監査公表 ○平成23年度第2回定期監査結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 ○平成23年度行政監査結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
監 査 公 表
静岡市監査公表第16号 地方自治法第199条第1項、第2項及び第4項の規定による監査を行った結果は、次のとお りである。 同条第9項の規定により、これを公表する。 平成24年3月21日 静岡市監査委員 海 野 洋 同 杉 原 賢 一 同 佐 地 茂 人 同 中 山 道 晴 記 1 監査の種別 定期監査 2 監査の対象 局名等 部名等 課名等 都市局 都市計画部 開発指導課、市街地整備課、東静岡駅周辺整 備課、清水駅周辺整備課、大谷区画整理推進 課 建築部 住宅政策課、設備課 建設局 土木部 建設政策課、河川課 道路部 道路計画課、道路保全課、高規格道路推進課
静 岡 市 報
発 行 所 静岡市役所 編集兼発行人 静岡市長 発 行 日 毎月1日・随時 目 次葵区役所 総務・防災課、まちづくり振興課、戸籍住民 課、保険年金課、税務課、井川支所 葵福祉事務所 生活支援課、保育児童課、高齢介護課 消防局 警防部 警防課、救急課、指令課、航空課 会計管理者 会計室 静岡会計課、清水会計課 教育委員会事務局 教育部 教育総務課、教育施設課、学事課、学校給食 課、教育センター、静岡市立商業高等学校 選挙管理委員会事務局 議会事務局 議会総務課、議事課、調査法制課 3 監査の方法 財務に関する事務の執行、経営に係る事業の管理及び事務の執行が、適 正に執行されているかについて、合規性及び3E(経済性、効率性、有効 性)の観点から、関係書類の調査、現地調査、関係職員からの説明聴取の 方法により監査を実施した。 また、「消耗品の購入事務」を重点監査項目として設定し、監査を行った。 4 監査の範囲 平成23年4月1日から10月31日までに執行された事務事業 ただし、「消耗品の購入事務」については、平成22年度分も対象とした。 5 監査の期間 平成23年11月25日から平成24年2月2日まで 6 監査の結果 監査した結果、一部に指摘事項が見受けられたので、適切な措置を講じ られたい。 なお、重点監査項目及び各部局についての監査結果は、後述のとおりで ある。 (注) ⑴ 指摘事項とは、合規性、経済性、効率性、有効性の観点から改善を要する事項な ど、特に指摘すべき事項として、地方自治法の規定に基づき監査結果で報告し、公 表するものである。 ・合規性・・・法令、条例等に違反していないか。 ・経済性(Economy)・・・より尐ない費用で実施できないか。 ・効率性(Efficiency)・・・同じ費用で、より大きな効果は得られないか。 ・有効性(Effectiveness)・・・目的を達成し、効果を上げているか。 ⑵ 指導事項とは、上記以外で、軽微な誤りと認められる事項である。 ⑶ 3Eとは、経済性、効率性、有効性について、英語の頭文字をとって表現されて いる言葉である。
重点監査項目 「消耗品の購入事務」について 1 監査の目的 平成20年度に本市が実施した、国庫補助事務費に係る経理処理の自発的調査の結果、 不適正な経理処理が判明し、それとともに再発防止策が公表されたことから、平成22年 度、平成23年度の2か年の定期監査において、全課を対象に「消耗品の購入事務」を重 点的に監査することとした。 監査実施に当たっては、会計検査院が指摘する5項目(「預け金」、「一括払」、「差替え」、 「翌年度納入」、「前年度納入」)を不適正な経理処理と定義づけ、また、不適正な経理処 理を未然に防止するためには、組織全体として、内部統制機能が有効に機能しているこ とが不可欠であることから、第1回定期監査では、「消耗品の購入事務」とともに「内部 統制の整備・運用状況」を重点監査項目と位置づけ、監査結果を平成24年1月に公表し たところである。 第2回定期監査においても、「消耗品の購入事務」について、重点監査項目と位置づけ て、監査を実施した。 2 監査の方法 ⑴ 「消耗品の購入事務」について 地方自治法第199条第8項に基づき、取引業者に対して関係人調査を実施し、次の抽 出条件により、市の支払関係書類と業者の帳簿類を突合し、必要に応じて取引業者か ら聞き取りを行った。 (抽出条件) ア 平成23年3月1日から平成23年3月31日までの支出負担行為にかかるもの イ 平成22年度における市との消耗品の取引実績の上位10業者(※)にかかるもの ※ 上記抽出条件における10業者と監査対象課との取引件数は515件、金額は 9,921,629円であり、これに対して帳簿提供の協力が得られたのは9業者であり、 取引件数479件(93.0%)、金額8,953,776円(90.2%)であった。 3 監査の結果 ⑴ 「消耗品の購入事務」について 抽出した37課479件8,953,776円を監査した結果、不適正な経理処理のうち「差替え」 及び「前年度納入」が次のとおり認められた。 【指摘事項】 ア 「差替え」及び「前年度納入」について(経営管理局)
(ア) 「差替え」について 別表1のとおり、1課において1件3,280円の「差替え」が認められた。 (イ) 「前年度納入」について 別表1のとおり、4課において9件144,653円の「前年度納入」が認められた。 4 意見・要望事項 平成23年度の定期監査は、監査対象の96課を2回に分け、第1回では59課、第2回で は37課を対象として実施し、第1回の監査結果については、平成24年1月に公表したと ころである。 第2回においても、37課中4課において、不適正な経理処理が認められた。この結果、 第1回を含めた平成23年度全体では、96課中10課(10.4%)において、不適正な経理処 理が認められ、これは昨年度の94課中62課(66.0%)に比べ大幅に減尐していた。 平成23年度の定期監査において認められた不適正な経理処理の多くは、出先施設にお いて発生していた。また、私的流用ではなかったものの、「差替え」が第1回では保育園、 第2回では幼稚園と、いずれも出先施設において認められた。「差替え」は、実際に契約 した物品とは異なる物品に差し替えて納入させる行為であることから、容易に「差替え」 を可能とする仕組みが放置されれば、そのことが私的流用の発生を招く原因ともなりか ねない。これらのことから、出先施設において再発防止策が浸透しにくい状況が見受け られるため、再発防止策の徹底について、早急に取り組まれたい。 また、再発防止策への取組みに目を向けると、発注者と物品の納品を確認する検収者 を別の職員にしていない課が63課(65.6%)あるなど、取組みが組織全体に浸透してい ない状況であった。さらに、発注者と検収者を区分していたにもかかわらず、不適正な 経理処理が発生していた課が複数認められた。これは、書類上の整合を図るために形式 的に発注者と検収者を区分していただけで、実質的なチェック機能が働いていなかった ことによるものである。再発防止に当たっては、相互けん制が機能した実効性のある検 収体制を確立し、それを組織全体に徹底されたい。 「消耗品の購入事務」について、平成22年度から2か年にわたり監査を実施したが、 この間に、職員研修の実施など再発防止に関する様々な取組みが実施され、また、内部 統制機能を見直し、整備するため、平成23年度から経営管理局内に総合調整・内部統制 担当が設置されるなど、内部統制機能の強化が図られていた。不適正な経理処理は根絶 すべき問題であることから、今一度、発生原因を分析した上で再発防止策等のモニタリ ングを行い、適正な事務執行が行われるよう組織全体で取り組むことにより、市民から 信頼される市政を実現されるよう要望する。
別表1 不適正な経理処理の状況 局・部名等 課名等 調査対象 不適正な経理処理 差替え 翌年度納入 前年度納入 件数 金 額 (円) 件 数 金額 (円) 件 数 金額 (円) 件 数 金額 (円) 都 市 局 都市計 画部 開発指導課 5 30,059 0 0 0 0 0 0 市街地整備課 10 75,556 0 0 0 0 0 0 東静岡駅周 辺整備課 3 70,478 0 0 0 0 0 0 清水駅周辺 整備課 6 79,670 0 0 0 0 0 0 大谷区画整 理推進課 3 12,440 0 0 0 0 0 0 建築部 住宅政策課 16 148,705 0 0 0 0 0 0 設備課 8 93,963 0 0 0 0 0 0 計 51 510,871 0 0 0 0 0 0 建 設 局 土木部 建設政策課 0 0 0 0 0 0 0 0 河川課 10 64,485 0 0 0 0 0 0 道路部 道路計画課 10 46,737 0 0 0 0 0 0 道路保全課 16 181,628 0 0 0 0 0 0 高規格道路 推進課 4 14,918 0 0 0 0 0 0 計 40 307,768 0 0 0 0 0 0 葵 区 役 所 総務・防災課 13 170,467 0 0 0 0 0 0 まちづくり 振興課 9 19,101 0 0 0 0 0 0 戸籍住民課 14 247,844 0 0 0 0 1 930 保険年金課 7 62,019 0 0 0 0 0 0 税務課 19 223,525 0 0 0 0 0 0 井川支所 2 23,659 0 0 0 0 0 0
葵福祉 事務所 生活支援課 14 146,804 0 0 0 0 0 0 保育児童課 3 27,461 0 0 0 0 0 0 高齢介護課 7 91,303 0 0 0 0 0 0 計 88 1,012,183 0 0 0 0 1 930 消 防 局 警防部 警防課 3 21,910 0 0 0 0 0 0 救急課 1 6,000 0 0 0 0 0 0 指令課 3 190,262 0 0 0 0 0 0 航空課 3 44,066 0 0 0 0 0 0 計 10 262,238 0 0 0 0 0 0 会 計 管 理 者 会計室 静岡会計課 16 79,212 0 0 0 0 0 0 清水会計課 - - - - - - - - 計 16 79,212 0 0 0 0 0 0 教 育 委 員 会 事 務 局 教育部 教育総務課 26 321,799 0 0 0 0 0 0 教育施設課 185 5,050,401 1 3,280 0 0 6 137,993 学事課 5 15,525 0 0 0 0 0 0 学校給食課 24 225,695 0 0 0 0 1 3,750 教育センター 11 399,128 0 0 0 0 0 0 静岡市立商 業高等学校 8 276,637 0 0 0 0 1 1,980 計 259 6,289,185 1 3,280 0 0 8 143,723 選挙管理委員会事務局 8 429,168 0 0 0 0 0 0 議 会 事 務 局 議会総務課 7 63,151 0 0 0 0 0 0 議事課 - - - - - - - - 調査法制課 - - - - - - - - 計 7 63,151 0 0 0 0 0 0 第2回 計 ・・・① 479 8,953,776 1 3,280 0 0 9 144,653 (参考)第1回 計・・・② 627 10,292,568 2 8,000 3 18,126 4 7,865 平成23年度定期監査 合計 ①+② 1,106 19,246,344 3 11,280 3 18,126 13 152,518
(注) 前年度納入については、平成23年4月以降に執行されたものであるため、「調査対象」 欄の件数及び金額には含まない。 清水会計課分については静岡会計課で予算執行し、また、議事課及び調査法制課分 については議会総務課で予算執行しており、調査対象の該当がないため、「-」で表示 した。 (参考)平成22年度 第1回及び第2回定期監査における不適正な経理処理の状況 調査対象 不適正な経理処理 差替え 翌年度納入 前年度納入 1,291件 29,455,291円 - 308件 4,243,316円 23件 451,403円
都市局 都市計画部
1 監査対象課 開発指導課、市街地整備課、東静岡駅周辺整備課、清水駅周辺整備課、大谷区画整理推 進課 2 監査結果 監査した結果、次の5件の指摘事項について是正、改善を求めた。また、1件の指導事 項について別途指導した。 【指摘事項】 ⑴ 番町西土地区画整理清算金の滞納整理について(市街地整備課)・・・【合規性の観点】 番町西土地区画整理事業は完成から10年以上経過し、当初調定された清算徴収金3億 1,825万円のうち平成24年1月末現在の滞納額は149万円となっている。 清算金の徴収については、文書催告や、継続的な折衝を実施するほか、土地区画整理 法第110条の規定により、差押等の滞納処分をすることとされ、市税等と同様の滞納整理 が必要であるが、これらの滞納者に対して、平成22年度までは納付折衝等を行っている ものの、平成23年度は4月から9月までの半年間、文書催告や納付折衝等の滞納整理を 全く行っておらず、今年度、時効により消滅した債権が43万円となっていた。 ⑵ 静岡駅南口駅前広場ルノワール作品の有効活用について(市街地整備課)・・・【効率 性及び有効性の観点】 静岡駅南口駅前広場にある「勝利のヴィーナス」と「洗濯する女」の2体の彫刻は、 フランスの印象派画家ルノワールの作品である。これらの彫刻は、平成6年3月に、静岡駅南口駅前広場整備事業により、都市の玄関 口としての美観と人が集ま る広場のコミュニティ醸成 のため、明るく、親しみや すく、分かりやすく、かつ、 知名度が高い彫刻を「駅南 口広場のシンボル」とする 目的で設置されたものであ り、購入価格は2体合わせ て、1億2,900万円であっ た。 別表「ルノワール彫刻」に記載のとおり、彫刻はそれぞれ、世界に14体しか存在しな い第一級の芸術作品であるが、設置から18年が経過した現在、市民や観光客からの認知 度は、決して高いとは言えない状況にある。 これらの彫刻の設置場 所は、右記の配置図のと おりであるが、駅南口周 辺は、再開発事業などの 整 備 が 進 ん だ こ と に よ り、設置当時に比べ著し く状況が変化しており、 現在は、バスの利用者を 除き、人の動線上にない ため、駅南口を訪れた人 が立ち寄りにくい場所と なっている。 認知度を高めるためのPR活動であるが、市の発行する観光パンフレット等の刊行物 や市ホームページ及びそこにリンクされている(財)静岡観光コンベンション協会のホー ムページに彫刻についての紹介はされておらず、また、彫刻を活用したイベント等も実 施されたことはないなど、設置後から現在に至るまで、認知度を高めるための積極的な 情報発信は行われていない。 以上のような状況から、彫刻は、多額の経費を投資したにもかかわらず、その存在自 体が市民に浸透しておらず、当初の設置目的である「広場のシンボル」とはなり得てい ない状況にあると考える。 情報発信力が高く、世界的にも価値ある芸術作品を有しながら、それがほとんど活用 されていないことは、市としても大きな損失である。
静岡駅周辺は、南口、北口ともに再開発事業などの整備が進み、駅北口側には新たに 市美術館が開館するなど、彫刻をとりまく環境も大きく変化していることから、今後は、 「駅南口広場のシンボル」という当初の設置目的にこだわることなく、これを人が集ま るまちづくりの貴重な「戦略的観光資源」として捉え、最大限活用するための方策につ いて、早急に検討する必要がある。 なお、彫刻の財産上の所管は、現在も設置当時の都市局都市計画部市街地整備課のま まとなっているが、新たな活用に向けての検討は、所管の枠を超え、多角的かつ総合的 に行うことが必要である。 別表「ルノワール彫刻」 作品名 勝利のヴィーナス 洗濯する女 材質及び 形状 ・ブロンズ製 ・H180㎝×L110㎝×W58㎝ ・作品全14体の内の1体 ・ブロンズ製 ・H125㎝×L75㎝×W135㎝ ・作品全14体の内の1体 制作年 1914年 1917年 鋳造年 1990年 1989年 取得年月日 平成6年3月18日 平成6年3月18日 取得価格 74,000,000円 55,000,000円 他の所蔵先 (設置当時) (国内)岐阜県美術館 ほか (国外)カーニュ ルノワール美 術館、パリルーブル美術館ほか (国内)本市以外に所蔵例なし (国外)アムステルダム美術館、 ベルリン国立美術館ほか ⑶ 過年度分歳入の調定漏れについて(東静岡駅周辺整備課)・・・【合規性の観点】 市会計規則第40条第1項の規定により、出納閉鎖期日までに収入済とならなかった歳
入金があるときは、収入未済金として翌年度に繰り越すこととなっており、同規則同条 第2項の規定により、繰り越された歳入金で、繰り越された年度の末日までに収入済と ならなかったものは、直ちに翌年度に繰り越すこととなっている。それらの繰り越した 歳入金は、同規則第16条の規定に基づき、直ちに調定し、同規則第20条の規定により、 直ちに会計管理者に調定の通知をしなければならないが、過年度分の都市計画費雑入に おいて、これらの手続きがされていなかった。 ⑷ 積算金額の算定誤りについて(清水駅周辺整備課)・・・【合規性の観点】 市契約規則第10 条第2項の規定により、予定価格は適正に定めることとなっているこ とから、その根拠となる積算金額の算出に当たっては正確を期す必要がある。 しかしながら、清水駅東口イベント広場トイレ等清掃業務における委託料の積算金額 の算出については、見積結果に影響はなかったものの、消費税及び地方消費税が二重に 加算されていたため、正しい金額と比べ9,804円過大に積算されていた。 ⑸ 単独随意契約理由の合理性について(大谷区画整理推進課)・・・【合規性及び経済性 の観点】 市が契約する委託業務について随意契約による場合は、市契約規則第29条第1項の規 定により、原則として2者以上から見積書を徴取することとなっており、また、金額ご との見積参加者数については市独自の基準を定めている。 そのため、10万円を超えない契約や特別な理由が無い限り、単独随意契約により業務 を実施することはできないこととなっている。 浄化槽保守点検等業務については、その積算金額からすると2者程度から見積書を徴 取する必要があるにもかかわらず、委託先は、静岡市が出資している団体であることと、 公共施設の浄化槽保守点検業務に精通していることを理由に単独随意契約により業務を 実施していたが、当該業務の内容は、他の業者であっても受託可能な業務であることか ら、当該業務の単独随意契約の理由は、妥当性に欠けるものである。 競争を行うことで経費を抑制できる可能性があることや、業者に対する公平性などの 観点から、市契約規則に沿った手続が必要である。 意見・要望事項 ⑴ 開発行為等の許認可事務について(開発指導課) 都市計画法に基づく開発行為等については、主に市街化区域及び市街化調整区域にお いて建築物やゴルフコースなどの特定工作物を伴う一定規模以上の土地の区画形質の変 更を伴う行為に対して、開発許可の申請が義務付けられている。 この事務の流れとしては、まず、各種法令に基づく事項やその他の行政指導等につい て審査するため、概ね15課程度と現地調査や協議による事前審査を実施し、その後、申
請者は、開発行為許可申請を行い、特に問題等がなければ開発が許可され、工事が施行 されることとなる。 ただし、開発行為が行われる周辺地域の住民としては、予定される建築物の用途によ っては、何らかの利害関係が生じて、工事完了後に開発業者との間でトラブルが発生す る可能性もある。 このため、開発指導課の審査業務にあっては、必要に応じて設計者や関係課の事情聴 取を実施する等、チェック漏れによるトラブルが発生することのないように万全を期し て、許可権者の責務を果たされるよう要望する。 ⑵ 七間町通りの活性化について(市街地整備課) 葵区の七間町通りでは、戦前からあった歴史ある映画館街が移転等により1施設を残 すのみとなってしまった。この地区は映画館を中心として繁栄してきたため、その核と なる施設を失ったことで、集客力の低下が懸念されているところである。 映画館が撤退した跡地に上下水道局庁舎の建設が計画され、また、呉服町通りに複数 の再開発事業が動き出したことにより、それらによる効果も期待されるところであるが、 昨年10月にオープンした新静岡セノバ周辺の集客状況を見ると、以前の繁栄していた七 間町通りを取り戻すのは容易ではないと思われる。 伝統ある葵区の中心市街地のにぎわいを維持するためにも、七間町通りの活性化が必 要なため、この地区のにぎわい創出について早急に対策を講じられたい。 ⑶ 東静岡地区新都市拠点整備事業について(東静岡駅周辺整備課) 東静岡駅周辺土地区画整理事業については、平成5年度からの20年間に渡る事業であ り、事業完了まで残り1年余となっている。この東静岡駅周辺地区は第2次市総合計画 のなかで、静岡都心・清水都心とともに本市を牽引していく副都心として、両都心には ない都市機能を整備し、国内のみならず、世界にも誇れる新たな魅力を創造する交流拠 点としての都市づくりを行うとされている。 しかしながら、当地区の現状を見ると、高層マンションが立ち並び、市総合計画でう たわれている副都心とはかけ離れたまちづくりが進んでいる状況である。 また、本市は、「まちみがき戦略推進プラン」のなかで「求心力が強く、世界中から人 が集まるまち」、「災害に強く、安心・安全に人が暮らせるまち」という2つの都市ビジ ョンを掲げて、まちづくり事業を展開していくこととしている。 このような状況のなかで、今後、東静岡地区新都市拠点整備事業について、県との協 議が本格化していくことから、当地区のあり方についての考え方を東静岡駅周辺整備課 としても早急に検討されるよう要望する。 ⑷ 清水地区都市拠点総合整備事業について(清水駅周辺整備課) 清水港は、清水地区における産業基盤の重要な拠点であり、清水地区のシンボルであ るとともに、市全体としても最大のシンボル的な存在であると言える。 このことから、「清水地区都市拠点総合整備事業」においては、清水港とその周辺地域
の魅力を活かしたまちづくりを進める上で、清水港振興課等の関係各課と十分に協議連 携を図るとともに、清水港から得られる資源をいかに清水地区の中心市街地に誘引して いくかを念頭に置き、当該事業の推進を図られたい。 ⑸ 清算金の確実な徴収について(大谷区画整理推進課) 大谷区画整理事業については、昭和63年度に始まり、今年度に工事完了、来年度に換 地処分、清算金徴収などを実施し当該事業が完結する予定である。 市施行の区画整理事業においては、これまでの経緯から清算金の徴収にかなりの時間 を要している事例もある。 区画整理事業の公平性や事務処理の効率性の観点から、このようなことがないように 関係地権者に対しては、清算金に対する理解が得られるよう丁寧な説明を十分に行うと ともに熱意と誠意をもって、清算金徴収にあたられるよう要望する。
都市局 建築部
1 監査対象課 住宅政策課、設備課 2 監査結果 監査した結果、指摘事項はなかったが、1件の指導事項について別途指導した。 意見・要望事項 ⑴ 今後の市営住宅の建設のあり方について(住宅政策課) 本市の総人口及び生産年齢人口は、平成2年をピークに減尐に転じ、平成12年には老 年人口が年尐人口を上回るとともに、平成17年には自然減に転じるなど人口が減尐して いる状況にあるなか、市営住宅の供給に係る施策においても、これを踏まえた対応が必 要となっている。 このような情勢にもかかわらず、本市の市営住宅の入居における需要供給バランスを 見ると、場所によって状況は異なるが、需要としての空室募集に対する申込者数は依然 として多く、供給面において市営住宅が不足している状況となっている。 一方で、市営住宅は、定められた基準に則って建設されているが、平成になって建設 されたものの中には、占有面積や、間取りが、必要以上に恵まれた仕様のものも見受け られる。 市営住宅の設置の趣旨は、収入が低く、住宅確保が困難である方が安い家賃で生活で きるように国の補助金を受けて建設したものであることから、今後の市営住宅建設に際 しては、このことを踏まえ、市営住宅のあり方について十分検討されるよう要望する。⑵ 市公共事業コストの改善について(設備課) 市公共事業コスト構造改善対策では、平成21年度からの5年間において、平成19年度 と比較して各年度で改善率10%を目標に掲げている。 しかしながら、設備課での改善率は、平成21、22年度とも7%台と目標を下回ってい たことから、職員のコスト縮減に対する意識の更なる向上を図った結果、平成23年度で は、12.8%を達成しており、このことについては評価することが出来る。 ただし、本市の場合、建設している公共施設は、機能だけでなく過度に外観も重視し たものが見受けられる状況にある。 公共施設の場合は、見た目などの外観的なものよりも、市民の誰もが利用しやすく、 設備においても安全性が高く、性能の良いものが望ましいことから、公共事業のコスト 改善に当たっては、このような感覚のもと、県や他都市の公共施設のあり方なども研究 し、より一層効果的な公共事業コスト改善を推進されるよう要望する。
建設局 土木部
1 監査対象課 建設政策課、河川課 2 監査結果 監査した結果、指摘事項はなかったが、3件の指導事項について別途指導した。 意見・要望事項 ⑴ 局の防災対策と危機管理に関することについて(建設政策課) 建設局の組織は、土木部が5課体制、道路部が6課体制となっており、局内11課の業 務はそれぞれ非常に関連性の深い業務であるとともに、市の災害対応における重要な役 割を担っている。 昨年は、我が国では東日本大震災による大津波が発生し、また、本市では台風12号に より井川地区での1,000ミリを超す記録的な豪雤などによる大きな被害が生じている。 このような今後起こりうる災害への対応が本市の喫緊の課題となっているところであ るが、この課題を早期に解決していくことは困難であることから、これを最小限の被害 に止めるための具体的な対策が必要になっている。 こうしたことから、建設政策課は、建設局のとりまとめ課として、局内各課の連絡調 整と危機管理への対応を的確に処理していくとともに、局の防災体制の総括となってい る河川課と十分連携をとり、お互いの明確な責任分担のもと、日頃の業務上の点検や訓 練など、局内を効果的にとりまとめ、防災対策について的確に実施されるよう要望する。⑵ 災害に備えた河川等の危険個所修繕について(河川課) 昨年の台風12号及び15号では、井川地区や梅ケ島地区で土砂崩れや倒木によって道路 が寸断され、孤立集落が発生するなど大きな被害があった。 地球温暖化などの影響もあり、今後においても想定を超える災害の発生の可能性も考 えられるが、被害を最小限に抑えるためには、日頃から危険箇所等の状況を把握し、修 繕を実施しておくことが重要である。 そのため、特に災害の発生しやすい山間部の河川などについては、事前の危険箇所の 現場確認や定期的な修繕の実施など、日頃から万全の対策を講じられるよう要望する。
建設局 道路部
1 監査対象課 道路計画課、道路保全課、高規格道路推進課 2 監査結果 監査した結果、指摘事項はなかったが、8件の指導事項について別途指導した。 意見・要望事項 ⑴ 橋りょう整備事業について(道路計画課) 昨年の台風12号及び15号では、井川地区や梅ケ島地区で土砂崩れや倒木によって道路 が寸断され、孤立集落が発生するなど大きな被害があった。 このような災害は、今後も発生することが想定され、その際に懸念されることは、橋 脚等の崩壊による交通の遮断と、それに伴う災害復旧の遅れにより孤立する集落が発生 することである。 これらの被害を最小限に防ぐためには、橋脚等が大雤の濁流にも十分耐えられるよう な状態を保つことが必要であり、そのためにも点検整備を遺漏なく実施されるよう要望 する。 ⑵ 電線類地中化事業について(道路保全課) 本市が対外的に誇れるものの代表的なものは、市内の至る所で富士山を望めることで はないかと考える。かの徳川家康公もこの富士山の景観を大切にし、西国の大名が参勤 交代で駿府のまちを通る際、正面に富士山と駿府城が見えるよう現在の新通りを新たに 増設し、そのことにより駿府の町の威厳を示すとともに各大名を牽制したとのことであ る。 しかし、現状における本市の街並みは、看板類や電線類が妨げとなり、とりわけ電線 類は、富士山に限らず街並み全体の明るさや洗練された街という点において弊害となっている状況が見受けられる。 「求心力が強く、世界中から人が集まるまち」をめざしている本市にとって、この電 線類の地中化事業の推進は、重要な課題とも言えるので、そのことを念頭に、今後、当 該事業を積極的に推進されるよう要望する。 ⑶ 中部横断自動車道の整備促進について(高規格道路推進課) 本市は政令指定都市として、100万人を超える静岡都市圏を牽引する中心都市としての 役割を担うことが求められている。 清水港の機能強化や新東名高速道路、富士山静岡空港等の大規模社会資本整備が進め られてきているが、更に長年の懸案である中部横断自動車道が早期に整備され、日本海 側と清水港を有する本市が高速道路で繋がれば、大規模社会資本を活かしたまちづくり の推進として、経済効果も高まり、また、本市がめざす「活発に交流し価値を創り合う 自立都市」の実現についてもより確かなものとなる。 このようなことから、高規格道路推進課として、関係する各県・市や事業主体である 国及び中日本高速道路㈱と十分に連携をとりながら、一日も早い中部横断自動車道の整 備実現に努められるよう要望する。
葵区役所
1 監査対象課 総務・防災課、まちづくり振興課、戸籍住民課、保険年金課、税務課、井川支所 2 監査結果 監査した結果、次の1件の指摘事項について是正、改善を求めた。また、7件の指導事 項について別途指導した。 【指摘事項】 ⑴ 防災資機材等購入費に対する効果的な補助金交付について(総務・防災課)・・・【効 率性及び有効性の観点】 防災資機材等購入費に対する補助金交付事業は、各区における自主防災組織への育成 事業の一つで、その組織力向上のため、組織の育成と活動支援を目的としている。 補助の対象は、消火活動、救出活動、避難誘導、情報活動及び避難地運営上必要とさ れている防災資機材等(別表)の購入費について、自主防災組織からの申請に対し、1 年1回限り、補助率2分の1以内、限度額20万円の補助金交付を行うものである。 平成23年度現在、葵区には、自主防災組織が481団体あり、本年度は申請のあった165 団体に対して、16,710,000円の補助金を交付している。 補助金交付実績の状況について、平成18年度から平成23年度までの直近6年間の集計防災資機材の一例 結果は、次のとおりである。 表:直近6年間(平成18~23年度)の補助金交付回数別の団体数(葵区) 6年間の補助金交付回数 補助金交付の団体数 (自主防災組織481団体のうち) 6回の補助金交付 35団体( 7.3%) 5回の補助金交付 30団体( 6.2%) 4回の補助金交付 48団体(10.0%) 3回の補助金交付 42団体( 8.7%) 2回の補助金交付 56団体(11.6%) 1回の補助金交付 94団体(19.5%) 0回(補助金交付なし) 176団体(36.6%) 表のとおり6年間の自主防災組織の補助金交付回数別の団体数を見ると、葵区の 全481団体のうち、4回以上の交付回数は113団体(23.5%)であるが、1回又は0回は 270団体(56.1%)で、半数を超える団体が当補助制度を活用していない状況となってい た。 参考のため、今回の監査対象ではないが、駿河区及び清水区における過去3年間(平 成21~23年度)で、補助金交付が1回又は0回の自主防災組織について調査したところ、 駿河区では247団体のうち、154団体(62.3%)、清水区では、353団体のうち、221団体 (62.6%)で、葵区と同様の傾向となっており、市全体でも自主防災組織の半数以上が、 当補助制度をほとんど活用していない状況であることが判明した。 また、補助金交付手続きを確認した結果、現状の申請手続きでは、その資機材等が補 助対象であるかの判断しかできないため、形式的な審査しか行われておらず、各自主防 災組織の装備状況や、装備目的の確認などの実質的な審査が行われていなかった。 各自主防災組織が装備すべき 資機材等は、組織の規模や地域の 事情等によって、その種類や数量 などに多尐の差が生じることは あるものの、本来はどの自主防災 組織でも同等に装備されること が望ましいものと考える。そのた めには、各自主防災組織における 資機材等の装備の現状を十分考 慮しながら、補助金を交付してい くことが必要であると考える。 現状のまま、当補助制度を継続していった場合、今後、各自主防災組織の資機材等装
備状況に大きな地域差を生じることが懸念される。 自主防災組織への支援事業の真の目的は、地域における防災力、災害対応力の強化を 図り、地域住民の生命と安全を守ることであり、その支援事業の一つである当補助制度 において、地域により装備の充実度に大きな差が生じることは、税金を原資として補助 している以上、公平性の面からも問題があると考える。 東海地震等の大規模な地震が発生した場合、救援活動などの対応は、行政だけでは困 難であるため、各地域で活動する自主防災組織の存在は必要不可欠である。そのため、 当補助制度が果たす役割は重要であると考えるが、現状では有効的に機能しているとは 言い難い。 こうしたことから、当補助制度の活用状況が自主防災組織によって偏っている原因の 分析や、各自主防災組織における防災資機材等の装備状況の把握などをした上で補助金 交付を行うなど、交付手続きの見直しを行い、当補助制度がより効率的かつ有効的な制 度となるよう、危機管理部も含めて、早急に検討する必要がある。 別 表 防 災 資 機 材 等 応 急 資 機 材 (消火用資機材) 消火器(消火器薬剤を含む。)・消火器格納庫(取付費を含む。) (救出救助用資機材) バール ハンマー ウインチ 発動発電機 リヤカー チェンソー 担架 防災テント 一輪車・台車 エンジンカッター ジャッキ 防災用マット 組織用救急セット 防災用毛布 強力ライト 無線機器 車椅子 AED(自動体外式除細動器) (避難生活用資機材) 仮設トイレ(トイレ用消耗品を含む。) 浄水機(ろ水機) 簡 易 資 機 材 (消火用資機材) バケツ 小型動力ポンプ ホース 放水補助器具 砂袋 水消火器 (救出救助用資機材) スコップ のこぎり はしご・脚立 ロープ 掛矢 チェーンブロック ゴムボート 斧 水中ポンプ つるはし とび口 鉄線ばさみ もっこ 丸太 ペンチ なた 石み 鍬・すき 土のう袋 ホワイトボード 机・椅子
(避難生活用資機材) 防災用簡易ベッド なべ・やかん 拡声器 寝袋 間仕切り用板 カセットコンロ コードリール 組立水槽 ビニールシート ポリタンク 携行缶 ラジオ かま・かまど 燃料缶詰・乾電池 安 全 装 備 品 (安全装備品) 防災服 防塵マスク 革手袋 ケプラー手袋 標旗 腕章 安全靴 雤衣 ゴム長靴(踏み抜き防止加工) ヘルメット 意見・要望事項 ⑴ 区役所業務の円滑な執行について(総務・防災課) 総務・防災課は、本庁及び区役所間の連絡調整、区の庶務及び危機管理などを所管す る課として、葵区役所における中心的な存在である。 このため、日常業務においては、本庁の関係課との連携等を密にするとともに、葵区 役所各課、駿河区役所及び清水区役所とも常に良好な関係の下に的確な連絡調整を図り、 区役所としての機能をより一層高められるよう要望する。 ⑵ 自治会、町内会への対応について(まちづくり振興課) 自治会、町内会は、日常の市民生活に密着した組織である。特に今後の超高齢社会の 到来、また、東海地震等の大規模な地震の発生が叫ばれている状況下では、すべての市 民が地域という身近なところで、互いに支え合い、安心、安全を求めて生きていくため に、自治会、町内会が果たす役割は、一段と重要視されてきている。 このため、地域社会の主体である自治会、町内会関係の事務を所管するまちづくり振 興課としては、これら組織との連携を密にし、市行政と地域がそれぞれの役割と責任の 下で、相互に補完し、一体となって地域社会の活性化を推進していくことが、行政運営 を進めていくうえで重要である。このことから、自治会、町内会との協力関係の向上や 指導面等について、十分配慮して対応されるよう要望する。 ⑶ 窓口応対の充実について(戸籍住民課・保険年金課) 戸籍住民課及び保険年金課は、多くの市民が訪れる区役所の代表的な窓口であり、こ こでの市民応対は、区役所のみならず市役所全体の評価に繋がるものと考える。 このため、訪れた市民に対しては、「正確、迅速、親切、丁寧」な応対を基本としなが ら、来庁者への積極的な声掛けなど、日頃から気配りと思いやりの心を持ち、業務に臨 まれるよう要望する。
⑷ 市税等の収納率向上のための方策について(税務課) 本市は、平成22年度決算で、約82億2千万円と多額になっている市税等の収入未済額 に対する解消を図るため、税務体制の見直しとして、平成24年度に組織機構の改正を行 うこととしている。これは、各区に財政局税務部の直属組織として市税事務所を新設し、 区役所組織である税務課の事務を移管することにより、税務事務を税務部で一元化し、 効率的かつ機動的な執行体制を整えるとともに、税務職員のノウハウの共有化等を図り、 収納率の向上と市税収入の安定的な確保を目指すものである。 税務課は、市税等の徴収で最重要視されている現年度分の徴収を区役所組織の中で担 当してきたという実績もあるので、税務部の組織機構改正に対して、そのノウハウを十 分生かせるように、収納率向上のための改善策について積極的に提言等をされるよう要 望する。 ⑸ 井川支所別館の取壊しについて(井川支所) 井川支所別館は、昭和36年に建設され、旧井川村の議会及び教育委員会等に使用され たが、既に50年が経過し建物全体の老朽化が進んでおり、今後取壊す予定となっている。 そのため、耐震診断は行われておらず、現在は主に防災用品等の倉庫に使用している。 このような建物を倉庫代わりとして使用しているということは、東海地震等に限らず、 ひとたび大きな地震に見舞われた場合には、建物の倒壊等により、倉庫に保管している 防災用品等の被害のみならず、そこに居合わせた人達の人命にもかかわりかねない。そ のため、井川支所別館周辺の安全を確保するとともに、極力早い時期の取壊しに向けて 検討されるよう要望する。
葵福祉事務所
1 監査対象課 生活支援課、保育児童課、高齢介護課 2 監査結果 監査した結果、次の2件の指摘事項について是正、改善を求めた。また、5件の指導事 項について別途指導した。 【指摘事項】 ⑴ 過年度分歳入の調定漏れについて(生活支援課)・・・【合規性の観点】 市会計規則第40条第1項の規定により、出納閉鎖期日までに収入済とならなかった歳 入金があるときは、収入未済金として翌年度に繰り越すこととなっており、同規則同条 第2項の規定により、繰り越された歳入金で、繰り越された年度の末日までに収入済と ならなかったものは、直ちに翌年度に繰り越すこととなっている。それらの繰り越した歳入金は、同規則第16条の規定に基づき、直ちに調定し、同規則第20条の規定により、 直ちに会計管理者に調定の通知をしなければならないが、生活保護法第63条に係る返還 金及び同法第78条に係る徴収金並びに生活保護費返納金において、これらの手続きがさ れていなかった。 ⑵ 納期を経過した収入未済に対する督促について(生活支援課)・・・【合規性の観点】 生活保護費返納金において、納期を経過した収入未済に対し、市税外収入金に係る督 促等に関する条例第2条第1項の規定に基づき、納期限後20日以内に督促状により期限 を指定して督促しなければならないが、督促状を送付していなかった。また、生活保護 法第63条に係る返還金及び同法第78条に係る徴収金において、督促状の送付が納期限後 20日以降となり、遅延していた。 意見・要望事項 ⑴ 生活保護費の不正受給の防止について(生活支援課) 新聞報道によると、静岡県内で生活保護費の不正受給が急増し、受給件数は平成18年 度から平成22年度までの5年間でほぼ3倍に増え、金額は約2倍に膨らむ見通しであり、 この不正受給を防止できない理由としては、受給者の申告した収入額と課税調査結果の 突合に時間がかかることや、ケースワーカーの不足などが挙げられている。 本市においては、毎年ケースワーカーの増員が図られているものの、社会福祉法に基 づく職員の標準定数を満たしていない状況にある。そこで、平成24年4月から平成27年 3月までの任期付短時間勤務職員であるケースワーカーを採用することとしたところで ある。今後も引き続き人員の適正配置の実現に努めるとともに、職員の更なる資質向上 にも取り組まれるよう要望する。 ⑵ 児童虐待防止への対応について(保育児童課) 全国の児童相談所で対応した児童虐待相談対応件数は、平成22年度には過去最高とな った前年度の件数を大幅に更新している。 本市においても、各区福祉事務所内に設置した家庭児童相談室の相談件数が、平成18 年度に836件であったのに対し、平成22年度には1,285件と5年間で約54%の増となって いる。長引く不況などの影響もあり、今後も相談件数が増加する傾向にあると考えられ る。 こうした状況から、児童虐待に対する市の最前線の窓口として適正な対応ができるよ う、保健福祉子ども局の子育て支援課や子ども青尐年相談センターなどの関係課と十分 連携して業務に当たられたい。また、様々な関係機関の職員等で構成される静岡市要保 護児童対策地域協議会における実務者会議や個別ケース検討会議等を積極的に活用し、 職員の経験と専門性を高めるなどして児童虐待防止等、児童の健全育成を推進されるよ う要望する。
⑶ 高齢化社会への対応について(高齢介護課) 高齢者の一人暮らしによる買い物難民や孤独死の発生、地震等における災害弱者への 対応など、高齢化社会を迎えて多くの諸問題を抱えるようになってきている。こうした 社会の高齢化は、団塊の世代が65歳に達する2015年(平成27年)には、さらに大きな波 となって市民生活のあらゆる面に影響を及ぼすものと予想される。 高齢化社会における諸問題を解決していくためには、単に行政のみの対応だけでなく、 地域社会全体としての協力が必要不可欠となっている。とりわけ自治会・町内会の活動 に期待するところが大きいことから、日頃から自治会・町内会との良好なコミュニケー ションに意を注ぎ、十分な協力体制が得られるよう努められたい。
消防局 警防部
1 監査対象課 警防課、救急課、指令課、航空課 2 監査結果 監査した結果、次の2件の指摘事項について是正、改善を求めた。また、13件の指導事 項について別途指導した。 【指摘事項】 ⑴ 印刷物購入契約の分割について(救急課)・・・【合規性及び経済性の観点】 市が契約する物品等の購入について随意契約による場合は、市契約規則第29条第1項 の規定により、原則として2者以上から見積書を徴するものとするが、予定価格が10万 円を超えない物品購入の契約をするときは、これを1者からとすることができるとされ ている。 また、市事務専決規則第5条第1項の規定では、予定価格1件30万円以下のものは課 長専決、30万円を超えるものについては契約課長専決と定められている。 「救急隊観察搬送記録票」の印刷製本については、1者からの見積により、これまで 3回(1回につき80冊、94,500円)同一の業者から購入し、年度内にさらにもう1回購 入する予定であった。また、前年度においても4回に分けて同業者から購入していた(1 回につき80冊、94,500円。年間購入額378,000円)。 このように使用数がほぼ一定で年間必要数量の見込みが立ち、予定価格が年間30万円 を超えるものであれば、一括して契約課に契約手続を依頼すべきである。これにより競 争の原理も働き、経費を抑制できる可能性があることや、業者に対する公平性などの観 点からも、市規則に沿った手続きが必要である。⑵ 積算金額の算定誤りについて(航空課)・・・【合規性の観点】 市契約規則第10条第2項の規定により、予定価格は適正に定めることとなっているこ とから、その根拠となる積算金額の算出に当たっては正確を期す必要がある。 しかしながら、消防ヘリコプター点検整備業務における委託料の積算金額の算出につ いては、見積結果に影響はなかったものの、消費税及び地方消費税が二重に加算されて いたため、正しい金額と比べ641,462円過大に積算されていた。 意見・要望事項 ⑴ 「地震災害警防計画」の見直しについて(警防課) 東日本大震災を教訓に津波対策の抜本的な見直しが進められている東海、東南海、南 海地震のほかに、さらに浅い海溝の南海トラフ側に新たな震源域があることが関西大学 と京都大学などの研究グループによって指摘されている。この4つの地震が連動して発 生すると、今までの想定の2倍となる20メートル以上の巨大津波に襲われる可能性があ り、このことは国の中央防災会議における被害想定の見直しにも反映される見通しとの ことである。 東海地震等がいつ発生してもおかしくないと言われている中で、市民の危機感は相当 高まっている。長い海岸線や複数の港を有する本市においては、東日本大震災で津波に より多くの人命が失われたことを十分認識した上で、「地震災害警防計画」の早期見直し を確実に行われるよう要望する。 ⑵ 救急救命士の養成及び育成について(救急課) 巨大な津波が広範囲に被害を及ぼした東日本大震災は、多数の死者・行方不明者を出 すとともに、未だ収束の見通しが立たない東京電力福島第1原発事故など、甚大な爪痕 を残した。さらに東海地震等の発生がより現実味を帯びた今、国及び各自治体では、こ れまでの防災対策の大幅な見直しなど、減災に対する対策が急がれているところである。 被災者への救急医療においては、いかに救命率を高めていくかが最大の課題である。 このことから、消防局においては、警防隊、救急隊、航空隊等への救急救命士のさらな る配置拡大に向けて、多くの消防職員が救急救命士資格を取得することができるよう計 画的な隊員の養成を図られたい。 ⑶ 消防救急広域化における消防救急無線デジタル化について(指令課) 消防庁は平成28年5月31日までの消防救急無線の完全デジタル化を定めており、東日 本大震災を機に各自治体でも高性能なデジタル無線の導入機運が高まっている。このデ ジタル無線は、現在のアナログ方式に比べ雑音が尐なく、盗聴しにくいなどの利点のほ か、電波帯域の有効利用という観点もあるとのことである。 本市においては、現在、静岡地域(静岡市、島田市、牧之原市、吉田町、川根本町) の枠組みで、平成28年4月を目途に消防救急広域化を進めており、これに併せて、共同 で消防救急無線をデジタル化していくことになっている。このデジタル化の推進に当た
っては、消防救急広域化のメリットが最大限に生かされるよう、機器の性能を十分調査 するとともに、利用形態における効率性や費用対効果等も含めて検討されたい。 ⑷ 大規模災害に対する消防ヘリコプターの活動体制について(航空課) 平成23年に紀伊半島に大きな爪痕を残した台風12号及び15号は、本市の中山間地域に おいても、土砂崩れや倒木によって道路が寸断され、孤立集落が発生するなど大きな被 害をもたらした。 特に井川地区では、台風12号による総雤量が1,000ミリを超えるなど記録的な豪雤とな った。こうした想定外の風水害は、地球温暖化なども影響しているとされ、今後も発生 する可能性がある。 また、政府の地震調査委員会は、今後30年以内に東海地震が発生する確率を88%とす るとともに、東海、東南海、南海の各地震が連動して発生する可能性も指摘しており、 この場合甚大な被害が想定されるとのことである。 今後の本市における大規模災害への備えには、日頃から危機管理として緊張感を持っ て対応する必要があるが、被害状況等の情報収集活動や被災現場における消火・救急・ 救助の活動、孤立地域への救援物資輸送活動など、消防ヘリコプターの果たす役割はま すます重要視されていくと思われる。このため、大規模災害発生時は、広範囲に頻繁に 出動が要請されるということを念頭において、平常時から十分な訓練を積み、不測の事 態に備えられるよう要望する。
会計室
1 監査対象課 静岡会計課、清水会計課 2 監査結果 監査した結果、指摘事項はなかったが、1件の指導事項について別途指導した。 意見・要望事項 ⑴ 財務事務処理の適正化を図るための業務連携について(会計室) 平成23年度の定期監査は、通常の監査に加えて、昨年度に引き続き「消耗品の購入事 務」及び「内部統制の整備、運用状況」を重点監査項目と位置付けて実施した。 この重点監査項目の結果としては、不適正な経理処理が認められた件数が昨年度に比 べ大幅に減尐していた。これは、発注・検収の分離や職員研修の実施など、これまでの 再発防止に向けた取組みによるものであり、内部統制機能が一定の範囲で有効に機能し ていたと言える。しかしながら、通常の監査における指摘事項の件数は、年々増加傾向にあることから、 それらを市としていかに根絶していくかが今後の課題となっている。このため、会計室 においては、決算審査や定期監査等の結果を十分に把握した上で日常の支出負担行為の 確認や支出命令の審査に当たるなど、点検や指導に万全を期し、内部統制機能の一翼を 担われるよう要望する。
教育委員会事務局 教育部
1 監査対象課 教育総務課、教育施設課、学事課、学校給食課、教育センター、静岡市立商業高等学校 2 監査結果 監査した結果、次の7件の指摘事項について是正、改善を求めた。また、11件の指導事 項について別途指導した。 【指摘事項】 ⑴ 学校等用地に係る借地について(教育施設課)・・・【経済性の観点】 平成23年度現在、本市は学校等用地と して民地や国・県有地221件を借用して いる。 借地を有している学校数は、小学校、 中学校、幼稚園の全144校(園)中、55 校(園)であり、その内訳は、小学校87 校中42校(うち1校は児童不在により休 校中)、中学校43校中8校、幼稚園14園 中5園となっている。 また、本市における借地率(学校等用地全体に対する借地面積の比率)は7.1%となっ ており、これは政令市のほとんどが借地率0~3%となっている中、かなり高い比率と なっている。 これらの借地に対し、表1のとおり、毎年3億円近くの借地料を支出し、静清合併後 の平成15年度から23年度までの借地料累計は29億円に達しているが、借地に対する買収 交渉は、地権者からの相続等の理由による買い取り要求があるなど、緊急やむを得ない 場合を除き、積極的には行っていない状況である。表1 借地の状況 件 数 借地面積 平成23年度借地料 (年額) 民地(小・中・幼) 210件 123,728.81㎡ 265,832,857円 民地(教職員住宅) 2件 1,017.68㎡ 367,083円 国・県有地 9件 37,099.85㎡ 33,341,611円 計 221件 161,846.34㎡ 299,541,551円 これらの学校等用地の借地の状況について調査したところ、次のような事例が見受け られた。 ア 民地借地料の算定方法について 学校等用地における民地借地料の算定方法は、現在、固定資産税課税標準額の7% を標準的な算定方法としている。この算定方法については、旧静岡市では昭和48年度 まで原則として固定資産税課税標準額の8%としていたが、当時、課税標準額が高い 伸び率であったことから、昭和51年度には5.4%にまで引き下げされた。その後、地権 者の代表者からなる団体との交渉を重ね、昭和55年度から7%を採用している。また、 旧清水市では6.5~6.6%を採用していたが、静清合併の3年後である平成18年度に旧 静岡市の基準である7%に統一され、現在に至っている。 しかし、山間地域の一部においては、経過措置を設けているものの、過去からの借 地料を据え置きとしており、課税標準額の7%で算出するよりも高い借地料を支払っ ている状況となっている。 借地料を据え置きとしている事例は、本年度11件となっているが、固定資産税課税 標準額の7%により算出した借地料の10倍の額になっている事例もあり、仮にこれら をすべて固定資産税課税標準額の7%に統一することにより年間約120万円の削減が 図られることとなる。借地料が、土地の課税標準額の増減により変動する地権者がい る中、山間地域という特殊性を考慮したとしても、過去からの借地料を用いることは、 公平性に欠けているものと言わざるを得ない。 また、本市の基準では、新規における土地借地料は、固定資産税課税標準額の6% と示されているが、現在、学校等用地は、過去からの経緯で7%を採用している状況 にある。これを算定率6%にすることにより、さらに年間約3,700万円の削減が図られ ることとなる。 なお、参考に、本市における学校等用地以外の各施設の用地借地料の事例を調査し たところ、算定方法については、固定資産税評価額の5%を採用しているものや、固 定資産税課税標準額の6%、中には、基準を定めず過去からの経緯や交渉により借地 料を定めている事例もあり、その取扱いは統一されていない状況であった。
イ 用地の長期借用について 学校等用地については、学校等の創立当初から借り上げているものがほとんどであ るが、長期借用することにより支出する借地料が嵩み、土地の取得額に達することも 考えられる。そのため、最近の用地買収事例をもとに、長期借用と買収に係る経費を 表2のとおり比較した。 なお、比較にあたり、用地取得の際に地方債を発行しているものはその利子を加算 し、買収により固定資産税収入がなくなるため、その税額を差し引きした。 表2 長期借用と買収に係る経費の比較 学校等 取得金額① (地方債を発行し た場合は利子を 加算) 年間借地料② 固定資産税額 (年額)③ 賃 借 し て い た 場 合 の 実 質 負 担 額 (年額) ②-③…(A) 負 担 額 が 取 得 金 額 に 達 す る 年数 ①÷(A) A幼稚園 (H22買収) 61,885,000円 2,776,124円 680,223円 2,095,901円 30年 B小学校 (H18買収) 118,758,800 +31,565,555 =150,324,355円 5,036,754円 1,630,444円 3,406,310円 45年 C中学校 (H18買収) 21,242,520 +5,657,991 =26,900,511円 850,687円 275,460円 575,227円 47年 (注)年間借地料(②)及び固定資産税額(③)は、買収年度の金額を示す。 上記表2の比較により、地方債発行の有無により差が生じるものの、概ね30年から 50年間借地料を支払い続けることにより、取得金額に達することが判明した。 これらのことから、借地料の算定方法については、一部地域のみ特殊事情を考慮して いることも含め、現在の算定方法が妥当であるのか、借地料の適正化に向けた見直しに ついて検討すべきである。また、特に明確な方針もなく長期借用を続けることは、借地 料の経費が将来的に大きな負担となるだけでなく、安定した学校等の運営にも影響を及 ぼす可能性があるため、学校等の統廃合計画なども考慮した上で、長期的な視点から、 買収すべきか又は現状のとおり借用を継続すべきか検討し、学校等用地のあり方に関す る方針を明確に定める必要がある。 ⑵ 行政財産の目的外使用許可事務について(教育施設課)・・・【合規性の観点】 行政財産の目的外使用に係る使用料については、市行政財産の目的外使用に係る使用 料に関する条例第4条の規定により、使用前にその使用料を納付しなければならないと
されている。 しかし、安倍口幼稚園における電柱の支線設置に係る行政財産の目的外使用について は、6月1日からの使用にもかかわらず、使用開始後の7月に納付されていた。 また、行政財産目的外使用許可書において、使用料の納期は、納入通知書により指定 するとしているが、実際に発行された納入通知書には納期限を定めていなかった。 なお、同様の事例が他にも2件見受けられた。 ⑶ 積算金額の算定誤りについて(教育施設課)・・・【合規性の観点】 市契約規則第10条第2項の規定により、予定価格は適正に定めることとなっているこ とから、その根拠となる積算金額の算出に当たっては正確を期す必要がある。 しかしながら、学校水処理設備保守管理業務その1における委託料の積算金額の算出 については、見積結果に影響はなかったものの、単価の誤りにより、小学校プール浄化 設備(始業・随時含む)において111,000円過尐に積算され、小学校プール浄化設備(終 業・随時含む)において114,000円過大に積算されていた。 ⑷ 契約相手方への請求金額の誤りについて(学校給食課)・・・【合規性の観点】 市会計規則第16条の規定により、歳入を収入するに当たっては、収入すべき金額が法 令又は契約等に照らして適正であることを調査し、調定しなければならないとされてい る。 その収入に伴う納入通知書の発行に当たっては、金額等記入事項を十分確認し、誤記 による過誤納等が生ずることのないよう注意すべきである。 学校給食施設廃油引取業務の11月分廃油売払代金について、正しくは、21,250円であ るが、誤って27,550円で調定して納入通知書を発行したため、契約相手方へ過大な代金 を請求し、収入していた。 ⑸ 単独随意契約理由の合理性について(学校給食課)・・・【合規性及び経済性の観点】 ア 庵原学校給食センター合併浄化槽保守管理業務 市が契約する委託業務について随意契約による場合は、市契約規則第29条第1項の 規定により原則として2者以上から見積書を徴取することとなっており、また、金額 ごとの見積参加者数については市独自の基準を定めている。 そのため、10万円を超えない契約や特別な理由が無い限り、単独随意契約により業 務を実施することはできないこととなっている。 当該業務については、その積算金額からすると3者程度から見積書を徴取する必要 があるにもかかわらず、長年、当該施設の保守点検業務を行っており、知識、経験を 有する業者が最も妥当であるということを理由に単独随意契約により業務を実施して いたが、当該業務の内容は、他の業者であっても受託可能な業務であることから、そ
の単独随意契約理由には、合理性が認められなかった。 競争を行うことで経費を抑制できる可能性があることや、業者に対する公平性など の観点から、市契約規則に沿った手続きが必要である。 イ 由比学校給食センター汚水処理施設管理運転業務 アと同様に、当該業務については、その積算金額からすると3者程度から見積書を 徴取する必要があるにもかかわらず、合併前の由比町の時から施設の維持管理を請け 負っている業者が最も妥当であるということを理由に単独随意契約により業務を実施 していたが、当該業務の内容は、他の業者であっても受託可能な業務であることから、 その単独随意契約理由には、合理性が認められなかった。 競争を行うことで経費を抑制できる可能性があることや、業者に対する公平性など の観点から、市契約規則に沿った手続きが必要である。 ⑹ 郵便切手の管理について(静岡市立商業高等学校)・・・【合規性の観点】 公金の取扱いについては、市会計規則等の法令に基づく適正な管理に努めなくてはな らない。郵便切手等の金券類においても公金と同様に適正な管理が求められるところで ある。また、市公文書管理規程第5条、第26条により、切手、はがき等については、厳 重に保管し、郵便切手等受払簿にてその受払いの状況を明らかにしておかなければなら ないとされている。 事務室での郵便切手の管理において、月締めで所属長が残数確認の記名押印をしてい るにもかかわらず、郵便切手等受払簿の記載残数に対して、保有枚数が一致せず、100 円切手3枚、20円切手10枚が不足していた。 意見・要望事項 ⑴ 登呂遺跡及び登呂博物館の管理について(教育総務課) 登呂遺跡及び登呂博物館については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律と博 物館法の規定に基づき、現状その管理を教育委員会が所管している。 登呂遺跡は、終戦直後の日本では初めてとも言える大規模かつ組織的な調査がなされ、 これを契機として日本考古学の中心的組織である日本考古学協会が設立されるなど学史 的意義が大きく、また、弥生時代の生活形態を解明する上で、奈良県唐古遺跡、佐賀県 吉野ヶ里遺跡とともに、国内で最も重要な遺跡の一つとなっている。 また、登呂博物館は登呂遺跡と一体化した博物館として、登呂遺跡からの出土品を展 示保存するとともに、弥生時代の登呂の生活を体験する各種のイベントや講座を開催す るなど、登呂遺跡の発掘調査によって明らかにされた農耕稲作文化とその発掘調査がも たらした意義を、博物館の内外で様々に展開していくという役割を担っている。 こうした中、登呂遺跡及び登呂博物館は、遺跡の保存と後世への継承など学術的な活 用に留まることなく、戦略的観光資源としての活用など有意義で幅広い活用に努めてい