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過疎地域における小児タバコ誤飲の実態と 課題

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Academic year: 2021

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一般口演 2 事故・災害

座長:

高橋 昌里 

日本大学医学部 小児科学系小児科学分野

竹村 司 

近畿大学医学部 小児科学教室

過疎地域における小児タバコ誤飲の実態と 課題

加藤 里絵

1

、豊国 賢治

1

、是松 聖悟

2

1国東市民病院 小児科、

2大分大学 地域医療・小児科分野

O1-008

【目的】

タバコ誤飲に対しては迅速かつ適切な処置が必要であるが、

医師の少ない過疎地域では、受診までに長時間を要すこと がある。大分県国東市は、県北東部の国東半島にある南北 に長い市である。市唯一の小児科医2名が勤務する国東市 民病院はその最南端の地域にあるため、同じ市内でも受診 まで車で1時間以上要する地域もある。さらに南下すれば 大分県第2位の人口のいる別府市があるが、そこまでには 車でさらに1時間を要す。このような過疎地におけるタバ コ誤飲の実態と課題を抽出した。

【対象と方法】

2006年から2016年までの11年間、タバコ誤飲の診断名で受 診した15歳未満の患者に対し、カルテから、年齢、誤飲し たタバコは水溶液であるかいなか、受診時間、誤飲から受 診までに要した時間、転帰を抽出した。

【結果】

患児の年齢は11か月(6か月〜 1歳11か月)であった。誤飲発 生時間は16時から24時の発生が50%(12例)と最多で、次 いで8時から16時が42%(10例)であった。この10例のうち 3例が休日に発生していた。誤飲から受診に要した時間は 43分(15分〜 15時間)で、15分未満に受診できた例はなかっ た。60分以上要した例が4例あったが、このうち距離的な 要因で受診が遅れたのは1例(61分後に受診)のみで、ほか は、病院の近隣で、自宅で経過を観察している間に嘔吐が 出現したため受診した2例(それぞれ2時間後、5時間後に受 診)と、17時半に誤飲し、2時間後に嘔吐していたが、夜間 のため翌朝まで自宅で観察していた例(15時間後に受診)で あった。タバコ誤飲のなかでも緊急対応を要する水溶液を 誤飲したのは4例で、全例30分以上経過しての受診であり、

さらに2例は60分以上を要していた。全例が中毒を発症す ることなく回復したが、遠方という理由のみならず、保護 者が水溶液誤飲の危険性を認識していないために受診が遅 れた例もみられた。

【考察】

小児科医の少ない過疎地域では、受診までの時間や距離も 問題ではある。しかし、それ以前に、保護者や医療従事者 の危険性に認識に課題があることが明らかになった。

【結論】

過疎地域では都市部よりも、誤飲予防と初期対応の啓発が 必要である。

看護から見たこどもの異物誤飲の予防と継 続看護

古賀 里恵、和田 光代

地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立こども病院 看護部手術室

O1-009

【はじめに】

A病院で、救急外来で摘出困難な異物誤飲の患者は、全身 麻酔下治療となる。摘出後の重症合併症を発症し、繰り返 し全身麻酔下で治療をする患者が散見されたため、事故の 詳細を検討する必要性を感じた。

【目的】

1)異物誤飲の状況と侵襲程度を知る 2)合併症で繰り返し 全身麻酔下治療をした患者家族への対応を検討する 3)治 療過程等現状を伝えることで予防対策の一助となることを 期待する。

【研究方法】

1)対象者2012年5月から2016年12月までの3年8 ヶ月に異物 誤飲で受診した患者 2)調査方法患者のカルテから年齢、

性別、異物誤飲診断時に異物があった部位、内容、摘出方 法、摘出までの経過時間、入院日数、合併症の程度、摘出 後の経過について抽出し検討する。

【倫理的配慮】

A病院の倫理委員会の承認を得た。

【結果】

異物誤飲(疑いも含め)と診断されたのは254人、うち入院加 療した患者は29人。全身麻酔下摘出は25人、うち2名は観血 的摘出となった。摘出後合併症は、治療を必要としない軽 度8名、中程度1名、気道食道への粘膜障害など重症5名で あった。重症のうち2名はボタン電池誤飲で、摘出までに1 日から数ヶ月経過し、摘出後1 ヶ月以上入院加療し追加手 術を繰り返した。退院後地域保健師に家庭介入を依頼した 症例は4人だった。

【考察】

多くの症例は軽症であり摘出後診療は終了している。しか し、重症合併症となった患者は、摘出後長期間の治療を要 す。今回経験した重症合併症患者の1症例は基本的な生活行 動を獲得する時期に8 ヶ月間経口摂取が出来ず、胃瘻造設 に至り1年後もきざみ軟食の状態である。繰り返される検査 治療や食道・気道の合併症により、食・栄養問題が発生し 成長発達に影響を及ぼす。重症例だけでなく軽症でも、こ どもの心身への負担はある。8 ヶ月から3歳児の誤飲が多い ことから検診時や保育施設で成長発達を踏まえた指導をす ることで、養育者が注意し予防行動につながる。また、入 院治療を要したこどもの親は自責の念や繰り返し侵襲的治 療を受けることで将来的な影響に対し不安を抱く。そのため、

病院内外の関連部署が連携し継続的なケアを行う事で家族 の心理的安定と治療経過を踏まえた養育指導が必要である。

【結論】

1)重症合併症発症はこどもの成長発達に影響を及ぼすリス クがある 2)異物誤飲予防は危険を予知した家族指導が必 要である 3)繰り返し治療をする患者家族へのケアは関連 部署が連携し継続的にケアを行う必要がある。

The 64th Annual Meeting of the Japanese Society of Child Health

117

一般演題・口   6

30 日㊎

Presented by Medical*Online

参照

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