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自転車駐車場の利用効率向上戦略についての調査研究

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Academic year: 2021

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(1)

【 寄 稿 】

自転車駐車場の利用効率向上戦略についての調査研究

財団法人 自転車駐車場整備センター 企画部長 南 公夫 1.調査の目的

自転車は環境負荷の少ない乗り物であり、自動車の代 替交通手段としてその積極的な利用が求められつつある。

また、人口減少下の我が国においては、コンパクトにま とまった都市構造へと転換も求められており、自転車の 役割は一層重要になると思われる。

その一方で、都市部における放置自転車問題が取り沙 汰され、通行の妨げになることはもちろん、周囲の景観 阻害等、様々な問題を引き起こしており、自転車利用を 促進するためにも、放置自転車対策が喫緊の課題となっ ている。放置自転車対策として、自転車駐車場の整備が 進み、平成

15

年8月末までに約

409

万台分、箇所数に して約1万4百箇所が設けられるに至っている。この結 果、放置台数は減少傾向にあるものの、駐輪場の立地条 件や設備・サービス内容の問題から、利用率の低い駐輪 場もあり、放置自転車をより一層減少させるためには、

駐輪場利用率の向上が求められている。

そこで、本調査では、武蔵境駅と多摩センター駅の駅 前地区において、駐輪場利用者および放置者を対象にア ンケート調査を行い、利用者の実態やニーズを把握する ことにより、駐輪場の利用率を向上させるためになすべ き整備・サービス等の具体的な方策について検討する。

2~4でアンケート調査の概要を示し、5でアンケー ト調査の結果を概観する。そして、調査結果を踏まえな がら、6で駐輪場の利用率向上のための戦略を検討する。

2.調査の対象地・対象者

調査地としては、JR 武蔵境駅および京王・小田急多 摩センター駅の駐輪場利用実態の異なる

2

地区で行った。

それぞれの地区に対して、「駐輪場の自転車利用者」と「駅 周辺の放置禁止地区に放置している自転車利用者」を対 象にアンケート調査を行った。

武蔵境駅周辺地区の特徴は、新たに大規模駐輪場の整 備が予定され、広さ、設備・サービス、料金等の利用条 件の大幅な変更が想定される場所である。多摩センター 駅周辺地区は、既に駐輪場は整備されているが、駐輪場 によって稼動率にばらつきがある場所である。

3.調査項目

①回答者属性(性別、年齢、職業)

②自転車の種類

③自転車利用の目的

④目的地(鉄道利用・非利用)

⑤自転車の使用距離

⑥駐輪時間と時間帯

⑦雨天時の代替交通手段

⑧支払い可能な自転車維持費

⑨駐輪場への支払い可能金額

⑩駐輪場にほしい設備・サービス

⑪駐輪場所から目的地までの限界距離

⑫離れた駐輪場を利用する条件

⑬駐輪場に併設してほしい店や施設

⑭レンタサイクルの利用条件

⑮品質の良い自転車を利用する際の駐輪場の条件

⑯対象地区の自転車放置状況

⑰放置自転車対策

4.アンケート配布・回収状況

(2)

配布総票数

3,210

に対し、有効回収票数

1,226

、回収

率は

38.2%であった。駐輪場利用者と放置者の内訳は、

駐輪場利用者

904、放置者 322

で、駐輪場利用者は全体

73.7%、放置者は 26.3%となっている。

5.調査結果

本稿ではスペースの関係上、グラフは、単純集計及び 駐輪場利用・放置者によるクロス集計のみを掲載し、男 女別、年齢別、職業別クロスのグラフは省略している。

5-1.回答者の属性

回答者の男女比はほぼ半々であった(図

1)

。 年齢は、10代(約

30%)と 20

代(約

20%)の若年

層が過半数を占める(図

2)

職業を見ると、学生が

44%で最も多く、次に会社員が 30%となっている。

(図

3)

5-2.自転車の種類

自転車の種類は、「普及型自転車」(いわゆる「ママチ ャリ」)が約9割と大部分を占めている(図

4)。

「マウンテ ンバイク」や「電動アシスト自転車」の利用者は少ない。

5-3.自転車利用の目的

自転車利用の目的を見ると(図

5)、

「通勤」が

41.3%、

「通学」が

39.4

%であり、全体の約8割に及ぶ。次いで、

「買い物」

11.3

%、「業務」

4.8

%が続く。

駐輪場利用者は、「通勤」「通学」が多く、逆に放置者 は「買い物」「業務」の割合が高い。

図 5 自転車利用の目的

2.9%

1.3%

1.5%

0.2%

5.4%

3.4%

1.2%

1.3%

0.3%

6.2%

1.6%

1.6%

1.9%

0.0%

5.6%

88.4%

88.3%

88.8%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

普及型自転車 マウンテンバイク 電動アシスト自転車 ブランド高級自転車 その他 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

42.9%

47.2%

56.8%

50.1%

52.7%

49.8%

0.3%

0.1%

0.2%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体(N=1,226)

駐輪場(N=904)

放置(N=322)

男性 女性 無回答

0.2%

12.1%

6.0%

0.2%

26.4%

7.1%

9.3%

3.7%

0.0%

2.0%

6.9%

11.8%

11.8%

12.2%

23.2%

31.8%

13.5%

22.1%

11.2%

1.4%

33.5%

13.7%

12.7%

27.0%

0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40%

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代以上 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

8.8%

5.0%

0.9%

0.4%

0.9%

1.2%

2.8%

0.5%

1.5%

43.6%

29.5%

10.6%

6.0%

4.2%

2.0%

2.0%

1.5%

44.7%

1.4%

3.3%

33.8%

2.5%

4.7%

4.0%

12.4%

6.5%

4.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50%

学生 会社員 パート 専業主婦 公務員 自営業 無職 その他 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

1.1%

0.4%

0.6%

43.1%

1.1%

0.4%

0.7%

28.9%

26.1%

1.2%

12.4%

0.3%

2.8%

0.3%

11.3%

4.8%

1.1%

41.3%

39.4%

6.1%

2.1%

0.4%

46.0%

28.0%

0% 20% 40% 60%

通勤 通学 買い物 遊び 業務 通院 その他 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

図 1 男女別割合

図 2 年齢別割合

図 3 職業別割合

図 4 自転車の種類

(3)

0.8%

11.5%

1.1%

9.9%

37.3%

0.0%

2.4%

11.1%

71.5%

14.2%

2.1%

79.3%

6.0%

3.4%

49.4%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

昼間 夜間 短時間 その他 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

5-4.目的地(鉄道利用・非利用)

目的地(鉄道利用・非利用)を見ると

(

6)

、「自転車 で駅まで来て、そこから鉄道利用」する人が

67.7%で最

も多く、中でも駐輪場利用者、会社員が多い。次いで「鉄 道は利用しないが、駅周辺に用事がある」人が

24.8%を

占め、放置者、専業主婦が特に多い。また、「駅まで鉄道 で来て、そこから自転車を利用する」との回答はわずか

6.9

%であり、学生が多い。

5-5.自転車の使用距離

自転車に乗って移動する距離を尋ねたところ(図

7)、

「1~

1.5

㎞以内」が

26.1

%で最も多く、「

800

1

㎞以 内」

21.8

%、「

1.5

2

㎞」

21.4

%と続き、「

1

1.5

㎞以内」

を中心とした正規分布に近い形となっている。

800m未満の近距離の利用は、駐輪場利用者が 11.3%

に対し、放置者は

18.9%に及ぶことから、放置者の利用

距離が若干短いことがうかがえる。

図 7 自転車の利用距離

5-6.駐輪時間

駐輪する時間帯は、「昼間」が最も多く

71.5

%を占め る

(

8)

。これらは駐輪場利用者で、会社員、学生等の通 勤通学目的が多い。「短時間利用」は

14.2

%であり、放 置者が多く、無職、専業主婦の割合が高いことから、短 時間利用は買い物目的が多いと言える。

駐輪する時間は「10~12時間」が

24.7%と最も多く、

全体の約

4

分の

1

を占める

(

9)

8

時間以上の長時間利 用が全体の約

6

割を超えるが、会社員、学生等の通勤通 学目的が多い。一方、

2

時間未満の短時間利用を見ると、

放置者が多く、専業主婦、無職、自営業等の買い物や仕 事目的が多いことがうかがえる。

5-7.雨天時の代替交通手段

雨天時に自転車の代わりとなる交通手段は、「徒歩」と

「バス」がともに

45.4

%で全体の

9

割に及ぶ

(

10)

。一 方、「自転車のみ」との回答は

4.2

%にとどまることから、

何らかの代替手段は確保していることがわかる。

駐輪場利用者はバスが多く、放置者は徒歩が多い。ま た、10代、20代は「徒歩」が多いが、30代以上になる と「バス」を代替手段とする回答が多い。

職業別に見ると、会社員、無職は「バス」が多く、専 業主婦、学生等は「徒歩」の割合が高い。

図 10 代替交通手段

11.2%

1.3%

11.6%

1.3%

12.7%

21.4%

26.7%

18.3%

9.9%

3.4%

1.2%

26.1%

10.0%

3.3%

5.0%

21.4%

21.8%

25.9%

9.0%

2.3%

5.5%

22.5%

21.9%

6.2%

0% 5% 10% 15% 20% 25% 30%

500m以内 500~800m 800m~1㎞

1~1.5㎞

1.5~2㎞

2~3㎞

3㎞超 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

21.3%

17.8%

7.9%

20.2%

9.9%

10.9%

4.0%

3.4%

2.2%

1.1%

6.7%

14.2%

18.8%

5.1%

9.6%

24.7%

5.2%

8.2%

6.3%

0.8%

3.3%

9.2%

29.5%

1.4%

4.0%

4.8%

11.2%

11.8%

10.6%

15.8%

0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35%

1時間以内 1~2時間 2~4時間 4~6時間 6~8時間 8~10時間 10~12時間 12~14時間 14時間超 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322) 0.7%

13.9%

0.9%

55.3%

5.3%

0.0%

6.9%

67.7%

24.8%

7.4%

77.8%

39.4%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

自転車→駅から鉄道

駅周辺(鉄道は利用せず)

駅まで鉄道→自転車

無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

図 9 駐輪時間 図 6 目的地(鉄道利用・非利用)

47.5%

39.4%

3.1%

0.0%

0.6%

4.6%

45.4%

45.4%

4.2%

0.8%

5.1%

42.8%

3.9%

52.5%

5.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%

徒歩 バス 電車 自転車のみ 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

図 8 駐輪時間帯

(4)

0.9%

2.0%

0.9%

16.9%

19.9%

33.4%

22.1%

4.7%

21.6%

2.3%

17.5%

20.7%

31.9%

5.2%

23.6%

17.7%

15.2%

1.2%

0.9%

37.9%

3.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50%

0円 0~300円 300~500円 500~700円 700~1,000円 1,000円超 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

5-8.一ヶ月あたりの自転車維持費

一ヶ月あたりに自転車の維持に掛ける費用は、「

0

円」

が最も多く

33.4%に及ぶ(図 11)。以下「0~300

円以内」

22.1%、

「300~500円以内」19.9%、「700~1,000円以 内」16.9%が続く。0円から

500

円以内が全体の

75.4%

4

分の

3

を占めており、自転車の維持に対してあまり 費用を掛けていないことがうかがえる。

特に、

10

代、

20

代は「0円」との回答が他世代より高 く、コスト抑制傾向が見られる。また、職業別に見ると、

会社員、公務員は

500

円以上を掛ける割合が

30

%を超 えるものの、専業主婦、学生は

15

%程度にとどまる。

図 11 一ヶ月あたりの自転車維持費用

5-9.駐輪場利用料金

①支払い可能な駐輪場利用料金

駐輪場の利用料金としていくらまでなら支払うことが 可能かを尋ねたところ、一般の回答者は、「現行料金より

600

円安」が

33.5%で最も多く、次いで「現行料金程度

の料金を支払ってもよい」が28.6%である(図12)。一方、

学生は「現行料金程度」が最も多く

29.1%を占め、

「600 円以上安」が

27.6%で続く(図 13)。現行より安い料金を

望む人を全て併せると、

55.0

%(学生

54.7

%)を占める 一方、現行料金より多く支払可能との回答は、

6.3

%(学 生

5.7

%)にとどまる。

現行料金程度は支払うことが可能であるとの回答は、

駐輪場利用者

33.3

%(学生

35.8

%)いるのに対し、放置

者は

16.3%(学生 8.3%)にとどまる。また、放置者の

うち、駐輪場を利用しないとの回答は

19.5%(学生

16.7%)に及ぶ(駐輪場利用者一般 5.0%、学生 4.4%)

図 13 支払可能駐輪料金(学生)

②2階利用時の料金の割引率

駐輪場所が2階である場合に、

1

階と比べてどの程度 割引されていれば利用するかを尋ねたところ

(

14)

、「3 割」が

24.7%で最も多く、

「2割」

23.2%、

「5割」

20.6%

が続く。「利用しない」との回答は

9.4%に及び、女性や 60

代以上の高齢者に多い。これは女性、高齢者にとって、

2階まで運ぶことに対する抵抗感があるためと思われる。

会社員、公務員は3割以下の回答が他の職業と比べて 多く、一方、専業主婦、自営業、パートは「5割」「非利 用」の割合が高い。学生は「2割」「3割」が比較的高い ものの「5割」も多い。これは、他世代と比べて2階へ の移動に対する抵抗感が少ないことと、一方では料金を 低く抑えてもらいたいという要望の表れと思われる。

図 14 2階利用時の割引率

3.0%

4.4%

2.0%6.1%

27.6%

7.4%

18.2%

29.1%

2.2%

3.5%

8.9%

4.4%

24.4%

17.5%

35.8%

1.7%

9.6%

0.8%

8.3%

20.5%

37.1%

16.7%

3.8%

6.8%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%

+200円超 +100円 現行程度(±0円)

-100円 -200円 -400円超 利用しない 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

2.0%

3.6%

1.4%3.7%

6.4%

4.6%

1.7%

28.6%

15.1%

8.0%

33.5%

7.8%

2.0%

33.3%

14.6%

32.7%

4.6%

2.6%

1.1%

19.5%

35.8%

16.3%

16.3%

4.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%

+400円超 +200円 現行程度(±0円)

-200円 -400円 -600円超 利用しない 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

3.3%

7.1%

2.5% 5.6%

8.9%

23.2%

6.8%

24.7%

20.6%

9.4%

3.2%

9.0%

7.3%

26.7%

20.7%

2.7%

24.1%

8.7%

5.3%

15.8%

4.7%

20.2%

19.3%

20.5%

0% 10% 20% 30%

1割 2割 3割 4割 5割 5割超 利用しない 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

図 12 支払可能駐輪料金(一般)

(5)

5-10.駐輪場にほしい設備・サービス

駐輪場を利用するにあたってほしい設備やサービスを 尋ねたところ(図

15)

、「ゆったりした通路」

70.5%、

「ゆ ったりした場所」57.2%などの駐輪場自体のスペースの ゆとりを望む回答に加え、「駐輪場が明るく清潔」

52.5%、

「駐輪場から駅までの通路が明るく安全」

46.3%、

「監視 カメラ」47.7%など、清潔感や明るさ、防犯性が重視さ れていることがわかる。

放置者は、駐輪場利用者に比べて「ベルトコンベア」

や「

24

時間営業」を望んでいる。

女性は男性と比べると「ゆったりした通路」や「監視 カメラ」、「駐輪場から駅までの通路が明るく安全」など の防犯性への要望や、「平面式ラック」や「ベルトコンベ ア」などの負担を軽減する補助的な機能・サービスに対 する要望が高い。

年齢別に見ると、20代は、生活行動パターンが多様で あるためか「24時間営業」への要望が高く、30代、40 代では「監視カメラ」「平面式ラック」の要望が多い。

図 15 駐輪場にほしい設備・サービス

特にほしいものを見ると(図 16)、「ゆったりした通路」

25.4

%、「ゆったりした場所」

23.6

%が多くあげられてい る。先述した駐輪場にほしい設備・サービスと比べると、「監 視カメラ」と「24時間営業」が上位に来ていることが特 徴的である。

駐輪場利用者と放置者を比較すると、放置者の方が全 般的に要望が多く、中でも「ゆったり通路」、「24時間営 業」、「駅までの通路がスムース」、「駅までの通路が明る く安全」は駐輪場利用者より高い回答割合を示している。

女性は男性と比べると、「監視カメラ」、「駐輪場から駅

までの通路が明るく安全」などの防犯性への要望や、「平 面式ラック」などの負担を軽減する補助的な機能・サー ビスに対する要望が高い。

年齢別に見ると、

20

代は、生活行動パターンが多様で あるためか「24時間営業」「駅までの通路が明るく安全」

への要望が高い。また

10

代、20代で「駅までの通路が スムース」が多く、30代、40代では「監視カメラ」「平 面式ラック」の要望が多い。

図 16 駐輪場に特にほしい設備・サービス

35.6%

18.9%

15.8%

9.6%

3.3%

3.4%

37.6%

34.2%

25.8%

1.1%

1.6%

3.3%

3.4%

9.2%

16.6%

19.3%

22.8%

24.5%

27.1%

28.1%

31.0%

36.1%

46.3%

46.1%

47.7%

53.2%

70.5%

57.2%

52.5%

42.5%

0.4%

1.5%

21.8%

23.5%

24.6%

30.3%

28.7%

58.2%

47.0%

49.1%

54.4%

70.8%

54.1%

3.1%

1.9%

3.1%

3.7%

8.1%

18.6%

20.5%

27.3%

22.0%

37.6%

54.3%

49.7%

43.8%

44.4%

56.2%

69.6%

48.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80%

ゆったり通路 ゆったり場所 通路スムース 明るく清潔 監視カメラ 通路明るく安全 24時間営業 平面式ラック ベルコン 付帯施設 電光掲示板 誘導サービス 預かり方式 鍵つき 途中買い物 専用ロッカー 充電コンセント その他 特にない 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

5.1%

5.4%

3.4%

1.3%

1.0%

21.1%

11.8%

12.5%

0.4%

1.0%

1.2%

3.6%

3.9%

4.3%

7.4%

8.5%

9.2%

10.5%

10.8%

10.8%

12.1%

11.4%

14.4%

19.1%

25.4%

23.6%

15.4%

12.6%

15.7%

13.1%

0.0%

7.2%

9.2%

13.9%

13.8%

12.4%

22.7%

12.5%

13.5%

23.9%

27.2%

17.9%

15.8%

13.0%

1.6%

1.9%

1.6%

9.0%

9.0%

4.7%

17.7%

21.1%

16.1%

30.4%

27.6%

20.8%

17.1%

10.6%

40.1%

35.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50%

ゆったり通路 ゆったり場所 監視カメラ 24時間営業 明るく清潔 平面式ラック 付帯施設 ベルトコンベア 預かり方式 通路スムース 通路明るく安全 電光掲示板 鍵つき 専用ロッカー 誘導サービス 途中買い物 充電コンセント その他 特にない 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

(6)

5-11.駐輪場から駅改札口等までの限界距離 駅前に駐輪場用地を確保することは困難であるために、

ある程度駅から距離のある場所に設置せざるを得ない場 合が少なくない。そこで、駐輪場から駅改札口や買い物 等の用事のある場所まで歩く時に、我慢できる限界の距 離を訊いたところ(図

17)

、「50~100m以内」が最も多

36.5%を占め、500m

を超えるとわずか

0.6%にとど

まる。

放置者のうち、限界距離

50m

以内との回答は

20.2%

であるのに対し、駐輪場利用者は

14.7

%にとどまる。

女性のうち

100

m以内は

59.7

%に対し、男性

45.8

%で ある。また、職業別に見ると、

100m

以内との回答は、

専業主婦

75.7%、パート 66.2%に対し、会社員 50.6%、

公務員

51.0%、学生 47.0%である。

以上から、放置者、女性、専業主婦やパートの限界距 離は比較的短いことがうかがえる。

図 17 限界距離

5-12.限界距離より遠い駐輪場にほしい設備・サー ビス

駐輪場の位置が、5-11.で訊いた限界距離より遠 い場合に、どのような設備やサービスがあれば利用して もよいかを尋ねたところ(図

18)

、「料金が安い」30.5%

が最も高い。次いで、「ゆったりした通路」29.1%、「通 路が明るく安全」28.4%、「ゆったりした場所」27.7%、

「監視カメラ」27.1%などが続き、駐輪場自体のスペー スのゆとりや防犯性が重視されていることがわかる。一 方、限界距離より遠い駐輪場であれば利用しないとの回 答は

21.2%である。

駐輪場利用者と放置者を比較すると、駐輪場利用者で は「料金の安さ」が

32.7

%で最も多く、放置者の

24.2

% より

8.5

ポイント高い。逆に、放置者は、「ゆったりした 通路」(駐輪場利用者

27.7%、放置者 33.2%)

、「電光掲 示板」(駐輪場利用者

11.8%、放置者 18.0%)

、「24時間 営業」(駐輪場利用者

23.1%、放置者 32.6%)が多い。

図 18 限界距離より遠い駐輪場にほしい設備・サービス

5-13.駐輪場にほしい店

駐輪場に併設されていればよいと思う店の種類として は(図

19)

、「コンビニ」が

52.4%で突出して最も高く、

以下「自転車店」

32.9

%、「本屋」

25.1

%、「スーパー」

21.6

%、「レンタルビデオ」

21.0

%、「ドラッグストア」

18.8

%「ほしい店は特にない」

17.9

%が続く(図

19

)。 駐輪場利用者と放置者との違いを見ると、駐輪場利用 者では「自転車店」(駐輪場利用者

35.8%、放置者 24.5%)

が多くあげられているが、これは日常的に自転車を利用 していることが反映した結果と考えられる。一方、放置 者では、「スーパー」(駐輪場利用者

17.6%、放置者

32.9%)

、「ドラッグストア」(駐輪場利用者

16.9%、放

置者

23.9%)

、「ファーストフード」(駐輪場利用者

12.3%、

放置者

18.3

%)などが多く、買い物目的の人が多いこと が影響していると見られる。

「コンビニ」の回答は、

40

代以下での支持が高く、職 業別では学生が特に高い。「本屋」「レンタルビデオ」も 学生に支持されている。「スーパー」は専業主婦やパー ト・アルバイト等の買い物目的の人からの要望が多い。

0.6%

1.6%

0.6%

1.4%

36.3%

26.7%

4.7%

0.6%

2.2%

11.9%

36.5%

16.2%

27.2%

6.0%

36.6%

12.8%

14.7%

27.4%

6.4%

9.3%

20.2%

0% 10% 20% 30% 40%

50m以内 50~100m 100~200m 200~300m 300~500m 500m超 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

9.8%

7.5%

3.9%4.0%

21.2%

27.7%

29.1%

30.5%

28.4%

27.1%

25.6%

26.2%

24.6%

22.8%

18.9%

17.2%

14.7%

14.4%

13.9%

13.5%

11.3%

9.9%

7.3%

3.3%

1.3%

20.9%

11.0%

11.8%

13.9%

25.2%

27.5%

32.7%

28.1%

26.8%

26.1%

27.7%

23.1%

19.8%

18.0%

13.9%

14.3%

3.3%

1.1%

23.1%

4.3%

22.0%

14.9%

14.9%

22.0%

31.1%

24.2%

32.6%

26.4%

28.0%

29.2%

33.2%

22.7%

16.5%

16.8%

13.7%

18.0%

12.4%

9.9%

6.5%

3.1%

1.9%

0% 10% 20% 30% 40%

料金が安い ゆったり通路 通路明るく安全 ゆったり場所 監視カメラ 屋根 24時間営業 明るく清潔 通路スムース 預かり方式 付帯施設 途中買い物 平面式ラック ベルコン 電光掲示板 誘導サービス 鍵つき場所 専用ロッカー 充電コンセント その他 非利用 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

(7)

1.1%

30.7%

28.3%

8.7%

1.3%

3.6%

8.9%

8.9%

28.5%

57.6%

32.2%

14.0%

3.5%

10.4%

9.0%

28.7%

57.5%

14.2%

32.7%

1.9%

3.7%

4.7%

57.8%

13.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%

適当な料金 利用しない 盗難負担無し 乗り心地 よいデザイン 電動自転車 その他 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

図 19 駐輪場にほしい店

5-14.レンタサイクル利用意向

どういった条件が揃えばレンタサイクルを利用するか を訊いたところ(図

20

)、「適当な料金」が

57.6

%で最 も高く、次いで「どのような条件であっても利用しない」

との回答は

32.2

%と全体の約

3

分の

1

を占める。以下、

「盗難時の負担がないこと」28.5%、「乗り心地」

14.0%

があげられている。

レンタサイクルの利用料金については(図

21)

、「現在 の駐輪場料金と同程度もしくはそれ以上」が最も多く

23.7%であり、次いで「500

円以上安」が

16.8%と多く、

その他は概ね

10%程度であまり差はない。

駐輪場利用者は、「現在の駐輪場料金と同程度もしくは それ以上」の回答が

25.4

%であるのに対し、放置者は

18.6

%と7ポイント低くなる。「

100

円安」になると、逆 に放置者の方が

8

ポイント上回る

(

駐輪場利用者は

10.8%に対し、放置者は 18.6%)。

図 20 レンタサイクルの利用条件

図 21 レンタサイクルの利用料金 (駐輪場料金との比較)

5-15.高品質自転車利用にあたって駐輪場にほしい 設備・サービス

高級ブランド自転車や電動アシスト自転車などの高品 質な自転車を利用する際に、駐輪場にあればよいと思う 設備やサービスを尋ねると(図

22)

、「屋根付き」が

48.5%

で最も多く回答されている。以下、「監視カメラ」

44.5

%、

「ゆったりした場所」

44.0

%、「盗難等の保証がある」

39.9

%が続いている。

図 22 高品質自転車利用にあたって駐輪場にほしい設 備・サービス

5-16.自転車放置に対する状況認識

現在の放置自転車の状況をどのように認識しているか を訊いたところ(図

23

)、「支障なし」が

44.6

%で最も 高く、「全体的によい」

28.1

%とあわせると、

58.0

%が放 置自転車の状況を問題と認識していない。一方、「美観上 問題あり」「実際に支障がある」との回答は、あわせて

37.4%である。

2.9%

24.5%

26.1%

23.9%

9.6%

2.2%

1.2%

2.7%

7.0%

9.9%

13.9%

17.9%

18.8%

21.0%

25.1%

52.4%

32.9%

21.6%

1.0%

6.1%

8.6%

12.3%

19.0%

16.9%

21.7%

24.8%

52.7%

17.6%

35.8%

1.9%

13.4%

18.3%

14.9%

18.9%

51.9%

32.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%

コンビニ 自転車店 本屋 スーパー レンタルビデオ ドラッグストア 特にない ファーストフード 総菜弁当店 ファミレス その他 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

18.3%

10.9%

9.6%

13.8%

12.8%

23.7%

10.4%

12.3%

16.8%

10.3%

10.8%

14.3%

25.4%

10.2%

13.3%

16.4%

9.6%

12.4%

18.6%

18.0%

12.1%

0% 10% 20% 30% 40%

同額かそれ以上 100円安

200円安 300円安 400円安

500円以上安

無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

1.2%

40.1%

41.9%

29.5%

2.8%

1.8%

13.8%

1.1%

10.5%

29.5%

31.2%

44.0%

48.5%

44.5%

39.9%

1.4%

12.7%

11.3%

29.3%

31.9%

44.7%

50.0%

39.9%

46.0%

16.8%

0.9%

8.4%

30.1%

44.1%

39.8%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%

屋根つき 監視カメラ ゆったり場所 盗難等保証 鍵つき場所 明るい 専用ロッカー その他 興味なし 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

(8)

「実際に支障がある」との回答は放置者より駐輪場利 用者の方が高い(駐輪場利用者

10.6

%、放置者

5.6

%)。

年代別に見ると、年齢が高くなるほど「支障がある」

との回答割合が高くなる(10代

4.6%、60

16.7%)。

図 23 自転車放置に対する状況認識

5-17.放置自転車対策

放置自転車を減らすための対策としては(図

24)

、「公 共施設の開放」が

49.9%で最も高く、「店舗が用意」

42.7%、

「取締りの強化」34.6%が続く。

駐輪場利用者と放置者を比較すると、駐輪場利用者は

「取締りの強化」(駐輪場利用者

39.6

%、放置者

20.5

%)、

「駅前の有料化」(駐輪場利用者

28.0

%、放置者

20.8

%)

の回答が多く、放置者との負担の公平性を望む結果と解 釈できる。一方、放置者では「公共施設開放」(駐輪場利 用者

46.1%、放置者 60.6%)

、「サービス向上」(駐輪場

利用者

22.8%、放置者 28.3%)が多い。また、年代が上

がるほど、「取締りの強化」や「駅前の有料化」を望む回 答が増える。また、会社員や公務員は「取締りの強化」

「駅前の有料化」が多く、専業主婦、パート・アルバイ ト、学生は「店舗が用意」「公共施設が開放」が高い。

図 24 放置自転車対策

6.自転車駐車場の利用率向上のための方策の検討

以上のアンケートの結果をもとに、自転車駐車場の 利用率向上方策の検討の視点として、①放置者の駐輪 場への誘導方策、②駐輪場利用者の継続利用の推進方 策、③駐輪場利用料金の設定方策、④限界距離より遠 い駐輪場の利用推進方策の4つにわけて検討する。

6-1.放置者の駐輪場への誘導方策

6-1-1.放置自転車への対応方策

アンケート結果に見たように、自転車を放置する人は、

駐輪場料金を支払うことや自転車維持費用の支出を極端 に嫌う傾向が強い。このような特性を踏まえながら、放 置自転車対策として、①目的地が近中距離である人の自 転車直行型への転換(方策1)、②自転車利用が短距離で ある人の徒歩への転換(方策2)、③放置者の特徴に応じ た駐輪施設の提供(方策3)の

3

つの方策を提案する。① と②は駐輪需要の低減によって、③は駐輪場への誘導に よって放置者を減らすことになる。

方策1 目的地が近中距離である人の自転車直行型へ の転換

最終目的地が自転車で行くことが十分可能な距離(約

5

キロ以内)である場合には、駅に来て鉄道を利用して目的 地に向かうよりは、直接自転車で目的地に行った方が、

時間的、経済的、健康的、さらに目的地での移動にも有 利であることから、自転車直行型への転換を推奨する。

方策2 自転車利用が短距離である人の徒歩への転換 一般的には徒歩より自転車の方が移動時間は短くて済 むが、移動距離が短い場合においては、徒歩の方が早い もしくは同程度に到着できると考えられる。つまり、駐 輪場所に止めてさらにそこから歩く時間等を考慮すると、

徒歩の方が有利になる可能性がある。また、徒歩であれ ば駐輪料金もいらなくなることからも、自転車から徒歩 への転換を積極的に推奨する。

方策3 放置者の特徴に応じた駐輪施設への誘導 放置者の意識や行動特性等を基にして、適切な駐輪施 設を提供することで、駐輪場への誘導を図る。

52.2%

27.6%

3.1%

9.3%

44.6%

13.4%

28.1%

3.3%

1.3%

41.9%

10.6%

14.8%

28.2%

3.4%

1.0%

5.6%

9.3%

2.2%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%

全体的によい 支障無し 通行美観問題 支障あり その他 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

9.4%

45.3%

20.5%

20.8%

1.2%

26.9%

42.7%

49.9%

34.6%

26.1%

24.2%

16.8%

9.1%

6.5%

1.1%

41.8%

27.2%

46.1%

39.6%

28.0%

22.8%

16.0%

5.5%

1.0%

26.1%

60.6%

28.3%

18.9%

8.4%

9.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%

公共施設開放 店舗が用意 取り締まり強化 料金適正化 駅前空スペース有料化 サービス向上 レンタサイクル バスの便 その他 無回答

全体(N=1,226) 駐輪場(N=904) 放置(N=322)

(9)

6-1-2.各対応方策の対象者の推計方法

6-1-1で示した3つの方策の対象者は、図

25

に示 すようなモデルによって推計することが考えられる。

①方策1(直行型への転換)の対象者の推計方法 目的地までの距離が

5

㎞以内の近距離である人は、直 行型への移行が可能となる(段階Ⅰ)。

5

㎞の根拠は、約

5

㎞弱であれば自動車や電車より自転車の方が早く目的 地に到着できるとのデータに基づく(図

26)。

Ⅱ買い物目的

Ⅲ利用距離

Ⅳ鉄道利用・非利

Ⅴ限界距離

Ⅶ利用目的

対応方策

直行型に転換

徒歩に

Ⅰ目的地までの距離

企業・ 歩道空間 店舗等施輪場 歩道空間 近距・高・普 中距・安・良 遠距離・・普 遠距離・・良

Ⅵ限界距離よ り遠い駐輪場 の利用条件

放置者

目的地まで 5km 以上 又は駅周辺施設利用者

目的地まで 5km 以内

買い物目的 買い物目的以外

中長距離 短距離

鉄道非利用者 鉄道利用者

近距離 中距離 遠距離

通勤・通学 買物・遊び・

営業等

利用しない 条件次第

で利用

利用しない 条件次第

で利用

方策3 方策2 方策1

図 25 放置自転車対応方策のモデル

図 26 交通手段別・走行距離と所要時間の関係 出典:オーストラリア連邦政府自転車委員会資料

(10)

②方策2(徒歩への転換)の対象者の推計方法

徒歩への転換の対象としては、目的が買物以外で

(

段階

Ⅱ)、かつ利用距離が短距離(段階Ⅲ)のものを想定する。

買物目的の人を外す理由は、買物をした荷物を持って帰 る際に徒歩では負担が大きいためである。

③方策3(適切な駐輪場所の提供)の対象者の推計方法 及び駐輪施設確保の方法

放置者の特徴に応じて適切な駐輪場所への誘導の対象 者は、方策1と2の対象者以外となるが、具体的な駐輪 場確保の方法は、放置者の特性を踏まえた上で考える必 要がある。

そこで、鉄道の利用と非利用(段階Ⅳ)、駐輪場までの 限界距離(段階Ⅴ)、限界距離より遠い駐輪場である場合 の利用条件 (段階Ⅵ) 、利用目的(段階Ⅶ)によって、放置 者のタイプを分類し、それぞれに応じた対策を講じる。

まず、鉄道非利用者で、通勤・通学目的の利用につい ては、通勤先または通学先で確保用意させる。鉄道非利 用者で買物、遊び、営業等の目的の者は、それぞれ施設 側が入口に至近の距離に無料駐輪場を用意する。これが できないときは、施設側の一部負担により、歩道空間等 に電磁ロック式駐輪施設

(

駐輪時間の管理ができ、かつ自 転車の整列駐輪が可能となる。2時間程度の短時間であ れば無料)を整備することで誘導を図る。

一方、鉄道利用者は、一般的に長時間駐輪が多く、駐 輪料金の負担に対する許容度も鉄道非利用者と比べると 高い。そこで、駐輪場までの限界距離と限界距離より遠 い駐輪場である場合の利用意向によって、適切な駐輪場 の確保を行う。具体的には、限界距離が近距離(約

100m

以内

)

で、遠い駐輪場であれば利用意向はないという人は、

電磁ロック式駐車施設もしくは駅から近いが料金は高い 駐輪場への誘導を図る。

また、限界距離が近距離だが、条件次第ではそれより 遠い駐輪場でも利用意向がある人、もしくは、限界距離 が中程度(100~300m 以内)でそれ以上遠い駐輪場は利 用しないという人は、駅から中距離に位置するが、料金 が安く、設備・サービスが良好な駐輪場を整備すること で誘導する。

限界距離が中距離であるが、条件次第ではそれより遠 い駐輪場でも利用意向がある人、もしくは、限界距離が

遠距離

(300m

)

である人に対しては、駅から遠距離に位

置するが、料金が安く、設備・サービスが良好な駐輪場 または遠距離で無料であるが設備・サービスは不十分で ある駐輪場に誘導する。

6-2.駐輪場利用者の利用継続方策

駐輪場利用者は、支払っても良いと思っている額によ って、「現行料金以上支払い可能」(約

40%)と「現行料

金未満」(約

54%)に大別される。ここでは、利用継続

の誘導が課題となる「現行料金未満」のグループについ て誘導方策を検討する。

現行料金未満の人の特徴は、現行料金以上支払可能な 人と比べると、駐輪時間が短く

6

時間未満が多い。また、

女性や専業主婦の割合が高いことから、パート等のフル タイムではない職業に就いている人が多いとみられる。

駐輪場にほしい設備・サービスとしては、「明るく清潔」

「駐輪場までの道が明るく安全」「駐輪場までの道がスム ース」「平面式ラック」などが現行料金以上支払可能な人 より多くあげられている

そこで、駐輪場利用を誘導するためには、駐輪時間に 応じて料金を変える等、料金体系を見直すことに加え、

駐輪場の安全性の向上を図ることが有効と思われる。

6-3.駐輪場利用料金の設定

6-1.放置者の誘導方策及び6-2.駐輪場利用者 の利用継続方策の双方において、有効な誘導方策として 利用料金の金額設定が導き出された。そこで、放置者と 駐輪場利用者に分けて、それぞれの利用料金のあり方を 考察する。

27

は、駐輪場利用と放置者のグループ別に、駐輪場 利用料金の高い方から安い方にかけて、回答者割合を累 積したものである。駐輪場利用者と放置者の違いが明瞭 に現れており、駐輪場利用者の累積グラフの形状は、ほ ぼ直線的であり、価格弾性値はほぼ

1

である。一方、放 置者は指数関数的な形状で、価格弾性値は高額では

1

以 下、低額では

1

以上となっている。つまり、駐輪場利用 者は価格を安くすれば、それに比例して利用者が増える ものと見られるが、放置者は

200

円安や

400

円安では反 応は鈍く、600円安で急激に反応することがわかる。

図 27 支払可能駐輪料金の累積

0%

20%

40%

60%

80%

100%

+400円超 +200円 現行程度

(±0円)

-200円 -400円 -600円 -600円超 駐輪一般

駐輪学生 放置一般 放置学生

(11)

6-4.限界距離より遠い駐輪場の利用推進方策 駅よりかなり離れた場所に駐輪場がある(もしくはこ れから設置する)場合、まずは料金を安くする必要があ る。また、通路や駐輪場所がゆったりしていることが重 要な改善要素としてあげられており、駅から離れた駐輪 場は地代が安いこともあることから、空間的な余裕をも った使いやすい駐輪場を整備することが求められる。

放置者は、「24 時間営業」への要望が駐輪場利用者よ り多いため、放置者の利用を誘導するには考慮すべき改 善要素である。また、6-3で見たように、放置者は駐 輪場利用者と比べると駐輪料金の価格を下げても利用者 増に結びつきにくいために、料金を下げるのであれば

600

円以上安くすることが有効である。

7.結論及び今後の課題

7-1.結論

・ 駐輪場利用者の大半は鉄道利用者で、通勤・通学目的 が多く、長時間駐輪場を利用している。

・ 放置者は、駐輪場利用者と比べると鉄道を利用しない 者が多く、買物、遊びを目的とする短時間の駐輪の割 合が高い。したがって、有料の駐輪場の利用意向が少 ない。ただし、放置者にも利用形態(鉄道利用又は鉄 道非利用等)、利用目的(通勤・通学又は買物)等により 様々であるために、それらの行動パターンに応じて的 確に対策を講じる必要がある。

・ 駐輪場に望む設備・サービスとしては、ゆったりした 通路及びゆったりとした置き場所といった空間的な 余裕を望んでおり、場内が明るく清潔であることや監 視カメラ等の防犯性の高さへの要望も大きい。また、

駐輪場から駅までの通路がスムースであることや明 るく安心であることが望まれている。ただ、放置者は、

24

時間営業を特に求めていることが特徴である。

・ 自転車利用者は、自転車駐車場に併設を望む施設とし て圧倒的にコンビニを求めている。このため自転車駐 車場の付加価値と利用率の向上を図るため、コンビニ の併設について検討する必要がある。

・ 現行料金の引き下げを半数以上の者が望んでいるが、

要望が多いサービスの向上との相対関係にもなるも のと思われる。このような点を考慮して、駐輪場利用 者の継続的な利用の推進や放置者の駐輪場への誘導 を図る必要がある。

・ 限界距離より遠い駐輪場については、駐輪場料金と駐 輪場の質(通路の広さ及び駐輪場所の広さ等)の組み

合わせにより、遠いところに誘導できる可能性がある。

・ 放置者に対する対策としては、放置自転車の収容方法 のみならず、駅まで短距離の人の徒歩への転換、最終 目的地までの近中距離の人の直行型への転換等を含 めて考えるべきである。

・ (財)自転車駐車場整備センターとしては、これらの 総合的な放置対策の枠組みの中で、自転車利用者の意 識や行動の態様に応じた適切な位置づけの自転車駐 車場の提供、料金・サービスの設定、レンタサイクル の運用等を提案していく必要があると考える。

7-2.今後の課題

今後、本調査で得られた自転車駐車場の利用促進方策 の検証を行うとともに、以下の諸課題について引き続き 調査を行うことが必要と考える。

・ 自転車の利用実態の把握方法についての定型的な方 策の検討

・ 自転車の駐車対策についての総合的な枠組みの定型 的な構築方策の検討

・ 自転車利用の促進策と一体となった自転車駐車対策 の策定方策の検討(ケーススタディを含む)

・ 街づくり計画における自転車利用に関する計画と連 携した自転車駐車場の施設整備計画の検討

・ 自転車駐車場の整備、料金水準・サービスの提供等の あり方についての実証的な検討

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参照

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