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Academic year: 2022

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新規温度変化発電サイクルにおけるPZT系誘電体の 結晶解析と材料指標

著者 岸本 宗真

URL http://hdl.handle.net/10236/00028824

(2)

2018 年度 修⼠論⽂要旨

新規温度変化発電サイクルにおける PZT 系誘電体の結晶解析と材料指標

関⻄学院⼤学 ⼤学院 理⼯学研究科 物理学専攻 ⽥中裕久研究室 岸本 宗真

[背景]

⽇本で 1 年間に発⽣する廃熱エネルギー量は「1 兆 kWh」に達し, これは年間発電量に匹敵 する.また⾃動⾞においては燃料に含まれるエネルギーの約 30%しか動⼒として使われておらず, 残りのエネルギーはラジエーターや排気管を通じ, 熱として排出されていることを⽰している.

これより廃熱として消費されるエネルギーを有効活⽤する回⽣技術の創⽣こそが, 省エネルギ ー低炭素社会実現に不可⽋かつ最優先課題の⼀つである. 本研究の⽬的は,ダイハツ⼯業(株)を 研究代表とする国プロチームの⼀員として,未だ全貌の明らかとなっていない新規温度変化発 電サイクルのメカニズム解明を,結晶解析と物性指標の観点から⽬指すことにある.

[実験]

温度変化発電性能と紐付けることを⽬的とし,ラボ XRD を

⽤いて発電サイクルの代表点における温度や電場での静的解析 を積み重ね, 結晶配向性や構造転移に及ぼす影響を調査した.

併せて放射光 XRD@SPring-8 と中性⼦回折@J-PARC にて実施 する動的その場解析にも参画した.

[結果と考察]

図 2. ラボ XRD 解析結果

発電サイクルの代表点における静的解析結果から, 発電性能の⾼い標準材料

では温度と電 場の変化を受けて結晶構造の変化が観察される. この結晶構造の変化, すなわち歪と緩和のサ イクルが分極による帯電と放電を⽣じ, 発電性能に寄与していると考える. また放射光(SPring- 8),中性⼦(J-PARC)を⽤いた動的回折実験結果とも良い⼀致が⾒られた.新規材料開発の指針 につながるよう,材料性能指数として焦電特性評価や等価圧電定数の評価にも取り組んでいる。

[謝辞] 本研究は経済産業省の国家プロジェクトとして, NEDO エネルギー・環境新技術先導研 究プログラムの「温度変化発電を利⽤した廃熱回⽣技術の研究開発」としてダイハツ⼯業(株)を 研究代表として取り組んできたものである.

[参考⽂献] Y. Kim, J. Kim, S. Yamanaka, A. Nakajima, T. Ogawa, T. Serizawa, H. Tanaka, M.

Baba, T. Fukuda, K. Yoshii, M. Takada, N. Yamada, T. Nakayama, K. Niihara, Adv. Energy Mater.

2015, 5, 1401942

図 1. Olsen cycle と新規温度変化発電サイクル

Tlow

Tlow

Thigh

Thigh

Thigh

E1 E2

標準材料①

A点 100℃

0V/m m

C1 140℃

640V/m m 変化なし

A点 110℃

0V/m m

C1 150℃

1600V/m m 標準材料②

変化あり

高性能発電材料

002

002

002

002

200/020 200/020

200/020 200/020

低性能発電材料

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