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熊本電波高専情報工学科縄田俊則 熊本電波高専情報工学科小松一男

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(1)

九州工業大学研究報告(工学)No.61 1990年9月       39

三角フーリェ展開によるxニF(x)x形システムの形式的線形化

(平成2年5月29日 原稿受付)

電気工学科計算機工学教室高田  等

熊本電波高専情報工学科縄田俊則 熊本電波高専情報工学科小松一男

AFormal Linearization of the Nonlinear System expressed by X=、F(x)x with the Trigonometric Fourier Expansion

by Hitoshi TAKATA   Toshinori NAWATA   Kazuo KOMATSU

Abstmct

  In this paper we present a formal linearization method of the nonlinear system expressed by文

=F(x)xwith the trigonometric Fourier expansion on the state space. In this case we solve the problem in which the state variable arrives at zero at time →oo.

  Here we define linearizing function φ⑰)=[エ ェsin(π〃)エ ェcos(π〃)エ ェsin(2π〃)エ ェcos(2π/のエ…」τsin(」Vπ/4)エ ェcos(2Vπ/のエ]T. F(エ)is expanded by Fourier series so that the linear systemφ(エ)=Aφ(エ)is obtained. Thus the given nonlinear system ofエis transformed into the fo㎜al linear system ofφ.

  This linearization method has the feature that the linearized system does not contain constant term. Therefore the linearized system which is equivalent to the original system is stabler at steady state than the one which contains constant term.

  Numer輌cal example shows that the accuracy of the method presented here is better than the former method.

1・序論        で与えられた線形化問題にお、・て,三角関数による基底

 一般に,システムが非線形微分方程式で与えられた場   関数系を導入してフーリェ展開を行う形式的線形化法に 合の制御問題などは,その取り扱いが容易でない。他方, っいて考察した。ここで扱う問題は定常点が原点である システムが線形微分方程式の場合には,既存の線形制御   いわゆる原点到達問題である。ここでは,F(x)をフー 理論によりその取り扱いが容易である。よって,非線形   リェ展開するので,定数項のない斉次線形定係数微分方 微分方程式で与えられたシステムを原方程式と等価な線  程式φ=Aφが線形化システムとして得られる。これは,

形微分方程式で表現することができれば,線形制御理論   定数項のある線形微分方程式への変換に比べ多くの点で

などが適用できることになる。そこで,与えられた非線  優れている。例えば,与えられた非線形項全体をフー

形微分方程式を,原方程式と等価な線形微分方程式に変   リェ展開する参考文献[2]などの従来法と比べ,本手法

換する形式的線形化の計算機解法の開発が重要である。   は特に原点近傍での精度が向上し,広い範囲の時間τに

 本論文では,システムが非線形微分方程式文=F(x)x  っいての高精度な線形化がなされた。

(2)

40       高田 等・縄田俊則・小松一男

 2.形式的線形化法

       一(・i・膓・+膓・…膓・)・

 本研究ではシステムがスカラーの次の非線形微分方程

式が与えられたとする・        一(・i・争+膓・…膓・)(F(・)・・)

文(τ)=F(x( ))・x(の     (1

@(・=4/4 )) @一{←㎞争+鋼争)Fω}・

x(0)=xo∈[0,24]⊂1〜       全σ2γ_1(x)x      (6)

ここで淀常点は原点・一・とする・ただし・・∈Rを φヵ(・)一岳(・…膓・)

状態値,Rを実数値空間,および[0,24]を定義域と

する・なおシステムが多次元の場合への臓・よ直接的で  一(   夕π   夕π  . 夕πC°S7x−7X Sln一τX)・

ある。

ここで形式的線形化法の線形化関数である基底関数系  一(   γπ   夕π  . タフτc°sTx−7x sln 7−x)(F(・)・・)

φ(x)を次のように定める。

φω一ト。埠。r…   一{+争一争証争國・

     ・・i・撃xx…判丁     ゜侮(x)x     (7)

   一[φ。(。)φ、(。)φ、(。)…φ、。.、(。)φ、。(。)]・ (,)である・(5ト(7)式の各多(・)(・=°・1・2・ ・2N)を

これは{・,⊇,…,峰,_」舞}{・・峰r・虐1}で一・N次までフー

       リェ展開すれば,

とxの積から構成されたN次元関数系である。このと

きのφの次数をNとする.基底関数系を(,)式のよう1こ 坊(・)一耐鋤・i・テ・+碗…チ・

定義すると・・一・でφ(・)一・となり斉次線形常微分  +…』・一・si・÷・+偽・・c・・÷・

方程式は定常点で安定となる。この場合,逆変換φ『1は      Nπ      Nπ 簡単に次のように求まる。       +…+αγ2N−1 sinTx+αγ2Ncos−Z−x        ただし,

   x=[100…0]φ(x)      (3)

本論文では,(,)式のφ(。)を用い,(1)式の非線形シス 輪一☆ル(・)4・

;驚;嶽《撚‡麓1己述される線形シス 叫一一繊舳÷・血

   φ(x)=ノ1φ(x)      (4)     α夕2κ一一膓一∫2∫9γ(x)cos÷x4x       

(8)

         φ(x(0))=φ(x。)

       である。よって,

以下にこの方法を示す。      .

定繊[・,24⊂Rにおいて非線形項F(。)。のうち φ・(x)=色(x) x

:蕊=鷲二遼『;1撒 一(α・+{歩+一争

り・

@        +…+一、si・÷・+_・・÷・

  F(x)全σo(x)      (5)

φ≠)一昔←諏争)    + 』峰+ぴ卿『り゜x

(3)

        三角フーリエ展開による三=F(x)x形システムの形式的線形化      41 一α句。+㊨。,i。膓・+_・テ・  この鈴上式より(1)式のF(x)は

       F(x)=−1+x         (1カ

+…+一・x・i・字』・…÷・ である.

        .Nπ      Nπ     φの次数N(N=1〜5)をパラメータにして(1り式を

+ +砺・・一・xslnTx+砺2Nxc°sTx @解き,φから。への逆変換φ一・,つまり(・)式によって近

=[α。。α。、…α。2N−、α。2N]

  X

xsin(π〃)X XCOS(π〃)X

xsin(1Vπ〃)x xcos(2Vπ〃)x

似計算値父を得る。

 このときの線形化システムの係数(8)式の計算における g。(x)は次のとおりである。

  9。(x)=−1+x

  =[αmα。、…α。2N.1α。2N]φ(X)     (9)     .π γπ γπ

ゆえに,

φ(x)=

   文 岳(・・i・÷・)

岳(    2VπXCOSψX)

α00  ‥  α021V

●       ・

α21VO 吟 °  α21V21V

φ(x)

侮.・(・)一(・i・膓・+膓・…膓・)F(・)

   一(slnτ・+ア・…7・)(一・+・)

・〃(・)一(…膓・一膓・・i・膓・)F(・)

  一(   γπ    γπ   . γπCOSTx−7−XSIn7X)(一・+・)

 Fig 1に数値実験結果を示す。 Nは次数,文σ)は近 似値,x(∫)は(11)式を解析的に求めた値である。

すなわち       Fig.1によれば,次数旦が大きくなるにつれて,時間

   .      tが3.5(,ec)くらい㎡は真イ直に近づいているのがわか    φ(・)+φ(・)     ⑩る.そのあと,システムの値が。に近づくと,近似働・

ただし,      真値から離れてしまっている。システムがほぼ0に収束        した後は,各近似値とも,0付近で安定しているのがわ

A− P∴lll:11  _ω

      0.8 となり,求める線形微分方程式,すなわち⑩式が求まっ

た。よって,(1)式の解xは,得られた線形微分方程式

⑩式と,φからxへの逆変換(3)式により近似的に求まる。

以下xの近似解を叉と書くことにする。         0.4  次に,数値実験により,本手法の有効性を確かめる。

 3.数値実験

      0  非線形システムの例として次式を考える。

       −0.1

、、      叉(τ):N=2

文( )一一。(τ)+。・(の        0 2 4 6 8 10

   =(−1+x( ))x(τ)     (1D       t(・e・)

  x(°)=x・∈[°・2ε]⊂R      F、苦、T,。j。,t。。、。、。f。(、)。n・。(・).

ただし,Xo=0.8,ε=0.42

(4)

42       高田 等・縄田俊則・小松一男 かる。Fig.2にこのときの誤差の二乗値

       4.結 言

   ノ(の一∫ (・(・)噺)腋   本研究で{ま,非線形システムに対し淀蹴考慮し

を示す。これより次数Nが大きくなるにつれ,誤差が小  たフーリェ展開による線形化を行った。その結果,参考 さくなっていくのがわかる。特に1次から3次までにお  文献[2]のような補正を行うことなく,半無限時間領域 いて,その精度の向上が顕著である。      で高精度なものが得られた。次数Nの増加と共に近似値       は真値に近づいており,本手法の有効性が確かめられた。

  ノσ)      なお・早期時刻における原点近傍での本線形化近似誤        差は,線形化関数の直交性に依存されるものと思われる。

0.03       これに関する改良及び多次元システムへの拡張は今後に        残された研究課題である。

       ___一一一一一〜

・.・2   /〃ター       参考文献

      ,

      !,    」V=1

      1)高田: 非線形微分方程式に対し,線形独立な関数列の導

…1 @/・ 篶   ㌶よ㌢㈱分方程式への撲九州工業大学研究

      2  慧  2鷲⊇竃㌶籔==:

 0       3)洲之内: 数値計算 ,サイエンス社,1984

  0 2 4 6 8 10 4)高田,綱・・三角フーリェ展開}、よる、−F(。)。形シ

      ステムの形式的線形化 ,第8回計自学会九州支部講演論文        t(sec)

      集,13/14,1989

       Fig.2 Trajectories ofノ( ).

参照

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