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ご紹介の内容 1. 見積り根拠の 見える化 2.CoBRA 法の概要 3.CoBRA モデルの構築方法 4.CoBRA モデルの応用 この後 NTT データセキスイシステムズ様の事例紹介に続きます 2 Copyright 2011 MRI, All Rights Reserved

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(1)

CoBRA研究会

CoBRA法入門

~ 「勘」を見える化する見積り手法 ~

2011年7月26日

情報技術研究センター

塩田 英雄

(2)

1.見積り根拠の「見える化」

2.CoBRA法の概要

3.CoBRAモデルの構築方法

4.CoBRAモデルの応用

↓この後、NTTデータセキスイシステムズ様の

事例紹介に続きます。

(3)

2.CoBRA法の概要

3.CoBRAモデルの構築方法

4.CoBRAモデルの応用

(4)

プロジェクト・マネジメントの中核

契約

プロジェクトの

全体像把握

プロジェクト

マネジメント

プロセス改善

予実分析

インプット

見積り

1.1 プロジェクトにおける見積りの重要性

(5)

1.2 見積り根拠の「見える化」の重要性

見積り根拠が「見えない」ことによる問題

ユーザ

• 金額(工数)の妥当性が

分からない。

• 危険性(予算不足、過剰

予算)が分からない。

• 無理な値下げによる品

質低下。

• 根拠のある価格交渉が

できない。

ベンダ

• 妥当な見積りであること

を説明できない。

• 予算が厳しいことを納得

してもらえない。

• 予算に合わせて工数をコ

ントロールできない。

見積り根拠の「見える化」 = コスト構造の「見える化」 が重要

(6)

1.3 見積り根拠の「見える化」 ②見える化の課題

規模だけでは工数を説明できない。

工数の「ブレ」を説明できる手段が必

要。

見積り熟練者の優れたノウハウの

共有は難しい。

形式知化し、検証する手法が必要。

規模 工 数 × × × ××× × × × × × × × × × × ×

規模がほぼ同じでも、かかる工数に

違い

10人月でしょ・・・

なんで・・・?

熟練者

(経験20年)

担当者

(経験5年)

RFP

(7)

1.4 「見える化」の具体的な解決策 ~CoBRA法~

1.組織固有のコスト変動要因をモデル化

CoBRA法

2.コスト変動要因に、熟練者の優れた「勘」「経験」を反映

4.予算超過リスクの定量評価を実現

5.プロセス改善のポイントを把握

3.工数のコントロールを実現

(8)

2.CoBRA法の概要

3.CoBRAモデルの構築方法

4.CoBRAモデルの応用

(9)

2.1 CoBRA法の歩み

1997年、独フラウンホーファ財団実験的ソフトウェア工学研究所(IESE)により発表

国内実証実験 (2007年8月~2008年3月)

8社でCoBRAモデルの構築

金融・保険、製造、情報提供の3分野

複数の規模メトリクス(ソースコード行数、ファンクションポイント、画面数)によるモデル構築

CoBRA研究会発足 (2009年5月)

CoBRAモデル構築経験のある企業による自主的な研究会

9企業

アイエックス・ナレッジ(株)、(株)アイネス、(株)NTTデータセキスイシステムズ、沖電気工業(株)、大同

生命(株)、日新情報システム開発(株)、(株)日立製作所、(株)三菱総合研究所、三菱電機(株)

※50音順

支援ツールの公開 (2010年3月)

(独)情報処理推進機構 ソフトウェア・エンジニアリング・センター

「CoBRA法に基づく見積り支援ツール」 (

http://sec.ipa.go.jp/tool/cobra/

「見積りモデル構築サービス」の提供

弊社システム技術グループで構築と活用プラン策定の支援

(10)

2.2 CoBRA研究会の活動

2009年度

各社取り組みの紹介

2010年度

普及活動 (イベント参加、セミナー開催)

2010.5.12-14 @東京ビックサイト 第18回ソフトウェア開発環境展(SODEC)

 IPAによるCoBRA法の展示及びセミナーをCoBRA研究会として支援

2010.7.9 @三菱総研 「CoBRA法技術セミナー」

2010.12.1-3 @パシフィコ横浜 組込み総合技術展(ET2010)

 IPAによるCoBRA法の展示及びセミナーをCoBRA研究会として支援

ガイド発刊活動

2011.04.22 オーム社より書籍発刊

 『CoBRA法入門 -「勘」を見える化する見積り手法- CoBRA研究会[編]』

2011年度

各社取り組みの紹介、規模見積りの検討

イベント参加、セミナー開催

2011.5.11-13 @東京ビックサイト 第20回ソフトウェア開発環境展(SODEC)

 IPAによるCoBRA法の展示及びセミナーをCoBRA研究会として支援

2011.7.7 @三菱総研 「CoBRA法技術セミナー」

http://cobra.mri.co.jp

(11)

2.3 CoBRA法の概要 ~「勘」「経験」を見える化する手法

優れた「勘」「経験」は、見積りに活用すべき

ベテランの見積りは妥当なことが多い

将来の見通しについては「勘」「経験」に頼らざ

るを得ない

「勘」「経験」のみの見積りには問題が・・・

「勘」「経験」を有するベテラン以外は使えない

(ノウハウ共有が困難)

見積り結果の正しさを説明することが難しい

(説明力の不足)

解決策: 「形式知化し、実績データで検証」

モデル化により、優れたノウハウを共有

「勘」「経験」の正しさを「

実績データ

」で検証

新しい

科学的な

「KKD」

(K)

データ

(D)

経験

(K)

(12)

2.4 CoBRA法の考え方

規模

α ×規模

CO

×

×

×

××

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

「規模がほぼ同じでも、かかる工数に違いがある。」

⇒ 現実の工数を、ベースの生産性

α と、そこからの

オーバーヘッド(CO)により説明

(13)

実績データ

に照らして、変動要因と

その定量化を検証し、

α

を計算

2.5 CoBRA法の見積り式

工数 =

α

×

規模

× (

1 +

Σ

CO

i

過去プロジェクト

規模

工数

PJ-1

10.3KLOC

9.2人月

PJ-2

8.8KLOC

7.5人月

PJ-3

21.3KLOC

18.7人月

PJ-4

42.5KLOC

52.1人月

PJ-5

5.2KLOC

6.3人月

PJ-6

22.3KLOC

18.2人月

・・・・・・・

・・・・・

・・・・

コスト変動要因のオーバヘッドを考慮

経験豊富なPL等の

熟練者の知見

基に、変動要因とその影響を定量化

確率

影響度(%)

C氏

B氏

A氏

補完

(14)

2.6 CoBRA法の位置づけ

見積り手法

データ駆動型

• COCOMO

• OSR®

• CART

• ANOVA

過去のプロジェクト

データに基づく

経験ベース型

• 専門家による見積り

• 見積りミーティング

• デルファイ法

基本的に熟練者の経験

のみを利用

ハイブリッド型

• アナロジー利用

過去のプロジェクトデータと

熟練者の経験を利用

3名程度の熟練者と10個程度の

実績データから見積りモデル構築

• CoBRA法

(15)

2.7 工数見積りの手順

工数見積りの手順

①規模の推定

②変動要因の

影響度の評価

③見積りの実行

見積もる対象のプロジェクトの開発量

(規模)を想定

各変動要因の影響度を評価

(0~3の4段階)

見積りを実行し、結果を確認

(ツールを使用)

工数 =

α × 規模 × ( 1 + Σ COi )

(16)

2.8 ツールでの見積り手順 ①想定規模の入力

① 想定規模

を入力

(17)

2.8 ツールでの見積り手順 ②変動要因レベルの入力

② 変動要因

のレベルを

入力

① 想定規模

を入力

(18)

2.8 ツールでの見積り手順 ③見積りの実行と結果の確認

見積り結果

予算超過確率

感度分析

③ 見積り実行

② 変動要因

のレベルを

入力

(19)

2.9 CoBRAツール (IPA/SEC提供)

簡易ツール

CoBRA法の体験版

IPA/SECのホームページにログイン後に、所定のURLから使用

http://sec.ipa.go.jp/tool/cobra/

2007年度の実証実験の集約データを参考値として搭載

Webブラウザがあれば利用可能

統合ツール

CoBRA法のフル機能版

Excelアプリケーション

IPA/SECのホームページからダウンロードして利用

一から

独自の見積りモデルを作成

(20)

0 100 200 300 400 500 600 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 度数 予 算 超 過確率 見積り工数 [人月] 見積り工数分布 及び 予算超過確率 6.3% 6.7% 8.3% 10.6% 11.6% 16.2% 16.4% 17.8% 25.2% 29.5% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% プロジェクトマネージャの経験・知識 関係者の数 顧客の参画度合い 開発期間の厳しさ チームの経験・知識 信頼性要求のレベル システムの複雑さ 業務の複雑さ 要求変更の発生想定時期 見積り時の要求内容の曖昧さ 変動要因の寄与度 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 工数 予 算 超 過 確 率 960 1420 880 1260 660 見積値(中央値) 0.1

2.10 CoBRAモデルの利用シーン

コストマネジメント

リスクマネジメント

プロセス改善

プロジェクトマネージャ

PMO、品質管理部門

24.6 19.4 16.8 15.5 9.8 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 要求変更の度合い 見積り時の要求内容の曖昧さ 業務の複雑さ 信頼性要求のレベル システムの複雑性 [%]

工数見積り

工数変動幅の確認

予算超過リスクの評価

高影響な要因の把握

高影響要因の対策と解消

960 1420 880 1260 660

工数のコントロール

(21)

1.見積り根拠の「見える化」

2.CoBRA法の概要

3.CoBRAモデルの構築方法

(22)

3.1 CoBRAモデルの構築手順

CoBRAモデルの構築手順

①変動要因の抽出・定義

②実績データの収集

③モデルの構築・改善

熟練者

2、3名

の協力の下に、変動要

因を抽出・定義し、工数への影響度を

評価

過去プロジェクト

10件程度

について、

規模、工数の実績データと、変動要因

のレベルの評価

支援ツール

を用いて見積りモデルを

構築し、見積り精度の評価・改善

工数 =

α × 規模 × ( 1 + Σ COi )

(23)

3.2(手順1:変動要因の抽出・定義) ①変動要因の洗い出し

方法① (簡易)

変動要因サンプル

から、自組織に当てはまるものを選ぶ

IPA/SECの変動要因セット(19種)

「CoBRA法入門」付録A

に掲載の変動要因事例(ベンダ企業、ユーザ企業別)

方法②

熟練者2、3名の協力を得て、自組織に特有の変動要因を

ブレーンストーミング

より抽出

変動要因サンプルを参考にする。

工数 関係者の協 力度合い (CO1) 要件の不安定 性(CO8) 要件管理の確実 さ(CO7) 既存システ ムの整備状 況(CO10) ソフトの複雑さ (CO9) 開発期間の制 約(CO6) 信頼性要求の レベル(CO5) 性能要求のレベ ユーザビリティ要 チームの 知識・経験 (CO4)

(24)

3.2(手順1:変動要因の抽出・定義) ②変動要因の定義

方法① (簡易)

定義サンプル

から、自組織に当てはまるものを選ぶ

IPA/SECの変動要因セット(19種)

「CoBRA法入門」付録A

に掲載の変動要因事例(ベンダ企業、ユーザ企業別)

方法②

熟練者2、3名の協力を得て、

ブレーンストーミング

により定義を取りまとめる

定義サンプルを参考にする。

定義例

CO

変動要因

定義

レベル3

レベル2

レベル1

レベル0

CO1

関係者の協力度

合い

関係者が回答期限

を守る度合い

5%未満

5%以上50%

未満

50%以上

100%未満

100%

CO2

ユーザビリティ要

利用者の特性

IT未経験者

(一般)

IT経験者

(一般)

組織内不特定 特定メンバ

CO3

性能の要求レベ

応答時間

例外なく反応時

間1秒以内

50%の確率で

1秒以内

例外なく3秒以

50%の確率で

3秒以内

CO4

チームの知識・経

社内ランクによる割

標準メンバが40%

未満

標準メンバが40

~60%未満

標準メンバが60

~80%未満

標準メンバが

80%以上

・・

・・・・・・・

・・・・・

・・・・

・・・・

・・・・

・・・・

工数への影響大

影響なし

(25)

3.2(手順1:変動要因の抽出・定義) ③工数への影響度の評価

方法① (簡易)

IPA/SECの変動要因セット(19種)

の影響度の数値をそのまま使う

方法②

熟練者に対するアンケート、インタビューにより影響度を収集する

【例】 CO1:関係者の協力度合い

最低

もっとも可能性のある

最大

関係者の協力がほとんど得られない場合(レベ

ル3の場合)、工数は何%増えますか?

15%

30%

60%

60% 30% 15%

Aさんの回答

50% 20%

Bさんの回答

110% 40% 75%

Cさんの回答

複数名に回答

3点の幅をもって確認

レベル3の場合の影響度を確認

(26)

3.2(手順2:実績データの収集)

規模、工数の実績データを

6~10件

用意

規模、工数の単位は、プロジェクト間で統一されていれば、何を使用しても

良い。

各変動要因の工数への影響度を4段階(0~3)で評価

レベル0: 工数に無影響

レベル3: 工数に最も強く影響

レベル1、2: その中間段階の影響

プロジェクト

名称

規模

[KSLOC]

工数

[人月]

CO1

CO2

CO3

CO4

CO5

CO6

・・・

1

プロジェクト1

10.3

9.2

0

1

1

1

1

1

・・・

2

プロジェクト2

8.8

7.5

1

2

2

3

3

1

・・・

3

プロジェクト3

21.3

18.7

0

1

1

0

1

1

・・・

4

プロジェクト4

42.5

52.1

0

2

1

1

2

2

・・・

5

プロジェクト5

5.2

6.3

0

1

0

0

1

1

・・・

6

プロジェクト6

22.3

18.2

1

1

1

1

2

2

・・・

<例>

(27)

3.2(手順3:モデルの構築・改善) ①

Σ COの計算 (1/2)

Σ COi の計算手順

各変動要因のレベルを 0~3 の4段階で評

各変動要因について、COiを計算

(右図)

複数の三角分布から1つをランダムに選択

選んだ三角分布を、レベルに応じて変更

変更後の三角分布から、1点のコスト増加割

合をランダムに選び、COi とする。

COiを全変動要因について合計し、Σ COi

を得る。

変動要因

CO1

CO2

CO3

CO4

CO5

・・・

レベル

1

0

2

1

3

③ コスト増加割合をランダムに選び、COiとする ② 値を1/3倍 (レベルが1なので) ① ランダムに1つを選択 <CO1の例>

ツールで実施

(28)

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 660 700 740 790 830 870 910 960 1000 1040 1080 1120 1170 1210 1250 1290 1340 1380 1420 見積工数 超過確率 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 120 130 140 150 160 170 180 190 200 210 220 230 (%)

コストオーバヘッド (

ΣCOi)

3.2(手順3:モデルの構築・改善) ①

Σ COの計算 (2/2)

以上を多数回(例えば5,000回)実施し、

Σ COiの分布を得る。

多数回計算することで、分布が安定

計算は

専用ツール

で実施

分布の中央値を

Σ COi として採用

得られた分布の

中央値を採用

ツールで実施

(29)

3.2(手順3:モデルの構築・改善) ②

α の計算

過去のプロジェクト・データを使って回帰分析し、

α を計算

回帰分析

PJ実績

規模

工数

Σ COi (%)

規模×(1+

Σ COi)

PJ-1

10.3KLOC

9.2人月

46.3

15.1

PJ-2

8.8KLOC

7.5人月

75.0

15.4

PJ-3

21.3KLOC

18.7人月

39.0

29.6

PJ-4

42.5KLOC

52.1人月

71.2

72.8

PJ-5

5.2KLOC

6.3人月

30.9

6.8

PJ-6

22.3KLOC

18.2人月

59.0

35.5

・・・

・・・

・・・

・・・

・・・

工数=

α ×規模×(1+Σ COi)

ツールで実施

(30)

3.2(手順3:モデルの構築・改善) ③モデルの改善

見積り精度を評価

MMRE: 見積り誤差率の平均値

Pred.25: 見積り誤差率が25%以内のプロジェクトの割合

初期モデルの見積り精度(見積り誤差):

MMREが40~50%

見積り誤差の理由

変動要因の見落とし

実績データの計測ミス

変動要因のレベルの評価ミス (⇒ レベルの定義が曖昧)

・・・

見直しを繰り返し、見積り精度を向上

見積り精度の向上以外の効果

自組織の

コスト構造に対する理解が深まる

気付かなかった特徴に対する「気付き」

構築した見積り

モデルに対する「愛着」が湧く

(⇒ 導入に対する抵抗を軽減)

(31)

3.3 CoBRAモデル構築のスケジュール例

1ヶ月で構築する場合の例

実施内容

1週

2週

3週

4週

変動要因の抽出と定義

変動要因の影響度の収集

プロジェクト情報の収集

初期モデル構築と改良点の

分析

モデルパメータの見直し

見直し結果の評価

主要なマイルストーン

キックオフ

改善モデル

完成

初期モデル

完成

(32)

3.4 簡易ツールでのモデル構築体験 ①変動要因の選択

① 変動要因

を選択

(33)

3.4 簡易ツールでのモデル構築体験 ②実績データの入力

② 実績データ(規模、工数、変動要因の

レベル)を入力 ※3件以上

(34)

3.4 簡易ツールでのモデル構築体験 ③モデル構築と結果確認

工数算定式

見積り誤差

補正規模と工数の関係

③ モデル構築の実行

(35)

1.見積り根拠の「見える化」

2.CoBRA法の概要

3.CoBRAモデルの構築方法

(36)

0

100

200

300

400

500

600

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

49 50 52 53 54 56 58 59 61 62 64 65 67 68 70 72

度数

予算超過確率

見積り工数 [人月]

工数を指定して、その工数を超過する確率を計算

(56人月の見積り ⇒ 予算超過確率85%)

予算超過確率を指定して、見積り工数を逆算

(予算超過確率20% ⇒ 62人月で見積もる)

4.1 予算超過リスクの分析

見積り工数: 59人月

(37)

6.3% 6.7% 8.3% 10.6% 11.6% 16.2% 16.4% 17.8% 25.2% 29.5% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% プロジェクトマネージャの経験・知識 関係者の数 顧客の参画度合い 開発期間の厳しさ チームの経験・知識 信頼性要求のレベル システムの複雑さ 業務の複雑さ 要求変更の発生想定時期 見積り時の要求内容の曖昧さ 変動要因の寄与度

4.2 工数のコントロール (高影響な要因の確認)

感度分析により、高影響の要因を把握

例では、「見積り時の要求内容の曖昧さ」、「要求変更の発生想定時期」が高影響

 見積り時の要求内容の曖昧さ: レベル「2」  要求変更の発生想定時期: レベル「2」

高影響な要因について、軽減策を検討

例えば、顧客とのQ&Aを通じて 「見積り時の要求内容の曖昧さ」 の軽減を図る

(38)

0 100 200 300 400 500 600 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 49 50 52 53 54 56 58 59 61 62 64 65 67 68 70 72 度数 予算超過確率 見積り工数 [人月]

4.3 工数のコントロール (高影響な要因の軽減)

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 47 48 48 50 51 52 53 55 56 57 58 60 61 62 63 65 度数 超過確率 見積り工数 [人月] 6.3% 6.7% 8.4% 10.6% 11.6% 14.8% 16.2% 16.4% 17.8% 25.1% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% プロジェクトマネージャの経験・知識 関係者の数 顧客の参画度合い 開発期間の厳しさ チームの経験・知識 見積り時の要求内容の曖昧さ 信頼性要求のレベル システムの複雑さ 業務の複雑さ 要求変更の発生想定時期 変動要因の寄与度

①最初の見積り: 59人月

56人月だと予算超過確率85%

②プロトタイピングで要求を早期

明確化。「見積り時の要求内

容の曖昧さ」の影響を軽減

(レベル「2」→「1」に)

③再見積り: 56人月でも大丈夫!

(39)

4.4 重点管理プロジェクトの把握

コストオーバーヘッドによる難易度比較

複数の開発プロジェクトのコストオーバーヘッド(

Σ CO)を比較。

Σ COが大きなプロジェクトを、

高難易度

のプロジェクトとして抽出。

オーバーヘッドが大きなプロジェクトほど、工数の変動量も大きい。

従って、工数超過の可能性が高い。

該当プロジェクトを重点監視対象

対策案

工数の予実乖離を定期的に監視

変動要因のレベルの軽減策を実施

プロジェクト 規模 (FP) 見積り工数

(人月) Σ CO CO1 CO2 CO3 CO4 CO5 ・・・ 重点監視対象 Aシステム開発 1,200.0 78.9 174.2% 2 1 3 2 2 ・・・ Bシステム改修 500.0 31.5 164.1% 2 2 1 1 1 ・・・ Cシステム更改 700.0 65.5 290.5% 2 3 2 3 3 ・・・ Dシステム開発 800.0 48.3 153.3% 2 2 2 1 1 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ プロジェクト 規模 (FP) 見積り工数

(人月) Σ CO CO1 CO2 CO3 CO4 CO5 ・・・ 重点監視対象 Aシステム開発 1,200.0 78.9 174.2% 2 1 3 2 2 ・・・ Bシステム改修 500.0 31.5 164.1% 2 2 1 1 1 ・・・ Cシステム更改 700.0 65.5 290.5% 2 3 2 3 3 ・・・ Dシステム開発 800.0 48.3 153.3% 2 2 2 1 1 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

(40)

4.5 プロセス改善への応用

手順

1.

CoBRAモデルを組織で活用し、プロジェクトの変動要因データを蓄積

2.

変動要因を分析

複数のプロジェクトで

共通に高影響な要因

の有無

3.

共通要因の軽減・解消に向けた対策の検討

各要因ごとに改善計画

変動要因

データ

プロジェクト

プロジェクト

プロジェクト

共通要因

分析

対策検討

改善計画

プロジェクト

プロジェクト

プロジェクト

変動要因 影響の軽減策の例 チームの経験・知識 ●メンバ教育 ●要員確保計画の策定・実施 プロジェクトマネー ジャの経験・知識 ●プロジェクトマネージャの教育 ●プロジェクトマネージャの支援体制の整備 システムの複雑さ ●システム可視化ツール等の導入 信頼性要求のレベル ●業務要求に応じた妥当な品質レベルを提案 (過剰品質の回避) ●高信頼性技術・手法の導入 見積り時の要求内容 の曖昧さ ●プロトタイピングプロセスの導入 ●顧客の意思決定支援 ・・・・・ ・・・・・・

(41)

11.4 0.0 14.8 36.0 10.3 12.6 25.5 21.5 34.7 15.3 24.3 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 品質管理に対する要求 開発期間の制約 顧客の参画度合い 業務の複雑さ システムの複雑さ 要求変更の度合い 見積り時の要求内容の曖昧さ プロジェクト目標の明確さ・一致度合い PMの経験・知識 メンバへの業務知識教育の必要性 メンバの技術スキル 変動要因の寄与度 11.4 0.0 14.7 35.5 10.2 25.3 50.6 21.5 34.2 45.8 48.9 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 品質管理に対する要求 開発期間の制約 顧客の参画度合い 業務の複雑さ システムの複雑さ 要求変更の度合い 見積り時の要求内容の曖昧さ プロジェクト目標の明確さ・一致度合い PMの経験・知識 メンバへの業務知識教育の必要性 メンバの技術スキル 変動要因の寄与度

Copyright (C) IPA, Japan. All rights reserved 2009 - 2010 [人月]

4.6 プロセス改善の効果

高影響な要因を軽減した場合のコスト効果の試算例

CO 名称 最初の レベル 見直し① 見直し② CO1 メンバの技術スキル 2 1 1 CO2 メンバへの業務知識教育の必要性 3 1 1 CO3 PMの経験・知識 2 2 2 CO4 プロジェクト目標の明確さ・一致度合い 1 1 1 CO5 見積り時の要求内容の曖昧さ 2 2 1 CO6 要求変更の度合い 2 2 1 CO7 システムの複雑さ 1 1 1 CO8 業務の複雑さ 3 3 3 CO9 顧客の参画度合い 1 1 1 CO10 開発期間の制約 0 0 0 11.4 0.0 14.7 35.8 10.2 25.1 50.1 21.3 34.3 15.3 24.4 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 品質管理に対する要求 開発期間の制約 顧客の参画度合い 業務の複雑さ システムの複雑さ 要求変更の度合い 見積り時の要求内容の曖昧さ プロジェクト目標の明確さ・一致度合い PMの経験・知識 メンバへの業務知識教育の必要性 メンバの技術スキル 変動要因の寄与度

Copyright (C) IPA, Japan. All rights reserved 2009 - 2010 [人月]

426人月

372人月 (13%減)

336人月 (21%減)

⇒ 約24人月減 ⇒ 約30人月減 ⇒ 約24人月減 ⇒ 約12人月減 <変動要因の見直し過程>

(42)

5. まとめ

~CoBRA法の効果~

CoBRA

モデル

プロセス改善

組織に共通する要因を

把握し、軽減・解消

工数の説明力向上

コスト変動要因と

影響度の見える化

コストマネジメント力向上

工数コントロールのポイント

(高影響な要因)の把握

品質向上

高影響な要因の軽減により、

品質向上

見積りリスク把握

工数変動量から

予算超過確率を把握

アセット化と属人性排除

熟練者の優れた知見を

モデル化し、共有・活用

(43)

ご静聴ありがとうございました。

引き続き、NTTデータセキスイシステムズ様の活用事例

をご紹介します。

参照

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