2000 年 3 月 期 アニュアルレポート
ア ニ ュ ア ル レ ポ ー ト
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2 0 0 0年 3月 期見通しに関する注意事項 このアニュアルレポートに記載されている、ソニーの現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通 しであり、これらは、現在入手可能な情報から得られたソニーの経営者の判断にもとづいています。したがって、これら業績見通しのみに全面的に依拠 することは控えるようお願いします。実際の業績は、さまざまな重要な要素により、これら業績見通しとは大きく異なる結果となりうることをご承知 おき下さい。実際の業績に影響を与えうる重要な要素には以下のようなものが含まれます。すなわち、(1)ソニーの事業領域を取り巻く経済情勢、特に 消費動向、(2)為替レート、特にソニーが極めて大きな売上または資産・負債を有する米ドル、ユーロまたはその他の通貨と円との為替レート、(3)特に エレクトロニクスビジネスで顕著な継続的な新製品導入と急速な技術革新、またゲーム、音楽、映画ビジネスで顕著な主観的で変りやすい顧客嗜好、 などを特徴とする激しい競争にさらされた市場の中で、顧客に受け入れられる製品やサービスをソニーが設計・開発し続けていく能力などです。ただし、 業績に影響を与えうる要素はこれらに限定されるものではありません。 保険 . . . 30 各分野のトピックス . . . 32 環境保全への取り組み . . . 36 役員 . . . 38 新任取締役、新任監査役、監査役 . . . 99
単位:百万円 単位:百万米ドル (1株当りの金額を除く) (1株当りの金額を除く) 1999年 2000年 2000年 会計年度 売上高および営業収入 . . . ¥6,804,182 ¥6,686,661 –1.7% $63,082 営業利益 . . . 348,212 240,627 –30.9 2,270 税引前利益 . . . 377,691 264,310 –30.0 2,493 当期純利益 . . . 179,004 121,835 –31.9 1,149 1株当り: 当期純利益−基本的 . . . ¥ 218.4 ¥ 144.6 –33.8% $ 1.36 −希薄化後 . . . 195.5 131.7 –32.6 1.24 配当金 . . . 25.0 25.0 0.24 会計年度末 資本勘定 . . . ¥1,823,665 ¥2,182,906 +19.7% $20,593 総資産 . . . 6,299,053 6,807,197 +8.1 64,219 従業員数 . . . 185,200 189,700 注記: 1. 米ドル金額は、読者の便宜のため、2000年3月31日現在の東京外国為替市場での円相場1米ドル=106円で換算しています。 2. 2000年3月31日現在の連結子会社は1,080社、持分法適用会社は81社です。 3. 全ての1株当りの金額は、2000年5月19日に行われた株式分割を反映し、修正再表示されています。 4. 2000年3月31日に終了した年度の1株当り配当金は、2000年6月29日の定時株主総会で承認予定の利益処分案にもとづき算出した ものです。 5. 2000年3月31日に終了した年度より、従来「売上高および営業収入」に含めていた持分法による投資損益を区分して表示しました。 この結果、1999年3月31日に終了した年度の売上高および営業収入、営業利益、ならびに税引前利益を2000年3月31日に終了した 年度の表示に合わせて組替え再表示しています。 6. 1999年3月31日に終了した年度の税引前利益および当期純利益には、退職給付目的信託への株式拠出益として、それぞれ587億円 および307億円が含まれています。 7. 1999年3月31日現在の従業員数(有期雇用者を含む)は、発表済の数字に集計漏れなどがあったため、既発表の数字よりも多くなって います。 増減率 2000/1999
2 2000年3月31日に終了した当年度は、ネットワーク時代において引き続き成長するための企業改 革をスタートさせたという意味で、ソニーにとって大きな節目の年となりました。 また、ソニーを創業し、半世紀の間ソニーの成長を支えてきた盛田昭夫ファウンダー・名誉会長が 1999年10月に逝去しました。 エレクトロニクス分野の回復と “プレイステーション 2” 導入の成功 当年度の連結売上は、円高の影響を受け前年度比1.7%減の6兆6,867億円、営業利益は30.9%減の 2,406億円となりました。しかしながら、現地通貨でみた当年度の連結売上および営業利益は増収増益 となり、ビジネスは好調に推移した年となりました。エレクトロニクス分野では、日本、米国、欧州、その 他地域、の全地域において、現地通貨でみて前年度比2桁の増収を達成しました。製品別には、家庭用 PC“VAIO(バイオ)”などの情報機器や、家庭用ビデオカメラ“デジタルハンディカム”、DVDビデオ プレーヤーなどのデジタルAV機器を投入し好評を博すとともに、半導体、電子部品も好調に推移しま
T O O U R
shareholders
株主の皆様へした。この結果、現地通貨でみたエレクトロニクス分野の売上は前年度比13%の増収、営業利益は前年 度比約2.3倍の増益となりました。 また、ゲーム分野では、2000年3月4日に“プレイステーション 2”を日本で発売し、3ヵ月足らずで 生産出荷台数は200万台を超えました。競争が厳しいゲーム業界の中で、日本における“プレイステー ション 2”の導入は成功したと考えています。 21 世紀、 ネットワーク時代を見据えた企業改革の継続 ソニーは、当年度の企業改革の成果を踏まえた上で、2000年度を「企業改革を加速する第2段階」 と位置づけ、マネジメント・チーム、経営モデル、エレクトロニクス事業など、それぞれについて新たな 改革をスタートさせました。 代表取締役会長 大賀 典雄 代表取締役社長 兼 CEO(最高経営責任者) 出井 伸之
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責任者)に安藤国威を任命し、副社長兼CFO(Chief Financial Officer−最高財務責任者)の●中 暉久を加えて新しいマネジメント・チームとします。このマネジメント・チームがブロードバンドに よる本格的ネットワーク時代に向けて、ソニーグループのネットワーク戦略を強力に推進していき ます。 社長兼COOに就任する安藤はグループの経営全般に責任を負うことになりますが、当面はコア・ビジ ネスであるエレクトロニクス事業の強化に取り組みます。 ネットワーク時代のグループ経営の理想的な姿をめざし、「統合と分極の経営」をさらに進めます。 ソニーグループとしての経営方針を決定し全体戦略を立案・推進するグループ本社から事業ユニット への権限委譲を一層進め、各ユニットの自主・自律的な事業運営を加速していきます。グループ本社 の役割は、ネットワーク環境を活用した新規事業を創造し、既存の事業および経営プロセスをネット ワークに対応したものへと転換するという、新たな時代に適合した企業体への変革を強力に進める ことです。そのため、グループ本社を「eHQ(eHeadquarters)」と位置づけ、その中にネット事業の 方針を決定するeMC(eマネジメント・コミッティー)、決定された方針を推進するeSONY推進本部を 設置するなど、変革の推進役としての役割を明確にします。 また、エンタテインメント分野において、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント社ならびにソ ニー・ミュージックエンタテインメント社の事業持株会社として、米国にソニー・ブロードバンドエン タテインメント社(SBE)を設立し、エンタテインメント事業のネットワーク化とコンテンツ価値の向 上を促進します。SBEは、他社との戦略的な提携も視野に入れたコンテンツ制作、ネットワーク配信事 業の強化に取り組んでいきます。
1999年3月に発表した「21世紀に向けた企業改革」は、当年度を改革の1年目として着実に実行さ れ成果をあげました。エレクトロニクス分野の強化・再編については、1999年4月以降、ホームネット ワークカンパニー、パーソナルITネットワークカンパニー、コアテクノロジー&ネットワークカンパ ニー、コミュニケーション システム ソリューション ネットワークカンパニーという4つのネットワー クカンパニーを設置し、競争力のある製品・サービスの開発・商品化を実施しました。同時に、本社から 代表取締役 出井 伸之 (会長 兼 CEO) 代表取締役 安藤 国威 (社長 兼 COO) 代表取締役 ●中 暉久 (副社長 兼 CFO) 「新マネジメント・チーム」 2000年6月29日に開催される定時株主総会において取締役として選任された後、 同株主総会終了後の取締役会にて上記役位が決定される予定です。
6 *EVA®(Economic Value Added)は米国スターン スチュワート社の登録商標。 携帯電話事業については、研究開発を除く設計・販売・マーケティング活動を一時休止するなど、事業の 選択と集中を進めました。生産事業所の再編では70ヵ所の事業所を2000年3月末で64ヵ所に削減す るとともに、電池事業におけるアルカリ1次電池などの成熟商品は外部への生産委託を開始するなど、 ソニーグループ内の生産効率を向上させました。 2000年度には、事業の選択と集中、生産事業所の再編と外部生産委託、サプライチェーンの構築、 人員調整などの構造改革を引き続き進めていきます。さらに、設計・生産・在庫管理・物流を担当する 新しい設計・生産プラットフォーム会社を、2000年度後半に設立する予定です。このような体制が 構築された暁には、ネットワークカンパニーは研究開発、ビジネス企画、商品企画、基本設計などビジネス を創造する事業体としての役割に専念することとなり、ネットワークカンパニーと設計・生産プラット フォーム会社それぞれの機能強化を図ります。 2000年1月には、グループとしての戦略の自由度を確保し、ネットワーク時代の事業環境の変化に 柔軟かつ迅速に対応するため、上場子会社㈱ソニー・ミュージックエンタテインメント、ソニーケミカ ル㈱、ソニー・プレシジョン・テクノロジー㈱の3社を100%子会社化しました。
企業価値創造の経営(Value Creation Management)を推し進めるために、1999年度よりエレ クトロニクス分野を中心に資本コストを反映させた経営指標であるEVA®を業績評価尺度として導入
しました。2000年度以降、ソニーグループの他分野にも拡大させ、事業計画、経営管理、投資のための 評価尺度として積極的な活用を図ります。特に、2000年度からはEVA®を取締役や執行役員への報酬
株主企業価値の創造に向けて 2000年3月末におけるソニー株式会社の株式時価総額は13兆円となり、前年同月末の4.5兆円 からおよそ3倍に増加しました。当年度における株式時価総額の増加は、ソニーに対する株主の皆様に よる期待の高さの現われと認識しています。 個人投資家の皆様がソニー株式を購入しやすいように、2000年3月末の株主名簿に記載された株主 の皆様に対して、1株当り2株の株式分割を2000年5月に実施しました。 2 0 0 0 年度以降も厳しい経営環境が続くと予想されますが、新しいマネジメント・チームにより ブロードバンド・ネットワーク時代に向けて企業改革を強力に実施するとともに、さらなる株主企業 価値の創造により株主の皆様のご期待に沿うよう全力を尽くしていきます。
2000年6月6日
代表取締役会長 代表取締役社長8 ファウンダー・名誉会長の盛田昭夫が、1999 年 10 月 3 日に逝去しました。 盛田は 1946 年に 井深 大 (元ファウンダー・最高相談役。 1997 年 12 月 19 日逝去)とともにソニーを創業以来、 製品開発からマーケティング、海外展開、人材育成など企業経営全般にわたり、つねに先頭に立って ソニーをリードしてきました。 いつも斬新な発想を 1958 年に、盛田は、商号を“東京通信工業株式会社”から“ソニー株式会社”に改めるとともに、 「商標は企業の生命」という考えから“SONY”のブランドを世界に広め、現在の高いブランドイメージ を確立させました。 1961 年に日本企業として初めて米国預託証券を発行、1970 年にはニューヨーク証券取引所に 上場するなど、盛田はソニーのグローバル化を実践してきました。 1966 年には『学歴無用論』を著わし、「企業は学歴偏重主義を改め、実力本位で個人を評価すべ きだ」との考えを打ち出しました。この考えは、日本の雇用慣行に対する問題提起として、大きな社会 的反響を呼びました。 また、盛田の旺盛な好奇心から生まれる斬新なアイデアは、ソニーを代表する数々の商品に活かされ ました。「いつでも、どこでも、手軽に自分の好きな音楽を外へ連れ出して楽しむ」という新しいコン セプトの下で生み出された“ウォークマン”は、再生専用小型ヘッドホンステレオ市場という新たなマー ケットを作り出し、これまでにない新しいライフスタイルを創造しました。 独自の研究開発、商品化によって、お客様に新しい楽しみを提案するという井深、盛田の会社設立 以来の精神は、創業後 50 年以上経た現在もソニーの中に生き続けています。
さらに、盛田は、技術と経営理念はグローバルに、日常活動はローカル・コミュニティに徹底して溶 け込んで、との考えを表わす「グローバル・ローカライゼーション」を唱え、当社の海外展開を積極的 に推進するだけでなく、日本電子産業の国際的な地位を高めることに大きく貢献しました。 国際舞台で日本を代表 盛田は、持ち前の行動力とその明るい性格で世界中に幅広い人脈を持ち、日本と諸外国のパイプ役を 務め、各国間との良好な経済関係の構築や日本の真の国際化に向けて、精力的な活動を続けてきまし た。 歯に衣を着せない率直さと誰にでもわかりやすい論理で、自分の意見と信念をはっきり主張する 盛田は国際舞台で活躍できる数少ない日本人であり、つねにその発言に注目が集まりました。 盛田は、日本の経済界を代表して日米財界人会議、日米欧委員会、世界経済フォーラム (ダボス会 議)などでの共同議長をつとめ、とりわけ、米国との貿易摩擦解消では、日米関係改善に向けて、経済 団体連合会(経団連)や日米諮問委員会(日米賢人会議)などで主導的な役割を果たしました。また、
1 0 インターネットに代表されるネットワークビジネスの世界では、1990年代半ばから始まった新興 ネットワーク企業による既存ビジネスの秩序への挑戦が起きた時期をネットワーク革命の第1フェー ズとすると、既存の大手企業がネットワークビジネスに乗り出した第2フェーズを経て、新興ネット ワーク企業と既存大手企業が提携・合併し、新しいビジネスモデルを提供する第3フェーズに入り、今 まさにブロードバンド・ネットワーク時代の幕開けを迎えようとしています。 ブロードバンド ・ ネットワーク時代にソニーの強みを活かす インターネット上では音楽配信やeコマース(電子商取引)などのサービスが既に始まっていますが、 ブロードバンド・ネットワーク時代では、ADSL、ケーブル、光ファイバー、デジタル放送などの大容量・ 高速通信インフラを用いることによって、映像や音楽などの大容 量データを瞬時に簡単にやり取りできるようになります。イン ターネットでのコンサート中継や映画鑑賞、さらに個人が制作し たコンテンツをインターネットを通じて世界に配信するパーソナ
message
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CEOが語るブロードバンド・ネットワーク時代における戦略ル・ブロードキャスティング(個人放送局)が実現する日もそう遠くはありません。ネットワークがブ ロードバンド化する今こそ、ネットワークにつながるハードウェアを提供するエレクトロニクス事業 に加え、音楽・映画・ゲームの製作・配信サービス、保険・ファイナンスサービスなどネットワークを通し て提供できるさまざまなコンテンツを事業として持つソニーの強 みが活かせると考えます。 ネットワークで進化するエレクトロニクス ソニーは、デジタルテレビ/デジタル放送チューナー、家庭用PC “バイオ”、“プレイステーション 2”、モバイル端末の4つのエレク トロニクス製品を、ネットワークの世界への入り口すなわちゲー トウェイとして位置づけ、あらゆるコンテンツ・サービスと結び ついた新たな楽しみを実現できるよう商品開発を加速していき ます。 ソニーは、ネットワークからゲートウェイを介して入手した コンテンツあるいはAV機器で撮影・録音したコンテンツを、家庭 内のエレクトロニクス製品で手軽に楽しむことができるホーム ネットワークの構築およびモバイル端末を使って屋外でも楽しめるモバイルネットワークの構築をめ ざします。そのため、デジタルAV機器やPCなどを簡単に接続できる規格IEEE1394(ソニーは名称と して“i.LINK”を提唱)やフラッシュメモリーを用いた超小型記録・再生メディア“メモリースティック”
1 2 ブロードバンド・ネットワークの時代を迎えても、「使って楽しいモノを提供する」というソニーの 基本的な企業姿勢は変わりません。人々はコンテンツ・サービスだけでなくエレクトロニクス製品 すなわちハードウェア自身にも価値を求めるようになると考えます。洗練されたデザイン、誰もが使い やすい機能、わくわくするような新しいコンセプトの商品。ソニーが得意とするモノ作りの技術・ノウ ハウを活かし、魅力的な商品の創造に今後も努めていきます。 コンテンツとサービス 音楽・映画・テレビ番組などに関しては、ブロードバンド・ネットワーク時代においてもその価値を 高めていくため、他社との戦略的提携も視野に入れたコンテンツ制作、ネットワーク配信事業の強化に 取り組んでいきます。2000年4月、ソニーは米国ソニー・ミュージックエンタテインメント(SMEI)社 ならびにソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)社の事業持株会社として、ソニー・ブロード バンドエンタテインメント社を米国に設立し、エンタテインメント事業の機動的な経営形態を構築し ました。
SER VICES, SONY’S HARDWARE
IN THE BROADBAND ERA
CONNECTS PEOPLE TO A NEW
broadband
1 4 ソニーは、㈱ソニーファイナンスインターナショナル、ソニー生命保険㈱、ソニー 損害保険㈱という金融子会社を手がけてきましたが、これら金融サービス事業はネット ワーク型事業とも位置づけることができます。さらに、ソニーがネットワーク事業を行う 上で大変重要な戦略性の高いプロジェクトとして、ネットワーク時代において「便利さ を提供していく」ネットワーク銀行設立の準備も始めました。ソニーはこれら金融サー ビス事業を、エレクトロニクス、エンタテインメントと並ぶ基幹事業のひとつとして位置づけ、ネット ワーク環境下での魅力的なサービスの提供をめざします。 ネットワーク・プラットフォームの構築 エレクトロニクス製品などのハードウェアのeコマースに加え、ネットワークを通じたコンテンツの 流通、サービスの提供のためには、ゲートウェイとしてのハードウェアとコンテンツ・サービスとを 結びつけるネットワーク・プラットフォームの構築が重要です。 1996年にインターネット・サービス・プロバイダーとして日本でサービスを開始した“So-net (ソネット)”は、インターネット上でのコンテンツ・サービスの提供に力を入れていますが、今後は、 放送コンテンツとインターネットを融合させた高付加価値サービスの提供を行うなど、メディア・ ブランドとしての地位の確立をめざします。
“ プ レ イ ス テ ー シ ョ ン 2 ”発 売 に あわ せ て 日 本 で 誕 生 し た “PlayStation.com(プレイステーション・ドット・コム)”は、 インターネット上でハードウェア、ソフトウェアの販売を中心としたeコマースを手がけていますが、 近い将来ゲームソフトなどのさまざまなコンテンツをネットワーク上で配信することも視野に入れて います。 2000年2月には、日本においてソニー製品のマーケティング、販売と関連サービスの提供を行う “SonyStyle.com(ソニースタイルドットコム)”を開設しました。パソコンや携帯電話などを使って 同サイトにアクセスしたお客様に、ニーズや嗜好にあった製品、情報、サービスなどを総合的に提供し ます。 ブロードバンド ・ ネットワーク時代における企業価値創造 ソニーはブロードバンド・ネットワーク時代に対応した戦略を加速するとともに、基幹事業である エレクトロニクスビジネスの基盤を強化するために、IT技術を使った設計、生産、物流、販売などの事業 革新を行っていきます。ソニーはハードウェアを製造するメーカーとしての企業価値と、音楽、映画、 ゲーム、金融サービスといったネットワーク上で新たな付加価値を生み出すコンテンツ・サービスを 提供する企業としての価値とをあわせ、ブロードバンド・ネットワーク時代に、ソニーグループ全体の 企業価値をますます高めていくことができるものと考えています。
1 6 エレクトロニクス 売上高* (単位:十億円)
over view
00 99 98 97 96 4,396 4,356 4,380 3,931 3,283 00 99 98 97 96 631 760 700 408 201 オーディオ、ビデオ、テレビ、情報・通信、電子デバイス・その他から構成される エレクトロニクス事業 オーディオ―MDシステム、CDプレーヤー、ヘッドホンステレオ、パーソナルコンポー ネントステレオ、ハイファイコンポーネント、ラジオカセットテープレコーダー、テープ レコーダー、ICレコーダー、ラジオ、ヘッドホン、カーオーディオ、業務用オーディオ機 器、オーディオテープ、録音用MDなど ビデオ―8 ミリ/デジタルエイト方式ビデオ、D V 方式ビデオ、V H S 方式ビデオ、 DVDビデオプレーヤー、デジタルスチルカメラ、放送用・業務用ビデオ機器、ビデオ テープなど テレビ―カラーテレビ、プロジェクションテレビ、フラットパネルディスプレイ、パーソ ナルLCDモニター、カーテレビ、業務用モニター/プロジェクターなど 情報・通信―コンピューター用ディスプレイ、パーソナルコンピューター、コンピュー ター周辺機器、データメディア、IC記録メディア、衛星放送受信システム、携帯電話、 家庭用電話、カーナビゲーションシステム、ビデオプリンターなど 電子デバイス・その他―半導体、LCD、電子部品、ブラウン管、光学ピックアップ、電池、 FAシステム、日本におけるインターネット関連事業など ゲーム 売上高* (単位:十億円) 主としてソニー・コンピュータエンタテインメントによる家庭用ゲーム機およ びソフトウェア事業音 楽 売上高* (単位:十億円) 00 99 98 97 96 665 717 658 564 499 00 99 98 97 96 492 546 644 438 317 00 99 98 97 96 380 339 291 228 207 123 85 88 89 80 ソニー・ミュージックエンタテインメント社(SMEI)および㈱ソニー・ミュー ジックエンタテインメント(SMEJ)による音楽ソフトウェア事業 SMEIは、コロンビア・レコーズ・グループ、エピック・レコーズ・グループ、レガシー・レコーディングス、 ラウド・レコーズ、ニュー・テクノロジー・アンド・ビジネス・ディベロップメント、ソニー/ATVミュー ジック・パブリッシング、ソニー・クラシカル、ソニー・ディスコス、ソニー・ディスク・マニュファクチャ リング、ソニー・ミュージック・ディストリビューション、ソニー・ミュージック・インターナショナル、 ソニー・ミュージック・ナッシュビル、ソニー・ミュージック・スペシャル・プロダクツ、ソニー・ミュー ジック・スタジオズなどから構成される。 SMEJは、ソニーレコード、エピックレコード、キューンレコード、エスエムイージェー・アソシエイ テッド・レコード、エスエムイージェーインターナショナルなどから構成される。 主としてソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)による映画およびテ レビ番組等の事業 SPEは、コロンビア・トライスター・モーション・ピクチャーズ・グループ(コロンビア・ピクチャーズ、 スクリーン・ジェムズ、ソニー・ピクチャーズ・クラシックス、ソニー・ピクチャーズ・リリーシング、コ ロンビア・トライスター・フィルム・ディストリビューターズ・インターナショナルからなる映画製作・ 配給部門)、コロンビア・トライスター・テレビジョン・グループ(コロンビア・トライスター・テレビジョ ン、コロンビア・トライスター・テレビジョン・ディストリビューション、コロンビア・トライスター・イ ンターナショナル・テレビジョン、ゲーム・ショー・ネットワークからなるテレビ番組制作・配給部門)、 コロンビア・トライスター・ホーム・ビデオ、ソニー・ピクチャーズ・デジタルエンタテインメント、ザ・ デジタル・スタジオズ・ディビジョン、ソニー・ピクチャーズ・スタジオズ、ザ・カルバー・スタジオズな どから構成される。 主としてソニー生命保険㈱およびソニー損害保険㈱による保険事業 リースおよびクレジットカード事業、日本における衛星放送関連事業、都市型エ ンタテインメント・商業複合施設事業およびその他の事業 映 画 売上高* (単位:十億円) その他 売上高* (単位:十億円) 保 険 収入* (単位:十億円)
1 8 ブロードバンド化による本格的なネット ワーク時代の到来を目前にして、ソニーの エレクトロニクス事業を担う4つのネット ワークカンパニーは、前年度から取り組ん できた事業の選択と集中、生産事業所の再 編、人員調整などの構造改革を着実に進め るとともに、ブロードバンド・ネットワーク に対応したA V 製品の開発や、ネットワー ク・プラットフォームの構築により、お客様 に新しい楽しみやライフスタイルを提供し ていきます。 エレクトロニクス事業の強化 ・ 成長に取り組む 4 つの ネットワークカンパニー ホームネットワークカンパニー(HNC) の主な製品分野は、テレビ、据置型ビデオ、 オーディオです。当年度、平面ブラウン管搭 載のカラーテレビ“ベガ”シリーズの商品ラインアップ拡充や、デジタルシアターを家庭で手軽に楽 しむことができる大画面・高画質のプロジェクションテレビおよびDVDビデオプレーヤーなどのデ ジタルAV製品の商品導入に注力し、売上を拡大しました。一方、据置型ビデオは、価格競争の激化や 市場の成熟化が進んでいることから、売上が低調に推移しました。また、ドイツにおけるカラーテレ ビの生産事業を1999年12月末で終了するなど、既存事業の再編を進めました。 パーソナル IT ネットワークカンパニー NC プレジデント 井原 勝美 ホームネットワークカンパニー NC プレジデント C C C C C篠 静雄 コミュニケーション システム ソリューション ネットワークカンパニー NC プレジデント 小寺 淳一 コアテクノロジー & ネットワークカンパニー NC プレジデント 中村 末広 ビジネスレビュー エレクトロニクス
electronics
家庭用ビデオカメラ“デジタルハンディカム”の新機種は、 総画素数 107 万画素のメガピクセル CCD や 3.5 型液晶 モニターを搭載し、8 時間の連続撮影が可能です。HNCは、AV製品のデジタル化を推進するとともに、デジタル・ネットワーク環境に対応した新し い楽しみの創造に取り組んでいます。当年度においては、著作権保護に対応したIC記録メディア“マ ジックゲート メモリースティック”を採用し、振動に強く、携帯 性に優れた“メモリースティック ウォークマン”を日本および 米国において発売しました。また、米国において、お客様の嗜好 にあわせたテレビ番組の自動録画サービスを展開するティー ボ社、ニューヨーク地域でケーブルテレビサービスを運営する ケーブルビジョン社とそれぞれ提携しました。HNCは、ティー ボ社のサービスに対応し、テレビ番組の録画用ストレージに ハー ドディスク を採用し たデジタ ル・ネットワ ーク・レコー ダーを、2000年5月に発売しました。また、映画・テレビ番組 のビデオ・オン・デマンドや双方向ゲームなどが楽しめるデジ タル放送受信チューナーを、ケーブルビジョン社に約300万台 供給する予定です。 パーソナルITネットワークカンパニー(PNC)の主な製品分 野は、家庭用ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、通信機器、 家庭用PCです。当年度、アナログ方式の8ミリビデオカメラに 代わり、DV方式ビデオカメラおよびデジタルでの録画・再生に 加えアナログで記録された8ミリテープの再生も可能なデジタ ルエイト方式ビデオカメラの売上が好調でした。また、独自の 新機能を採用し、洗練されたデザインの家庭用PC“バイオ”シ リーズが日本、米国、欧州において大きく売上を伸ばしたほか、 IC記録メディア“メモリースティック”やフロッピーディスク を記録媒体にしたデジタルスチルカメラが好評を博しました。 その一方で、不振が続いていた北米のデジタル携帯電話につい ては、研究開発・アフターサービスを除く設計・販売・マーケティング活動を1999年9月末で一時休 止し、日欧の携帯電話事業にリソースを傾注するなど、ビジネスの選択と集中を進めました。 PNCは、デジタル・ネットワーク時代における新しい楽しみを提供するために、新たな製品カテゴ リーの開拓に取り組んでいます。1999年11月、米国パームコンピューティング社と、AV機能を持 つ次世代携帯端末の共同開発を開始し、2000年度後半をめどに商品化を予定しています。 コアテクノロジー&ネットワークカンパニー(CNC)の主な製品分野は、半導体、記録メディア、電 池、電子部品、コンピューター周辺機器、回路基板、生産システムです。当年度、ソニー・コンピュータ エンタテインメントと共同で、“プレイステーション 2”向けに、その核となる半導体である描画プロ セッサ“グラフィックス・シンセサイザ”や、DVDとCDの両フォーマットに対応した2波長半導体 1 9 9 9 年 1 2 月に発売した“ メモリース ティック ウォークマン”は、著作権保護に 対応した IC 記録メディア“ マジックゲート メモリースティック”を音楽の記録媒体と して採用し、音楽の新しい楽しみ方を提案 しました。著作権を保護したデジタル音楽 配信技術の標準化を進めるためのコンソー シアム SDMI(Secure Digital Music Initiative)の規格に準拠した、業界初の 製品です。
2 0 競争力を高めるとともに、既存事業についてはさらなる事業の選択と集中を推進し、強化を図ってい きます。CNCは、社内および社外への製品供給を積極的に行っていくことで収益を追求していくとと もに、デジタル・ネットワークAV機器の商品競争力の向上に欠かせない次世代キーデバイスを供給 することで、ソニーグループの株主企業価値向上に貢献していきます。 ソニーは1999年10月、ブロードキャスト&プロフェッショナルシステム(B&P)カンパニーと デジタルネットワークソリューション(DNS)を統合し、コミュニケーション システム ソリューショ ン ネットワークカンパニー(CSNC)を新設しました。CSNCは、B&Pカンパニーが放送用・業務用 機器ビジネスを通じ長年培ってきた技術力・マーケティング力と、DNSが蓄積してきたネットワー ク要素技術・配信プラットフォーム技術・サービスビジネスのノウハウを融合させることにより、既 存ビジネスの拡大およびブロードバンド・ネットワーク時代に対応した新しいビジネスの創出を図っ ていきます。 放送用ビデオ機器の分野では、取材から編集、送出 までのシステムをフルラインアップで提案しており、 業界のリーディングカンパニーとして世界中のお客 様から高い評価を得ています。当年度、米国4大ネッ トワーク局のひとつであるNBCから“MPEG IMX” VTRを含む総額17億円のデジタル放送機器を受注 したのをはじめ、ドイツの放送局BRとオーストリア の放送局ORFからも、次世代のデジタルシステム構 築のためにVTRやカムコーダーなど多数の“MPEG IMX”機器を受注しました。HD機器のビジネスでは、 メキシコ最大手のメディア企業テレビサ・グループか ら中南米地域における初の“HDCAM”制作スタジオ 機器の大口受注を獲得しました。さらにフィルムと同 様の秒間24コマ、プログレッシブによる記録方式の “HDCAM”1080/24P 制作システムで、映画・テレビ 産業へのカメラなどの主要サプライヤーである米国 パナビジョン社から、総額19億円にのぼるカムコー ダーなどの機器を受注しました。映画監督ジョージ・ ルーカス氏はこのカムコーダーで「スターウォーズ」 の次回作「エピソードⅡ」を撮影・製作する予定です。 フィルムと親和性の高い当社の“HDCAM”24Pシス テムの導入により、映画業界において従来のフィルム 当年度、米国において発売した平面ブラウン管搭載のカラーテ レビ“ ベガ”シリーズの最上位機種は、大変好評を博しました。 ソニーは、世界各地で“ ベガ”シリーズのラインアップ拡充に努 めています。
からビデオによる撮影・加工編集というエレクトロニックシネマ時代の幕が開けました。一方で、生 産の効率化を図るため、米国における放送用スタジオカメラの生産を1999年12月で終了し、生産 拠点を欧州の事業所に移転しました。 また新たなビジネスとして、放送局が保管する膨大な過去の映像資産をデジタル保存し、さらにそ の検索・管理・配信といった二次利用を可能とする“メディアアセットマネジメントシステム”の販売 を開始しました。米国放送局CNNから受注 したこのシステムは、放送業界のみならず 一般企業など業務用分野からのニーズも高 いことから、今後幅広いソリューションビ ジネスに展開して次のビジネスの柱とする べく育てていきます。 業務用機器の分野では、小型・軽量で携帯 に便利な業務用プロジェクターの新機種が 好評を博し、モバイルプレゼンテーション という新しいスタイルを創造しました。ま たテレビ会議システムについても、業界最 小クラスで高機能・低価格の新機種を発売 し大変好評を博しています。 加入者系無線アクセスシステム(ワイヤ レス・ローカル・ループ、WLL)の分野にお いて、ソニーは、企業向けブロードバンド・ インターネットサービス“bit-drive(ビッ ト・ドライブ)”を日本において2000年7月から開始する予定です。大容量のデータを高速で双方向 に送受信することができるWLLの特長を活かすことにより、より快適なネットワーク環境を実現で きるとともに、端末、サービス、コンテンツを含めたトータルなサービスをお客様に提供できるものと 考えています。 また、今後需要が拡大すると予想される電子マネーの分野において、ソニーは、独自開発の非接触 ICカードとリーダー・ライターから構成されるシステム“FeliCa(フェリカ)”を使った電子マネーの オペレーションを、1999年6月より東京のオフィスビル内において行っています。このオペレー ションに使われている“FeliCa”は、電子マネーに加え、社員証、オフィス入退室の認証鍵の機能も備 えています。 ソニーコミュニケーションネットワーク㈱(SCN)が展開する“So-net(ソネット)”は、1996年 1 月のサービス開始以来、日本有数のインターネット・サービス・プロバイダーとして急成長し、 2000年5月には会員数が128万人に達しました。当年度については、インターネット上の決済手段 ソニーの携帯電話は、安定したデータ通信を実現し、手軽にインターネットに接続するこ とができます。(右から)日本においては、i モードサービスに対応した PDC 方式の携 帯電話、および EZWeb あるいは EZAccess サービスに対応した cdmaOneTM方式
の携帯電話を、それぞれ発売しています。 また、欧州においては、WAP(Wireless Application Protocol)サービスに対応した GSM 方式の携帯電話を発売しました。
2 2 につながる新たなビジネスモデルの構築をめざし、インターネットや電話でエンタテインメント チケットの販売を行うエンタテインメントプラス㈱やインターネットで旅行商品・サービス、旅行 情報の提供を行うスカイゲート㈱への出資など、eコマース(電子商取引)分野での提携を行ったほか、 ソニー・ミュージックエンタテインメント㈱の電子音楽配信サービス“bitmusic(ビットミュージック)” の運用受託を開始しました。今後、SCNは会員数をさらに増やすべく、接続サービスの高付加価値化、 コンテンツおよびeコマースなどの拡充を図るとともに、ブロードバンド時代に向けた取り組みと して、CSデジタル放送事業に参入し、放送とインターネットを融合させた新しい楽しみ方の創造を めざしていきます。 ネットワーク時代に向けて新たな楽しみを提供するための取り組み ソニーは、ハードウェアをネットワークに結びつけ、新しい楽しみ方を可能にするための要素技術 やソフトウェア技術の開発に積極的に取り組んでいます。当年度においても、映像や音声データなど の記録媒体としてソニーが開発したIC記録メディア“メモリースティック”を採用した家庭用ビデオ カメラ“デジタルハンディカム”、家庭用PC“バイオ”、デジタルスチルカメラ、ICレコーダーを発売し ました。また、撮影した静止画を手軽に楽しめる“デジタルフォトフレーム”や、“メモリースティック ウォークマン”を発売するなど、“メモリースティック”対応製品のラインアップ拡充に努めました。 現在、ソニーでは、各ネットワークカンパニー間にまたがる組織であるメモリースティック事業セン ターが中心となって、“メモリースティック”の普及促進に向け、多彩な対応機器の商品化によるアプ リケーションの拡大、および多岐にわたる業界各社に対する積極的な提案を行っています。 ま た 、ソ ニ ー は 独 自 に 著 作 権 保 護 技 術 “O p e n M G(オ ープ ン エム ジー )”、“ M a g i c Gate(マジック ゲート)”を開発、音楽配信サー ビスにおける音楽コンテンツの著作権保護を、 世界で初めて可能にするとともに、当年度には この著作権保護の仕組みに対応したポータブル オ ー デ ィ オ プ レ ー ヤ ー“ メ モ リ ー ス テ ィ ッ ク ウォークマン”および“バイオ ミュージックク リップ”を発売しました。インターネットによっ て配信された音楽や音楽CDなどのコンテンツ を、PCを通してこれらの機器に取り込み、手軽 に楽しむことができるようになりました。 放送用・業務用“HDCAM”ビデオカメラは、HD(高精細)映像をコン パクトな1/2インチビデオテープに記録することができ、撮影やオペレー ションを大幅に簡易化しています。 フィルム画像に匹敵する高画質と、 デジタル 技術を用いた利便性が高く評価され、映画「スターウォーズ : エピソードⅡ」の撮影でも利用される予定です。
急速に拡大するデジタル・ネットワーク環境において、ソニーは、インターネットによるダイレク ト販売体制の構築に着手しています。米国では、インターネット上のサイト“VAIO Direct(バイオ ダイレクト)”で家庭用PC“バイオ”のCTO(注文仕様生産)を1999年2月より開始しているほか、 “Xtras Direct(エクストラス ダイレクト)”を通じて、電池、ヘッドフォンなどAV機器のアクセサ
リー関連製品のダイレクト販売を行っています。当年度には、香港、シンガポール、マレーシアにおい て、インターネット上のサイト“VAIO Online(バイオ オンライン)”を開設し、ノートブック型PC “バイオ”のダイレクト販売を開始しました。 一方、日本と欧州においては、当年度、インターネット上のサイト“Sony Style(ソニースタイル)” を開設し、ソニー製品のダイレクト販売を開始しました。日本のサイトにおいては、“Sony Style” でしか購入できないデザインの商品の提供や、複数の商品を組み合わせての販売を行うなど、お客様 ごとに異なるニーズにも細かく対応していきます。 また、eコマースを通じてお客様から得られる要望をもとに、お客様一人ひとりの嗜好にあわせた 情報提供を行うなど、ネットワーク時代に ふさわしい、新しいマーケティングにチャ レンジしていきます。さらに、日本におい ては、お客様がダイレクト販売で購入され た製品の受け取り・設置や修理などのサー ビスを既存の小売店やソニーショップで 受けられるような仕組みを構築します。 ソニーは引き続き、現行ビジネスの競争 力強化と、ネットワークにおける新規事業 の創出に取り組んでいきます。ソニーは、 大容量のコンテンツを簡単な操作で楽し むことができるハードウェアの開発や、コ ンテンツの配信および双方向サービスの 提供を高速で行うための仕組みの構築を 通じて、ブロードバンド時代に向けた新し い市場の創造をめざしていきます。 ソニーグループ内で調達される“プレイステーション 2”用の 9 デバイスのうち主要 3 デ バイス(右から)DVD/CD の 2 波長に対応した半導体レーザーカプラー、描画プロセッ サ“グラフィックス・シンセサイザ”、光学ピックアップ
2 4 トップマネジメントからのメッセージ ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、2000年3月、新世代コンピュータエンタテイ ンメント・システム“プレイステーション 2”を日本で発売しました。“プレイステーション 2”は驚異 的な画像表現能力を備えているだけでなく、“プレイステーション”ソフトウェアとの再生互換性や DVDビデオソフトの再生機能などを有し、幅広いユーザーの方々にさまざまなエンタテインメントを 家庭で気軽に楽しんでいただくことをめざしています。日本では、“プレイステーション 2”の生産出荷 台数が発売後3ヵ月足らずで200万台を超え、“プレイステーション 2”ソフトウェアが好調な売上を 記録するとともに、DVDビデオソフト市場にも好影響を与えています。 北米、欧州においても、2000年10月に発売する予定で準備を進めてい ます。 SCEは、“プレイステーション”および“プレイステーション 2”によ り、従来のゲームの世界をさらに拡げ、映画や音楽をも融合したような 新しいコンピュータエンタテインメントの創造をめざすとともに、今後 のブロードバンド・ネットワーク時代に向け、リーディングカンパニー として活動していきます。 世界的な “プレイステーション” フォーマットの拡大 家庭用ゲーム機“プレイステーション”は、1994年12月の発売以来、日本、北米、欧州で絶大な人気 を博し、世界で最も幅広く親しまれている家庭用ゲーム機となりました。“プレイステーション”の累計 生産出荷台数は2000年3月末現在、全世界で7,292万台に達し、日本、北米、欧州における累計生産出 荷台数はそれぞれ1,740万台、2,711万台、2,841万台に達しました。 ㈱ソニー・コンピュータ エンタテインメント 代表取締役社長 久夛良木 健 新世代コンピュータエンタテインメント・システム “プレイステーション 2”
game
ビジネスレビュー ゲーム当年度においても、日本および海外の多くのゲームソフト会社から引き続き魅力的なソフトウェアが リリースされ、それぞれの地域においてヒットタイトルが続出しました。日本においては、㈱カプコン の「バイオハザード3∼LAST ESCAPE∼」、北米においては米国スクウェア・エレクトロニック・アー ツ社の「ファイナルファンタジーⅧ」、欧州においてはエレクトロニック・アーツ社の「FIFA 2000」な どが大ヒットを記録しました。またSCEの「グランツーリスモ2」は日本でのヒットに続いて、北米、欧 州でも大ヒットを記録し、全世界における累計販売本数は500万本を突破しました。 “プレイステーション 2” を支える半導体生産拠点 SCEは、“プレイステーション 2”の核となる半導体である128ビットCPU“エモーションエンジン” と超並列描画プロセッサ“グラフィックス・シンセサイザ”の生産のため、日本に半導体生産拠点を設け ました。“エモーションエンジン”に関しては、㈱東芝と合弁で新会社を設立、次世代の半導体技術であ る0.18∼0.15ミクロン・プロセスを使用した製造ラインを㈱東芝の大分工場内に新設しました。また “グラフィックス・シンセサイザ”に関しては、0.18ミクロン世代のDRAM混載プロセスを中心とした 製造工場Fab1をソニー長崎㈱の隣接地に建設しました。これらの設備投資額は約1,300億円であり、 当年度においてはこのうち約1,100億円が実行されました。さらに、SCEは今後予想される日本、北米、 欧州での“プレイステーション 2”の旺盛な需要に応えるため、約1,250億円の追加投資を行い、既存ラ インの増強を行うとともに、Fab2の新設を決定しました。 プレイステーション ・ドットコム ・ジャパン ダイレクトマーケティング開始 S C E は、2 0 0 0 年2 月に日本でプレイステーション・ドットコム・ジャパン㈱(U R L : w w w . j p . playstation.com)を設立しました。同社は、“プレイステーション 2”本体に加え、“プレイステーショ ン 2”ソフトウェア、DVDビデオソフトなどをインターネット経由でお客様にダイレクト販売する eコマースを2月18日に開始しました。同社のサイトによる3月末までの“プレイステーション 2”本 体の累計販売台数は約50万台に達し、日本でトップクラスのeコマースサイトとなりました。 また同社は、2000年3月に第三者割当増資を行い、㈱ナムコ、コナミ㈱、㈱スクウェア、㈱エニック ス、㈱カプコン、㈱バンダイ、㈱コーエーのコンテンツ会社7社に加え、㈱セブン-イレブン・ジャパン、カ ルチュア・コンビニエンス・クラブ㈱、㈱デジキューブ、㈱ハピネット、㈱エヌ・ティ・ティ・ドコモから出 資を受け入れました。 ブロードバンド ・ ネットワーク時代に向けて SCEは、2001年から“プレイステーション 2”によるコンテンツのビット配信(e-Distribution)を 開始する予定で準備を進めています。このサービスは、“プレイステーション 2”をCATV網に代表され る広帯域ネットワークに接続することで、お客様が好きなコンテンツをネットワークから直接ダウン ロードしたり、双方向にコミュニケーションするなど、幅広い楽しみの提供をめざしています。SCEはさ まざまなパートナー企業とともにブロードバンド・ネットワーク時代に向けた取り組みを積極的に行い、 “プレイステーション”および“プレイステーション 2”フォーマットの拡大をめざしていきます。
2 6 トップマネジメントからのメッセージ 当年度において、ソニー・ミュージックエンタテインメント社(SMEI)は世界各地での新人アーティストの 発掘や、人気を博したローカルアーティストの他地域でのプロモーションなどを通じ、アーティストの育成 活動に引き続き注力しました(SMEIは日本を除く全世界でビジネスを行っています)。 その結果、SMEIは米ドルベースで過去最高の売上高を記録し、マーケットシェアを拡大するとともに、世 界中にラテンポピュラー音楽のブームを巻き起こし、ひとつの新しい音楽ジャンルを確立しました。 ソニーのネットワーク戦略と歩調をあわせ、SMEIは、小売り業界、広告業界および音楽著作権団体と協力 してネットワーク配信ビジネスを強化するとともに、インターネット上のサイト“ソニー・ミュージック・オ ンライン”を通じてネットワーク上での音楽および画像コンテンツの提供を開始しました。 また、SMEIは、音楽の著作権保護を目的に設立されたSDMI(Secure Digital Music Initiative)に準拠したソニーの携帯型音楽プレーヤーの 発売にあわせ、他社ならびにソニーのインターネットサイトを通じた楽曲 のデジタル配信の仕組みを構築しました。 SMEIは、将来のデジタル・エンタテインメントビジネスに影響を及ぼすと 思われるデジタル・メディア関連企業に対する買収および出資を行いました。 SMEIは、戦略的にみて、デジタル時代において高い成長が見込め、世界の エンタテインメント業界におけるリーディングカンパニーとしての地位を 維持していきます。 好調な売上 当年度においては、セリーヌ・ディオンの「ザ・ベリー・ベスト」が1,500万枚以上、リッキー・マーティンの 「リッキー・マーティン∼ヒア・アイ・アム」が1,400万枚以上の売上をそれぞれ記録しました。さらに、マー ク・アンソニー、マライア・キャリー、デスティニーズ・チャイルド、ディクシー・チックス、メイシー・グレイ、 ジャミロクワイ、コーン、ジェニファー・ロペス、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、サヴェージ・ガーデン、 ウィル・スミスの新作アルバムの合計売上が5,000万枚を超えました。 ビジネスレビュー 音 楽
music
ソニー・ミュージック エンタテインメント社 会長 兼 CEO(最高経営責任者) トーマス・ディ・モト−ラ リッキー・マーティンの英語歌詞のアルバムは、ビルボード 200 チャートで初登場第1位となるとともに、1週目の売上としてはコロ ンビア・レコード史上最高を記録しました。アーティストの育成 SMEIは、当年度、アーティストの育成において際立った成功を収めることができました。とりわけ、ジェ ニファー・ロペスとメイシー・グレイのデビュー・アルバムがそれぞれ510万枚、450万枚の売上を記録した ほか、フィオナ・アップル、ビー・ウイッチド、シャルロット・チャーチ、デスティニーズ・チャイルド、ディク シー・チックス、モブ・ディープ、サヴェージ・ガーデン、ウィル・スミス、トラヴィスのセカンドアルバムの累計 売上は2,500万枚を超えました。また、ブラック・アイヴォリー、マンディ・ムーア、ジェシカ・シンプソンのデ ビューアルバムはそれぞれ100万枚以上の売上を記録しました。 国際的なビジネスの拡大 当年度、SMEIは、ロシアにおいて100%出資の子会社を設立し、アジアや中東でのビジネスを拡大したほ か、スカンジナビアのディーゼル・ミュージックに出資し、独立系レーベルであるメキシコのルナ・ミュージッ クおよびイタリアのRTIを買収しました。また、当年度においては、ビッグアーティストの世界的なヒットに 加えて、アジアのココ・リー、ナカリン・キングサック、シエラ・オン・セブン、インド映画「ファー・バイ・ディル・ ハイ・ヒンドスタニ」と「ディル・ヒ・ディル・ミー」のサウンドトラック盤が、欧州のクローディオ・バグリオニ、 フランセス・カブレル、アドリアーノ・セレンターノ、ファットボーイ・スリムが、ラテン・アメリカのリカルド・ アルホナ、ゼゼ・ジ・カマルゴ・エ・ルシアーノ、チャヤン、エルビス・クレスポ、アレヤンドロ・フェルナンデズ などのローカル・アーティストの活躍により、SMEIの国際的なビジネスが拡大しました。 クラシック音楽の動向 当年度において、ソニー・クラシカルレーベルは、シャルロット・チャーチの「天使の歌声」と「シャルロット・ チャーチ」の累計売上が数百万枚となったことに加え、「スター・ウォーズ エピソードⅠ:ファントム・メナス」 のサウンドトラック盤のヒットにより、米国におけるクラシック音楽業界を代表する1社としての地位を確 かなものにしました。また、ジョン・コリリアーノの映画「レッド・バイオリン」のサウンドトラック盤がアカ デミー賞の最優秀作曲賞を受賞したことにより、ソニー・クラシカルレーベルは3年連続でオスカー受賞を 果たしています。 ミュージック・パブリッシング SMEIのジョイント・ベンチャーであるソニー/ATVミュージック・パブリッシングは、当年度、アラバマ、 ロウェリー・ミュージック・カンパニーおよびウェブ フォーなどのカタログを買収するとともに、マーク・ア ンソニー、ルーベン・ブレイズ、グラハム・ナッシュ、ブルース・スプリングスティーンおよびトライマーク・ピ クチャーズと著作権管理契約を結びました。また、ベイビーフェイス、マイルス・デイビス・エステート、ニー ル・ダイヤモンド、ボブ・ディラン、フォックス・フィルム・ミュージックおよびサラ・マクラクランと音楽著作 権に関する契約を延長しました。 ㈱ソニー・ミュージックエンタテインメント(S M E J ) SMEJは音楽事業において、アーティスト育成や宣伝広告費についてさらなる選択と集中を図り、事業の効率化を
2 8 トップマネジメントからのメッセージ 当年度、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)は、世界のブロードバンド・エンタテイン メント業界のリーダーをめざすソニーグループの一員として、魅力的なコンテンツを提供するための 重要な取り組みを行いました。 SPEは、ネットワーク・エンタテインメント時代に向けて、デジタル分野を統括する戦略的な組織と してソニー・ピクチャーズ・デジタルエンタテインメント(SPDE)を新設しました。 当年度のSPEの業績は、公開映画作品や、家庭用ビデオソフト、テレビ番組の貢献により好調に推移 し、3年連続で米ドルベースでの利益が増加しました。 映画製作・配給部門では、3つの作品がヒットを記録したほか、全世界の配給チャネルを通じてさまざ まな映画を公開しました。 テレビ部門では、ゲームショー番組が業績に大きく貢献しました。 SPEはローカル言語による番組制作を強化するとともに、米国市場に おける独立系の番組制作会社の中で引き続きナンバーワンの地位を 維持しました。 デジタル・エンタテインメントの分野においては、ソニー・ピクチャー ズ・イメージワークス社がコンピューター・グラフィックスで製作した ネズミが主人公のヒット作品「スチュアート・リトル」が、アカデミー賞 にノミネートされました。ソニー・ピクチャーズ・イメージワークス社 は、映画や他のエンタテインメント・プラットフォームに登場するデジ タル・キャラクターを製作しており、戦略的に重要な役割を担っています。加えて、需要が急拡大して いるDVDビデオソフトにおいて、SPEは業界における地位をさらに強固なものにしました。 ブロードバンド ・ エンタテインメント時代に向けた取り組み SPEがソニーグループの中で戦略的な役割を果たすために新設されたSPDEは、次世代ブロード バンド・エンタテインメントの提供をめざし、SPEのデジタル技術を使った製作、ネットワーク上の ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント社 会長 兼 CEO(最高経営責任者) ジョン・キャリー ビジネスレビュー 映 画
pictures
実際の映像と高度なコンピューター・グラフィッ クスを融合した映画「スチュアート・リトル」は 大ヒットを記録し、さまざまな関連商品や多くの 分野にまたがる新しいキャラクターブランドとし て、多くのビジネスチャンスを生み出すことが期 待されます。コンテンツ制作、双方向で楽しめるゲームサービスに関連する事業を統括しています。この新しい事業 ユニットは、映画、テレビ番組およびインターネットのための、コンピューターを用いた映像の製作と 独自コンテンツのデジタル製作を担っています。また、立ち上がりつつあるブロードバンド・ネットワー クに向けた新しいタイプの双方向で楽しめる番組の開発、映像コンテンツのダウンロードの推進を 支援するほか、双方向テレビやその他のデジタル・サービスの開発を手掛けていきます。 当年度において、SPEは新しい双方向サービスやインターネット向けコンテンツ制作、およびデジタ ル配信を開始しました。ゲームショーに特化したSPEの24時間ケーブル・チャンネル“ゲームショー・ ネットワーク”では、電話で視聴者も参加できる双方向番組「ホイール・オブ・フォーチュン」「ジェパ ディ!」や、同チャンネルが独自に制作した双方向ゲームショーの放送を始めました。 映画製作 ・配給部門およびホーム ・ビデオ部門の業績 コロンビア・ピクチャーズ・グループは、「ビッグ・ダディ」「スチュアート・リトル」「ブルー・ストリー ク」など、多くのヒット作品を生み出すとともに、アカデミー賞において9つのノミネートを受け、コロ ンビア・ピクチャーズの「17歳のカルテ」に出演したアンジェリナ・ジョリーが最優秀助演女優賞、ソ ニー・ピクチャーズ・クラシックスの「オール・アバウト・マイ・マザー」が最優秀外国映画作品賞を、それ ぞれ受賞しました。また、「ビッグ・ダディ」と「ブルー・ストリーク」が米国でのホームビデオの売上にも 大きく貢献したほか、「ラストサマー2」「マスク・オブ・ゾロ」「クルーエル・インテンションズ」などの前 年度に劇場公開された作品が、ビデオソフトの売上や米国外における劇場興行収入などに寄与しまし た。そして、SPEは引き続き4,000タイトル近い映画ライブラリーの活用を図ってきました。 低予算および特定の観客層向けの映画作品を製作するSPEの「スクリーン・ジェムズ」ブランド初の 公開作品「アーリントン・ロード」は、好評を博すとともにSPEの業績に貢献しました。 VHSからDVDへとフォーマットの移行が進む厳しい市場環境の中にあって、コロンビア・トライス ター・ホーム・ビデオは売上を伸ばしました。当年度、SPEは400タイトル以上のDVDビデオソフトを、 世界中で1,700万枚以上出荷しました。 SPEは外国語の映画製作にも注力しており、中国語映画「あの子を探して」が、ヴェネチア映画祭に おいてグランプリの金獅子賞を受賞するなどの成果が現れています。 テレビ部門におけるリーダーシップの維持 当年度において、コロンビア・トライスター・テレビジョンは好調な業績を収めました。ゲームショー 番組「ホイール・オブ・フォーチュン」や「ジェパディ!」、昼のドラマ番組「デイズ・オブ・アワ・ライブス」 や「ザ・ヤング・アンド・ザ・レストレス」などがそれぞれのカテゴリーにおいて高視聴率を獲得しました。 またSPEは、「ファミリー・ロー」など、ネットワーク上20のプライムタイム番組を含む33番組を 供給し、引き続き北米において独立系の番組供給会社としてナンバーワンの地位を維持しています。 SPEは、北米以外におけるチャンネル運営にさらに注力してきました。当年度、北米以外で制作した テレビ番組時間数が、北米で制作した番組時間数を初めて超えました。CSデジタル衛星放送サービス 「スカイパーフェクTV!」において、日本のアニメーションに特化したアニマックス・チャンネルや、 アクションに特化したAXNチャンネルが高い人気を博しているほか、ヒンズー語番組を供給するSET
3 0 トップマネジメントからのメッセージ 「合理的な生命保険と質の高いサービスの提供によって、お客様の経済的保障と安定を図る」という ソニー生命保険㈱の基本使命は、人々の夢を実現するというソニーグループの理念にも通じています。 創業以来、ソニー生命が展開してきたコンサルティング中心の営業スタイルはお客様に広く受け入れ られており、保有契約高は順調に増加しています。ソニー生命は、これまで経営基盤の充実や経営の 健全性の向上に最大限の努力をしてきました。その結果、日本の生命保 険業界において、トップクラスの支払余力(ソルベンシー・マージン 比率)を維持しているだけでなく、内外の格付機関から高い評価を得て います。また、生命保険事業のノウハウを日本以外でも活かすことを 目的としてフィリピン共和国に設立されたソニー・ライフ・インシュア ランス(フィリピン)社は、1999年11月に営業を開始しました。今後、 ソニー生命は、規制緩和によるビジネスチャンスを活かし、本業である 生命保険ビジネスとのシナジーが期待できる分野を中心に、事業拡大を めざしていきます。 成長性と財務健全性の両立 近年、日本の生命保険業界における保有契約高と総資産は減少傾向にありますが、ソニー生命の保有 契約高、総資産は高い成長を続けています。2 0 0 0 年3 月末現在のソルベンシー・マージン比率は 1,437%と、行政の定めるガイドラインである200%をはるかに上回り、日本の生命保険業界でもトッ プクラスの水準を維持しています。また、ソニー生命の成長性や収益性、保有資産の質、自己資本の水準 などが高く評価され、米国の格付機関スタンダード&プアーズ社から保険財務力格付け「AA−」(2000 年5月現在)を取得しています。 ソニー生命保険㈱ 代表取締役社長 岩城 賢
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ビジネスレビュー 保 険 ソニー生命の特長は、高いコンサルティング能力をもつ“ライフ プランナー ”が、お客様の状況、環境を現在から将来にわたって 分析し、オーダーメイドのプランを、パソコンを駆使して提供す ることにあります。充実した営業体制 ソニー生命の営業体制における最大の特長は、高いコンサルティング能力を有する“ライフプラン ナー”が、お客様に応じたオーダーメイドの生命保険プランを作成し、的確にアドバイスを行うことに あります。ソニー生命の成長を支える“ライフプランナー”の在籍者数は、2000年3月末現在で4,440 名、また、日本国内に97の支社、26の代理店拠点および1,572の代理店を有する充実した営業体制と なっています。当年度、ソニー生命は、日本国内における支社と代理店の管理体制の再編を行うととも に、地域ごとに営業体制を統括する地域制の導入により、営業地域特性に応じた営業戦略の構築が可能 になりました。 お客様に選ばれる会社をめざして ソニー生命の営業活動は、従来通り“ライフプランナー”を通じたコンサルティングセールスが中心 ですが、これに加えて、お客様のさまざまなニーズに対応するために、インターネットやコールセンター を通じたダイレクト販売方式の営業形態を取り入れています。 ソニー生命は、1999年4月よりコールセンターを通じた投資信託のダイレクト販売ビジネスを開始 しましたが、1999年10月からはコールセンターに加え、インターネット上のサイトでもファンドの 購入、解約、スイッチングに関する申し込みや残高照会を、日本の生命保険業界で初めて行えるように しました。 さらに、ソニー生命は、2000年2月から“ライフプランナー”を通じて、「グローバル・ラップ」の販売 を開始しました。お客様のニーズにあわせて、複数の投資信託を組み合わせることができるとともに、 投資顧問会社とお客様との投資顧問契約によって、継続的な運用評価やきめ細かい投資アドバイスを、 3ヵ月ごとに投資顧問会社から受けることができます。 ソニー生命は、こうしたさまざまな取り組みを通じて、将来においてもお客様から選ばれる会社を めざして努力を重ねていきます。 ソニー損害保険㈱ ソニー㈱の100%子会社で、1999年10月に営業を開始したソニー損害保険㈱は、ネットワーク時代にふさ わしいダイレクトビジネスモデルをベースとして、お客様と保険会社との新しい関係の構築をめざしています。 当年度、ソニー損保は、個人向け自動車保険“one on one(ワン オン ワン)自動車保険”の電話およびイン ターネットによるダイレクト販売を開始しました。また、見積りから申込み・契約に至るまでの手続きをインター ネットのサイト上で行うことができる“one step(ワン ステップ)申込み”サービスを、日本で販売される 自動車保険で初めて導入しました。この“one step申込み”による契約件数は、2000年3月末時点で6,000件 を超えており、インターネットを活用した利便性だけでなく、補償充実型の商品や、業界で初めて土日・祝日も 示談代行を行うといったサービスなどが、お客様に着実に受け入れられたものと考えています。 今後も、ソニー損保は、お客様のご意見やご要望を商品やサービスに反映し、ソニーブランドにふさわしい、 高品質で信頼性の高い保険サービスを提供すべく努力していきます。