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北海道スモン患者のリハビリテーション方略 10 年間について

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Academic year: 2021

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(1)

A. 研究目的

北海道で実施されているスモン検診は、 地区リーダー のもと、 専門医師、 地元医師、 地区保健師、 スモン基 金、 ボランティア、 関係職種、 北海道疔の協力の下に 毎年実施されている。 スモン患者の高齢化と共に、 ス モン患者数が減少し、 道内の患者数は平成 18 年では 112 名が平成 28 年では 64 名となり半減している。 ス モン検診の中でリハビリテーション評価、 相談、 支援 も連続して行われている。 平成 18 年から平成 28 年ま でに行われた 10 年間のスモン検診において、 リハビ リを受けたスモン患者のうち 13 名の検診データーか ら、 主訴、 移動方法、 対応、 経時変化について考察す ることを目的とする。

B. 研究方法

対 象 は 平 成 18 年 か ら 平 成 28 年 の 10 年 間 に 北 海 道 地区で行われたスモン検診でリハビリテーションを受 けた北海道在住のスモン患者より、 13 名 (現平均年

齢 83.2±8.6 歳) を無作為に抽出した。 各スモン患者 の 10 年分のリハビリ指導書の記載内容より、 主訴、

評価、 対応方法について集約する。

(倫理面への配慮)

本 研 究 は 日 本 医 療 大 学 倫 理 審 査 委 員 会 に よ り 承 認 (倫理 28-18) され、 個別データーは匿名化され、 厳格 に管理されている。

C. 結果

主訴は、 10 年を前期、 後期の各 5 年にまとめると、

前期・後期では、 肩・膝・股関節痛の訴え 7 名・4 名、

配偶者・介護者が亡くなったなどの精神的喪失感の訴 え 0 名・3 名、 見えなくなった・痺れが強くなったな どの症状の悪化 4 名であった。 10 年間で動作は、 独 歩 6 名が 4 名、 1 本杖 4 名が 2 名、 2 本杖 1 名が 1 名、

車いす 1 名が 5 名であり移動能力が低下していった。

10 年 間 で 移 動 動 作 が 改 善 し た の は 1 名 の み で あ っ た。

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北海道スモン患者のリハビリテーション方略 10 年間について

高橋 光彦 (日本医療大学保健医療学部) 乾 公美 (日本医療大学保健医療学部) 石橋 晃仁 (日本医療大学保健医療学部) 藤木 直人 (国立病院機構北海道医療センター)

研究要旨

平成 18 年から平成 28 年の 10 年間に北海道地区で行われたスモン検診のリハビリテーショ ン受診した 13 名 (現平均年齢 83.2±8.6 歳) を無作為に抽出し、 各患者の 10 年分のリハビリ 指導書の記載内容より、 主訴、 評価、 対応方法について集約した。 主訴は、 10 年を前期、 後 期の各 5 年にまとめると、 前期・後期では、 関節痛の訴え 7 名・4 名、 精神的喪失感の訴え 0 名・3 名、 症状の悪化 4 名であった。 10 年間で動作は、 独歩 6 名が 4 名、 1 本杖 4 名が 2 名、

2 本杖 1 名が 1 名、 車いす 1 名が 5 名であった。 10 年間で移動動作が改善したのは 1 名のみ で、 他は徐々に低下していた。 リハビリの介入は動作評価、 筋力、 関節可動域訓練、 痙性抑 制方法、 歩行補助具の利用方法とメンテナンス、 環境整備、 運動方法、 ストレッチ、 リスク について個別に継続して行ったが、 転倒骨折、 認知症、 病状の悪化などの要因により、 より 移動動作が困難になった。 13 名中 1 名のみが動作改善した。

(2)

リハビリテーションの介入は、 日常生活の継続を目 指し、 動作評価、 筋力、 関節可動域訓練、 痙性抑制方 法、 歩行補助具の利用方法とメンテナンス、 環境整備、

運動方法、 ストレッチ、 リスクについて継続して行っ た。

D. 考察

動作が困難になる要因には、 関節痛に加え、 骨折、

認知症の発症が大きく作用し、 また、 配偶者や介助者 の喪失により、 施設入所など環境の変化による影響が 受けやすい。 一人暮らしを維持していくことに不安を 感じながら毎日を送っている患者さんもいるため、 安 心した生活が送れる援助がさらに必要とされる。

E. 結論

スモン患者は加齢に伴い、 転倒のリスクが高まり、

家族関係の変化など、 よりよい生活を維持するために 身体的、 精神的な支援がさらに必要とされる。

G. 研究発表 1 . 学会発表

高橋光彦, 西山徹, 石橋晃仁, 乾 公美, 佐々木 浩子. スモン患者に対するリハビリテーションの 方略. 第 87 回日本衛生学会学術総会. 平成 29 年 3 月 28 日. 宮崎.

H. 知的財産権の出願・登録状況 なし

I. 文献

1 ) 松本昭久・他:北海道地区のスモン検診の総括, スモンに関する調査研究班・平成 20〜22 年度総合 研究報告書, 2012, pp 15-18.

2 ) 藤 木 直 人 ・ 他 : 24 年 度 の 北 海 道 地 区 ス モ ン 検 診 結果, スモンに関する調査研究班・平成 24 年度総 括・分担研究報告書, 2013, pp 33-36.

3 ) 高橋光彦・他:スモン患者へのリハビリ支援, ス モンに関する調査研究班・平成 24 年度総括・分担 研究報告書, 2013, pp 211-212.

4 ) 高橋光彦・他:スモン患者の膝屈伸における両側・

片側収縮力の差異, スモンに関する調査研究班・平 成 25 年度総括・分担研究報告書, 2014, pp 177-178

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