日本小児循環器学会雑誌 13巻3号 453〜463頁(1997年)
弁付き心外導管狭窄に対するバルーン拡大術
(平成8年11月25口受付)
(平成9年4月14日受理)
東京女子医科大学心臓血圧研究所循環器小児科 】,循環器小児外科2)
森 善樹1) 中西 敏雄 ) 中沢 門間 和夫1) 今井 康晴2)
key words:心外導管狭窄,バルーン拡大術
誠1)
要 旨
弁付き心外導管狭窄31例(Hancock弁11例,自家作成弁付き馬心膜18例, Ionescu−Shiley弁2例)に 対し,手術後平均89カ月(12〜172カ月)にバルーン拡大術を施行した.狭窄部位は弁狭窄のみ18例(58%)
で,13例(42%)は弁下,弁上,近位,遠位吻合部狭窄を伴い,一カ所以上の狭窄症例であった.バルー ン拡大術前後で導管内圧差は69±26mmHgから43±25mmHg,右室/大動脈圧比は0.89±0.23から 0.67±0.21に減少した.導管内圧差が50%以上減少したものを成功とすると成功率は42%で,右室圧が 高かった27症例中,14例(52%)で再手術が延期できた.弁以外に狭窄のある症例と比較し,弁狭窄の みの症例では成功率は高く(67%),バルーン拡大術は主に弁狭窄に対して効果があると考えられた.ま た成功群では不成功群と比較し,手術から拡大術の施行までの期間が短く(平均67ヵ月),より大きなバ ルーン径を用いていた.バルーン拡大時の造影上の心外導管径や導管内圧差には成功群,不成功群間で 差はなかった.心外導管の種類やバルーンの種類(高耐圧バルーンか低耐圧バルーン)によっても成功 率に差はなかった.
以上の結果から弁付き心外導管狭窄に対するバルーン拡大術の成功率は約40%と高いとはいえない が,術後比較的早期に,しかも弁狭窄のみの症例でバルーン拡大術を行えば成功率はより高いと考えら
れた.
心室と肺動脈問を心外導管を用いて結合するラステ リー型手術は肺動脈閉鎖を伴うファロー四徴症,完全 大血管転換症III型などの心内修復術の術式としては広 く行われている1>一 9・ ).しかしこの術式の遠隔期の問題 点として,心外導管内の弁変性,狭窄があり,再手術 が余儀なくされている4ト7}.近年,この狭窄病変に対 し,バルーン拡大術(Balloon dilation:BD)が試み られ,再手術が延期できるとの報告8) −12)が散見され る.しかしこれまでの報告8)〜12)は10例以下と症例数が 少なく,また成功,不成功の要因を検討したものはな い.本研究の目的は心外導管狭窄に対して施行した BDの成功率や,成功の要因,合併症について検討する
別刷請求先:(〒162)東京都新宿区河田町8 1 東京女子医科大学心臓血圧研究所循環器 小児科 森 善樹
ことである.
対 象
対象は弁付き心外導管を用いたラステリー型手術の 後,1988年から1995年にBDを施行した31例である(表 1).心外導管の種類はHancock弁11例,グルタアル デヒド処理の自家作成弁付き馬心膜(Xenomedica)の 心外導管18例,Ionescu−Shiley弁2例であった.31例 中,29例に単純胸部X線写真,またはX線透視下で心 外導管内に石灰化がみられた.BDの施行時年齢は1 歳1カ月〜24歳,体重は8.3〜56kgで,術後12〜172カ 月(平均89カ月)経っていた.
バルーン拡大術の方法
前投薬は塩酸ペチジン(2mg/kg), Hydroxyzine pamoate(1mg/kg)を筋注,麻酔はハロセンによる全 身麻酔で行った.BD直前にHydrocortison 10mg/
454−(52) 日小循誌 13(3),1997
表1 心外導管狭窄に対するバルーン拡大術
症例年齢
(歳) 診断 心外導管 狭窄部位 術後年数
(ID バルーン 径
(mm)
B/C 比%
造形ヒの 導育径 (C1)
(Illll/)
C1/C些 /O 前圧差
(mmllg)
後圧差
(nlmHg)
圧差 減少率
(%)
前RV(LV/)
Ao比 後Rv(Lv/)
Ao比
臨床的 有効性
GroupA:成功例
1 18.5
(SLL)cor TGA.
vSD. PS
Hancock 22 Collduit弁 85 12⊥12=
19.6 89 20 91 40 20 5{〕 o.7] o.41 再手術延期
2 17.3 (sLL)DORV,
vSD, PS Hancock 20 COnduit弁 96 10十1218(H) 9〔〕 16.9 85 80 40 5(1 〔〕.83 {L49 再手術延期 3 7.2 TOF. PA.
PDA XenOme−dica 21) COIlduit弁 61 18 90 18 90 1〔〕5 52 50 1.40 0.87
4 6.9 dTGA(III) XCIIOme・
djca 22 COIlduit弁 44 20 91 18.5 84 30 12 6{〕 0.52 0.44
5 10.8 TOF, PA Xen《)1ne−dica 25 C(mduit弁, 右肺動脈 39 10十15 2〔}−6 82 2{1.8 83 50 25 5〔1 0.75 0.48 再手術延期 6 8.3 PTA(IID XenOme−
dica 22 Collduit弁 44 12十15二
22.2 101 13 59 102 40 61 1.02 o.59 再手術延期
7 5.9 DOPV.
VSD. PS XenOme−
dlcaユ6 COIlduit弁 65 10十10=
16.4 103 6.5 41 44 20 55 0.74 0.67
8 11.4 TOF, PA,
MAPCA XenOlne・dica 22 Couduit弁 72 12H2=]9.6(II) 89 14.5 66 85 14 85 0.87 0.40 再手術延期
9 6.8 DORV. vsD Xel101ne−dica 20 COIlduit弁 73 18 go 9.3 47 35 15 57 0.76 〔L52 再手術延期
1〔〕 12.1 (ILL)TGA,
VSD. PA
XenOme−
dica 25
COnduit弁,
右肺動脈 100 10十12.
18(H) 72 13.8 55 65 32 51 〔L96 〔}.51 再手術延期
11 6.1 PTA(D Xel10me−dica l6 C(mduit弁 71 12(II) 75 5.4 34 102 44 57 1.38 0.69
12 5.4 PTA(1) Xenome−
dica 18
COIlduit弁,
近位吻合部 62 10十12=18(II) 10〔} 13.3 74 70 24 66 1.05 〔〕.43 手1藪手術延期 13 15.5 (SLL)DORV.
vSI). PS
IOI】eSCu−
Shiley 22
COIlduit弁,
左肺動脈 59 18 82 19 86 65 25 62 {}.84 o.54 再手術延期
平均10.2 67 89 69 67 28 58 〔}、91 0.54
標準
偏差 4.5 19 9 20 26 13 10 0.25 o.13
Groし1P B:不成功例
14 15.9 dTGA(III) Hancock 22
COIldllit弁下, =ど、
ll6 ]2 55 ユ4 64 93 93 0 1.〔〕4 ユ.04
ノ†一
15 12.8 PTA(ID Ilancock 20 Collduit弁下 86 15 75 15 75 95 65 31 1.18 0.88
16 18.7 PTA(1) Hancock 18 Conduit弁ド 165 lo 56 12 67 130 120 8 1.32 1.32
17 21.3 TOF. PA Hancock 25 Conduit弁,遠位吻合部 166 ]o 40 20.8 83 68 46 32 L〔}5 0.76
18 23.3 TOF. PA Hallcock 25 COnduit弁下,
左肺動脈 125 12 48 17 68 32 32 0 0.56 0.56
COnduit弁・
19 2L7 TOF. PA HancOck 25 弁ヒ, 155 15 60 18.4 74 80 80 0 o.90 o.90
遠位吻合部 20 23.3 TOF. PA Hancock 22 COnduit弁,近位吻合部 140
12十12.
19.6(H) 89 15.6 71 6〔} 34 43 〔〕.70 〔〕.49 再手術延期
21 242 TGA.(IDD)Cor vSD. PA
Ilallcock 22 近位,
遠位吻合部,
Collduit弁
160 12+12=
19.6(II) 89 17.2 78 45 36 20 o.58 0.55
22 14.3
(SLL)cor TGA.
vSD. pS
HancOck 2〔} COndllit弁 172 12十12=
19.6(H) 98 16.7 84 40 30 25 0.64 0.56
23 12.3 dTGA(III) Xenome−
dica 20 Collduit弁 81 20 /(川 9 45 80 45 44 1.〔}0 0.71
24 9.5 dTGA(III) XenOme−
dica 22
COnduit弁,
近位吻合部 65 12斗12=19,6(II) 89 13.5 61 90
6〔} 33 0.92 0.61 再手術延期
25 13.3dTGA, vSI).
PA
Xenome−
dica 25
Collduit弁,
左肺動脈 63 12+1219.6(H) 78 16.9 68 63 44 30 0.77 0.53 再手術延期 26 5.9 PTA(ID Xel1(,me−dica 14 Collduit弁,遠位吻合部 68 12 86 12.2 87 8〔} 44 45 ユ.00 〔}.76
27 13.4 TOF. PA Xellome−
d{ca 22 Conduit弁 83 19.6日1)12−12= 89 17.3 79 56 46 18 0.73 0.69
28 3.7 PTA(II}.
PAPVR XenOme−dica l6 COnduit弁 42 12(H) 75 ll.3 7ユ 40 30 25 0.86 0.84
平成9年5月1口 455−(53)
29
3(1
31 1.1
9.8
ユ3.5 PTA(II)
TOF, PA
(SLL)cor TGA,
vSD PA
XenOme−
dica|6 XenOme−
dica 22 10nescu−
Shiley 18
COnduit弁 一弁卜 Collduit弁,
遠位吻合部
COIlduit弁 12
114
61 1〔}十lo=
]6.4 10(II)
10十1〔}
164(II)
]03
45
91 ll.3
7.1
155
71
32
86 50
10([
50 34 100
34 32
032
〔L78
Lo〔}
0.72
〔}.69
100
〔}64
再]三術延期ヰ
川予術延期*
平均]4.3 m4 76 7〔1 70 54 23 {}.88 0.75
標準
偏芹 6.8 48 20 14 26 27 16 o.21 〔〕22
*corTGA:修正大血管転換 VSD:心室中隔欠損 PS:肺動脈狭窄 DORV:両大r血管右室起始 TOF:ファロー四徴症 PA:肺動脈閉鎖 PDA:動脈管開存 dTGA:完全大血管転換 PTA:総動脈幹症 MAPCA:主要体肺側副血行 PAPVR:
部分肺静脈還流異常 B/C比:バルーン径/心外導管径比 C1/C比:造影上の心外導管径/手術時の心外導管径比 RV(LV)/AO 比:右室(左室)圧/大動脈圧比(修正大血管転換の場合は左室/大動脈圧比)
**(H):高耐圧バルーンを使用 バルーン径の計算はDoubleハルーン法を用いたときはsingleバルーン法への換算を示す
***再手術延期*:右室/大動脈圧比が0.2以上の低下にならなかったが再手術を延期した症例
kg,硫酸アトピン0.1mg/kgを静注.両側大腿静脈閉 塞のため大腿静脈からアプローチできないときは,気 管内挿管下で内頸静脈からアプローチした.BDの適 応は心外導管狭窄により右室/大動脈圧比が0.5以上の 右室圧とした.拡大用バルーンはMeditec社製Ultra−
thin, New Ultra−thin, Mansfield社製Low−plo創e,
Trytech社製Hopkinton, Meditec社製Blue Maxを 使用した.拡大はバルーンのwaist消失を目標に圧を かけた.バルーン径は,Doubleバルーン法を用いた際 はYeagerらの方法13)で1本のバルーンに相当する径 を算出し,手術時に挿入した心外導管の弁の大きさの 100%を目標にした.また段階的にバルーン径を大きく した症例は最終,最大のバルーン径を用いたバルーン 径とした。
方 法
BD成功の判定はZeeviらの定義川に従って導管内 圧差が50%以上減少したものとした.再手術の適応は 右室/大動脈圧比がO.7以上としているので,右室/大動 脈圧比(修正大血管転換の場合は左室/大動脈圧比)が 0.2以上低下し,かつ右室/大動脈圧比が0.7未満になり 再手術の延期が見込まれた場合,臨床的有効と判定し た.また右室/大動脈圧比が0.7未満で再手術の適応は ないが,右室/大動脈圧比が0.05以上低Fし,再手術の 時期を少しでも延期できたと考えられたものは暫定的 有効としたが,有効率の計算には算入しなかった.成 功,不成功の要因として術前の圧差,狭窄部位,心外 導管径および種類,用いたバルーン径,バルーンの種 類(高耐圧バルーンか低耐圧バルーン),BDの施行時 期について検討した.心外導管内の狭窄部位は圧の引
き抜き,造影所見,バルーンのwaistの位置などから,
1)弁狭窄,2)弁上,弁下狭窄,3)近位吻合部狭窄,
4)遠位吻合部狭窄に分類した.バルーンの種類の高耐 圧バルーンとは耐圧が12気圧以上あり,拡大時にも12 気圧以上かけたものとした.心外導管の径は右室,ま たは導管造影の側面像で弁輪径を測定し,心外導管径
とした.
統計
数値は平均±標準偏差で表した.2群間の平均値の 検定は, Student−t検定またはWelch検定,比率の検定 にはカイニ乗検定またはFisher exact probability検 定を用い,危険率5%未満を有意とした.
結 果 1)血行動態の変化,成功率
BD前後で,導管内圧差は69+26mmHgから43±25 mmHg,右室/大動脈圧比は0.89±023から0.67+
0.21に減少した(p<0.01).尚,心係数はBD前後と も3.8+1.Ol/min. m2で変化はなかった.導管内圧差の 減少率は38±22%で,成功と判定された症例は31例中,
13例(42%)であった.BD前に右室/大動脈圧比が0.7 以上あり,再手術が必要と考えられた症例は27例あり,
そのうち右室/大動脈圧比が0.2以上低下し,かつ0.7未 満になった臨床的有効例は13例(48%)であった.こ のうち1例(症例1/)は拡大後,右室/大動脈圧比が0.69
と低下したが,再手術適応のぎりぎりの右室圧低下の ためと,退院時のエコー検査で右室圧の上昇の所見が みられ,再手術を行った.また右室/大動脈圧比の02 以上の減少はなかったが,拡大後,0.7未満となった症 例が4例(症例7,26,29,31)あったが,そのうち
2例は手術適応ぎりぎりの右室圧低下にとどまったた めに再手術,残りの2例(症例29,31)は再手術延期
(症例29は右室/大動脈圧比が0.69であったが,年齢が 1歳1カ月と小さく,無症状なので再手術延期)し,
456 (54)
合計14例(52%)に再手術の延期が行われた.また手 術適応はないが,右室圧を低下させることで,再手術 を延期させたと考えられた暫定的有効例が2例(症例
4,22)あった(表1).また成功群の13例中,造影1二,
BD前に可動のなかった弁が明らかに可動するように なった症例が5例みられ,BD前後で弁部に付着した 石灰が末梢に飛び散ったことから生じたと考えられる 石灰化の減少症例が1例あった.
2)成功,不成功の要因
a)術前の心外導管内圧差,右室/大動脈圧比 成功群の術前圧差は67±26mmHg,不成功群では 70±26mmHg,右室/大動脈圧比は成功群でO.91+
0.25,不成功群で0.88±O.21で,いずれもこの両者に 差はなかった(表1,図1).
日本小児循環器学会雑誌第13巻第3号
b)心外導管内狭窄の部位
狭窄部位は弁狭窄のみ18例,弁下,弁上狭窄(弁狭 窄含む)5例,弁狭窄+遠位吻合部狭窄3例,弁上狭 窄+遠位吻合部1例,弁狭窄+近位吻合部狭窄3例,
弁狭窄+近位,遠位吻合部狭窄1例,であり,心外導 管内で一カ所以上の狭窄例が約40%を占めた(表1,
図2.3.4).心外導管内の狭窄部位を弁狭窄のみの 症例と弁以外にも狭窄のある症例とに大別し,比較し てみると,成功率は弁狭窄のみの症例では67%,弁以 外の狭窄があるものが8%で,有意に弁狭窄のみの症 例で成功率が高かった(p−0.001,表2).また弁以外
にも狭窄のある成功の1例は,弁と近位吻合部狭窄の あった症例(症例12)で,BDの効果は弁狭窄に対して のみ圧差減少がみられ,吻合部狭窄に対しては効果は
A
エO∈E棚出
C
140 120 100 80 60 40 20 0
p・=0、80
0
CO coo
Tエ
OOOOO ・88●●●●●・■王
別 本 白
\輿鋼縛重白︑e叫醸姻
B
\贈八ーミ<
成功群 不成功群
D 120 100 80 60
p=O.87 6
40 20
100 己嶋8
王
(四︶胆躍巡 0
p=0.02
88よ8.
田●c︒8
王
80
60
40
20 O O OO O O O
●
●
200
150
100
50
成功群 不成功群
p=0007
︸
●
●
、
︾亀●
80co句Ωo°
王
●
0 0
成功群 不成功群 成功群 不成功群 図1 心外導管狭窄に対するバルーン拡大術の成功,不成功
バルーン拡大術の成功群(○),不成功群(●)での,拡大前の導管内圧差(A),バルー ン径/心外導管径(B),造影上の心外導管径/手術挿入時の心外導管径(C),手術から の期間(D)を示す.棒線は平均±標準偏差を示す.成功群で有意にバルーン径は大き
く,手術からの期間が短かった.拡大前の導管内圧差,造影上の心外導管径に差はな
かった.
平成9年5月1口 457−(55)
A
懲シ姦
甜 蒙・轟パ
ぶづ
鼎 滋
ガ
鼎 蜜翼撫
舞購鞠
、㌧.
濠..︑. ぺ一フシ を ・
骸
轟難・勧慰嘱該酬
図2 ファロー四徴症,肺動脈閉鎖のラステリー術後で弁狭窄のみの症例(症例5)
A:右室造影側面∫象25mm, Xenomedica導管内の弁の可動がなく,弁のところで 造影剤がjetとしてみられる. B:10mm,15mmのDouble balloonで拡大してい るところ.弁のところでwaistがみられる.
図3 総動脈幹症のラステリー術後で弁下狭窄の症例(症例16)
A:右室造影側而1象16mm Ilancock弁の弁下が不整で,高度の狭窄がみられる.B l5mmのバルーンで拡大.弁下にwaistがみられる.
なかった.
C)バルーン径,バルーンの種類
バルーン径は手術時の挿入した心外導管の弁の大き さに対する比率で表した.用いた31例のバルーン径は 81±18%(40〜103%)であった.小さなバルーン径を 用いていた症例はこの大きさしか導管内に挿入できな い症例であった.また弁と遠位吻合部狭窄を合併した
1例(症例17)で,遠位狭窄部にバルーンカテーテル を挿入できず,遠位吻合部狭窄は拡大できなかった.
目標のバルーン径を挿入するために,最初挿入可能な 小さなバルーンで拡大し,段階的にバルーン径を大き くしていった症例が12例あった.成功群のバルーン径 は89±9%(72〜103%),不成功群のバルーン径は76+
20%(45〜100%)で,成功群で有意に大きなバルーン
458−(56) H本小児循環器学会雑誌 第13巻 第3号 A
7
ゼ 鋸蜜︑
︑プ磯恥
ノ粛縛.
.講 9
c
〉
彩︐ ︑㌘
ルをル
紗物彩 ︑藻彩㌔ 鴨
諏
斑
鑑搾竺
ポ
∬叢・・ r
図4 大血管転換,肺動脈閉鎖のラステリー術後で遠位,近位吻合部狭窄が主体であった症例(症 例21)
A:右室造影側面像.22mm Hancock弁の導管の遠位部吻合部に石灰化がみられ,遠位吻合部,
近位吻合部がやや狭い感があるが,造影所見のみでは,はっきり狭窄部は同定できない.B:近位 吻合部でBal]oonを拡大したところ.waistがみられ近位吻合部狭窄があることがわかる.また遠 位吻合部の石灰化が顕著で遠位吻合部にも狭窄の存在を示唆する.C:遠位吻合部をBallOOnで 拡大したところ.waistがみられ遠位吻合部狭窄を示す.
表2 各種要因によるバルーン拡大術の成功率
弁狭窄のみ
(11=18)
高1耐圧バルーン (n−・14)
術後6年以内 (n−16)
Hancock弁18%
(11=11)
弁以外に狭窄有 低耐圧バルーン (n−17)
術後6年以降 (n一15)
IoneSCu・Shnley弁 (n=2)
*%は成功率を示す **Xenomedica:自家製弁付き馬心膜導管
径を使用していた(p=0.02).しかも,72%未満のバ ルーン径を用いていた症例ではすべて不成功であった
(図1).また高耐圧バルーンを用いた成功率は36%で,
通常の低耐圧バルーンでは47%であり,この両者で成 功率に差はなかった(表2).
d)心外導管の径,種類
心外導管の径は手術時には挿入した弁の大きさに対 する比率で表した.造影で計測した弁輪径は手術時に 挿入した弁の大きさより全例小さく,手術時の平均 70%であった.この造影上の心外導管径は成功群で 69+20%(34〜91%),不成功群で70±14%(32〜87%)
で,両者に差はなかった(図1).
また心外導管の種類ではHancock弁,
Xenomedica, Ionescu−Shiley弁での成功率はそれぞ れ18%,56%,50%で,これらの種類間の成功率に差 はなかった(表2).
e)BDの施行時期
施行時期として手術からの期間は成功群で67±19カ 月(39〜100カ月),不成功群で104±48カ月(12〜172 カ月)で,有意に成功群で短かった(p=0.007,図1).
また術後6年以内に施行した16症例では成功率が 63%,術後6年以降に施行した15例では成功率が20%
であり,有意に術後6年以内での成功率が高かった
(p=O.02,表2).
平成9年5月1日 459−(57)
f)術後100カ月以内での成功,不成功の要因 術後100カ月を越えてBDを施行した症例で成功例 がなく,100カ月以内に施行した症例の成功群,不成功 群問で手術からの期間に差はなかった.そこで100カ月 以内に施行した22例について,成功,不成功を決める 要因をみる目的で,用いたバルーン径,種類,狭窄部 位,心外導管の径,種類について成功群,不成功群間 で比較した(表3).成功群,不成功群で,用いたバルー ン径,種類,心外導管径,種類に差はなく,また狭窄 部位については成功群に弁狭窄のみの症例が多い傾向 がみられた(p=0.07).
3)合併症
合併症に致命的なものはなかった.55回の拡大手技 で,用いたバルーン77本に対し破裂したバルーンが8 本,10%にみられた.しかしバルーンが横割れし,抜 去困難となった症例はなかった.また破裂したバルー
ンはすべて低耐圧バルーンで,高耐圧バルーンでは破 裂したものはなかった.またSingleバルーン法と Doubleバルーン法とでは, Singleバルーン法30手技 中(使用バルーン30本),破裂バルーンが6本,20%,
Doubleバルーン法15手技中(使用バルーン30本),2 本,7%とこの両者の方法で破裂する頻度に差はな
かった(p=0.13).
4)フォローアップカテーテル
術後カテーテルを施行したのは5例(症例6,7,
表3 100カ月以内に施行した症例の成功,不成功の要因 成功群
(n二13)
不成功群
(n=9) P値
術後期間(月) 67±19 62±23 0.61
]導管内圧差(mmHg) 67土26 67+20 1.00
2バルーン径(%) 89±9 87±]0 0.73
3心外導管径(%) 69±20 71±13 0.73
4狭窄部位 0.07
弁狭窄のみ 12 5
弁以外に狭窄あり 1 4
5バルーンの種類 0.36
高耐圧バルーン 5 5
低耐圧バルーン 8 4
6心外導管種類 0.93
Hankock弁 2 1 HenOmedica 10 7
IoneSCu・Shi11ey弁 1 1
*バルーン径:手術時に挿入した心外導管の弁に対する比 率
*心外導管径:造影上の心外導管径/手術時に挿人した心 外導管径
***Xenomedica:自家製弁付き馬心膜
23,24,29)で,BD後,31±9カ月(20〜44カ月)で あった.この5例のBD前,直後の導管内圧差,右室/
大動脈圧比はそれぞれ73±25rnmHgから40±15
mmHg, O.89±O.12からO.65±0.05と減少していたも のが,平均31カ月時の導管内圧差,右室/大動脈圧比は 86±20mmHg,1.06±0.10と直後と比較し再上昇を示
120
呈100 ξ
幽・・
轟
勲 60重
・?
40 20
1−3
ll 1」出
斗く0.9
\
0.7
O.5
0 0−3
前直後 20〜44ケ月 前直後
20〜44ケ月図5 心外導管狭窄に対するバルーン拡大術のフォローアップ成績
心外導管内圧差はバルーン拡大術前73±25mmHg,直後40±15mmHg,右室/大動脈圧 比は前0.89±0.12から直後O.65±0.05と低下していたが,いずれもフォローアップ時 では導管内圧差は86±20mmllg,右室/大動脈圧比は1.06±0.10と直後と比較し有意 に再上昇を示した.
460−(58)
していた(p〈0.01,図5).
考 察 1)成功率と臨床的有効性
今までの弁付きの心外導管狭窄に対するBDの報 告8)〜12)14)の症例数は1990年のVACA Registryの23例 が最も多く,一施設からの報告8) −12)では10例前後に限
られる.VACA Registryの報告〕4)では, BD成功の定 義は明らかではないが,成功8例,不成功7例,不明
8例で成功率は35%となる.また心外導管内圧差が 50%以上減少したものを成功と定義すると,Lloydら の報告8)では6例に施行し3例の成功,Waldmanらの 報告9)では7例に施行し3例の成功,Zeeviらの報告11}
では9例に施行し3例の成功で,成功率は33〜50%と なり決して高い成功率とはいえない. Ensingらは10例 に施行し,心外導管内平均圧差は68mmHgから39 mmHgに減少し,圧差減少率は43±22%と報告12)して
いる.今回の我々の31例のシリーズでは成功率が42%
で,圧差減少率が36±22%であり,従来の報告とほぼ 同様の結果であった.またこのBDの日的は再手術の 先送りにある.これまでの報告ではEnsingらの10例 中7例に先送りができたとの報告12)があるが,約半数 にとどまるとの報告が多い.我々のシリーズでは再手 術が延期できたものが52%であった.
2)成功,不成功の要因
術前の圧差,右室/大動脈圧比には成功群,不成功群 に差はなかった.このことは術前の狭窄の度合はBD の成功,不成功に関与しないことを示す.
心外導管内狭窄は,胸骨の外部からの圧迫,また導 管内の石灰化,内膜の異常増殖により生じ,その部位 は弁のみでなく,吻合部などの多部位にわたることが 報告4)〜7)されている.弁狭窄が主体であったのは46%
で,30%に厚い内膜増殖がみられ,24%に吻合部狭窄 がみられたとの報告 5) 6)もある.自験例でも42%に弁 以外にも狭窄がみられた.今回の検討で,弁狭窄のみ の症例で有意に成功例が多く,弁以外に狭窄のあった 成功の1例もBDの効果は弁狭窄に対してのみであっ た.末梢性肺動脈狭窄などの血管狭窄対するBDの効 果は内膜,中膜の断裂によってもたされる 7)が,過形成
した内膜や石灰化した心外導管の吻合部,弁下,弁上 部に断裂がおこるとは考えにくい.狭窄を呈した心外 導管の病理所見を検討したEdwardsらも同様の指摘 をしている15).以上のことからBDの効果は主に導管 内の弁狭窄に対してのみであると考えられる.また自 然弁に対するBDの効果は,弁交連部の裂開や弁輪の
日本小児循環器学会雑誌 第13巻 第3号 拡大によると考えられている18)が,導管内の生体弁狭 窄に対してのBDの効果の機序の詳細は不明である.
渡辺らは石灰化したIonescu−Shiley弁の狭窄に対し てBDを施行し,効果のなかった1例で,摘出した弁 標本ではBDによる弁尖の破壊などの所見がなかった と報告19)している.Lloydらは6例の経験でBD前後 で造影上の弁形態に変化がなかったと述べている8).
しかしWallerらは外科的に摘出した狭窄のある豚弁 付きの心外導管をin vitroでバルーン拡大し,弁交連 の裂開,弁尖破壊,弁部に沈着した石灰の除去などの 所見がみられたと報告2°)しており,我々の成功例にも 造影上可動性のなかった弁がBD後に可動するように なった症例や,また明らかに石灰化が減少した症例が あったことなどから,弁交連に付着した石灰などを破 砕,裂開することがBDの効果の機序として推定され
る.
バルーン径に関しては,Waldmanらは導管内弁輪 径の150%と大きなバルーン径を使用しても安全であ
るが,弁輪径と同等のバルーン径と比較し効果が同じ こと,バルーン破裂の危険が大きいことなどから導管 内の弁輪径と同等のバルーン径を使用することを薦め ている9).またLloydらは導管内の弁輪径の65〜75%
から開始し,効果をみながら最終,弁輪径の2〜3mm小 さなバルーンを8),Zeeviらは最狭窄部径の2倍のバ ルーン径を最初選択しwaistがみられなければ,最大 心外導管の径をこえないバルーン径まで大きくすると 報告11)している.我々の検討でも成功例でより大きな バルーン径を用いていた.用いるバルーン径としては,
多くの報告者同様,可能な限り手術時に挿人した導管 内の弁と同等の大きさを使用すべきであると考える.
しかし最初から同等の径のバルーンを挿入しようとす ると,導管内に挿入できない症例があり,この場合は 挿入可能なバルーン径で拡大し,漸次,バルーン径を 大きくしていく工夫が必要である.
バルーンの種類に関しては,高耐圧バルーンは低耐 圧バルーンではwaistのとれない硬い狭窄部に対する 拡大術の成功率をあげるのに有効であると報告2 )22)さ れている.導管内狭窄部は過形成した内膜,石灰化で 非常に硬いことから高耐圧バルーンが有利と考えた が,通常の低耐圧バルーンと比較して効果の上では差 がなかった.このことは低耐圧バルーンにおいても,
waist消失を優先させ最大8〜10気圧と耐圧以上の膨 張圧をかけており,また高耐圧バルーンを使用した症 例では12〜14気圧にとどまることが多かったため,こ
平成9年5月1日
の両者で膨張圧にそれほど差がなかったためと考え る.低耐圧バルーンのみが破裂したことも説明がつく.
以上のことから,今回の検討では効果上では低耐圧バ ルーンと差はなかったが,バルーン破裂を少なくでき る可能性があり,高耐圧バルーンを用いた方がよいと
考える.
心外導管の径については造影で導管狭窄の最小狭窄 部径の測定を試みたが,造影所見のみでは狭窄部を同 定しがたい症例があったり,また弁狭窄の症例では最 小狭窄部を測定することが困難なことが多いため,弁 輪部を測定した.この造影上の心外導管径はいずれも 手術時に挿入した弁の大きさより小さかった.このこ とは外部からの圧迫,また導管内の内膜の増殖,石灰 化が原因の一つと思われる.弁の種類ではHancock 弁はDacronの人工血管の金属輪に豚弁, Ionescu−
Shiley弁は牛弁がついており,Xenomedicaは導管,
弁ともに馬心膜より形成されている.これらどの心外 導管も弁の変性,石灰化,内膜の異常増殖により狭窄
を呈するが,Ionescu・Shiley弁はHancock弁より石 灰化が早い23),Xenomedicaの導管ではHancock弁
より術後1〜2カ月時点では狭窄の程度が軽いが,弁 自体の石灰化に伴う硬度の増加,肥厚はHancock弁 より早い傾向がある24)など,心外導管の種類により導 管内の石灰化,内膜形成に違いがある.そこで導管径,
種類でBDの効果に差があるかを検討したが,平均89 カ月というBDの施行時期では,これらには差はな
かった.
BDの施行時期に関しては成功群で有意に手術から の期間が短かった.また弁付き心外導管は20〜30%は 5年以内に,10年以内にはそのほとんどが再手術が必 要と報告4ト7)されており,成功群の施行時期が術後平 均5.6年であったため,術後6年以内でBDを施行した 症例の成功率を検討したところ,術後6年以内での成 功率が68%と有意に高かった.このことは術後期間が 経過すればするほど,心外導管内の内膜の過形成,石 灰化による狭窄部の硬度が増し,拡大がより困難にな ることが理由として考えられる.従って手術からの期 間がBDの成功,不成功に関与する因子の一つと考え られるが,手術後早期にBDを施行しても不成功にお わる症例があることから,手術からの期間のみが成功,
不成功を決定する因子ではないことを示唆する.
3)合併症
バルーン破裂は他の病変の拡大術でもしばしば経験 するが,心外導管内狭窄に対するバルーン拡大術で頻
461−(59)
度が高い8)12).通常バルーンは縦割れすることが多い が,バルーンが横割れし,抜去困難となることが問題
となる.我々のシリーズでは横割れしたバルーンはな かったが,10%のバルーンが破裂した.しかも破裂し たバルーンは低耐性バルーンのみであった.この理由
としてE述のごとく低耐圧バルーンでは耐圧以上の膨 張圧をかけたこと,また心外導管内の拡大病変が石灰 化などで非常に固く,内面が不整で時には針状になっ ていることが考えられる.今回の検討ではDoubleバ ルーン法とSingleバルーン法に比較しバルーン破裂 の頻度に差はなかった.これはSingleバルーン法で低 耐圧バルーンをより多く使用しており,耐圧以上の圧 をかけたための結果とも考えられる.一般にDouble バルーン法の方がSingleバルーン法よりバルーン周 囲全体にshearing stressがかかることが少ないと報 告25)されており,Doubleバルーン法のほうがバルーン 破裂が少ないと考えられる.高耐圧バルーンの使用,
Doubleバルーン法で少しでも横割れを含めたバルー ン破裂を減らせる可能性があると思われた.
4)適応と問題点
心外導管狭窄に対するBDの目的が再手術の先送り にあるので,いつまで手術を先送りできるかという問 題がある.それは急性期の効果がどのくらい持続する かによる.Unwalaらは1例にBDを施行して,心エ
コーのドプラ法の観察で14カ月の時点では圧差の増加 はなかったと報告26〕している.しかし我々のフォロー アップカテーテルの結果からは約2年で全例再狭窄を 示していた.従って持続期間は長くても2年どまりだ
と思われるが,フォローアップカテーテルが5例と例 数が少ないので,今後の検討課題である.
また今回の検討でBDの成功,不成功に関係する因 子として術後期間,バルーン径,狭窄部位の三つが考 えられた.しかしこれらの因子がBDの成功にどの程 度関与するかは明らかではない.そこで今回のシリー ズでは術後100カ月を越えてBDを施行した症例に成 功例がなかったことから,100カ月以内に施行した症例 でどのような症例が成功しているかを検討してみた.
その結果,成功群に弁狭窄のみの症例が多いことがわ
かった.
BDの適応は重症度とその有効性,合併症の危険度 の兼ね合いで決まる.今回の検討では有効性は高くな かったが,危険な合併症もなかった.従って右室圧が 高く手術適応となる全例を適応としてよいと思われる が,成功率を考慮すると弁狭窄主体の症例がよい適応
462 (60)
となる.またBDの時期としては術後早期が好ましい が,目的の再手術の先送り,効果の持続時間を考える と可能な限り遅らせたい.従って再狭窄をおこす術後 5〜6年を目安に心エコーなどで右室圧をフォローし ていき,右室圧が上昇し再・手術の適応となる時点で心 臓カテーテル造影検査を施行し,弁狭窄主体の症例に 対してBDを施行するのがよいと考えられた.
文 献
1)Rastelli GC, Ongley PA、 Davis GD, Kirklin JW:
Surgical repair of pulnionary valve atresia with coronary−pulin()nary fistula:Report of a case.
Mayo Clin Proc l965;40:521...527
2)Ross I.)N、 Somerville J: Correcti(』)n of pulmo−
11ary atresia with a homograft aortic valve.
Lancet I966;2:1446.−1447
3) Rastelli GC: A l/exv approach to anatonnica】
repair of transposition of the great arteries.
Mayo Clin Proc 196f);44:1−12
4)IIeck IIA, Schieken RM、 Lauer RM, Doty DB:
Conduit repair for complex congenita!heart disease:Late follow uP. J Thorac Cardiovasc Surg l978;75:806−814
5)Schaff IIV、 DiDonato RM, Danielson GK, Puga FJ、 Ritter DG、 Edwards〜VD, McGooll DC:
Reoperation for obstructed pulmonary ventricle−pulmonary artery conduits. Early and Iate results.J Thorac Cardiovasc S urg I984;88:
334−−343
6)Jonas RA、 Freed MD, Mayer JE Jr, Castanada AR: Long−terln fol】()w−up of patie1ユts p〔1tients with synthetic right heart conduits. Circulation 1985;72(Suppl II):II・77 83
7)Downing TP, Daniels〔m GK、 Schaff HV, Puga FJ, Edwards WD, Driscoll DJ: Replacement of obstructed right ventricular−pulrnonary arte.
rial valved col)(:luits with nonvalved conduits in children. Circulation 1985;72(Suppl ID:II−84 87
8)Lloyd TR, Marvin WJ, Mahoney LT, Lauer RM: Balloon dilation valvuloplasty of bio−
prosthetic valves ill extracardiac conduits. Am Ileal t J 1987;]14:268 274
9)Waldn、an JD, Schoen FJ、 Kirkpatrick SE,
Mathewson JW, George L, Lamberti JJ: Bal−
loon di|atation of porcine bioprosthetic valves in the pulrnoi iary p(.)sition. CircuIation I987;76:
109−.−114
10)Waldman JD, Lamberti JJ, Schoen FJ, George L,Kirkpatrick SE, Mathewson JW, Spicer RL,
Grehl TM, Goodmall AH: Balloon dilatati〔m
日本小児循環器学会雑誌 第 13巻 第3号・
11)
12)
13)
14)
15)
16)
17)
18)
19)
20)
21)
22)
of stenotic right ventricle−to−pulni〔)nary artery conduits. J Cardiac Surgery 1988;3:539−546 Zeevi B, Keane JF, Perry SB, Lock JE: Bal−
loon dilation of postoperative right ventricu|ar outHow obstructions. J Am Col】Cardiol 1989;
14:40ユ 408
Ensing GJ, Ilagler DJ, Seward JB, Julsrud PR,
rvlair DD: Caveats of balloon dilation of con−
dし1its and conduit valves. J Am Coll CardioI l989;14:397−−400
Yeager SB: Balloon selection for double bal−
loon valvotolny. J AIn Coll Cardio| 1987; 9:
467 468
MulliIls CE, Latson LA, Neches WH, Colvin EV, Kan J: Balloon dilation of miscellane()us les ions:Results of valvuloplε1sty arid angiopls.
dty of congenital anonnalies registry. Am J Cardio11990;65:802 一一一一 803
Edwards WD、 Agarwal KC, Feldt RH、 Daniel−
son GK, Puga FJ: Surgical patho|ogy of ob−
strllcted right−sided porcine−valved extracar−
diac conduits. Arch Pathol Lab Med 1983;107:
400 405
Agarwa|KC, Edwards WD, Feldt RII, Daniel−
son GK、 PLlga FJ、 McGooll DC: ChIlicopath−
010gical correlates of obstructed right−sided porcine valved extracardiac conduits. J Thorac Cardiovasc Surg l981;81:591−601
Edwards BS, Lucas RV Jr, Lock JE, Edwards JE: N・ lorphologic changes in the pLilinonary arteries following percutaneous balloon angio−
Plasty for pulmonary arterial stenog. is、 Circula−
tion 1986;74: 135 143
Wall JT、 Lababidi Z, Curtis JJ, Silver D:
Assesn〕ent of percutaneous balloon pulnioriar}r and aortic valvuloplasty. J Thorac Cardiovasc Surg I984;88:352 356
渡辺弘,宮村治男,林純一一,金沢宏,菅原正 明,篠永真弓,建部 祥,江口昭治:肺動脈弁位生 体弁狭窄に対するBalloon Valvyloplastyの経 験.一摘出弁標本の所見との比.較 .口小循誌 1993;8:566− 569
Waller BF, McKay C, Van Tassel J, AIIen M:
Catheter ballo(m valvuloplasty of stenotic por−
cine bioprosthetic valves. Part II:IMechanisms,
complicati(.ms and recommendations for clini−
cal use. Clin Cardiol 1991;14:764−772 Gentles TL, Lock JF, Pcrry SB: Iligh pres・
sure balloon angi oplas ty of pullnonary artery stenosis. J Am Coll Cardiol 1992;22:867 872 辻 徹,中.西敏雄,朴 仁三,中沢 誠,門間和 夫:肺動脈狭窄に対する高耐圧バルーンカテーテ
平成9年5月1日 463−(61)
ルを使用した拡大術.H小循誌 1995;11:767−
775
23)Fiddler GI, Gerlis LM、 Walker DR, Scott O,
XIVilliams GJ: Calcification of glutaraldehyde−
preserved porcine and bovine xenograft valves in young childrer〕. Ann Thorac Surg 1983;35:
257−261
24)Imai Y, Takanashi Y, Hoshillo S, Nakata S:
The equine pericardial valved conduit and cur一
rent strategies for pulmonary reconstruction.
Thoracic Cardiovasc Surgery 1995;7:157−161 25)Dev V、 Shrivastava S l Transverse balloon tear in valvuloplasty. Am Heart J 1989;117:
1397 −1398
26)Unwala AA, Mintz GS, Kimbiris D:Balloon valvuloplasty of a stenotic b{oprosthesis in the pulmonary position. J Inves Cardiol 1990;2:73 −76
Balloon Dilation of Obstructed Valved Conduit in the Pulmonary Position Yoshiki Mori1}, Toshio NakanishiD, Makoto Nakazawa1),
Kazuo Momma1)and Yasuharu IMAI2)
Department of Pediatric Cardiologyl)and Pediatric Cardiovascular Surgery2),
Heart Institute of Japan, Tokyo Women s Medical College
This study was designed to determine the effectiveness of balloon dilation(BD)and assess the success rate for valved conduit stenosis. In 31 patients with obstructed valved conduit in the pu!monary positio11(11 Hancock conduits,18 handmade valved equine pericardial conduits,2 10nescu−Shiley conduits). BD was performed 12−172 months after insertion of the conduit. Conduit valve stenosis alone is the major obstruction in 58%of patients, whereas 42%have multiple stenoses. The mean transconduit pressure gradient decreased from 69⊥26 mmHg to 43±25 mmHg, and the right ventricular/aortic systolic pressure ratio decreased from O.89±0.23 to O.67±0.23,imrnediately after BD. In 140f the 27 patients in whom the conduit replacement was indicated, surgery was avoided or postponed. The success rate was 42%, with use of criteria of successful dilation as a greater than 50%decrease of transconduit pressure gradient.
The success rate was significantly higher in the patients with only valved stenosis than in multiple stenoses. The interval between operation and dilation in the successful group(5.6years)
was significantly less than in the皿successful group(8.7years), and in 16 patients who underwent BD within 6 years after the conduit insertion, the success rate was significantly high(63%).
Balloon size in the successful group(89%of the original valved diameter)was significantly larger than in unsuccessful group(76%of the original valved diameter). The measured conduit size was smaller than the original conduit size. But there were no significant differences in the measured conduit size and predilation transconduit pressure gradient between the successful group and the unsuccessful group. The success rate was not sigrlificantly different between conduit types and balloon types(high pressure balloon or low pressure balloon).
Although balloon rupture occurred in 10%of patients, transverse balloon rupture did not occur.
The data indicated that although the success rate of balloon dilation for valved conduit stenosis was low(about 40%), the success rate may be higher in patients in whom conduit valve stenosis alone was the maj or obstruction and when balloon dilation was performed within 6 years after conduit insertion.