手書き漢字における
周辺ストロークの安定性
(昭和56年5月30日 原稿受付)
情報工学教室石川聖二 安川情報システム㈱春田輝子 シャープ・システム・プ・ダクト㈱井上尚子
Stability of Peripheral StrOkes in a Handwritten Chinese Character
by Seiji ISHIKAWA Teruko HARUTA Naoko INOUE
SYNOPSIS
This paper describes an experiment to investigate the stability of peripheral strokes in a handwritten Chinese character. Recognition of a handwritten Chinese character is yet an unsolv−
ed problem, since it has complicated form as well as many variations. It is usually difficult to get
the exact inside struCture of the character by picture processing, while it is easier to extractsome features from the peripheral part of it. It is also reported that man gets a useful piece of
information from the peripheral part of a Chinese character when he recognizes it. A peripheralstroke proposed in this paper is a stroke(or part of it)in a Chinese character, and its end point
is located on a vertex of the smallest convex polygon containing the character.Aperipheral stroke extraction system is developed which extracts the locations and direc−
tions of peripheral strokes in an input character. One thousand handwritten Chinese characters
(fifty。at・g・・i・・ea・h with tw・nty・h・・a・ters)・・e analy・ed by th・・y・t・m・Th・「・・ult・f th・
experiment supports the stability of the peripheral strokes of each category. It still remains to be studied how to express the features under the condition that the expression is not influenced from transformation caused by handwriting.
る方法4},また,漢字を部分パターンに分解する方法5国な 『1.序 論 どが従来研究されてきたが,いずれの方法も満足な結果 パタ_ン認識の一分野である文字認識の研究は,近年 を与えていない。文字読取り装置から入力された画像か 急速な発展を遂げ,印刷文字だけでなく,手書き文字の ら文字線を抽出する場合・漢字の複雑さの為に・その画 認識も可能になっているが,手書き漢字については,文 質が十分良くなければ・文字の中心部では文字線の正確 字自体の複雑さ,変形,及び字種の多さの為に,未だ大 な抽出が困難であることが多い。従ってその点が・正確 分類の方法も確立していない。手書き漢字の大分類に関し な文字線の構造が与えられることを前提とする・従来の ては,ストロークの交差点及び端点を抽出する方法D,漢 方法に合わない。一方・我々が漢字を認識する場合・有 字パターンを多値画像に変換して解析する方法2),文字線 益な情報を漢字の周辺部の形状から得ているという報 の局所形状をコード化し,それを統合して特徴とする方 告7)がある。これらの点を考慮すれば・漢字パターンの中 法3),画面上の各点での文字のストローク密度分布を求め 心部の情報は捨て・周辺部の形状のみに着目して その
特徴を使って大分類を行なう方が効果的であろう。この る為,100字種2000文字の手書き漢字データを収集し注),
考え方は,印刷漢字の大分類では採られている8}。 各データに対する安定な周辺ストロークを求める。
本論文では,漢字の周辺に始点を持つストロークに注 2.4.2.データの収集条件
目し・その位置と方向を抽出して手書き漢字の大分類の 手書き漢字データの内容,及び収集条件は次の通りで 為の特徴とすることを提案し,その安定性を実験的に検 ある。
討する。 使用文字……教育漢字より任意に選んだ100字種。
筆記具………細字のサインペン。
2.周辺ストローク
筆記制限……文字枠(18mm×18 mm)内にていね 2.1.はじめに いな楷書体で。
手書き漢字は,書き手の数だけの変形があり,字種も 対象…………本学の学生20名。
多い。従って,変形の影響が少なく,字種ごとに安定性 2.4.3.データの解析
のある特徴を選ぶことが望ましい。本章では,そのよう 総てのデータについて,凸包点に印をつける。次に,
な特徴の候補として,漢字パターンの周辺に始点を持っ 同一カテゴリーの20サンプルのうちで,19〜20サンプル ストロークの位置と方向を提案し,その安定性を裏付け (95%以上)に現われる凸包点(安定凸包点)と,それを端 る予備実験について述べる。 点とするストロークの方向を求める。ただし,ストロー 2・2・用語の定義 クの方向とは,その凸包点の近傍における方向を表わす 本論文で用いる主な用語の定義を与える。 ものとする。図一1は,「査」の解析例である。本予備実 ストローク…………漢字を構成する,一筆で書かれ 験の解析は,手作業で行なった。
る線。
端点………ストロークの始点及び終点。ま A
l灘織1プk∴撒
凸_璽諜1灘,且D:;:G 2°
(凸包)上の端点。
図一1 安定な周辺ストローク 周辺ストローク……凸包点を始点とするストローク
またはその部分。 2.4.4.結果と考察
カテゴリー…………書き手の異なる同一字種の集 100字種(各20サンプル)について,安定な周辺スト 合。 ロークを求めた。そのストロークの数で100字種を分類 2・3・周辺ストローク した結果を表一1に示す。
本論文では・手書き漢字の大分類の為の特徴として・ 本予備実験から,次の点が予想される。
周辺ストロークの位置と方向の安定性について考察す (i)同一カテゴリーであれば,字全体がかなり変形 る。周辺ストロークの特色は・正確な構造の把握し難い していても安定凸包点が現われる。
手書き漢字の中心部の情報を捨て・漢字の周辺の形状に (ii)、同一カテゴリーの安定凸包点の文字枠上の位置 着目している点にある。周辺ストロークの安定性は・次 は,ほとんど変化しない。また,それを端点と 節の予備実験によって裏付けられる。 するストロークの方向についても同様である。
2・4・予備実験 注)本データの収集は,昭和54年度本学情報工学科卒論生小林_巳,
2.4.1. 目的及び方法 本田和宏の両君による。
手書き漢字における周辺ストロークの安定性を検討す
表一1 安定な周辺ストローク数による100字種の分類
PS注)数 4 5 6 7 8 9
10 計
平均 標準偏差漢字数 8
19
3019 18
5 1100
6.39 1.37注)周辺ストローク
次章以降では,このような安定性の予想される周辺ス とを求め,最後にその特徴をコード化して出力する。
トロークの抽出システムを構成し,新たなデータを収集 して,その安定性及び問題点について検討する。
3.周辺ストローク抽出システム 3.1. はじめに
本章では,周辺ストローク抽出の為のハードウェア構 成及びアルゴリズム,さらに,抽出される周辺ストロー
クの位置及び方向の表現について述べる。
3.2.ハードウェアの構成
本システムのハードウェア構成を図一2に示す。入力 は,スタイラスを用いて,タブレット上に漢字を書くこ とによって行なう。そのパターンは,直接グラフィック・
ディスプレイ・ターミナル上に出力される。
図一3 特徴抽出の流れ
3.3.1.端点の抽出
前章の定義のように,端点には へ
(i)、ストロー吻の始点と終点,
(ii),連続する2端点間のストローク(の部分)上で,
♀㍑;ID2P㍑bl。, D・t P・i・te「Line P「inte「 その2端点を結ぶ直線との罐が最大・かつそ ・ の距離がある閾値を越える点,
図一2周辺スト゜一ク抽禁欝構成 の2種類がある・後者は スト・一ク上の角(カ・ど)や・
曲率の大きい点を考慮している。
入力データは計算機で処理され,その結果は,グラフィッ タブレットから入力される手書き漢字は,ストローク ク・ディスプレイ・ターミナル,ドット・プリンタ,及 順に,1ストロークが1ブロックとなって座標で表わさ び,ライン・プリンタに出力される。なお,グラフィッ れている。各座標には,スタイラスの動作状態によって ク.ディスプレイ・ターミナルには,処理の途中経過も 決められたヘッダ・キャラクタが付いており,ペンが押 表示される。 された時の最初の座標値に付加されるのは・GSキャラ
3.3.特徴抽出アルゴリズム クタ(値は29)である。従って,(i)の端点は,ヘッダ・
本アルゴリズムの概要を図一3に示す。タブレットから キャラクタが29の座標を捜すことによって,容易に抽出 入力された手書き漢字に対し,先ず,各ストロークの端 できる。
点を抽出し,次に,その内から凸包点を求める。この凸 一方・(ii}の端点は・入力漢字C白(ん=1・2・…)を構成 包点の位置と,それを始点とする周辺ストロークの方向 するストロークをS丘,z(S と略記,1=1,2,…,η角),2端点
の組(Pゴ・P」)の集合をL・また・S4の始点及び終点を クの部分は除去できない。これらの部分を除去するには,
それぞれPzs, P θとすれば,以下のアルゴリズムから求 固有の方法を用いなければならないが,本論文では扱わ
められる。ただし,P 8, Pzε(1=1,2,…,72為)は既知と ない。
する。
1°1ニ1.
プエじへ
6・4>δ1ならばRを端点とし,(P,R),(Q,R) (a) (㌧、
ノ シ
上記のステップ6°で,δ1は距離に関する閾値を表わ (c)
す。端点抽出の例を図一4に示す。
図一5 不要なストロークの部分
1 2 3 4 3.3.3.凸包点の抽出
前項までに,入力された漢字の総ての端点を抽出した。
凸包点は,これらの端点から求めることができる。任意 の2端点を直線で結んだ時,他の総ての端点がその直線 の一方の側にあれば,初めの2端点は凸包点である。実 図一4 端点の抽出 際は,抽出の効率を上げる為に,与えられた端点のうち,
X座標が最小の端点でッ座標が最大のものを初めに求め 3・3・2・不要なストロークの部分の除去 れば,これは凸包点であるから,他の一端点を任意に取 手書き漢字には,図一5(a)の破線で囲んだ部分のよう り,上記の原理を適用する。
に,本来の文字線には不要なストロークの部分がある。 今,入力漢字C々の端点Pゐ,ξ(Rと略記,i=1,2,…,
これを除く為に,以下の条件を与える。 晦)の集合を7 ω,また,T=W=Tゆ, H={φ}と定 (i)ストローク上で,3つの端点P,Q, Rが図一5 義すれば,凸包点の抽出は以下のアルゴリズムに従う。
(b)に示す位置にある場合・δ・を適当な閾値とし 1° Eετ(・) ( ;1,2,…,〃2々)のうち,κ座標最 て 小の端点でy座標最大の端点P、を捜し,P。=
旦くδ、 P・とおく・
PQ 2° W=W−{Pc}, 7 = レ陥、εr=・H+ {Pc}と ならばQRを除く。 する。
(ii)P, Q, Rのy座標をそれぞれy,,γQ, y、とす 3°τからP」を取り出す。τ={φ}ならば終了。
るとき, 4°総てのP ε7 (°)@キc・∫)が・直線P・P」の一方の 側にあれば,P。=P」として2°へ。
y・<y・かつy・<y・ 5・3・へ。
ならばQRを除く。 結局,凸包点の集合がHとして得られる。「下」㌃対する なお,以上の条件では,図一5(c)の破線で囲んだストロー 凸包点抽出の手続きを,図一6に示す。
位置のコード化
゜3・°雫く蕊㌫1三;㌫:≧
1 2 3 適な仰の値を選ばねばならないが,凸包点の位置の分布 を考慮すれば,η=3位が適当と思われる(図一8(a)参照)。
図一6凸包点の抽出
3 4 凸包点の抽出では,次の点が問題である。即ち,書き 2 手によるストロークのずれの為に,本来1個の凸包点と
(a) (b)
なるべき所が,ストロークの飛び出しや空きによって,
1または2個の凸包点として抽出される場合である(図一7
図一8 周辺ストロークの位置と
参照)。この場合,本来ならば2つのストロークの交点, 方向のコード化 あるいはストロークを延長して互いに交わる点を解析的
に求めるべきであるが,ここでは,2凸包点間の距離が 上記の方法による位置のコード化の為には,漢字パ ある閾値δ、より小さい場合に,その一方の点のみを選 ターンをあらかじめ正規化しておく必要がある。そこで,
んで凸包点としている。 114ポイント×114ポイントの枠(BAN1)内(タブレット 上で約3cm×3cmの枠に対応)に書かれた漢字を囲
1
2 38 4
7 6 5
図一7 ストロークの飛び出しや
空きによる凸包点の異常
む最小の長方形を,100×100の枠(BAN2)に伸縮する
(図一9参照)。ただし,長方形の各辺は,枠の各辺に平行 に取るものとする。
114
ymaxymin
ノ
y y
100〆 3・3・4・特徴のコード化 O∬mi. ∫m。、114 0・
周辺ストロークの位置と方向を表現する為に,コード
化を行なう。コード化にあたっては,主に 図一9 漢字パターンの正規化 (i)変換が容易であること,
(ii)記述が簡明であること, BAN1上の漢字パターンを囲む最小の長方形を,その左 (iii)手書きによる変形を吸収できること, 下スミから反時計回りにABCDとし, A及びCの座標 の3点に留意する。特に,㈹の実現法としては,周辺ス をそれぞれA(κml,, yml,), C(Xm、., ym、。)とおく時,
トロークの位置及び方向のそれぞれに対して,ある種の BAN1上の点P(κ,夕)が,上記の正規化によって, BAN2 許容範囲を与えることが考えられる。そこで,以下のよ 上の点P (κ ,y )に変換されるとすれば,その関係は
うな方法を用いる。 次式で与えられる。
P (エ ,y)
ノ
100
筆記具………特に指定しない。
,_100(κ一κmln) 筆記制限……3cm×3cmの文字枠内にていねい
{1:1鷲) 対象_織び学生計24名
方向のコード化 本研究は,手書き漢字のオフライン認識を意図してい 方向は,360°を分割した8通りの方向で表現する(図 るので,データは本来,テレビカメラなどを用いて入カ ー8(b)参照)。方向を表わす番号は,ストローク数の多い するべきであるが,周辺ストロークの有効性を検討する と思われる順に与えてある。 のが本実験の目的であるから,二値化,細線化などの前 以上で,周辺ストロークのコード化が定義された。1 処理を省略する為に,便宜的にタブレットから漢字デー つの周辺ストロークの位置及び方向のコードを,それぞ タを入力する。また,データの入力は,漢字を特定の用 れ4∫とすれば・その特徴は(4力で表わされる。図一10 紙に書いてもらい,それをタブレット上に置いて,実験 (a)に特徴記述の例を示す。なお,同図(b)のように,1凸 者がスタイラスでトレースするという方法を採っている。
包点から2つのストロークが出ている場合・方向コード その理由は,データ入力の時間を短縮する為である。ト は,それぞれの方向コードを並べた2桁の数で表わす。 レースする場合,わずかにストロークが湾曲することが あるが,データとのずれはわずかで,周辺ストロークへ A の影響は無視できる。
A(2・2) G B(4,8)
C(5,5) 4.3.閾値の設定及びコード化の為の分割
D(6・7) 前章で定義した閾値を,実験的に以下の値に設定する。
E (7,6)
C F(8,1) G(3,28) δ1=10……ストローク上の端点抽出の為の距離iの D 閾値。E
(a) (b) δ2=0.2・・…ストローク上の不要な部分の除去の為
図一10特徴の表現 の比の閾値。
δ3=2……2凸包点を1凸包点で代表する為の距離 の閾値。
4.実験
ただし,δ1及びδ3の単位はポイント(3.8ポイントで1F B
4.1. 目的及び方法 mm)である。
本実験では・手書き漢字データに対し,各カテゴリー 次に,周辺ストロークのコード化の為の分割の区分 ごとに周辺ストロークを抽出し・その安定性について考 を設定する為に,前述の収集データの内,20人×50字 察する。初めに・手書き漢字のデータを集める。次に, =1000字のデータを使って,周辺ストロークの位置と 前章で述べたハードウェア・システム,及び,周辺スト 方向の分布を求める。100×100のマトリクス上に伸縮さ ローク抽出アルゴリズムを用いて,入力される漢字の凸 れた漢字パターンの周囲に,上下左右それぞれ30の幅の 包点を求め,その位置,及びその点を始点とするストロー 領域を取り,各部分に含まれる漢字の凸包点のκ軸また クの方向をコード化する。このコードを,同一カテゴリー はy軸方向の分布,及び,その凸包点を端点とするスト の総ての漢字について求め,そのヒストグラムを出力す ロークの,κ軸の正方向に対する角度の分布を求める。
る。 角度は,タブレット上での筆記者の書く速度に起因する,
ストローク上のサンプル点のバラツキを考慮して,凸包 4.2.手書き漢字データの入力 点と,それに続くストローク上で,凸包点から10ポイン 手書き漢字データの内容及び収集条件は以下の通りで ト以上の距離にあって,最も近い点を結んだ線分の傾き ある。 として,正規化前のパターンから求める。
使用文字……教育漢字より任意に選んだ100字種。 各分布の谷の部分を境界とすることによって,位置及
び方向についてそれぞれ2通りの分割法を採り(図一11 95%以上の漢字に含まれる同一の周辺ストロークを,
参照),その4通りの組合せについて,それぞれコード化 安定な周辺ストロークとすれば・ほぼ総ての手書き漢字 を行なう。なお本論文では,位置・方向ともに,図一11の が,3〜6個の安定な周辺ストロークを持つことが・表 実線で表わした分割の場合について,結果を示す。 −3からわかる。しかしながら・この値は・当初の予備実 験の結果(表一1参照)より小さい。これには,次のよう
U 2ぎ (i)スト・一クの飛び出しや空きの為に・角の点が 65 170° w 抽出されても,周辺ストロークの方向が一定し
35 (5°) 35ぴ ない。
(2・)2・ぎ ト (ii)スト。一クの長さの変化の為}、,端点が凸包点
図一12の「招」に,(i)の例を見ることができる。凸包点 図一11位置と方向の分割 Aは,20データの総てに検出されるが,Aを端点とする 周辺ストロークの方向は,上向きが12例,左向きが8例 4.4.結果と考察 である。従って,A点に周辺ストロークが検出されても,
手書き漢字データの解析は,収集したサンプルのうち, それは安定とは言えない。この点を改善するには,角に 50カテゴリー20人分のデータについて行なわれた。表 存在する2本の周辺ストロークを,確実に抽出しなけれ 一2はカテゴリーごとに,一その内の100%及び95%以上の ばならないが,その為には,ストロークの飛び出した部 データに含まれる,同一の周辺ストローク数を求めた結 分の除去や,空きを生じているストロークの延長などの 果である。また,表一3は,そのストローク数ごとの漢字 方法を検討する必要があろう。
の頻度,及びその分布の統計量を表わしている。95%以 また,(ii)は,本来凸包点として抽出されるべき点(角を 上の場合の各カテゴリーの周辺ストロークの例を,図 除く)が,その点を端点とする,或はその近傍のストロー
−12に示す。
表一2 カテゴリーごとの安定な周辺ストローク数
カテ
ゴリ
練 肥 断 祭 破 畑 版 標 分 里
PS数 カテ
10095 ゴリ 3 4 残 4 5 死 4 6 詩 2 5 辞 3 5 従 3 4 舎 4 4 衆 4 5 十 5 5 処 3 4 招PS数 カテ
100 95 ゴリー2 5 賞 3 4 情 1 3 臣 3 6 素 4 5 晴 2 3 責 3 5 千 4 4 然 4 5 速 5 6 他
PS数 カテ
100 95 ゴリー
5 6 題 3 5 卒 2 2 単 5 6 虫 3 4 張 7 7 伝 4 4 停 1 2 点 4 4 東 7 7 働
PS数 カテ
10095 ゴリ 2 3 届 5 5 鳴 5 5 陛 6 6 牧 3 3 六 4 5 和 5 7 以 3 3 生 3 5 失 5 7 写カテ PS数
ゴリ 10095
届 3 3
鳴
2 3陛
2 3牧
3 4六
5 5和
5 6以
4 4生
3 5失
3 4写
3 4表一3 安定な周辺ストローク数による50字種の分類
PS数 1 2 3 4 5 6 7
計
平均 標準偏差漢字数
100
X5
20 72 17
W
11
P3
10 P6
17 24 50
T0
3.62 S.601.32 P.25
クの長さの変化によって・抽出されない場合を意味して 挙げる。同表から,「断」の周辺ストロークのうち,位置 いる。この問題を解決するには,周辺ストロークを抽出 についてはC,D, E, Fのストロークが,また,方向 する場合に,凸包点だけでなく,その内側の端点もある についてはA,C, Eのストローク,及びFの2つのス 範囲内で抽出する,という方法を取るべきであろう。 トロークが,特に安定であることがわかる。Aのストロー 以上の二点を今後検討することにより・安定な周辺ス クの位置及びDのストロークの方向についても,筆記者
トローク数を増やすことが可能である。 間の違いはわずかであり,それらのコードの違いは,コー ド化の為の分割の仕方の問題に帰着する。従って,「断」
B
口
A C の特徴としての周辺ストロークは,
A F E
D A:(1,2) C:(3,3) D:(3,8)
E:(5,7) F:(7,17)
と記述できる。ところが,他のカテゴリーの内には,安 定に抽出される周辺ストロークをコード化すると表現が 一意的でなくなる,という現象の見られるものがあった。
、\μ その主な原因は調辺スト゜一クの絶対位置の変位であ
り,これもまた,分割法の問題に帰着する。
本実験では,コード化の為に4通りの分割法を検討し たが,特に優れた分割法を見出すことはできなかった。
周辺ストロークの位置と方向を,領域の分割によって表 現する方法は,分割の境界近くに周辺ストロークがあれ 図一12安定な周辺ストロークの例 }輻そのコード化は必然的に不安定になるという欠点を 次に,特徴のコード化について述べる。表一4は図一12 持つ。対象が手書き漢字であれば,データの収集の際に の「断」の各周辺ストロークを,筆記者ごとにコード化 筆記制限を与えても,データにはしばしば変位の大きな
した表である。ただし,周辺ストロークは主要な6個を ストロークを持つものが混入するので,分離性の十分良
表一4 「断」の周辺ストロークの筆記者ごとのコード 筆記者 PS
(1,2) (1,2) (3,3) (3;8) (5,7) (7,17)
(1,2) (1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,1)
(1,4) (1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(8,2) (1,2) (3,3) (3,3) (5,7) (7,17)
(1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(8,2) (1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (1,2) (3,3) (4,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
(1,2) (1,2) (3,3) (3,3) (5,7) (7,17)
(1,2) (3,3) (3,8) (5,7) (7,17)
い分割を得ることは簡単ではないように思われる。従っ の国重幸丈君,宝官洋文君には,繁雑なデータの整理を て,分割による周辺ストロークの特徴の表現法は,さら して頂いた。紙面を借りてお礼を申し上げる次第である。
に検討を加える必要があろう。 なお,本論文は,昭和55年度九州工業大学情報工学科卒 業論文9い゜)による。
5.結 論
本論文では,手書き漢字大分類の為の特徴として,周辺 参考 文 献
ストロークの位置と方向を提案し,周辺ストローク抽出 1)Ogawa, H., Taniguchi, K.: Preprocessing for Chinese
システムを構成して・その酬を実験によって検討し 蒜e:;::霊㌶。11麗。》a麗賜゜;漂
た。その結果,大多数の手書き漢字が,3〜6個の安定 Ouly,1g78).
な周辺ストロークを持つことが示され,また,その抽出に 2)若原徹,内藤誠一郎,淀川英司: 手書き漢字大分類に関す
関して・(i)角の周辺スト・一クは・スト・一クの飛び出 3蕊察蕊霊瓢㌘監㌶認㌫,
しや空きの為に方向に安定性がない・(ii)ストロークの長 漢字特徴抽出法の一検討〃,電子通信学会技術研究報告, PRL さの変化の為に,抽出されない周辺ストロークがある, 78−75(1g78).
という問題のあることが判明した・これらの点は改善が 4蝶藷類1當竃≧講㌶㌶謡霊
可能であり・その結果・手書き漢字の安定な周辺ストロー 5)高橋邦夫:・漢字認識方式〃,電子通信学会技術研究報告,
ク数の増加が予想される。 PRL78−74(1g78).
一方,周辺ストロークの位置と方向のコード化につい 6)襲東善・木村文隆・吉村ミツ・三宅康二: ストローク構造解 析法による手書き漢字認識のための基礎実験 ,電子通信学会技 ては・本論文で提案した方法は簡便ではあるが・表現法 術研究報告,P肌79−109(1979).
としては十分ではないと思われる。従って,周辺ストロー 7)淀川英司,今田俊明: 漢字における部分と全体 ,電子通信学
クの特徴の表現法に関しては・さらに検討を加える必要 、欝麟跳7㌶7㌫真家森健一,・印刷
がある。また・周辺ストロークを特徴とする場合の・漢 漢字OCRのためのシミュレ_ション・システム〃,情報処理,
字の分類の良さに関する検討も,今後の課題である。 17,587−5g4(1g76).
本研究を進めるにあたっては,本学情報処理教育セン 9)井上尚子: 手書き漢字認識の研究 ・昭和55年度九州工業大学
情報工学科卒業論文(1981).
タ「のMELCOM COSMO 7001n・及びその周辺機器を 10)春田輝子:・手書き漢字認識の研究〃,昭和55年度九州工業大学 利用して,成果をあげることができた。また,本研究室 情報工学科卒業論文(1981).