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暑中コンクリート工事における品質管理に関する研究 [ PDF

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(1)暑中コンクリート工事における品質管理に関する研究. 松本 侑也 120. 120. 120 東京. 80. 80. 80. けやすい施工現場で行われる。近年の地球温暖化の影. 60 40 実際の期間 10年間平均 平年値. 20. 響により施工環境は高温化の一途を辿っており、品質. 60 40. 60 40 実際の期間 10年間平均 平年値 0 1960 1970 1980 1990 2000 2010 年. 実際の期間 10年間平均 平年値. 20. 0 1960 1970 1980 1990 2000 2010 年. への悪影響が考えられる。本論文では、まず暑中コン. 日数 (日). 100. 日数 (日). 建築生産は他の工業生産とは異なり、環境要因を受. 福岡. 100 日数 (日). 1.はじめに. 大阪. 100. 20. 0 1960 1970 1980 1990 2000 2010 年. 図 1 暑中期間の変化. クリート工事を適用する期間の考察を行い、次に実際 の柱を模擬した試験体を打設し、暑中環境が与える影. るためには、従来の平年値による以外の合理的な方法. 響について検討を行った。. を確立する必要がある。 図 1 は、実際の暑中期間の日数とその 10 年ごとの平. 2.暑中コンクリート工事適用期間. 均値、平年値を利用した適用期間の変化を示している。. 日本建築学会建築工事標準仕様書 JASS5 鉄筋コンク リート工事(以下 JASS5)においては、 「施工者は、コ. 図からも分かるように近年 20 年、30 年の暑中期間の. ンクリート工事開始のかなり前に、 (中略)高温の影響. 増加が著しく、平年値から求められる適用期間の日数. が最小となるように十分な検討を行って施工計画書を. と乖離していることが分かる。 そこで、平年値すなわち 30 年のデータから求められ. 1). 作成し、工事管理者の承認を受ける」 こととなってい ではその時期. る値を、同様の処理の仕方で短い期間から求めて、実. として、実施設計段階を推奨している。その際、適切. 際の期間と比較したものが図 2 である。主要都市にお. な暑中対策を立案するためには、暑中環境の程度と期. いて、実際の期間と求めた日数の差をとり、ヒストグ. 間を予測することが重要となる。しかし、実施設計段. ラムにしている。平年値での予測では、実際に適用す. 階と実際に施工を行う時期とは最低でも数ヶ月程度離. べき期間を平均して 9.25 日少なく見積もることにな. れており、大規模工事では工期が数年にわたることも. り、暑中コンクリート工事の適用を受けるべき期間で. 多いため、実施設計段階での予測は困難を伴う。した. あるにもかかわらず、必要な措置が施されない期間と. がって、通常は、JASS5 で特記のない場合の「日平均. なる。予測に平年値算定対象年数を短くした場合、平. 気温の平年値が 25℃を超える期間を基準にして定める」. 均値の差がゼロに近づき、10 年平年値では 3.44 日、3. が採用されることがほとんどである。JASS5 の解説に. 年平年値では 1.00 日と通常の平年値を用いるよりも. は、全国の主要都市について、気象庁が発表する日平. 平均値を実態に近づけることができる。一方、標準偏. 均気温が上記 25℃以上となる期間の始期と終期を示し. 差は平年値算定対象年数を短くするにつれて大きくな. 50. したがって、これら更新および改定時期の関係から、. この期間が次の改定時期である 2019 年頃まで採用さ れることとなるため、最大で半世紀近い過去の気象デ. 例数. 現行 JASS5 には 1971 年から 2000 年の 30 年間の観測値. μ=8.83 σ=14.24. 20年平年値 50. 40. 例数. 例数. 10 年ごとに改定され、 現行は 2009 年版となっている。. 30. 60. 30年平年値 50. 40. の観測値から求められたものである。一方、JASS5 も. による旧平年値を用いた適用期間が掲載されており、. μ=9.25 σ=14.57. 30. 30. 20. 20. 20. 10. 10. 10. 0 -60-50-40-30-20-10 0 10 20 30 40 50 60 実際の日数との差(日) 60 μ=3.44 10年平年値 σ=14.65 50. 0 -60-50-40-30-20-10 0 10 20 30 40 50 60 実際の日数との差(日) 60 μ=1.74 5年平年値 σ=15.10 50. 60. 40. 40. 40. 30. 30. 0 -60-50-40-30-20-10 0 10 20 30 40 50 60 実際の日数との差(日) 3年平年値. 50. 20. 20. 10. 10. 10. ータの影響を受けることとなる。先に述べたように近 年の気候変動は顕著であり、適用期間を的確に予測す. 0 -60-50-40-30-20-10 0 10 20 30 40 50 60 実際の日数との差(日). 0 -60-50-40-30-20-10 0 10 20 30 40 50 60 実際の日数との差(日). 図 2 適用期間と予測値の比較 59-1. μ=1.00 σ=16.01. 30. 20. 0 -60-50-40-30-20-10 0 10 20 30 40 50 60 実際の日数との差(日). μ=6.57 σ=14.36. 40. 例数. 平年値. ここで、平年値は暦年の 10 年ごとに更新されており、 例えば現在の平年値は、1981 年から 2010 年の 30 年間. 60. 60. 例数. た表が掲載されている。. 例数. る。同会暑中コンクリートの施工指針. 2).

(2) り、通常の平年値の場合 14.57 であるが、5 年平年値. 強度用コア (表面). で 15.10、3 年平年値では 16.01 となる。これらを総合. 200. 1,000. すると、適用期間の予測法としては、平均値の差が小. 強度用コア (内部). さく、標準偏差も通常の平年値と同等の、10 年平年値. 1,000. を使用することが適当であると考えられる。ただし、 札幌、仙台のような寒冷地でも暑中期間として適用す. ⑥. べき期間があるが、10 年平年値と短くしてもほとんど. ③. ① ②. の年でゼロになっており、今後も検討が必要である。. 1,000. ⑤ ④. 温度測定位置. 3.暑中環境で施工される構造体コンクリート 3.1実験概要. 200. 本実験は実構造物として施工されるコンクリートの 硬化過程における温度が、内部の水分移動や水和反応、. 細孔構造用コア. 最終的には強度、耐久性に及ぼす影響を検討するもの. 図 3 試験体図. である。試験体は図3に示すように、柱を模擬して寸法 を幅1m×奥行1m×高さ1mとし、上下を厚さ20cmの. 他の試験体は本学で打込み、そのまま屋内で養生した。. 断熱材で覆った。材齢7日まで所定の位置において温度. また調合BBのみ打込み期日が他と異なる。. 測定を行い、所定の材齢にて強度試験を行った。また、. 3.2温度性状. 3). セラミックセンサ による含水率、強熱減量による結合. 図4に材齢1週の温度変化を、表1に、図3に示す温. 水率の測定、水銀圧入ポロシメータによる細孔量の測. 90. 定も行った。詳しくは既報4)を参考にされたい。. 80. 90. N/暑中期/2012 中心側. 70. 下、調合N)、これと打込み後の温度履歴がほぼ同程度 となる普通30-15-20FA(以下、調合FA)、調合Nと同じ. 表面側. 50. 脱型. 40. 呼び強度で、中庸熱ポルトランドセメントを用いた普. 30. 通27-18-20M(以下、調合M)、さらに港湾現場で行っ. 20. 外気温. 中心側. 60 50 40. 脱型 表面側. 30 20. 外気温. 10. た普通30-12-20BB(以下、調合BB)とした。調合BBは、. 0. 1. 2. 3 4 材齢(日). 港湾現場での打設後、材齢1週で九州大学に輸送した。 表1. 70. 60. 温度(℃). 温度(℃). 打設したコンクリートの種類は、普通27-18-20N(以. N/標準期/2012 80. 5. 6. 7. 10. 0. 1. 2. 3 4 材齢(日). 5. 6. 図 4 試験体温度. 試験体温度. 荷卸し時温度の目標値(℃) ()は年度、上段は最高温度、下段は到達時間 測定位置. 38 (2009) N:5d. 35 (2012) N:5d. 35 (2011) N:5d. 35 (2009) N:5d. 35 (2012) M:7d. 35 (2012) BB:7d. 35 (2011) FA:7d. 20 (2012) N:5d. 20 (2011) N:5d. 20 (2009) N:5d. 20 (2012) M:7d. 20 (2012) BB:7d. 20 (2011) FA:7d. 荷卸し時温度. 37.5. 35.7. 34.0. 34.5. 34.4. 29.0. 33.5. 17.8. 23.0. 23.1. 16.6. 23.9. 23.0. 80.1. 77.7. 72.9. 77.5. 70.2. 68.6. 71.4. 61.7. 59.5. 63.2. 50.3. 57.9. 60.0. 17:20. 21:00. 21:50. 18:45. 21:20. 21:40. 27:20. 32:50. 29:50. 27:00. 29:40. 23:50. 32:00. 76.4. 71.7. 70.9. 57.8. 58.9. 59.3. 55.9. 21:00. 21:50. 27:20. 32:50. 29:50. 21:50. 29:40. 74.1. 70.1. 74.5. 67.4. 66.4. 68.5. 54.9. 57.2. 45.2. 47.4. 55.2. 57.9. 19:50. 21:50. 18:00. 21:20. 21:40. 26:30. 32:50. 29:20. 29:10. 29:40. 23:50. 31:00. 69.4. 66.3. 64.7. 50.4. 54.1. 46.3. 44.2. 中心 ① 中心から 12.5cm ② 中心と側面の 中間③ 中心から 37.5cm ④ 側面 1 ⑤. -. -. -. 69.2 21:20. 64.3 21:20. -. -. -. -. 59.6 32:00. 54.0. 18:30. 19:20. 24:30. 32:50. 29:00. 27:00. 29:40. 65.4. 61.1. 57.4. 63.9. 55.7. 57.5. 60.2. 42.7. 48.3. 46.2. 39.1. 41.4. 30:10 47.8. 17:05. 21:00. 18:00. 18:45. 21:20. 21:40. 24:20. 21:10. 28:50. 27:25. 30:40. 21:00. 28:50. 63.9. 61.7. 62.9. 58.0. 58.6. 57. 45.5. 46.8. 47.6. 38.8. 42.8. 47.2. 側面 2 ⑥. -. 18:30. 20:40. 18:25. 21:20. 25:30. 24:00. 21:10. 28:40. 27:00. 28:40. 21:30. 29:00. 中心上昇温度. 42.6. 42.0. 38.9. 43.0. 35.8. 39.6. 37.9. 43.9. 36.5. 40.1. 33.7. 34.0. 37.0. 中心-側面. 14.7. 16.6. 15.5. 14.6. 14.5. 11.1. 14.4. 19.0. 12.7. 17.0. 11.5. 16.5. 12.8. 59-2. 7.

(3) 度測定位置における最高温度とその到達時間を示して. 低下が顕著に生じ、長期における強度増進が鈍化する。. いる。全ての試験体で中心部の温度は暑中期、標準期. ③対策として、フライアッシュ、中庸熱ポルトランド. ともに打設時の温度から40℃程度上昇すること、表面. セメント、高炉セメントB種の使用は有効であり、水中. の温度は中心に対して15℃前後低いことが分かる。一. や封緘養生の供試体と同程度の強度を暑中期において. 方、最高温度の到達時間は大きく異なる。暑中期のほ. も発現させることができる。. うが標準期よりも、最高温度が高くなるほど、到達時. ④上記のようなセメントや混和材料による対策と比較. 間が早くなる。このことは、初期の硬化過程で急激に. して、養生期間を長期化する等の対策は、図は省略す. 温度が上昇することになり、強度等への影響が懸念さ. るが、効果が小さく、例えば、材齢28日までせき板を. れる。また、標準期においても調合Mの中心温度は調合. 存置した場合でも、上記コア強度の低下が顕著に見ら. Nに比べて10℃程度低いように、コンクリートの温度を. れた。. 低減させるのに、低熱系セメントや混和材を使用する. 暑中期のコア強度が低下する理由として、80℃近く. ことが有効なのは明らかである。. になる高温が考えられる。図5に示すN35_中追、N35_. 3.3強度性状. 表追は、材齢1週まで柱試験体のそれぞれ中心、表面と. 図5に強度発現性状を示す。共通する点を述べると、. 同じ温度履歴を与え、以後柱試験体付近で封かん養生. 以下のようになる。. 単位容積質量. 35. ①普通ポルトランドセメントを使用した調合Nの管理. N/4週/暑中期/2012. 用供試体の強度は、暑中期・標準期ともに、標準養生、 現場水中養生、現場封緘養生でほぼ同程度、これに対 圧縮強度(N/mm2). 30. して現場気中養生の供試体は材齢初期から強度が低く、 以後の強度増進も緩慢である。 ②柱試験体から抜き取ったコアの強度は、暑中期に打 ち込んだ場合には、上記管理用供試体のうち、水中・ 封緘養生の供試体よりも低く、気中養生供試体と同程. 25. 20. 度か若干高い程度である。また、材齢に伴う強度増進. N35_4週_水中養生 N35_4週_封かん養生 N35_4週_気中養生 N35_4週_温度履歴養生 N35_4週_コア. も小さい。一方、標準期に打ち込んだ場合は、コアの 強度は気中養生した管理用供試体よりもかなり高く、. 15 2.20. 水中養生や封緘養生の供試体に近い値となっている。. 2.25. すなわち、暑中コンクリートにおいては構造体強度の 50. 50. N35_標水1 N35_標水2 N35_現水 N35_現封 N35_気中 N35_簡断 N35_中追 N35_表追 N35_内部コア N35_表面コア. 10. 0. 20. 50. 40 60 材齢(日). 80. M35_標準1 M35_標準2 M35_現水 M35_現封 N35_気中 M35_簡断 M35_内部コア M35_表面コア . 10. 100. 0. 0. 50. N/標準期/2012. 80. 30. 20 N20_標準1 N20_標準2 N20_現水 N20_現封 N20_気中 N20_簡断 N20_中追 N20_表追 N20_内部コア N20_表面コア. 10. 0. 20. 40 60 材齢(日). 80. 100. 0. 100. 0. 20. 50. 40 60 材齢(日). 80. 100. 20 M20_標準1 M20_標準2 M20_現水 M20_現封 M20_気中 M20_簡断 M20_内部コア M20_表面コア. 0. 20. 40 60 材齢(日). 0. 80. FA35_標準1 FA35_標準2 FA35_現水 FA35_現封 FA35_気中 FA35_内部コア FA35_表面コア. 10. 80. 100. 30. 20 FA20_標準1 FA20_標準2 FA20_現水 FA20_現封 FA20_気中 FA20_内部コア FA20_表面コア. 10 BB20_標準1 BB20_現封 BB20_内部コア BB20_表面コア. 0. 図 5 強度性状 59-3. 40 60 材齢(日). FA/標準期/2011. 20. 0. 20. 40. 30. 100. 0. 50. BB/標準期/2012. 30. 0. 20. 10. 40. 10. 30. BB35_標準1 BB35_現封 BB35_内部コア BB35_表面コア. 40. 圧縮強度(N/mm2). 圧縮強度(N/mm2). 40 60 材齢(日). 20. M/標準期/2012. 40. 0. 20. 30. 10. 圧縮強度(N/mm2). 0. 20. 40. 圧縮強度(N/mm2). 20. 30. 圧縮強度(N/mm2). 30. FA/暑中期/2011. 40. 40. 圧縮強度(N/mm2). 圧縮強度(N/mm2). 40. 50 BB/暑中期/2012. M/暑中期/2012. N/暑中期/2012. 2.40. 図 6 乾燥の影響. 圧縮強度(N/mm2). 50. 2.30 2.35 密度(g/cm3). 20. 40 60 材齢(日). 80. 100. 0. 0. 20. 40 60 材齢(日). 80. 100.

(4) なり、長期においてコア強度は伸びない。また、図6 に暑中期の密度と強度の関係を示す。密度と強度は相 関関係にあり、暑中期のコアの密度は、気中養生した. 含水率(%). 歴を与えてもコア強度が、供試体強度よりも低い値と. 8. 8. 7. 7. 6. 6. 5 黒塗りは養生中. 4. 1日 5日 7日 15日 21日 28日 56日 91日. 3 2. ものをほとんどが下回っている。このことからも、コ ア強度の低下は高温に加えて水分逸散を考慮する必要. 含水率(%). した供試体である。図より明らかなように同じ温度履. 1 0. N/暑中期/2012 0. 10 20 30 40 表面からの距離(㎝). がある。. 5 黒塗りは養生中 6時間 1日 5日 7日 14日 21日 28日 56日 91日. 4 3 2 1. 50. 0. N/標準期/2012 0. 10 20 30 40 表面からの距離(㎝). 50. 図 7 含水率分布と経時変化. 図7にセラミックセンサによって測定された調合Nの 4.まとめ. 暑中期と標準期の含水率を示す。暑中期、標準期とも 材齢5日まで養生しており、5日以前の乾燥は水和に伴. 近年の気候変動に伴い、通常の平年値による適用期. う自己乾燥である。脱型後は表面から乾燥が進むが、. 間では、日平均気温が25℃を超える日数を少なく見積. 材齢91日において内部はあまり乾燥が進まない結果と. もる傾向にあり、暑中期間であるにもかかわらず、対. なった。外部の湿度の影響等により、標準期の表面の. 策が講じられない期間が生じる可能性がある。設定に. 方が暑中期に比べ乾燥しているが、乾燥が顕著な範囲. 用いるデータを気象庁の平年値ではなく、直近の10年. はどちらとも表面から10㎝程度となる。強度試験用に. 間のデータから平年値に準用して算定した値にするこ. 鉛直方向にコア抜きした試験体のうち、表面側のもの. とによって、より現状に近い予測が可能となる。 実際の構造物を想定した試験体を用いて検証するこ. がこの領域を一部含むことになり、強度の低下、ばら. とにより、暑中環境で施工されるコンクリートは、高. つきが考えられる。 図8に結合水率と強度の関係を示している。先に述べ. 温や水分変化のため硬化体組織が粗大化し強度増進が. たように、暑中期においては材齢28日以降の長期材齢. 鈍化することが確認された。対策として、温度上昇を. における構造体強度の増進が小さく、結果として結合. 抑える低熱系セメント、長期強度が増進する混和材を. 水率との相関は小さかった。これに対して、標準期に. 用いることは有効である。. おいては、長期材齢における結合水率の増加に伴って. 〈参考文献〉. 構造体強度が大きくなり、両者に相関が見られた。ま. 1)日本建築学会建築工事標準仕様書・同解説 JASS5 鉄筋コンクリ. た、暑中期と標準期を比較すると両者の結合水率の値. ート工事 2009. が同程度であっても、標準期の方が、強度が高くなる. 2)暑中コンクリートの施工指針・同解説、日本建築学会2000.9. 傾向が明瞭に見られた。そこで図9に示す、径50nm以上. 3)湯浅昇、笠井芳夫、松井勇、埋め込みセラミックセンサの電気. の細孔量と構造体強度の関係をみると、暑中期、標準. 的特性によるコンクリートの含水率測定方法の提案、日本建築. 期を含む全データにおいて両者は高い相関にあること. 学会構造系論文集、第498号、pp.13-20、1997.8. 4)小山智幸、湯浅昇、小山田英弘、Victor Sampebulu、原田志津. が同じであっても、両者の細孔構造は異なり、標準期. 男、伊藤是清、陶山裕樹、暑中環境で施工される構造体コンク. の方が緻密になる(径50nm以上の空隙が少なくなる). リートの品質管理に関する研究 その1 研究概要、日本建築. ために圧縮強度が高くなることが定量的に示された。. 学会九州支部研究報告、第51号、pp.181-184、2012. 35. 35 標準期. 標準期. 30. 4週. 圧縮強度(N/mm2). 圧縮強度(N/mm2). 13週. 13週 25. 30. 25. 13週. 4週. 13週. 4週 暑中期. 暑中期. N/2011 20 10. 15 20 結合水率(%). 図 8 結合水率と強度. 25. 4週. N/2011 20 10 12 14 16 18 20 細孔径50nm以上の細孔量(×10-2cc/g). 図 9 細孔量と圧縮強度 59-4. 細孔径50nm以上の細孔量(×10-2cc/g). がわかる。したがって、図10に示すように、結合水率. 20 暑中期 18. 4週 13週. 16 4週 14. 12. 標準期. 13週 N/2011. 10 10. 15 20 結合水率(%). 図 10 結合水率と細孔量. 25.

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