プリント中の
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高木I ¢は参考文献,“高木隆司,「力学(I)」(裳華房)”を示します。
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高木II ¢は参考文献,“高木隆司,「力学(II)」(裳華房)”を示します。
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戸田 ¢は参考文献,“戸田盛和,「力学」(岩波)”を示します。
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佐本 ¢はテキスト,“佐川,本間,「力学」(丸善)”を示します。
オフィスアワー: 月曜6講時(1-513),木曜6講時(1-513) url: http://www.math.ryukoku.ac.jp/˜iida/lecture/lecture.html
1 1
次元の運動とエネルギー
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高木I p.92¦¤
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戸田3-4¢¤
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佐本Lec. 5¢
ここではx軸上を動く質点の運動を考える。質点の質量をm,時刻tでの質点の位置をx(t),時刻tで質点に 働く力(のx成分)をFx(t)とする。運動方程式(の x成分)は
md2x(t)
dt2 =Fx(t) (1.1)
となる。
【注】物体の運動を記述するとき,その大きさが無視できる場合,その物体を 質点¨ (質量を持った点)と呼ぶ。
§
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高木I p.2¦
¨
§
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戸田p.25¦
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¢
佐本3.1.1
【注】3次元の運動方程式
md2 dt2
x(t) y(t) z(t)
=
Fx(t) Fy(t) Fz(t)
(1.2)
のx成分が(1.1)となる。質点がx軸上を動く場合はy(t) = 0, z(t) = 0なので,Fy(t) = 0, Fz(t) = 0と なっているはず。
簡単な力に対しては,運動方程式の解を式で表すことができる。
1.1 調和振動におけるエネルギー
・ 調和振動(単振動) :フックの法則に従う復元力がはたらく質点の運動
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高木I図4.1¢
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戸田 図3.4¢
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佐本 図4.5¢
xは,ばねの自然長からの伸び(x >0の場合),
または縮み(x <0の場合)を表す。
ばねの一端を固定し,他端に質量mの物体をつないで摩擦のない水 平な面上に置く。ばねの伸び(縮み)が小さい時は,ばねによる力の 大きさはばねの伸び(縮み)に比例する(フック(Hooke)の法則)。
ばねの力がちょうど0になるときの物体の位置(つりあいの位置)を 原点とし,ばねの伸びる向きをx軸の正の向きにとる。ばねの力F はx軸に平行であり(F~ = (Fx, 0,0))
Fx(t) =−kx(t) ¨
§
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高木I (4.1)¦
¨
§
¥
戸田(3.25)¦
¨
§
¥
佐本(4.33)¦ (1.3) となる。kは ばね定数 と呼ばれるばねに固有の正の定数である。
ばねの力のように,物体をつりあいの位置(x= 0)に引き戻そうと する力を 復元力 と呼ぶ。運動方程式(1.1)は
d2x(t)
dt2 =−ω2x(t), ω=
√k m
¨
§
¥
戸田(3.26)¦
¨
§
¥
佐本(4.35)¦(1.4) となる。ωを 角振動数 と呼ぶ。
.
【問2.1】t= 0での初期条件
x(0) =x0, dx(t) dt
¯¯¯¯
t=0
=v0 (2.1)
を満たす運動方程式(1.4)の解を求めなさい。ここで,dx(t) dt
¯¯¯¯
t=0
は dx(t)
dt にt= 0を代入するという意味。
【答2.1】
x(t) =x0cos(ωt) +v0
ω sin(ωt). ¨
§
¥
高木I (4.7)¦¨
§
¥
戸田(3.39)¦¨
§
¥
佐本(4.39)¦ (2.2)
【問2.2】調和振動で次の量
E= m 2
(dx(t) dt
)2
+k
2x(t)2 ¨
§
¥
戸田(3.73)¦ (2.3)
が 保存する (時間によらず一定になる)ことを示しなさい。ここで,
K(t) =m
2vx(t)2, vx(t) =dx(t) dt
¨
§
¥
高木I (5.24)¦
¨
§
¥
戸田(3.62)¦
¨
§
¥
佐本p.77¦ (2.4)
は時刻t における質点の 運動エネルギー , U(t) =k
2x(t)2 ¨
§
¥
高木I (5.15)¦
¨
§
¥
戸田(3.71)¦
¨
§
¥
佐本(5.17)¦ (2.5)
は,時刻tにおける,ばねの力による 位置エネルギー または ポテンシャルエネルギー と呼ばれる。
また,E=K+U は 力学的エネルギー と呼ばれる。力学的エネルギーが運動の過程で一定になることを,
力学的エネルギーが保存する という。
【答2.2】
(2.3)に(2.2)を代入すると E= m
2
(−x0ωsin(ωt) +v0cos(ωt) )2
+k 2
(
x0cos(ωt) +v0 ω sin(ωt)
)2
= m 2 v20+k
2x20 (2.6) となり,E=一定 であることがわかる。
実は,力学的エネルギーが保存することは,運動方程式の解(2.2)を使わなくても,運動方程式(1.4)だけから 示すことができる:運動エネルギーの時間変化は
dK(t) dt = m
2 d
dtvx(t)2=mvx(t)dvx(t)
dt =−kvx(t)x(t) (2.7)
となる。最後の等式で運動方程式(1.4)を用いた。一方,位置エネルギーの時間変化は dU(t)
dt = k 2
d
dtx(t)2=kx(t)dx(t)
dt =kx(t)vx(t) (2.8)
なので,dK(t)
dt =−dU(t) dt より
d dt
(
K(t) +U(t) )
= 0 (2.9)
が得られる。この式はK(t) +U(t)のt に対する変化率が常に0,つまりK(t) +U(t)が一定であることを意味 する。
力学.3
.
【問3.1】
初期条件(2.1)を満たす物体がx軸上のどの範囲を運動するかを求めなさい。
【答3.1】力学的エネルギー保存則を書き換えると
E−k
2x(t)2= m
2vx(t)2 (3.1)
となるが,この式の右辺は負にならないので,
E−k
2x(t)2≥0 (3.2)
より
−
√2E
k ≤x(t)≤
√2E
k (3.3)
という不等式が運動の過程で常に成り立っている。初期条件よりE= m 2v02+k
2x20なので,この物体は−
√
x20+ v02 ω2 から
√ x20+ v02
ω2 の範囲を運動することがわかる。
x 0 v =
x 0 v =
vx =ᦨᄢ 図3.1
a=
√ x20+ v20
ω2
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戸田 図3.9¢
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佐本 図5.2¢
解(2.2)をは次の形,
x(t) = x0cos(ωt) +v0
ω sin(ωt) =asin(ωt+δ) (3.4)
a =
√
x20+v02/ω2, sin(δ) =x0
a , cos(δ) = v0
aω, (3.5)
に書き換えることができるので,確かに物体が(3.3)の領域を全て運動することがわかる。
【注】一般には,力学的エネルギー保存則から得られる不等式(3.3)を満たす領域の全てを物体が運動するとは限 らない:
(物体が運動する領域)⊂(力学的エネルギー保存則から得られる領域). (3.6)
しかし,この場合は(3.4)からわかるように物体は領域(3.3)を全て運動する。
1.2 重力による位置エネルギー
力学的エネルギーは他の運動でも保存する。
重力のみが働く鉛直線上の運動を考える。(¨
§
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高木I§2.3¦
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佐本2.2¢)x軸を鉛直上向きにとると,運動方程式は md2x(t)
dt2 =−mg (4.1)
となる。gは重力加速度の大きさを表す。重力による位置エネルギーを
U =mgx ¨
§
¥
高木I (5.13)¦
¨
§
¥
戸田(3.66)¦ (4.2)
とすると,力学的エネルギー
E=K+U =m
2vx(t)2+mgx(t) (4.3)
が保存する。
【問4.1】力学的エネルギー(4.3)が保存することを,運動方程式(4.1)から示しなさい。
【答4.1】運動エネルギーの時間変化は
dK(t) dt =m
2 d
dtvx(t)2=mvx(t)dvx(t)
dt =−mgvx(t) (4.4)
となる。最後の等式で運動方程式(4.1)を用いた。一方,位置エネルギーの時間変化は dU(t)
dt =mgd
dtx(t) =mgvx(t) (4.5)
なので,dK(t)
dt =−dU(t) dt より
d dt
(
K(t) +U(t) )
= 0 (4.6)
が得られる。この式はK(t) +U(t)が一定であることを意味する。
【問4.2】位置x= 0から,初速度の大きさv0で質量mの物体を鉛直上向きに投げ上げた。物体の到達する最大
の高さを求めなさい。
【答4.2】物体は
m
2 vx(t)2=E−mgx(t) (4.7)
が非負の範囲を運動する。初期条件より力学的エネルギーは E= m
2v20 (4.8)
なので,物体の運動する範囲は
m
2v02−mgx(t)≥0 (4.9)
となる。従って,物体の到達する最高点xmは
xm= v20
2g (4.10)
となる。
1.3 1次元の運動における位置エネルギー
運動エネルギーの形は常にm
2v2xだが,位置エネルギーの形は働く力によって異なる。
物体に働く力(のx成分)が,物体の位置(x)の関数である場合,つまり
Fx(t) =Fx(x(t)) (5.1)
である場合,位置エネルギーU(x)を,等式
−dU(x)
dx =Fx(x) ¨
§
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高木I (5.35)¦¨
§
¥
戸田(3.60)¦¨
§
¥
佐本(5.12)¦ (5.2)
を満たす関数とする。このとき,力学的エネルギーE=K+U は保存する:
m
2vx(t)2+U(x(t)) =時間に依らず一定. ¨
§
¥
戸田(3.64)¦¨
§
¥
佐本(5.14)¦ (5.3)
U(x)は 力のポテンシャル とも呼ばれる。
【問5.1】1次元の運動の力学的エネルギー保存則(5.3)を,位置エネルギーの定義(5.2)と運動方程式(1.1)から示し なさい。
【答5.1】運動エネルギーの時間変化は
dK(t) dt = m
2 d
dtvx(t)2=mvx(t)dvx(t)
dt =vx(t)Fx(x(t)) (5.4)
となる。最後の等式では,運動方程式(1.1)と,力がxを通して時刻 t に依存すること(5.1),を用いた。一方,
位置エネルギーの時間変化は
dU(x(t))
dt = dU(x) dx
¯¯¯¯
x=x(t)
dx(t)
dt =−Fx(x(t))vx(t) (5.5)
となる。最後の等式で,(5.2)を用いた。dK(t)
dt =−dU(t) dt より d
dt (
K(t) +U(t) )
= 0 (5.6)
が得られる。この式はK(t) +U(t)が一定であることを意味する。
U(x)は(5.2)の積分
U(x) =−
∫ x x0
Fx(x0)dx0 ¨
§
¥
戸田(3.64)¦
¨
§
¥
佐本(5.14)¦ (5.7)
によって得られる。ただし,(5.7)ではU(x0) = 0となるように位置エネルギーの基準点を選んだ。
【注】U(x)に定数を加えても(5.2)を満たすので,位置エネルギーには定数だけの不定性がある。
【問5.2】位置xの物体に働く力(のx成分)が
Fx(x) =−4x3+ 4x (5.8)
となる場合の,力のポテンシャルU(x)を求めなさい。ただし,x= 1を位置エネルギーの基準点U(1) = 0 とする。
【答5.2】(5.7)より
U(x) =
∫ x 1
(
4(x0)3−4x0 )
dx0 =[
(x0)4−2(x0)2]x0=x
x0=1 =x4−2x2+ 1. (6.1)
【問6.1】
x軸上を力(5.8)を受けて運動する質量mの物体を 考える。時刻t= 0での初期条件が
x(0) = 1, vx(0) =v0 (6.2) である場合,物体は x軸上のどの範囲を運動する かを答えなさい。
-2 -1 1 2
1 2
1 E>
1 E<
x ( )
U x
A B
C D E F
【答6.1】
力学的エネルギーE
E= m
2 v20+U(1) = m
2v02 (6.3)
が保存するので,任意の時刻t で
m
2vx(t)2+U(x(t)) =E (6.4)
が成り立つ。
運動エネルギーは負にならないので,物体が運動する範囲は,不等式
U(x)≤E (6.5)
を満たす領域の内部となる。
(6.5)で決まる領域の端点では運動エネルギーが0,すなわち,物体の速度が0となり,物体は折り返す。この
位置は
U(x) =E (6.6)
より求めることができる;
x4−2x2+ 1 = (x2−1)2=E (6.7)
より,E >1の場合は
x=±
√ 1 +√
E (6.8)
となる(図の点A,B)。また,0≤E <1の場合は x=±
√ 1 +√
E , ±
√ 1−√
E (6.9)
となる(図の点C,F,D,E)。従って,物体の運動する範囲は
E= m
2v20>1の場合, −
√ 1 +√
E≤x≤
√ 1 +√
E (6.10)
E= m
2v20<1の場合,
√ 1−√
E≤x≤
√ 1 +√
E (6.11)
となる。
【注】E=m
2v02<1 の場合に,点Cと点Dの間の領域は,不等式(6.5)を満たし,エネルギー的には運動が可 能。しかし,出発点x= 1からCDの領域に到達するには点Dと点Eの間の領域を通らなければならな いので,実際にはこの領域には物体は到達できない。
【注】力はU(x)が減少する向きにはたらく。
(参考) E=m
2v02= 1の場合は,lim
t→∞x(t) = 0となる。
1.4 力学的エネルギーが保存しない場合の例
【問7.1】力のポテンシャル U(x)から導かれる力Fx(x) =−dU(x)/dxに加えて,速度の大きさに比例する空気 抵抗
Fx0 =−bvx, ¨
§
¥
高木I (3.12)¦
¨
§
¥
戸田p.55¦
¨
§
¥
佐本(8.1))¦ (7.1)
が働く場合には,力学的エネルギーE = m
2vx(t)2+U(x(t))が時間とともに減少することを示しなさい。bは物 体の形によって決まる正の定数である。
【答7.1】運動方程式は
mdvx(t)
dt =Fx(x(t))−bvx(t) (7.2)
となる。力学的エネルギーの時間変化を計算する:
dE
dt = m 2
d
dtvx(t)2+dU(x(t))
dt =mvx(t)dvx(t)
dt + dU(x) dx
¯¯¯¯
x=x(t)
dx(t) dt
= vx(t) (
Fx(x(t))−bvx(t)
)−Fx(x(t))vx(t) =−bvx(t)2. (7.3)
従って,物体が運動している限り(vx6= 0),力学的エネルギーは減少する。
【問7.2】x軸上の位置xを速度(のx成分)vxで運動している物体にはたらく力(のx成分)が
Fx=−4x3+ 4x−bvx (7.4)
であるとする。時刻 t= 0での初期条件が
x(0) = 1, vx(0) =v0 ただし,m
2v02<1 (7.5)
である場合,時間が十分経過した後の物体の位置xe= lim
t→∞x(t)を求めなさい。
【答7.2】時刻tの力学的エネルギーをE(t)とする。
E(t)−U(x(t)) = m
2vx(t)2≥0 (7.6)
より,時刻t で物体は領域
U(x)≤E(t) (8.1) の中に存在することがわかる。tとともに E(t)は減少するので,物体の存在できる領域の範囲は狭まり,物体は 位置エネルギーU(x)が極小となる位置に近づいていく。E(0)<1より,時刻t= 0で物体の運動できる領域内 にU(x)の極小は1つしかないので,xe= 1であることがわかる。尚,E(0)>1の場合は,時刻t= 0 で物体の 運動できる領域内にU(x)の極小が2つ(x=±1)あるので,時間の経過とともに物体がどちらの極小に近づくか はエネルギーの考察だけからはわからない。
(参考) 空気抵抗や摩擦力が働く場合には,力学的エネルギーは保存しないが,熱エネルギーまで含めて考えると エネルギー保存則が成り立っている。¨
§
¥
高木I (5.33)¦
¨
§
¥
佐本p.96¦
1.5 1次元の運動における仕事
質量mの質点が力Fx(t)を受けてx軸上を運動しているとする。運動エネルギーK= m
2vx(t)2の時間変化は dK
dt =mvx(t)dvx(t)
dt =Fx(t)vx(t) (8.2)
なので,時刻t=t1 からt=t2 までの運動エネルギーの変化は K(t2)−K(t1) =
∫ t2 t1
Fx(t)vx(t)dt (8.3)
となる。(8.3)の右辺
W =
∫ t2 t1
Fx(t)vx(t)dt ¨
§
¥
佐本(5.26)’¦ (8.4)
を時刻t=t1からt=t2 までの間に 質点に力Fxがした 仕事 という。つまり,
K(t2)−K(t1) = W
(質点の運動エネルギーの変化) = (質点になされた仕事) ¨
§
¥
佐本(5.31)¦ (8.5)
が成り立つ。後に,(14.4)で説明するように,この関係式は3次元の運動においても成り立つ。
力Fx(x)が力のポテンシャル(位置エネルギー)U(x)から得られる場合は,(5.2)から,仕事は
W = −
∫ t2 t1
dU(x) dx
¯¯¯¯
x=x(t)
vx(t)dt=−
∫ t2 t1
dU(x) dx
¯¯¯¯
x=x(t)
dx(t) dt dt=−
∫ t2 t1
dU(x(t)) dt dt
= U(x(t1))−U(x(t2)) ¨
§
¥
佐本(5.32)¦ (8.6)
となり,出発点(時刻t=t1の位置)の位置エネルギーと終点(時刻t=t2の位置)の位置エネルギーの差となる。
(8.5)と(8.6)よりエネルギーが保存することがわかる;
K(t2) +U(x(t2)) =K(t1) +U(x(t1)). (8.7)
2017力学.9
.
@ Ay
Az
A×@ By
Bz
A=@ Az Bx−AxBz
AxBy−AyBx
A
2 3
次元の運動とエネルギー
¨
§
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高木I p.92¦
¤
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¡
戸田3-5¢
¨
§
¥
佐本Lec. 6,7¦
質量mの質点の運動方程式は
md2 dt2
x(t) y(t) z(t)
=
Fx(t) Fy(t) Fz(t)
(9.1)
となる。F(t) = (
Fx(t), Fy(t), Fz(t) )
は時刻tに物体にはたらく力を表す。
2.1 3次元の運動における位置エネルギー
位置r= (x, y, z)にある 物体にはたらく力が物体の位置の関数である場合,つまり
F(t) =F(r(t)) = (
Fx(r(t)), Fy(r(t)), Fz(r(t)) )
(9.2) である場合を考える。3つの関数Fx(r),Fy(r),Fz(r)が1つの関数U(r)から次式
Fx(r) =−∂U(r)
∂x , Fy(r) =−∂U(r)
∂y , Fz(r) =−∂U(r)
∂z
¨
§
¥
高木I (5.38)¦
¨
§
¥
戸田(3.153)¦
¨
§
¥
佐本(7.1)¦ (9.3) によって導かれるとき,U(r)を位置エネルギーあるいは力のポテンシャルと呼び,力学的エネルギー
E= m
2|v(t)|2+U(r(t)) (9.4)
は保存する。(運動の過程で一定の値をとる。)関係式(9.3)を満たすUが存在するような力を 保存力 と呼ぶ。
【注】ベクトルの形をした微分演算子(ナブラ演算子)∇= ( ∂
∂x, ∂
∂y, ∂
∂z )
を用いると,(9.3)はまとめて次のよ うに書ける:
F(r) =−∇U(r). (9.5)
∇U(r)はU(r)の 勾配(gradient) と呼ばれ, gradU(r) とも書かれる。
【注】力F が位置rの関数であっても,いつでも保存力になるわけではない。
位置rの関数である力F(r)が保存力である(,つまり,力のポテンシャルを持つ)ための必要十分条件は
∂Fx(r)
∂y =∂Fy(r)
∂x , ∂Fy(r)
∂z = ∂Fz(r)
∂y , ∂Fz(r)
∂x =∂Fx(r)
∂z
¨
§
¥
佐本(7.25)¦ (9.6)
である。
【注】∇を用いると,条件(9.6)は
∇×F(r) =0 (9.7)
と書ける。∇×F(r)はF(r)の 回転(rotation) と呼ばれ, rotF(r) とも書かれる。
【問9.1】位置の関数である力が
F(r) = α
r3 r (9.8)
であるとき,力のポテンシャルを求めなさい。ただし,αは定数,r=|r|=(
x2+y2+z2)1/2
である。
【答9.1】(9.3)を積分する。まず,∂U
∂x =−αx
r3 をxについて積分する:
U =−α
∫ x
r3dx . (10.1)
積分変数をxからr=(
x2+y2+z2)1/2
に変換しよう。
∂r
∂x = ∂
∂x
(x2+y2+z2)1/2
= ds1/2 ds
¯¯¯¯
s=x2+y2+z2
∂(x2+y2+z2)
∂x =
(1 2
) s−1/2¯¯
¯¯s=x2+y2+z2
2x= x
r (10.2) より,
U =−α
∫ x r3
1
∂r
∂x
dr=−α
∫
r−2dr=αr−1+C1(y, z) (10.3) が得られる。ここで,C1(y, z)はxの積分に対する積分定数なので,yやzの関数である可能性がある。次に,上 式を∂U
∂y =−αy
r3 の左辺に代入する:
∂U
∂y =α∂r−1
∂y +∂C1(y, z)
∂y =−αr−2∂r
∂y+∂C1(y, z)
∂y =−αy
r3 +∂C1(y, z)
∂y . (10.4)
ここで,∂r
∂y = y
r を用いた。これより,C1(y, z)が満たすべき条件
∂C1(y, z)
∂y = 0 (10.5)
が得られる。この式をyについて積分して
C1(y, z) =
∫
0dy=C2(z) (10.6)
が得られる。C2(z)はyの積分に対する積分定数なので,zの関数である可能性がある。さらに,得られた結果 U =αr−1+C2(z)を∂U
∂z =−αz
r3 の左辺に代入すると
∂U
∂z =α∂r−1
∂z +∂C2(z)
∂z =−αr−2∂r
∂z +∂C2(z)
∂z =−αz
r3 +∂C2(z)
∂z (10.7)
となる。ここで,∂r
∂z = z
r を用いた。従って ∂C2(z)
∂z = 0,つまりC2は定数になることがわかる。以上より,力
のポテンシャルは
U(r) = α
r +C (10.8)
となる.(Cは定数。)
(参考) α=−Gm1m2の場合,(9.8)は,原点に固定された質量m2[kg]の物体が,位置rにある質量m1[kg]の物体に及ぼす 重力 ( 万有引力 )を表す。Gは 万有引力定数 で以下の値を持つ:
G= 6.67· · · ×10−11m3/(s2kg).
¨
§
¥
高木I (5.7)¦
¨
§
¥
戸田(4.50)¦
¨
§
¥
佐本(10.2)¦ (10.9)
また,α = q1q2
4πε0
の場合,(9.8)は,原点に固定された電荷q2[C]を持つ物体が,位置rにある電荷q1[C]を持つ物体に及ぼ す クーロン力 を表す。ε0は 真空の誘電率 で以下の値を持つ:
ε0= 8.85· · · ×10−12C2kg−1m−3s2, (10.10)
C (クーロン)は電荷の単位。
【注】中心力 ¨
§
¥
高木I (6.1)¦
¨
§
¥
戸田(3.144)¦
¨
§
¥
佐本p.136¦ 位置の関数である力が
F(r) =f(r) r
r, r=(
x2+y2+z2)1/2
(11.1) で与えられるとき,力は常に原点(中心)の方向を向いている。このような力を 中心力 と呼ぶ。力のポテ ンシャルは
U(r) =−g(r), ただしg(r)は dg(r)
dr =f(r)を満たす関数, (11.2) となる。
【問11.1】¨
§
¥
佐本p.103¦
以下に与えられる力が保存力かどうかを判定しなさい。また,保存力の場合は力のポテンシャルを求めなさい。
(1) F(r) =
(
7yz ,7zx+ 5z ,7xy+ 5y+ 6z )
, (11.3)
(2) F(r) =
(
ky ,−kx , 0 )
, kは定数. (11.4)
【答11.1】
(1)
∇×F(r) =
(∂(7xy+ 5y+ 6z)
∂y −∂(7zx+ 5z)
∂z , ∂(7yz)
∂z −∂(7xy+ 5y+ 6z)
∂x , ∂(7zx+ 5z)
∂x −∂(7yz)
∂y )
= (7x+ 5−7x−5, 7y−7y ,7z−7z) =0 (11.5)
となるので,この力は保存力である。
次に,力のポテンシャルを求める。まず,∂U
∂x =−7yzをxについて積分する:
U =−7
∫
yzdx=−7xyz+C1(y, z) (11.6)
が得られる。ここで,C1(y, z)はxの積分に対する積分定数なので,yやzの関数である可能性がある。次 に,上式を∂U
∂y =−7zx−5zの左辺に代入する:
∂U
∂y =−7xz+∂C1(y, z)
∂y . (11.7)
これより,C1(y, z)が満たすべき条件
∂C1(y, z)
∂y =−5z (11.8)
が得られる。この式をy について積分して C1(y, z) =−
∫
5z dy=−5yz+C2(z) (11.9)
が得られる。C2(z)はyの積分に対する積分定数なので,zの関数である可能性がある。さらに,得られた 結果U =−7xyz−5yz+C2(z)を ∂U
∂z =−7xy−5y−6zの左辺に代入すると