看 護 研 究
当病棟での転倒・転落の分析結果
4階西病棟 ○水上 幸代,知野有里香,横堀 直子
1.はじめに
当病棟(循環器内科・リウマチ科)では、入院時 に転倒・転落アセスメントシート(以下、アセスメ ントシートと略す)を用い、転倒・転落危険度ll・
皿(危険度1〜皿に分類)の患者には予防策を立て ているが、年間約10件の転倒・転落が発生している。
今回、過去の転倒時データーを分析し、患者が転倒・
転落なく入院生活を送れるよう援助していきたく、
この研究に取り組んだので報告する。
皿.目 的
今後の病棟内での転倒・転落発生減少の為、転倒・
転落患者の過去2年間のデーターを要因別に分析し、
結果を明らかにする。
クすることは転倒リスクの高い患者を抽出し、適切 な判断をするために有用性がある。また、転倒時、
トイレに行きたかったという患者が74%を占めた。
盛は2)「トイレは自分の問題なのでできるだけ自分 で対処しようとする人が多く、人間は物心がついた 時から1人でトイレをすることが習慣になっている。」
と述べている。そのため、患者の排泄パターンを把 握し、介助することが重要である。転倒患者の認知 症の有無は半数ずっとなった。高齢になると環境へ の適応が遅れ、身体的な運動能力と高齢者が認識し ている能力に差が生じるため、予測できないような 環境変化があると転倒しやすくなると言われている。
認知症に関わらず適切な転倒・転落防止センサーの 選択をし、転倒防止に努めることが重要である。
皿1.研究方法
1,対象:2007/3〜2008/9までの入院期間中、
転倒・転落を起こした患者19名。
2.調査方法:年齢、日常生活動作(ADL)、認知 症の有無、転倒時に何をしょうとしていたのか、
カルテより調査。
IV.結 果
転倒・転落患者を年齢別にみると、70代が37%、
80代が37%で7割を占めた。入院時アセスメントシー トでは、転倒危険度IIが47%、危険度皿が42%で9 割を占めた。ADLでは介助(付添い歩行か坐車)
が必要な患者が8割を占めた。認知症の有は47%、
無は53%であった。転倒を起こした際、何がしたかっ たのかではトイレに行きたかったが74%を占めた。
V.考 察
要因別転倒件数をみると、年齢別では高齢になる ほど発生率が高かった。三宅らはDは、「社会生活 を営んでいる健康な人であっても、65歳以上の35〜
40%が1年間のうち一度は転倒するといわれている。
病院や自宅で介護を受けている人においては、さら に転倒する割合は高くなる。」と述べている。その ため、アセスメントシートを用いて、要因をチェッ
V【.まとめ
Lアセスメントシートにて、要因をチェックする ことは、転倒リスクの高い患者を抽出し、適切な 判断をするために有用性がある。
2.患者の排泄パターンを把握し、介助することが 重要である。
3.認知症の有無に関わらず適切な転倒、転落防止 センサーの選択をする。
引用文献
1)三宅祥三:実践できる転倒・転落防止ガイド、
p4−5、学習研究社,2007
2)盛真智子:国立国際医療センター転倒、転落事 故防止対策、p2,2005
参考文献
1)中島紀恵子:老年看護学,第5版,医学書院,
2003
2)落合奈美子:ベッドサイドカンファレンスによ る転倒・転落防止対策一画入前・後の転倒・転 落件数の変化について一,第34回日本看護学会 抄録集(老年看護),p95,2003
3)鎌田ケイ子:老年看護学全書 老年看護学,1 版,メヂカルフレンド社,2003
一39一 札幌社会保険総合病院医誌第18巻 2009