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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

Glucose-dependent insulinotropic polypeptide prevents the progression of macrophage-driven atherosclerosis in diabetic apolipoprotein E-null mice.

(GIP は糖尿病アポリポ蛋白 E 欠損マウスにおける粥状動脈硬化の進 展を抑制する)

掲載雑誌名 PLoS One. Vol.7 No.4doi: 10.1371/journal.pone.0035683 2012 年

内科系 内科学(糖尿病・代謝・内分泌内科学分野) 野木 孝准

目的:筆者らは近年、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド

(glucose-dependent insulinotropic polypeptide:GIP)はアポリポ蛋 白E欠損(Apoe-/-)マウスの粥状動脈硬化症の発症を阻止することを報告 した。糖尿病の動物では、GIP受容体(GIPR)が高度に減弱されているこ とが確認されている。筆者らは、GIPが糖尿病において粥状動脈硬化症抑 制作用を発揮しうるか否かについて調べた。

方法:非糖尿病Apoe-/-マウス、ストレプトゾトシン(STZ)誘発糖尿病 Apoe-/-マウス、db/dbマウスに対し、浸透圧ミニポンプを用いて、GIP(25 nmol/kg/日)または生理食塩液(Vehicle)を4週間投与した。これらのマ ウスを対象として、粥状動脈硬化症および滲出性腹腔マクロファージにお ける酸化低比重リポ蛋白誘発泡沫細胞形成の評価を行った。

結果:21週齢の糖尿病Apoe-/-マウスは、同週齢の非糖尿病Apoe-/-マウス と比べて、アテローム性動脈硬化症がより進行していた。糖尿病Apoe-/- マウスにGIPを注入したところ、血漿中総GIP濃度は4倍に上昇したが、イ ンスリン、グルコース、脂質の血漿中プロファイルは改善しなかった。GIP 注入は、マクロファージ主導の粥状動脈硬化性病変を有意に抑制したが、

この作用はGIPR拮抗薬である[Pro3]GIPとの混注により消失した。糖尿病 Apoe-/-マウスは、非糖尿病Apoe-/-マウスと比べて、泡沫細胞形成が3倍 促進されたが、この作用はGIP注入により半減した。GIP注入により、db/db マウスにおける泡沫細胞形成も抑制された。GIP(1 nM)のin vitro処理 により、糖尿病Apoe-/-マウスのマクロファージにおける泡沫細胞形成は

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15%抑制された。この抑制作用は、非糖尿病Apoe-/-マウスのマクロファ ージに同じ処理を行った場合に達成された抑制作用(35%)より弱かった。

GIPR発現は、糖尿病マウスのマクロファージではほぼ半減したに過ぎなか ったのに対し、同じ糖尿病マウスの膵島ではそれよりはるかに顕著に減少 した。高濃度のグルコース(500 mg/dL)で9~10日間培養したところ、膵 島細胞ではGIPR発現の顕著な減少が認められたが、マクロファージでは顕 著な減少は認められなかった。

結論:GIP の長期注入により、糖尿病状態ではマクロファージにおける GIPR 発現は膵島とは異なり、軽度の減弱にとどまっていたことから、糖 尿病マウスでは有意な粥状動脈硬化症抑制作用が認められたと考えられ る。

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