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pg. 2 October 2009 務 及 び 株 式 証 券 の 公 開 買 付 けを 規 制 している( 以 下 公 開 買 付 規 則 と 総 称 する) 3 第 14 条 (e) 項 及 び 公 開 買 付 規 則 は 一 般 的 に 公 開 買 付 けに 関 連 して 詐 欺 的 欺 瞞

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Davis Polk & Wardwell LLP Izumi Garden Tower 33F 1-6-1 Roppongi Minato-ku, Tokyo 106-6033 (03) 5561 4421 tel (03) 5561 4425 fax M E M O R A N D U M 日付: 2009 年 10 月 送信先: 関係者各位 件名: 日本における現金公開買付けに関連する米国証券諸法にかかるの留意点及び 選択肢(参考和訳) 米国証券諸法は、米国内で登録されている日本企業の証券を対象とする公開買付けに加え、当該公 開買付けが米国との関係性を有している場合、米国内で登録されていない日本企業の証券を対象とす る公開買付けについても規制している。本メモランダムでは、公開買付けの対象となる会社は米国登録 会社ではないが、その対象会社の普通株式の少なくとも一部が米国の居住者によって保有される(以下、 「米国保有者」という)場合における、日本企業(以下、「公開買付者」という)によるもう一方の日本企業 (以下、「対象会社」という)の普通株式の全額現金による公開買付け(以下、「公開買付け」という)に関 連して米国証券諸法の留意点について論じるものである。本メモランダムの目的上、公開買付けは非友 好的な性格ではないこと、すなわち、対象会社が公開買付者の公開買付けに同意することを前提として いる。また、公開買付者及び対象会社は「海外民間発行体」1としての資格を有することも前提としている。 本メモランダムは、ライツ・オファリング、エクスチェンジ・オファー、株式交換もしくは同様の企業結合取 引2、又は対象会社が複数の種類の株式を有している場合に関連する留意点については論じていない。 本メモランダムではまた、発行体による自社証券の公開買付けに関連する事項についても述べられてい ない。 日本における公開買付け取引の計画に関連する実務上の留意点については、添付書類 A を参照さ れたい。 I. 一般的留意点 1934 年米国証券取引所法(その後の改正を含む。以下、「取引所法」という)第 14 条(e)項及び同条 項に基づき米国証券取引委員会(以下、「SEC」という)によって公布されたレギュレーション 14E は、債 1 「海外民間発行体」の用語の定義に関する説明は添付書類 B に記載されている。 2 本 件 そ の 他 の ト ッ ピ ッ ク に 関 す る 当 事 務 所 の メ モ ラ ン ダ ム に つ い て は 、 当 事 務 所 東 京 オ フ ィ ス の ウ ェ ブ サ イ ト (http://www.davispolk.com/offices/tokyo/)の「Related Publications」を参照されたい。

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務及び株式証券の公開買付けを規制している(以下、「公開買付規則」と総称する)3。第14 条(e)項及び 公開買付規則は一般的に、公開買付けに関連して詐欺的、欺瞞的又は相場操縦的である行為もしくは 慣行を防ぐことを目的としている。公開買付規則は一般的に、適用除外が利用可能である場合を除き、 公開買付けが米国保有者に対して及ぶ場合に適用される。 対象会社の発行済株式の米国保有者による保有が 10%以内であり、かつその他の一定の条件が満 たされている場合には、海外民間発行体によるクロス・ボーダーの公開買付けについて、ルール 14d-1(c)に基づき、公開買付規則の多くが免除されることとなる重要な適用除外規定が適用可能である(以下、 「ティア I 免除」という)。対象会社の発行済株式の米国保有者による保有が 10%から 40%までの場合に は、ルール14d-1(d)に基づき、限定的な適用除外規定が適用可能である(以下、「ティア II 免除」という)。 しかしながら、日本における公開買付けの場合、ティアII 免除では、最も大きな負担となる公開買付規則 からの救済措置が提供されないため、一般的には有用ではない。したがって、本メモランダムは、本書セ クション II.の H.及び添付書類 C に説明する、ティア II 条項の下で認められている公開買付けによらな い買付けに関する点を除き、ティアII 免除については議論しない。 以下において説明されているように、公開買付者が米国法要件に則って公開買付けを実施する場合、 通常、3 通りの選択肢を有している。 ● 関連する全ての公開買付規則を遵守する 公開買付けに米国保有者の参加を可能とした上で、 公開買付規則の該当要件を遵守し、可能であればティア II 免除に依拠し、公開買付けによらな

い一定の買付け(purchase of outside of the tender offer)を行う。

● ティア I 免除に依拠する 米国保有者が公開買付けに参加することを可能にした上で、公開買

付規則の多くに関して、ティアI 免除に依拠する。

● 米国保有者を除外する 米国保有者が公開買付けに参加できないようにし、「米国の管轄に服

することとなる手段(U.S. jurisdictional means)」の利用を回避する。

II. 米国保有者の参加を可能とし、関連する全ての公開買付規則を遵守する

米国保有者に対して行われる公開買付けは、免除が適用される場合を除いて、全ての公開買付規則

の対象となる。レギュレーション 14E に基づく 14e-1 から 14e-8 までの規則は、公開買付けに関連するタ

イミング及び手続きを規制し、さらに一定の行為を禁止している。なお、ミューチュアル・ファンドに適用さ れるルール 14e-6 及びリミテッド・パートナーシップのロールアップ取引(roll-up)に適用されるルール 14e-7 は、本メモランダムに関連しない。 公開買付けが第 1 段階のステップであり、株式交換又は同様の企業結合取引が第 2 段階のステップ となる取引の場合、公開買付者は、全ての公開買付規則の遵守を選択する前に、ティア I に基づく公開 買付けを行うことのメリットを考慮すべきである。説明については、添付書類 D セクション I.の C.を参照さ れたい。 3 取引所法第 14 条(d)項に基づき公布されたレギュレーション 14D は、同じく公開買付けを規制しているが、一般的に、取引所法第 12 条に基づいて米国内で登録されている株式証券及び一定のその他の限定された種類の証券の公開買付けにのみ適用される。レギュレ ーション14D が適用される場合、その要件は、公開買付規則の要件に追加される。

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A. 詐欺防止ルール 公開買付規則は、一般的に、公開買付資料に含むべき特定の情報を要求するものではなく、当該資 料を SEC にファイルすることも要求していない。公開買付規則では公開買付書類の英語翻訳は要求さ れていないが、当該公開買付けに関して受け取った情報が誤解を招きやすいと米国保有者によって申 し立てられるという、小さなリスクではあるものの重要でないとは言えないリスクを防ぐため、公開買付者が 米国保有者に対して公開買付書類の英語翻訳を提供することが望ましい。 第 14 条(e)項は、何人も「公開買付けに関連して、重要な事実につき不実記載をし、又は記述が行わ れた場合の状況に照らし誤解を生じせしめないために必要な事実の記述を省略し、又は詐欺的、欺瞞 的もしくは相場操縦的行為もしくは慣行に従事すること」は違法であるとしている。これは、本質的に、取 引所法第10 条(b)項及び同条項ルール 10b-5 に基づく証券詐欺申し立てに関する一般的規準と同じで ある。 B. 最短買付期間及び迅速な支払い ルール14e-1 によれば、公開買付者は、公開買付けにおいて以下のいずれも行なってはならない。 ● 対象会社有価証券の保有者に対して当該買付けが最初に公表され、送付され又は提供された 日から20 米国営業日未満の期間で、公開買付けを実施すること。 ● 公開買付けの対象となっている証券の種類の比率、支払対価、又は公開買付けに関連してディ ーラーに支払う勧誘手数料を増加又は減少させること。ただし、対象会社有価証券の保有者に 対して、当該増減に関する通知が最初に公表され、送付され又は提供された日から最低 10 米 国営業日の期間公開買付けが継続された場合はこの限りでない。 ● 公開買付けの終了又は撤回に際して、申込対価の迅速な支払を履行しないこと、又は証券保有 者もしくは代理人によって預託された証券の返還を履行しないこと。 ● プレスリリース又はその他の公表による当該延長の通知を発行することなく、公開買付の期間を 延長すること。当該通知は、それまでに預託された証券の概数を開示していなければならず、公 開買付けの予定終了期限日の翌営業日の午前 9 時 00 分(米国東部標準時間)までに発行さ れなければならない。 C. 公開買付けに対する対象会社の意見表明 ルール 14e-2 では、対象会社は、公開買付者による友好的公開買付けに対応して、当該公開買付け が対象会社有価証券の保有者に対し最初に公表され、送付され又は提供された日から 10 米国営業日 以内に、当該証券保有者に対し、買付けに応募することを勧める旨の意見表明を行わなければならない とする4。当該意見表明には、対象会社が買付けへの応募を勧める理由が含まれていなければならない。 4 非友好的公開買付けの場合には、対象会社はさらに、(i) 当該買付けに応募しないことを勧めること、(ii) 当該買付けに対し意見を表 明せず中立の立場を維持すること、又は (iii) 当該買付けに対する意見表明が不可能である旨を決定することのいずれかの手段をとるこ とができる。この場合、対象会社の意見表明には、当該意見又は意見表明ができないことの理由が含まれていなければならず、また、当 該意見に重要な変更が生じた場合には、対象会社は、迅速に、証券の保有者に対し、重要な変更内容を公表し、送付し又は提供しなけ ればならない。

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当該意見に重要な変更が生じた場合には、対象会社は、迅速に、証券の保有者に対し、重要な変更内 容を公表し、送付し又は提供しなければならない。 D. インサイダー取引の禁止 ルール 14e-3 は、売買前の合理的な期間内に当該情報及びその情報源が公衆に開示されていない 限り、当該公開買付けに関する重要な非公開の情報を所有しながら対象会社有価証券を取引すること (公開買付者又はその代理人による買付けを除く)を禁止している。同ルールはまた、前文において説明 されている同ルールへの違反が生じることが合理的に予見可能な状況においては、公開買付者、対象 会社及び両者の特定の関係者は、公開買付けに関する重要な非公開情報をいかなる者にも伝達しては ならないとする。 E. 部分的公開買付けに対するショート・テンダリングの禁止 ルール 14e-4 は、いかなる者に対しても、自らが所有していない株式を部分的公開買付けに直接又 は間接的に応募することを本質的に禁止している。部分的公開買付けにおいて、公開買付者は、その公 開買付書類にショート・テンダリング・ルール(short tendering rule)が適用される旨の開示を含めることが 推奨される。 F. 公開買付けによらない買付けの禁止 ルール 14e-5 は、公開買付けの公表時から公開買付期間が終了するまでの間、「対象者(covered persons)」が対象会社有価証券の公開買付けによらない買付け又は買付けの手配を行うことを、直接又 は間接的であるかを問わず、禁止している5。「対象者」という用語は、以下を意味する。 ● 公開買付者及びその関係者。 ● 公開買付者のディーラー・マネージャー及びその関係者。 ● 公開買付者、ディーラー・マネージャー又はその関係者に対する全てのアドバイザー、ただし、 当該アドバイザーの報酬が当該買付けの達成を条件としている場合に限る。 ● 対象会社6。 ● 対象会社有価証券もしくは関連証券の全ての買付け又は買付けの手配に関連して、その他の 対象者のいずれかと協調して直接又は間接的に行動する全ての者。 公開買付者又は対象会社の財務アドバイザーは、公開買付者のディーラー・マネージャーもしくは公 開買付代理人として行動している場合、その報酬が当該公開買付けの達成を条件としている場合、又は 対象者と協調して行動している場合には、公開買付けによらない買付けの禁止の対象となる可能性があ 5 ルール 14e-5 は時には公開買付代理人として行動するマーケット・メーカーの活動を制限する。しかしながら、当事務所は、日本には、 取引所法第3 条(a)項(38)号において定義される「マーケット・メーカー」は存在していないものと理解している。 6 交渉に基づく取引の場合、対象会社は公開買付者と協調して行動していることになるため、対象者となる。対象会社の関係者もまた対 象者となるかどうかは、明確ではない。

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る。ルール 14e-5 は、財務アドバイザーによる数種類の取引活動を禁じており、同ルールの運用を明示 的に免除されているのはその内のわずかである。 対象者による対象会社有価証券の公開買付けによらない買付けが一般的に禁止されているにもかか わらず、SEC は、いくつかの特定の状況において公開買付けによらない買付けを認めてきた。ノーアクシ ョン・レターは、一定の条件下で、対象者である日本の対象会社が日本法に基づき要求される単元未満 株式を構成する株式の買付けを認めている7。他の 2 つの状況は、ティア II 免除に関するものであり、本 書セクション II.の H.において述べる。 G. 一定の開始前コミュニケーションの禁止 ルール14e-8 は、公開買付者が以下の全てに該当しない場合、公開買付けの公表を禁止している。 ● 合理的期間内において公開買付けを開始して完了する意図を有する。 ● 公開買付者又は対象会社の株価を操作する意図を有していない。 ● 公開買付けを達成するための証券を買い付ける資力・能力を有すると合理的に信じている。 H. ティア II 免除 ティア II 免除は一般的には日本企業にとってあまり有用ではないが、対象会社の発行済株式の米国 保有者による保有が 40%以内であり8、かつ公開買付者が全ての公開買付規則を遵守する場合、一定 の対象者は、ルール 14e-5 における以下の 2 つの免除のいずれかに基づき、公開買付けによらないで 対象会社有価証券を買い付けることができる9。 ● 公開買付者は、ルール 14e-5(b)(11)に定められた以下全ての条件に従って、米国保有者に対 する公開買付けではなく、日本及びその他の米国以外の法域において同時に又は実質的に同 時に実施される公開買付けを通じて、対象会社有価証券の買い付けることができる。 o 公開買付けの経済的条件及び対価は全て等しくなくてはならない。ただし、米国保有者に 支払われる全ての現金対価は米国の公開買付書類において開示された為替レートによっ て米ドルに交換できるものとする。 o 米国保有者に対する公開買付けの手続上の条件は、日本及びその他の米国以外における 公開買付けの条件と少なくとも同等に有利な条件でなければならない。 o 日本及びその他の米国以外における公開買付けに従って買付けを行うという公開買付者に よる意図が、米国における公開買付書類において開示されなければならない。 7 この例外に依拠するための必要条件についての説明は、添付書類 C を参照されたい。 8 米国保有者の判定及びその比率を計算する要件については、本メモランダムの添付書類 D で説明する。 9 公開買付けがティア I 免除に依拠できる適格性を有している場合、同買付けはルール 14e-5 からのより広範囲な免除を受けられる。 III.A を参照されたい。

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o 日本及びその他の米国以外の公開買付けにおける公開買付者の買付けは、日本及びその 他の米国以外における公開買付けに基づいてのみ行われなければならず、公開市場にお ける取引、私的取引又はその他の取引に基づくものであってはならない。又は ● 公開買付者及びその関係者並びに一定の取引活動に従事する財務アドバイザーの関係者は、 ルール 14e-5(b)(12)に定められている一定の条件に従うことによって、公開買付けによらない買 付けの禁止を免除されている10。 III. ティア I 免除に依拠して米国保有者の参加を可能にする 公開買付者は、対象会社の発行済み株式の米国保有者による保有が10%以内であり、かつ、一定の 条件が満たされている場合、ティア I 免除に依拠して公開買付規則の多くが免除されることとなり、米国 保有者が公開買付けに参加することが可能となる。 A. ティア I 免除の範囲 ティアI 免除に依拠して行われる公開買付けは、以下の公開買付規則から免除される。 ● ルール 14e-1 に基づく最短買付期間及び迅速な支払い要件 ● ルール 14e-2 に基づき要求される、公開買付けに関する対象会社の意見表明 ● 以下のルール 14e-5(b)(10)における追加条件が満たされていることを前提として、ルール 14e-5 に基づく公開買付けによらない買付けの禁止 o 米国保有者に対して交付される公開買付書類には、公開買付けによらない買付け、当該買 付けの手配又は意図の全ての可能性を目立つように開示しなければならない。 o 公開買付書類では、公開買付けによらない買付け又は当該買付けの手配に関する全ての 情報の開示方法を開示しなければならない。 o 公開買付者は、米国において、公開買付けによらない買付け又は当該買付けの手配に関 する情報を、日本における開示と同様の方法で開示しなければならない。 o 当該買付けについては、公開買付けに関する日本の適用諸法及び規制を遵守しなければ ならない。 ティアI 免除に依拠して実施される公開買付けであっても、以下の公開買付規則は適用される。 ● ルール 14e-3 に基づくインサイダー取引の禁止 ● ルール 14e-4 に基づく部分的公開買付けにおけるショート・テンダーの禁止 ● ルール 14e-8 に基づく一定の開始前コミュニケーションの禁止 10 ルール 14e-5(b)(12)に基づく免除の条件及びその対象となる取引活動の要約に関しては、添付書類 C を参照されたい。

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● 第 14 条(e)項に基づく詐欺防止ルール B. 依拠の条件 ティアI 免除の適用には、以下の全ての条件が付される。 ● 米国保有者についての制限 米国保有者は、対象会社の普通株式を総計で 10%までしか保有 してはならない11。 ● 米国株主の平等な待遇 対象会社株式の米国保有者は、米国以外の保有者に対して提供さ れるものと少なくとも同等以上の有利な条件で買付けに参加できなければならない。 ● 情報提供にかかる文書 公開買付者は、買付け及び全ての情報提供文書12(英語に翻訳)を米 国以外の保有者に対して用いられた方法と同等のベースで米国保有者に対して交付しなけれ ばならない13。 ● 米国内の公告(U.S. Publication) 公開買付者が日本において公告により情報を交付する場合、 米国内においても、買付けに関して米国保有者に知らせるために合理的に企図された方法で、 情報が公告されなければならない14。 C. 米国保有者保有率の判定 米国保有者の保有率は、以下のとおり判定される。 ● 計算基準日 保有率は、一般に、公開買付けの公表前60 日(場合により 120 日)以内及び公表 後30 日以内の 90 日の期間内に計算される必要がある15。 ● 米国保有者の判定 保有率は、(i) 米国保有者が保有する対象会社の株式数(分子)の、(ii) 対 象会社の発行済株式数(分母)に対する割合(百分率)で計算される。公開買付者又は対象会 社が保有する株式は、分子及び分母から除かれる。 11 米国保有者の判定及びその比率を計算する要件については、添付書類 D において説明する。 12 「情報提供文書」という用語はティア I 免除において定義されていないが、一般的に、公開買付けに関連して対象会社の株式の保有 者に向けて、公開買付者によって公表又は別途配布される全ての文書(又は訂正)を含んでいると解釈される。「情報提供文書」はまた、 公開買付けについて言及はしていないものの、公開買付けに応じて株式を応募するかどうかに関する保有者の決定に関連する文書(業 績発表等)も含む可能性がある。 13情報提供文書には、添付書類 E に例示するサンプルと同様のレジェンド(注意書き)を目立つように含めることが推奨される。ただし、 この点はティアI 免除を得る上で要求されてはいない。 14 対象会社は米国報告会社ではないので、ティア I 免除により、公開買付者が以下のことを義務付けられることはない。 (i) 米国以外の証券保有者に対して公開買付者が送付した全ての情報提供資料の英語翻訳をフォームCB により SEC に提供す ること。 (ii) 公開買付けに関する米国における送達代理人の選任について、フォームF-X により SEC にファイルすること。 15 ティア I 免除の直近の修正に関する採択リリースは、「公表(public announcement)」とは、公開買付者又は代理を務めるいずれかの 当事者による口頭又は書面によるコミュニケーション であり、一般に公衆又は証券保有者に取引について知らせること又は知らせる効果 を持つことを合理的に意図したものであると述べている。http://www.sec.gov/rules/final/2008/33-8957.pdf を参照されたい。

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注記: 米国保有者保有率の判定方法は、複雑なものである。添付書類 D にその方法の詳細を説明す る。 公開買付けが第 1 段階のステップであり、株式交換又は同様の企業結合取引が第 2 段階のステップ となる取引の場合、公開買付者は、当該取引に対して利用できる可能性のある米国保有者数計算の例 外のメリットを考慮すべきである。説明については添付書類 D セクション I.の C.を参照されたい。 公開買付者及び対象会社が例外的な理由により、要求されているルックスルー分析ができない限定 的な場合には、ティア I 免除は、代替的な「1 日当たり平均取引量」テストに基づいて判定を行うことを認 めている。 ティア I 免除に依拠する企業は、米国保有者による実質保有を判定するために、名簿上の株主に問 い合わせ、また公的な実質保有者の届出を精査しなければならない。 IV. 米国保有者が参加できないようにし、米国の管轄に服することとなる手段の利用を回避する 公開買付規則は、一般的に、米国保有者を除外し、米国の管轄に服することとなる手段の利用を回 避する公開買付け(以下、「米国を排除する買付け(Exclusionary Offer)」という)には適用されない。こ のアプローチを評価するに当たり、公開買付者及び対象会社はまた、買付けが成功しなくなる可能性及 び公開買付けから除外された米国保有者間で生じうる潜在的反感に関して懸念がないか、ビジネス上の 問題として考慮すべきである。 米国を排除する買付けの実行を望む場合、公開買付者は、以下の一般的な留意点及び手続きを検 討すべきである。公開買付者が米国の管轄に服することとなる手段の利用を回避するために以下に概略 を示した予防的手段を講じた場合でも、SEC 又は米国裁判所がなお当該米国を排除する買付けが米国 の管轄に服すと判断するかもしれない若干のリスクがある。SEC は近時、対象会社有価証券の米国保有 者を保護するために SEC の行動が必要であるかを判定をする目的で、より綿密に米国を排除する買付 けを監視すると示唆している。 米国内に発表することができる公開買付けに関する情報を厳格に制限する米国を排除する買付けの 要件と、一定の重要情報を米国保有者が入手できることを要求する一部の発行体に適用されるルール 12g3-2(b)又はフォーム 6-K による米国の開示要件との間には緊張関係が存在することに留意されたい。 公開買付者が、これらの 2 種類の要件の間の潜在的矛盾に直面した場合、米国を排除する買付けに着 手する前に時間的余裕をもって当事務所にご連絡いただきたい。 A. 一般的な留意点及び手続き 公開買付規則の適用を回避するためには、米国を排除する買付けが、米国の管轄に服することとなる 手段(U.S. jurisdictional means)に関与することなく実行されなければならない。しかしながら、「米国の管 轄に服することとなる手段」という用語は、非常に広く解釈されており、たとえば、以下のような場合を含む。

● 常任代理人を務める日本の代理人に対し公開買付資料を郵送すること(ただし、当該代理人が 米国内に居住する実質株主に対して当該資料を送付することを要求又は期待されている場合 に限る)。

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● 自社のウェブサイトへの文書の掲載も含め、米国内において電子的又は物理的に公開買付資 料を利用可能にすること。 ● 公開買付けに関連するコミュニケーションを米国内に向けて発信すること。 ● 公開買付けに関する電話会議、会議又はその他の同様な行事へ米国の証券アナリスト又は記 者の参加を許可すること。 ● 公開買付けへの応募を米国から郵送すること。 ● 株式代金の支払いを米国向けに送金すること。 SEC は、公開買付けの成立に必要な応募数の最低条件を満たすために米国保有者の参加が必要な 場合、米国証券取引所において取引されている海外民間発行体の証券に対する米国を排除する買付 けを懐疑的に見ると述べている。これらの状況において米国を排除する買付けが意図的に行われる場合、 SEC は、公開買付者が買付けを米国外に止め置くための合理的な手段を講じているかどうかを判定する ため、綿密に検討を行うと述べている。米国投資家の参加が取引を成功させるために必要である場合、 取引における米国保有者の排除に関してSEC が異議を申し立てる可能性がある。 これに加え、公開買付者は、米国保有者の排除を企図する一方で、対象会社有価証券に対する米国 保有者の応募を防ぐために適切な手段を講じることができなかった場合、米国の管轄に服することとなる 手段に関与しているとされる可能性がある。公開買付者は、公開買付規則の適用を回避しようとする場 合、米国を排除する買付けが米国内では行われないことを確実にするために、たとえば以下のような特 別の予防策を講じるべきである。 ● 公開買付資料それ自体及びそれらが掲載される全てのウェブサイトにレジェンド(注意書き)を含 めること16。 ● 米国保有者から応募は受け入れられないことを確実にするための措置を実行すること。それに は、問い合わせに対する回答をする際及び送達状を処理する際に、米国保有者の身元確認の ための適切な情報を入手することを含む。 ● 応募する投資家、投資家に代わって応募をするノミニー又はその他の者から17、応募者である投 資家は米国保有者ではないことの表明を得ること。 ● 応募した保有者に対して、現金又はその他の対価を米国に向けて郵送することを避けること。 ● 米国銀行宛振り出された支払金の受領書、米国納税者番号の提供又は応募した保有者による その他の取引明細書等(外国の住所にもかかわらず保有者が米国保有者であることを示唆する もの)により、応募した保有者が米国保有者であることを示唆するものがないかチェックすること。 16 公開買付けが米国向けには行われていないこと、又は買付け資料は米国内では配布されないことを述べたレジェンド又は免責条項 は、それ自体では十分ではない可能性がある。 17 SEC は、米国保有者に代わってノミニーによる応募が行われ、かつ、ノミニー又は保有者が米国を排除する買付けに参加するために 米国人以外の者としてステータスを偽って表明する場合、買収企業は米国を対象としたとみなされることはないとしている。

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B. 報道活動 当事務所は、米国を排除する買付けを行う公開買付者は、買付けに関連して開かれる記者会見及び その他の報道活動から米国報道機関のメンバーを除外することを一般的に勧めている。当然ながら、米 国内においては米国を排除する買付けに関連するいかなる報道活動も実施されるべきではない。そのよ うな報道活動に米国報道機関のメンバーを含めたいという要講や必要がある場合には、報道活動を行う 前に時間的余裕をもって当事務所に連絡されたい。 SEC は、米国の公開買付諸法及び規制の一定の手続的要件を発動させることなく、公開買付者がレ ギュレーション 14D の公開買付け前に米国外での一定の報道活動を実施することを可能とすることを意 図した限定的な「セーフハーバー」を規定した18。これに書かれているように、このセーフハーバーは、米 国を排除する買付けに関しても適用が可能であるように考えられ、これにより米国報道機関のメンバーが それらの報道活動に参加できる可能性がある。ルール 14d-1(e) 及び (f)に基づくこのセーフハーバーに 従って、米国ジャーナリストは、米国外の記者会見及びその他の報道活動に参加することができる。セー フハーバーに依拠することを選択した公開買付者は、公開買付規則と多くの米国外の公開買付規則と の主な本質的差異である、ルール14e-1 に基づく最短買付期間及び迅速な支払いの要件、及びルール 14e-2 に基づく対象会社による公開買付けに対する意見表明の要件を遵守する必要がない。しかしなが ら、公開買付者がこのセーフハーバーに依拠することを選択する場合でもなお、ルール 14e-3(インサイ ダー取引の禁止)、14e-4(部分的公開買付けに対するショート・テンダーの禁止)、14e-5(公開買付によ らない買付けの禁止19)及び 14e-8(市場操作の禁止)並びに第 14 条(e)項(詐欺の禁止)は適用される。 セーフハーバーの条件は以下のとおりである20。 ● いかなるプレスリリースも、米国外で発表されなければならず、かつ、米国内に送信されてはなら ない。いかなる記者会見又は報道陣とのその他の会議も、米国外で開催されなければならない。 米国ジャーナリストは、外国ジャーナリストも出席している場合に限り、米国外で開催されるいか なる記者会見に出席することができる。いかなる米国ジャーナリストも、米国内を発信点とする電 話会議に参加することはできない。米国ジャーナリストは、米国内を基点として、会議内容等の 確認のための会話をすることはできない。 ● 米国の出版社又は米国ジャーナリストとの一対一の会談は、持ってはならない。 C. インターネット及び米国の管轄に服することとなる手段の利用 米国を排除する買付けに関連する資料は、しばしば関与当事者のウェブサイトに掲載されることから、 インターネット上で広くアクセスが可能である。公開買付者が米国を排除する買付けを公表するためにウ ェブサイトを利用する場合、ウェブサイトが米国の証券保有者による公開買付けへの間接的参加を誘導 する手段として利用されないように特別の配慮をしなければならない。

18 「海外での記者会見等(Offshore Press Conferences etc)」、取引所法リリース No.39,227 § III.A (1997 年 10 月 17 日)を参照。 19 ルール 14e-5 の例外がセーフハーバーに基づき実施される公開買付けに適用されるかどうかを判定するに際しての支援が必要な場

合には、当事務所に連絡されたい。

20 書面による資料に関する一定のその他の条件がルール 14d-1(e)(2)における要件として提示されているが、SEC ルール・リリースは、こ

れらの要件は取引所法第12 条に基づき登録された証券に対する公開買付けにのみ適用されることを明らかにしている。「海外での記者 会見等(Offshore Press Conferences etc)」、取引所法リリース No.39,227 n. 43 (1997 年 10 月 17 日)

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上記で説明した一般的な予防措置に加え、公開買付書類がウェブサイトに掲載される場合、アクセス を提供し、照会に応じ、又は送達状を処理する前に、当該書類にアクセスを試みる者が米国保有者であ るかどうかを判定するための適切な情報(インターネットのアクセス場所、メールアドレス又は電話番号な ど)を入手する技術を活用する等、その他一定の対策が講じられるべきである。 D. 手続きが無効であるとみなされる可能性があるリスク 公開買付けにおいて米国を排除する買付けのストラクチャーを取るという選択は、採られた措置に関 わりなく、SEC 又は米国裁判所が買付けを米国の管轄に服することとなると判断されるある程度のリスク (そのリスクは個別の案件の事実と状況に照らして評価されなければならない)を常に必然的に伴う。たと えば、裁判所又は SEC は、米国保有者による保有水準が公開買付けに十分な影響を与えることを理由 に、公開買付けが米国の管轄に服することとなると結論付ける可能性がある。 その他の要素も、場合によっては、米国を排除する買付けが米国の管轄に服することとなると SEC 又 は米国裁判所に判断させる原因になることも考えられる。それらには、以下の要素のうちの一つ又は複 数が含まれる。 ● 買付けの規模 ● 米国内において保有される対象会社有価証券の割合 ● 米国内に対象会社の証券の市場があるかどうか ● 当該公開買付けに参加できるようにするための米国保有者による SEC 又はその他の政府機関 に対する圧力 ● 買付けに関する米国内でのパブリシティの量 ● 買付けの一端で詐欺又はその他の違法行為が生じたかどうか ● 買付けが日本の法律及び規制を遵守しているかどうか ● 株式の応募をするために米国保有者(又はその保管人)によって米国の管轄に服することとなる 手段が実際に利用されるかどうか ● 英語の買付け資料又はプレスリリースに関するその他の資料が配布されたどうか ● 公開買付者によって米国内でのパブリシティを強化する措置がとられたかどうか(たとえば、米国 でのエクスポージャー(露出量)を最大にするためプレスリリースのタイミングを計ること) V. 適用の可能性があるその他の米国法 以下のその他の米国法は、当該公開買付けが公開買付規則の対象となるかどうかに関わらず、公開 買付けに適用される可能性がある。

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A. 反詐欺法 取引所法第10 条(b)項及び同条に基づき SEC によって公布されたルール 10b-5 並びに米国各州法 は、あらゆる証券の売買に関連して、相場操縦、詐欺及び誤解を招く記述又は説明の脱漏を禁じている。 B. 米国独占禁止法 1976 年米国ハート・スコット・ロディーノ反トラスト強化法(その後の改正を含む)を含む米国独占禁止 法は、公開買付者及び対象会社のいずれもが日本の会社である場合でも、公開買付けに関連して適用 される可能性がある。当事務所は、ご要望により、このテーマに関する追加情報を提供することができる。

(13)

* * * * * 本メモランダムで検討されている事項に関し、ご質問がございましたら、以下の担当者までご相談くだ さい。 セオドア・A・パラダイス 電話:03-5561-4430 e メール:theodore.paradise@davispolk.com ユージン・C・グレゴア 電話: 03-5561-4566 e メール:eugene.gregor@davispolk.com マイケル・T・ダン 電話:03-5561-4433 e メール:michael.dunn@davispolk.com モーク・マードック 電話:+1-212-450-4449 e メール:mork.murdock@davispolk.com スティーブン・リンドホルム 電話:03-5561-4561 e メール:stephen.lindholm@davispolk.com 杉山 浩司 電話:03-5561-4564 e メール:hiroshi.sugiyama@davispolk.com 本メモランダムは、一般的な情報提供のみを目的としたサマリーであり、本件に関する完全な分析ではな く、またリーガル・アドバイスとして依拠されるべきものではありません。また、本文は英語原文の参考和訳 であり、本文と原文の内容に相違がある場合には原文が優先します。

(14)

公開買付けの計画に関連する実務上の留意点 ● 取引発表の相当以前から、ティア 1 免除の適用可能性の確認に関する論点を十分に検討する こと 公開買付けが発表される 60 日前の通常の株主名簿を利用できるため、取引発表前にティ ア 1 免除の米国保有者要件が満たされているか確認できることが多い。それ以外の状況におい ては、公開買付者及び対象会社は、特別の株主名簿を入手する必要があるが、(i) 取引の発表 前であれば、それによって取引が計画されていることを市場に知らせることになり、又は(ii) 取引 の発表後であれば、それによって公開買付規則の遵守が要求されるのか、又はティア I 免除が 適用可能となるのかがかなり後になるまで判明しないことから、問題が生じることとなる。ティア I 免除が利用できるかどうかを判定し、公開買付けの仕組みを調整するための時間的余裕を持つ ことができるよう、取引の計画に際して支援が必要であれば、当日までに十分に余裕をもって当 事務所に連絡されたい。 ● 米国保有者の身元確認のための支援を手配すること 米国保有者の確認の支援のために専門 的なサービスの提供者を雇うことを考慮すること。SEC ルールは企業がこれらの専門家を雇うこと を義務付けていないが、そうしなかった場合、SEC は、ティア I 免除に依拠しようと試みたが、そ の後、米国保有者が 10%の基準を超えていると判明した会社に対して、専門家を雇わなかった ことを不利となる要素とみなす可能性が十分にある。 ● 危機管理計画を策定すること ティアI 免除が利用できないことが判定された場合には、レギュレ ーション 14E の全ての該当要件を遵守するために公開買付けを修正するかどうか、又は米国の 管轄に服することとなる手段の利用を回避するかどうかについて決定が必要となる。 ● コミュニケーションの期日と内容を決定すること 取引についてのコミュニケーションに関しては、 前もって計画することが重要である。ティアI 免除に依拠し、文書を公告によって交付する場合、 ウォールストリート・ジャーナル等の米国の刊行物にスペースを予約する手配をし、活字組み、メ ディア及び製作作業を調整するために広告会社を雇う必要がある。

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「海外民間発行体」の範囲 取引所法に基づくルール3b-4 により、「海外民間発行体」とは、以下を意味する。 海外民間発行体 (a) 海外民間発行体とは、外国政府以外の海外発行体で、その直近に終了した第 2 会計四半期の最終営業日現在で以下の条件を満たす発行体を除いた発行体を意味する。 (1) その発行済み議決権付証券の 50%超が直接的又は間接的に米国居住者によって名簿上で保 有されている発行体、かつ (2) 以下のいずれかに該当するもの。 (i) その役員又は取締役の過半数が米国国民又は米国居住者である。 (ii) その発行体の資産の 50%超が米国内に存在する。 (iii) 発行体の事業が主として米国内で管理されている。 (b) 上記のパラグラフ(a)にも関らず、証券取引委員会に新規に登録する企業の場合には、発行体 が海外民間発行体であるかどうかの判定は、1933 年米国連邦証券法(その後の改正を含む。以 下、「米国証券法」という。) 又は取引所法のいずれかに基づく当該発行体の初回登録届出書 の提出に先立つ30 日以内の日付で行われるものとする。 (c) 発行体がいったん海外民間発行体としての資格を取得すれば、当該発行体は、海外民間発行 体のために指定されたフォームとルールを利用することが直ちに可能となり、その直近に終了す る第 2 会計四半期末において当該ステータスの資格を喪失するまでこれが継続する。発行体が 海外民間発行体としての資格を喪失したと判定した場合、判定日後に到来する会計年度の最 初の日以降、海外民間発行体のために指定されたフォームとルールを利用するための適格性を 喪失する。発行体が海外民間発行体としてのステータスをいったん喪失すれば、第 2 会計四半 期の最終営業日現在で海外民間発行体のステータスの要件を満たさない限り、その資格を喪失 したままとなる。 * * * * * この定義のパラグラフ(a)(1)に対するインストラクション 米国居住者が保有する発行済議決権付証券の 比率を決定するためには、以下に従う必要がある。 A. 取引所法に基づくルール 12g3-2(a)における名簿上の保有者算定方法を用いる。ただし、米国 内に居住する顧客の勘定で保有される株式数についての照会は、以下に所在するブローカー、 ディーラー、銀行及びその他のノミニーに限ることができる。

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(i) 米国、 (ii) 発行体が設立された法域、及び (iii) 発行体の議決権付証券に関する主たる取引市場である法域(設立された法域と異なる場 合) B. 照会のために合理的な努力を払った後も、発行体が、米国内に居住する顧客の勘定で保有さ れる株式数についての情報を得られない場合には、この定義の目的上、顧客はノミニ―がその 主たる営業所を持つ法域の居住者であると推定することができる。 C. 発行体に提供され、又は公に提出された受益保有権の報告に報告されている内容に従い、また、 その他発行体に提出された情報に基づいて、米国居住者が受益的に保有する議決権付証券の 数を計算する。

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ルール 14e-5 の一定の免除及び免除救済措置

I. 財務アドバイザーの関係者、公開買付者及びその関係者による公開買付けによらない一定の買

付けに対する免除

ルール14e-5(b)(12)は、SEC 市場規制部(District of Market Regulation)の職員によるノーアクション・ レターを成文化し、財務アドバイザーの関係者、公開買付者及びその関係者に対して免除救済措置を 付与しており、公開買付けとの関連で、ルール14e-5 によって本来であれば禁止されている、証券の買 付け又は買付けの手配を可能にしている。免除は、下記のいくつかの条件を満たすことを前提としている。 A. 免除のための条件 ルール14e-5(b)(12)の免除を適用するための条件には、以下が含まれる。 1. 対象会社は、取引所法ルール3b-4(c)において定義されている「海外民間発行体」であること。 2. 財務アドバイザーが、当該公開買付けが取引所法ルール14d-1(d)に定められているティア II ク ロスボーダー免除に依拠するための条件を満たしていると合理的に信じていること。 3. 取引活動が、米国外でのみ実行されること。 4. 対象会社の証券又は関連の証券を公開買付けによらないで買付けを行い、もしくは買付けの手 配をする場合にはその可能性又は意図について、及びかかる買付けが公衆に開示される場合 にはかかる買付けに関する情報の伝達方法について、米国での募集資料に目立つ方法で開示 すること。 5. 公開買付け以外の方法で買い付ける対象会社有価証券の全てに関する情報が、対象会社の 母国において公表された範囲で、米国内において公衆へ開示されること。 6. 公開買付価格が、公開買付け以外の方法において当該公開買付価格よりも高く支払われた全 ての対価に匹敵するように引き上げられること。 財務アドバイザーの関係者が公開買付けによらない買付けを行い、又は買付けの手配をする場合、 以下の追加的条件が満たされなければならない。 7. 財務アドバイザー及びその関係者が、情報隔壁の構築を通じて、米国連邦証券諸法違反を犯 す結果となる可能性のある財務アドバイザーとその関係者間の情報の移転を防ぐために合理的 に設計された明文の方針及び手続きを維持し、履行すること。 8. 財務アドバイザーが、取引所法第15 条(a)項に基づくブローカー・ディーラーとして登録されて いる関係者を擁していること。 9. 当該関係者が、対象会社の証券又は関連の証券の取引を指示し、実行し又は推奨し、また、当 該取引において公開買付者又は対象会社に財務アドバイス・サービス又はディーラー・マネー

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ジャー・サービスを提供することに関与する役職者(又は同様の職務を遂行する者)又は従業員 (事務的、補佐的又はサポート用スタッフを除く)を擁していないこと。 10. 買付け又は買付けの手配が公開買付けを促進する目的で実行されていないこと。 B. 取引活動 財務アドバイザー関係者の買付けに対する免除によって、一定の取引活動に関する免除救済措置を 規定したノーアクション・レター。これらの活動には以下のものが含まれる。 1. 証券のマーケット・メーキング活動。 2. 第三者顧客(いかなる対象者をも除く)のための通常業務過程におけるポートフォリオ及び資産 運用活動の一部としての証券の売買であり、その活動において、財務アドバイザー、その関係者 及び部門が一般的にトレーディングの裁量権を有しているもの及び自己勘定のために本人とし て行う証券の売買。 3. 顧客注文を該当証券取引所又は店頭取引市場において円滑に処理するために証券を買い付 ける主要な円滑化措置。 4. 問題の公開買付けの発表後に創出されるデリバティブ契約におけるポジションに関して、デリバ ティブ商品(先物、フォワード、オプション、スワップ又は同様の商品)の創出、ダイナミック・ヘッ ジング及びカバーリング活動、空売り及び証券の売買等のその他の形態のヘッジング及びカバ ーリング、並びに (a) 当該発表前に存在しているデリバティブ契約及び (b) 本救済措置に基づき 別途許容されるトレーディング及びポジションに関するヘッジング及びカバーリング活動。 5. 公開買付けを促進する目的ではなく、また対象範囲が限定されている指数裁定活動(リスク裁定 取引以外)であり、当該指数裁定活動が、公開買付けの発表前の通常の業務過程において財 務アドバイザー、その関係者及び部門によって引き受けられている活動と一致しており、当該指 数関連活動に関して、ヘッジされる指数、ダイナミック・ヘッジンング、空売り及び証券の売買等 のその他の形態のヘッジングを含むヘッジング及びカバーリング活動と同じ残高と顧客層を反 映しているもの。 6. 顧客(いかなる対象者をも除く)によってその構成が提案された証券の組み合わせに関連して、 財務アドバイザー、その関係者及び部門による証券のプログラム・トレード及びダイナミック・ヘッ ジング、空売り、それらの活動に関しての証券の売買等のその他の形態のヘッジングを含むそ れに関するヘッジング及びカバーリング活動。 7. ダイナミック・ヘッジング、空売り、証券の売買等のその他の形態のヘッジングを含むヘッジ活動、 又は上記 (1) に述べられている証券のマーケット・メーキング活動に関連したヘッジ活動。 8. 上記 (1) に述べられている証券のマーケット・メーキング活動を管理するにあたって、財務アドバ イザー、その関係者及び部門を支援するためのその他の仲介者との証券の貸借。

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9. コールオプションもしくはワラントの行使又は上場投信(exchange-traded funds)の設定もしくは償 還に際しての証券の引渡しを目的とする証券の買付け、又はプットオプションもしくはワラントの 行使又は上場投信の設定もしくは償還に関しての証券の買付けで、全て上記 (1) 及び (7) で述 べられたマーケット・メーキング及び関連ヘッジ活動に関連するもの。 10. 問題の公開買付けの発表後に行われたショート・ポジションをカバーするための証券の買付け。 11. 自己勘定(proprietary capacity)による証券の買付け II. 日本の対象会社の単元未満株買い取りに対して免除救済措置を認めたノーアクション・レター

2007 年 2 月 20 日付のノーアクション・レターにおいて、SEC の市場規制部(District of Market Regulation)の職員は、ルール 14e-4 において定義されている「対象者」である日本の会社が、保有者に よって請求があった場合に当該請求者からの単元未満株式を買い取ることを義務付けている日本の会 社法の条項に基づき、公開買付けが発表されたときから公開買付けの終了までの間に当該株式を買い 取ること(以下、「買取請求権」という)について免除救済措置を認めた。この免除救済措置の適用は、以 下の全ての条件を満たすことで可能となる。 ● 対象会社は、取引所法に基づくルール 3b-4(c)の意味する範囲内での海外民間発行体でなけ ればならない。 ● 対象会社は、取引所法第 12 条に基づくいかなる種類の登録証券も有していてはならず、また、 取引所法の定期的な報告義務の対象であってはならない。 ● 買取請求権に基づく買い取りを認める限定的な免除を別として、公開買付けは、取引所法のレ ギュレーション14E の条項並びに取引所法に基づき公布されたその他の適用ルール及び規制 を遵守しなければならない。 ● 日本の会社法は、1 単元未満を構成する株式の全ての保有者のための買取請求権を規定して いなければならない。 ● 対象会社は、公開買付けを規律する日本の法的及び規制上の要件並びに対象会社の株式が 上場されている日本の関連証券取引所の規則及び規制について、適用されるものに従わなけ ればならず、また、遵守できる仕組みを持たなければならない。 ● 公開買付けついては、公開買付期間中における単元未満株保有者による買取請求権の行使可 能性に関して日本語による買付資料に適切な開示を含めなければならない。

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米国保有者の保有率の判定方法 ティアI 免除に関する米国保有者とその保有率の決定方法は、ルール 14d-1(c) 及び (d) に対するイ ンストラクションにおいて規定されており、要約すると以下のとおりとなる。 米国保有者の保有率は、以下のように判定される。 • 計算基準日 当該保有率は、一般に、公開買付けの公表前 60 日以内又は公表後 30 日以内 の 90 日間の内のある日において(場合によっては、以下に述べるとおり 120 日間において)計 算される。 • 米国保有者の判定 保有率は、(i) 米国保有者が保有する対象会社の株式数(分子)を、(ii) 対 象会社の発行済株式総数(分母)で除した数を百分率にて表した割合によって計算される。公 開買付者又は対象会社が保有する株式は、分子及び分母から除外される。 公開買付けの当事者が例外的な理由によりルックスルー分析を行えないような限定的な場合には、テ ィア I 免除において、代替的な「1 日当たり平均取引量」テストに基づいて判定を行うことが認められてい る。 以下は、公開買付けに関するティアI 免除の場合における、米国保有者の保有率を判定する方法と、 代替的な1 日当たり平均取引量テストに関する詳細な説明である。 I. 計算基準日 A. 90 日間の判定期間 ティア I 免除における米国保有者かどうかの判定は、公開買付けの公表前 60 日以内かつ公表後 30 日以内の 90 日間における、対象会社有価証券の実質保有者の名簿に基づいて行われる。次のいずれ かの場合には、当該判定は一般にかかる90 日間内において行われる必要がある。 • 90 日間内の日付における対象会社有価証券の一般名簿が入手可能な場合。すなわち、会計 年度末を(日本の発行体にとって一般的である)3 月 31 日と仮定すると、一般名簿は、一般に、 (i) 3 月 1 日から 5 月 30 日までの間及び (ii) 8 月 31 日から 11 月 29 日までの間に公表された公 開買付けに利用できることになる。 • 当該 90 日間内の日付における対象会社有価証券の特別名簿を入手し、又は入手することがで きる場合―これには事前計画及び少なくとも9 営業日前の事前通知が必要である21。 21 予想される JASDEC 手続きに基づくと、特別名簿申請は、申請される対象会社有価証券の基準日から少なくとも 9 営業日前までに JASDEC に対してなされなければならないと当職らは理解している。特別名簿は、計画されている取引において SEC への登録が必要で あるか否かを判断するために申請することが可能であるものの、他方で、当該申請を行うことは、計画されている取引の情報漏れのリスク を高めることになる。

(21)

公的に提出された実質保有者に関する報告書又は公開買付者及び対象会社に提供されたその他の 情報により、該当する判定日時点において米国保有者の保有率が 10%超であると示された場合には、 ティアI 免除は利用できない。 B. 120 日の判定期間 ティア I 免除において、米国保有者の判定を当該 90 日間内にできない場合には、当該判定を公開 買付けの公表前における最も直近の実務上可能な日現在で行うことができるが、いかなる場合にも当該 公表より 120 日よりも前に行なってはならない。次の全てを満たす場合には、算定はかかる 120 日間内 において行われる必要がある。 • 90 日間内における対象会社有価証券の一般名簿が入手不可能であること。 • 90 日間内における対象会社有価証券の特別名簿が入手不可能であること。 • 公的に提出された実質保有者に関する報告又は公開買付者及び対象会社に対し提出された その他の情報が、米国保有にかかる発行済みの対象会社有価証券が 90 日間内に 10%超であ ることを示していないこと。 • 120 日間内における日付の対象会社有価証券の株主名簿が利用できること、すなわち、会計年 度末を3 月 31 日と仮定すると、120 日間内における日付の一般名簿は一般に (i) 3 月 31 日か ら7 月 29 日まで、及び (ii) 9 月 30 日から 1 月 28 日までの間に公表された公開買付けに利用 できることになる。 JASDEC は、対象会社からの要請に従い、いかなる日付においても対象会社有価証券の特別名簿を 作成することに留意されたい。そのため、日本の発行体の場合、120 日の判定期間が関係するのは、一 般に、敵対的な取引の場合のみである。 C. ティア I 免除において、一定の複数段階取引が存する場合の米国保有者の決定方法 公開買付けが 2 段階取引(たとえば、公開買付けの後、株式交換又はそれに類する企業結合取引を 行う取引)の第1 段階目の取引である場合のように、一定の複数段階取引においては、米国保有者の保 有率は、取引の第1 段階である公開買付けの日付現在における実質保有者の名簿に基づき算定するこ とができる22。 この第1 段階での単一計算アプローチは、通常、次の全てを満たす場合に許容される。 • 公開買付者が、第 1 段階において、ティア I 免除に適切に依拠していること。

22 「一般に入手可能な電話応対のための解釈マニュアル 第三補足版」(Manual of Publicly Available Telephone Interpretations, Third

(22)

• 第 1 段階の公開買付けにおける開示書類が、第 2 段階目の取引を行うという公開買付者の意 向及びその取引条件を開示していること23。 • 第 2 段階目の取引が、第 1 段階の取引後合理的な期間内に完了すること。 SEC スタッフは、2 段階取引において、公開買付者が米国の公開買付けルールが定めるより広範な要 件に従って第 1 段階目の取引を行なった場合には(公開買付者がティア I 免除に依拠することができた にもかかわらず、依拠しないことを選択したとしても)、当該第1 段階での単一計算アプローチを利用でき ない可能性があると、非公式に述べている。 II. 米国保有者の判定 SEC のルール上は、どのように米国保有者を判定すべきかという点に関して、必ずしも明らかではな い。以下に述べる内容は、当職らが一般的に合理的と考えられるであろう方法について記載している24。 有価証券は、発行体自身が維持している、又は発行体のために維持されている名簿上において、当該 有価証券の保有者と特定できる者により、名簿上保有されているとみなされる。90 日間のある日付にお ける対象会社の証券名簿に基づくと、名簿上の保有者は、まず以下のいずれか1 つに分類される。 • 関係ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニー 日本又は米国内に所在するブローカー、ディ ーラー、銀行又はノミニー(以下、それぞれ「関係ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニー」と いう)25。日本に所在するブローカー、ディーラー、銀行又はノミニーで、米国保有者以外の保有 者のためにのみ保有している場合は、「その他の保有者」に分類される。 • その他の保有者 その他の分類に属する保有者。 • 不明確な場合 特定の公開買付けに関する事実及び状況を前提として、回答が明確ではない 場合には、以下のようにみなすことが合理的である。 o 以下のような場合には、関係ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニーとして取り扱う。 ƒ 不合理な負担なしにその地位が関係ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニーである ことが確認できる場合。ただし、この基準は大保有者の地位の確認に多大な努力を要 する可能性がある。 ƒ 名称その他から関係ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニーであると推察できる場合。 o その他の団体は、「その他の保有者」として取り扱う。 23 公開買付者は第 2 段階の取引を「行うかも知れない」、「行うことを考慮している」又は「行う権利を留保している」という旨の記述では、 一般的に単一計算アプローチが許容されるには十分でないだろう。 24 SEC は、米国保有者の判定が株主調査会社によってなされることは要求していない。しかしながら、仮にそのような調査会社を雇い、 当該取引においてSEC への登録が必要であるとの調査結果が出た場合には、当該結果内容を事後的に無視することはできない。 25 この分類は、公開買付者及び対象会社が日本において設立され、日本に主たる取引市場を持つことを前提としている。当説明は、他 の状況においては異なる可能性がある。

(23)

前述したところに基づき、かつ以下に述べる例外を前提として、ティアI 免除の目的上、米国保有者が 保有する対象会社有価証券の数は、一般に以下のとおり決定される。 • 関係ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニー 関係ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニ ーが米国内に居住する顧客のために名簿上保有する有価証券は、米国保有者が保有するもの として算定しなくてはならない。したがって、関係ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニーが名 簿上の有価証券の保有者となっている場合、米国内に居住する顧客のために保有する有価証 券の数について直接照会する必要がある。合理的な照会の努力を払っても26米国内に居住する 顧客のために保有する有価証券の数に関する情報が得られない場合には、当該顧客は関係ブ ローカー、ディーラー、銀行又はノミニーが主要な営業所を有する法域の居住者であると一般に 取り扱われることになる。 • その他の保有者 実質保有者の名簿上で米国の住所を有する「その他の保有者」が名簿上保 有する有価証券は、米国保有者が保有するものと算定しなくてはならない。その他の団体又は 個人が名簿上保有する有価証券は、米国保有者以外の保有者が保有するものと一般に算定で きる。 米国保有者の算定にあたっては、下記に述べる例外に従い、さらに、有価証券が米国居住者によっ て保有されていることを示す利用可能な実質保有者情報が存在していないことを確認する必要がある。 しかし、一般的には上記したその他の保有者もしくは関係ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニーの 顧客をルック・スルーする必要はない。その他の保有者又は顧客が、米国以外で設立又は組織された法 人又はパートナーシップである場合には、彼らの保有する有価証券は、合理的な調査27により明らかとな る場合、又は当該団体がレギュレーション S28のルール 902(k)に基づく「米国人」であることが既に知られ ている場合でない限り、彼らが保有する有価証券は米国保有者以外の保有者によって所有されていると 推定することが一般的に受け入れられると、当事務所は考えている。米国外で組織された一部の団体は、 ルール 902(k)に基づき「米国人」とみなされることがある。たとえば、いずれかの米国外の法域における 法律に基づき組織又は設立されているパートナーシップ又は法人は、それが自然人、エステート又はトラ ストではない一定の「適格投資家」によって組織され又は設立され、かつ所有されていない限り、それが 米国証券法に基づき登録されていない有価証券に主として投資する目的で米国人によって設立されて いる場合は、「米国人」とみなされるだろう。 26 「合理的な照会の努力」の意味は解釈の必要があるが、そのような照会とは実用的でありかつ不合理に高額な費用や長い時間がか からないものである。一方、米国居住者が実質的な保有権もしくは支配権を持つことが知られている又はそれが明らかな場合には、さらな る確認作業に着手することが必要となる。ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニーにより提供される情報に誠実に依拠することは認めら れている。なお、ブローカー、ディーラー、銀行又はノミニーに対して照会することは、計画されている取引の情報漏れのリスクを高めること となる点には留意されたい。 27 「合理的な調査」は、大保有者、又は潜在的な米国保有がより大きいことから有名なタックス・ヘイブンに組織もしくは設立されている 団体のステータスを確認するためには、より大きな努力を必要とするだろう。 28 レギュレーション S のルール 902(k)においては、「米国人」には以下が含まれる。(i) 米国に居住する自然人、(ii) 米国法に基づき組 織された、又は設立されたパートナーシップ及び法人、(iii) 受託者又は管財人が米国人であるトラスト及びエステート、(iv) 米国内に所在 する外国法人の機関又は支店、(v) 米国人の勘定又は米国人を受益者とするディーラーもしくはその他の受託者によって保有される非 一任勘定(トラスト又はエステート以外)、(vi) 米国において組織され、設立され又は(個人の場合は)居住するディーラーもしくはその他の 受託者によって保有される一任勘定、及び (vii) (x) いずれかの外国法域における法律に基づき組織され、又は設立された、かつ (y) 自 然人、エステート又はトラストではない適格投資家(米国証券法のルール 501(a) によって定義されている)によって組織され、設立され又 は所有されている場合を除き、米国証券法に基づき登録されていない有価証券に対する投資を主たる目的として米国人によって設立さ れたパートナーシップ又は法人。前の文章における「適格投資家」という用語には、一定の銀行、保険会社、投資会社、従業員福利制度、 慈善団体、法人、パートナーシップ及びその全ての純資産の持ち主が適格投資家である企業を含んでいる。

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