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〈資料〉オランダにおける労働市場の規制緩和と労働者の地位の保護 : 「柔軟性と保障法」(1999年1月1日法)の紹介

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< 資

料 >

太 I 工 Ⅲ Ⅳ

オランダにおける労働市場の規制緩和と

労働者の地位の保護

柔軟性 と保障法」 (1999年1月 1日法)の 紹介

大 和 国

敢 日本 における 「オラング ・モデル」の位置づけ オランダ労働法 における柔軟化の位置づけinexicurity理念 をめ く`って 「柔軟性 と保障法」の内容 (資料)オ ランダ民法典 (労働契約篇)抄 訳 日本では,労 働市場 における規制緩和の高唱は,社 会的規制の必要性の無視 や労働者保護の弱体化 をア ・プリオリに伴 っていることに対 し,「外在的制約」 基準 として,セ イフティネ ッ ト論 などが唱えられ ようとしていると しかるに,オ ラングでは,こ の二つの要因の調整が意図され,一 定の効果 を みせている。いわゆる 「オラング ・モデル」の成功は,労 働市場の流動化 ・労 働契約の柔軟化の面 とともに労働者の地位の保障を追求することによって実現 したか らである。その到達点が,「柔軟性 と保障法 (Flexibiliteit en Zekerheid)」 (1999年1月 1日 法)で ある。他方,こ れ らの政策 と並行 して,パ ー トタイム 労働者の権利保護制度が重視 されて きたことは,重 要であるとその意味で,同 *本 紹介は,日 本学術振興会の派遣事業 (2000年度)に より実施したオランダ・ライデン 大学での調査研究の成果 による ものであるが,快 適 な研究環境 を提供 していただいたライ デ ン大学法学部Heerma van Voss教授 は じめ関係各位 に謝意 を表 したい。

1)労 働契約論 に偏重 した最近の労働法理論 において,労 働者個人の権利や自由の主張 ・擁 護制度 との連繋が十分 に図 られているのか とい うことで もある。そのためにも,争 議権論 において,労 働者個人の地位 と権利性 をよ リー層明確 にす る視点か ら,争 議行為の理念が 再検 討 され なけれ ば な らない こ とについては,大 和 田敢太 「争議行為 の正 当性」 (講座 「21世紀の労働法」第 8巻 (有斐閣,2000.5)所 収)156頁 参照。 2)パ ー トタイム労働者 をめ ぐる問題 に関 しては,紙 幅の関係 もあ り,他 の文献 に譲るが, 法 的問題 につ いては,民 法典第648条による平等原則 とともに,2000年 7月 には,労 働時 間法が制定 され,労 働者 に対 して,労 働時間を増減するよう調整 を請求することを認め/

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法 の制定の背景 とその概略的内容 を概観することによって, 日本 における労働 者保護 を切 り捨 てる規制緩和路線や労働法弾力化政策の まやか しが明 らかにな るであろう。 まず, 日本におけるオランダ労働法研究の動向とその意義,nexicurity理念 について整理 した後,「柔軟性 と保障法」の内容を紹介 し,併 せて,同 法が組 み込まれた労働契約法 (民法典)の 試訳 を示 しておきたい。 I 日 本 における 「オランダ 。モデル」の位置づけ 1.「 オランダ ・モデル」 とは 「オラ ング ・モデル」 (ポルダー ・モデル,チ ュー リップ 。モデル)と は, 一般的には,失 業率の減少,財 政赤字の解消 (通貨同盟加盟要件)と いう経済 政策の画期的な成功 として理解 されている。政治的には,そ れは,連 立政権 に よる協調主義的路線の成果 として意義づけ られる。 その象徴 的な指標 は,失 業率の動向である。失業率 は,90年 代 を通 じて減少 傾 向 にあ り,1990年 の6.2%が ,2000年 には2.6%に まで低下 した。国際比較 (2000年7月 度2.5%,フ ランス9.7%, ド イツ8。3%タ イタリア10.5%,ベ ルギー 8.5%,イ ギ リス5.3%,ス ペイ ン13.8%,EU15国 8.30/0,アメ リカ4.1%,日 本 D 4.6%)か らして も,「優等生」ぶ りは裏付 け られる。 2.日 本での評価 この 「オラング ・モデル」 は,日 本では,ジ ャーナ リステイックな立場か ら の問題の取 り上げ方 も含め,多 様 な分野か ら評価の動向がみ られる。その論点 は,錯 綜 し,必 ず しも共通 しない。各論者の理論的関心やその根底 にある方法 的あるいは実践的立場の違いによるもの といえる。他方,2000年 が,日 本 とオ \る (「パ ー トタイムす る権本U」の承認)に いたったことが注 目される。同法 においては, 使用者 は,厳 格 な企業経営上の理 由か らのみ,そ の請求 を拒否で きるにす ぎない。例 えば, 使用者 は,労 働 時間削減請求 を拒否す るため には,そ れが勤務時間割 り振 り制度 に重要な 問題 を引 き起 こす とか,労 働時間延長請求 を拒否するためには,そ のための定員や予算が ない ことを立証 しなければな らない とされる。

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< 資 料>オ ラングにおける労働市場の規制緩和と労働者の地位の保護 243 ラ ングの交流400周年 とい う事 情 も重 な り,こ とさ らに,オ ラ ンダ ・モ デルヘ の 関心 が高 まった。 この オラ ング ・モデル を分析 す る評価視点 か ら分類 してみ る。 ジ ヤーナ リス テ ックな論 評 の代 表例 と して,「分 か ち合 うオ ラ ンダ,な んで 4 ) もあ りのワンダーランド」 ( アエラ) と 「いまオラングがおもしろい」 ( 中央公 5 ) 論)が 挙げ られる。 後者 は,「限界のみえたアメリカン 。モデルの呪縛か ら脱 して…・オランダは 21世紀 日本のモデルだ」 とす るが,前 者 はそのオラング ・モデルの成功 とその 特徴 の背景 を,「シェア (共有)」の理念 に求める。 「一人ひとりの労働時間を減 らして,み んなの仕事 を守る。オランダはシェ ア (共有)の 思想 に徹す る共生社会だ。移民 を受け入れ,同 性愛者が出産 し, 空 き家の占拠 も認める。」 このシェア思想 は,パ ー トタイムをシェアリングに基づ くもの と位置づけて いる。 この論文 におけるシェアの概念 と 「なんで もあ り (自由)」の関連 は,不 明 確 だが,基 本的には,シ ェアとして,男 女関係や生活関係 (生き方 をシェアす る,青 春 をシェアする)の 自由を描 く。その意味では,シ ェアの概念は,市 場 の シェアに限定 された ものではな く,人 間の生 き方の理念 (共生 syttbiosis) であ り,連 帯 に近いイメージである。 つ ま り,共 生の立場は,異 質の ものの受容 を意味することにより,自 由な生 き方の容認,す なわち 「なんで もあ り」が認め られるとされる。ちなみに,日 本 か ら見て 「なんで もあ り」 の代表例 として,最 近,麻 薬,安 楽死,売 春,同 性愛者の結婚 ・養子縁組,住 居 占拠運動 (squat),移住者 ・亡命者 などが話題 になっているが,こ れ らの事例 についての正確 な事実認識 とその背景 について の的確 な分析が待 たれる。 4)ア エ ラ,2000年 5月 18日 号,32-44頁 。 5)中 央公論,2000年 4月号,233-271頁 。

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3.「 オラング ・モデル」 と労働政策 より影響力を及ぼしているのが,労 働政策を分析する立場からのオランダ ・ モデルの評価である。日本政府の労働行政当局がオラング ・モデルを重視 して きたことはよく知 られている。特に,失 業問題に関連 したパー トタイム労働の 0 位置づけに注 目する。最近では,「世界経済 白書 (2000年度版)」において も, イギ リスやオラングでは,労 働市場への市場原理の導入やパー トタイム労働の 導入が進み,失 業率 を低下 させていると指摘 されている。 他方,政 策分析の視点か ら,オ ラング ・モデルを評価する立場 は様 々である が,自 由民主党の機関誌 と共産党の機関誌 とい う両極か ら,積 極的に評価 され 7 ) ていることが特徴 的である。 4.評 価の視点 総 じて,オ ラングの労働政策分析のモデル としての評価視点は,四 つに分類 働 され る。 6)1998年海外労働 白書は,「欧米諸国における就業形態の多様化」 という視点から高 く評 価する。「オラングではパー トタイム労働の増加が失業情勢の改善をもたらしてお り…・失 業情勢の改善 という観点からも就業形態の多様化の傾向は注目される。…70年初以来,高 失業率 を解決するための手段 として積極的にパー トタイム労働の促進を図ってきてお り, パー トタイム労働の割合が先進国の中でも群を抜いて高 く,失 業率も大幅に低下 している。 …80年代の初めより政労使が一体となってパー トタイム労働の促進について取 り組んでる。」 (HPよ り引用) しか し,最 近の報道によれば,労 働省は,モ デルを 「オランダからデンマークに切 り替 える」 とされている (2000年9月 14日朝 日,な お,労 働時報2000年10月号68頁参照。)。 7)① 長坂寿久 :「オラングの奇跡」一一ポルダー ・モデル,オ ラングの雇用改革 とパー ト タイム労働 (月刊 自由民主,555号 ,1999年 6月 ,80-87頁)。 ②島田峰隆 :労働時間短縮で雇用増や したオランダ (前衛,2000年 8月号,158-160頁)。 なお,角 橋徹也 :オ ランダ経済再生 と 「ワッセナー合意」 (経済,2000年11月号,130-145 頁)も 後者に分類 されよう。 8)① 規 制緩和の一モデルとみるもの 「1998年海外労働 白書」 (労働市場 における規制緩和の動 きについても,オ ラングのよ うに既 に積極的に進め られいる国があれば…・) ② パ ー トタイム労働の一モデルとみるもの (コンビネーション ・モデル, 1・ 5型 ) 前田信彦 :オ ランダにおけるパー トタイム労働の動向と家庭生活の変化 (海外社会保障情 報,124号 ,Autumn 1998,89103頁 )。 ;オ ラングのパ ー トタイム労働 と政策の現状 (労働調査,355号 ,1998年 9月 ,26-29頁)。 ;オ ラングにおけるパー トタイム労働 と労 働者生活 (」ILリサーチ,No。31,1997年,36-39頁)。岩上真珠 :オ ランダのパー トタイ/

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< 資 料 > オ ランダにおける労働市場の規制緩和 と労働者の地位の保護 245

① 規 制緩和の一モデルとみるもの

② パ ートタイム労働の一モデルとみるもの

③ ワ ー ク シェァ リングの下モデル ( コンビネーシ ョンワーク) と みる もの ④ 合 意システム (政府 ・企業 ・労働者 ・NPO)の 一モデルとみるもの これらの視点は,オ ラングの労働法制の最近の動向を分析する立場でもあり, その方法的立場自体が評価対象 となりうるものである。われわれは,さ らに, もうひとつの重要な視点である労働者の地位の保障という観点を加えたい。こ の観点は,パ ー トタイム労働 との関連で扱われることはあるが,そ れ独自とし て取 り上げられてこなかったといえよう。 エ オ ランダ労働法における柔軟化の位置づけ :‖exicuHty理念 をめぐって 1999年の新立法は,「柔軟性 と保障 (法)」という法律名 を冠 しているが,こ の労働契約の柔軟性 (多様化)と 労働者の地位の保障という立法目的の背後に あ るのが,nexicurity理念 である。 このnexicurity理念 は,労 働市場 の規制緩 和 ・雇用形態の多様化 といった要請 と労働者の保護 とい う課題 を調整 しようと す る原理であるが,文 字 どお り,nexibilityとsecurityの合体 による,調 整原 理である。 このnexicurity理念 は,「労働 関係 の開始 においては,柔 軟性が認め られる。 しか し,労 働契約の形態が どの ようなものであれ,そ れが長期化するのであれ \ 島盈暑守暫予五逢嘉/ダ と シテイズ ンシップ鋪 ″点か ら一 像 鮒 会学朽形転 Nα Ю ② , だ 薔 ! オ ラングの" コンビネーシ ョン ・ヮークルは ル ダー, N α 拠先 郷∞年7 月号, ④ 合 意 システム (政府 ・企業 ・労働者 ・NPO)の 一モデル とみる もの 角橋徹也 :オ ランダ経済再生 と 「ヮッセナー合意」 (前掲)。 ;ダ ム干拓 を中止 ・見直す" 土木大国"オ ランダ 統 合的アプローチで合意形成 (前衛,2000年 11月号,36-46頁)。長 坂寿久 :オ ランダ ・モデル (日本経済新 聞社,2000年 4月 )。 なお,オ ランダの集団的労使 関係 については,以 下参照。藤内和公 :オ ランダにおける 従業員代表法 (岡山大学法学会雑誌,45巻 1号 ,1995年 12月,339-375頁)。 ;大 和田敢太 :オ ラングの労使 関係 と法 (彦根論叢,第 283・284号,1993年 11月,171-187頁)。

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ば,労 働 者 の保 障 は,(使 用者 の責任 とともに)強 化 され なければな らない。」 と定 義 され る もの で あ る。 そ の 背 景 に は ,「 回転 ドア構 造 (rev01ving door construction)」の弊 害 (有期 契約 と派遣 契約 の交 互利 用 に よる不安 定 身分 の 長期 化 )の 除去 を 目的 と し,「労働 市場 の 自由化 と社 会 的保護規制 の尊重 との 混 合 (a mixture Of hberalization of the labor markets,with respect for

9 )

certain guarantees of social protection)」を狙ったものであるとされる。そ の結果,労 働契約の柔軟化政策においても,労 働者の権利保護が課題 とならな ければならないことを主張 しているのである。 そ して,こ の独特の理念の一 つの到達点が,1999年 「柔軟化 と保障法」である。

皿 「 柔軟性 と保障法」(1999年1月 1日法)

(Flexibiliteit en Zekerheid, Flexibility and Security)の内容

1.新 法 の課題 1 0 ) この 「柔軟性 と保障法」 は, 日本労働省訳 (1998年海外労働 白書)で は, 「労働市場の柔軟性及び雇用の安定に係る法律」 とされているが,用 語 (secu五一 ty)それ以上に,内 容的に,「安定」では不十分であ り,本 稿で採用 した 「保障」 とすべ きである。 オランダ労働省の解説書は,本 法の目的を 「使用者が柔軟に企業経営するこ

9)Gustav」 .J.Heerma van Voss, Flexibility in Dutch Labour Law, Lecture for the 」apan lnternational Labor Law Forum delivered on ふ 江arch 17, 2000. pp. 8-9, 12.; Deregulation and Labor Law in the Netherlands, JIL report series No. 8, 1999, p. 139,;V. aussi, le mOme auteur, MIethods of Accornlnodating ヽVork Organisation and Working Conditions by Labor Law in the Netherlands, 」 IL report series No. 3, 1994, pp.40-53.; ′「he !Tulip MIodel! and the Ne、v Legislation on Temporary ヽ Vork in the Netherlands, The lnternational」 ourna1 0f Comparative Labour La、 v and lndustrial Relations, Volume 15, 1999, pp.419-430.;」an Heinsius, The Japanese way of rest一 ructuring from a Dutch point of vie、v;Internal flexibility and work security, Lecture on」une 17 1998, JIL―Research Center Tokyo.;Dutch labour law at the end of the 20th century;a tendency towards'Flexicurityl in employment relationships.(邦 訳 : 20世紀末のオランダ労働法一雇用関係 における 「フレキシキュリテ イ」化の傾 向一 , 日本 労働研究雑誌,No.464,1999年 23月 ,″10隣119頁。)

10)「 1)解雇規制の緩和,2)派 遣労働者等の雇用形態 による労働者の法的地位の強化,3)労 働者派遣事業 に係 る許可制 の廃止等 。 この法改正 によ り,オ ランダの労働市場 における柔 軟性 と安定性 は一つの到達点 に達す る と公労使 は一致 して見ている。」 と紹介する。

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< 資 料 > オ ラングにおける労働市場の規制緩和 と労働者の地位 の保護 2 4 7

とと,労 働者が雇用と収入の保障を得ることの調和を図る」とし,特 に,フ レッ

1 2 ) クス タイム労働者 lflexitime workers)を対象 にするとして,「柔軟化 と保障法」 の最 も重要な内容 として,以 下の18点を挙げる。

① 有 期労働契約の適用範囲を広げ,柔 軟な運営

② 両 当事者による書面での合意がある場合には,有 期労働契約の期限到来

前 の解約が可能

③ 一 定の要件のもとで,有 期労働契約から期間の定めのない労働契約への

転換

④ 有 期労働契約あるいは労働時間数についての使用者との紛争について,

労働者の訴える手段 (法的推定)

⑤ 一 定の要件のもとで,一 回の呼出(cal一

up)につき,少 なくとも3時 間

分の賃金保障

⑥ 「no work nO pay」

合意の最長 6ケ 月までの制限

② 有 期労働契約のための新 しい試用期間制度

③ 解 約告知期間制度の簡略化,解 約告知の最低期間はつねにlヶ月

③ 解 雇あるいは退職事由の請求による書面化

⑩ 疾 病の場合に,解 雇許可 (行政)手 続きのための適用時期まで,解 雇禁

① 組 合活動および出産 ・育児休暇を理由とする解雇禁止

11)SZヽ V, Flexibility and Security For employers and (temporary)employees, juni 1999.

1 2 ) フ レックス タイム労働者 とは, 待 機労働者 ( s t a n d ―b y w o r k e r s ) , 補助労働者 ( a u x l l i a r y w o r k e r s ) , 労働時間上下限設定労働者 ( m i n ―m a x w O r k e r s ) , テレ労働者 ( t e l e w o r k e r s ) ,

自宅就労労働 者 ( h o m e ―w o r k e r s ) などを意味す る。 これ らの労働者類型 に関連す る契約形 態 が 「呼 出契 約 ( o n c a l l c o n t r a c t ) 」で あ るが, こ の契約 は 2 つ の形態 ( z e r O 一h o u r s contract, min/max contract)が ある。

z e r o ―h o u r s c o n t r a c t : これ 自体 は, 労 働契約ではな く, 予 定賃金 な どの枠組み を定め る合意である。労働者が具体的な呼出に応 えるたび毎 に, 使 用者 と有期契約 を締結す るこ とになる。 m i n / m a x c o n t r a c t i この契約は, 労 働時間数の上下限 を定める。例 えば,労 働時間は, 週2 0 - 3 0 時間の間 と定めることになる。勤務時間帯 は予め定め られず, きわめて柔軟 であ るが, こ の契約 は, 労 働契約であるとされる。

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② 労 働者 (退職手続き)は ,解 雇許可手続きを適用されない

⑬ 経 営上 。経済上の事由による解雇の場合に,解 雇許可手続きの短縮化

④ 経 営上 ・経済上の事由による解雇許可の場合,原 則として,失 業手当権

利を付与

⑮ 派 遣労働者は労働契約法により保護されるが,最 初の26週は特別のルー

ルが設けられ,ま た労働協約で別の定めも可能

① 使 用者としての派遣会社と使用者としての派遣先はともに,労 働災害に

よって派遣労働者が被った損害に責任を負う

⑫ 労 働契約の解消による復職計画が,疾 病の労働者に適用される

⑬ 労 働契約の解消後,補 償を伴って失業手当の停止

これらの多岐にわたる改正点の中で,特 に重要であり,nexicurity理

念が最

も具体的に現れている問題 (労働契約性の推定,有 期労働契約から期間の定め

のない労働契約への転換,派 遣労働契約,解 雇規制)に ついて,次 項で労働省 解説書 によ りなが ら紹介するが, 若 干の補足説明を加えてお く。 ① 労 働者性や労働条件の確定に関 して,二 つの法的推定規定を設けた。コ ンサルタントやア ドヴァイザー名目による 「自営業者」形式の活用によっ て,労 働者性 (労働者概念)を 曖味にする契約形態に対 して,一 定の労働 時間数を根拠に,労 働契約の存在を推定する。また,労 働契約の締結 (労 働条件の確定)に おいて,労 働時間数の明示は要 しないが,そ れが不明確 な場合に,実 労働時間数を基にする推定を行 う。他方,呼 出契約において は,最 低賃金保障規定を設けた。 ② 有 期労働契約は,旧 法では,期 間の長さの制約はないが,更 新 (2回 目) によって 「期間の定めのない労働契約」に転換する (解雇規制が適用され る)と された。 この転換 を防 く`には,31日 (間隔)ル ールがあったが,派 遣労働契約 を挟むこと (「回転 ドア構造」)に より脱法行為が横行 した。今 回,有 期労働契約の連続利用 を認めるとともに,そ れが継続する場合には, 期 間の定めのない労働契約 に転換する条件 を定めた。 ③ 労 働者派遣業は,1998年 7月 1日 法 により, 2つ のルール (争議行為の

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< 資 料>オ ランダにおける労働市場の規制緩和と労働者の地位の保護 249 代 替禁止 ・賃金 はその企 業 の従業員 と同一)の もとで 自由化 され,派 遣期 間 (6ケ 月)制 限 も廃止 されたが,他 面,派 遣労働 者 の地位 の保護が課題 となっていた。新 法 は,26週 ルール とい う基準 を設 け,派 遣 自由化 (活用 の促 進)と 労働 者 の保護 の調整 を図 つた。 ④ 解 雇規制 については,1945年 の 「労働 関係 に関す る特別布告 (BBA)」 が,「労働契約の一方当事者 による一方的な労働契約関係の解消」 を禁止 してお り,使 用者 は,期 間の定めのない労働契約の労働者 を解雇すること はで きなかった。その例外的な措置 として,地 方雇用事務所の許可による 解雇 (行政手続 きによる解雇)と 区裁判所への申 し立てによる解雇 (「差 し迫 った必要性」 による 「事情 の変更」,司 法手続 きによる解雇)と い う 手段があったが,解 雇理由,合 理性判断,許 可の効力,手 当額の妥当性が 司法審査の対象 とな り,決 着 までに長期化の可能性があった。今回,労 働 契約の法定解約告知期 間道守 による解雇手続 き制度 を設けることにより, 解雇規制 を緩めた。期 間の定めのない労働契約 における解雇規制 も,こ の 解約告知手続 きが適用 されることにより,柔 軟化 されたが,他 方で,解 雇 禁止 の事 由を追加的に明記す ることによ り,調 整 を図つた。 2.労 働者性の保護 (A) 労 働契約性の推定 (労働契約の存否や労働時間数の定めが不明確 な 場合の法的推定規定)

① あ る当事者が,同 一の使用者のために,連 続する3ケ 月間の間に,毎 週

あるいは少なくとも月に20時間,働 いた場合には,法 律は,労 働契約の存

在を推定する。(610条

a)

② 労 働時間数 (についての当事者の合意が不明確な場合)は ,最 近の3ヶ

月 間 に働 い た 月労働 時 間数 平 均 を も とに,決 定 され る。 (610条bⅢ 使 用 者 は,こ れ らの法 的推 定 が成 り立 た ない こ とを立 証 す る可 能性 を有 す る。 13)<事 例 >月 63時間 (1日 7時 間労働 を9日 )の 契約を締結するが, 3ヶ 月日から,仕 事 増加。使用者は,一 時的なことと説明するが, 4ヶ 月経っても変わらず。そのため, 3ケ 月の平均 (82時間)が ,新 たな労働時間数 となる。

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その場合 には,使 用者は,被 用者が労働契約 を結 んでいないことあるいは構造 的な基礎ではな く単 に一時的に働いているにす ぎないことを立証 しなければな らない。 (B) 待 機労働者 (呼出契約)へ の 3時 間分の賃金保障 (628条a) 待機労働者 は,週 に数時間の労働 のために呼出を受けることがある。いつ, あるいは何時間,呼 出を受けるのか予め合意 されていないことが多い。 待機労働者 は,以 下の二つの場合,一 回の呼出毎 に,少 な くとも3時 間分の 賃金の権利 を有す る。

① 週 15時間以下を対象とする呼出契約があるが,待 機労働者は使用者がい

つ呼び出すのかを予め知らない場合

② 呼 出契約があるが,待 機労働者が週に何時間働 くのか明確でない場ざ

週 に1 5 時間以下の契約で就労時間帯が定め られている場合,あ るいは週 に15 時間以上の契約 には,就 労時間帯が明確 に定め られていない場合で も,適 用 さ れない。 3 . 有 期労働契約か ら期 間の定めのない労働契約への転換 (668条a) 使用者 は幾つかの連続す る有期労働契約 を締結することがで きるが,そ の回 数 には制限がある。以下の場合 には,有 期労働契約 は,自 動的に期間の定めの ない労働契約 に転換するふ ① 3回 の連続する有期労働契約があ り,そ のすべてがそれぞれの期間満了 直後にあるいは満了後 3ケ 月以内に,締 結 されている。この場合には, 4 番 目の労働契約は,自 動的に,期 間の定めのない労働契約に転換する。 ② 連 続する有期労働契約が,全 体で,36ケ 月を越える期間を有する場合 契約が間断なく直接 に連続する場合 と,最 大 3ケ 月の中断期間内に連続する 場合 とで,違 いはない。全体の労働関係が36ケ月を越える時点で,有 期労働契 約は自動的に期間の定めのない労働契約に転換する。 14)<事 例 >ゼ ロ時間契約 (週ごとの労働時間についての定めのない合意)の 待機労働者 と して, 1時 間,あ るいは 2時 間, 3時 間呼出を受 ける場合,呼 出の毎 に, 3時 間分の賃金 を受ける (3時 間以上,呼 出 を受 ける場合 には, もちろん全時間分の賃金 を受 ける)。

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< 資料>オ ランダにおける労働市場の規制緩和と労働者の地位の保護 251 この転換 は,新 しい有期労働契約の開始時 において行われることがある (一 つの有期労働契約が36ケ月を超 える契約期間を有 している場合)。 また,幾 つ かの有期労働契約の合計で36ケ月の期 間を越 えてお らず,新 しい有期労TSJ契約 の期 間の途 中で36ケ月 に到達す る場合 には,そ の有期労働契約 は,そ の時点 (36ヶ月 目)で ,期 間の定めのない労働契約 に転換する。 したが つて,最 初の有期労働契約が36ケ月 より長い場合 (例えば 4年 である 場合)に は,有 期労働契約 は,36ケ 月の期 間が経過 したときに移行するのでは な く,そ の最初の有期労働契約が更新 される時に,そ の新 しい有期労働契約の 始期 において,転 換す る。 (他に,第 667条第 4項 の事例参照。なお,第 668a条第 3項 カラJ外を定める。) 4.派 遣労働契約 (690条,691条 ) 派遣関係 は,派 遣労働者 と派遣会社 との間の労働契約 とみなされる。 この原 則 は,派 遣会社 を通 じた派遣以外 の他の形態の一時的労働 における使用者 と労 働者の間の関係 にも適用 される。 派遣労働者が働 く最初の26週 (あるいは労働協約 において定め られる期間) を基準 に して,異 なる取扱いがなされる。 (A) 26週 原則 26週は連続 している必要はない。中間に 1年 以下の期間が挟 まっていて も構 わない。労働者は,異 なる使用者 (派遣会社)の もとで働 く期 間について,労 働 (内容)か ら見て,労 働 (勤務)期 間がそれぞれ連続 していると合理的にみ な しうる場合 には,同 様 に算入で きる。 (1) 最 初 の26週 この期間の間,派 遣労働契約 は,自 動的には期間の定めのない労働契約 に転 換で きない。だか ら,派 遣労働者 は,派 遣会社 と, 3回 以上の連続する派遣労 働契約 を締結することがで き,こ の契約はすべて合意 された期 日に,終 了する。 この期 間中,派 遣労働契約は,派 遣先企業が もう派遣労働者 を必要 としない 時 に,終 了す る (この ことが,書 面で合意 されていた場合 には)。派遣労働者

(12)

は,何 時で も,離 職す る こ とがで きる。 (11)26週 間後 ひ とたび派遣労働 者が,ひ とつの派遣会社 あ るい はその承継者のため に,26 週 間労働 す れば (この期 間が,派 遣労働協約 で延長 されている場合 には,そ れ 以 上 の期 間),一 般 の使 用者 と労働 者 の関係 に適用 され るルールが,派 遣労働 契約 に適用 され る。す なわち,

① 派 遣労働契約は,派 遣会社と合意された時まで終了しない。

② 派 遣労働契約は,派 遣労働者と派遣会社が予め書面で合意していた場合

にだ け,期 日前 に,解 約 され る ことがで きる。 ③ 派 遣会社 は,仕 事がない場合で も,派 遣労働契約の期 間中,派 遣労働者 の賃金 を支払い続 けなければならない。 ④ 派 遣労働者 は,派 遣会社 によって,恒 常的に (期間の定めな く),雇 用 されるようになることもで きる (有期労働契約の扱 い参照)。派遣労働協 約 において別の合意がなされることがある。派遣労働者は,26週 間の後, 有期雇用 │な るかあるいは期 間の定めのない労働契約 となるための要件 に ついての情報 を派遣会社 に求めることがで きる。 (B) 派 遣労働者 に関する労働災害の責任 派遣会社お よび派遣先企業はともに,労 働災害の結果 として派遣労働者によっ て被 られた損害あるいは被害 に,原 則 として責任 を負 う。それゆえ,派 遣労働 者 は,ど ちらの当事者 に請求 をするか選択することがで きる。 5。 解雇規制 (A)解 雇事 由の書面 による通知 労働契約 を終了 させたい と考 える使用者あるいは労働者は,他 方当事者か ら 要求 された場合 には,そ の理由を書面で説明 しなければならない。この原則 は, 試用期 間中に契約 を終了 させ る場合 にも適用 される。 (B)解 約告知期 間 使用者お よび労働者は,労 働契約の解約のためには,法 定の告知期 間を遵守

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< 資 料>オ ランダにおける労働市場の規制緩和と労働者の地位の保護 253 しなければな らない。 この解約告知制度 は,有 期労働 契約 の途 中解約 (その可 能性 が予 め書 面 で合 意 され てい る場合 )お よび期 間の定 めの ない労働 契約 の解 約 (解雇 ・退職)に 適用 され る。 (i) 以 下 の解約告知 (解雇予告 )期 間が,使 用者 に適用 され る。 労働 関係の期 間 5 年 間未満 5 年 か ら1 0 年 2ケ 月 1 0 年か ら1 5 年 3ケ 月 15年以上 4ケ 月 解約告知期 間は,労 働関係 の全期 間を通 じて,計 算 される。これには,期 間 の定めのない労働契約 に先行 し, 3ケ 月を越 えない中断期間内に繰 り返 し更新 された有期労働契約が含 まれる。これ らの場合,解 約告知期間の算出は,最 初 の有期労働契約の始期か ら,中 断期 間を含んで,計 算 される。 (li) 労 働者の解約告知期 間 労働者の解約告知 (退職通知)期 間は, 1ケ 月である。 (C)解 約告知期 間の変更 (1)使 用者お よび労働者は,書 面で,使 用者の解約告知期 間を延ばす こ とを合意することがで きる。労働協約 によってのみ,短 くすることがで きる。 しか し,使 用者 は,雇 用事務所か ら解雇許可 を得れば,予 告期間を lヶ 月に 短縮す ることがで きる。 (11)使 用者お よび労働者は,書 面で,労 働者の解約告知期間をより短い あるいは長い期間に変更することがで きる。労働者の解約告知期間は,最 長 6ケ 月 まで延長 されることがで きる。その場合,使 用者の解約告知期 間は,労 働者 の解約告知期間の少 な くとも2倍 の長 さでなければならない。この 2倍 の期間 は,労 働協約 によつて変更 されることがで きるが,そ の場合の使用者の解約告 知期間は,労 働者の解約告知期間 と少 な くとも同 じ長 さでなければならない。 (D)解 雇禁止 「柔軟化 と保障法」 は,疾 病 による欠勤 に関 しては,解 雇規制 を制限 し,さ 告知期 間 1 ケ 月

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らに既存 の解雇規制 に加 えて, 新 しい法定 の解雇規制事 由を導入 している。 ( 1 ) 疾 病 に よる欠勤期 間中の解雇 禁止 とその例外 使 用 者 は, 疾 病期 間中, 労 働者 を解雇 す る こ とはで きない。 この禁止 は,以 下の場合 には適用 され ない。

① 労 働者が, 2年間,疾 病により欠勤している場合

② 地 方雇用事務所所長が解雇許可申請を受理 した後,疾 病にかかった場合

(11)組 合活動を理由とする解雇の禁止

使 用 者 は, 以 下 の理 由か ら, 労 働者 を解雇す る こ とはで きない。 ① 労 働者が,組 合員であること ② 労 働者が,会 社内で組合活動を行ったこと (面)他 の新 しい解雇禁止 使用者は,以 下の場合に,労 働者を解雇することはできない。 ① 労 TSJ者が,工 場協議会の委員である場合 ② 労 働者が,出 産 。育児休暇を取得 しようとしている場合 Ⅳ (資 料)オ ランダ民法典 (労働契約篇)抄 訳 第 7巻 特 別な契約 第 10篇 労 働契約 第 1節 一 般規定 <第 610条>(労 働契約の定義) 1 労 働契約は,一 方当事者である被用者が,他 方当事者である使用者の役 務のために,報 酬を対価に,定 められた時間,労 働 を遂行することを約す る契約である。 2 契 約が第 1項 の定義 とともに法律により規制されている他の特定の種類 の契約の定義にも該当する場合には,本 章の規定および他の形式の契約の 規定がそれぞれ適用 される。規定の間で抵触がある場合には,本 章の規定 が適用 される。 < 第 610a条>(労 働契約の推定) 他人の利益 のために,連 続する 3ケ 月の間,毎 週,あ るいは月に20時間を下

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< 資料>オ ラングにおける労働市場の規制緩和と労働者の地位の保護 255 廻 らない時間,他 人か ら報酬 を受け,労 働 を遂行するものは,労 働契約 に服す る労働 を遂行するもの とみなされる。 <第 610b条 >(労 働時間数の推定) 労働契約が少 な くと3ケ 月間存続す る場合 には,契 約 された労働時間数は, どの月で も,直 前の 3ケ 月の月平均労働時間数 に等 しい もの とみなされる。 <第 611条>(善 良なる使用者 ・善良なる労働者) 使用者お よび労働者 は,そ れぞれ善良なる使用者お よび善良なる労働者 とし て行動 しなければならない。 <第 613条>(契 約内容変更条項) 使用者 は,契 約内容の変更 に重要な利益 を有するものであって,合 理性 と公 平性の基準 に したが って,変 更によつて害 される労働者の利益 よりも優越する 場合 には,労 働契約の中に定め られている労働条件 を変更する権限を有すると い う内容の書面の規定 を主張することがで きる。 第 2節 報 酬 第617条 (報酬の定義) 1 報 酬の形態 は,以 下の もの以外であってはならない。 a 金 銭 b そ の報酬の形態が,使 用者の事業の性格上,習 慣的であ りあるいは好 ま しい ものである場合。労働者 とその家族の個人的な使用 に適 した もので, アル コール飲料や健康 に害のあるその他の刺激物 を除 く。 c 住 居の使用や光熱 d 訓 練,乗 船お よび宿泊 を含む,使 用者 によつてあるいはその計算 によっ てなされるべ き業務や便宜 e 証 券,一 般 に認め られた利益,そ の他の請求や有価証券,バ ウチ ャー 2 第 1項 のb,cな らびにdに述べ られている業務お よび便宜 は,そ の実際 の価値 を超 えて価値 を付与 されてはならない。 <第 628条> 1 使 用者の責 に帰せ られるべ き事由に基づ き,労 働者が,契 約 された労働

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を遂行 しなかった場合 には,労 働者 は,時 間単位で定め られた報酬の権利 を保持する。 2 労 働者が,法 律 による定め られた保険に基づ く,あ るいは保険政策にも とづ く, もしくはその加入が約定 されていたあるいは労働契約か ら生 じる 基金か ら,何 らかの金銭給付 の資格 を有する場合 には,そ の報酬 は,そ の 金銭給付額か ら控除 される。 3 報 酬が時間単位以外 の方法で定め られている場合 には,本 条項の規定は 以下の条件で適用 される :そ の報酬 は,労 働者が妨げ られなかったならば その期間中稼 ぐことがで きた平均報酬 を意味するとみなされる。 4 し か し,そ の報酬 は,労 働者が労働 を遂行 しなかったことにより軽減で きた出費額 を控除 されなければならない。 5 労 働契約の最初の 6ケ 月間,書 面 による契約 によってのみ, 1項 か ら4 項 までの例外が,労 働者の利益 に反 して認め られうる。 6 第 668a条の意味 における労働契約の継続の場合 において,第 5項 の例外 は,全 体 として 6ケ 月を越 えない期 間,約 定 され うる。 7 第 5項 にもとづ く期 間の満了時 に,労 働協約 によってのみ,あ るいは権 限 を有する公機関によ りその立場か らなされた監督 によってのみ,本 条の 例外が,労 働者の利益 に反 して認め られ うる。 <第 628a条>(待 機労働者の賃金保障) 1 週 あた り15時間以下の労働時間数が約走 され,そ して,労 働が遂行 され なければならない時間帯が特定 されていない場合 に,労 働者が労働 を遂行 した時間数が 3時 間以下の場合の各期 間中について,労 働者は 3時 間の労 働 を遂行 したな らば得 たであろう賃金の権利 を有する。 2 こ の条項 については,労 働者の利益 に反するいかなる例外 も認め られな 第 4節 平 等待遇 <第 648条>(平 等原則) 1 使 用者 は,労 働契約が締結 され,継 続 されあるいは終了 される際の条件

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< 資 料>オ ランダにおける労働市場の規制緩和と労働者の地位の保護 257 におい て,労 働 時 間数 の違 い を根拠 として,被 用者 の間での差別 を,そ の ような差別が客観的に正当化 される場合 を除いて,行 ってはならない。以 上の条文 に反す るもしくは被用者が前条の規定 を司法上の手続 きあるいは 他 の手続 きで主張 した事実 を根拠 になされる, 使 用者 による労働契約の解 約 は,無 効 とされる。 2 第 1 項 に反する定めは,無 効である。 3 第 1 項 の最初の文章 に言及 されている解約の告知は,使 用者 に対 して損 害賠償 の責 を負 わ させ ない。 4 平 等待遇法第11条に定め られている平等待遇委員会は,第 1項 に言及 さ れているような差別があったのかあるいはあるのか調査することがで きる。 第 9 節 労 働契約の終了 < 第 667条> 4 期 間の定めのない労働契約が,有 効 な告知あるいは裁判所が認めること による以外 の方法で,終 了 し, 3ケ 月を越 えない間隔で期間の定めのある 労働契約 によつて一度あるいは数度,継 続 される場合には,解 約告知が, 最後の労働契約の終了か ら必要 とされる。解約告知期間は,期 間の定めの ない労働契約が効力 を有 した 日か ら,計 算 される。 < 第 668a条>(有 期労働契約の期 間の定めのない労働契約への転換) l a 同 一の当事者間において,期 間の定めのある労働契約が,36ケ 月以上 にわたつて,最 大 3ケ 月の間隔を置いて,繰 り返 え した時か ら,最 終の労 働契約が, そ の時点か ら, 期 間の定めのない もの として, 発 効 した とみな される。 b 同 一の当事者間において, 3回 を越 えて期間の定めのある労働契約が, 3 ケ 月を越えない間隔を置いて,繰 り返 え した時か ら,最 終の労働契約が, 期 間の定めのない もの として, 発 効 した とみなされる。 2 第 1 項 は,遂 行 される労働 に関 して,お 互いに継承者 とみなされなけれ ばならない異 なる使用者 と一人の労働者の間の,継 続する労働契約 に対 し て も,準 用 され,適 用 されなければならない。

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3 第 1項 a号 お よび前項 は,同 一の当事者間で36ケ月以上 にわたって発効 していた労働契約 に即刻 に継続 して, 3ケ 月を越 えない期間で発効 した労 働契約 には適用 されない。 4 解 約告知 の期 間は,第 1項 のa号あるいはb号 に言及 された最初の労働 契約が効力 を生 じた時か ら,計 算 される。 5 労 働者の利益 に反する,第 1項 か ら4項 での例外 は,労 働協約によって のみあるいは権限 を有する公機関によってなされることがで きる。 第11節 派 遣労働契約 <第 690条> 派遣労働契約は,使 用者の職業あるいは事業の遂行の枠内において,労 働者 が,第 三者 によって使用者 に認め られた業務の契約 によって,第 三者の監督お よび指揮 の もとで,労 働 を遂行するために,使 用者によって,第 二者に委ねら れる労働契約である。 <第 691条> 1 第 668a条は,労 働者が26週間を越 える期 間,労 働 を遂行 したならば,派 遣労働契約 に適用 される。 2 派 遣労働契約 においては,第 690条に基づ き,第 三者のために使用者 に よって労働者 を派遣することは,第 三者の要請により終了するものである か ら,そ の契約は,法 律 によ り終了すると書面 に規定 される。この条文に 基づ く規定が,派 遣労働契約 に含 まれているならば,労 働者は,そ の契約 の終了 を直 ちに通告す ることがで きる。 3 労 働者が,26週 間を越 える期間,使 用者のために労働 を遂行 したならば, 第 2項 に基づ く規定 は, もはや効力 を有 しない。この期 間の満了の際に, 第 2項 に基づ き告知 をなす労働者の権利 は,消 滅する。 4 第 1項 お よび 3項 に基づ く期 間の算定 に際 しては, 1年 を下廻 る間隔を 置いて,労 働が遂行 された連続する期間は,同 じく,算 入 される。 5 第 1項 お よび 3項 に基づ く期 間の算定 に際 しては,遂 行 された労働 に関 して,お 互いに継承者 とみなされなければならない異 なる使用者のために

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< 資 料>オ ランダにおける労働市場の規制緩和と労働者の地位の保護 259 労働 が遂行 され た期 間 につ い て は, 同 じく, 算 入 され る。 6 本 条 は,使 用者 お よび第三者が,グ ループの一部 をな してお り,あ るい は一方 が他方 の子会社 であ る場合 の派遣労働契約 には適用 され ない。 7 第 1 項 , 3項 , 4項 お よび 5項 に基づ く期 間 について,労 働 者 の利益 に 反 す る例外 は, 労 働協 約 に よってのみあ るい は権 限 を有 す る公機 関 によっ て な され る規制 に よってな され る こ とがで きる。

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