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CD 製品からプラスチック材を再生する 技術開発報告書

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Academic year: 2021

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(1)

CD 製品からプラスチック材を再生する 技術開発報告書

2005 年 3 月

社団法人 プラスチック処理促進協会

(2)
(3)

は じ め に

汎用樹脂からエンジニアリングプラスチックと称される機能樹脂に至るまで広範な用 途を持つプラスチック類は、個人の日常生活からあらゆる産業に至るまで欠くことので きない重要な素材として広く社会システムに組み込まれており、その社会的使命は益々 重要度を増大させている。一方、わが国の経済システムはこれまで大量生産、大量消費 による使い捨てが行なわれてきた結果、廃棄物の量が増大し埋立処分場が今後数年で満 杯になることが予想される一方、地域住民との同意形成が難しく、焼却施設の新規立地 が困難な状態にある。

上記に述べた地球規模で顕在化している環境・資源関連の課題解決の切札として、循 環型社会経済システムの構築が国家を挙げての重要課題と認識されるようになった。こ のような循環型社会システムの構築に向けて、循環型社会形成推進基本法をはじめリサ イクル関連法が 2000年 5 月、国会審議を経て公布されるなど、循環型社会形成に向け た法制度の整備が図られてきた。一方、2004年9月経済産業省産業構造審議会廃棄物・

リサイクル小委員会において、企業の社会に対する責任(CSR)という観点から廃棄物 の排出事業者に対し廃棄物・リサイクルガバナンスを強く求める、ガイドラインが制定 されたところである。事業者から排出される製造工程での生産ロス品や使用済み製品が 適正に処理・リサイクルされているか、又適正な最終処分が行なわれているか等、これ らの管理・把握が企業固有の責任として要請されている。

当協会ではこのような背景を基に、時代の要請として著しい速さで進展する情報化社 会の流れの中で、CD メディア製品については使用量及び廃棄量が年々増加するにも拘 わらずそれ自体が内包している固有の問題つまり CD 内に記録されている電子情報の機 密性、情報価値等他の廃棄物には見られない特性から素材としてのリサイクル面でやや 立ち遅れているのが現状であることを認識し、これら固有の課題を根源的に解決すると 共に素材自体の再生利用に繋がる技術開発に取り組む事とした。実験開始に先立ち、研 究開発計画の審議等を目的として学識経験者、関連業界団体からなる「CD 製品からプ ラスチック材を再生する技術開発」委員会を設置した。技術開発にかかる種々の実験に 関しては、CD リサイクルに意欲を持ち関連する技術力と実績を有するオリエント測器 コンピュータ株式会社と再生樹脂に関する知見を持つ出光石油化学(現出光興産)株式 会社の協力の下に実施した。

(4)

最後に、本事業の実施にあたり経済産業省 製造産業局化学課、関係省庁、社団法人 日本レコード協会、社団法人 日本記録メディア工業会より多大な御指導、御協力を賜 りましたことに対し、感謝申し上げる次第です。

2005 年 3 月

社団法人 プラスチック処理促進協会 技術開発委員会

(5)

『CD 製品からプラスチック材を再生する技術開発』委員会 (敬称略・順不同)

委員長 宇部興産株式会社 福田

俊男 副委員長 新第一塩ビ株式会社

大和 多実男

大洋塩ビ株式会社 佐々木 慎介

信越化学工業株式会社 馬場 誠 委

株式会社カネカ

島津 久夫 社団法人

日本レコード協会 濱口 敏明 社団法人

日本レコード協会 亀山 敏春 社団法人

日本記録メディア工業会

林 章禮 アドバイザ

社団法人

日本記録メディア工業会 宮田 一郎

オブザーバ ー

社団法人

日本レコード協会 赤塚 祐一郎

事務局 : 技術開発部 荷福 正隆、豊島 元敬、山脇 隆

(6)

社団法人 プラスチック処理促進協会 技術開発委員会

技術開発委員長 旭化成ケミカルズ株式会社 取締役 勝田 一誠

FTR WG(敬称略・順不同)

査 宇部興産株式会社 福田

俊男 副主査 新第一塩ビ株式会社 大和 多実男

大洋塩ビ株式会社 佐々木 慎介

信越化学工業株式会社 馬場 誠

住友化学工業株式会社

富田 滋

三井化学株式会社 阿曽 宏貴

鐘淵化学工業株式会社 島津 久夫 東ソー株式会社 小曾根 綾子 委

日本ポリプロ株式会社 仁平 清治

(7)

CD製品からプラスチック材を再生する技術開発実験委託先 オリエント測器コンピュータ株式会社

〒 536-0014 大阪府大阪市城東区鴫野西

2‐16‐8 TEL 06-6965-6070

技術部・部長 小森 和茂 課長代理 村田 正人

CD製品からプラスチック材を再生する技術開発分析委託先 出光石油化学株式会社(現出光興産㈱石油化学事業部門)

〒 130-0015 東京都墨田区横網1-6-1

TEL 03-3829-1492

樹脂総括部 部長付 三浦 孝廣 樹脂テクニカルセンター 第三開発室 室長 原 公一

研究員 北山 雅博

(8)

FTR WG

の活動

第1回 WG 2004年 5月20日 (1) 平成15年度事業活動報告の作成 (2) 平成16年度事業活動計画の審議・決定

第2回 WG 200 4 年 6 月 8 日 (1)「CD製品からプラスチック材を再生する技術開 発」実験計画について審議

(2) 平成16年度一般事業計画について審議

第3回 WG 2004 年 10 月 8 日 (1)「CD製品からプラスチック材を再生する技術開 発」実験実施状況について意見交換

(2) 平成17年度WGの事業計画について

第4回 WG 2003 年 11 月 15 日 (1) 平成17年度FTR WG活動計画について審議 (2) 平成16年度FTR WG活動報告について審議 第5回 WG 2005年 1 月 31 日 (1) 「CD製品からプラスチック材を再生する技術

開発」実験結果確認と報告書作成方針決定 (2) 一般事業のまとめ方について審議・決定

CD

リサイクル委員会の活動

第1回 委員会 2004年 6 月 15 日 (1) 事業実行計画書の審議・承認

ASR 委員会の見学会 2004年 7月 21 日 (1)オリエント測器コンピュータ (株)殿見 学会の実施

第2回 委員会 2004年10月19日 (1) 「CD製品からプラスチック材を再生する技

術開発」実験中間結果報告

(9)

CD 製品からプラスチック材を再生する技術開発報告書

概 要

プラスチックは、日常生活からあらゆる産業に至るまで、欠くことのできない重要な 素材となっている。一方、わが国の経済システムはこれまで、大量生産、大量消費によ る使い捨てが行われてきた結果、廃棄物の量が増大し、埋め立て処分場が今後数年で満 杯になることが予想されている。一方、なかなか地域住民の同意が得られず、焼却設備 の新規立地が極めて困難な状態にある。

このため、限られた資源を有効に利用するための循環型経済社会システムの構築が、

我が国社会の重要テーマとなっており、循環型社会形成推進基本法をはじめリサイクル 関連法が 2000 年5 月国会審議を経て公布されるなど、循環型社会形成に向けた法制度 の整備が図られている。

当協会では、このような背景のもと、今後進展がめざましい情報化社会の流れの中で、

使用量が年々増加する CD メディア製品に着目し素材の再生利用に繋げる技術開発に取 組む事とした。

CD メディア製品の国内流通量は世界の約 10%として年間使用原料樹脂量(ポリカーボ ネート)を基に推定すると約 27 億枚で原料樹脂量としては 4 万トンに達し、今後更に増 加すると見込まれている。現状、未販売品や規格外品、使用済み製品等のごく一部が国 内でリサイクルされているに過ぎず、かなりの部分が未破砕又は破砕後中国へ輸出され ている。輸出された製品は中国で再生加工が施されているが、取り出された再生材の品 質は低く、高品質を要求する用途へは利用困難で、国内のメーカーが使用する製品への 展開は全くなされていない。国内での資源循環を達成するための課題を解決する上で、

CD の表面に蒸着された金属を剥離し、純度の高い樹脂を再生する技術が望まれている。

今回は再生材の品質と用途適合性を組み合わせ、再生材の需要とリンクした剥離技術を 開発するものである。

情報の入った CD メディア製品を回収する上で第一の関門となるのは、情報管理をどう やって担保するかであり、CD 回収用の専用箱を開封することなく且つ CD メディア製品 の形状を変化させないで情報破壊する方法としてマイクロ波による破壊検討を行なった。

一般に CD メディア製品は記録膜保護の為、P ケースに入れた状態で排出されるが、これ らについては市場に出回っている 10mm、7mm、5mmPケース入りの CD はいずれも完全に 破壊出来る条件を見出した。尚、Pケースに入っていないバルク状態の CD 及び DVD はこ の方法での完全破壊は出来なかった。

高品質のポリカーボネート樹脂を再生する為の CD メディア製品の蒸着部分を研磨剥 離する検討を行い、バージン材と複合して利用する方法で国内での要求特性を満足する 材料を提供可能であることを見出した。このようにして再生されたポリカーボネートを

(10)

複合材の一部として利用可能な用途需要は年間 8.5 万トン程度、将来の期待需要として 光メディア分野を入れると 11 万トン強に達し、この用途で 20 乃至 30%再生材が配合さ れるとして年間 2~3 万トン程度の再生材需要が見込まれ、全量が回収されたとしても廃 棄されるメディア製品の相当部分を吸収し得る。

P ケース入り CD を対象とし処理能力 507 万枚を前提とした経済性評価を行なった結果、

損益分岐点は稼働率 62%となり 315 万枚を越える CD を回収出来る条件が整えば事業性 はあると判断した。

以下に今回の実験により明らかとなった事項を記す。

(1) P ケース入り CD の完全な情報破壊条件を見出した。

(2) 国内で利用可能な品質の再生材を得る剥離条件を見出した。

(3) 再生材の国内での需要が 2~3 万トン見込まれる。

(4) 回収量が確保される条件が満たされれば事業性はあると判断される。

尚、対象を拡大する為には情報管理体制の整備による情報漏洩を担保するシステムを 構築すると共に DVD2層分離の為の自動化システムの開発が必要である。

(11)

ページ

概要

1.目的

···1 1.1 実験背景···1 1.2 実験目的···1

2.実験方法

···2 2.1 記録破壊···2 2.1.1 実験試料···2 2.1.2 実験装置···2

2・1・3 実験水準、分析項目···5 2.1.4実験条件1···7

2.1.5実験条件2···8 2.2 研磨剥離···11 2.2.1 実験試料···11 2.2.2 実験装置···11 2.2.3 実験水準、分析項目···14 2.2.4 実験条件1···14 2.2.5 実験条件2···15 2.3 品質評価···16 2.3.1 実験試料···16 2.3.2 実験装置···19 2.3.3 実験水準···21 2.3.4 実験条件···22

3.実験結果と考察

···23 3.1 記録破壊···23 3.1.1 実験条件1での実験結果···23 3.1.2 実験条件2での実験結果···24 3.1.3 記録破壊に関するまとめ···25 3.2 研磨剥離···25 3.2.1 実験条件1での実験結果···25 3.2.2 実験条件2での実験結果···26 3.2.3 CD研磨剥離条件のまとめ···27 3.2.4 DVD研磨剥離検討結果···28 3.3 品質評価···29 3.3.1 CD破砕材の品質評価···29

(12)

3.3.2 CD破砕材の再生検討···34 3.3.3 品質評価まとめ···39 3.3.4 適応用途の考察···39

4.事業性評価

···41

4.1 経済性評価の考え方と計算基礎···41 4.1.1 対象製品と形態···41 4.1.2 費用算定の考え方···41 4.1.3 経費項目別算定基礎···42 4.2 費用と収入···43 4.2.1 費用···43 4.2.2 収入···43 4.3 経済性と損益分岐点分析···44 4.3.1 稼働率による純損益···44 4.3.2 損益分岐点···44 4.4 事業性評価···44

5.まとめ

···45

6.今後の課題

···46 6.1 スペーサの検討···46 6.2 DVD分割の自動化···46 6.3 情報管理システムの開発···46

資料

···

47

添付資料

(13)

1.目的

1.1 実験背景

プラスチックは、日常生活からあらゆる産業に至るまで、欠くことのできない重要な素 材となり使用が拡大している。一方、わが国では廃棄物の量が増大し、埋め立て処分場が 逼迫する等様々な問題が顕在化してきている。

このため、限られた資源を有効に利用するための循環型経済社会システムの構築が、我 が国社会の重要テーマとなっている。又、企業の社会的責任(CSR)という観点から廃棄 物の排出事業者に対し廃棄物・リサイクルガバナンスが強く求められ、そのガイドライン が2004年9月に制定されたところである。廃棄物を排出する企業には製造工程での生産 ロス品や使用済み製品が適正に処理され、適正にリサイクルされているか、その最終処理 の管理・把握が求められている。

当協会では、このような背景のもと、今後進展がめざましい情報化社会の流れの中で使 用量が年々増加する、CD メディア製品に着目した。CD メディア製品の表面は情報を記録 する為、薄い膜が蒸着されているが、内部は流動性の良いポリカーボネート樹脂が使われ ており、表面の薄膜を剥離出来れば、単一素材で且つ高品位の樹脂が得られる可能性を秘 めている。廃棄物の中では PET ボトルのように材料リサイクルに適した対象物の一つと考 えられ、素材の再生利用に繋げる技術開発に取組む事とした。国内にはグリーン商品とし ての旺盛な需要が存在するにも拘らず CD メディア製品から再生した樹脂の利用は普及し ていない。この原因は使用済み CD メディア製品の大部分が中国に輸出されそこで再生さ れた樹脂の品質が国内での要求を満足していないからと推定される。従って異物混入の少 ない国内の要求を満足させる高品質な再生材料を得る技術開発が鍵となる。尚、安心して CD メディア製品を廃棄する環境を整備するため、情報破壊方法の検討も行なう。

実験に関しては、CD メディア製品のリサイクルに意欲を持ち関連する技術力と実績を 有するオリエント測器コンピュータ株式会社と再生樹脂に関する知見を持つ出光石油化 学(現出光興産)株式会社の協力を得て、実験を実施する。

1.2 実験目的

めざましい進展を遂げている情報化社会の流れの中で、使用量が年々増加している CD メディア製品に着目し、その使用されている材料の大部分を占めるポリカーボネート樹脂 を、材料として再生利用する為の技術開発を行なう。尚、国内で対象物を収集する手段の 一つとして CD メディア製品回収用の専用箱を開封することなく且つ CD メディア製品の形 状を変化させないで情報破壊する技術の開発と、資源循環を完結する出口を明確にするた め得られた再生材料を利用し得る用途を把握する検討も合わせて実施する。ここでは以下 の三つの技術開発を行なう。

①機密情報の漏洩を担保する信頼性の高い記録破壊条件の検討

②国内で再生材料として利用可能な品質を確保する為の、高精度剥離技術の開発

③再生材料の品質と用途適性を評価し国内で利用可能な分野の明確化

(14)

2.実験方法 2.1 記録破壊 2.1.1 実験試料

実験用試料はオリエント測器コンピュータ株式会社がリサイクル BOX で回収し た CD および DVD を使用した。

表2.1.1に詳細を示す。

使用したリサイクル BOX のケースサイズ

BOX-A (W×D×H)430×300×280mm(上下二段スタック)

BOX-B (W×D×H)430×300×140mm (一段)

表2.1.1 試料表

試料名 形状

A 10mmP ケース入り CD B 7mmP ケース入り CD C 5mmP ケース入り CD

D バルク CD

E 10mmP ケース入り DVD

2.1.2 実験装置

実験装置の写真を写真2.1.1、概略図を図2.1.1に示す。

またこの装置での処理前、処理後の CD の写真を写真2.1.2、写真2.1.3 に示す。

図2.1.1の右側に、箱詰めされた CD メディア製品をセットし、スタートす る。

メディアは箱ごと、コンベアにより自動搬送され、マイクロ波照射炉内を通過する。

通過中にマグネトロン1、マグネトロン2より、出力をコントロールされたマイク ロ波が、指定時間照射される。

このとき、マイクロ波照射炉内でマイクロ波が指定時間共振する。共振した磁界 の力により、CD メディア製品の金属表面に誘導電流が発生する。この電流が CD メ ディア製品のアルミコート層に流れ、CD メディア製品のアルミコート層の耐電流 を超えるとアルミが発熱、溶断する。

この現象を誘導加熱といい、この現象を利用し CD、DVD のアルミコート層を破壊 し、CD、DVD のデータを破壊する。

(15)

3

実験機器名 :HMH-SDS60

写真2.1.1 実験装置の写真

図2.1.1 実験装置の概略図

写真2.1.3 CD 処理後 写真2.1.2 CD 処理前

(16)

表2.1.2 実験装置の仕様 装置本体

マイクロ波加熱オーブン 材質 SUS304

マイクロ波加熱オーブン 容積 650×2000×700(W×D×H)mm マイクロ波加熱オーブン 開閉部 400×320(W×H)mm

マイクロ波加熱オーブン ドア 2 枚(ドアスイッチ付)

出入口シャッター 材質 SUS304

出入口シャッター 開閉部 400×360(W×H)mm

搬送部 投入、排出部、

マイクロ波部

ローラコンベア コンベア材質 入口、出力部 SS_Zn メッキローラ コンベア材質 オーブン内部 SS_Ni メッキローラ

搬送高さ 750mm

コンベア速度 0.5~2.2m/min

稼働モーター 0.2kw インバーター速度制御

製品検出 光電管スイッチ

マイクロ波発信機(1 台当りの仕様)

型式 SDM-60

マイクロ波出力 3~5kw 連続可変

発振周波数 2,450MHz~±30MHz

マグネトロン H3881(水冷式)

アイソレータ 通過電力 6KW(水冷式)

(17)

5

2.1.3 実験水準、分析項目

最初に CD の記録破壊の度合いを明確にするため破壊度合いとパソコンでの読み取り の関係を確認した。その関係を表2.1.3、表2.1.4、写真2.1.4に示す。

本検討の結果、ランク2以上は完全破壊(読取不可)とみなすことにした。

表2.1.3 破壊ランク表

破壊ランク 記録破壊後の CD の状態 読取(可/不可)

ランク 1 未破壊(中心部に破壊ができない) 可能

ランク 2 中心部に破壊が確認できる。

同一円周上に破壊の無い部分が有る。

不可能 ランク 3 中心部に破壊が確認できる。同一円周上のどこかの部

分に必ず破壊が確認でき、破壊面積が 1/2 未満である。

不可能 ランク 4 中心部に破壊が確認できる。同一円周上のどこかの部

分に必ず破壊が確認でき、破壊面積が 1/2 以上である。

不可能 ランク 5 中心部に破壊が確認できる。

同一円周上のどこかの部分に必ず破壊が確認できる。

破壊面積全面で均等に破壊が確認できる。

不可能

ランク1 ランク2 ランク3 ランク4 ランク5

写真2.1.4 破壊ランク別 CD の写真

表2.1.4 破壊ランクとパソコン認識の関係

記録破壊ランク TEST 枚数 認識枚数 未認識枚数 破壊状況

ランク 1 20 枚 13 枚 7 枚 一部読み取り可能

ランク 2 10 枚 0 枚 10 枚 読み取り不可能

ランク 3 1 枚 0 枚 1 枚 読み取り不可能

ランク 4 1 枚 0 枚 1 枚 読み取り不可能

ランク 5 1 枚 0 枚 1 枚 読み取り不可能

注)破壊面積が多いとパソコンの CD プレーヤー自体を壊してしまう。

・ランク2以上の CD はパソコンで認識しない。

・ランク3以上に関しては、破壊確認テストは再確認の意味で各ランク1枚を実施 した。

(18)

今回の実験は回収された CD、DVD を、本記録破壊装置で回収箱を開梱することなく効 率よく完全に、アルミ面を破壊しデータを読み取れなくする条件を見出すことにある。

回収された CD、DVD は箱詰めされた状態で回収されるが、その詰め方はさまざまであ る。P ケースに入れられ整然と並べられた状態、バルク状態で詰められた状態もある。

考えられるそれぞれの箱詰め状態(資料1写真1~5)をパターン化しそれぞれの状態 での破壊状況をまとめ、完全破壊を目指した。

実験因子として下記の内容で実験を実施した。

・パターン化した 5 つのメディアの箱詰め状態での破壊ランクを分析する。

・上記の結果、破壊効率の最も高い箱詰め状態に固定して、実験装置のマイクロ波の 出力、導波管とメディアとの距離を因子として破壊ランクを分析する。

破壊実験は3 回実施した。CD メディア製品1枚毎の破壊ランクをチェックし、最も 未破壊の多かった枚数をデータとした。ケース内の CD メディア製品位置番号を資料2 に示す。

(19)

7

2.1.4 実験条件1

本装置での CD、DVD のデータ破壊の実験条件を表2.1.5及び表2.1.6に示 す。

使用箱サイズ BOX-A(W×D×H)430×300×280mm

表2.1.5 実験条件1(CD) 搬送スピード 2m/min 実験

水準 NO

CD の箱詰め状態 マイクロ波 出力

導波管と 試料との距離

破壊 ランク

備考 NO.1 10mmPケース入り

横向き

10KW(5+5)

30mm

* NO.2 10mmPケース入り

縦向き

10KW(5+5) 30mm

* NO.3 バルク状態横並び 10KW(5+5) 30mm * NO.4 バルク状態縦並び 10KW(5+5) 30mm * NO.5 バルク状態上向き 10KW(5+5) 30mm * NO.1-1 10mmPケース入り

横向き

10KW(5+5) 30mm * NO.1 と同じ NO.1-2 10mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 30mm * NO.1-3 10mmPケース入り

横向き

8KW(4+4)

×2 回

30mm * 方向を変え 2 回通す NO.1-4 7mmPケース入り

横向き

10KW(5+5) 30mm * NO.1-5 7mmPケース入り

横向き

10 K W (5 + 5)

×2 回

30mm * 方向を変え 2 回通す NO.1-6 5mmPケース入り

横向き

10KW(5+5) 30mm * NO.1-7 5mmPケース入り

横向き

10 K W (5 + 5)

×2 回

30mm * 方向を変え 2 回通す NO.1-8 10mmPケース入り

横向き

10KW(5+5) 30mm * NO.1-9 10mmPケース入り

横向き

10KW(5+5) 90mm * NO.1-10 10mmPケース入り

横向き

10KW(5+5) 150mm *

NO.1 のセット方法での詳細な実験 *分析項目

(20)

表2.1.6 実験条件1(DVD) 搬送スピード 2m/min 実験

水準 NO

DVD の箱詰め状態 マイクロ波 出力

導波管と 試料との距離

破壊 ランク

備考 NO.1-11 DVD10mmPケース入り

横向き

10KW(5+5) 30mm * NO.1-12 DVD10mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 30mm *

DVD の実験 *分析項目 2.1.5 実験条件2

実験条件1での実験ではすべての実験水準でメディアのデータの完全破壊は達成出来 なかった。

その後実験を重ねる中で、マイクロ波の照射を、メディアに対して角度をつけ照射する ことにより、より効率よくマイクロ波が伝播し、アルミ箔の破壊が向上することを見出し た。

実験条件2では実験条件1に加え、実験装置に箱ごとセットする際、マイクロ波の照射 方向に対し角度をつけ、0 度、3 度、6 度の3水準についての破壊ランクを分析する。

その後、破壊効率のよいマイクロ波の照射角度に固定して、搬送スピードの調整を組合 せることにより、完全破壊の条件を見出す。

またデータ破壊のランクと完全破壊の関係に関しては実験条件1に準じる。

導波管からメディアへのマイクロ波の照射角度を調整する方法として、回収箱を傾けた 状態で実験機に通す方法を用いた。実験条件1で使用した回収箱は高さの関係で使用でき ない為、回収箱ケースサイズを下記のサイズに変更し実験を行った。

使用箱サイズ BOX-B(W×D×H)430×300×140mm

記録破壊機と使用箱サイズの関係上、マイクロ波の照射角度は 6 度が最大角度となる。

記録破壊機内での箱のイメージ図を図2.1.5に、実験条件を表2.1.7及び表2.

1.8に示す。

(21)

9

表2.1.7 実験条件2 搬送スピード 1m/min 実験

水準 NO

CD の箱詰め状態 マイクロ波 出力

マ イ ク ロ 波 照射角度

破 壊 ランク NO.1-① 10mmPケース入り

横向き

10KW(5+5) 0 度 * NO.1-② 10mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 0 度 * NO.1-③ 10mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 3 度 * NO.1-④ 10mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 6 度 * NO.1-⑤ 7mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 0 度 * NO.1-⑥ 7mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 3 度 * NO.1-⑦ 7mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 6 度 * NO.1-⑧ 5mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 0 度 * NO.1-⑨ 5mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 3 度 * NO.1-⑩ 5mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 6 度 * *分析項目

(22)

表2.1.8 実験条件2 照射角度 6度固定 実験

水準 NO

CD の箱詰め状態 マイクロ波 出力

搬送スピード 破 壊 ランク NO.1-A 7mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 1m/min * NO.1-B 7mmPケース入り

横向き

7KW(3.5+3.5) 1m/min * NO.1-C 7mmPケース入り

横向き

6KW(3+3) 1m/min * NO.1-D 5mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 1m/min * NO.1-E 5mmPケース入り

横向き

7KW(3.5+3.5) 1m/min * NO.1-F 5mmPケース入り

横向き

6KW(3+3) 1m/min *

NO.1-A’ 7mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 0.6m/min * NO.1-B’ 7mmPケース入り

横向き

7KW(3.5+3.5) 0.6m/min * NO.1-C’ 7mmPケース入り

横向き

6KW(3+3) 0.6m/min * NO.1-D’ 5mmPケース入り

横向き

8KW(4+4) 0.6m/min * NO.1-E’ 5mmPケース入り

横向き

7KW(3.5+3.5) 0.6m/min * NO.1-F’ 5mmPケース入り

横向き

6KW(3+3) 0.6m/min *

(23)

11

2.2 研磨剥離 2.2.1実験試料

記録破壊で利用した CD メディア製品。

2.2.2 実験装置

実験装置の写真を写真2.2.1、概略図を図2.2.1に示す。

またこの装置での処理前、処理後の CD の写真を写真2.2.2、写真2.2.3 に示す。研磨剥離機の仕様を表2.2.1に示す。

図2.2.1の右側のメディアストック台に、研磨剥離のための CD メディア製 品をセットし、スタートすると、コンベアにより CD メディア製品を 1 枚づつ自動 搬送し、研磨部A、Bのドラム上のダイヤモンドカッターにて CD メディア製品の 表面を 2 段階で研磨する。研磨後、水で洗浄し、空気で吹き付け乾燥する。

実験機器名 :SSD-252DD

写真2.2.1 実験装置

(24)

図2.2.1 概略図

写真2.2.3 処理後 写真2.2.2 処理前 乾燥 洗浄 研磨

(25)

13

表2.2.1 実験機の仕様 基本仕様

加工材 CD 盤

加工材寸法 厚み 1.2mm×外形Φ120mm 研磨機基本仕様

送材方向 操作側よりみて右から左

送材速度 2.2m/min

加工幅 250mm Φ120mm 加工材

研磨量 最大 0.05mm/1 ヘッド 研磨ヘッド

研磨ヘッド数 2 ヘッド

研磨方式 湿式 ヘッド研磨 UP または DOWN 研磨(正・逆)

ダイヤロール 外形 Φ70mm ダイヤ粒度 ♯60(2 ヘッド 共)

ダイヤロール周速 850m/min

研磨ヘッド昇降方式 手動ハンドルにて各 1 箇所 研磨昇降量 90mm

研磨ヘッドの高さ表 示

デジタル表示にて 1/100mm 単位 搬送装置

送材方式 送材ベルト及び加工材押さえロ

ールにより加工材を挟み込んで 搬送

送材速度 2.2mm/min

送材ベルト HAL-12E(ハバジット製) 送材ベルトテンション方式 調整ボルトによる張り方式 洗浄装置

洗浄方式 上下各1列の洗浄ノズルより浄

水を吐出し洗浄

水切り方式 上下各2列のエアブローノズル

及び水切りロールにより水切り リングブロアー VFC608A(富士電機製)

(26)

2.2.3 実験水準、分析項目

この実験機で CD、DVD のポリカーボネートの上にある記録層と印刷層を研磨剥離 して、確実に加工処理出来る機械の運用方法を確立する。

下記の実験因子を踏まえ実験を実施した。

・研磨用第一刃・第二刃の高さの調整による削り残しの比較

・搬送ドラムカッターの回転方向による削り残しの比較 2.2.4 実験条件1

本装置での CD、DVD の研磨剥離の実験条件を表2.2.2に示す。

研磨剥離の評価は、目視にて蒸着印刷面の削り残しのないものを良品とする。

注 NG:削り残しのある CD、DVD 表 2.2.2 実験条件1 スピード 2.2m/min 毎分 40 枚処理 実験水準

NO

刃 の 回 転 方向

第一/第二刃 の高さmm

作業枚数 NG枚数 NG率 洗浄方法 備考 NO.1 正回転 1.07 / 1.03 1000 * * 水洗浄

NO.2 正回転 1.07 / 1.00 1000 * * 水洗浄 NO.3 正回転 1.04 / 1.00 1000 * * 水洗浄 NO.4 逆回転 1.07 / 1.03 1000 * * 水洗浄 NO.5 逆回転 1.07 / 1.00 1000 * * 水洗浄 NO.6 逆回転 1.04 / 1.00 1000 * * 水洗浄

NO.1-1 正回転 1.07 / 1.03 1000 * * 水洗浄 3000 枚 処理後 NO.2-1 正回転 1.07 / 1.00 1000 * * 水洗浄 3000 枚

処理後 NO.3-1 正回転 1.04 / 1.00 1000 * * 水洗浄 3000 枚

処理後 NO.4-1 逆回転 1.07 / 1.03 1000 * * 水洗浄 3000 枚

処理後 NO.5-1 逆回転 1.07 / 1.00 1000 * * 水洗浄 3000 枚

処理後 NO.6-1 逆回転 1.04 / 1.00 1000 * * 水洗浄 3000 枚

処理後 *分析項目

(27)

15

2.2.5 実験条件2

実験条件1の結果を踏まえ、より性能を向上させるため、分析を進めていた結果 CD メディア製品の搬送部に使用しているベルトに凹凸が見られ、そのため NG 率が 高くなっていたと推測されたため、同ベルトの交換を実施し、実験条件2とし実験 を実施した。 表2.2.3に実験条件2を示す。

表2.2.3 実験条件2 搬送スピード 2.2m/min 毎分 40 枚処理 実験水準

NO

刃 の 回 転 方向

第一/第二 刃の高さmm

作業枚数 NG枚数 NG率 洗浄方法 備考

NO.1’ 正回転 1.07 / 1.03 1000 * * 水洗浄 NO.2’ 正回転 1.07 / 1.00 1000 * * 水洗浄 NO.3’ 正回転 1.04 / 1.00 1000 * * 水洗浄 NO.4’ 逆回転 1.07 / 1.03 1000 * * 水洗浄 NO.5’ 逆回転 1.07 / 1.00 1000 * * 水洗浄 NO.6’ 逆回転 1.04 / 1.00 1000 * * 水洗浄

NO.1-1’ 正回転 1.07 / 1.03 1000 * * 水洗浄 1000 枚 経過後 NO.2-1’ 正回転 1.07 / 1.00 1000 * * 水洗浄 1000 枚 経過後 NO.3-1’ 正回転 1.04 / 1.00 1000 * * 水洗浄 1000 枚 経過後 NO.4-1’ 逆回転 1.07 / 1.03 1000 * * 水洗浄 1000 枚 経過後 NO.5-1’ 逆回転 1.07 / 1.00 1000 * * 水洗浄 1000 枚 経過後 NO.6-1’ 逆回転 1.04 / 1.00 1000 * * 水洗浄 1000 枚 経過後 NO.1-2’ 正回転 1.07 / 1.03 1000 * * 水洗浄 3000 枚 経過後 NO.2-2’ 正回転 1.07 / 1.00 1000 * * 水洗浄 3000 枚 経過後 NO.3-2’ 正回転 1.04 / 1.00 1000 * * 水洗浄 3000 枚 経過後 NO.4-2’ 逆回転 1.07 / 1.03 1000 * * 水洗浄 3000 枚 経過後 NO.5-2’ 逆回転 1.07 / 1.00 1000 * * 水洗浄 3000 枚 経過後 NO.6-2’ 逆回転 1.04 / 1.00 1000 * * 水洗浄 3000 枚 経過後 * 分析項目

(28)

2.3 品質評価

2.3.1 実験試料

回収した CD のデータ破壊処理の有無、研磨処理条件、洗浄処理条件の異なる CD 破砕材 8 種類につき品質評価を実施した。

また DVD 処理破砕材についても入手したが、DVD は薄肉のディスク基板を 2 枚張 り合わせた構造になっており、2 層剥離後に記録面を研磨処理したものでも僅かに 記録層研磨残りが見られたため、アロイ化への検討のみ実施した。

入手した CD 破砕材の基板処理条件について表2.3.1に、DVD については表 2.3.2に示すとともに出光でのサンプル識別№も表記した。

表2.3.1 CD 処理条件

表2.3.2 DVD 処理条件

ODV-052 マイクロ波による

データ破壊 0

(マイクロ波照射なし)

研磨・剥離処理

片面(印刷層)研磨 2層剥離 記録面研磨

内周面・外周面処理 なし

洗浄

DVD 処理条件

原料サンプル№

(出光での識別№)

OCD-001 OCD-002 OCD-003 OCD-004 OCD-005 OCD-006 OCD-007 OCD-008 マイクロ波による

データ破壊ランク 3~5 3~5 0

(マイクロ波 照射なし)

0 (マイクロ波

照射なし) 0 (マイクロ波

照射なし) 0 (マイクロ波

照射なし) 0 (マイクロ波

照射なし) 0 (マイクロ波

照射なし) 研磨処理

片面

(印刷・記録層)

研磨

両面研磨

片面

(印刷・記録層)

研磨

両面研磨 両面研磨 両面研磨 両面研磨 両面研磨

内周面・外周面処理 なし なし なし なし 外周研磨

除去

内周・外周

研磨除去 なし なし

洗浄 エタノール 苛性ソーダ

CD処理条件

原料サンプル№

(出光での識別№)

(29)

17

CD 処理破砕材、DVD 処理破砕材の例を写真2.3.1に示す。

CD 破砕材は代表例として CD-002 を写真に示すが、全て無色のものが得られてい る。DVD は2層剥離して研磨されているが、僅かに記録層の研磨残りが見られ、薄 い紫色を呈している(ODV-052)。

CD と DVD の破砕状態を写真2.3.2に示す。DVD は CD と比較して薄いため破 砕機での破砕が CD ほど充分に行われず、破砕品の中に比較的大きい形状のものが 見られる。

写真2.3.1 CD 処理破砕品ならびに DVD 処理破砕品

写真2.3.2 CD ならびに DVD 破砕形状代表例

CD処理破砕品(OCD-002)

CD処理破砕品(OCD-002) DVD処理破砕品(ODV-052)

DVD処理破砕品(ODV-052)

50mm

(30)

評価の流れ・評価項目の概略を図2.3.1に示す。

まず、CD 処理破砕材について分析・物性を確認し、ポリカーボネート一般透明グ レードへの適用可否を判断する(第一ステップ)。

次に、実際に一般グレードへの適用検討を実施する。また、一般グレードへの使 用が困難なものについてはポリカーボネートアロイグレードへの適用・配合検討を 実施する(第二ステップ)。

図2.3.1 CD・DVD 処理破砕材の評価の流れ 再生原料

(各種処理条件品)

ペレット化

(溶融混練)

異物・コンタミ分析 分子量測定

再生原料

原料

評価 加工

分子量測定 一般物性測定 滞留熱安定性評価

成形

分子量測定

第一ステップ

使用可否判断 処理条件の選定

第二ステップ

PCバージン材 添加剤

*アロイ材 改質材 難燃材

ペレット化

(溶融混練)

分子量測定 流動特性測定

成形

分子量測定 一般物性測定 滞留熱安定性評価

*難燃性評価

*難燃アロイグレード独自項目 ドライ

ブレンド

(31)

19

2.3.2 実験装置 a)混練・押出機

CD・DVD 破砕材ならびにそれらを用いたポリカーボネートコンパウンド・ペ レット化の流れを図2.3.2に示し、用いた押出機を表2.3.3に纏める。

図2.3.2 原料ペレット化・コンパウンド概略図

表2.3.3 使用押出機

押出機 スクリュー メーカー 使用目的

VS40 単軸40mmφ 田辺プラスチック機械 CD破砕材のペレット化

NVC-50 単軸50mmφ ナカタニ機械

CD破砕材を用いた

ポリカーボネート一般グレードの コンパウンド

TEM-35B 二軸35mmφ 東芝機械

CD破砕材を用いた

ポリカーボネートアロイグレードの コンパウンド

原料ペレット化 原料ペレット化

原料

樹脂ストランド

溶融樹脂

(ストランド状)

樹脂ストランド ストランドカッター

ストランド 樹脂ペレット カッター

ストランドカッタ ー出口

樹脂ペレット

混練押出機

(32)

b)成形機

諸物性測定用試験片作製に使用した成形機をその目的と共に表2.3.4に纏め る。それぞれ評価用成形品を写真2.3.3に示す。

表2.3.4 使用成形機

成形機 メーカー 使用目的

IS100EN 東芝機械 一般物性測定用

試験片成形

EC40N 東芝機械 成形機滞留

熱安定性評価

引張試験片 曲げ試験片

密度試験片 アイゾッド

衝撃試験片

熱変形温度 試験片

成形機滞留熱安定性評価 色調測定用平板

125mm

(33)

21

2.3.3 実験水準、分析項目

入手した CD 破砕材について、以下の項目につき測定・評価を実施し、リサイク ル用原料として使用の可能性を検討した。

a)粘度数(粘度平均分子量)測定 b)残留金属・イオン類分析

Na、NH、K、Mg、Ca、Al、Cu、Fe c)一般物性(破砕材→ペレタイズ品)

d)滞留熱安定性評価(破砕材→ペレタイズ品)

各 CD 破砕材サンプルに対する評価項目について表2.3.5に示す。

DVD 破砕材については、一般グレード用原料としての評価は行わず、その分子量 を測定し、ポリカーボネートアロイ用原料としての評価を行った。

表2.3.5 CD 破砕材評価項目

OCD-001 OCD-002 OCD-003 OCD-004 OCD-005 OCD-006 OCD-007 OCD-008 マイクロ波による

データ破壊ランク 3~5 3~5

0 (マイクロ波

照射なし) 0 (マイクロ波

照射なし) 0 (マイクロ波

照射なし) 0 (マイクロ波

照射なし) 0 (マイクロ波

照射なし) 0 (マイクロ波

照射なし)

研磨処理

片面

(印刷・記録層)

研磨

両面研磨

片面

(印刷・記録層)

研磨

両面研磨 両面研磨 両面研磨 両面研磨 両面研磨

内周面・外周面処理 なし なし なし なし 外周研磨

除去

内周・外周

研磨除去 なし なし

洗浄 エタノール 苛性ソーダ

粘度数(分子量)

測定

残留金属・イオン類

分析

ペレタイズ品

一般物性

ペレタイズ品

滞留熱安定性

CD処理条件

原料サンプル№

(出光での識別№)

評価項目

(34)

2.3.4 実験条件

ポリカーボネート一般グレードならびに OA 向けポリカーボネートアロイグレー ドの原料として CD 破砕材が使用できるかどうかの検討を行った。

検討グレードならびに CD・DVD 破砕材配合比率を表2.3.6に示す。なお配合 比率は原則としてグレードの分子量より規定される上限とした。

表2.3.6 CD・DVD 破砕材配合検討グレード

評価は一般物性に加え、アロイグレードについては難燃性、必要に応じ帯電防止 性能を評価した。

ポリカーボネート一般透明グレード OA向け難燃アロイグレード

高流動 良離型 グレード

良流動 良離型 グレード

リン系難燃 高剛性 帯電防止

グレード

ノンハロゲン ノンリン難燃

高流動 グレード

ノンハロゲン ノンリン難燃

高剛性 グレード

CD破砕材

検討配合比 75% 40% 30% 45%

ならびに

30%

45%

ならびに

30%

DVD破砕材

検討配合比 - - 30% 45%

ならびに

30%

45%

ならびに

30%

検討グレード

(35)

23

3.実験結果と考察 3.1 記録破壊

記録破壊の事前実験で、CD の破壊ランクとパソコンでの認識(読み取り)の関係 を把握する実験を行い、パソコンで記録を読み取れるものを「未破壊」としてランク 設定しランク 2 以上を完全破壊とした。予備実験の詳細は前述の表2.1.3、表2.

1.4、写真2.1.4を参照。

3.1.1 実験条件1での実験結果

実験結果を資料3から5(表3.1.1、表3.1.2、表3.1.3、

表3.1.4、表3.1.5)に示す。詳細データは資料8から13を参照。

a)回収箱内の CD の箱詰め状態と破壊ランクとの関係

資料3(表3.1.1)の実験結果を見ると、すべての箱詰め状態で不完全な破 壊ではあったが、破壊度合いの詳細を分析すると、P ケース入りで CD の向きが、実 験機に対する進行方向に対し横向きで整然と並んだ状態(実験水準 NO.1)の時が一 番効率よく破壊できているのが分かった。

また、それ以外の箱詰め状態の場合は、未破壊の CD が多く残り、完全破壊の達 成は困難であることが分かった。

b)10mm,7mm,5mmP ケースとの破壊ランクとの関係

資料4(表3.1.2、表3.1.3)の実験結果を見ると、すべての場合で完 全破壊はできてないが、破壊度合いの詳細を分析すると、Pケースの厚みが薄いほ ど、未破壊の状態の CD が多くなり、破壊しにくいことが分かった。また、10mmP ケース入り CD についてはほぼ完全に破壊が可能な条件が存在した。

c)P ケース入り CD と導波管間距離と破壊ランクの関係

資料5(表3.1.4)の実験結果を見ると 30mm、90mm、150mm の間で若干の差 は確認できたがほとんど大差なく、大きな因子とならないと判断した。

d)DVD と破壊ランクの関係

資料5(表3.1.5)の実験結果を見ると、CD が最もよく破壊されている箱詰 め状態の P ケース入り DVD においても、80 枚中、71 枚と未破壊がかなり多く、こ の実験結果からは、現状では DVD のデータ破壊は不可能であると判断した。また破 壊ランクがランク2以上の DVD も、熱によりアルミ箔の変形により、DVD 全体が変 形しており、記録がランク2以上の完全破壊に至っても、次の研磨剥離の工程で処 理不可能な状態になることが分かった。

(36)

3.1.2 実験条件2での実験結果

実験結果を資料6、7(表3.1.6、表3.1.7)に示す。

a)P ケース入り CD の照射角度と破壊ランクとの関係

資料6(表3.1.6)の実験結果を見ると 10mm、7mm、5mmP ケース、すべての 状態において角度6度が非常に効率よく破壊できていることが確認できた。

また、10mmP ケースにおいては、実験水準 NO.1-④にて完全破壊が確認できた。

b)Pケース入り CD の搬送速度・マイクロ波出力と破壊ランクとの関係

マイクロ波の出力を上げると過破壊になり変形の為研磨できない状態となり、ま た搬送速度を遅くする(照射時間を長くする)と未破壊品は少なくなった。マイク ロ波の出力を 8KW のまま搬送速度を遅くすると、過破壊になり、研磨できない状態 が多くなる。

10mm、7mmP ケース入りに関してはマイクロ波出力と搬送スピードとの組み合わ せで完全破壊の条件を見出した。

5mmP ケースの場合は、図3.1.1のように CD5 枚毎に、その隙間にスペーサ を挟むことで、資料7(表3.1.7)に示すように完全破壊の条件を見出した。

c)バルク CD 及び DVD 1)バルク CD

残念ながらバルク状態でのデータ完全破壊は不可能であることが分かった。

2)DVD

DVD を変形させることなくデータの完全破壊を達成することは出来なかった。現 5mmPケース×5枚

スペーサ

5mmPケースとスペーサをリサイ クルBOXにセットした図

図3.1.1

(37)

25

3.1.3 記録破壊に関するまとめ

実験結果より、下記の内容が明確になった。

a)回収箱のサイズ

回収箱のサイズに関して、上下 2 段スタックでは上段のみしか破壊出来ないこ とが判明した。従って、1 段タイプの BOX-B に統一することとした。

回収箱サイズ BOX-B(W×D×H)430×300×140mm

b)メディアの箱詰め方法

資料1に示す様にマイクロ波照射方向に対して様々な詰め方を行い、破壊状況 を検討した結果、資料1中の写真1に示す方法が最も破壊効率の高いことがわか った。

破壊結果は資料3(表3.1.1)に示す。

c)Pケース厚みの影響

市場に出回っている P ケースは 10mm,7mm,5mm の三種類存在する。厚みが薄い ほどマイクロ波の破壊効率が低下する。

d)記録破壊最適条件

実験条件1、実験条件2の結果より、各 P ケース毎の記録破壊最適条件は、

表3.1.8に示す通りである。

表3.1.8 最適破壊条件 メディアの

状態

搬 送 ス ピ ー ド(m/min)

マイクロ波出力 (KW)

マイクロ波照 射角度(度)

破壊状態 備考 10mmP ケー

ス入り CD

1 8(4+4) 6 完全破壊 7mmP ケ ー

ス入り CD

0.6 7(3.5+3.5) 6 完全破壊 5mmP ケ ー

ス入り CD

0.6 7(3.5+3.5) 6 完全破壊 スペーサ 要

3.2 研磨剥離

3.2.1 実験条件1での実験結果

資料14(表3.2.1、表3.2.2)に実験条件1における実験結果を示す。

a)ダイヤモンドカッターの回転方向と NG 品との関係

注)NG:削り残しがあるものを NG とする。

表3.2.1、表3.2.2の結果を見ると、差がほとんど見受けられないが、

かろうじて正回転での研磨の方が、NG 品が少ない。

(38)

b)第一/第二刃の高さと NG 品の関係

資料14(表3.2.1、表3.2.2)の結果を見ると実験水準 NO.2 の刃の 高さ 1.07 / 1.00 で一番 NG 品が少ないことが分かる。

c)研磨枚数と NG 品との関係

連続研磨枚数が多くなると、NG 品が多くなる傾向にある。

3.2.2 実験条件2での実験結果

資料15(表3.2.3)に実験条件2における実験結果を示す。

a)実験条件1の結果との比較

搬送ベルトを変更することにより、資料15(表3.2.3)を見て明らかなよ うに実験条件1の結果に比べ、飛躍的に NG 率が少なくなった。

b)連続研磨における NG 枚数の変化

初回の 1000 枚研磨(実験水準 NO.1’~NO.6’)の NG 率と、1000 枚研磨後の 1000 枚(実験水準 NO.1-1’~NO.6-1’)の NG 率を比べると 1000 枚連続研磨後の (NO.1-1’~NO.6-1’)NG 率が多くなっているのが確認できる。

また(実験水準 NO.1-1’~NO.6-1’)と 3000 枚経過後の 1000 枚(実験水準 NO.1-2’~NO.6-2’)においてはほとんどデータに差はなく、連続研磨状態にお いて NG 率は飽和しているものと結論できる。

(39)

27

3.2.3 CD研磨剥離条件のまとめ

NG 率が最小となる最適研磨剥離条件は、下記であることが判明した。

表3.2.4 最適研磨条件

刃の回転方向 第一刃の高さ mm 第二刃の高さ 搬送スピード(固定)

正回転 1.07 1.00 2.2m/min

尚、連続運転を実施する上で、留意すべき下記の事項も把握出来た。

・4000 枚の連続使用においては、1000 枚経過後の NG 率より、特に NG 率が増え る事もなく、安定した使用が可能である。5000 枚以上の連続使用に関しては今 後実験を重ねることで、どこまで連続使用可能か詰めていく必要がある。

・実験条件1の結果より、搬送ベルトが痛むと NG 率が多くなることがわかった。

運用に関しては、搬送ベルトの痛みを確認しながら運用することが重要である。

・また、実験データでは現れていないが、経験的に、連続利用すると研磨かすが カッター等にからみつき、放置すると、NG 率が上がり、機器を故障させる原因 になる。毎日業務開始前に機器各部の点検をかね、各部の清掃を実施する必要が ある。

(40)

3.2.4 DVD研磨剥離検討

2 層構造の DVD の研磨剥離は、まず、2 層分離が必要である。そのままでは接着 が強く分離できないので、図3.2.1のように DVD をカットし、カット面から分 離すると、容易に手で分離可能であった。

分離した状態で、研磨剥離の実験を実施した。研磨剥離機のカッターに DVD がから みつき、研磨剥離機の刃の高さ、カッターの回転方向を調整しても、うまく研磨剥離 できなかった。

各種条件検討の結果、カット方法を図3.2.2のように変更することでメディア の形状を防止する事が出来,研磨剥離機に手動でセットする方法でうまく研磨するこ とが可能となった。

DVD の 2 層分離・研磨剥離機の工程に関しては、現在、手動での操作ではある が、分離し、分離後研磨剥離機にかけることにより CD 同様のレベルまで研磨剥離す ることができた。今後技術の進歩により自動化することができれば、CD 同様に効率 よく、リサイクルすることが可能になる。

分離 分離

A1 A2 B1 B2

図3.2.1

(41)

29 3.3 品質評価

3.3.1 CD破砕材の品質評価 a)粘度数(粘度平均分子量)

入手した CD8種、DVD1種全てにつき粘度数(粘度平均分子量)を測定した。

測定結果を表3.3.1に示す。

分子量はいずれも約 14,000 程度であり、マイクロ波や研磨処理による差や CD と DVD との差も見られない。

表3.3.1 CD・DVD 処理破砕材粘度数(分子量)測定結果

b)残留金属・イオン類分析結果

入手した CD 破砕材のうち、洗浄液の異なる3種のサンプル、水洗浄(OCD-004)、

エタノール洗浄(OCD-007)、苛性ソーダ洗浄(OCD-008)につき分析を実施、結果 を表3.3.2に示す。

苛性ソーダによる洗浄品から他の洗浄品と比較して多くのナトリウムイオンが 検出された。これは苛性ソーダ洗浄後のすすぎが充分でないことが原因と推定され る。その他については洗浄液による差はみられない。洗浄については、研磨処理後 の研磨粉、特に研磨剤起因のものを取り除くために検討を行ったが、分析からは水 洗浄で良いことが示唆される。

サンプル№ OCD-001 OCD-002 OCD-003 OCD-004 OCD-005 OCD-006 OCD-007 OCD-008

データ破壊 あり(3~5) あり(3~5) なし なし なし なし なし なし

機械処理 印刷記録層

(片面)研磨 両面研磨 印刷記録層

(片面)研磨 両面研磨 両面研磨 外周研磨

両面研磨 内周研磨 外周研磨

両面研磨 両面研磨

洗浄 エタノール 苛性ソーダ

粘度数(VN) ISO 1628-4 ml/g 38.8 40.1 39.8 39.9 39.9 39.8 39.7 40.0

粘度平均分子量(Mv) (出光法) - 13,800 14,400 14,300 14,300 14,300 14,300 14,200 14,400

基板 処理 条件       サンプル

   項 目

サンプル№ ODV-052

データ破壊 なし

機械処理

印刷層研磨 2層剥離 記録層研磨

洗浄

粘度数(VN) ISO 1628-4 ml/g 38.7

粘度平均分子量(Mv) (出光法) - 13,800

基板 処理 条件       サンプル

   項 目

(42)

表3.3.2 残留金属・イオン類分析結果(洗浄処理液の違いによる)

(単位:ppm)

c)CD処理破砕材の物性評価

入手した CD 破砕材の物性を確認するために、破砕材を押出機にてペレット化、

物性試験片を成形し、物性を測定した。参照として、CD 基板相当のグレード(A1500)

を再ペレット化したもの(R101)について評価を行った。

一般物性評価結果を表3.3.3に示す。

1)研磨処理効果

片面、あるいは両面研磨だけでは引張試験において降伏点が存在せず、伸びの値 が非常に小さい。試験片の中に透明異物が多量に見られ、破壊の起点となっている のが原因である。引張試験後の試験片を写真3.3.1に示しておく。透明異物は FT-IR スペクトルによる分析結果よりアクリル系化合物であることがわかり、CD 表 面の UV 硬化型オーバーコート層と推定される。透明異物の FT-IR 分析結果を図3.

3.1に示す。

オーバーコート層は CD 表面にスピンコート・UV 照射による硬化により形成され ており、スピンコートの際に外周エッジ部分に形成されたもの、あるいは内周部の 段差部分に形成されたものが研磨処理では除去できずに混入したものと考えられ る。

両面研磨に加え、CD の外周ならびに/あるいは内周研磨除去したものは、透明異 物は少なく、バージン材と比べると多少劣るものの、ある程度の伸びを示しており、

再生材として使用できる可能性がある。

2)洗浄処理効果

洗浄処理は両面研磨品でのみ検討され、それら処理の違いによる物性への影響 は明確ではない。但し苛性ソーダ洗浄品(OCD-108)は成形機で滞留させた際 の変色(図3.3.2、写真3.3.2)がやや見られ、これは残留ナトリウムに 起因しているものと推定される。また経験的にナトリウムの存在により耐加水分解

分析種

Na NH4 K Mg Ca Al Cu Fe

OCD-004

破壊ランク0 両面研磨

水洗浄 0.3 0.2 <0.1 <0.1 0.2 <0.5 <0.2 0.5

OCD-007

破壊ランク0 両面研磨

エタノール洗浄 0.5 0.2 <0.1 <0.1 0.2 <0.5 <0.2 0.3

OCD-008

破壊ランク0 両面研磨 苛性ソーダ洗浄

2.1 0.2 <0.1 <0.1 0.2 <0.5 <0.2 0.4

原料サンプル№

(出光識別№) CD処理条件

参照

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