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開発土木工学教室渡辺義則 山  口  県   師   井        努

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(1)

道路交通騒音の予測計算方法に関する研究(第1報)

       予測計算モデルについて

(昭和55年5月31Ei原稿受付)

開発土木工学教室渡辺義則

山  口  県   師   井        努

Studies on the Prediction of Road Tra伍c Noise(1st Report)

  On the Calculation Model for Predictillg Road Tra伍c Noise

by Yoshinori WATANABE   Tsutomu MOROI

      Ab5tract

  Alot of mathematical model5 for p1℃dicting traffic noise, such as equally 5paced vehicles I丁10der and expollelltially distributed vehicles rlloder1, have beell proposed.

  But these models illvolve a severaI problems to be improved, One of them is that those models can書t be apPlied to con1P】ex road tra{Tic fIow because headway must follow apPointed probability distTibution. Another is that the accuracy of prediction is not good because propa−

gation characteristic is not estimated accurately.

  In the presellt report, a calculation model for predicting road traffic noise was pToposed in order to rernove these defects and the accuracy of prediction wag illvestigated by E40nte Carlo simulation.

     、       音レペルの中央値)の予測計算値と実測値の間には有意  1.まエがき

      な差が生じているので,現状では多数の実測結果から求  道路交適騒音を予測計算する方法は,数学的モデルに   めた補正値を導入して,両者をできるだけ一致させると

より予測,経験式による予測,電子計算機を用いた予測,   いうことが行われている↓川

スケールモデルによる予測など種々提案されている;川    しかし,一般に数学的モデルによる方法は,予測対象 そのなかで現在最もよく知られ,利用されているのが,  の現実の状況がモデルの仮定に適合していれば有用な方 数学的モデルの1つである等間隔モデルであり,そこで   法であり、とくに騒音評価量の距離減衰の傾向,あるい は無限に長い一車線上を音響出力の等しい無指向性の点   は交通丑などとの関数関係を導き出すのには優れてい 音源とみなせる車が等間隔等速度で走行しているという   る。そこで,車輔の車頭間隔が指数分布あるいはまたアー 仮定のもとに解折が行われている.この等問隔モデルが   ラン分布などの特定な硅率分布に従うとか,音響出力を よく利用されるのは,その他のモデルと比較して,モデ  ー定の値として取扱うのではなく,変動する値として取 ルの骨組が単純明確である,予測の対象とする騒音評価   扱うなどといったような.等間隔モデルより現実に近づ 量のほとんどが比較的簡単な関数で陽表示できるなどの   けた仮定をした数学的モデルが提案され,検討されてい 特長を持つからであるが,しかし一方では,融通性に乏   る。しかし,等間隔モデルをはじめとする数学的モデル しい,現実の道路交通騒音に関する極めて複雑な要因を   には,以下に述べるような点に検討の余地が残されてい 過度に理想化しているなどの短所も持っている。そして   るものと考えられる。

要因の過度な理想化によって騒音評価量(この場合,騒    1つは予測の対象とする道路区間において車輔の車頭

(2)

間隔が特定な確率分布に従う必要があり,基本的にはこ   件は,観測点から車線の中央線に下した垂線に関して対 の条件が満足されてはじめて,その数学的モデルを適用   称であるとみなせる。

できるということである。もちろん,車輔の車頭間隔が ②大部分の車輌は定常走行するものとし,交差点近傍 所与の確率分布に従う場合も多々あろうが,一般には道   の道路区間のように,加速走行する車輌が多数含まれる 路上に存在する交通信号やその他の障害物によって道路   ことはない。

交通流は大きな影響を受けるし1]あるいはまた、個々の ③車輔の車線変更.追い越しなどは無視できるものと 車輔が互いに独立に走行しないで,車群を構成して走行   し,更に,車輔は一定の速度で走行するものとする。

する場合もあると考えられる。更には、交通信号を系統 ④対象道路の縦断勾配は無視できるほど小さい。

的に制御して,積極的に車群を構成させて,短時間内に ⑤予測計算は,車輌が点音源とみなせる範囲で考える。

車輌を流すなどというような交通運用の方面からの騒音 ⑥このモデルにおいては,騒音レペルの絶対値が予測 防止対策も種々槙討されているが1〕このようにむしろ積   可能であり,L鈍, L餌などの統計量はこの予測結果から 極的に対象道路区間内の車輔の車頭間隔の分布を変化さ   別途に求める。

せて騒音に対処しようとする試みに対して,この試みを   2.2.モデルの構造

実施する以前に,計算によってその効果の槙討を行うこ    現実には多数の音源(車輌)は道路の各車線上で時々 とが可能であれば有益であると思われる。数学的モデル   刻々と移動し,それに伴って観測点の騒音レベルは時間 より緩やかな制約条件をもつ予測計算モデルが望まれ   的に変動する。それゆえに,観測点の騒音レペルを予測 る。      計算する場合には,各時刻毎に車輌と観測点の相対的な  他の1つは対象道路区間内における車輔(音源)と観測   位置関係が必要となる。いま,対象道路の全車線数を刀,

点間の音の伝搬特牲が適確に推定されて,予測計算モデ   また,車輌は点音源として各車線の中央線上に仮定する。

ルに組込まれていないことである。対象道路区間内の音   図一1は対象道路の任意の車線占の,ある時刻 におけ の伝搬特性は,道路構造や道路周辺の環境によって複雑   る車輔と観測点の相対的な位置関係を示したものである。

に変化するものであるが,これを適確に把握できるか否   この時,図中のr番目の車輔から観測点Pに伝搬する騒 かは,騒音の予測精度に重大な影響を与えるものと考え   音レペルは

られる:)それゆえlr・普段峡通を糖しないで・随の 5上、( }=P肱一8−1。1。91。(串Dl) (1)

時期に,随意の道路区間の音の伝搬特性を把握可能にし,

併せて,その結果を予測鵠モデル哺接反映できるよ ただレP脱口翻の車輌暗響出力

う好酬算手法の醗が望まれる。    また輔蜘全車輔から馴点に伝搬する騒音レベル っまり,以上の2つ頒件を齪する予測言+算モデル は

を確立すれ[舗号蹴の影響を受}姉街f也におけ 5鋼=10]・91・(、重。10・一・) (2)

る道路交通流から発生する騒音の予測も可能になるし,

誌交通工学的立場から交通運用を中・ひとした闇防 また鐘線の全車輔から観預撫伝搬する騒音レペルは 止効果を計算{・よって検討することが可自旨にな⊇に @ L( )=1・1・9・(Σ105(川f川゜身=:} (3)

は,対象道路区間内の音の伝搬性状が複雑であっても、

その伝搬特性を実測結果から推定して,予測計算モデル       ト___旦L__→

に組込むので,騒音の予測精度の向上が期待できる。     』n。片  一2 −1  0  1 2   f  本研究は,以上の要件を具備する騒音予測計算モデル       Car

を開発し,確立するために,若干の検討を行ったので報

告する.       = 2.騒音予測計算モデルの構造

P Observation point 2.1. 前提条件

①予測計算の対象となる道路の線形並びに構造的条    図一1車輔と観測点の位置閲係

(3)

で表わされる。そして,ここで示されている「無限個の     ただし y友{の:入力

車輌について,車線の中央線上に車輌と観測点の相対        2占( ):yA( )のみによって生成された出力 的な位置関係を規定し,それから音の強さを計算する」        9白(λ):y力(r)に対する荷重関数(履歴曲線)

という考え方は,従来提案されている道路交通騒音の予         占{ }:雑音

測計算モデルにおける解析計算上の1つの立脚点といえ      z川:12個の線形系の出力と雑音の和 るものであろう。しかし・この考え方を立脚点にすると・       :時間

1.で述べた2つの要件を満足するモデルを開発し・確    いま式ωにおいて,Hを道路の全車線数, z、( }を占車 立することは現在のところ困難であるように思われる。   線の中央線上を移動する多数の音源によって時間fに観  そこで・本研究では,線形系の応答に関する諸性質を  測点に生じる音の強さに対応させる。また,2,2の⑤の仮 利用して,次のようなモデル〔以後・線形モデルと仮称   定より,雑音b川は充分小さいので

する)を考える。      。

①車輌は点音源とし,各車線の中央線上に仮定する。   zα)=昆1諏(「〕      ㈲

②現実には音源は各車線上を移動するので,任意の時  と考える。次に,入加、ωとしては音源の音響出力の時 刻においては・多数の音源が観測点の周辺起分布するの   間変化率を考える。つまり

㌶欝⊇:㌶三罐;(:識;;㌦::蒜㎏}}㈲

に,韻間的に現われては消えていくものと仮想する。

③ただし,音源の出現に対応して観測点に適当な履歴  ただし竺:占車線における乗用車1台当りの音響出力 曲線を仮定する。この醗曲線は軸の酬出力を持っ  肱:螂線の平均遮(km/h)

音源が,1つだ瞳線の中酬上を移動したときに渇  工・ω:単位鯛当りiこ綱泉を唖する麟輔

       台数(Vehicle/sec)

測点に生じる音の強さの時間的変化と同じ形を持ち,原

則的に賂輔毎に酬の形は異なるものとする。 ここ刊醐算出には次式を利用したとl

      PぽL=0.2γ十κ   (dB(A))        ⑦

④出現する音源の音響出力は,車趣や交通」Rなどの要

       ただし 大型車類   ∫(=97 因によって時間的に連続に変動するものとする。

⑤車輔走行に起因しない騒音{暗騒音)は無視できる   小型貨物車類κ=90

レペルであるものとする。        乗用車類 κニ85

      また,エ止(r)はある時間fの交通量に相当するもので       「一一一一一一一一一一一、      あるが,このとき大型車類の1台は16台,小型貨物車類

   ・1ω十圃一商(叶占ω  の1台は3台の翻輔に換算して輔台数を;拙す

      l       l

       る。この換算当量は音源の音響出力の大きさという観点    y・ω・嚇一z,ω 1

醐i副刷i蠕。ω カ・ら・大型輔並びに小型貨榊類と乗肺類のパワー

    : 1 二  :二:二土ニラ移         レベルの差はそれぞれ12dB(A),5dB(A)であるという

        1    唱    ._____↓__一

   ・。ω一ト髄ト。。ω1    撒螂実1ハに基いて算出した・

      {       1      荷皿関数9・ωは2.2の③の要領で決定する。8、ωは

      L____一________」

       音源と観測点間の音の伝搬特性を表わす関数である。た        図一2 多入力線形系       だし,現時点においては特殊な場合を除いてこの関数は

いま,図一2に示すような多入力線形系においては, 勅られない・たとえば音源力 5発生した音が幾何学的

次式が成立する;・・1       な憾だ腔して・観測点に礁する場合には

:慧i:1∴占_,㌦㌫露議ξ三∵

(4)

 次にzω,z止(r),9虎(の,エ占{ )のフーリェ変換をそれぞ   する必要がある。周知のように指数分布モデルの適用条 れZ切,Z后Uう,己切, X占切とすると,式(4},(5),{6)か   件は交通量が1000 V.P.H以下,同じく等間隔モデルは ら      1000V.P、H以上である↓)91そこで本研究では車頭距離間      Z▲(∫}=nな・X占(∫)・GA〔∫}      隔ゴの確率分布は交通量Qが1000 V.P.H以下では指 ただし ∫:周波数 (c/sec)       (9〕  数分布,同1000V.P.H以上では位相り;2以上のアー  したがって全車線について合計したものは        ラン分布に従うと考えた。すなわち,車頭距離間隔ゴの          .       確率密度関数1}ωは

     z(∫)=Σz止(∫)        o①         ウエ 

蹴Zωを逆フーリェ変換す城全、』全音 ♪(ゴ)−b 禮;il!°7)}ヨ…e・p(一・Q珈・07)}

源によって観測点に生じる音の強さの時間変動訳f)が      (田 算出できる。       ただし γ:車輌の平均速度(km/h)

3.線形モデルの刊幡勅検討    3・1・3・パワーレベル醜率分布

       式〔1}中のPぽL は車輔の速度と車種が与えられれば,

 本章では2.で示した騒音予測計算モデル(線形モデ   式(7)から算出できる。この時,対象道路区間内に存在す ル)の予測精度について検討した。予測精度の検討は,   る全車輔に車種を指定する必要があるが,これはあらか 線形モデルによる予測計算値と現場における実測値を比   じめ与えた各車種の混入率(大型車類A1,小型貨物車類 較するのが最も厳密であろうが,本章では以下の理由で   、42,乗用車類、4ユただし、41+、42+、43=1}をもとに,

モンテカルロ法を利用したシミュレーションによって計   (0,・1}の一様乱数を利用して行う。

算した値と線形モデルによる予測計算値を比較した。     しかし,式(ηはパワーレベルと速度の関係を表わす直

①現時点では対象道路区間における車輔(音源)と観 線回帰式であり,厳密にはパワーレベルの値は各速度に 測点間の音の伝搬特性を適確に把握することが容易では   おいて,回帰直線上の値を平均値として正規分布してい ない。従ってここでは,仮に音の伝搬特性が適確に得ら   ることが報告されている↓叫車輔の速度分布が▲V{耳σ{ ) れている場台についての線形モデルの予測精度の検討を   に従い,更に速度とパワーレペルの問に式{7)の関係が成 行い、現場における実測値と比較しない。つまワ対象道   立すれば,パワーレペルの確率分布はN〈μ。,耐に従う。

路区間の伝搬特住を推定する手法は別途検討することに   なおμ。,σ舌は式mから

㌫蕊欝雰式⑧のよう1こ明職現され ㌶瓢、、  卜

②シミュレーションを利用すれば.予測精度に影響す ただしσr:車輔速度γの分散

ると考えられる要因を幅広く変化させて検討できる。       品:速度に無関係なパワーレペルの変動  3.1. モンテカルロ法による騒音予測計算方法       なおσ抑は車種によって異なり,大型車類C1,小型貨  3.1.1.計算条件       物車類Cユ乗用車類C3の各記号で表わす。

①道路の線形は直線であり、全車線数は1である。  3.1.4.計算範囲の決定方法

②音源から発生した音は幾何学的な減衰をして観測点  車輔は道路上無限の彼方まで続いていると考えられる に伝搬する。従って,観測点における騒音レペルは式(D   が,予測計算においては次のように実際に計算すべき範

〜㈲を利用して計算できる。      囲を決めた。観測点から遠くに位置する車輔が,観測点

③道路の交通量は2000VP.H以下,車輌の平均速度 の騒音レベルに及ぼす{形響を考えると,影響が最も大き は30〜60km/h,車線の中央線から観測点までの距離は   い場合は,観測点に最も近い位置に乗用車類(低騒音車)

10〜100mの範囲で検討する。       が位置し,計算範囲内の最も遠い位置に大型車類(高騒

④全ての車輌は一定速度{車輌の平均速度)で定常走 音車)が位置する場台である。従ってこのような場合に

行し,各車輌の相対的な位置関係は時間的に変化しない。   おいて,乗用車類のみによる観測点の騒音レペルと,乗

 3.L2.車頭距離間隔の確率分布       用車類と大型車類によるそれとの差が0,5dB以上大き

 式(1沖のDrを計算するためには車頭距離間隔を決定   くならないような大型車類の位置を求め,計算範囲とし

(5)

た,すなわち図一3において・車輔a・bを棄用車類車輌 ⑧観測点を車線上で時間△T(距離ではアム7γ3.6)だ cを大型車類,5=』f∫川3L, S1引とし・前述の考えに   けずらし,④に戻って計算をくり返す。これをN回行え 従って,Bを求めると       ば,騒音レベルの瞬時値をN個得る。

   B=7g.45・+78.4ψ・ 〔m)   031 ⑨この瞬時値からL5。, L,.などの総計量を求める。

となる.馴点の両側にそれぞれBをとり,それを計算 32・線形モデル 二よる囎酬計算方法       3.2.1.計算条件

範囲とした。

      ほとんど3.L1で示した計算条件と同じであるが,観     a o b        c       測点における騒音レベルは次のように計算する。いま2.

      一一一「<トー一         ,  ∨ 巨SL

 一 Ob,ervati。。 t         2π・・4 ÷働

P      上式をフーリェ変換すると

甦口 の子㌔:贈鷲を表わすとo。

     poin

         図一3蹴囲   z(∫}=1γ曇∫)・・pF2πil∫1)  051

 3・L5・予測計算の手順       更に2Uりを逆フーリェ変摸して,観測点における音の強

① 昂∫,Q,1ζA1,・42, A3, C1, C呂C3,μを入   さの時間変動を求め,モれを騒音レペルに換算する。

力する。      3.2.2. 乗用車換算台数の時間変化率

②Q≦ユODOVRII・であれば指数乱数, Q>1000VP.H. 式00のたたみ込み積分はエ( )が連続関数の場合に成 であればアーラン型乱数により車頭距離間隔を決める。   立する。エωは図一1の0点における乗用車換算台数の時

③初めから20台目の車輌の位置を原点(図一4の01)と 間変化率である。しかし実際にはπ( )は,まず図一51a)

し・原点からの各車輔の位置ん(以後,絶対位置と仮称   に示すようにサンプリング時間JTの間に車輌が0点 する)を決める。そして,この原点から車線に直角な方   を通過する台数と車種を測定して,然かる後にこれを同 向に最初の観測点をとる〔図司のPl)。         図(b)のように考えて算出する。つまり,エ川は△丁毎に        求めるために,△Tの範囲に存在する全ての車輔が0点  _A  巨一一一一ん      に集中して発生すると考えていることになる。

       r_8  弔・      HL  LP  PL

       l s尺戸   (・・Adual time 十  

  (押1−1)研∠∫7       1  ・     ・        l     I

:1、_対位∴ ::H㍗「博・li…

繍製㌫総:ll㌻脚抽 i/トド上」」是

いて,観測点より車線に下した垂線の交点{図一4のOm)       τ       Tim凸 を原点とする座標(図一4の51ぞf,SL∫:以後,相対位置と

仮称する)を決める・       図一5謬漂顯轟霊悟璃芦

⑥相対位置を求めた車輌に・ついて、絶対位置において     貨物車顯,Pは乗用重類)

求めた車種及びパワーレペルを対応させる。

⑦計算範囲内に存在する全ての車輔から観測点に伝搬  3.2ほ.予測計算の手順

する騒音レベルを求める。       ①交通条件,道路条件及び観測点の位置は3」と同じ

(6)

4s

である。       これから騒音レペルの瞬時値をN個得る。

②乗用車換算台数の時間変化率エωを3.2.2に示した ④この瞬時値からL漸L問などの統計量を求める。

要領で求め,これを高速フーリェ変換する。ただし,サ   3.3.騒音レベルの予測計算波形

ンプリング時間間隔は△王データ長はN・△τである。   線形モデルとモンテカルロ法を利用したシミュレー

③式個から周波数領域における観測点の音の強さを求 ションによって予測計鄭した騒音レペルの波形を図一6 めた後に,これをフーリェ逆変換して時間領域で表わす。  に示す。なお,この時の計算条件を表一1に示す。

::∫=6°m・《内く〜・ :1−

   30    6血    90    120    150    180      30    60     90    120    】50    180

        Time〔sed      Time(seζ)

(、)H,adw・y f・11・w・,・p・・飢ti・1 di・t・ib・ti。・     (b}H・a恥y f・11…写E・!・・g di・t百b・ti・・

図一6 騒音の予測波形

表一1 計算条件

lS1・L・2.・31・・,・2,C31・TINII;=昔㌫

÷閣一L・612把A−3螂ll21烹6

 3.4.各種要因の変化と予測精度       以上のことを考慮して,次に示す各租の要因の組合わ  線形モデルはシミュレーションモデルに比ぺて,次の   せについて計算して,予測精度の検討を行った。

ような近似を行っている。       ①車頭距離間隔の確率分布

①車輔の発生時間がシミュレーションモデルでは図 ②平均車頭距離間隔:5(斑)

−5(a}であったものが,線形モデルでは同図固のように近   周知のように交通量Q鼎IIと平均速度フkm/hから 似することに起因する誤差が考えられる。以後,これを   5=1000WQ

「車輔位置の近似に起因する誤差」とよぷ。    ③車種混入率:A1, A2, A3

②車輔のパワーレペルを算出する時,各車線の平均速 ④荷重関数の減衰形状の指標:P

度を用いるので、パワーレペルに差が生じる要因は車種    音源から発生した音が幾何学的な減衰をして観測点に

だけとなワ,同一車線の同一車種はパワーレベルが全て   伝搬する場合には,式{8)からも明らかなように荷重関数

等しいことになる。しかし,シミュレーションモデルで   の値は車輔の平均速度フと車線の中央線から観測点ま

は,パワーレペルの変動を車種別に考慮できる.以後,   での距離〜によって変化する。しかし,P=γ〃が同じ値

これを「パワーレペルの変動に起因する誤差」とよぶ。   を示す荷重関数の時間的な減衰形状は同じである。

(7)

⑤パワーレペルの変動:Cヱ1C2,C3     れる。このことは荷重関数の時間的な減衰形状が同一な

⑥サンプリング時間間隔二△T(sec)     らば,△τが短し}ほど車輔位置が適確に把握できるので  3.4.1.騒音レベルの瞬時値の予測精度         誤差は減少し,また減衰形状が急峻ならば車輔位置の少  予測精度の指標としては,シミュレーションモデルで   しのずれでも誤差は大きいという直感的事実に一致す 予測計算した騒音レベルの瞬時1直と線形モデルのそれと   る。なお,前述のように、観測点が音源に近いほど,あ の差LdB(A}を考え,その平均値L及び標準偏差σLを   るいは車韓の平均速度が大きいほどPの値は大きい。ま 用いた。その結果,次のことが認められた。        た,五が負であるので,車輔位置の近似に起因する誤差  図一7,8は単一車種でパワーレベルの変動がない場合   によって線形モデルの予測計算値はシミュレーションモ の結果であり,車輌位置の近似に起因する誤差を表わす。   デルのそれよりやや大きい傾向にあることが認められる。

図中平均車頭距離間隔Sが60,100,800mの場合には車    図一9は単一車種でパワーレベルの変動がない場合に 頭距離間隔は指数分布に従い,同じく30,40mの場合に   アーラン分布の位相μを2,6,10と変化させて得た結 は位相り=6のアーラン分布に従う。この結果から,Sが   果である。これからアーラン分布の位相の差違は予測精 小さいほどσLは小さい傾向があるものの,3が異なって   度に殆んど影響しないことが認められる。

:㌫㌶蕊:㌫ぽ㌶::§,ξ:;。m:iLζ:;。m

      P=l     P=6      1… 1   ,

….1「一呼葛1一 図一9鰐鵠精匡・=c 

    ]   3   5    1   3   5

      ∠】コ[(sec)       ∠日]「(S巴C}

       (a)       (b)       言   3

       這 ワ        包  一   固一7 運頭間隔と予測精度      ざ 1      (ノ11=/12=0, C1二=C2=ご

     C3=0)       = 0        ≦        零一1

完 3 這 2

巳 言  旦

5=3°m @I5=1°°m   ζ 1   3    5    1   3    5

。3・3 }  ・        〔・)   (b)

●6 01   「        ・       4T(Sc司      」T(s㏄)

…−1[三二    i。

   .5 1   2   3      5    .5 1   2   3      5      零  一1

      JT(sec)       」丁(sec)         L」

       エ    ヨ    エ    コ    ヨ    ヨ

       (・)   〔・・     」㍗〕  」㍗)

:::;1;i;;  豆,1ζ:;伽 1;:;。m 陪

      国L_旦L二

図一8 荷量蘭数の減衰形状と予測精度

   (≠11ニ」42=0, C1= C2二      図一10 耳匡檀;昆合と予i則精度

    C3=0)       (C1=C2=C3=0)

(8)

 図一10は混合車額でパワーレペルの変動がない場合の   dB(A)と報告されている;°)これらの報告をもとにして,

結:果である。図中S=100mの場合には車頭距離間隔は   本研究ではパワーレベルの標準偏差σσが1.4,2.8,42 指数分布に従い,同じく30mの場合にはγ=6のアーラ  dB{A)の場合について予測精度の検討を行った。表一2に

ン分布に従う。これから,車種混入率の変化に伴う誤差   示すようにσ。=1.4dB{A)は車輔速度のばらっきだけ の増大は極めて小さいことが認められる。        に起因するパワーレベルの変動を示し,一方,σ。=4.

      2dB(A)は恥及びσPともに最大であり,現在,現実に考

完 ⌒  3

這 2 3 鴫  1

b

= ≦ 1

零 1こl o

S=30m 〔コ{dBIA)) 0 4、2

0 2、8

0 1A

8 。 9  。

  o    D      o o

  ●  ■     ・

   0 2 2 △   2

5=100m        えられる最大の変動に相当する。これから,パワーレペ        ルの変動の分散C3の値によってσLは変化することが

゜ o °  °    認められる。すなわち,C3の値が大きくなるほど砒の

 ●  ●  ●      ●

°_〕。   値は大きくなり,σLを精度の尺度にとれば予測精度は低

゜  。  。    下するといえる。一方,車輔位置の近似に起因する誤差     . …        とパワーレペルの変動に起因する誤差の程度を比較する θ 白 曾  泊    と,・Pの値が小さい図一11a), b)の場合にはパワーレペ 1 2 3  5  1 2 3  5    ルの変動が,一方,Pの値が大きい同図C)の場合には車

  」コ[{5ec)       ∠「7「(sec)

      (ヨ)P=.3      輔位置の近似が予測精度に大きな影響を及ぼす要因であ

一  3 吉

三 2 3 、  1

<  1 冨

k 宮  o

5=100m

O  o  O      o

●   ■   ・      ● o      ●

o  O  o     o

■  ●  o     .

2−2−一

二こ  3

≦.

酋  2 3

一  ユ

S=30m        ることが認められる。また,パワーレベルの変動の分散

. : :  :    C3が大きくなるほど,工は正の方向に大きくなるので,

2 : 1  1    パワーレペルの変動に起因する誤差によって線形モデル        。    の計算値はシミュレーションモデルより小さくでること

2 ° °       を示している。

2− G一豊 苛

      衷一2 パワーレベル変動の内駅

1  2  3     5     1  2  3     5 ∠}T(5ec)      』丁・{sec)      σo        l       σγ       1       σ戸

2 ^  1 昌 )  o

這 1

(b)P=1       1

5=30m

O  o  o     o     ■       ●

    

  。 2   2

:△

   ロ   O       o  ●   ・

2−2 豊  告

S.10。m 。   L4・B・A− 7跡 1 0・B・A・

。・ Q ・   2.8 1 7 12・6

゜。品 ●     白 @   「=「「 3,3

2 △

  o o      負 3 0       <        む       シ

……㌫「一   豊2

       多     ざ1

P=1

S=100m    o

     123  5  ]23  5

       」ア(5ec)         」7■〔艶C)       ⌒

      (⇔P=6       §1

       豊o     図一11パワ_.ペルの変動と予酬度    「山

        {/11=〆12=二〇)      L4   2.8   4.2   1.4   2.8   4、2        C1(dB{A))       C1{dB(A))

 図一11は単一車種でパワーレペルを変動きせた場合の

結果である。パワーレペルは3.].3.で述べたように正規      図一12大型車類のパワーレペルの変動と予測

分布に齢その分散は蜘・よって与えられる.大型   警塁二i3コ2=°L

トラックの車輻速度の標準偏差σvは自由走行において

も7〜13km/hの範囲にあると報告されているし1日ま    図一12は大型車類,小型貨物車類,乗用車類のうちでい

た,速度に無関係なパワーレペルの変動σρも,高騒音車   ずれの車種のパワーレペルの変動が予測精度σLに影響

で3.27dBIA〕,中騒音車で3.24 dB(A),低騒音車で255  を及ぽすかをみるために,表一2で示したσ。の値で(C1,

(9)

銘Cコ)に関する27通ワの組合せを考えて計算した結果       1

       8 0 0 を示したものである。この結果から,大型車類のパワー       o         。一・一 レベルの変動の標準偏差C1に比例して予測精度は低下      一1       壇豊

レ小型貨物車類並びに翻輔のそれ【ま予測糎噸  =2

      く  ヨ

       5=100m 著な影響を示さないので・まず,大型車類のパワーレベ     皇_4       ° ルの算定精度を向上させるべきである。       b       ヂ

としては,中央値L5。,80%レンジ上端値L口,同下端値      ㎡丁{s杜} 間L5θ ゴτ〔s㏄)

Lgo,等価騒音レペル。L岬を考えた。その結果,次のこと

      P=6:S=30m     Pニニ6:∫:=IOOm

が認めらオ⊥た。      ・         3

      2       1

  o  −1

_ −2 言 一 一3 自

5 4

o

      5=100m・    ・

      ●       (  0       へ          卿一星「品 曇    蓋       §3

∫・      o哩酎卑蓋  ㌃       2       1

      .     .51 2  3    5       0

   o

 O         O o

 ●   ・      ・

   ロ ● 虚 轟   雪

心   轟

P=115=30m

  O  o      o o

.  ●  ■     .

_●_●_______o_

 轟   轟       凸

    O     o   o  ・

 o      己o   ●      ム   ⇔         ●  ・      ・

P=1:5=100m

 口

    o     o  ●  o  ・   ・         ●

−P一晋一2−一一→一

 一一」占      _

=…。鞠芸・古  1撫・5・b・・㍑L・5

  」7 (s[忠)

     (n}L50     −1

−1鋼  ・−1[竺   一1

三 5=、100m □ ・5123 5   三一1

….1亭ロー‖晋  竺)   …,

 _2 s=30m   °      o    .51 2 3   5

P=615=30m

㍗一書  一…ユ

゜ 竃

P=6:5=10Dm

   o 凸♂:  ・

一一P−      一τ5 . 』.一

△  o

      知

4T(Sed      』Tfs〔忠)      』丁(5㏄〕

(d〕L90

露二巨ミ輌1

1:!3  5  123  5

      (dL卯

    図一13 荷重閲敷の減蓑形状と予測精度

       (A1=メ42=o,       2        C1=C2ニC3=0)      1        ロ ロ        9        曽  図一13は車輔位置の近似に起因する誤差を表わす。各      i52 統計量とも△T=3sec以下ではUは殆んど±ldB(A}       1 以下であり,極めて予測精度がよい。      0  図一14は車輔位置の近似並びにパワーレペルの変動に

P=6:5=30m

   O      o o  o

●   ■

P=6;5=100m    o o  O         o

P= 垂R°m[P=1:S=1D°・。

°  °L:。・

・  ■  ・      ●       ●

       ロ 2−−9−『旦   宜一   ロー8一ロ    2一

r一呈_: 二L二_;i 皇

      」      1  2  3    5    1  2  3    5

起因する詫を齢す諮統計量の中でL、。の轍力・最    」丁圃・蝋..跳㏄)

も悪いが,パワーレベルの変動が最大であるα「ニ4.2

のときでも約3dB(A)程度シミュレーションモデルの       図一14パワーレベルの変動と予測精度  .       (A1=ノ12=o)

ほっが大きいだけであり精度は比較的よいといえる。

(10)

       、L  に把握されていれば,かなりの搬で騒音を予測できる

…:{…  司L・・ i 1竺菱㌶:苔曇曇曇㌫㌫㌶

晶爵1L⊇二瓢一一日本音一一一

  1.4 2.8 4.2 L4 2.8 42  川シミ・レー治ン端研究舗:シミュレーシ・ン技荷川・

      コロナ社,1975,

    C1(dB(A〕)  C1(dB{A})  5〕河上省吾,晋臨次郎.彌弘,醜健司,夜悶の躍麟号

   {a)S=30m      (b}5=100m         制卸による騒音防止効果について,交通工学Vol.13, No.4、 PP.

      3〜10,1978.

肥5 鋳L㌃∵{晋竪『丁  ・随辺酬石村融輌醐道路区間における道醐

    」τ=3sec)       騒音の予測,九州工業大学研究報告(工学)第38号, pp.11〜18,

      1979.

   、一      。       7)吉村功・石井春・大岡崇:測定値の統計的処理,電気学会,

      ]971.

;」≡=曇・ 2㌶㌶㌫と霊甦還㌶鑑

2L伝 @畦』 目 ∴㌶遮還繊計轍関柵究_高、

 図一15はいすれの車種のハワーレベルの変動が予測精

度に影響を及ぽすかを表わす。各統計量ともに大型車類   8)J,S, BendaいAG, Piersol:Random Da伍Ana[}唱i5 and のパワーレベルの変動の騨偏差に比伊1して予測鞭は  M・・・…m・・tP・…d・・e・, J・h・Wil・y&S°…1・…1971・

低下し,その醒臨L・・L,。ム。噸・大きい。9 ヌ螺齢麓霊翼姦隠モ㌫

       39,ユ{}68,

 4・まとめ       10)渡辺好章;野田純一、姫野有三.宮山佳彦.ト部泰正1自動車        走行時における騒音のパワーレペル,日本音唇学会誌32巻3号,

 本研究では1.で述べた2つの要件を満足する騒音予    pp,156〜160,1976、

測計算モデルを提案し,更にはこのモデルによる予測計   1D交通工学研究会掻:交通工学ハンドブック,技報堂,1973.

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