こと ③ 人選の合理性 整理解雇の対象者を決める基準が客観的、合理的で、その運用も公正であるこ と ④ 適正な手続 労働組合又は労働者に対して、解雇の必要性とその時期、規模・方法について 納得を得るために説明を行うこと

解 雇 の 理 由

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名 称 根 拠 選任しなければならない事業所 主 な 業 務 (ア)林・鉱・建設・運送業及び清掃業を営む従業 安全管理者及び衛生管理者等を 総 括 安 全 安衛法 員100人以上の事業場。(イ)製造・通信・電気・ガス 指揮し、安全教育や健康診断等 衛生管理者 第10条・水道・熱供給・自動車整備業及び機械修理業等を を実施し、指導する。 営む従業員300人以上の事業場。(ウ)その他の業 種を営む従業員1,000人以上の事業所 安全管理者 第11条上記(ア)、(イ)の業種であって従業員50人以上の 安全に係る技術的な管理を行う。 事業所 衛生管理者 第12条 従業員 50 人以上のすべての事業所 衛生に係る技術的な管理を行う。 産 業 医 第13条 従業員 50 人以上のすべての事業所 健康診断の実施や衛生教育など 医学的な指導を行う。 作業主任者 第14条高圧室内作業・有機溶剤作業等の危険有害作業を 危険有害作業に従事する従業員 行う事業所 を指揮監督する。 建設業及び造船業の元方事業者で、常時50人以上 複数の事業者が1つの場所で作 統 括 安 全 第15条(ずい道等の建設の仕事、橋梁の建設の仕事又は 業を行う場合の安全衛生につい 衛生責任者 圧気工法による作業を行う仕事にあっては、常時 て指揮監督する。 30人以上)の労働者が従事する事業場 安 全 衛 生 第16条統括安全衛生責任者の選任義務のある事業者以外 統括安全衛生責任者との連絡及 責 任 者 の当該作業所で作業する請負人 び関係者への連絡を行う。 事業主は、次の者を選任するとともに、従業員50人以上の労働者を使用する事業 所では、労使が協力して安全衛生対策を推進するため、安全委員会、衛生委員会又 は両委員会を統合した安全衛生委員会を設置しなければなりません(安衛法第17条 ~第19条)。 事業主は、「機械、危険物、電気のエネルギーなどによる危険を防止するための 措置」を始め、労働者の危険や健康障害を防止するために必要な措置をとらなけれ ばなりません(安衛法第20条~24条)。なお、これらの具体的な防止措置は労働安 全衛生規則に安全基準や衛生基準として定められています。 事業主は、労働者を雇入れたときや作業内容を変更したときなどには、安全衛生

労働者の安全と健康を守るために

安全衛生管理体制

危 害 防 止 措 置

労働者の就業に当たっての措置

第4章 安全と健康・安心を守る

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教育を行わなければなりません(安衛法第59条)。 また、事業主は、クレーンの運転等の一定の業務については、免許を有する者、 一定の技能講習を終了した者等でなければ就業させてはなりません。また、中高年 齢者など特に労働災害を受けやすい者の配置については、特別な配慮をしなければ なりません(安衛法第61条、第62条)。 事業主は、労働者に対し、次のような医師による健康診断を行わなければなりま せん(安衛法第66条)。また、有害業務を伴う作業所では作業環境測定を行わなけ ればなりません(安衛法第65条)。 (1)一般健康診断 ① 雇入れ時の健康診断(労働安全衛生規則第43条) ② 定期健康診断(労働安全衛生規則第44条) ③ 特定業務従事者の健康診断(労働安全衛生規則第45条) ④ 海外派遣労働者の健康診断(労働安全衛生規則第45条の2) (2)業務別特殊健康診断 ① 各特別規則によって定められている健康診断 ② 行政通達で示されている業務の健康診断 また、安衛法では、過重労働による健康障害を防止するため、長時間労働者に対 する面接指導を義務付けています(法律上の規定では、週40時間を超える労働が1 か月当たり100時間を超える場合は義務化、1か月当たり80時間を超える場合は努 力義務)。 平成26年6月に改正された労働安全衛生法により、新たに「ストレスチェック制 度」が設けられました。この「ストレスチェック制度」とは、労働者に対して行う 心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)や、検査結果に基 づく医師による面接指導の実施などを事業者に義務付ける制度(ストレスチェック が義務づけられるのは、常時50人以上の労働者を使用する事業場。50人未満の事業 場は当分の間努力義務)であり、平成27年12月1日に施行されました。 (1)ストレスチェック制度の特徴 ① 労働者の心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェックの実施) 検査結果を労働者自らが把握することで、ストレスの状況について気付きを

ストレスチェック制度とは

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行う。 ② 医師による面接指導制度 検査の結果、一定の要件に該当する労働者から申出があった場合、医師によ る面接指導を実施。 ③ ストレスチェックの結果の集団ごとの集計・分析 ストレスチェックの結果の集団ごとの集計・分析等に基づき、企業での職場 環境の改善につなげる。 (2)ストレスチェック実施に向けた全体の流れ 出典:厚生労働省HP「改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度について」より

ストレスチェック

と面接指導の実施に係る流れ

医師による面接指導の実施 実施者(医師、保健師等※)によるストレスチェックを実施 労働者から事業者へ面接指導の申出 相談機関、専門医への紹介 事業者から医師へ面接指導実施の依頼 医師から意見聴取 衛生委員会で調査審議 ストレスチェックの結果を労働者に直接通知 ※この他、相談窓口等についても情報提供 結果の事業者への通知に 同意の有無の確認 ストレスチェックの結果を 職場ごとに集団的分析 (実施者)面接指導の申出の勧奨 <面接指導の対象者> ストレスチェックと面接指導の実施状況の点検・確認と改善事項の検討 ※一定の研修を受けた看護師、 精神保健福祉士が含まれる。 (実施者) 事業者に結果通知 ※労働者の実情を考慮し、就業場所の変更、作業の転換、 労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を行う ※不利益取扱いの禁止 同意有りの場合 労働者に説明・情報提供 必要に応じて 全体の 評価 セルフケア ※必要に応じ相談窓口利用 事業者による方針の表明 (実施者) (労働者) (実施者) (実施者) ※以下は努力義務 ※申出を理由とする不利益取扱いの禁止 必要に応じ就業上の措置の実施 集団的分析結果を 事業者に提供 職場環境の改善のために活用 (実施者) 実 施 前 ス ト レ ス チ ェ ッ ク 面 接 指 導 集 団 分 析

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近年、労働者個人と使用者との間の労働問題を巡るトラブル、いわゆる「個別労 働関係紛争」が増加傾向にあります。 こうした労使間のトラブルは、当事者間の話合いによる自主的な解決が原則では ありますが、自主解決が困難な場合には、中立・公正な機関による迅速かつ適正な 解決を図るための援助が求められます。 このため、平成13年10月に「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」が施 行され、国や都道府県における、個別労働関係紛争の解決促進に向けた体制の整備 がされています。 愛知県労働委員会では、個々の労働者と事業主の間の雇用条件等に関するトラブ ル、いわゆる個別労働関係紛争を話合いにより解決することをお手伝いするため、 個人を対象とした「あっせん」を行っています。 ① あっせんは、労働者個人でも使用者でも申出ができます(無料)。 ② あっせんは、当事者双方の言い分をお聞きして紛争解決に結びつく合意点を探 り、話合いによって解決することをお手伝いする制度です。 ③ あっせんは、話合いによる紛争解決をお手伝いする制度ですから、当事者双方 が話合いによる解決を望んでいる場合に行います。 ④ 対象事案は、労働条件その他労働関係に関する事項について個々の労働者と事 業主との間の紛争です。 なお、次のような場合は、この制度を利用できません。 ア 紛争の内容があっせんに適さないとき (ア) 裁判所で係争中のとき、又は判決が確定したとき (イ) 同一の事案について、労働局など他の機関による手続きが進行中のとき イ 相手方があっせんに応じないとき ウ 労働者と使用者の間で話合いが行われておらず、労働紛争に至っていないと き

労使紛争を解決するために

愛知県労働委員会が行う個別労働関係紛争の解決援助制度

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愛知労働局では、前記の「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」に基づ き、愛知労働局に設置された紛争調整委員会が、職場における個々の労働者と事業 主の間の紛争(個別労働関係紛争)の円満な解決を図るためのあっせんを行ってい ます。 ① あっせんは無料です。 ② 当事者間であっせん案に合意した場合、受諾されたあっせん案は、民事上の和 解契約の効力をもつこととなります。 労働契約の存否その他の労働関係に関する事項について個々の労働者と事業主間 に生じた紛争を解決する労働審判制度が平成18年4月1日から実施されています。 ① 労働審判手続は、地方裁判所で行われ、裁判官(労働審判官)のほか労働関係 に関する専門的な知識を有する労働審判員2名が加わって組織される労働審判委 員会で行われます。 ② 当事者から労働審判手続の申立てがあった場合には、相手方の意向にかかわら ず手続きを進行させ、原則として調停により解決又は労働審判が行われます。 ③ 審理の回数は、特別な事情がある場合を除いて3回以内の期日で審理を終結し ます。 なお、調停もしくは労働審判は裁判上の和解と同一の効力を持ちます。

愛知労働局が行う個別労働関係紛争の解決援助

労働審判制度とは

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雇用保険とは、労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難とな った場合に必要な給付を行うほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場 合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定等を図ることを目 的としています。 原則として、1人でも労働者を雇用しているすべての事業所は加入しなければな りません。適用事業所に雇用されている労働者は、原則として全員適用の対象とな ります(雇用保険法第5条)。 詳しいことは、各事業所を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)(96頁参照) にお尋ねください。 (1)被保険者の種類 ① 一般被保険者 ②から④以外の者で適用事業所に雇用されている者 ② 高年齢(継続)被保険者 同一事業主の適用事業に被保険者として65歳に達した日の前日から引き続き 雇用され、その後も雇用されている者(なお、平成29年1月1日からは65歳以 降に新たに雇用される者も対象となりました(ただし、保険料の徴収は平成31 年度まで免除)。) ③ 短期雇用特例被保険者 季節的に雇用される者又は短期の雇用に就くことを常態とする者 季節的に雇用される者とは、季節的業務に期間を定めて雇用される者又は季 節的に入・離職する者をいいます。 短期の雇用に就くことを常態とする者とは、過去一定期間に2回以上1年未 満の雇用に就くことを繰り返してきた者をいいます。 短期雇用特例被保険者が同一事業主に引き続き1年以上雇用されたときは、 ①一般被保険者又は②の高年齢(継続)被保険者となります。 ④ 日雇労働被保険者 日々雇用される者又は30日以内の期間を定めて雇用される者 (2)被保険者となる要件 (1)の①及び②の者のうち、次の2つの条件を満たす場合は被保険者とな

労働保険(雇用保険・労災保険)について

雇 用 保 険 と は

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ります。 ① 1週間の所定労働時間が20時間以上であること ② 31日以上引き続き雇用されることが見込まれること なお、この場合、労働時間・賃金その他の労働条件が、就業規則、雇用契約 書、労働条件通知書等の文書で定められていることが必要です。 (3)保険料の負担 事業主が労働者(被保険者)に支払った賃金の総額に雇用保険率を乗じた額 で、その負担割合は厚生労働省ホームページでご確認ください。 (http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000159618.pdf) なお、保険料が免除される場合があります。 (4)失業等給付 ① 求職者給付(一般被保険者) ア 基本手当 雇用保険の一般被保険者が離職して、次の(ア)及び(イ)のいずれにもあては まるときは基本手当が支給されます。 (ア) ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極 的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人や ハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」 にあること。 したがって、次のような状態にあるときは、失業給付を受けることがで きません。 ・病気やけがのため、すぐには就職できないとき ・妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できないとき ・定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき ・結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき (イ) 原則として、離職の日以前2年間(疾病、負傷等の期間がある場合に は、その期間を含めて最大4年間)に賃金支払基礎日数11日以上の月が12 か月以上あること ただし、倒産・解雇等又は期間の定めのある労働契約が更新されなかっ たことその他やむを得ない理由により離職した場合は、離職の日以前1年 間に賃金支払基礎日数11日以上の月が6か月以上でも可。 基本手当日額は、離職前6か月間における平均賃金日額の約50~80%(60 歳から65歳については45~80%)です。

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算定基礎期間 1年未満 1年以上 5年以上 10年以上 20年以上 区 分 5年未満 10年未満 20年未満 30歳未満 90日 120日 180日 ― 30歳以上35歳未満 120日 180日 210日 240日 35歳以上45歳未満 90日 150日 240日 270日 45歳以上60歳未満 180日 240日 270日 330日 60歳以上65歳未満 150日 180日 210日 240日 所定給付日数は、離職の日の年齢、被保険者の区分及び被保険者であった 期間等に応じて次表のとおりです。 Ⅰ 一般の離職者(Ⅱ以外の理由の離職者。定年退職者。自己の意思で離職した者) 算定基礎期間 1年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上 90日 120日 150日 Ⅱ 倒産、解雇等により、再就職の準備をする時間的余裕がなく離職を余儀なくさ れた者(特定受給資格者)及び期間の定めのある労働契約が更新されなかったこ とその他やむを得ない理由により離職した者(特定理由離職者) ※ Ⅱの特定受給資格者及び特定理由離職者として手厚い給付日数が給付される こととなる方については、下記のホームページをご覧ください。 ・特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準 (http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000147318.pdf) また、倒産や解雇などの理由による離職者や、期間の定めのある労働契約が 更新されなかったことによる離職者で、特に再就職が困難だと公共職業安定所 長が認めた場合は給付日数が延長されます。 イ 傷病手当 離職後、公共職業安定所に来所し、求職の申込みをした後、疾病又は負傷の ため15日以上継続して職業に就くことができない場合、基本手当に代えて傷病 手当が支給されます(雇用保険法第37条)。 ウ その他 公共職業安定所長の指示により公共職業訓練等を受講している間は、基本手 当のほかに技能習得手当及び寄宿手当が受給できる場合があります(雇用保険 法第36条)。 ② 求職者給付(高年齢(継続)被保険者) 雇用保険の高年齢(継続)被保険者が離職した場合で、以下の場合に、基本 手当に代えて高年齢求職者給付金が一時金として支給されます(雇用保険法第

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37条の2)。 ア 離職により資格の確認を受けたこと イ 労働の意思及び能力があるにもかかわらず職業に就くことができない状態 にあること ウ 算定対象期間(原則は離職前1年間)に被保険者期間が通算して6か月以 上あること 給付額は、被保険者であった期間に応じて支給されます(雇用保険法第37 条の4)。 高年齢求職者給付金の支給額 算定基礎期間 基本手当の日額に乗じる日数 1年未満 30日 1年以上 50日 ③ その他 失業等給付には、前記の他、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付が あります。 求職者支援制度は、雇用保険を受給できない求職者の方が、職業訓練によるスキ ルアップを通じて早期就職を目指すための制度です。 制度の概要は、以下のとおりです。 ① 求職者支援訓練又は公共職業訓練を原則無料で受講できます(テキスト代など は自己負担となります。)。 ② 訓練期間中及び訓練終了後もハローワークが積極的な就職支援を行います。 ③ 収入、資産などの一定要件を満たす方に、訓練期間中「職業訓練受講給付金」 を支給します。 ア 職業訓練受講給付金について 特定求職者の方が、ハローワークの支援指示を受けて求職者支援訓練や公共 職業訓練を受講し、一定の支給要件を満たす場合、職業訓練受講給付金(職業 訓練受講手当と通所手当)を支給します。 (ア) 支給要件(以下のすべてを満たす方が対象) a 本人収入が月8万円以下(※1) b 世帯全体の収入が月25万円(年300万円)以下(※1、2) c 世帯全体の金融資産が300万円以下(※2)

求職者支援制度について

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d 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない e 全ての訓練実施日に出席している(やむを得ない理由がある場合でも、 支給申請の対象となる訓練期間の8割以上出席している)(※3) f 同世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない (※2) g 過去3年以内に、偽りその他不正行為により特定の給付金の支給を受け たことがない ※1 「収入」とは、賃金等の稼得収入の他、年金その他全般の収入を指し ます(一部算定対象外の収入もありますので、詳細はハローワークにお 尋ねください)。 ※2 「世帯」とは、本人のほか、同居又は生計を一つにする別居の配偶者、 子、父母が該当します。 ※3 「出席」とは、訓練実施日においてすべてのカリキュラムに出席して いる日を指します。また、やむを得ない理由により、遅刻・欠課・早退 をした場合で、訓練の2分の1以上に相当する部分を受講した場合は、 1/2日出席扱いとなります。 * 訓練期間中から訓練終了後、定期的にハローワークに来所し、職業相談 を受けることが必要です。 * 既にこの給付金を受給したことがある場合は、前回の受給から6年以上 経過していることが必要です(連続受講の場合を除く。)。 (イ) 支給額 ・職業訓練受講手当 月額10万円 ・通所手当 職業訓練実施施設までの通所経路に応じた所定の額(上限額あ り) ※ 支給申請の対象となる訓練期間(給付金支給単位期間における日数) が28日未満の場合は、どちらの手当も支給額を別途算定します。 ※ 通所手当は、最も経済的かつ合理的と認められる通常の通所経路・方 法による運賃等の額になります。 ご注意ください! ○ 求職者支援制度は、熱心に職業訓練を受け、より安定した就職を目指して求 職活動を行う方のための制度です。このため、一度でも訓練を欠席(遅刻・欠 課・早退を含む)したり(やむを得ない理由を除く。)、ハローワークの就職支 援(訓練終了後の就職支援を含む。)を拒否すると、給付金が不支給となるば かりでなく、これを繰り返すと、訓練期間の初日に遡って給付金の返還命令な どの対象となります。 ○ やむを得ない理由による欠席であっても、上記支給要件の5を満たさない(8 割以上出席がない)場合は、職業訓練受講給付金は支給されません。

参照

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