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Re l a t i onsh i p be tween throwi ng pe r formance and Charac t e r i s t i c s o fphys i ca lf i tnes si n f ema l e co l l ege throwe r s

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Academic year: 2021

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(1)

緒言

競技力は専門とするスポーツの技能と体力の両者 が高まったとき,初めて高水準に保つことができるとい われている(1)。さらに,そのスポーツの専門性が進めば 進むほど,その種目に必要な運動能力,特にパワーが 必要になってくるといわれる(2)。陸上競技の投擲種目 にも同様のことがいえる。全国規模の大会で活躍す る上級投擲競技者の瞬発的パワー系運動種目の能 力は高く、能力向上は上級レベルに満たない競技者 にとっての課題であるともいえる。英国陸連方式の4 種目テスト(3)(4)に代表されるような瞬発的パワー系運 動種目のフィールドテストは現場では競技者の体力指 標とされ実施されている。このほかにも、各種跳躍運 動の測定値と競技パフォーマンスとの関係を検討した 報告例もいくつか存在し、指導現場では跳躍運動種 目の重要性が示されている(5)(6)。このように競技者の 体力特性と投擲パフォーマンスとの関係を記述する論 文や著書は多数存在するが、そのほとんどは上級競

技者を対象とした内容が多く、全国規模の競技会で 活躍できない「一定水準以下の競技者を対象とした 場合、その運動種目が指標となるのかは疑問である。

また、やり投げ競技者と、サークル系の競技者とでは、

体力特性に違いがある5)とされているがこれについ ても、一流競技者を対象とした記述であり、すべての レベルの競技者について言えるとは考えにくい。そこ で、競技力が上級レベルに満たない競技者を対象と したデータを検討し、新たな見解を見出すとともに今 後のトレーニングのための資料を得ることを目的とし本 研究を実施した。

方法

1. 対象者

本研究では上級競技者に該当しない「一定水準 以下のレベルの競技者」の基準を「全国規模の競技 会にて入賞した実績があるか否か」とし、この基準を 満たす者を対象とした。

T大学陸上競技部に所属し、投擲を専門とする女 子競技者10名を対象とした。競技者の特性は表1に

女子学生投擲競技者を対象としたフィールド テストと投擲パフォーマンスの関連性

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高梨 雄太

表1. 対象者の特性

(2)

示した通りである。なお、本研究においては、やり投げ 競技者とサークル系競技者との体力特性の違いも検 討するために、やり投 群( 以 下JT群 )と、サークル群

(以下CIR群)とに分け検討した。また、本研究におい てはフィールドテストと、競技力との関連を検討するた めに競技の保持記録を得点化した。得点化は、200 8年国際陸上競技連盟IAAF SCORING TAB LESを用いた。本研究においてはこの得点化により 得た数値を「競技力」とした。

2. フィールドテスト

測定には、英国陸連方式の「4種目テスト:TEST QUADRATHLON」3)を用いた。なお、測定項目 は、30m走、立幅跳び、立三段跳、砲丸後方投げ(4 kg)の4種目を実施した3)4)。また、測定結果を4種 目テスト換算表を用いて合計得点を求めた。

3. 統計処理

テストにより得られたデータは各群間の比較には対 応のないtテストを用い、パフォーマンスと測定記録との 検討にはピアソンの積率相関係数を用いた。有意水 準は危険率を5%以下とした。

結果

4種目テストの測定結果は表2に示した通りであっ た。CIR群とJT群の間には、立三段跳に有意(p<0.

01)な差がみられたほか、砲丸後方投げの測定記録 と、合計得点に有意(p<0.05)な差がみられた。なお、

いずれもCIR群がJT群を上回る結果となった。

測定データ及び、保持記録に対する競技力との相 関関係は表3に示した通りであった。測定記録に対し ては立幅跳、立三段跳、砲丸後方投げにおいて、それ ぞれ有意な正の相関がみられた(p<0.05)。得点化 したポイントについても、立幅跳、立三段跳、砲丸バッ ク投 の 得 点に ついて 有 意な正 の 相 関 がみられた

(p<0.05)。また、4種目の合計得点においても5%

水準で有意な正の相関がみられた(図1)。

考察

上級競技者については、競技力に応じて、4種目テ ストの得点も高い傾向となる事例が記されている4)。

本研究における競技者についても、競技力と合計得 点には、有意(p<0.05)な相関がみられた(図1)。こ のことは、4種目テストが上級投擲競技者だけではな く、それに満たないレベルの競技者に対しても、体力 評価の方法として有効であり、体力レベルの指標とな りうることが示唆された。

また、CIR群とJT群との群間の検討においては立 三段跳(p<0.01)、砲丸後方投げ(p<0.05)の結 果に有意な差がみられたほか、合計ポイントについて も5%水準で有意な差がみられた。

栗山(2003)7)によると、やり投競技者は相対的に 優れた跳躍能力が必要であると述べている。また、中 野ら(2007)6)は、女子のやり投げ競技者の跳躍運 動能力はサークル系の競技者よりも優れる傾向にある ことを述べている。さらに、やり投競技者の跳躍能力 は跳躍競技者とCIR系競技者との間に位置 づけら れ、体力特性も大きく異なるとしている報告もあり、やり

表2. 4種目テスト結果

(3)

表3.測定結果と相関

(4)

投競技者における跳躍能力の重要性が示唆されて いる8)。本研究においては体力特性が異なってはい たもののCIR群がすべての項目においてJT群を上 回っており、上級者を対象とした先行研究とは異なる 結果となり、上級競技者を対象とした報告を支持する ものとはならなかった。したがって、上級投擲競技者に おいては、やり投競技者のほうがサークル系競技者よ りも跳躍運動能力に優れるとされているが、一定水準 以下のレベルの競技者においては、同様の傾向はみ られず、逆にサークル系競技者のほうが跳躍運動能 力に優れる可能性が考えられた。しかしながら、CIR 群とJT群との間にはスコアの有意差はみられなかっ たものの、平均値はCIR群がJT群よりも47ポイント高 く、この差による結果への影響も考えられた。跳躍運 動種目においては、立幅跳には差は見られないが、立 三段跳には有意な差がみられた。この差は立幅跳の ような単純な跳躍運動能力にでは差が生じるほどで はなかったが、立三段跳のような連続して次の動作に つなげる技術が要求される跳躍運動では差がみられ たと考えられる。砲丸後方投げについては砲丸投競 技者にとって後方投げは一般的なトレーニング種目で あり9)、普段から実施しているため測定記録が高くな るとするのが一般的な考えである。しかしながら、本研

究における全ての被験者において日常のトレーニング に後方投げを頻繁に実施しており、不慣れな運動に よる記録の相違とは考えにくい。砲丸後方投げは立 三段跳同様、脚の伸展パワーを要する種目であるが、

立三段跳でも差がみられたように、両群の記録の差は 脚の伸展パワーの差から生まれた可能性が考えられ る。

また、対象者数が少なかったことも一つの要因とな ったとも考えられるため、対象者数を増やし、さらに検 討を進める必要性も考えられた。

まとめ

本研究では、フィールドテストと競技パフォーマンスの 関連性を検討することで、上級レベルに満たない競技 者へのテストの有効性の検討と、競技種目別にみた 体力特性を明らかにしてトレーニングの際の資料を得 ることを目的とした。

フィールドテスト結果と競技パフォーマンスの間には 有意な相関が成り立つことが明らかとなった。したが ってトレーニングの現場においては競技レベルを問わ ず、自身の能力を知るための指標としての有効性が 示された。

図1. 競技力と4種目テスト合計点の相関

(5)

また、競技レベルが一定水準以下である場合、やり 投競技者とサークル系競技者との体力には差が見ら れ、技術が大きく関わる運動種目ではサークル系競技 者のほうが運動能力が高いことが示された。「上級や り投競技者の跳躍運動能力はサークル系競技者より も優れる」(5)(6)とされていることから、本研究の対象 者のような一定水準以下のやり投競技者にとって、立 三段跳のような技術が要求される跳躍運動能力の向 上は一つの課題であるといえる。また、砲丸後方投げ のような技術を要する種目の強化をすることも課題で あると考えられた。

参考文献

(1) 窪田登(1994)体力トレーニング・ワンポイントコ ーチ 第1版 4−5 大修館書店.

(2) トレーニング科学研究会(1994)レジスタンスト レーニング 第1版 朝倉書店 3−4

(3) Jones,M.(1987)THROWING.The Cro wood Press,91−95

(4) 吉田雅美(1993)ヤリ投げ 第1版 ベース ボールマガジン社

(5) 田内健二 真鍋芳明 宇戸田実也 大山圭 吾(2003)各種跳躍運動におけるパワー発揮能力 からみた投擲競技者の体力特性 陸上競技研究 第52号 2003 No.

(6) 中野美沙,大山圭吾,尾縣貢:国内女子やり投 競技者の体力特性 陸上競技研究第71号 20 07 No.

7) 栗山佳也(2003)トレーニングワイドやり投 り投げ競 技 者の体 力 目 標は?陸 上 競 技マガジン ベースボールマガジン社:東京 53(8)225.

8)田内健二 尹聖鎮 栗山佳也 高松薫(2002)

下肢のバリスティックな伸長−短縮サイクル運動の 遂行能力からみた槍投げ競技者の体力特性 育学研究 47:569−5577.

参照

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