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コーポレート・ガバナンスと企業不祥事の実証分析

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1.背景と本研究の課題

―続発する企業 不祥事とその帰結  コーポレート・ガバナンスと企業不祥事の関 係には,企業のガバナンス特性が企業不祥事の 発生に与える影響,および,企業不祥事の発生 が企業のガバナンス特性の変化に与える影響と いう 2 つの因果関係がある。前者は,例えば社 外取締役が企業不祥事を抑止するかなどが主要 な論点であるが別の機会に報告することとし, 本研究では後者の問題に焦点を当てる。つまり, 企業不祥事の発生が企業のガバナンス改革を促 進したのか否かを解明することが本研究の課題 である。具体的には,粉飾決算や談合などの不 祥事が発覚すると,企業が再発防止策として社 外取締役の導入を進めるなど,取締役会の監視 機能の強化を図るという関係がどれほど確かな

コーポレート・ガバナンスと

企業不祥事の実証分析

中央大学 青 木 英 孝 【キーワード】コーポレート・ガバナンス(corporate governance),意図的企業不祥事(intentional corporate fraud),事故的企業不祥事(accidental corporate misconduct),取締役会改革(reform of board of directors),社外取締役(outside director)

【要約】本研究では,企業不祥事の発生が再発防止策としてのガバナンス改革,具体的には社外取締役 の導入を促進したのか否かを定量的に検証した。その際,企業不祥事は,「粉飾決算」,「法令違反」,「隠 蔽・偽装」という「意図的不祥事」と,「製品不具合」,「オペレーション不具合」,「モラルハザード」 という「事故的不祥事」に分類した。他方,社外取締役も公認会計士や税理士などの会計専門家,弁 護士などの法律専門家を識別した。2010 年度から 2013 年度の日本の上場企業全般を対象にした分析の 結果,不祥事,特に粉飾決算などの意図的な不祥事の後には,社外取締役のプレゼンスが高まるとい う関係が確認された。また,粉飾決算だけでなく,工場事故,情報漏洩,食中毒などのオペレーショ ン不具合が発生すると,弁護士等の法律専門家の社外取締役の増強が図られる。粉飾決算後に会計専 門家,法令違反後に法律専門家の登用が増加するという外部者に分かりやすい関係は確認されなかっ たが,聖域である取締役会改革は信頼回復に向けた不祥事企業からのシグナルともいえる。 ものかを検証する。  近年も企業不祥事が止まらない。2013 年に は阪神阪急ホテルズから始まったレストランの 食品偽装問題が多くの主要ホテルに飛び火し た。2014 年にはタカタ社製のエアバッグのリ コール問題が発生し,マクドナルドでは異物混 入が発覚,経営陣の事後対応の悪さにも批判が 集中した(1)。2015 年も,東洋ゴム工業でマン ションの免振装置等に使われる免震ゴムの実験 データ改竄問題が発覚し,東芝でも不正会計が 表面化した。トヨタ自動車でも初の女性役員が 麻薬取締法違反容疑で逮捕された。また,横浜 市で発覚したマンション基礎工事の杭打ちデー タの流用等の改竄問題は,工事会社の旭化成建 材だけでなく,親会社の旭化成,建設工事の元 請会社である三井住友建設,売主である三井不 動産レジデンシャルなどの関係各社を巻き込ん だ。本稿執筆中も,化学及血清療法研究所が未

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承認方法でのワクチン製造と虚偽の製造記録で 世間を騒がせている。  企業不祥事は,ひとたび発生すれば多様なス テイクホルダーに損害を与える。粉飾決算によ る株価下落は株主に,リコールや食中毒や情報 漏洩などは顧客や消費者に,工場の爆発や汚染 物質の流出は地域住民に,そして,不祥事で企 業が倒産でもすれば,経営者はもとより従業員 にも大きな影響が及ぶ。企業価値を高めるガバ ナンスが有効に機能していたとしても,企業不 祥事の発生はこれまで積み上げてきた企業価値 を一気に消失させるほど大きな負のインパクト を企業に与えるのである。樋口(2012)は,企 業統治の不備が原因でない組織不祥事も多いこ とを指摘しつつも,企業統治の確立が組織不祥 事の防止に寄与すること,組織不祥事の発生メ カニズムを企業統治の視点から分析することの 重要性を指摘している。企業不祥事の原因は, 経営者や従業員の倫理の欠如や認識の甘さ,企 業に対する監視や内部統制の機能不全などのガ バナンス問題などさまざまであるが,例えば経 済産業省(2007)は,企業不祥事の原因として, コーポレート・ガバナンスにおける問題,内部 環境に関する問題,リスクの認識・評価に関す る問題,リスクへの対応に関する問題,情報と 伝達における問題,統制活動に関する問題,監 視活動に関する問題,の 7 つを指摘している。 もし原因が特定できれば,その除去ないし軽減 が再発防止策として重要になる。実際,企業不 祥事が発生するたびに,コーポレート・ガバナ ンスのあり方が問われ,政策的にもガバナンス 強化が推し進められてきた。エンロン事件後に 米国で成立したサーベンス・オクスレー法(SOX 法)の影響で,日本でも 2006 年に金融商品取 引法が成立,2008 年から日本版 SOX 法が適用 され,内部統制の体制整備,チェック・システ ムの強化が図られた。また,2014 年の改正会 社法では監査等委員会設置会社の選択肢が提示 されるとともに,2015 年 6 月からは東京証券 取引所がコーポレートガバナンス・コードを上 場規則として採用し,企業に 2 名以上の独立社 外取締役の選任を推奨し,選任しない場合には その理由の提出を求めている。いわゆる Com-ply or Explain である。他方,企業側も 1990 年代以降,業績低迷に苦しむ中でガバナンス改 革を進めてきた。執行役員制度や社外取締役の 導入に代表される取締役会の構造改革,ストッ ク・オプションの導入による経営者インセンテ ィブの強化などである。ガバナンス改革は,一 方ではトップ・マネジメントの戦略的意思決定 機能の向上による業績改善を狙ったものである が,他方では経営に対するモニタリング機能の 強化も狙っている。  このように企業のガバナンス改革は,低迷す る企業業績のテコ入れのために進んだという側 面もあるが,企業不祥事の発生が引き金となっ て進んだという側面もある。特に不祥事を引き 起こした企業に対する社会の目,マスコミの追 及は年々厳しさを増している。したがって不祥 事が発生すると,企業は株主や社会の信頼を取 り戻すために,原因を究明し対策を講じる必要 がある。不祥事の一因として企業風土や組織文 化といった目に見えない要因が指摘されること も多いが,たとえ不可視的な原因であっても, 既存の何かを変えようとする変革の姿勢を目に 見える形で示す必要がある。目に見える改革と いう不祥事企業からのシグナルは,株主や社会 がその企業に対して抱くイメージやブランドに 影響を与え,ひいては企業価値に影響する。こ の目に見える改革のひとつが,聖域とも呼ばれ る取締役会の改革であり,その典型が社外取締 役の導入である。  本稿の構成は以下の通りである。第 2 節で東 芝の再発防止策を概観し,第 3 節では企業不祥 事を分類する。そして第 4 節では,仮説,サン プル,推計モデル,変数等の分析フレームワー クを説明し,第 5 節で推計結果を報告する。最 終節は結論である。

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2.企業不祥事後の原因究明と再発防止

―東芝のケース  企業不祥事が発生すると,しばしば第三者委 員会等によって原因が究明され,再発防止策と して社外取締役の充実等が提案されてきた。例 えば,2015 年に不正会計が問題となった東芝 の場合,第三者委員会調査報告書では,直接的 な原因として,①経営トップらの関与を含めた 組織的な関与,②経営トップらにおける「見か け上の当期利益の嵩上げ」の目的,③当期利益 至上主義と目標必達のプレッシャー,④上司の 意向に逆らうことができないという企業風土, ⑤経営者における適切な会計処理に向けての意 識または知識の欠如,⑥東芝における会計処理 基準またはその運用に問題があったこと,⑦不 適切な会計処理が,外部からは発見しにくい巧 妙な形で行われていたこと,が挙げられている。 また,間接的な原因としては,①各カンパニー における内部統制が機能していなかったこと, ②コーポレートにおける内部統制が機能してい なかったこと,③取締役会による内部統制機能 (監督機能)が働いていなかったこと,④監査 委員会による内部統制機能(監督機能)が働い ていなかったこと,⑤会計監査人による監査, ⑥業績評価制度,⑦人事ローテーション,⑧内 部通報制度が十分に活用されていなかったこ と,が指摘されている。そして,再発防止策に 関しては,直接的な原因の除去として,①不適 切な会計処理に関与等した経営陣の責任の自 覚,②関与者の責任の明確化,③経営トップ等 の意識改革,④企業の実力に即した予算の策定 と「チャレンジ」の廃止等,⑤企業風土の改革, ⑥会計処理基準全般の見直しと厳格な運用,の 6 点が提言されている。また,間接的な原因の 除去では,ハード面からの再発防止策として, ①強力な内部統制部門の新設,②取締役会によ る内部統制機能(監督機能)の強化,③監査委 員会による内部統制機能(監督機能)の強化, ④内部通報窓口の活用,の 4 点が,ソフト面か らの再発防止策としては,①社外取締役の増員 および構成員の見直し,②適切な人事ローテー ション等,の 2 点が提案されている。  このように個別のケースからは,不祥事の後 には,責任の明確化,意識や組織風土の改革, 内部統制の強化等とともに,取締役会改革が進 展するようにみえるが,この関係は果たしてシ ステマティックに発生しているのだろうか。そ こで本研究では,企業不祥事の発生が引き金と なって取締役会改革が進展するのか否かを,定 量的データを用いて検証する。

3.企業不祥事の分類

3-1.分類の基準  本研究では企業不祥事がガバナンス改革に与 えた影響を検証するが,不祥事にはさまざまな タイプが存在する。そこで,本節では,不祥事 の整理を試みる。不祥事を広辞苑で引くと「関 係者にとって不名誉で好ましくない事柄・事件」 とある。つまり,当該企業,あるいはそのステ イクホルダーにとって不名誉な事件がいわゆる 不祥事といえる。不祥事の定義に関する先行研 究を見ると,例えば組織不祥事を研究対象とし た樋口(2012)は,「組織に重大な不利益をも たらす可能性がある業務上の事件または事故で あって,①その発生が予見可能であったこと, ②適当な防止対策(被害軽減対策を含む)が存 在したこと,③当該組織による注意義務の違反 が重要な原因となったことの 3 要件を満たすも の」と定義している。  不祥事を分類する際の基準としては,個人的 /組織的,一時的/継続的,軽微/重大などが 考えられる。管理職が社内で起こしたセクシャ ル・ハラスメント問題のように個人的なものか ら,オリンパスの粉飾決算のように組織的な関 与が認められるようなものまで,あるいは,工 場での爆発・火災の発生といった一時的なもの から,東芝の不正会計問題や化血研の製造記録

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偽装のように長期間にわたって行われてきたも の,あるいは,アルバイト店員が店内のアイス クリームボックスに入って自撮りしたものをフ ェイスブックなどに掲載するような軽微なもの から,山一證券の不正会計問題のように会社の 存続にかかわるような重大なものまで,実にさ まざまな企業不祥事が存在する。いずれも当該 企業にとって不名誉な事件であるが,本研究で は大きな分類としてまず意図的/事故的という 基準を採用した。つまり,一方では,フォルク スワーゲンの排気ガス実験データの偽装のよう に,企業(あるいは構成メンバーの一部)が排ガ スの規制基準をクリアするために実走行中か実 験中かを判断して浄化能力を操作するソフトウ ェアを搭載するといった意図的で悪質な不祥事 が存在する。他方では,不正アクセスによる情 報漏洩などのように,意図しないものの一定の 確率で発生してしまう事故的な不祥事が存在す る。消費者が製品を使用して問題が発覚するリ コールのような不祥事は,企業が問題のある製 品を意図的に提供したのではないだろう。また, マクドナルドの異物混入も,意図的に異物を入 れようとしたのではなく,調理などのオペレー ション過程に問題があり発生したと考えられ る。また,ベネッセの顧客情報の流出問題も, 意図的に情報を漏洩しようとしたわけではない だろう。これらはいずれも意図的ではないもの の,製品の設計段階やオペレーションの管理過 程に問題があって発生した事故的なタイプの不 祥事といえる。以下では,意図的不祥事と事故 的不祥事の内容を詳しくみていこう。 3-2.意図的不祥事  「意図的不祥事」は,企業が意図的に行った と判断される不正行為であり,「粉飾決算」,「法 令違反」,「隠蔽・偽装」の 3 種類を識別した。  「粉飾決算」は,不適切会計,不正会計,粉 飾決算,有価証券報告書等虚偽記載,架空売上, 所得隠し,飛ばし,利益操作などがキーワード であり,特に財務会計情報の開示に関する問題 行動を会計関連の不祥事として特定した。「法 令違反」は,カルテル,反トラスト,談合,イ ンサイダー取引,不正取引,不正融資,不正請 求,不正受給などがキーワードであり,法令に 違反する不祥事である。例えば,カルテルや談 合は独占禁止法に,インサイダー取引や有価証 券報告書等の開示書類の虚偽記載は金融商品取 引法に違反する行為である。ただし,全ての不 祥事に関して,抵触する法律を特定し,不祥事 の分類区分を増やしていくことは生産的でな い。そこで本研究では,主に会計・ディスクロ ージャー関連の不祥事を「粉飾決算」として識 別し,それ以外の不祥事を「法令違反」に区分 した。したがって,この法令違反には主に,カ ルテルや入札談合などの不当な取引制限,不当 廉売,再販売価格の拘束,優越的地位の濫用な どの不公正な取引方法に該当し,独占禁止法の 規制に抵触して公正取引委員会の排除措置命令 や課徴金の対象となるようなケースが含まれ る。「隠蔽・偽装」は,実験等のデータ改竄, 食品偽装,産地偽装,報告遅れ,不当表示,誇 大広告,誤認広告などがキーワードである。企 業が自身にとって不都合な情報を開示しないケ ースや,事実とは異なる情報を開示して自社に 有利な取引を行おうとするようなケースであ り,企業が顧客や取引先を欺こうとする行為が これに該当する。以上の 3 類型は,いずれも企 業が意図的に不正な行為にコミットしたと判断 されるようなタイプの不祥事であり,より性質 の悪いものといえる。 3-3.事故的不祥事  「事故的不祥事」は,企業が意図的に不正行 為を働くといった不祥事ではないが,気をつけ ていても一定の確率で発生してしまうような不 祥事である。この事故的な不祥事としては,「製 品不具合」,「オペレーション不具合」,「モラル ハザード」の 3 種類を識別した。  「製品不具合」は,リコールや自主回収など がキーワードであり,自社の提供する製品に問

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題があり,顧客や取引先が使用して事故などの トラブルが発生するケースである。「オペレー ション不具合」は,工場事故,工場火災,有害 物質の流出,環境汚染,情報漏洩,食中毒,不 正アクセスなどがキーワードである。製品不具 合が企業の製造する製品自体に問題があるケー スを特定しているのに対して,オペレーション 不具合は,製品の製造過程やサービスの提供過 程における管理上の問題が原因で発生するケー スを特定している。工場での爆発・火災・有害 物質の流出等の事故は,危険物質の保管管理や 取り扱いに問題があり発生する。情報漏洩の多 くは,社員による機密情報の社外持ち出しやセ キュリティー強化に対する過少投資が原因で発 生している。また,集団食中毒などは,食材や 食品のずさんな管理や調理過程での不衛生とい った業務上の問題が原因で発生する。「モラル ハザード」は,会社資金の着服・横領や窃盗・ 痴漢などの社員の個人的犯罪,セクシャル・ハ ラスメントやパワー・ハラスメントなどのハラ スメント問題など,組織メンバーによる非倫理 的,非社会常識的行動による不祥事である。

4.分析の戦略

4-1.取締役会構成の決定要因  本研究では,不祥事後のガバナンス改革とし て取締役会改革に注目するため,取締役会の構 成に関する先行研究をレビューしておこう。

Adams and Ferreira(2007)とHarris and Reviv

(2008)は,取締役会のモニタリング機能だけ

でなくアドバイス機能にも着目し,モニタリン グとアドバイスが有効に機能するためには企業 の内部情報が重要な意味をもつことを理論的に

示した。そして Adams and Ferreira(2007)は,

成熟大企業のようにエージェンシー問題が深刻 な場合は社外取締役比率が高いことが望ましい が,内部情報が企業特殊的であり外部者が情報 を獲得しにくい場合は内部取締役比率が高いこ とが望ましいことを示した。米国企業を対象と した実証分析では Linck et al.(2008)が,複雑 な事業構造をもち外部者による助言の有効性が 高い多角化企業や,フリーキャッシュが豊富で エージェンシー問題が顕著な企業では社外取締 役比率が高い一方,R&D 投資が大きく外部者 による情報獲得が困難な企業では社外取締役の 比率が低いことを発見している。他方,日本企 業を対象とした研究では,社外取締役の導入要 因を分析した齋藤(2011)が,経営者に対する 監視と助言に必要な情報を得るのが難しい企 業,経営に伴うプライベート・ベネフィットの 小さい企業ほど社外取締役の導入確率が高いと いう対照的な事実を発見している。そして,取 締役会構成を事実上決定している経営者が自ら に都合の良い構成を選択,すなわち自らの利害 を守るために社外取締役を導入しないという選 択をしている可能性を指摘している(2)。これら は,取締役会の構成が企業価値を高めるよう合 理的に決定されているかという視点から,社外 取締役比率の決定要因に対するエージェンシー 問題の深刻度やアドバイスの有効度などの影響 を検討したものである。しかしながら,企業価 値を大きく毀損させる可能性が高い企業不祥事 の発生が取締役会構成に与える影響に関して は,実証研究の蓄積が進んでいない。ここに本 研究の意義がある。 4-2.仮  説  不祥事の発生は企業の信頼を大きく失墜させ るため,企業は社会あるいは株主の信頼を回復 するために,責任を明確化するとともに改革の アクションを示す必要がある。例えば,これま で大規模で内部昇進者優位という典型的な日本 型取締役会を維持してきたトヨタ自動車でも, リコール問題を契機に社外取締役の導入を決め たとされる(3)。このように,不祥事発生後の企 業対応に着目した場合,原因究明,再発防止, 責任追及が重要な課題となるが,本研究で着目 するのは,どういった改革プランを提示するか という問題である。再発防止策はもちろん効果

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が高いものが採用されるべきであることは言う までもない。  海外の先行研究では,会計ファイナンスの分 野を中心に,ガバナンス構造と企業不祥事の関 係が定量的に検証されている。実証研究の結果 は,おおむね企業のガバナンス構造が企業不祥 事の発生確率に影響を与えることを示してい る。社外取締役と企業不祥事の関係に関しては,

Uzun et al.(2004),Farber(2005),Denis et

al.(2006)などが,社外取締役が金融不祥事の 発生確率を低下させるという関係を報告してい る。さらに,Beasley(1996)は,社外取締役 の持株比率が高く,在職期間が長く,他社との 兼任が少ないほど企業不祥事の発生確率が低下 するという関係を報告している。このように先 行研究の主な関心は,企業のガバナンス特性が 企業不祥事の防止に有効か否かを検証すること にあった(4)。この論点は,学術的には勿論だが 実務的にも大きな意義がある。海外の知見から は,社外取締役の導入が企業不祥事の防止に有 効である可能性が示唆されるため,不祥事発生 後の再発防止策として,社外取締役のプレゼン スを高める施策がとられると予想される。そこ で本研究では次の仮説を検証する。   仮説1: 企業不祥事の発生は,取締役会に おける社外取締役のプレゼンスを 高める。    次に,本研究では企業不祥事のタイプごとに, 強化される監視機能の重点が異なる可能性にも 着目する。具体的には,粉飾決算が発生した場 合には会計知識を有する専門家の招聘が,法令 違反が発生した場合には法律知識を有する専門 家の招聘が進むと考えられる。そこで以下の仮 説を設定する。     仮説2: 粉飾決算の発生は,公認会計士な ど会計専門の社外取締役の導入を 促進する。   仮説3: 法令違反の発生は,弁護士など法 律専門の社外取締役の導入を促進 する。 4-3.推計モデルと変数  本研究のサンプルは日本の上場企業全般であ り,2010 年度から 2013 年度までの 4 年間のパ ネルデータを用いて分析を行う。ただし,企業 不祥事が発生した場合,通常は原因調査の後に 改革案が実行されるため,不祥事発生翌年度の 取締役会構成の決定要因を分析する。本研究で は 2009 年度から 2012 年度までの 4 年間に発生 した企業不祥事が,2010 年度から 2013 年度ま での 4 年間の取締役会構成の変化に与える影響 を検証する。分析手法はパネル推計(Fixed

Ef-fect Regression Model)であり,モデルは下記 の通りである。       推計式中の添え字 i は企業,添え字 t は年度 を表す。被説明変数である BOARD は取締役 会構成を表す変数であり,具体的には社外取締 役比率と,公認会計士等の会計専門の社外取締 役人数および弁護士等の法律専門の社外取締役 人数を採用した。説明変数である MISC は企 業不祥事を表す変数であり,意図的不祥事と事 故的不祥事,および,意図的不祥事の粉飾決算, 法令違反,隠蔽・偽装と,事故的不祥事の製品 不具合,オペレーション不具合,モラルハザー ドそれぞれの発生ダミーを採用した。CV はコ ントロール変数であり,企業パフォーマンス(ト ービンの q),取締役会規模(人数),企業規模(従 業員数の自然対数),年度ダミーを採用した。企 業パフォーマンスに関しては,Hermalin and Weisbach(1998)が,企業パフォーマンスが 良好な場合は経営者の交渉力が相対的に強くな り社外取締役比率が低下する一方,企業パフォ ーマンスが低下すると経営者の相対的交渉力が 低下して社外取締役比率が上昇することを理論 的に示している。つまり,取締役会構成は企業 [ 1, 1] = it it it f MISC CV BOARD

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パフォーマンスの影響を受けると想定されるた め,企業パフォーマンスをコントロール変数に 加えた。また,一部の推計では各被説明変数の 1 期ラグもコントロール変数として導入し,t- 1 期から t 期への社外取締役の変化を説明する モデルとした。したがって,推計式は前期(t-1) に発生した企業不祥事が当期(t)の取締役会 構成に与える影響を検証するモデルとなってお り,因果関係を推定する際の時間的整合性は確 保されている。  データソースは以下の通りである。企業のガ バナンス特性のデータおよび財務データは,日 経 NEEDS-CGES,日経NEEDS-Financial QUEST から取得した。企業不祥事のデータは CR Labs の企業不祥事データから取得し,そ れを元に企業不祥事のタイプ別にキーワードを 設定し,日経テレコン等を用いた新聞記事検索 によって不祥事の発生を確定した。具体的には 以下のような手続きを踏んで独自のデータベー スを構築した。CR Labs では,一般マスコミ 報道や企業の公表資料から,与信管理,コンプ ライアンス,リスクマネジメント,コーポレー ト・ガバナンス,CSR 等に関連する企業不祥 事を収集しデータベース化している。そこでま ず,情報の信頼性の観点から,スポニチ,サン スポ等のスポーツ新聞,および日刊ゲンダイな どのタブロイド判夕刊紙等をニュース・ソース とするケースを除外した。したがって,基本的 には日本経済新聞や読売新聞などの各新聞社, NHK などの各テレビ局,時事通信や共同通信, ロイター(現トムソン・ロイター)やブルーム バーグなどの国内外の通信社,経済産業省や総 務省などの官公庁と公正取引委員会などの行政 機関,および各社のニュース・リリースを情報 源とする不祥事ケースがサンプルとなる。次に, 当該企業が明らかに被害者であると認められる ようなケースや不祥事と無関係であると特定で きるようなケースを除外した。具体的には,当 該企業がハッカーに狙い撃ちされて情報流出し たケースや,インサイダー取引の対象として当 該企業の株式が売買されたケース,元社員によ る窃盗事件などの個人的な犯罪のケースなどで ある。本研究で購入した CR Labs の企業不祥 事データは 2010 年 1 月 1 日から 2013 年 12 月 31 日までの 4 年分である。そこで,各タイプ の不祥事に含まれるキーワードを基に,新聞記 事検索を行い不祥事データベースの拡充を図っ た。具体的には,2009 年 4 月 1 日から同年 12 月 31 日までの新聞記事検索で不祥事を特定し, CR Labs の企業不祥事データと結合して 2009 年度(2009 年 4 月から 2010 年 3 月)の不祥事デ ータベースを作成した。以上の作業により,企 業不祥事データに関しては,2009 年度から 2012 年度までの 4 年分を準備した。  企業不祥事の発生件数は表 1 に,各変数の基 礎統計量は表 2 に示されている。企業不祥事総 数は,最小が 2009 年度の 207 件,最大が 2010 年度の 371 件となっている。意図的と事故的で は,事故的不祥事がやや多いものの,2012 年 度は意図的不祥事の件数のほうが多くなってい る。また,社外取締役比率の平均は 12.6%であ り,会計士は平均 0.38 人,弁護士は平均 0.56 人となっている。

5.推計結果

 表 3 は推計結果の要約である。第一に,社外 取締役比率は,事故的な不祥事が発生しても高 まらないが,意図的な不祥事が発生すると高ま る。これは,事故的不祥事の係数が統計的に有 意でない一方,意図的不祥事の係数が 5%水準 で統計的に有意に正であることから確認できる (モデル(1)・(3))。なお,この関係は社外取締 役比率の水準でみても,翌年度にかけての変化 でみても同様に確認できる。不祥事のタイプ別 の影響をみると,唯一粉飾決算だけが 1%水準 (モデル(2))ないし 5%水準(モデル(4))で統 計的に有意に正であった。したがって,意図的 な不祥事,特に粉飾決算が発覚すると,企業は 社外取締役の増強を図ることが確認された。第

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二に,企業不祥事の発生が会計専門の社外取締 役人数に与える影響に関しては統計的に有意な 関係を確認できないが(モデル(5)-(8)),企業 不祥事の発生が法律専門の社外取締役のプレゼ ンスを高めるという関係が確認できる。モデル (9)・(11)で,意図的不祥事の係数は 10%な いし 5%水準で,事故的不祥事の係数は 1%水 準ないし 5%水準で統計的に有意に正だからで ある。不祥事のタイプ別にみると,粉飾決算は ともに 1%水準で,オペレーション不具合は 5 %水準ないし 10%水準で統計的に有意に正で あった(モデル(10)・(12))。したがって,会計 不正等の粉飾決算や,工場事故,情報漏洩,食 中毒等のオペレーション不具合が発生すると, 法令順守等の強化や訴訟対策といった改革の一 環として法律専門の社外取締役の導入が進むと いえる。逆に隠蔽・偽装の係数は社外取締役人 数(弁護士)に対して 10%水準ながら統計的に 有意に負であった(モデル(12))。したがって, データ改竄や産地偽装等の問題が発生してしま うと翌期にかけて法律専門の社外取締役が減る 傾向が確認でき,責任追求や自主的退任の可能 性が示唆される。

6.結  論

 本研究では,企業不祥事がコーポレート・ガ バナンス改革に与える影響を分析した。その際, 表 1 企業不祥事発生件数(年度別,不祥事タイプ別) 年 度 観測数 企業不祥事 意図的 事故的 2009 5,380 207 104 117 2010 5,380 371 169 232 2011 5,380 345 168 201 2012 5,398 258 143 133 合計 21,538 1,181 584 683 比率 5.5% 2.7% 3.2% 年度 粉飾決算 法令違反 隠蔽・偽装 製品不具合 オペレーション 不具合 モラルハザード 2009 31 63 15 39 61 22 2010 39 105 31 62 125 59 2011 35 117 22 53 114 53 2012 49 83 24 48 60 34 合計 154 368 92 202 360 168 比率 0.7% 1.7% 0.4% 0.9% 1.7% 0.8% 表 2 基礎統計量 観測数 平均 標準偏差 最小値 最大値 社外取締役比率 14,210 12.62 15.36 0.00 88.89 社外取締役人数(会計士) 14,342 0.38 0.57 0.00 4.00 社外取締役人数(弁護士) 14,342 0.56 0.60 0.00 4.00 企業パフォーマンス  (トービンのq) 14,155 1.07 1.02 0.23 41.28 取締役会規模(人数) 14,292 7.52 3.07 3.00 28.00 企業規模(従業員数対数) 19,926 5.78 1.55 0.00 11.18  (注) 社外取締役比率,社外取締役人数(会計士,弁護士)は 2010~2013 年度,企業パフォーマンス,取締役会規模,企業規模は 2009~ 2012 年度。

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3 取締役会改革に対する企業不祥事の影響 被説明変数 社外取締役比率 社外取締役人数(会計士) 社外取締役人数(弁護士) モデル (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) 意図的不祥事 0.721** 0.741** 0.004 0.000 0.024* 0.025** (2.102) (2.226) (0.344) (0.027) (1.873) (2.052) 事故的不祥事 0.049 0.044 0.008 0.005 0.033*** 0.030** (0.151) (0.139) (0.634) (0.468) (2.708) (2.567) 粉飾決算 2.035*** 1.569** 0.033 0.024 0.103*** 0.089*** (3.227) (2.562) (1.399) (1.075) (4.372) (3.973) 法令違反 0.205 0.262 0.007 -0.000 0.019 0.023 (0.482) (0.635) (0.459) (-0.026) (1.218) (1.565) 隠蔽・偽装 0.773 1.058 -0.008 -0.008 -0.042 -0.047* (0.998) (1.406) (-0.276) (-0.284) (-1.445) (-1.718) 製品不具合 0.027 0.116 0.005 0.011 0.012 0.015 (0.041) (0.180) (0.221) (0.476) (0.504) (0.646) オペレーション不具合 0.036 0.042 0.011 0.003 0.032** 0.029* (0.086) (0.103) (0.739) (0.201) (2.059) (1.951) モラルハザード 0.209 0.061 0.023 0.021 0.027 0.017 (0.339) (0.102) (0.986) (0.963) (1.187) (0.802) 社外取締役比率 / 会計士 / 弁護士(t-1) 0.246*** 0.245*** 0.339*** 0.338*** 0.330*** 0.330*** (24.895) (24.820) (36.337) (36.313) (35.010) (34.961) 年度ダミー Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes Yes 観測数 13,795 13,795 13,794 13,794 14,108 14,108 13,987 13,987 14,108 14,108 13,987 13,987 企業数 3,652 3,652 3,651 3,651 3,756 3,756 3,710 3,710 3,756 3,756 3,710 3,710 R 2 0.071 0.071 0.124 0.125 0.030 0.030 0.140 0.141 0.022 0.024 0.126 0.127  (注)括弧内は t値 . *** p<0.01, ** p<0.05, * p<0.1. 各企業不祥事はダミー変数。 コントロール変数(企業パフォ ーマンス,取締役会規模,企業規模) ,定数項の表掲は省略。

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企業不祥事は,粉飾決算や隠蔽・偽装などの意 図的なものと,リコールや工場爆発や集団食中 毒のような事故的なものに区分した。他方,ガ バナンス改革に関しては社外取締役に注目し, その比率に加えて出自にも着目し,公認会計士 や税理士などの会計専門家と,弁護士等の法律 専門家を識別した。そして,発生した企業不祥 事のタイプ別の影響を分析した結果,以下のよ うな事実を発見した。  第一に,企業不祥事の発生は社外取締役のウ ェイトを高める契機となる。したがって,不祥 事の発生後,企業は再発防止策の一環として取 締役会のモニタリング機能の強化を進めるとい える。ただし,モラルハザードのような事故的 な不祥事が発生したからといって必ずしも社外 取締役の比率が高まるわけではない。中林 (2007)も,モラルハザード等に起因する組織 不祥事の防止には,企業統治の整備だけでは効 果は限定的であることを指摘している。一方, 明確な関係が確認できたのは,意図的不祥事の 発生,特に粉飾決算などの会計不正が発覚する と社外取締役のプレゼンスが高まるという事実 である。事故は事故としても,意図的と判断さ れるような不祥事が発生した場合には,やはり 目に見える改革が必要とされるといえよう。  ただし第二に,不祥事の内容に対応した社外 取締役の増強に関しては,外部者にとって分か りやすい関係が必ずしも確認できるわけではな かった。すなわち,粉飾決算や会計不正の発生 が公認会計士などの会計専門家の招聘を促進す るわけでもなく,法令違反の発生によって弁護 士などの法律専門家の就任が増えるわけでもな い。この結果の解釈は難しい。企業が対外的な 分かりやすさよりも監視機能強化の実利を取っ て人選を進めた結果かもしれないし,単に社外 比率を高めただけかもしれない。粉飾決算で会 計専門家の招聘が進まないのは,すでに監査役 に公認会計士が存在することが原因かもしれな い。もし会計士が監査役として機能しているの であれば,さらなる増員よりも弁護士等別分野 の専門家の招聘のほうが良いと判断しているの かもしれない。実際,意図的・事故的を問わず 不祥事が発生すると法律専門家の社外取締役の プレゼンスが高まる傾向が顕著であった。  本稿では,不祥事が発生すると社外取締役比 率が高まるという結果を得たが,これは分子の 社外取締役が増えたという可能性とともに,内 部取締役が引責辞任などで退任し分母が小さく なったという可能性もある。また,社外取締役 比率は変わらなくても,社外取締役の人が交代 している可能性もある。したがって,社外取締 役のプレゼンス上昇のメカニズムや変化の実態 を解明することは残された課題である。社外取 締役の選任に関しては,もちろん齋藤(2011) の指摘のように経営者が自らの利害を守るため に社外取締役を選任しないという可能性も十分 考えられるが,企業価値を大きく毀損する可能 性がある不祥事の発覚は,目に見えるガバナン ス改革を促進するという構図は検証された。す なわち,多くのステイクホルダーの信頼を回復 するためにも,社外取締役のプレゼンスを高め るという取締役会改革は,改革のシグナルとし て利用されているのである。 ※ 本研究は,科学研究費補助金(基盤研究 C)課題 番号 26380473 の成果の一部である。 (1)青木(2010)は企業不祥事発生後の経営者の対応 をモデル化し,不祥事そのものよりも,その後の 対応という二次クライシスの重さを指摘している。 (2)齋藤(2011)は誰が社外取締役になっているのか も概観し,1997 年以降増加した社外取締役には, 米国等で一般的な他社の現役経営者でなく,退任 後の経営者,弁護士,学者,会計士,元官僚など が就任しており,多様化が進んでいることを明ら かにしている。 (3)日本経済新聞,2013 年 8 月 6 日参照。 (4)ただし,実際に日本においても社外取締役が企業 不祥事を抑制するか否かに関しては,実証分析の 蓄積が進んでいないため今後の重要な研究課題と いえる。

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〈参考文献〉

Adams, R. and D. Ferreira (2007) “A theory of friend-ly boards,” Journal of Finance, Vol. 62, pp.217-250. Beasley, M. S. (1996) “An Empirical Analysis of the

Relation between the Board of Director Composi-tion and Financial Statement Fraud,” The Ac-counting Review, Vol.71, No.4, pp.443-465. Denis, D. J., P. Hanouma and A. Sarin (2006) “Is there

a dark side to incentive compensation?,” Journal of Corporate Finance, Vol.12, pp.467-488.

Farber, D. B. (2005) “Restoring Trust after Fraud: Does Corporate Governance Matter?,” The Ac-counting Review, Vol.80, No.2, pp.539-561.

Harris, M. and A. Reviv (2008) “A theory of board control and size,” Review of Financial Studies, Vol.21, pp.1797-1832.

Hermalin, B. and M. Weisbach (1998) “Endogenously Chosen Boards of Directors and Their Monitoring of the CEO,” American Economic Review, Vol.88, pp.96-118.

Linck, J., J. Netter and T. Yang (2008) “The

Determi-nants of Board Structure,” Journal of Financial Economics,Vol.87, pp.308-328.

Uzun, H., S. H. Szewczyk and R. Varma (2004) “Board Composition and Corporate Fraud,” Financial Analysis Journal, Vol.60, No.3, pp.33-43.

青木崇(2010)「企業不祥事のメカニズムと現代経営者 の役割」『日本経営倫理学会誌』第 17 号,45-57 頁。 経済産業省(2007)『コーポレート・ガバナンスと内部 統制―信頼される経営のために―』経済産業省企業 行動課編。 齋藤卓爾(2011)「日本企業による社外取締役の導入の 決定要因とその効果」宮島英昭編『日本の企業統 治 その再設計と競争力の回復に向けて』東洋経 済新報社,181-213 頁。 中林真理子(2007)「リスクマネジメントと企業倫理― 「企業不祥事」をめぐって―」企業倫理研究グルー プ著『日本の企業倫理―企業倫理の研究と実践―』 白桃書房,65-84 頁。 樋口晴彦(2012)『組織不祥事研究―組織不祥事を引き 起こす潜在的原因の解明―』白桃書房。

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