• 検索結果がありません。

第一回「食の架け橋賞」受賞者

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "第一回「食の架け橋賞」受賞者"

Copied!
19
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

1

第46回日本農業賞

「個別経営の部」

「集団組織の部」

「食の架け橋の部」の

審査結果について

主催 日 本 放 送 協 会 全 国農業 協同組合中 央 会 都道府県農業協同組合中央会 後援 農 林 水 産 省 都 道 府 県 日本農業賞「個別経営の部」ならびに「集団組織の部」は、日本農業の確立をめざ して、意欲的に経営や技術の改善に取り組み、地域社会の発展にも貢献している農業 者と営農集団や、食や農の担い手として先進的な取り組みをしている個人・集団組織 を表彰しています。 また、日本農業賞「食の架け橋の部」は、その取り組みが農業者と消費者を結ぶ優 れた活動や、未来の豊かな生き方・地域づくりへのヒントとなる食や農の活動を行っ ている団体や個人を表彰しています。 第46 回日本農業賞各部の受賞者は、別紙1のとおり決定しましたのでご案内申し上 げます。また、審査会並びに選考経過は下記のとおりです。 記 Ⅰ.「個別経営の部」「集団組織の部」 1.中央審査会委員 大杉 立 東京大学大学院 特任教授 (審査委員長) 安藤 益夫 宇都宮大学 教授 安藤 光義 東京大学大学院 教授 大久保 敦 日本生活協同組合連合会 第2商品本部長 鎌田 壽彦 東京農工大学 名誉教授 菅谷 純子 筑波大学 教授 杉山 信男 東京農業大学 教授 盛田 清秀 東北大学大学院 教授 合瀬 宏毅 日本放送協会 解説委員室 解説主幹 浦林 竜太 日本放送協会 制作局 第 1 制作センター生活・食料番組部長 生部 誠治 全国農業協同組合中央会 農業対策部長 2.選考経過の概要 (1) 応募件数 個別経営の部・・・・ 96 件 集団組織の部・・・・ 93 件

別紙

(2)

(2) 都道府県審査(第 1 次選考) 平成28 年 10 月に審査を実施し、都道府県代表として個別1件、集団1件を 選考しました。 (3) 中央審査会における全国審査(第2次選考) ①第1次審査 平成28 年 11 月に都道府県代表について、書類による審査を行いました。 ②第2 次審査 現地調査を含めて審査を行い、平成29 年 1 月の最終審査の結果、別紙のとお り、「個別経営の部」3件、「集団組織の部」3件を「大賞」として、また、「個 別経営の部」1件、「集団組織の部」1件を「特別賞」として、「個別経営の部」 3件、「集団組織の部」3件を「優秀賞」として決定しました。 Ⅱ.「食の架け橋の部」 1.審査会委員 大杉 立 東京大学大学院 教授 (審査委員長) 榊田みどり 農業ジャーナリスト 図司 直也 法政大学 准教授 中村 靖彦 東京農業大学 客員教授 西角ますみ 中央公論新社 事業戦略本部プロジェクト推進部編集長 二瓶 徹 株式会社テロワール・アンド・トラディション・ジャパン代表取締役 浦林 竜太 日本放送協会 制作局 第 1 制作センター 生活・食料番組部長 西野 司 全国農業協同組合中央会 くらしの活動推進部長 2.選考経過の概要 (1)応募件数・・・・ 37 件 (2)全国審査(第1次審査) 平成28 年 10 月に書類による審査を実施しました。 (3)全国審査(第2次審査) 現地調査を含めて審査を行い、平成28 年 12 月の最終審査の結果、別紙のと おり、「大賞」1件、「特別賞」1件、「優秀賞」1件を決定しました。

(3)

3 3.その他 日本農業賞「食の架け橋の部」は、当初平成16 年度に日本農業賞の特別部門とし て創設されたもので、10 年目となる平成 25 年度から、同賞の「個別経営の部」「集 団組織の部」に加えて「食の架け橋の部」として要領の改定を行っています。 Ⅲ.表彰 平成29 年 3 月 12 日(日)午後3時半より東京・NHKホールで、第 46 回日本農 業賞の表彰式を開催し、「個別経営の部」ならびに「集団組織の部」の「大賞」と「特 別賞」の受賞者8件と、「食の架け橋の部」の「大賞」と「特別賞」の受賞者2件を 表彰します。 なお、「個別経営の部」「集団組織の部」「食の架け橋の部」の「優秀賞」は、各都 道府県において表彰を行います。 【お問い合わせ先】 全国農業協同組合中央会 広報部広報企画課(岸本・初澤・江頭) Tel.03-6665-6010 以 上

(4)

第 46 回日 本 農 業 賞

にっぽんのうぎょうしょう

「個別経営の部」

「集団組織の部」受賞者

(年齢は平成 29 年 01 月 31 日現在) <個別経営の部・大賞> 氏名・名称: 木曽き そ岬さきのうぎょう農 業センター 代表取締役社長 古村こ む ら 精せい康こう(昭和40 年1月7日生 52 歳) 住 所 : 〒498-0803 三重県桑名郡木曽岬町和泉 151 電話番号 : 0567-68-8536 加入JA : JAみえきた 主要作目 : 水稲 <個別経営の部・大賞> 氏名・名称: 中尾な か お 佳よし照てる(昭和37 年2月 27 日生 54 歳) 中尾な か お 由美ゆ み(昭和37 年3月4日生 54 歳) 住 所 : 〒636-0937 奈良県生駒郡平群町福貴畑 379 電話番号 : 0745-45-1157 加入JA : JAならけん 主要作目 : 小菊 <個別経営の部・大賞> 氏名・名称: 石田い し だ 慎一しんいち(昭和34 年 6 月 24 日生 57 歳) 住 所 : 〒791-2131 愛媛県伊予郡砥部町北川毛 930 電話番号 : 089-962-2040 加入JA : JAえひめ中央 主要作目 : 柑橘等 <個別経営の部・特別賞> 氏名・名称: 農事の う じ組合くみあい法人ほうじん荒城あ ら きえいのう営農くみあい組合 代表理事組合長 田中た な か 利とし博ひろ(昭和23 年 8 月 12 日生 68 歳) 住 所 : 〒509-4114 岐阜県高山市国府町半田 30 電話番号 : 0577-72-2710 加入JA : JAひだ 主要作目 : 水稲

別紙1

(5)

5 <個別経営の部・優秀賞> 氏名・名称: (ゆうげんがい有)しゃ大柿おおがき畜産ちくさん 代 表 だいひょう 大柿おおがき 清きよし(昭和26 年 8 月 14 日生 65 歳) 住 所 : 〒321-0341 栃木県宇都宮市古賀志町 762 電話番号 : 028-652-0379 加入JA : JAうつのみや 主要作目 : 畜産(養豚) <個別経営の部・優秀賞> 氏名・名称: 沼田ぬ ま た 長巳お さ み(昭和46 年 6 月 3 日生 45 歳) 住 所 : 〒649-0152 和歌山県海南市下津町引尾 2651 電話番号 : 073-494-0397 加入JA : JAながみね 主要作目 : かんきつ、びわ <個別経営の部・優秀賞> 氏名・名称: 山口やまぐち 正ただし (昭和36 年 11 月 10 日生 55 歳) 山口やまぐち はる美み (昭和41 年 6 月 4 日生 50 歳) 住 所 : 〒854-1102 長崎県諫早市飯盛町山口 547-3 電話番号 : 0957-48-1220 加入JA : JAながさき県央 主要作目 : ばれいしょ、にんじん、だいこん

(6)

<集団組織の部・大賞> 組織名: 北 竜ほくりゅうひまわりライス生産せいさんくみあい組合 代表者: 組合長 川村かわむら 功いさお(昭和34 年 12 月 1 日生 57 歳) 住 所: 〒078-2512 北海道雨竜郡北竜町字和 36-3 電話番号 : 0164-34-2211 加入JA: JAきたそらち 主要作目: 水稲 <集団組織の部・大賞> 組織名: JAなめがた甘藷かんしょ部会ぶ か いれんらくかい連絡会 代表者: 会長 箕輪み の わ 秋あき雄お(昭和29 年 10 月 16 日生 62 歳) 住 所: 〒311-3804 茨城県行方市小高 1598 電話番号 : 0299-77-1362 加入JA: JAなめがた 主要作目: カンショ <集団組織の部・大賞> 組織名: 中野市な か の しのうきょう農 協ぶどう部会ぶ か い 代表者: 部会長 上原うえはら 真一しんいち(昭和51 年 1 月 13 日生 41 歳) 住 所: 〒383-0015 長野県中野市大字吉田 593-2 電話番号 : 0269-23-3933 加入JA: JA中野市 主要作目: ぶどう <集団組織の部・特別賞> 組織名: JA愛知あ い ちみなみ養豚ようとん部会ぶ か い高品質こうひんしつ豚とん生産会せいさんかい 代表者: 代表 福井ふ く い 正人ま さ と(昭和39 年 11 月 11 日生 52 歳) 住 所: 〒441-3421 愛知県田原市田原町二ツ坂 1-2 電話番号 : 0531-23-2153 加入JA: JA愛知みなみ 主要作目: 養豚

(7)

7 <集団組織の部・優秀賞> 組織名: 遠 州 夢えんしゅうゆめ咲さきのうぎょう農 業きょうどう協 同組合くみあいトマト委員会い い ん か い 代表者: 委員長 宮本みやもと 尚たかし(昭和31 年 7 月 26 日生 60 歳) 住 所: 〒437-1593 静岡県菊川市下平川 6265 電話番号 : 0537-86-5063 加入JA: JA遠州夢咲 主要作目: トマト <集団組織の部・優秀賞> 組織名: 松山市ま つ や ま しのうぎょう農 業きょうどう協 同組合くみあい

久万 く ま 高原 こうげん トマト部会ぶ か い 代表者: 部会長 渡部わたなべ 進すすむ(昭和24 年 8 月 14 日生 67 歳) 住 所: 〒790-0051 愛媛県松山市三番町 8-325-1 電話番号 : 0892-21-1100 加入JA: JA松山市 主要作目: トマト <集団組織の部・優秀賞> 組織名: 唐津か ら つのうぎょう農 業きょうどう協 同組合くみあい JAからつハウスみかん部会ぶ か い 代表者: 部会長 中島なかしま 直ただし(昭和38 年 10 月 25 日生 53 歳) 住 所: 〒849-5131 佐賀県唐津市浜玉町浜崎 598-1 電話番号 : 0955-70-5256 加入JA: JAからつ 主要作目: ハウスみかん

(8)

<個別経営の部・大賞> 氏名・名称: 木曽き そ岬さきのうぎょう農 業センター 代表取締役社長 古村こ む ら 精せい康こう(昭和40 年1月7日生 52 歳) 住 所 : 〒498-0803 三重県桑名郡木曽岬町和泉 151 電話番号 : 0567-68-8536 加入JA : JAみえきた 主要作目 : 水稲 【評価】 ○ 古村氏が社長を務める木曽岬農業センターは昭和34 年頃に設立され、作業受託を 増やしながら、現在は経営受託155ha、作業受託は延べ 350ha(耕起・代掻き作業 100ha×4回、田植え 100ha、刈り取り 150ha などの作業面積の合計)の大規模水 田経営を展開し、地域の土地利用型農業の牽引役となっている。 ○ 大規模作業の効率化のために、大型トラクターを12 台揃え、レーザーレベラー、 サブソイラー、プラウなどの多彩なアタッチメントを駆使している。これらを利用 することで、特にコムギの湿害対策が徹底されて収量は県平均の 1.5 倍となってい る。また、約半分の水稲を特別栽培米基準で栽培するとともに、土壌改良材として ケイ酸の利用を心がけ、安定的な高収量に結びつけている。 ○ 「安全・安心で美味しい米を安く!」をモットーに、品質の向上、安定化に取り 組み、温度と湿度を適正に維持するための保管施設や異物除去のための色彩選別機 などを積極的に取り入れ、独自の販売ルートで取引を行いながら取引先からは「信 頼できる確かなお米」と評価されている。 〇 社員11 名のうち 20~40 歳までの若手社員が 8 人と多く、若手社員の人材育成に も積極的に取り組んでいる。若手とベテランを組み合わせて技術の継承をスムーズ に行ったり、通勤手当の支給に加え、労災保険、雇用保険、国民健康保険、厚生年 金への加入など一般企業並の条件で雇用するなどの配慮により新卒採用者の定着率 は 100%となっている。若手も含め、社員一人ひとりがプライドを持って農業に取 り組んでおり、会社全体で「かっこいい農業」を目指す姿勢は注目に値する。 以上の点が高く評価され、大賞に決定した。

(9)

9 <個別経営の部・大賞> 氏名・名称: 中尾な か お 佳よし照てる(昭和37 年2月 27 日生 54 歳) 中尾な か お 由美ゆ み(昭和37 年3月4日生 54 歳) 住 所 : 〒636-0937 奈良県生駒郡平群町福貴畑 379 電話番号 : 0745-45-1157 加入JA : JAならけん 主要作目 : 小菊 【評価】 ○ 中尾夫妻は子息と雇用18 人で小菊を約 5ha 栽培し、栽培面積、販売額ともに地 域の最大規模である。また、中尾氏は「耕地面積の小さい地域が全国と競うには地 域の協力が必須である」との考えから、「平群の小菊」という地域ブランドをトップ ブランドにまで押し上げ、夏秋期小菊生産日本一の産地づくりに大きく貢献してい る。 ○ 生産面では、新品種の積極的な導入や、ハウス年2作による5月と11 月出荷、小 菊では初めての露地電照栽培による8月お盆出荷、T字型噴口付きの農薬散布機の 開発などによって小菊の高品質化、出荷時期の拡大に取り組んでいる。 ○ 「平群の小菊」のトップブランド化については、西和花卉部会の理事や、本部役 員としてJA や行政とも連携し、農家が独自に市場に出荷していたのを JA に一元出 荷し、JA 職員による公正な検査体制の確立、低温貯留庫の設置などに積極的に取り 組み、品質の高位安定化を図ってきた。 ○ また、奥様の由美氏が出荷・調整の作業を行う雇用者のとりまとめとしてリーダ ーシップをはかっているほか、昨年次男(諭史)が就農し、更なる経営の発展が期 待できる。 以上の点が高く評価され、大賞に決定した。

(10)

<個別経営の部・大賞> 氏名・名称: 石田い し だ 慎一しんいち(昭和34 年 6 月 24 日生 57 歳) 住 所 : 〒791-2131 愛媛県伊予郡砥部町北川毛 930 電話番号 : 089-962-2040 加入JA : JAえひめ中央 主要作目 : 柑橘等 【評価】 ○ 愛媛県砥部町は、北向きの園地が多く、日照不足や積雪などで、露地の越冬栽培 に適さないなかで、石田氏は年内収穫の露地栽培と施設栽培を組み合わせることに よって周年出荷体制を確立し、170a という中規模でも高品質・高収益を実現できる 果樹栽培モデルを確立した。 ○ 石田氏は、基本技術に忠実な栽培を行いながらも日頃から樹の状態を詳細に観察 して、剪定、施肥、水管理などを適時・適切に行うなど独自の観察に基づくきめ細 かい管理を行うことで県内最高水準の収量と高品質化を実現している。また、自ら の経営にとって良いと思われる新技術も積極的に取り入れている。 ○ 施設栽培では、温室みかん、施設紅まどんな、施設せとかの3つの品種を栽培し ており、すべての品種で単価はJAえひめ中央の平均を大きく上回っている。また、 正品率もすべて95%を超えている。 ○ 特に、紅まどんなに関しては、秀品率が61.4%(JAえひめ中央における秀品率 は48.5%)と高い。このような高品質かんきつを生産することで安定的に 2,000 万 円以上の売上高を維持しており、同規模の経営で管内トップクラスの所得を実現し ている。 ○ 石田氏はJAえひめ中央の砥部支部長として、地域の農業をリードしている。ま た、子息も昨年就農しており、家族経営としての持続性、将来性も期待できる。 以上の点が高く評価され、大賞に決定した。

(11)

11 <個別経営の部・特別賞> 氏名・名称: 農事の う じ組合くみあい法人ほうじん荒城あ ら きえいのう営農くみあい組合 代表理事組合長 田中た な か 利とし博ひろ(昭和23 年 8 月 12 日生 68 歳) 住 所 : 〒509-4114 岐阜県高山市国府町半田 30 電話番号 : 0577-72-2710 加入JA : JAひだ 主要作目 : 水稲 【評価】 ○ 田中氏が組合長を務める同組合は、地域内水田の約 90%に対して利用権設定し、 耕作期間が限られる豪雪寒冷地にあって、水稲+大麦・ソバによる2年3作のブロ ックローテーション確立により、社員2名を通年雇用した安定的経営を実現し、地 元の農業振興に貢献するとともに、飛騨地域の土地利用型農業経営の先駆者である。 経営規模は 61.9ha、内訳は水稲 31.9ha、大麦・ソバ 10.8ha、稲 WSC19.2ha である。

○ ブロックローテーションの運用と作物の組み合わせに関しては、地元酒造業者の 酒米の増産、地元酪農組合からの稲 WCS の増産などの要望に早期から積極的に取り 組み、地域の産業振興に大きく貢献している。 ○ ブロックローテーションで導入したソバは地元の蕎麦屋と契約栽培を行い、「荒城 郷蕎麦」として消費者に提供され、大麦は地元業者により加工されて、「飛騨麦茶」 として販売されている。もち米の原料供給も併せて、売場を確保した上での生産、 いわゆるマーケットインの手法によって経営安定化を実現している。 ○ また、水田の水管理や畦畔の草刈等の借受け農地の管理作業は同組合が全て請け 負い、その実践のために e-ボート(除草剤散布)・RC ヘリコプター(防除作業)な どの省力化技術を早期から導入・活用している。 以上の点が高く評価され、特別賞に決定した。

(12)

<集団組織の部・大賞> 組織名: 北 竜ほくりゅうひまわりライス生産せいさんくみあい組合 代表者: 組合長 川村かわむら 功いさお(昭和34 年 12 月 1 日生 57 歳) 住 所: 〒078-2512 北海道雨竜郡北竜町字和 36-3 電話番号 : 0164-34-2211 加入JA: JAきたそらち 主要作目: 水稲 【評価】 ○ 同組織は、JAきたそらち北竜支所管内の140 戸の水稲生産農家で構成されてい る。水稲作付面積は約1,900ha、生産量は約 1 万 t であり、そのうち約 1,800t が北 竜町独自のブランド米である「ひまわりライス」として販売されている。 ○ 「ひまわりライス」は、使用農薬成分が北海道慣行基準の半分以下で、タンパク 含量が7.5%以下である。使用農薬を節減するために、種子の温湯消毒、土壌診断の 徹底、病害虫の適切な発生予察等を実施し、厳しい基準を乗り越えた米のみが「ひ まわりライス」として消費者へ届けられている。 〇 また同組織は、「生産情報公表JAS」を取得しており(水稲の集団組織としては 全国で初めて、かつ、唯一)、各生産者の生産履歴を記録している。そのため、消費 者が生産情報(誰が、どこで、どのように生産したか)を確認することができる。 また、米の生産過程に対する問い合わせがあった場合にも正確に対処することがで き、安全な米を消費者へ届ける仕組みが確立されている。 ○ 平成28 年からは、北海道慣行基準の 80%まで農薬削減可能な新品種「きたくり ん」の栽培・販売を開始し、さらなる安心・安全な米の提供に向けて取り組んでい る。 ○ 「ひまわりライス」は生産組合が独自で開拓した実需者に販売されているが、販 売活動では、JA女性部・青年部のほか、行政も積極的に協力を行い、ご当地ヒー ロー「ノースドラゴン」を作るなど北竜町一丸となった取り組みが行われている。 また、「ひまわりライス」は北竜町のふるさと納税返礼品としても取り扱われており、 平成27 年度の取扱量は 300t を超えている。 以上の点が高く評価され、大賞に決定した。

(13)

13 <集団組織の部・大賞> 組織名: JAなめがた甘藷かんしょ部会ぶ か いれんらくかい連絡会 代表者: 会長 箕輪み の わ 秋あき雄お(昭和29 年 10 月 16 日生 62 歳) 住 所: 〒311-3804 茨城県行方市小高 1598 電話番号 : 0299-77-1362 加入JA: JAなめがた 主要作目: カンショ 【評価】 ○ 加入農家 286 名で構成される同組織では、平成 10 年頃からの景気の低迷等の影 響によるカンショの消費の落ち込みや販売価格の低下による農業経営の不安定化の なかで、「焼き芋」に活路を見出し、様々な関係者と連携し、「味」で勝負できる特 徴あるカンショ産地を確立した。 ○ 「焼き芋」戦略については、生産者、仲卸業者、小売店が協力し、スーパー店舗 内に電気オーブンを設置して焼き芋販売を開始。また、消費者・実需者のニーズに あわせ、3品種(紅優甘、紅まさり、紅こがね・熟成紅こがね)の栽培技術の確立 とリレー出荷、キュアリングと定温貯蔵による食味向上技術の確立、デンプン含量 別圃場マップ化、美味しい焼き方マニュアルの作成などを行い、科学的な裏付けに よるわかりやすい販売戦略を取ることで消費者の信頼を勝ち得ている。 ○ また、JA、生産者、食品企業の出資により、廃校した小学校を活用した施設(な めがたファーマーズヴィレッジ)を建設し、加工施設、レストラン、お土産コーナ ーなどを設置して6次産業化をすすめており、カンショの消費拡大に貢献している。 ○ こうした結果、栽培面積は平成17 年 487ha から平成 27 年 700ha、販売金額は 14.5 億円から 36.9 憶円、販売単価も 142 円/kg から 220 円/kg へと大きく飛躍し、 カンショを軸とした地域づくりと農家所得の向上につながっている。 ○ 若手後継者の青年部組織“TEAM FUTURE”(平成 26 年発足)と女性グルー プによる広範なPR 活動、マレーシアやタイ等への輸出を進めるとともに、GAP(農 業生産工程管理)による、生産段階における安全性の向上や環境保全にも取り組ん でおり、将来に向けた取り組みも大いに期待できる。 以上の点が高く評価され、大賞に決定した。

(14)

<集団組織の部・大賞> 組織名: 中野市な か の しのうきょう農 協ぶどう部会ぶ か い 代表者: 部会長 上原うえはら 真一しんいち(昭和51 年 1 月 13 日生 41 歳) 住 所: 〒383-0015 長野県中野市大字吉田 593-2 電話番号 : 0269-23-3933 加入JA: JA中野市 主要作目: ぶどう 【評価】 ○ 加入農家470 名で構成される同組織は、昭和 60 年度第 15 回日本農業賞で大賞を 受賞したが、平成10 年代頃から、ぶどうの消費低迷や種なしぶどうへのシフトなど の影響を受け、販売単価が多く低下したなか、V 字回復を目指し、全国に先駆けて 新品種のシャインマスカットを導入し、産地の再建と部会員の所得向上につなげた。 ○ シャインマスカットは全国的に生産が拡大し、産地間競合が激しくなっているな か、露地栽培を基本に、加温や雨よけ作型・冷蔵出荷など独自技術を開発し、4 月 から翌年1 月までの長期出荷を実現。他産地では真似できないクリスマス・お歳暮 の贈答や海外輸出など、新たな需要拡大に対応した生産基盤を整備している。また、 当部会では種なし巨峰、ナガノパープル、ピオーネなどの導入も行ってブドウ全体 の販売拡大に繋げている。 ○ 出荷したぶどうは、全量検査を行い、粒の大きさ、着色、房型、粒揃い等を総合 的に100 満点で評価。この点数を基準に販売代金が精算されている。特選商品は「中 野プレミアム」として高級果物専門店に取引されているほか、品質の高さが評価さ れ、東南アジアからの取引需要が増加しており、輸出拡大に取り組んでいる。 ○ 平成23 年に 21 億円であった販売額は、平成 27 年には 36 億円となっており、親 の世代(前回の受賞)から、若い後継者達が新たな品種開発、更なる生産技術の高 度化、販売戦略の見直しなどに取り組み、低迷していた売上をV 字回復させている。 このような取り組みは園芸産地の再構築、地域再生のモデルと捉えることができる。 以上の点が高く評価され、大賞に決定した。

(15)

15 <集団組織の部・特別賞> 組織名: JA愛知あ い ちみなみ養豚ようとん部会ぶ か い高品質こうひんしつ豚とん生産会せいさんかい 代表者: 代表 福井ふ く い 正人ま さ と(昭和39 年 11 月 11 日生 52 歳) 住 所: 〒441-3421 愛知県田原市田原町二ツ坂 1-2 電話番号 : 0531-23-2153 加入JA: JA愛知みなみ 主要作目: 養豚 【評価】 ○ 同組織は、JA 愛知みなみ養豚部会 32 戸のうち、種豚供給や飼料開発、衛生対策 等に関する共同活動に賛同した16 戸で組織された集団である。企業による養豚経営 が多い中、家族経営の組織化によって消費者ニーズにあった安心・安全・美味の高 品質な豚肉を生産し、「みかわポーク」、「みなみ愛とん」といったブランドを確立す ることで高収益な経営を展開している。 ◯ 当高品質豚生産会では、「オール愛知」の三元豚を生産し、JA と協力して開発し たオリジナル専用飼料を給餌し、また、JA の診療所が行う「ポーククリニック」を 積極的に利用することで、高品質な豚の生産に繋げている。また、畜産経営は個別 技術に追うところが大きいが、当生産会ではいくつかのグループごとに技術・経営 の向上を目的とした勉強会を行って技術の高位平準化を実現している。 ◯ みかわポークは当生産会が出荷する高品質豚の上物をロースカットして品質を厳 選したものであるが、このような全頭ロースカットによる認定は全国でも珍しく、 消費者の信頼確保に繋がっている。 ◯ 当生産会は、農家の平均母豚数が110 頭/戸(全国平均 206 頭)と決して規模は大 きくないが、家族養豚経営を組織化することで高収益を実現できるモデルとして捉 えることができる。 以上の点が高く評価され、特別賞に決定した。

(16)

46 回日本農業賞

「食の架け橋の部」受賞者

(年齢は平成29 年 1 月 31 日現在) <食の架け橋の部・大賞> 名 称: 栗くり見み出で在家ざ い けちょうさかな町 魚のゆりかご水田すいでん協議会きょうぎかい 住 所: 〒521-1245 滋賀県し が け ん東近江市ひがしおうみし栗くり見み出で在家ざ い けちょう町310 番地 主要作目: 米・麦・大豆・南瓜 <食の架け橋の部・特別賞> 名 称: 有限会社 FRUSICフ ル ー ジ ッ ク 代 表: 渡辺わたなべ 祥二しょうじ(昭和45 年 4 月 14 日 46 歳) 住 所: 〒506-1423 岐阜県ぎ ふ け ん高山市た か や ま し奥おく飛騨ひ だおんせんきょう温 泉 郷栃尾と ち お952 電 話: 090-1624-5411 主要作目: ドラゴンフルーツ、山羊さん除草隊 <食の架け橋の部・優秀賞> 名 称: JAコスモス佐川さ か わ支所し し ょ はちきんの店 代 表: 部会長 大谷おおたに 惠けい呉ご(昭和25 年 11 月 9 日生 66 歳) 住 所: 〒789-1201 高知県こ う ち け ん高岡郡たかおかぐん佐川町さかわちょう甲こう1751-1 電 話: 0889-22-7815 主要作目: 野菜、果実、花卉、加工品 以上

(17)

17 <食の架け橋の部・大賞> 名 称: 栗くり見み出で在家ざ い けちょうさかな町 魚のゆりかご水田すいでん協議会きょうぎかい 住 所: 〒521-1245 滋賀県し が け ん東近江市ひがしおうみし栗くり見み出で在家ざ い けちょう町310 番地 主要作目: 米・麦・大豆・南瓜 【評価】 ○ 10年前から滋賀県が推進する、水田から琵琶湖への排水路に魚道を整備するな どにより人やいきものが安心して暮らせる水田環境を取り戻す「魚のゆりかご水田」 プロジェクトに、農業者のみならず、地域の自治会、子ども会、老人クラブ等、非 農家も含む地域住民全員が一丸となって取り組む。琵琶湖に生息するフナやナマズ などが水田に遡上し、産卵・繁殖するために必須となる魚道整備は、県内 30 ヵ所 127 ヘクタールで取り組まれているが、うち当地域が 30 ヘクタールと県内随一の規 模を誇る。 ○ 「魚のゆりかご水田」では、農薬・化学肥料を通常の5割以下に削減。水路を遡 上するのはフナ・ナマズ・コイなどの在来魚のみで、ブラックバスなどの外来魚は 遡上しないため、琵琶湖の環境保全・生態系保全に貢献している。また、魚の生息 のために水田を中干しする時期まで水を張り続けており、このことがしっかりした 稲の生育、引いては良品質の米生産にも繋がっている。 ○ 5 年前(平成 23 年)に、水田オーナー制度を取り入れ、近隣住民や県内の大学生、 県内企業の社員とその家族を受け入れ、毎年、田植え、生き物観察会、稲刈り等の イベントを実施。また首都圏の中学生を受け入れる農家民泊など交流事業の他、地 元小学校を対象にした、魚道見学や生き物学習会、更には、ゆりかご水田米の米粉 を使った出前料理教室なども開催しており、食農教育・環境教育にも熱心に取り組 む。 ○ 水田米を使い、滋賀県の食文化である鮒寿司漬けの実施講習会を愛知川上流域の 方を対象に平成 27 年から実施、また、今年度からは県内の酒造メーカーと連携した 酒米作りをスタートさせるなど、新たな消費者との交流も積極的に行っており、地 域を跨いだ発展的な活動と位置付けられる。 以上の点が高く評価され、大賞に決定した。

(18)

<食の架け橋の部・特別賞> 名 称: 有限会社 FRUSICフ ル ー ジ ッ ク 代 表: 渡辺わたなべ 祥二しょうじ(昭和45 年 4 月 14 日生 46 歳) 住 所: 〒506-1423 岐阜県ぎ ふ け ん高山市た か や ま し奥おく飛騨ひ だ温泉郷おんせんごう栃尾と ち お952 電 話: 090-1624-5411 主要作目: ドラゴンフルーツ・山羊による除草 【評価】 ○ 建設業の経験を踏まえ、今後の新しい農業の基盤作りに尽力したいとの思いから、 温泉熱を使ったドラゴンフルーツの栽培に 10 年前に着手。味を追求するだけでなく、 果実の珍しさ、花の美しさを活かした観光資源としても利用しており、年間 5000 人 が訪れる消費者交流の場となっている。 ○ ドラゴンフルーツを地域の活性化につなげたいと、地元企業を巻き込んだ六次産 業化にも積極的。ジュース、ジャム、キャラメルの他、新たにドラシチ(スープ) も開発するなど更なる展開を図っている。ジュースやジャムは、高山市のふるさと 納税の返礼品として活用される他、飛騨地域の土産店でも販売されている。 ○ 美濃加茂市で行う、山羊に公園、企業の緑地などを除草させる「山羊さん除草隊」 の取り組みは、新しい畜産業の形を示唆しており、行政、企業、大学など産官学が 連携するしっかりした枠組みで取り組む例は全国でも珍しい。景観維持や里山保全 に繋がるだけでなく、癒やし教育や大学生の研究にも役だっており、農業というイ メージを大きく変える取り組みである。 ○ 山羊の糞尿は、堆肥化して耕作放棄地の肥料として利用するプロジェクトが始動 している。連携する地元農業高校では山羊さん堆肥でサツマイモを栽培し、そのサ ツマイモを使った高校生発のスイーツが地元菓子店の協力で商品化されており、自 由な発想で農業を楽しむ次世代の育成にも繋がっている。 ○ ドラゴンフルーツ、山羊さん除草隊、何れの取り組みも、地域の様々な職種とコ ラボしネットワークを広げており、農業で働ける選択肢を増やす可能性を示唆する など、地域の活性化という広い意味で架け橋となっている。 以上の点が高く評価され、特別賞に決定した。

(19)

19 <食の架け橋の部・優秀賞> 名 称: JA コスモス佐川さ か わ支所し し ょ はちきんの店 代 表: 部会長 大谷おおたに 惠けい呉ご(昭和25 年 11 月 9 日生 66 歳) 住 所: 〒789-1201 高知県こ う ち け ん高岡郡たかおかぐん佐川町さかわちょう甲こう1751-1 電 話: 0889-22-7815 主要作目: 野菜・果実・花卉・加工品 【評価】 ○ 女性たちが自分たちの力で建設した直売所で、学校給食や病院、公的施設も含め た地産地消の草分け的存在。1拠点の直売所を大きくするのではなく、生活者の居 住地域に5つの小規模店舗を展開する。商品点数は少ないが、ニーズを捉えた品ぞ ろえで、近隣に愛される店として成功。店舗の1つは、スーパーが撤退したシャッ ター商店街の一角にあり、近隣の高齢者を中心に利用され、買い物弱者支援と地域 活性化に一役買っている。 ○「真心と健康を売る」をモットーに、10 年前から生産履歴記帳にも取り組む。高齢 の生産者でも簡単に記入できるフォーマットを作るなど、実施率は 100%。栽培や 農薬に関する質問をしても、すぐに対応してもらえる安心感も手伝い、新鮮で安全 な商品が購入できる店として定着している。 ○ 栽培技術講習会、農薬使用方法の学習、包装技術などを研鑚し、生産者技術のボ トムアップを図ると共に、JAが行うアグリミドルスクールと連携して、Iターン、 Uターン新規就農者の受け入れも積極的に行っている。また、販売スタッフは、そ の土地を知った人に商品を販売して欲しいという思いから、佐川町出身者を積極的 に雇用。佐川町出身者でないスタッフに対しては、今年度から生産農家を訪ねる研 修も始めるなど、消費者からの信頼を担保する取り組みも行っている。 ○ こうした一連の取り組みが評価され、銀座や吉祥寺など首都圏のアンテナショッ プにも農作物を出荷し、取引が拡大中。また、部会員が栽培した大豆(ふくゆたか) のみを使った「はちきん豆腐」や佐川町の酪農家と連携したアイスクリーム、プリ ンなどの地元企業と提携し、六次産業化にも積極的に取り組んでいる。 以上の点が高く評価され、優秀賞が決定した。

参照

関連したドキュメント

が成立し、本年七月一日から施行の予定である。労働組合、学者等の強い反対を押し切っての成立であり、多く

Mochizuki, On the combinatorial anabelian geometry of nodally nondegenerate outer representations, RIMS Preprint 1677 (August 2009); see http://www.kurims.kyoto‐u.ac.jp/

実際, クラス C の多様体については, ここでは 詳細には述べないが, 代数 reduction をはじめ類似のいくつかの方法を 組み合わせてその構造を組織的に研究することができる

けいさん たす ひく かける わる せいすう しょうすう ぶんすう ながさ めんせき たいせき

賞与は、一般に夏期一時金、年末一時金と言うように毎月

とりひとりと同じように。 いま とお むかし みなみ うみ おお りくち いこうずい き ふか うみ そこ

平成 27

角材と鋼板を組み合わせて簡単に組み立てられる 図 -1 のようなプレストレス木箱桁橋 1),2),3) が、応