行田市
(埼玉県)1.新市の基礎情報
合併の期日: 2006 年 1 月 1 日 合併の方式:新設・ 編入 市となるべき要件の特例の適用:有(人口要件・市の全域を含む新設合併)・ 無 人口(1):90,530 人(高齢化率(2)15.9%)面積(3):67.37k ㎡ 議員数(4):25 人(法定上限 30 人) 一般職員数(5):558 人 財政力指数(6):0.693 経常収支比率(7):未算出 2004 年度歳入予算額(8):28,508,706 千円 うち、地方税 9,700,378 千円、地方交付税 4,170,638 千円 合併特例債発行予定額 9,013 百万円/同限度額 12,876 百万円 産業構造(9):第一次産業 4.7%、第二次産業 38.1%、第三次産業 57.2% (出典)(1)(2)(9):2000 年「国勢調査」。(3):2004 年 10 月「全国都道府県市区町村別面積調」。 (4):合併時の数。※合併後、初めて行われる一般選挙から定数 24 人。(5):2006 年 1 月 1 日。(6):2005 年度決算統計資料。(8):2004 年度当初予算額。2.合併関係市町村の基礎情報
関 係 市町村 人口(1) 高齢化 率(2) 面積(3) 議員数 (4) 一般職員 数(5) 財政力 指数(6) 経常収支 比率(7) 旧行田市 86,308 人 15.8% 61.55k ㎡ 25 人 396 人 0.69 82.8% 旧南河原村 4,222 人 17.8% 5.82k ㎡ 14 人 55 人 0.31 89.9% (出典)(1)(2):2000 年「国勢調査」。(3):2004 年 10 月「全国都道府県市区町村別面積調」。 (4):合併直前の定数。(5)(6)(7):2003 年度「市町村別決算状況調」。3.合併の特徴
(1)合併の理由・目的<⑦合併推進に関する要望、②地方分権推進、⑤財政状況> 旧南河原村長及び議長、議会の合併推進協議会、広域合併推進協議会(民間)等からの 合併推進に関する要望書の提出があり、地方分権への対応や財政基盤の強化の必要性から 有効なものと判断した。 (2)合併のプロセスで重視したこと<②住民の理解、⑨議員在任特例の適否、⑧事務事業の調整> <最も重視したことの具体的な内容> 合併に対する住民の理解を得るため、協議会だよりの発行や協議会ホームページによる 情報提供に努めるとともに、地区別住民説明会を開催した。 (3)中心となって合併を推進した人物・団体等<①首長、②議会・議員> <合併推進の具体的な活動> 両首長が率先して議会調整を進め、広報紙やホームページによる住民への情報提供に努 めるとともに、地区別住民説明会を開催した。 (2006 年 6 月 2 日現在) 旧行田市 旧南河原村4.合併協議
(1)今回の合併以前における合併協議の経緯 昭和の大合併の際、埼玉県への合併申請(1955 年 1 月 31 日)にまで至ったが、合併反対 派村民の猛反発があり、合併に至らなかった。 (2)合併関係市町村以外の市町村との合併協議 2003 年 8 月、合併関係市町村(行田市及び南河原村)以外の 2 団体を含めた 4 団体によ る合併協議会を設置。2004 年 3 月、当該合併協議会解散。 現在、新たな合併協議なし。 (3)合併関係市町村の従前のつながり ④一部事務組合(複合的一部事務組合を含む)の構成市町村の一部、⑥広域連合の構成市町 村の一部、⑧広域市町村圏の構成市町村の一部、⑪生活圏が一致 (4)合併の端緒 2004 年 5 月、旧南河原村長及び議長、議会の合併推進協議会、広域合併推進協議会(民 間)等からの合併推進に関する要望書の提出。 (5)任意の合併協議会(設置期間:2003 年 4 月 1 日~2003 年 7 月 31 日)<4 市町村で設置> 構成メンバー 首長、議員各 4 名、都道府県職員(埼玉県総合政策部副部長) 計 21 名 運営上の工夫 任意協議会の構成として、共に一部事務組合を構成していた 1 団体がオ ブザーバーとして参加。 (6)法定協議会(設置期間:2004 年 8 月 1 日~2005 年 12 月 31 日) 住民発議等 有(直接請求・住民発議)・ 無 構成メンバー 首長、助役各 1 名、議員各 4 名、都道府県職員(東部地域創造センター所 長)、学識経験者各 3 名 計 19 名 運営上の工夫 協議会を原則公開とし、会議録、会議資料等を協議会ホームページで公 開した。また、協議会だよりを発行し、住民への情報提供を行った。 (7)基本5項目(①方式、②期日、③名称、④事務所の位置、⑤財産) <協議を行ううえでの工夫> 合併協議と並行して議会間でも調整を進めた結果、①、③及び④については円滑に決定す ることができた。 <協議開始および決定の時期> (①方式) (②期日) (③名称) (④位置) (⑤財産) 協議開始: 04 年 8 月 04 年 8 月 04 年 8 月 04 年 8 月 04 年 8 月 合 意: 04 年 8 月 04 年 11 月 04 年 8 月 04 年 8 月 04 年 9 月 <決定に至るまでに最も難航した項目と解決策> ②期日 議会間での調整があって①、③及び④については円滑に決定することができたが、②期日 については、合併期日前後の事務所の統合作業や、編入合併による村議会議員全員失職とい う調整結果、旧合併特例法の期間制限等を考慮し、総合的に判断し解決した。 <基本項目①「合併の方式」の決定理由> 新設 ・ 編入 合併協議と並行して議会間(両市村議会内の合併推進協議会間)で調整が進められ、村議 会合併推進協議会からの要望があった。<基本項目②「合併の期日」の決定理由> 2006 年 1 月 1 日合併 合併期日前後の事務所の統合作業や、編入合併による村議会議員全員失職という調整結果、 旧合併特例法の期間制限等を考慮し、総合的に判断した。 <基本項目③「新市の名称」の決定手続き・理由> 公募 有 ・ 無 決定手続:旧南河原村長及び議長からの合併推進に関する要望書の提出を受けて、両市村長 で調整し、合併協議会で決定した。 選定理由:合併の方式が編入合併であるため。 <基本項目④「新事務所の位置」とその決定理由・工夫した点> 既存施設 ・新規建設 合併の方式が編入合併であるため。 (新事務所以外の関係市町村の旧庁舎の取り扱い) 新市の支所とした。 <基本項目⑤「財産の取扱い」> (新市に引き継がなかった、または引き継ぐかどうか問題となった財産) 正負ともになし。 (8)新市建設計画(計画の対象: 全市 or 編入された区域) 計画の期間: 11 ヶ年 理由 国の財政支援措置を考慮し、合併年度及びこれに続く 10 ヶ年度とした。 <策定に当たっての工夫> 合併特例法の期限が迫る中で、旧市村の総合振興計画を生かすとともに、旧村に配慮し、 新市域全体でバランスよく事業展開できる計画とした。 <関係市町村間での調整が難航した項目> 特になし。 <新市建設計画の特徴または合併の理由・目的を達成するための工夫> 市村の総合振興計画の施策を引き継ぎながら、新市において健全な行財政運営ができる計 画とした。 <新市建設計画と関係市町村の基本構想、総合計画(基本計画・実施計画等)の内容> 第 3 次南河原村総合振興計画を参考に、第 4 次行田市総合振興計画を踏まえた計画とした。 財政計画 単位:百万円 ( )は% 合併前 (2003 年度)(1) 2005 年度 2010 年度 2015 年度 歳入合計 25,447 22,612 22,520 22,154 地方税 9,849(38.7) 9,696(42.9) 9,744(43.3) 9,654(43.6) 地方交付税 4,700(18.5) 4,090(18.1) 3,849(17.1) 3,746(16.9) 歳出合計 23,445 22,257 22,506 22,147 人件費 5,080(21.7) 4,866(21.9) 4,745(21.1) 4,683(21.1) (参考:一般職員数) (572 人) (572 人) (551 人) (517 人) 公債費 2,875(12.3) 2,950(13.3) 2,979(13.2) 3,202(14.5) 普通建設事業費 3,474(14.8) 2,880(12.9) 3,829(17.0) 3,829(17.3) (9)都市計画区域・用途地域の新たな設定・変更等 新たな設定・変更等の予定はない。 (1)2003 年度「市町村別決算状況調」の積み上げ
(10)住民への情報提供等 ・広報誌等の配布(合併協議会だより全 4 号。配布方法:全戸配布) 両市村の広報紙において随時情報提供。新市建設計画概要版を全戸配布。 ・住民説明会の開催(延べ 54 回開催、延べ 1,161 人参加) ①市町村合併について (旧南河原村):2002.10 9 会場、約 100 人参加 (旧行 田 市):2003.1 14 会場、347 人参加 ②市村の合併について (旧南河原村):2004.11 9 会場、188 人参加 (旧行 田 市):2005.1 13 会場、306 人参加 (旧南河原村):2005.1 9 会場、220 人参加 ・HPの開設(2004 年 9 月開設、月 1 回定期更新、アクセス数 18,116 回) (11)住民の意向を問う住民投票・調査等の実施 【旧行田市】 (名 称):市町村合併に関するアンケート (時 期):2003 年 1 月 24 日~2 月 4 日 (対象者):20 歳以上の 10,000 人(住民基本台帳から無作為抽出) (方 法):アンケート方式( 郵送 ・訪問) 【旧南河原村】 (名 称):市町村合併に関する住民意識調査 (時 期):2002 年 12 月 (対象者):20 歳以上の村民 700 人(住民基本台帳から無作為抽出) (方 法):アンケート方式( 郵送 ・訪問) (12)都道府県からの支援 財政支援:合併協議会助成事業費補助金 2003 年度 884,000 円(884,000 円(市)、0 円(村)) 2004 年度 2,940,000 円(2,000,000 円(市)、940,000 円(村)) 2005 年度 0 円(0 円(市)、0 円(村)) 合併準備支援事業交付金 2005 年度 80,000,000 円 人的支援: 合併協議会委員として県職員を 1 名派遣。 (13)外部コンサルタントへの委託: 有 ・無 委託費 10,844 千円 委託内容 ホームページ運営業務、電算統合作業に向けた調査支援業務、新市建 設計画策定支援業務、事務事業一元化支援業務及び例規整備支援業務。
5.合併の内容
(1)議員 特例の適用 有(定数特例(定数 人)・ 在任特例 (在任期間 年 ヶ月))・ 無 その理由 この度の編入合併の申し入れや、旧行田市民の特例適用に対する理解 等を総合的に勘案し、議会間(両市村議会内の合併推進協議会間)で調 整が進められ、合併を成就させたいという旧南河原村が英断を下した。 (2)農業委員会の委員特例の適用 有 (2008 年 7 月 19 日まで特例措置を適用)・無 その理由 農業委員会の職責から、地域の農業事情に精通した者を必要とし、ま た、行田市の農業委員会が地区担当制で農地相談や農地利用調整等を行 っているという実情などを考慮した。旧南河原村農業委員会の選挙によ る委員のうち 2 人を、行田市農業委員会の委員の残任期間に限り、選挙 による委員として引き続き在任。 (3)三役 旧行田市 市長は新市の市長、助役は新市の助役、収入役は新市の収入役。 旧南河原村 村長は退職、助役は次長兼支所長、収入役は退職。 (4)一般職 定員管理 <新規採用の抑制>退職者の補充率を 5 年間 85%程度とする。 定員適正化計画に基づき、5 年間で約 5%の減員を図る。 給与の調整 <給料表の統一>旧南河原村(6 級)の給料表を行田市(8 級)に統一。 役職の調整 旧南河原村の参事、課長(副参事)、主幹、主査及び主任を、それぞれ 行田市における副参事(課長級)、課長補佐(主幹)、係長(主査)、主任 及び主事と、役職を調整した。 (5)組織・機構の整備方法 合併と同時に部・課とも完全に統合。 (6)関係市町村の従前の支所・出張所の整備方法 両市村に支所・出張所の設置なし。旧南河原村役場を地域の支所として、合併とともに新 たに設置。 (7)地域審議会等 設置の有無 有・ 無 その理由 市村は、歴史的・文化的・日常的なつながりが強く、地理的にも一体 的なまちづくりの推進が容易であり、かつ、行田市において市民が直接、 自由な立場でまちづくりに参加できる体制を整えているため。 (8)市町村税のうち、税率の調整を要した税目とその調整方法 都市計画税 旧行田市 課税(税率 0.3%) 旧南河原村 未実施 2011 年度から統一して課税。 (9)上下水道使用料(調整方針:上水道は当面は旧自治体ごとに従前のとおりとする。 下水道は旧行田市の制度に統一。) 上水道料金 旧行田市の公営企業法に基づく水道事業に対し、旧南河原村は簡易水道 事業であり、3 年以内に新市水道事業計画を作成し、統一することとした。 下水道料金 旧行田市の制度に統一(旧南河原村は下水道未実施)。 (10)上下水道以外の使用料等(調整方針:原則として、旧行田市の例により調整) 例外措置 特になし。 (11)国民健康保険事業の調整(調整方針:旧行田市の制度に統一。ただし、合併年度に限り、 それぞれの市村の制度を適用。) 賦課徴収方法 旧行田市 :保険税 4 方式 旧南河原村:保険税 4 方式
所得割 旧行田市 :8.3% 旧南河原村:8.0% 資産割 旧行田市 :35.0% 旧南河原村:35.0% 均等割 旧行田市 :17,000 円 旧南河原村:12,000 円 平等割 旧行田市 :18,000 円 旧南河原村:15,000 円 旧行田市の制度に統一。ただ し、合併年度に限り、それぞれ の市村の制度を適用。 (12)介護保険事業(調整方針:旧行田市の制度に統一。ただし、合併年度に限り、それぞれ の市村の制度を適用。) 第 1 号 被 保 険 者 の 月額の基準保険料 旧行田市 :2,723 円 旧南河原村:2,600 円 旧行田市の制度に統一。ただし、合 併年度に限り、それぞれの市村の制度 を適用。 (13)電算システムの取扱い(合併関係市町村のうち、いずれかのシステムに統一した) 整備方法 業務事務システムは、保有データ量の多い旧行田市のシステムに統合、 個別単独システムは、現行資産の活用を図り統合した。 (14)町・字の名称・区域 名称・区域の変更 有・ 無 変 更 し た 場 合 、 そ の内容と理由
6.合併後の状況
(1)合併による財政削減効果:約 3,200 百万円/11 年間 (2)基本構想および総合計画の策定 基本構想 今後策定に取り掛かる予定(時期未定) 総合計画 今後策定に取り掛かる予定(時期未定) (3)合併による効果 <⑤行財政の効率化> 合併に伴う特別職や議員の削減による経費の節減に加え、国の財政支援等の活用による効 率的で安定的な行財政運営を行うことができる。 <④広域的視点に立ったまちづくりと施策展開> 文化、観光、地場産業など新たな資源を活用した多彩なまちづくりの可能性が広がった。 <②サービスの高度化・多様化> 旧行田市のサービス水準に合わせたことで、南河原地域において、サービスの高度化・ 多様化が実現。 (4)合併による問題点と解決策 <①役場が遠くなり不便になる> 旧南河原村村民にとって、市役所が遠くなり不便になることを防ぐため、旧役場を支所 とし、できる限りのサービスを提供している。<③人口が増えるため、住民の声が届きにくくなる> 人口増により住民の声が届きにくくなることに加え、旧南河原村は、合併の日の前日を もって村議会議員全員失職ということになったが、行田市が従来から行っている広報広聴 制度(市民と市長のまちづくり集会、市長への手紙、コーヒーブレイクミーティング、市 政モニター制度等)の活用により、住民の声を市政に反映させている。 (5)残された課題 特になし。