平成
25
年度(2013 年度) 修士論文自己組織化マップを用いた
東北地方太平洋沖地震に伴う東京における 不圧・被圧地下水位変動パターン解析
平成 26 年 3 月
首都大学東京大学院 都市環境科学研究科 都市基盤環境学域
12885418 髙橋 泰之
(指導教授 河村 明)
自己組織化マップを用いた東北地方太平洋沖地震に伴う 東京における不圧・被圧地下水位変動パターン解析
学修番号
12885418
髙橋泰之 都市基盤環境学域 環境システム分野 指導教授 河村 明1. はじめに
2011
年3
月11
日14
時46
分頃に三陸沖を震源とするモーメントマグニチュード(Mw)9.0
となった東北 地方太平洋沖地震(以下「東日本大地震」と記す)が発生し,首都圏では震度5強の揺れが観測された.さらに,東京都内において液状化を含む様々な現象が生じ,地下水位においても特異な変動が観測され た.また,このような地下水位の変動特性を正確に捉えることは,地盤沈下や液状化対策,また水資源 等の把握の観点からも非常に重要である.自己組織化マップ(
Self-Organizing Maps
以下「SOM
」と記 す)は,他のパターン分類手法と比べ複雑なデータの相互関連性を二次元平面に視覚化して表現できる など,データ特性の抽出等に非常に優れた手法である.そこで本研究では,東日本地震に伴う地下水位 変動パターンの把握を目的として,東京都土木技術支援・人材育成センターが観測した東日本大地震を 含む2011
年3
月における1
時間単位の地下水位変動データにSOM
を適用し,地震時における不圧およ び被圧地下水位の変動パターン特性を解析した.さらに,既に行った目視による時系列変動のみに基づ いた地下水位変動パターン 1)との比較・検証を行うことで,より詳細な地下水位変動の特性を明らかに した.2.使用データと解析手法
図-1
に東京都内における地下水位観測局の分布図を示す.また,表-1
には各観測局で使用データとし て用いた(a )から( d )までの 4
項目の詳細を示す.使用データは欠測が少ない東京都内40
観測局における 被圧地下水85
井,不圧地下水13
井の地下水位データを用いた.さらにSOM
をの入力データとして,的 確に水位上昇と長期的な変動傾向を捉えるため,表-1に示す(a)
から(d)
の地下水位変動量が±5cm
未満を0
,±5cm
以上をそれぞれ+1
,-1
と指標化したデータを用いた.SOM
は,多次元入力データの関連性を類似度として二次元平面上(
マップ)に描画できるニューラル ネットワークの一種である.SOM
は入力ベクトルを基に参照ベクトルと呼ばれる多次元ベクトルが入力 ベクトルのパターンに漸近するように学習される手法である.また,より詳細な変動特性を捉えるため に,参照ベクトルのクラスター化を行った.クラスターの最適数は,
k-means
法を用いて得られた 最小DBI(Davies-Bouldin Index
)値により決定し,クラスター分類にはウォード法を用いた.
3.地下水位変動パターン抽出結果と考察 図-2,3
には,不圧および被圧地下水に対して それぞれSOM
を適用したSOM
ノードマップを示 す.図-2,3
における色分けは,k-means
法を適用 して得られた最小DBI
値を用いてウォード法によ り不圧地下水4
パターン,被圧地下水5
パターン にクラスター化された結果となっている.なお,各ノードに分類された数字はそのノードに分類さ れた観測井の数を示している.図-2,3 より,観 測井が何も配置されていないノードが多く存在し ており,特にクラスター間の境界となっているノ ードにおいてその傾向が顕著に見られる.これは,
各クラスターが非常に異なる特性を示すことを意 味し,各クラスターの特徴が,分類された観測井 の特徴を如実に表していると示唆される.
次に,図-4,5 に,不圧および被圧地下水にお いて,各クラスターに属する参照ベクトルの値を
図-1 観測局分布図 表-1 各観測局の使用データ
: 被圧地下水位観測局
:不圧・被圧地下水位観測局
凡 例
: 低地部
: 台地・丘陵部
: 多摩川水系低地部
: 山地部
0 5㎞
N
30_小金井 33_府中
31_小金井南 32_武蔵村山
34_東村山
35_八王子 36_瑞穂
38_稲城 37_新多摩
41_三鷹 42_昭島
22_世田谷 21_杉並
20_新宿
23_目黒 25_東久留米
24_千代田 26_調布
27_清瀬
28_東大和
29_立川
12_神明南 11_伊興 14_舎人 16_戸田橋
15_高砂 13_小台
5_新江戸 19_練馬
18_上赤塚
17_板橋
10_新足立
6_小岩 4_両国
3_吾嬬
8_小島 7_江戸川東
9_篠崎 2_亀戸 1_南砂
記号
H23/3/11 16:00 - H23/3/11 14:00 H23/3/12 14:00 - H23/3/11 16:00 H23/3/14の日平均値 - H23/3/12 14:00 H23/3/14の日平均値 - H23/3/14の日平均値
(a)
(b)
(c)
(d)
地下水位データ
地震2日後(14日)と 3月31日の水位差(cm)
地震1日後と同2日後 (14日)の水位差(cm) 地震直後と22時間後 (12日)の水位差(cm) 地震前後の水位差
(cm)
[0,1]に規準化し,その第 1
四分位,中央値,第3
四分位をプロットしたレーダーチャートを示す.図-4 より,不圧地下水における4
つのクラスターの特徴としては,クラスター1 は,東日本大地震直後に水 位上昇を生じるが,その翌日には水位低下を生じ,その後31
日まで水位低下を継続するパターンである.クラスター
2
は地震直後に水位低下するが,翌日に水位上昇を 生じ,3
月14
日に一度水位低下した後,3月31
日までその水 位を継続する.クラスター3は,地震直後に大きな変動は無く,その水位を
14
日まで継続するが,31
日には若干の水位低下を 生じる.クラスター4
は地震直後は水位低下,もしくは大きな 変動はないものの,その翌日には水位上昇を示し,31
日まで 上昇傾向を継続するパターンである.また図-5より,被圧地 下水の各クラスターの特徴を見ると,クラスター1
は,地震発 生直後に少し水位上昇があるものの,地震直後の水位を31
日 まで継続するパターンである.クラスター2
は,地震直後に水 位低下するが,その翌日には反転上昇を生じ,31日まで継続 して上昇傾向を維持するパターンである.クラスター3
は,地 震直後水位低下するものの,その翌日より若干の水位上昇を 生じ,31
日まで継続的に上昇する.クラスター4
は,地震直 後に少し水位上昇するものの,その翌日には水位低下を生じ,14
日には若干の水位上昇を生じながら,31
日にはさらに上昇 する.クラスター5
は,地震直後に水位低下を生じ,その翌日 には水位上昇を転じ,その水位を14
日まで継続した後,31
日には水位上昇を生じる.4.むすび
本研究では,東京都内
40
観測局の被圧地下水85
井,不圧 地下水13
井における観測記録を用い,パターン分類手法の一 種であるSOM
を適用して東日本大地震に伴う東京の地下水 位変動パターン特性の解析を行った.その結果,不圧地下水 の変動パターン特性は4
パターンに,被圧地下水の変動パタ ーン特性は5
パターンに分類され,それぞれのパターン特性 が明らかとなった.また,入力データの指標化を行うことに より,不圧・被圧地下水において各クラスターの観測データ の分類が明瞭かつ特徴的になり,詳細な地下水位変動パター ンの傾向を把握することが出来た.参考文献
1)
高橋泰之,河村明,石原成幸,天口英雄,中川直子:東北 地方太平洋沖地震直後の東京における不圧・被圧地下水位の 変化,第39
回土木学会関東支部,2012.SOM 16-Jan-2014 0 0.5
1(a)
(d)
(c)
(b) Cluster-4
SOM 16-Jan-2014 0 0.5
1(a)
(d)
(c) (b) Cluster-1
SOM 16-Jan-2014 0 0.5
1(a)
(d)
(c)
(b) Cluster-2
SOM 16-Jan-2014 0 0.5
1(a)
(d)
(c) (b) Cluster-3
SOM 16-Jan-2014
0 0.5
1(a)
(d)
(c)
(b) Cluster-5
SOM 16-Jan-2014
0 0.5
1(a)
(d)
(c)
(b) Cluster-1
SOM 16-Jan-2014
0 0.5
1(a)
(d)
(c)
(b) Cluster-2
SOM 16-Jan-2014
0 0.5
1(a)
(d)
(c)
(b) Cluster-3
SOM 16-Jan-2014
0 0.5
1(a)
(d)
(c)
(b) Cluster-4
0 0.2 0.4 0.6 0.8
Runoff1
SS
BOD
DO
TN TP
(i) Cluster-9
1st Quartile Median 3rd Quartile
図-5 被圧地下水の各クラスター水位差 図-4 不圧地下水の各クラスター水位差
図-2 不圧地下水のクラスター分類結果
(数値:観測井数)
SOM 24-Jan-2014
2 0 0
0 0
1 0
0 0
0 4
0 1
0 0
5 0
0
図-3 被圧地下水のクラスター分類結果
(数値:観測井数)
SOM 24-Jan-2014
4 0 4
0 1
5 0
0 25
2 0 3
0 0
0 0
0 0
6 0 0
0 1
8 0
0 0
0 0 1
2 0
0 0
0 0
4 1 0
3 0
0 0
1
14
-ⅰ-
目 次
第
1
章 序論1-1
研究の背景と目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11-2
本論文の構成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3第
2
章 使用データの概要2-1
地下水位観測局の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42-1-1
地下水位観測局等の諸元・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52-1-2
観測井及び水位計の構造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62-2
東日本大地震前後の地下水位変動状況・・・・・・・・・・・・・・・7第
3
章 目視による地下水位変動特性3-1
観測値への影響 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・143-2
不圧地下水の変動パターン分類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・153-3
被圧地下水の変動パターン分類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・18第
4
章 自己組織化マップについて4-1
自己組織化マップの概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・244-2
自己組織化マップのアルゴリズム ・・・・・・・・・・・・・・・・244-3
参照ベクトルのクラスタリング ・・・・・・・・・・・・・・・・・29第
5
章 自己組織化マップによる変動パターン解析5-1
入力データの設定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・305-2 2011
年3
月1
箇月間における変動パターン特性・・・・・・・・・・315-2-1
生データによる地下水位変動パターンの抽出結果・・・・・・・ 315-2-2
地下水位変動パターンの考察 ・・・・・・・・・・・・・・・・335-2-3
目視による変動パターンとの比較 ・・・・・・・・・・・・・・335-2-4
指標化データによる地下水位変動パターンの抽出結果 ・・・・・345-2-5
指標化データによる地下水位変動パターンの考察 ・・・・・・・375-2-6
指標化データ結果における目視による変動パターンとの比較 ・・385-4 2011
年3
月1
箇月間の不圧地下水における変動パターン特性・・・・39-ⅱ-
5-4-1
不圧地下水位変動パターンの考察 ・・・・・・・・・・・・・・435-4-2
不圧地下水SOM
結果における目視による変動パターンとの比較 ・44 5-5 2011
年3
月1
箇月間の被圧地下水における変動パターン特性・・・・455-5-1
被圧地下水位変動パターンの考察 ・・・・・・・・・・・・・・505-5-2
被圧地下水SOM
結果における目視による変動パターンとの比較 ・51
第
6
章 地下水位の年変動時系列特性6-1
使用データ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・526-2
地下水位の年間変動解析結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・52第
7
章 まとめ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54
謝辞 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
56
付 録・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・57
・全地下水位の年間トレンド傾向結果について
第1章
序論
- 1 -
第1章 序論
1-1 本研究の背景と目的
東京地域における地下水に関する調査としては,古くから様々な研究が行われているが,
大別すると地下水そのものの調査1),地盤沈下等との関係を対象とした調査2),地震前兆予知 などを前提とした地下水変動を対象 3)としたものがある.これまで,地震と地下水との関連 性を調査したものとしては,地震に伴う地下水位の主な変動要因について論じたもの 4)や変 動傾向を分類したもの 5)などがあるが,東京地域を対象とした地下水位変動の分類等は行わ れていない.
また,(独)産業技術総合研究所においては地震予知研究を目的として,地殻変動と地下水 変動の関連を把握するための地下水観測を工業技術院地質調査所時代の
1978
年から継続し て実施している.これは,地下水総合観測ネットワーク 6)として,東海地域,近畿地域及び 紀伊半島から四国周辺に観測網を整備し,地下水位のほか,自噴量,水質等の観測が行われ ている.同機関は2011
年3
月11
日14
時46
分頃に発生した東北地方太平洋沖地震(以下「東 日本大地震」という)に伴う地下水位等の変動報告についてホームページ上で公表しており,地震に伴う地下水位の変化と地震の断層変位による体積歪変化との関係が示されている 7). しかしながら,地下水位変動の分類等は行われていない.一方,東京都土木技術支援・人材 育成センター(以下「センター」という)は,地下水のくみ上げに起因する地盤沈下の観測 と監視を目的として東京都内
42
地点の観測局にて地下水位観測を行っており,この地下水位 観測システムによる観測成果を毎年の「地盤沈下調査報告書」として公表している8).著者は既に,センターの地下水位観測システムが捉えた東日本大地震を含む一箇月間の
(2011年
3
月)の1
時間単位の観測データを用い,不圧・被圧地下水位変動パターン特性を 抽出し,これらを分類した 9),10).さらに,複雑な時系列解析手法やパターン分析を用いるだ けではなく,明白な時系列変動特性に基づき,分類された各変動パターンの特性要因に関し て,地殻変動ベクトル図や観測井の柱状図などを参考として検討を行った.その結果,被圧 地下水を7
パターン,不圧地下水を3
パターンに分類した.しかしながら, 東日本大地震に 伴う地下水位変動の記録は極めて稀な観測データであり,検証が難しい状況にある. また,今回観測されたような複雑な挙動を生じる地下水位の変動特性の分析には,客観的な解析手 法を適用し, 変動パターンを集約することが重要である.一方,パターン分類手法の一つで ある自己組織化マップ(Self-Organizing Maps 以下「SOM」と記す)は,他のパターン分類 手法と比べ複雑なデータの相互関連性を二次元平面に視覚化して表現できるなど,データ特 性の発見等に優れており,これまでに水文・気象分野へ適用した例11)~13)は多く見受けられる が地下水分野に関しての適用は管見では承知していない.
また,このような地下水位の変動特性を正確に捉えることは,地盤沈下や液状化対策,ま た水資源等の把握の観点からも非常に重要である.さらに,地震に伴う急激な地下水位変動 を評価することは,水循環に与える影響を予測するうえからも有効であり,将来にわたって
- 2 -
貴重な知見になると考える.そこで本研究では,パターン分類手法一つである
SOM
をセンターが観測した東日本大地震 を含む2011
年3
月間における1
時間単位の地下水位変動データに適用し,客観的に地震時の 被圧・不圧地下水位の変動特性を評価した.さらに,前述した目視による時系列変動に基づ く地下水位変動パターン特性 9),10)との比較・検証を行うことで,より詳細な地下水位変動の 特徴を明らかにしたものである.- 3 -
1-2 本研究の構成
本研究の構成は以下の通りとなる.
第2章は本研究で使用する地下水位データ及び各地下水位観測局の概要について示す.地 下水位データはセンターが保有する全
42
観測局から得られたものであり,計画停電等で観測 出来なかった観測井を除いた被圧地下水が91
井,不圧地下水が13
井の計104
井のデータを 使用している.第3章は本研究で比較・検討に用いる卒業研究で行った目視による主観的な地下水位変動 パターン分類結果と概要について示す.目視による地下水位変動パターンが被圧地下水
7
パ ターン,不圧地下水3
パターンであることを示した.第4章は本研究で使用する
SOM
の概要とその設定について述べている.SOMは,フィン ランドの情報処理研究者のKohonen(1982)により提案された分類手法であり,多次元入力デー
タの関連性を類似度として二次元平面上(マップ)に描画できるニューラルネットワークの一 種である.第5章は各地下水データに対して,
SOM
を適用した結果を示すと共に,前述した目視によ る地下水位変動パターン分類結果との比較・検討を行った結果を記す.第6章は地下水位の年間変動の時系列特性について述べている.これは
1999
年から2012
年までの地下水位変動の月単位データを用い,最小二乗法により14
年間トレンド解析を行っ たものである.第7章は結論であり,本研究で得られた知見をまとめると共に,今後の課題について述べ た.
第2章
使用データの概要
- 4 -
第2章 使用データの概要
2-1 地下水位観測局の概要
図
2-1
に,都内42
地点に設置した地下水位観測局の空間分布を地形概要とともに示す.センターが地下水位観測を最初に開始したのは,1952年
6
月に江東区亀戸に設置した観測 井であり,1990 年からは遠隔監視のためのシステム化を進め,現在2002
年を始期とする観 測機器の更新を継続して実施している.現況では,42 観測局に不圧地下水位観測13
井,被 圧地下水観測91
井の合計104
観測井で地下水位の変動監視を行っている.観測局の配置されている地形区分は,不圧地下水位観測井が区部低地部に
2
井,区部及び 多摩部の台地部に11
井あり,被圧地下水観測井は区部低地部に35
井,多摩川水系低地部を 含む台地・丘陵部に54
井が位置している.また,地下水位観測システムは,センター(親局)と観測井のある観測局(子局)を電話 回線で結び,通信制御装置(日本電気(株)
IFML-PCI2R)を介した観測装置(日本電気(株)
FC-21A)によって遠隔監視を行っている.
図
2-1
地下水位観測局図- 5 -
2-1-1 地下水位観測局等の諸元
表
2-1
に,図2-1
に示した42
観測局の局番,局名,所在地,並びに設置されている観測井 の諸元(井戸番号・深度,ストレーナ深度,地盤高)を示す.なお,No.5-1 は井戸途中から 地下水流入が生じたため,不圧地下水観測井に変更している.No.14-1とNo.37-1
については 現在,観測を停止中のため表中から除外している.表
2-1
観測局一覧70 65-70
130 125-130
61 56-61
144 139-144
47 42-47
115 108-115
38 35-37
128 76-87
10 450 2-10 313-346
151 129-150
58 47-55
70 400 62-67 291-306
161 150-160
40 150 37-40 123-134 80 270 70-77 212-229 66 340 55-60 300-315
265 250-260
270 224-234
120 87-115
110 380 99-104 304-330
180 170-177
60 300 40-45 212-234
170 148-160
340 290-302
200 16 172-184 2-6
124 118-123
290 80 258-268 51-59
113 103-113
270 188-199
160 400 111-122 327-355
260 189-211
100 87-97
200 185-195
130 114-125
180 115-143
10 4-8
130 87-109
158 125-147
16 9-13
33 19-28
113 92-109
92 441 85-90 393-417 176 6 158-169 4-5
26 101 20-25 84-95 171 43-53 146-162 94 441 77-83 385-407 207 5 158-186 7-9
26 101 75-81 226-248 56 171 154-165 9-11 108 8 90-102 5-7
280 238-255
95 296 71-83 243-259
162 140-151
130 10 114-125 3-8
210 167-189
103 280 94-100 254-265
189 164-175
34 280 28-33 213-241
174 142-153
44 294 37-42 257-273
201 170-181
105 10 88-100 5-10
220 148-175
94 76-93
180 142-169
10 5-10
220 189-211
100 72-84
190 147-169
60 42-53
225 176-203
118 15 97-113 10-15
260 178-233
110 13 92-103 8-13
236 187-210
高砂 舎人 小台 神明南
伊興 両国 新江戸川
小岩 江戸川東部
小島 篠崎 新足立
千代田 目黒 世田谷
杉並 新宿 練馬 上赤塚
板橋 戸田橋
府中 武蔵村山 小金井南 小金井
立川 東大和
清瀬 調布 東久留米
昭島 三鷹 町田南
町田 稲城 新多摩
瑞穂 八王子 東村山
1 南砂町 江東区南砂町 1,2
4
2 1,2
3 1,2
亀戸 吾妻
江東区亀戸 墨田区立花
9 10 11 12 13 5 6 7 8
19 20 21 22 23 14 15 16 17 18
29 30 31 32 33 24 25 26 27 28
39 40 41 42 34 35 36 37 38
江戸川区上篠崎 足立区中央本町 足立区伊興 足立区神明南
足立区小台 墨田区両国 江戸川区松島 江戸川区上一色 江戸川区江戸川 江戸川区西葛飾
練馬区谷原 新宿区百人町
杉並区大宮 世田谷区柏谷 目黒区青葉台 足立区舎人 葛飾区高砂 板橋区舟戸 足立区富士見
足立区赤塚
立川市富士見町 小金井市桜町 小金井市東町 武蔵村山市三ツ藤
府中市武蔵台 千代田区紀尾井町 東久留米市神宝町 調布市調布ヶ丘
清瀬市中清戸 東大和市奈良橋
町田市野津田町 町田市高ヶ坂
三鷹市牟礼 昭島市美堀町 東村山市久米川町 八王子市大和田町 瑞穂町箱ヶ崎
多摩市関戸 稲城市東長沼
1 ,2
①,2,3 1 1,2,3 1,2,3,4 1,2 ,3 1 1 1,2,3 1,2,3 2 ,3 ,④ 1
1 ,2 ,3 1 1,2 ,3 1,2 1 1 ,②
1,2 ② 1 1,2 1 1,② 1,2 1,2,3 ,④ 1,2,3,4 1,2 ,3 ,④ 1,2 ,3 ,④ 1,2 ,③ 1,2 ,3
27 42 33 37
1,2 ,③ 1,2 ,3 1,2 ,3 1,2 ,3 1,2 ,③
44 97 75 71
1,2 1,2 ,③ 1,2 ,③
-2 -2 -1 2 -2 3 1 0 2 0 3 1 2 3 1 3 29
53 56 119 局番 局名 所在地 観測局No. 井戸深度(m) ストレーナ深度(m) 地盤高
T.P.(m)
47 125 69 63 109 142 50 37 62 41 17 15 40 34
※
※
※
※
※ ※
※
※
※ ※
※ ※
※ ※
※
※
※
※ ※
※ ※
※
※ ※
※
※ ※
※ ※
※ ※
※
※
※
※
※
※
※
- 6 -
2-1-2 観測井及び水位計の構造
図
2-2
に観測井及び水位計の構造を示す.観測井の深度は,不圧地下水位の観測井で5 m
~15 mの範囲に,被圧地下水位の観測性では
26 m~450 m
となっている.観測井の構造は,鉄管を使用した単管式と二重管式に大別される.多くは単管式が採用さ れているが,約
100m
を超える大深度の観測井においては,地盤沈下量を正確に測定するた めの二重管構造としている.また,管径は20 cm
を基本として,一部の管径が5 cm~15 cm
となっている.水位計の大部分については,構造が単純で故障が少なく精度の高いフロート式水位計(横 河電子機器(株)W-132-04)を採用している.フロートの形状は口径
10 cm,長さ 20 cm
の 紡錘型であり,観測精度は3 mm
以内となっている.また,フロート式が採用出来ない管径10 cm
以下の一部の観測井では,触針式水位計(横河電子機器(株)W-151)を使用しており,
その作動幅は
5 mm
程度,巻き上げ時間の間隔は30
秒程度で,観測精度は5 mm
である.地下水位観測システムによる水位記録の形式は,
1990
年のシステム化までが紙媒体により,1990
年以降はテキストデータとして,また2002
年以降の新システムはCSV
データとして保図
2-2
観測井及び水位計の構造フロート式水位計 触針式水位計
沈下計 内管
フロート 錘
触針センサー
二重管式 単 管 式
外管 ワイヤー
ストレーナ
帯水層 リード線
セントラーザー
沈下計
地下水面 地下水面
プーリー
- 7 -
存されており,記録間隔はそれぞれ毎正時における瞬間値となっている.また,地震後に検 証したシステムによる観測値と,実際の観測井での実測値との誤差は概ね
2mm~3mm
の範囲 となっており,最大でも7mm
となっている.2-2 東日本大地震前後の地下水位変動状況
(a)東日本大地震について
東日本大地震は,
2011
年3
月11
日14
時46
分頃,東北地方三陸沖を震源とするモーメントマ グニチュード(以下「マグニチュード」という)9.0
の太平洋プレートと北アメリカプレート 境界域における海溝型地震であり,震源の深さは約24km
となっている.また,図2-3
で示 している気象庁がまとめた東日本大地震の震度分布図14)のように広い範囲で震度5
以上を確 認している.東京地方では最大震度5
強の揺れが観測されたほか,同15
時6
分頃にマグニチュード
7.0(東京における最大震度 3)の余震が,同 15
時15
分頃には茨城県沖を震源とするマグニチュード
7.4(東京での最大震度 5
弱)をはじめとする多くの地震が観測されている.図
2-3
震度分布図- 8 -
(b)地震後の地下水位変動
表
2-2
は,東日本大地震前後の変動傾向として,東京での揺れを考慮して3
月11
日14
時 と16
時の地下水位を比較しまとめたものを示す.ただし,局番No.39
とNo.40
については,16
時以降の地下水位が停電により欠測のため,14時と15
時の水位差とした.表
2-2
水位変動表局番 局 名 所 在 地 No.1
(cm)
No.2 (cm)
No.3 (cm)
No.4 (cm) 1 南 砂 町 江東区南砂町 1,2 -12.5 -14.8
2 亀 戸 江東区亀戸 1,2 -14.0 -27.3
3 吾 嬬 墨田区立花 1,1 -0.4 -40.4
4 両 国 墨田区両国 1※,2 6.1+ -27.1
5 新 江 戸 川 江戸川区松島 ①,2,3※ 5.3+ -32.8 -22.7 6 小 岩 江戸川区上一色 1 10.4+
7 江 戸 川 東 部 江戸川区江戸川 1,2,3※ -18.3 -25.8 -20.0
8 小 島 江戸川区西葛西 1,2,3,4※ 14.8+ -83.3 -38.2 -35.3 9 篠 崎 江戸川区上篠崎 1,2※,3※ -28.1 -39.1 -24.4
10 新 足 立 足立区中央本町 1
-30.4
11 伊 興 足立区伊興 1 -19.6
12 神 明 南 足立区神明南 1,2,3※ -32.4 -36.6 -35.8 13 小 台 足立区小台 1,2,3※ -2.1 -35.7 -8.4 14 舎 人 足立区舎人 2※,3※,④ -32.7 -24.1 23.4+
15 高 砂 葛飾区高砂 1 -32.3
16 戸 田 橋 板橋区舟戸 1※,2※,3 -27.9 -24.0 -23.0 17 板 橋 足立区富士見 1
-68.3
18 上 赤 塚 足立区赤塚 1,2※,3※ -23.5 -17.2 -13.4 19 練 馬 練馬区谷原 1,2 -39.5 -19.2
20 新 宿 新宿区百人町 1
-26.4
21 杉 並 杉並区大宮 1※,② -28.4 -0.6 22 世 田 谷 世田谷区粕谷 1 -12.5
23 目 黒 目黒区青葉台 1,② -33.6 -14.4 24 千 代 田 千代田区紀尾井町 1,2 -1.6 -25.6
25 東 久 留 米 東久留米市神宝町 1,2,3※,④ -24.9 -24.6 -25.1 -0.1 26 調 布 調布市調布ヶ丘 1,2,3,4※ -0.8 -28.2 -15.1 -19.8 27 清 瀬 清瀬市中清戸 1,2※,3※,④ -25.3 -42.3 -18.1 -0.2 28 東 大 和 東大和市奈良橋 1,2※,3※,④ -20.0 -54.8 -21.1 0.4+
29 立 川 立川市富士見町 1,2※,③ -34.6 -19.0 -0.2 30 小 金 井 小金井市桜町 1,2※,3※ -2.7 -19.6 -21.1 31 小 金 井 南 小金井市東町 1,2※,③ -27.9 -25.3 -4.2 32 武 蔵 村 山 武蔵村山市三ツ藤 1,2※,3※ -18.3 -23.7 -30.3 33 府 中 府中市武蔵台 1,2※,3※ 0.9+ -20.1 -17.9 34 東 村 山 東村山市久米川町 1,2※,3※ -5.2 -26.8 -0.8 35 八 王 子 八王子市大和田町 1,2※,③ -26.3 -18.3 0.2+
36 瑞 穂 瑞穂町箱根ヶ崎 1,2※ -22.5 -24.8
37 新 多 摩 多摩市関戸 ② -1.9
38 稲 城 稲城市東長沼 1※ -17.9 39 町 田 町田市野津田町 1,2※ (-30.9) (-17.4)
40 町 田 南 町田市高ヶ坂 1,2※ (-6.6) (-14.9)
41 三 鷹 三鷹市牟礼 1,2※,③ -22.2 -23.2 -0.4 42 昭 島 昭島市美堀町 1,2※,③ -11.0 -16.0 0.5+
-10 -5 -扱い 0.0+
10cm以上 5cm以上 5cm未満 上昇
観測井No.
- 9 -
また,図
2-4
に閾値として5cm
以上の水位上昇を確認したものを記号「▲」で,同じく水位 低下したものを記号「▼」で示し,5cm 未満を「大きな変動なし」として記号「-」で地図 上にマッピングしたものを示す.この図の観測局に複数の記号があるのは,表2-3
の観測井No.に対応しているためである.さらに,
表3-2
にこれらの水位差の最大値と最小値を不圧地下水位と被圧地下水位毎にまとめたものを示す.
図
2-4
と表2-3
より,不圧地下水の水位低下は被圧地下水に比べて小さく,反対に水位上 昇は被圧地下水に比べて大きい傾向にある.また,被圧地下水の多くは,都内全域において 全般的に水位低下の傾向を示している.表
3-2
地震後の水位変動量 図2-4
地震後の地下水位変動: 被圧地下水位観測局
: 不圧・被圧地下水位観測局
凡 例
▼ : 地震後に水位低下(5cm以上)
▲ : 地震後に水位上昇(5cm以上)
―: 大きな変化なし
0 5 ㎞
N
30 33 31 32
34
35 36
39 38
40 37
41 42
22 21
20
23 25
24 26
27
28
29
11 12 14 16
15 13
5 19
18
17 10
6 4 3
8 7 9 2 1
▼,▼
▼,▼
▼,▼,―
― ▼
▼,▼,―
▼,▼,―
―,▼,▼
▼,▼
▼,▼,▼,―
▼,▼,―
▼,▼,▼,―
▼,▼,▼,―
▼,▼,▼
―,▼,▼ ▼,▼,―
―,▼,▼,▼
▼,▼,―
▼,▼
▼,▼,▼
▼ ▼,▼
▼,―
▼
―,▼
▼
▼,▼,▼
―,▼,▼
▼
▼,▼,▲
▲,▼
▼
▼,▼
▼,▼
▲,▼,▼,▼
▲,▼,▼
▼,▼,▼
▼,▼,▼
―,▼
▼,▼,▼
▼ ▲
変動量
種別 最大値 井No. 最小値 井No. 最大値 井No. 最小値 井No.
不圧地下水
14.4cm 23-2 0.1cm 25-4 23.4cm 14-4 0.2cm 35-3
被圧地下水83.3cm 8-2 0.4cm 3-1 14.8cm 8-1 0.9cm 33-1
水 位 上 昇 水 位 低 下
- 10 -
(c)一箇月間の地下水位変動状況
不圧地下水位観測
13
井の2011
年3
月一箇月間の1
時間単位における地下水位の時系列変 動を図2-6
に,同様に図2-7,図 2-8,図 2-9
に被圧地下水位観測89
井の水位変動の時系列 変動を高地下水地域,中地下水地域,低地下水地域毎に分類し,それぞれ東京大手町にある 気象庁東京気象管区気象台の降水量とともに示す.地下水位は,東京湾平均海面(T.P.+)を 基準としており,図中のグラフ線が欠けている個所は,東日本大地震後に生じた停電又は計 画停電によるものである.使用した観測記録の時系列については,東日本大地震後に地下水 位観測システムの危機に故障は無く,またデータ転送にも異常なく正常に作動していること は点検確認されている.- 11 -
0.0 3.5 7.0
3/1 3/11 3/21 3/31
107.0 107.5 108.0
100.0 99.5 99.0
87.0 87.5 88.0
69.0 69.5 70.0
45.0 45.5 46.0
42.0 42.5 43.0
36.0 36.5 37.0
32.5 33.0 33.5
10.0 9.5 9.0
2.0 2.5 3.0
-3.0 -2.5 -2.0
3/11 3/21 3/31
3/1
0.0 3.5 7.0
3/1 3/11 3/21 3/31
93.0 93.5 94.0 94.5 95.0
89.5 90.0 90.5
86 86.5 87
65.0 65.5 66.0 66.5 67.0 67.5 68.0
3/11 3/21 3/31
57.0 57.5 58.0 58.5 59.0 59.5 60.0 60.5 61.0 61.5 62.0 62.5 63.0 63.5 64.0
3/11 3/21 3/31
3/1
図
2-6
不圧地下水位の変動状況図図
2-7
被圧地下水位の変動状況図(高地下水位地域)
3/11 14:46
No.35-3
No.23-2
No.29-3
No.31-3 No.42-3
No.41-3 No.37-2
No.27-4 No.25-4
No.21-2
No.23-2
No.14-4
No.5-1
3/11 14:46
No.36-2 No.32-1
No.36-1
No.35-1 No.35-2
No.42-1 No.29-1
No.29-2
No.32-2
No.42-2
No.32-3
No.39-1
No.34-1
地下水位
( T .P .+ m )
地下水位( T .P .+ m )
- 12 -
0.0 3.5 7.0
3/1 3/11 3/21 3/31
52.0 52.5 53.0
39.0 39.5 40.0 40.5 41.0 41.5 42.0 42.5 43.0 43.5 44.0
29.0 29.5 30.0 30.5 31.0 31.5 32.0 32.5 33.0 33.5 34.0 34.5 35.0
3/11 3/21 3/31
3/1
0.0 3.5 7.0
3/1 3/11 3/21 3/31
22.0 22.5 23.0 23.5 24.0 24.5 25.0 25.5 26.0 26.5 27.0 27.5 28.0
12.0 12.5 13.0 13.5 14.0 14.5 15.0 15.5 16.0 16.5 17.0 17.5 18.0 18.5 19.0 19.5 20.0
3/11 3/21 3/31
3/1 3/11 14:46
No.28-1
No.33-1
No.33-2
No.40-2
No.39-2
No.22-1
No.40-1
No.33-3
図
2-8
被圧地下水位の変動状況図(中地下水位地域)
No.26-1
No.38-1
No.21-1
No.28-2
No.27-1
No.34-2
No.31-1 No.28-3
No.31-2
No.30-3
No.34-3 No.23-1
No.41-1 No.25-3 No.27-3 No.19-1
No.30-1
No.30-2
No.25-1 3/11 14:46
地下水位
( T .P .+ m )
地下水位( T .P .+ m )
- 13 -
0.0 3.5 7.0
3/1 3/11 3/21 3/31
-4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0 -0.5
-1.5
-2.5
-3.5
-7.0 -6.5 -6.0 -5.5 -5.0 -4.5 -4.0
-9.0 -8.5 -8.0 -7.5 -7.0
-13.0 -12.5 -12.0 -11.5 -11.0 -10.5 -10.0
3/11 3/21 3/31
3/1 0.0
3.5 7.0
3/1 3/11 3/21 3/31
3/11 3/21 3/31
3/1 12.0 12.5
11.5 11.0 10.5 10.0 9.5 9.0 8.5 8.0 7.5 7.0 6.5 6.0 5.5 5.0 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5
図
2-9
被圧地下水位の変動状況図(低地下水位地域)
3/11 14:46
No.26-2
No.18-1 No.41-2
No.24-2 No.19-2 No.24-1 No.26-3 No.26-4
No.25-2
No.27-2
No.18-3
No.18-2
No.16-1
No.17-1
No.15-1
No.9-3 No. 4-1
3/11 14:46
No.6-1
No.16-2
No.16-3
No.9-1
No.7-1 No.8-1
No.12-1
No.12-2
No.12-3 No.9-2 No.5-2 No.7-3 No.14-2 No.11-2 No.5-3 No.3-1 No.4-2 No.10-1 No.3-2 No.2-1 No.2-2 No.13-3
No.7-2 No.8-2 No.1-1 No.13-1
No.13-2 No.8-4 No.8-3 No.14-3 No.1-2
地下水位
( T .P .+ m )
地下水位( T .P .+ m )
第3章
目視による地下水位変動特性
- 14 -
第3章 目視による地下水位変動特性
3-1 観測値への影響
初めに,水位計の特性が及ぼす観測値への影響について検討する.フロート式水位計の場 合は,錘の地震動との共振が想定されるが,図
2-2
に示した水面に浮かぶフロートとプーリ ーとは,数m
以上のワイヤーで結ばれ,錘とプーリー管も約3cm
程度の長さを有しているこ とから,短周期の振動には影響が少ないと判断した.次に,観測井の管径が小さいことによる水面の共振等に伴う観測値の変動であるが,これ についても
1
時間データを使用していること,図3-1
に示す観測形式の異なる水圧式水位計 の観測記録においても同様の水位変動が確認できたため,共振による水面変動は観測値に対 し支障ないものと判断した.なお,当該水位計(応用地質(株)S&DL mini MODEL-4800)による記録は練馬観測局近傍の大深度トンネルの立坑建設現場内において,センターが観測 を実施したものである.
6.5 7 7.5
3/11 3/21 3/31
3/1
図
3-1
間隙水圧計の観測記録深度
(m)
- 15 -
3-2 不圧地下水の変動パターン分類
図
2-6
より,No.25-4
とNo.27-4
のように,大きな変動が見られないものをパターンU-N
とし,No.23-2 のように地震に伴い水位が低下しその後も低下傾向が続くものをパターン
U-D
とする.また,No.14-4 とNo.5-1
のように,地震に伴う水位上昇の後,地震前の水位まで低 下したものをパターンU-I
としている.図3-2,
図3-3,
図3-4
にそれぞれのパターンの代表 的な観測井の変動状況図を示す.36 36.5 37
3/11 3/21 3/31
3/1
図
3-2
パターンU-N
地下水位