熊本大学エ学部附属ものづくり創造融合エ学教育センター平成17年度年次報告害
バイオを用いた鋼床版表面部の結露凍結防止の検討
環境システムエ学科 山尾敏孝 1゜はじめに
冬季における鋼#床版橋の路面はコンクリート床版橋に 比べて結露が発生しやすく凍結が起こりやすい。また、路 面凍結時の凍結散布剤による腐食問題も報告されている。
従来の蓄熱剤とは全く異なるバイオ菌により発熱するリ ブを導入し、凍結を未然に防ぐことを目的とする。このバ イオ菌は環境負荷が小さく、空気撹拝による発酵で発熱す るもので、橋梁との組み合わせは前例がなく、実橋梁に適 応するための基礎的な研究として行うものである。まず、
箱型リブ付きの鋼床版桁を製作し、内部にバイオ菌を挿入 して冬季の温度変化が著しい条件の下におく暴露試験を 試みたものである。並行してFEMによる温度分布解析を
行い、熱源による熱移動のメカニズムを調べた。
2.実験杷塵と結果
基礎的な実験として図1に示すような鋼板400mm×
500mm×12mmに断面100mm×100mm、厚さ6mmの 正方断面の箱型を取り付けた模型を製作した。使用するバ イオ菌は、腐葉士に好気性微生物であるホウセンキンを含 んだもので、発酵することにより70℃近くにまで上昇し た例があることが分かっている。これをプラスチックケー スに入れ図1のような形で挿入する。
桐I定は温度センサーを用いて、図1に示すような鋼板の 上面、側面および内部で測定を行った。模型は大学の実験 棟横に置き、丸一昼夜の温度の変化状況について測定した。
図2は銅版模型を用いて、-昼夜での銅版、箱の側面お よび内部の温度変化を示したものである。曰中の温度は鋼 板上面が一番高いが、これは直射日光によるものと推測さ れる。しかしながら、夜から朝方にかけては箱内のバイオ 菌の温度が外気温に追随しており、まだ十分な保温効果で きていないと思われる。
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:測定点
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写真1鋼板付き箱型模型
図4は鋼床版2主桁模型の銅版部分に図1 のような形で(1)台形鋼管容器、(2)パイプ容器 を設置した模型の温度変化を示している。
測定点はそれぞれの容器内部のバイオの中と
、その上に位置する銅版の上面に取っている。
-日目バイオ菌の温度はどちらも0℃付近ま で低下している。そこで、二日目に人工的に 風を起こして触れさせると、菌が発酵し夜の 低温時でも,0°C以上に保っており、鋼床版 模型も0°C以上を保った。また、銅版に触れ る面積が大きい台形容器の方が温度の保持 に効果があることも分かった。
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図4鋼床版に取り付けたバイオ容器 様子を示したものである。熱源
の初期温度を20℃に設定し、
図(a)は1秒後、図(b)は5秒 後の断面の状態である。
始めは中央の熱源が高温で 外側に行くほど低温であるが、
徐々に空間に熱が伝わり、それ
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A(W/mlO
T:温度(℃)t:時間
几:伝熱係数(W7mm Q:発熱量(J)
鋼管(青) 49 以降は空間、次いで鋼管の順に 図5解析モデル
温度が高い。また5秒後以降の
熱分布は図5(b)と同じような形になった。今後は、実際の バイオ菌を用いた模型実験と照らし合わせて温度変化の モデル化を行い、熱源として必要とする発熱量を求めるこ
とが課題となる。
空間(黄色)
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熱源(茶色)0.52
図6は解析で得られた、`断面内の10秒間の温度変化の
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(b)5秒後 (a)1秒後
図6断面内の温度変化状況 参考文献1)北山直方:伝熱工学の学び方,オーム社,ppl3~51,1982.
2)SV:パタンカー:熱伝導とダクト流れの熱伝達の数値計算,森北出版,pp97~135,1996.
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