曲線と曲面の幾何学
第 14 回追加資料 (1 月 20 日 )
曲線と曲面の幾何学第14回ですどうぞよろしくお願い致します
今回はガウス曲率が負で一定である双曲平面の上半平面モデルについて考えます要するに複素平面の上半分を使って地図を描くと言うことです
複素平面の 上半分を使って
双曲平面の地図
�
0
�
��
位相空間としては上半平面は全平面と同相なのになぜ全平面を使わないのかと言うと反り返った曲面を平らな所にはめ込むのに長さの伸び縮みはあきらめるにしてもせめて角度は保ちたいからです
全体を使うと複素平面
角度が変わってしまう!
�
0
�
��
×
上半分しか使わないので以下では上だけ大きく表します
複素平面の 上半分を使って
双曲平面の地図
�
0
�
��
双曲平面上の曲線を上半平面の地図上に表した時その長さを求めるには速度ベクトルの絶対値を虚部で割ってから線積分します
曲線の長さは
¿ � ′(�)∨ ¿
� (� ) ��
∫�
¿
�
0
�
�
�
このとき見かけ上同じ長さで表される縦の線分は高さが同じなら実際の長さも同じですが
縦の線分の長さは
左右に動かしても同じ
�
0
�
�
一方見かけ上同じ長さで表される水平な線分は実は上に行くほど短くなってゆきます
水平な線分の長さは
上に行くほど短い
�
0
�
�
実際に同じ長さの線分は上に行くほど長く描かれます世界地図のグリーンランドみたいな感じです
同じ長さの線分は
上に行くほど長く 描く
�
0
�
�
逆に実軸に近付くとどんなに長い線分も見かけ上は一点に縮んでゆきます
同じ長さの線分は
下に行くほど短く 描く
�
0
�
�
と言うことは実軸に近付くと線積分は発散つまり無限に伸びていると言うことで実軸上の点は全て無限遠点つまり世界の果てを表しています
実軸に近付くと
¿ � ′ (�)∨ ¿
� (� ) ��=∞
∫�
¿
�
0
�
�
�
逆に上の方は見かけほどは広がっていないので左右の無限遠点は上の方でつながっていると見なせます
左右の無限遠点は
上の方で つながっている!
�
0
�
+∞
− ∞
�
この長さの公式から考えると実部が同じ点どうしを結ぶ測地線は縦の線分になります横の動きは普通に遠回りと言うことです
縦の測地線は線分
∫
�|� ′ (�)|
� (� ) ��
�
0
�
�
�
○
○
一方実部が異なる点どうしを結ぶ測地線は実軸と直交する半円の一部になります上の方に少し回り込んだ方が実際の距離が短くなるからで縦でない線分は全て遠回りつまり測地線にはなりません
横の測地線は円弧
�
0
�
�
�
○
○
¿ � ′(�)∨ ¿
� (� ) ��
∫�
¿
×
任意の測地線(赤の半円)に対して固定された一点(赤丸)を通りこれと交わらない測地線は確かに(藍と紫の間に)無限本(緑が)ひけます
平行線交わらない測地線は
�
0
�
�
本
===
○
任意の測地線(赤の半直線)に対して固定された一点(赤丸)を通りこれと交わらない測地線は確かに(藍と紫の間に)無限本(緑が)ひけます
平行線交わらない測地線は
�
0
�
�
本
===
○
このような半円または半直線の一部で囲まれた図形が双曲平面の測地多角形と言うことになります
測地三角形
�
0
�
�
*の処
*
一つ半直線を使うとこんな感じです
�
0
�
�
*
*の処 測地三角形
内角の和はどうでしょうか?大体180度くらいに見えますが
内角の和は
�
0
�
�
180 度くらい
?
○
○
○
こちらでも同じくらいですが
�
0
�
�
○
○ ○
内角の和は
180 度くらい
?
頂点を実軸つまり無限遠に近付けてゆくと内角はどんどん小さくなり和は180度には全然足りないことは一目瞭然です
内角の和は
�
0
�
�
180 度には全然足りな い
● ●
○
�
0
�
�
○
内角の和は
●
●
180 度には全然足りな い
こちらでも同じ状況です
実はこれは測地三角形の面積が大きくなった分だけ足りなくなっている訳です
双曲平面上の 測地球面n角形
( の場合 )
内角の和=(
�-
2)
�−面積
極端な場合には全ての内角を限りなく小さくしてゆくことも可能です
極端な場合には
�
0
�
�
ほとんど 0 度
!
●
●
●
でも内角の和は0以下にはなれないのでその代わり面積が測地三角形ならパイ未満でなければならなくなります
双曲平面上の 測地球面n角形
( の場合 )
<