• 検索結果がありません。

既存建物における空調システムの最適運転方法の検討と2011年の節電対策による影響 [ PDF

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "既存建物における空調システムの最適運転方法の検討と2011年の節電対策による影響 [ PDF"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)既存建物における空調システムの最適運転方法の検討と 2011 年の節電対策による影響. 河野 誉厳 1.. はじめに. 冷却塔ファン運転台数制御. 3). 民生業務用施設の運用段階における年間エネルギー消費量の. 冷却塔出口温度が設定値を上回ったら運転し、4℃下回ったら. うち、空調システムが占める割合は約半分にものぼると言われ. 停止する。. ており、省エネルギーを推進するには運用時の空調用エネルギ. 4). ー消費量を削減していく必要がある。しかし、機器の劣化や設. 熱交換器出口温度制御 熱交換器の二次側出口温度(高温側出口温度)が設定値にな. 計時には想定していなかった空調負荷の変化等が生じた際に、. るように CP-3-1、CP-3-2 が流量を制御する。. 状況に応じた運用変更が実施されるのは稀であり、大多数の建. 5). 熱源機器の圧縮機台数制御. 物ではそのまま非効率な運転が行われている。このような背景. 機器の出口温度が設定値になるように、R-2 は 3 段階. のもと、現状の熱源システムの性能を再現するシミュレーショ. ( 100%-70%-40% ) の 容 量 制 御 を 、 R-3 、 R-4 は 4 段 階. ンモデルを構築し、熱源システムの運転方法を変更することで、. (100%-83%-50%-33%)の容量制御を機器本体で行う。. 夏期、中間期、冬期において最も省エネルギーとなる運転方法. 3.. 1). の検討を行ってきた 。. 節電対策による最適運転方法への影響. 検討期間は 2010 年であり、夏期を 6 月から 9 月、中間期を 4、. さらに、2011年3月の東日本大震災を受け、対象建物では2011. 5、10、11 月、冬期を 12 月から 3 月と仮定した。. 年の夏期から節電対策が実施され、内部発熱の減少に伴う空調. 3.1 節電対策実施による空調負荷削減効果. 負荷の大幅な変化が予想された。そのため、本研究では節電対. 節電対策による空調負荷の削減効果を把握するため、まずは. 策前に節電対策後の空調負荷をシミュレーションにより予測し、. 非定常熱負荷計算により節電対策前の空調負荷を計算し、実測値. その空調負荷を処理するのに最も省エネルギーな熱源システム. との精度検証を行う。 非定常熱負荷計算には、 HASP/ACLD/85012). の運転方法をシミュレーションによって検討することで、節電. を用いた。図 2 に基準階平面図を、表 2 に建物概要を、表 3 に. 対策が最適運転にどのような影響を及ぼすのかを明らかにする。. 壁体部位の構成を、表 4 に内部発熱設定値を、図 3 に内部発熱. 2.. の日間スケジュール 3)を示す。節電対策は電算室、機械室等の. 対象システム概要. 対象とする建物の空調システム図を図 1 に、空調一次側・二 次側システムの機器仕様を表 1 に示す。対象建物は、1990 年に 建設された経年 20 年の事務所ビルである。なお、本報では熱源 機器や冷却塔等を一次側(熱源機器側) 、蓄熱槽や熱交換器等を 二次側(製氷側) 、ヘッダー以降のポンプやファンコイル等を三 次側(空調機器側)と定義する。 本システムには次の制御が組み込まれている。 1). 熱源機器運転台数制御 三次側冷温水量に応じて熱源機器が順次運転される。. 2). 蓄熱運転制御 22 時から 8 時まで熱源機器 R-1、R-2-1~R-2-3 が製氷運転を行. い、氷蓄熱槽内の IPF が設定値に達したら製氷運転を終了する。 図 1 空調システム図 表 1 空調一次側・二次側システムの機器仕様 機器名. 記号(図1に対応). 水冷製氷チラー. R-1. 空冷ヒートポンプ製氷チラー. R-2-1、2、3. 空冷ヒートポンプチラー (低外気冷却運転仕様) 空冷ヒートポンプチラー (冷温水同時放出運転仕様) 冷却塔. R-3 R-4 CT-1. 氷蓄熱槽. T-1. 熱交換器. EX-1、2. 仕様 冷却製氷能力211.0kW、溶液入口温度(設計値)12℃、溶液出口温度(設計値)5℃、定格流量6.3㎥/h、消費電力91.0kW 冷却製氷能力130.1kW、冷却能力174.4kW、暖房能力197.7kW、入口冷水温度(設計値)12℃、出口冷水温度(設計値)7℃、入口 温水温度(設計値)40℃、出口温水温度(設計値)45℃、定格溶液流量8.4㎥/h、定格冷温水流量30㎥/h、消費電力66.9kW 冷却能力326.7kW、暖房能力282.6kW、入口冷水温度(設計値)12℃、出口冷水温度(設計値)7℃、入口温水温度(設計値) 42.7℃、出口温水温度(設計値)47℃、定格流量56.4㎥/h、消費電力111.4kW 冷却能力316.3kW、暖房能力253.5kW、入口冷水温度(設計値)11.6℃、出口冷水温度(設計値)7℃、入口温水温度(設計値) 43.3℃、出口温水温度(設計値)47℃、定格冷水流量51.6㎥/h、定格温水流量67.8㎥/h、消費電力111.4kW 冷却能力453.5kW、入口冷却水温度(設計値)37℃、出口冷却水温度(設計値)32℃、ファン台数1台、ファン定格出力7.5kW/台、 ファン定格風量31.79㎥、定格流量78㎥/h 90㎥(最大蓄熱量1,500SRT、IPF50%、移行率24%) 交換熱量626.7kW、一次側水入口温度0℃、一次側水出口温度10℃、一次側流量54㎥/h、二次側水入口温度13℃、二次側水出口 温度5℃、二次側流量67.8㎥/h. 38-1.

(2) 表 3 壁体部位の構成. 表 2 建物概要 所在地 一般事務室. 延床面積 基準階床面積 階高. 3.85m. 天井高. 2.60m. 窓面積比. 年間冷水系統負荷. 照明発熱/平日 機器発熱/平日. 照明発熱/休日 機器発熱/休日. 人員密度/平日. 100. 負荷[kWh]. 人員密度/休日. 80 在室率[%]. 60 40. 60. 0. 8 16 0. 40. 8月1日 (日). 20. 20. 0. 3. 6. 9. 12. 15. 18. 21. 24 [h]. 0. 3. 6. 9. 12. 15. 18. 24 [h]. 21. 計算値. 8 16 0 8月2日 (月). 8 16 0. 8 16 0. 8月3日 (火). 8月4日 (水). 8 16 0 8月5日 (木). 8 16 0 8月6日 (金). 8 16 [h] 8月7日 (土). 図 4 実測値と計算値との空調負荷の比較. 0. 0. 実測値. 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0. 表 4 内部発熱設定値. 80 稼働率[%]. 37%. 在室人数0.06人/㎡, 室内発熱(器具) 20W/㎡(顕熱),室内発熱(照明)20W/㎡. 図 2 基準階平面図 100. 構成(室内側から室外側の順で記載, ()内数値は厚さmm) 石こう板・ラスボード(19), 非密閉中空層, 内壁(天井) 普通コンクリート(150),非密閉中空層, カーペット類(15) カーペット類(15), 非密閉中空層, 普通コンクリート(150), 内壁(床) 非密閉中空層,石こう板・ラスボード(19) 内壁 鉄板(1), 非密閉中空層, 鉄板(1) 石こう板・ラスボード(12), 非密閉中空層, 外壁 吹付け硬質ウレタンフォーム(15),普通コンクリート(180), タイル(5) 窓 熱線反射板ガラス ブルー系(6), 室内側にブラインド. 本館 地上9F 別館 地上4F 本館 14,498㎡ 別館 4,017㎡ 1393㎡. 階数. 一般事務室. 部位. 宮崎. (b)人員密度 (a)照明発熱・機器発熱 図 3 内部発熱の日間スケジュール. 表 5 節電対策の取組み内容 照明 コンセント 空調設定温度 空調時間. 年間冷水系統の部屋以外で行われるため、年間冷水系統以外の 空調負荷を計算し、その計算負荷と年間冷水系統の実測負荷を. 事務室、共用スペース(廊下等)、の間引き(2分の1程度) パソコンの省エネモードの活用及びディスプレイ照度調整の徹底 室内設定温度の適正管理の徹底 自動連続運転の削減. 表 6 節電対策前後における入力値の違い. 足し合わせたものを建物全体での空調負荷とする。また、対象. 節電対策前 室内発熱(照明) 20 [W/㎡] 室内発熱(器具) 20 [W/㎡] 夏期 27 [℃] 空調設定温度 中間期 24 [℃] 冬期 22 [℃] 夏期 7:30~22:00 空調時間 中間期 8:30~18:50 冬期 7:30~17:40. 建物は本館が 9 階建て、別館が 4 階建てであるが、簡単のため 基準階の空調負荷のみを計算して、実測負荷に合うように補正 する手法をとった。図 4 に実測値と計算値との空調負荷の比較. 節電対策後 10 [W/㎡] 14 [W/㎡] 夏期 28 [℃] 中間期 26 [℃] 冬期 19 [℃] 夏期 8:30~12:10,13:00~17:30 中間期 9:00~12:00,13:00~17:30 冬期 8:30~12:10,13:00~17:30. を示す。対象建物では、照明、コンセント、空調設定温度、空 節電対策前 600. であったため、モデル入力を表 6 のように変更し、節電対策後. 500 負荷[MWh]. 調時間について、表 5 に示すような節電対策が実施される予定. の空調負荷の計算を行った。室内発熱(照明)は照明を半分に 間引くため、20W/㎡から 10W/㎡に変更し、室内発熱(器具)は. 節電対策後. -15.1% -17.8% -12.3%. 400 300. -13.8%. -12.0%. -10.3%. -11.2%. -14.1%. -11.2%. -11.1%. -10.2%. 200. 30%削減できると仮定 4)して 20 W/㎡から 14W/㎡に変更した。. -13.3%. 100. 図 5 に節電対策前後の積算空調負荷の比較を示す。節電対策を. 0 1月. 行うことにより、節電対策を行う前に比べ、年間の積算空調負. 2月. 3月. 4月. 5月. 6月. 7月. 8月. 9月. 10月. 11月. 12月. 図 5 節電対策前後における月別積算空調負荷の比較. 荷を約 13.3%削減できる結果となった。. 表 7 検討ケース(運転順序の変更・8 月). 3.2 節電対策実施時における最適運転方法の検討. 運転順序. HASP入力負荷. 夏期、中間期、冬期の節電対策後の空調負荷に対し、最も省 エネルギーな運転方法の検討を行う。夏期は 8 月、中間期は 11. 昼間. 夜間. CASE0. 節電対策前. 熱交換機→R-4→R-3→R-2-1→R-2-2→R-2-3→R-1. R-4→R-3. CASE1. 節電対策後. 熱交換機→R-4→R-3→R-2-1→R-2-2→R-2-3→R-1. R-4→R-3. 月、冬期は 1 月を対象とする。. CASE2. 節電対策後. R-3→熱交換機→R-4→R-2-1→R-2-2→R-2-3→R-1. R-3→R-4. 3.2.1 夏期. CASE3. 節電対策後. R-3→R-4→熱交換器→R-2-1→R-2-2→R-2-3→R-1. R-3→R-4. CASE4. 節電対策後. R-3→R-4→R-2-1→熱交換器→R-2-2→R-2-3→R-1. R-3→R-4. CASE5. 節電対策後. R-3→R-4→R-2-1→R-2-2→熱交換器→R-2-3→R-1. R-3→R-4. CASE6. 節電対策後. R-3→R-4→R-2-1→R-2-2→R-2-3→熱交換器→R-1. R-3→R-4. 3.2.1.1 熱源機器の運転順序の変更 検討ケースを表 7 に示す。CASE0 と CASE1 は同じ運転順序 であるが、CASE0 は節電対策前の負荷を、CASE1 は節電対策後. 表 8 ケース別電力消費量(運転順序の変更・8 月). の負荷をモデルの入力としている。表 8 に計算結果を示す。熱. 熱源生成 システム 電力 電力消費量 [MWh] 熱量 COP 削減率 [MWh] R-1 R-2-1 R-2-2 R-2-3 R-3 R-4 熱交換器 冷却塔 合計 [-] [%]. 交換器の放熱運転を遅らせるほどシステム COP は高くなり、効. CASE0. 573.5. 26.0. 26.0. 28.7. 33.8. 66.3. 85.4. 3.7. 5.4. 275.4. 2.041. -. 率の良い運転が行われている。比較的効率の劣る蓄熱運転の時. CASE1. 488.7. 23.1. 20.9. 23.0. 27.9. 56.6. 81.8. 3.2. 4.8. 241.3. 1.977. 12.37. CASE2. 486.7. 23.1. 20.8. 22.9. 27.7. 74.4. 56.7. 3.2. 4.8. 233.6. 2.042. 15.16. 間を短縮するため、放熱の開始を遅らせるのが最も省エネルギ. CASE3. 482.3. 18.1. 16.4. 18.2. 21.5. 87.1. 54.9. 2.2. 3.8. 222.4. 2.146. 19.25. CASE4. 481.7. 16.2. 14.4. 15.9. 27.3. 86.9. 54.6. 2.1. 3.4. 220.8. 2.161. 19.83. CASE5. 484.1. 12.4. 10.6. 23.4. 24.8. 87.2. 54.8. 1.4. 2.6. 217.2. 2.197. 21.13. CASE6. 486.0. 8.4. 16.5. 20.3. 21.9. 87.5. 55.1. 0.8. 1.7. 212.2. 2.249. 22.96. ーな運転順序と言える。以上の検討から、CASE6 の運転順序 とするのが最適である。. * システムCOP[-] = 空調負荷[MWh] / 電力消費量合計値[MWh]. 38-2.

(3) 表 9 ケース別電力消費量(IPF 設定値の変更・8 月). 3.2.1.2 IPF 設定値の変更. 熱源 システム 電力 電力消費量 [MWh] 生成熱量 COP 削減率 [MWh] R-1 R-2-1 R-2-2 R-2-3 R-3 R-4 熱交換器 冷却塔 合計 [-] [%]. 次に、IPF 設定値を CASE A(20%) 、CASE B(15%) 、 CASE C(10%) 、CASE D(5%) 、CASE E(蓄熱運転なし)と変化さ せてシミュレーションを行った。CASE0 の IPF 設定値には実測 値を入力しており、検討期間の平均値は約 30%である。なお、 CASE A~CASE E の熱源機器の運転順序は 3.2.1.1 の検討で最適. CASE0 (IPF設定値:実測データ). 573.5. 26.0. 26.0. 28.7. 33.8. 66.3. 85.4. 3.7. 5.4. 275.4. 2.041. -. CASE A (IPF設定値:20%). 484.5. 7.9. 16.1. 19.9. 21.5. 87.5. 55.1. 0.8. 1.6. 210.6. 2.266. 23.53. CASE B (IPF設定値:15%). 484.3. 7.8. 16.0. 19.8. 21.4. 87.5. 55.1. 0.8. 1.6. 210.1. 2.271. 23.71. CASE C (IPF設定値:10%). 483.7. 11.6. 18.8. 13.6. 15.5. 87.5. 55.2. 1.0. 2.4. 205.5. 2.322. 25.39. CASE D (IPF設定値:5%). 482.7. 18.6. 10.7. 13.6. 15.5. 87.6. 55.3. 1.1. 3.9. 206.3. 2.313. 25.09. CASE E (蓄熱運転なし). 480.1. 8.8. 12.4. 14.1. 15.9. 88.3. 56.2. 1.6. 1.9. 199.3. 2.395. 27.65. 運転順序とした CASE6 である。表 9 に計算結果を示す。基本的. 表 10 ケース別 R-1 追い掛け運転時間. に IPF 設定値が低いほど省エネルギー効果は大きいが、CASE C. CASE0 CASE A CASE B CASE C CASE D CASE E. の方が CASE D よりも電力削減率が高い。これは、表 10 に示す. 運転時間 [h]. 54.8. 1.1. 2.9. 11.1. 25.4. 102.5. ケース別の R-1 の追い掛け運転時間からわかるように、CASE D CASE C. 25. 行われているためだと考えられる。図 6 に CASE C と CASE E. 20. 温度[℃]. では蓄熱量が不足し、COP の低い R-1 の追い掛け運転が頻繁に. における往ヘッダー温度の比較を示す。CASE E は往ヘッダー温 度が約 20℃を超える日がみられ、負荷側に影響を与える可能性. CASE E. 15 10 5. がある一方、CASE C は約 10℃で推移しており、特に目立った. 0 0. 問題はみられない。以上の検討から、夏期における節電対策後. 4. 8 12 16 20 0. 4. 8 月3 日 (火). の負荷に対しては CASE C の運転とするのが最適である。. 8 12 16 20 0. 8 12 16 20 [h]. 4. 8 月4 日 (水). 8 月5 日 (木). 図 6 往ヘッダー温度の比較(CASE C と CASE E). 3.2.2 中間期. 表 11 検討ケース(運転順序の変更・11 月). 3.2.2.1 熱源機器の運転順序の変更. 運転順序. HASP入力負荷. 検討ケースを表 11 に示す。この期間は運用改善により運転順 序の変更が行われており、CASE0 と CASE1 は前年度提案した. 昼間. 夜間. CASE0. 節電対策前. 熱交換機→R-3→R-2-1→R-2-2→R-2-3→R-4→R-1. R-3→R-4. CASE1. 節電対策後. 熱交換機→R-3→R-2-1→R-2-2→R-2-3→R-4→R-1. R-3→R-4. 最適運転順序である。表 12 に計算結果を示す。CASE2、3 は節. CASE2. 節電対策後. 熱交換機→R-2-1→R-3→R-2-2→R-2-3→R-4→R-1. R-3→R-4. 電対策により負荷が減少するため機器容量の小さい R-2 を優先. CASE3. 節電対策後. 熱交換機→R-2-1→R-2-2→R-3→R-2-3→R-4→R-1. R-3→R-4. CASE4. 節電対策後. 熱交換機→R-3→R-4→R-2-1→R-2-2→R-2-3→R-1. R-3→R-4. させたケ-スであるが、負荷を処理しきれず増段指令が入るた 表 12 ケース別電力消費量(運転順序の変更・11 月). め、電力消費量が大きい。CASE1 と CASE4 を比較すると、R-4. 熱源生成 システム 電力 電力消費量 [MWh] 熱量 COP 削減率 [MWh] R-1 R-2-1 R-2-2 R-2-3 R-3 R-4 熱交換器 冷却塔 合計 [-] [%]. の方が R-2-1 より COP は高いが機器容量は約 1.8 倍大きく、負 荷の小さい中間期では R-3 の次に R-2-1 を運転させた方がよい。. CASE0. 201.6. 22.7. 7.0. 2.8. 0.9. 36.3. 11.1. 2.5. 5.5. 88.9. 2.268. -. CASE1. 181.1. 22.6. 5.3. 1.6. 0.4. 33.2. 10.6. 2.9. 5.5. 82.2. 2.204. 7.55. 以上の検討から、CASE1 の運転順序とするのが最適である。. CASE2. 181.0. 22.6. 12.6. 3.3. 0.8. 27.5. 10.8. 2.9. 5.5. 85.8. 2.111. 3.50. CASE3. 181.1. 22.6. 12.8. 7.9. 1.5. 22.2. 11.2. 2.8. 5.5. 86.6. 2.094. 2.68. CASE4. 181.0. 22.6. 1.3. 0.3. 0.1. 33.0. 19.1. 3.0. 5.5. 84.8. 2.137. 4.67. 3.2.2.2 IPF 設定値の変更 次に、IPF 設定値を CASE A(5%) 、CASE B(3%) 、 CASE C. 表 13 ケース別電力消費量(IPF 設定値の変更・11 月). (蓄熱運転なし)と変化させてシミュレーションを行った。. 熱源 システム 電力 電力消費量 [MWh] 生成熱量 COP 削減率 [MWh] R-1 R-2-1 R-2-2 R-2-3 R-3 R-4 熱交換器 冷却塔 合計 [-] [%]. CASE0 の IPF 設定値には実測値を入力しており、検討期間の平 均値は約 13%である。なお、CASE A~CASE E の熱源機器の運 転順序は 3.2.2.1 の検討で最も省エネルギーな運転順序である. CASE0 (IPF設定値:実測データ). 201.6. 22.7. 7.0. 2.8. 0.9. 36.3. 11.1. 2.5. 5.5. 88.9. 2.268. -. CASE A (IPF設定値:5%). 181.0. 20.8. 5.7. 1.8. 0.5. 34.0. 10.7. 2.7. 5.1. 81.3. 2.229. 8.57. CASE B (IPF設定値:3%). 181.1. 18.6. 6.2. 2.0. 0.6. 35.2. 10.7. 2.4. 4.5. 80.2. 2.260. 9.86. CASE C (蓄熱運転なし). 181.0. 0.0. 10.5. 3.3. 0.9. 45.0. 10.8. 0.0. 0.0. 70.4. 2.573. 20.82. CASE1 とした。表 13 に計算結果を示す。夏期の検討と同様に、 表 14 検討ケース(運転順序の変更・1 月). IPF 設定値が低いほど電力消費量が減少する結果となった。蓄熱. 運転順序. HASP入力負荷 運転モード. 運転を行わない CASE C が最も電力削減率が高いが、蓄熱槽内 の溶液が約 10℃を上回ると溶液が腐食する可能性があり、中間. CASE 0. 節電対策前. 期においてもある程度蓄熱運転を行う必要がある。そのため今. CASE 1. 節電対策後. 回のケースの中では CASE B の運転が最適な運転といえる。. CASE 2. 節電対策後. 昼間. 夜間. 冷水. 熱交換機→R-4→R-2-3→R-3→熱交換器. 温水. R-4→R-2-1→R-2-2. 冷水. 熱交換機→R-4→R-2-3→R-3→熱交換器. 温水. R-4→R-2-1→R-2-2. 冷水. 熱交換機→R-4→R-3→熱交換器. 温水. R-4→R-2-1→R-2-2→R-2-3. R-4→R-3 R-4→R-2-2 R-4→R-3 R-4→R-2-2 R-4→R-3 R-4→R-2-2. 3.2.3 冬期 表 15 ケース別電力消費量(運転順序の変更・1 月). 3.2.3.1 熱源機器の運転順序の変更. 熱源生成 システム 電力 電力消費量 [MWh] 熱量 COP 削減率 [MWh] R-1 R-2-1 R-2-2 R-2-3 R-3 R-4 熱交換器 冷却塔 合計 [-] [%]. 検討ケースを表 14 に、計算結果を表 15 に示す。すべてのケ ースにおいて昼間、夜間の運転では冷温水同時取出運転を行う ことができ、総合効率が高い R-4 を優先的に運転させている。. CASE0. 276.0. 16.3. 4.6. 13.6. 8.7. 6.9. 33.4. 2.2. 2.8. 88.3. 2.710. -. CASE1. 253.8. 16.3. 2.7. 10.0. 6.4. 7.0. 32.1. 2.3. 2.8. 79.6. 2.562. 9.94. CASE2. 257.9. 16.3. 3.4. 2.6. 7.7. 11.2. 32.8. 2.3. 2.8. 78.9. 2.582. 10.64. 38-3.

(4) 表 16 ケース別電力消費量(IPF 設定値の変更・1 月). 外気温度の低い冬期では、低外気仕様となっていない R-2 は冷. 熱源生成 システム 電力 電力消費量 [MWh] 熱量 COP 削減率 [MWh] R-1 R-2-1 R-2-2 R-2-3 R-3 R-4 熱交換器 冷却塔 合計 [-] [%]. 水運転を行うことができないため、CASE2 では R-2 を冷水運転 CASE0 (IPF設定値:実測値) CASE A (IPF設定値:10%) CASE B (IPF設定値:5%) CASE C (蓄熱運転なし). 順序から除外している。CASE2 の運転順序が最も電力削減率が 高く、CASE2 の運転順序とするのが最適である。 3.2.3.2 IPF 設定値の変更. 276.0. 16.3. 4.6. 13.6. 8.7. 6.9. 33.4. 2.2. 2.8. 88.3. 2.710. -. 255.7. 17.6. 3.3. 2.5. 7.7. 10.8. 32.4. 2.5. 3.0. 79.8. 2.555. 9.70. 261.9. 13.7. 3.4. 2.6. 7.8. 11.9. 33.7. 1.9. 2.3. 77.3. 2.636. 12.46. 252.5. 0.0. 3.9. 3.2. 2.4. 13.3. 36.5. 0.0. 0.0. 59.5. 3.427. 32.67. ■ CASE A(節電対策前/従来運転)■ CASE B(節電対策後/従来運転)■ CASE C(節電対策後/最適運転). 次に、IPF 設定値を CASE A(10%) 、CASE B(5%) 、 CASE. 350. CASE0 の IPF 設定値には実測値を入力しており、検討期間の平 均値は約 7%である。なお、CASE A~CASE C の熱源機器の運転. 電力消費量[MWh]. 300. C(蓄熱運転なし)と変化させてシミュレーションを行った。. 250 200 150 100 50. 順序は 3.2.3.1 の検討で最適運転順序とした CASE2 である。表. CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C CASE A CASE B CASE C. 0. 16 に計算結果を示す。冬期は冷水負荷と温水負荷が常に発生し ており、蓄熱運転を行わない場合、冷水運転、温水運転共に R-4. 1月. が優先的に運転され、冷温同時取出運転の頻度が多くなるため、 CASE C では最も高い省エネルギー効果が得られた。外気温の低. 2月. 3月. 4月. 5月. 6月. 7月. 8月. その他. 及ぼすことがない。以上の検討から、CASE C の運転とするのが. 6,000. 節電対策後の負荷に対し、各季節の最適運転を適用した場合. 電力消費量[MWh]. 7,000. 3.3 最適運転による年間の省エネルギー効果. 10月. 11月. 12月. 図 7 節電対策と最適運転実施前後における月別熱源システム 電力消費量の比較(2010 年 1 月~12 月). い冬期では蓄熱運転を行わなくても蓄熱槽内の溶液に悪影響を. 最適である。. 9月. コンセント. -12.0%. 5,000. 照明. 空調. -17.4%. 4,000 3,000. 2,000 1,000. の熱源システムにおける年間の省エネルギー効果を算出した。. 0. 図 7 に節電対策と最適運転実施前後における月別熱源システム. 節電対策前/従来運転 (実測値). 電力消費量の比較を示す。CASE B(節電対策後/従来運転)は. 節電対策後/従来運転 (推定値). 節電対策後/最適運転 (推定値). 図 8 節電対策と最適運転実施前後の年間における 建物電力消費量の比較(2010 年 1 月~12 月). CASE A(節電対策前/従来運転)に比べ年間で約 11.2%、CASE C(節電対策後/最適運転)は CASE A に比べ年間で約 27.9%の. 4.. 省エネルギー効果が得られる結果となった。. まとめ. 節電対策後の空調負荷をシミュレーションにより予測し、熱. 次に、節電対策と最適運転実施前後における建物全体での省. 源システムの最適運転方法について検討を行った。照明の間引. エネルギー効果の推定を行う。図 8 に結果を示す。なお、 「空調」. きや空調運転時間の短縮等の対策を行うことで、年間で空調負. とは熱源機器系統電力と AHU 等の空調機電力の積算値で、 「そ. 荷を約 13.3%、熱源システム電力消費量を約 11.2%、建物全体電. の他」とは非常電力等の積算値のことである。シミュレーショ. 力消費量を約 12.0%削減することができる。さらに最適運転を実. ンによる検討は熱源システムを対象としており、AHU 等の空調. 施した場合は、熱源システム電力消費量を約 27.9%、建物全体電. 機は含んでいないため、 「空調」の電力削減量は、空調機電力を. 力消費量を約 17.4%削減することが可能である。節電対策前は夏. 除く、熱源システム電力消費量の削減分を指す。節電対策後/. 期の空調負荷が大きく、IPF 設定値を下げることができなかった. 従来運転とした「空調」の電力消費量は図 7 の CASE A と CASE. が、節電対策後は空調負荷が減少したため、IPF 設定値を下げる. B の熱源システム電力消費量の差の積算値を、 節電対策後/最適. ことが可能となり、省エネルギーにつながることが確認できた。. 運転とした「空調」の電力消費量は図 7 の CASE A と CASE C. 今回の検討により、建物の運用改善による省エネルギー効果. の熱源システム電力消費量の差の積算値を用いて算出した。 「照. のポテンシャルは大きいことが示された。今後様々な既存建物. 明」は節電の取り組みで半分に間引くため 50%削減できるもの. で運用改善が行われることが期待される。. とし、 「コンセント」はパソコンの省エネモード等の活用で 30%. 【謝辞】. 削減 4)できると仮定して、節電対策前の実測値にそれぞれ削減率. ました。記して、謝意を表します。. 研究の実施にあたり九州電力株式会社、株式会社菱熱の関係者の方々に多大なご協力を頂き. 50%と 70%を乗じたものを電力消費量としている。また、 「その. 【参考文献】. 他」の項目については前年度からの電力削減はないものとした。. ムシミュレーションによる各季節の最適運転方法の検討,空気調和・衛生工学会大会学術講. 1) 河野誉厳,他:既存建物における空調システムの性能検証に関する研究 その3, システ 演論文集,pp.2277-2280,2011 年9 月. 節電対策と熱源システムの最適運転を併用することにより、. 2) 建築設備技術者協会:HASP/ACLD/8501 解説,1986 年2 月. 節電対策前に比べ建物の電力消費量を約 17.4%削減できている。. 3) 浦山真一, 他:業務用建築物のためのエネルギー消費量評価手法に関する調査研究 その. 節電対策後も従来運転としたものから、電力消費量をさらに約. 術講演論文集, pp.1783-1786, 2010 年9 月. 11, 事務所建物(九州地区)における内部発熱に関する調査結果,空気調和・衛生工学会大会学 4) 中野幸夫, 他:パソコンの節電設定による節電効果と節電ポテンシャル,空気調和・衛生. 5.4%削減できており、最適運転の効果を確認できた。. 工学会大会学術講演論文集, pp.677-680, 2011 年9 月. 38-4.

(5)

図 6  往ヘッダー温度の比較(CASE C と CASE E)

参照

関連したドキュメント

 通常,2 層もしくは 3 層以上の層構成からなり,それぞれ の層は,接着層,バリア層,接合層に分けられる。接着層に は,Ti (チタン),Ta

16)a)最内コルク層の径と根の径は各横切面で最大径とそれに直交する径の平均値を示す.また最内コルク層輪の

※IGF コード 5.5.1 5.5.2 燃料管. 機関区域の囲壁の内部のすべての燃料管は、 9.6

RCIC 室内の発熱と RCIC 室部屋の放熱・吸熱の熱バランスから、換気空調系停止後の RCIC 室の最高温度は約 54℃(補足資料

一方で、平成 24 年(2014)年 11

そのため、夏季は客室の室内温度に比べて高く 設定することで、空調エネルギーの

なお,今回の申請対象は D/G に接続する電気盤に対する HEAF 対策であるが,本資料では前回 の HEAF 対策(外部電源の給電時における非常用所内電源系統の電気盤に対する

  [ 外部環境 ] ・耐震化需要の高まり ・県内に非破壊検査業(コンクリート内部)を行うものが存しない   [