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外食産業 の市場参入戦 略

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Academic year: 2021

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研究論文

外食産業 の市場参入戦 略

一 韓 国 中 食 産 業 の 日本 市 場 参 入 に

お け る ポ ジ シ ョ ニ ン グ 分 析 を 中 心 に 一

金 宇 烈

は じめ に

この 論文 は筆者 が韓 国 の あ る会 社 よ り、韓 国食 をテ ー マ に した 中食 チ ェー ン店 の 日本 で の展 開 につ い て 、基礎 的 な市 場調 査 を依 頼 され 、 ポ ジシ ョニ ン グ理 論 を援 用 し、市 場参 入 の可 能性 や 今 後 の成 長 性 な どに 関す る調 査 報 告 書 の 中 で、公 開 して も 差 し支 え ない一 部 を論 文 と して ま とめた もの で あ る。 筆 者 が ビジネ ス的 な調 査 報 告 書 を論 文 と して再 度編 集 して、提 示 す る最 大 のね らい は 、 ビジネ ス の実 践 にお け る 理論 的バ ック グラ ウン ドを 、既 存 の戦 略 理論 に照 ら してみ る こ とに よ り、競 争 戦 略 理 論 の 現 実 ビ ジ ネ ス へ の 適 用 可 能 性 と 、 ひ い て は ポ ジ シ ョ ニ ン グ とRBV

(Resourced‐BasedView)に 代 表 され る競争 戦 略理 論 の統 合 的 ア プ ロー チ を精 緻 化 す るた め の土 台 にす る こ とに置 かれ て い る。

か つ て 、筆 者 は、競 争 戦 略 に 関す る研 究 を通 じて、 ポ ジ シ ョニ ン グ とRBVに 対 立 して い る研 究視 点 の 問題 点 を指 摘 し、 実 際の ビジネ ス世界 にお い て は 、す で に これ らの2つ の対 立す る論 理 を折 衝 的 に捉 えてい る こ とか らも、 両者 の 統合 的で複 合 的 な研 究視 点 が求 め られ る こ とを論 じた。 特 に、最 近RBVに 関す る研 究 が一 層活 発 と な る につれ て、 競争 戦 略 の理 論 と して 、 ポ ジ シ ョニ ングの 限界 や 無 用論 な ども主 張 され て い るが、 筆者 は事 業 の基 本 的 競争 次 元 の策 定や 事 業展 開 の方 向性 とい った 面 で 、 ポ ジ シ ョニ ン グ はRBVの 理 論 的 限界 を補 う重 要 な理 論 的 基盤 を提 示 して い る と い い、 両者 の折 衝 的 な手 法 に よる競 争 戦 略 の展 開 につ いて論 じた1。

また 、 そ こで は、競 争 次 元 と事 業 展 開 の方 向性 を決 め る初期 市 場 参入 の分 析 に 当 た っ て は、参 入 の機 会 と脅威 、 そ して 今後 の競 争優 位 の獲 得 の た め に も、市 場 ポ ジ シ ョニ ング分析 は非 常 に重 要 な意 味 を持 ち 、企 業 の競 争 戦 略 と して 、RBVで は説 明 で き な い数 多 くの有益 な点 を示唆 して い る と強 調 した。 実 際 に、新 規 参 入企 業 、 特

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国 際 経 営 フ ォー ラムNo.16

に 、既 存 の経 営 資源 の転 用 可能 性 が少 ない 、全 く新 しい 分 野へ 進 出す る際 に、 市場 進 出の機 会 と事 業化 の分 析 にお い て は 、RBVは そ の応 用 の幅 が 非 常 に狭 く、 現 実 の 企 業 経 営 にお い て は 、 このポ ジ シ ョニ ング分析 が非 常 に有効 に活 用 され て い る。

この論 文 は、 この よ うな理 論 的 背 景 に基 づ き、初 期 の市場 分 析 お よび参 入 戦 略 の 策 定 に お いて 、 ポ ジ シ ョニ ングが い か に応 用 され るのか に 関す る実 際 を提 示 す る と 共 に、新 しい 市場 ・事 業 開発 にお け る1つ の分 析 手 法 と して活 用 方法 を提 示 す る も の で もあ る。今 回 、 この論 文 で は、韓 国惣菜 をテー マ と して 中食 チ ェー ンの 日本 で の展 開 を想 定 し、そ の 市場 性 と事 業性 を ポ ジ シ ョニ ン グに基 づ き、考 察 して い る。

分析 の手 順 と して は、 日本 にお け る中食 の全 体 的市 場 の動 向、 韓 国食 に関す る市 場 ニー ズ、 お よび韓 国食 と関連 す る市場 状 況分 析 を通 じて 、参入 すべ き ポ ジシ ョン を 確 定 して み る。 そ して 、そ のポ ジ シ ョンの 中 で の事 業展 開 につ い て基本 的 に必 要 と

され る業務 活 動 につ い て論 じて い く こ とにす る。

1日 本の惣 菜産 業の現状

1.日 本 に お け る 惣 菜 の 定 義

惣 菜 は 、 一 般 的 に は 副 食 物 、 ま た は"お か ず"を 指 す 。 「広 辞 苑 」 で は 、[惣 菜 ・ 総 菜]を 「日々 の 食 事 の 副 食 物 。 飯 の お か ず 。 菜 の 物 。」 と定 義 して お り、 主 食 、 特 に ご飯 と一 緒 に 食 べ る 際 に 付 随 す る 、 普 段 の お か ず で あ る と考 え られ て い る。 厚 生 労 働 省 環 境 衛 生 局 の 「弁 当 及 び そ う ざい の 衛 生 規 範 」2では 、 次 に 掲 げ る も の を 、 惣 菜 と して 規 定 し て い る。"通 常 、 副 食 物 と して 供 され る食 品 で あ っ て 、

煮 物:煮 し め 、 甘 露 煮 、 湯 煮 、 うま 煮 、煮 豆 等 焼 物:い た め物 、 串焼 、 網 焼 、 ホ イ ル 焼 、 か ば 焼 等 揚 物:空 揚 、 天 ぷ ら、 フ ラ イ 等

蒸 し物:し ゅ うま い 、 茶 わ ん 蒸 し等 あ え 物:胡 麻 あ え 、 サ ラ ダ 等

酢 の物:酢 れ ん こ ん 、 た こ の 酢 の もの 等"に 規 定 して い る。

しか し、 広 義 の 「惣 菜 」 は 、 ご は ん や パ ン 、 め ん 類 と組 合 せ て 弁 当 、 サ ン ドイ ッ 1衣 笠 洋 輔 ・金 宇 烈 「競 争 戦 略 の 理 論 と 実 際 一一ポ ジ シ ョニ ン グ とRBV(Resourced‑Based

View)の 統 合 的 分 析 視 点 を 探 っ て 一 」 『国 際 経 営 論 集 』(神 奈 川 大 学)、No.26(2003年11 ,月)。

金 宇 烈 「企 業 の 競 争 戦 略 に お け る 線 形 反 応 モ デ ル の 有 効 性 一X社 の 海 外 進 出 構 想 を 中 心 に一 」

『国 際 経 営 フ ォ ー ラ ム 』(神 奈 川 大 学 国 際 経 営 研 究 所)、No.15/2004年 。 2「 弁 当 及 び そ う ざ い の 衛 生 規 範 」 社 団 法 人 日本 惣 菜 協 会

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研究論文●外食産業の市場参入戦略 チ等 と して製 造 ・販 売 され る もの が増 加 し、大 部 分 の 惣菜 製 造 業者 が これ らを含 め て取 り扱 うこ とか ら、業 界 で は これ ら全 体 を総 称 して 「惣 菜 」 とい い 、惣 菜産 業 と い う場合 も同様 に全体 を指 して い る3。

ただ 、 上記 の定 義 に よる と、漬 物 類 は含 まれ て い な い。 そ の理 由 と して 、惣 菜 は 日持 ち短 い もの とい う内部 的 な概 念 定 義 あ るの に対 して 、漬 物 は 日持 ちが長 い とい う性 質 が あ るの で 、惣 菜 の 定義 に は漬 物 が含 まれ て い な い とい う4。 しか し、 ご飯 と一緒 に食 べ る 「副食 物 」 と して の概 念 を重 視 し、 この論 文 で は漬 物 も惣 菜 の範 疇 に入 れ る こ とにす る。 ま た 、惣菜 に必 要 な効 用 的 な要件 と して は 、① 利 便性 、② 美 味 しさの2っ の要 件 が必 要 と言 われ て い る5。 い わ ゆ る、簡 単 に食 べ られ る もので 、 かつ美 味 し く食 べ られ る もの でな けれ ば な らな い とい う特質 を備 え る必 要 が あ る。

惣菜 が持 っ これ らの特 質 もあ り、惣 菜 を 中食 と同一 視 してい る傾 向が強 ま って い る。

っ ま り、 外 で 買 い 、 自宅 や オ フ ィス な どで簡 単 に食 べ る とい う新 しい食 ス タイ ル (中食)が 進 展 して お り、 そ の背 景 に は 、惣 菜 産 業 の発 展 が 大 きな 役 割 をな して い る と言 え るので あ る。

2.日 本 に お け る 惣 菜 市 場 の 規 模

上 記 の 定義 で見 た よ うに、 惣菜 は か な り広 範 なア イ テ ム にわ た っ てお り、 しか も そ の販 売経 路 が多 岐 に わ た って い るた め、 正確 な統計 デー タが 不在 してい る こ とが 実 情 で あ る。 日本 に お け る惣 菜 産 業 は 、 「日本 惣菜 協会 」 が 商業 統 計 上 のデ ー タ と 自主 的 な市 場調 査 を併 用 し、提 示 して い る こ とが唯 一 の公 的統 計 で あ り、 こ こで も

「日本 惣 菜 協 会 」 の統 計 に依 存 せ ざる を えな い 状況 で あ る。 しか し、 上記 で述 べ た よ うに 、 「日本 惣菜 協会 」 の統計 に は、 「漬 物類 」 が含 まれ て い ない た め、 「漬 物類 」 を含 めた 正確 な統計 は 現在 の と ころ 、入 手不 可 とい うこ とに な る。 以 下 で は 、 「日 本 惣菜 協 会 」 の 「2004年惣菜 白書 」6に基 づ き、 日本 の惣菜 関連 の市 場規 模 に関す る 基 本 的 レビュー を行 うこ とにす る。

日本 惣 菜 協 会 に よ る集 計 は 、 工 業 生 産 され て い る もの に つ い て は 、 経 済 産 業 省

「工 業 統 計(産 業編)」 の 「惣 菜 製 造 業 」、 そ して 、小 売 販 売 され てい る もの につ い て は、経 済産 業省 「商業 統 計表 」 の 「料理 品小 売 業 」 を1つ の指 標 と して用 い て い

http://www.souzai.or,jp/index2.html 惣 菜 協 会 へ の 訪 問 調 査 に よ る 。

中 山 正 夫 『そ う ざ い 入 門 』 日 本 食 糧 新 聞 社 、2004年,

『2004年 度 惣 菜 白 書 』 日 本 惣 菜 協 会 。

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国 際 経 営 フォー ラムNo.16

る。 「工 業 統 計(産 業 編)」 の 「惣 菜 製 造 業 」 に よ る と、 惣 菜 製 造 業 は 、7,962億 円 、 そ して 、 「商 業 統 計 表 」 の 「料 理 品 小 売 業 」 は2兆3,018億 円 と な っ て い る。

しか し、 惣 菜 業 者 の 惣 菜 販 売 形 態 は 、 「製 造 ・卸 」、 「製 造 ・卸 ・小 売 」、 「製 造 ・ 小 売 」 な ど様 々 な 形 態 が 混 在 して い る こ とや 、 デ パ ー ト、 ス ー パ ー にお け る 直 営 部 門 の 売 上 高 は 商 業 統 計 に 反 映 され な い な ど、 上 記 の 統 計 だ け で は と らえ き れ な い 面 が あ り、 日本 惣 菜 協 会 で は独 自 に 市 場 規 模 を 算 出 して い る。 「日本 惣 菜 協 会 」 が 、 小 売 販 売 業 な どに お け る食 品 販 売 額 を推 計 した 独 自 の デ ー タ に よ る と 、 日本 に お け る 惣 菜 市 場 は 約6兆 円 と も 言 わ れ て い る。 そ れ に よ る と 、1997年6兆3,515億 円 、 1999年6兆5,761億 円 、2002年6兆8,556億 円 ほ どで 推 計 され て い る。 集 計 方 法 は 、

「商 業 統 計 表 の 店 舗 数 」 に 惣 菜 協 会 が 自主 的 に 調 査 した 「1店 舗 当 りの 惣 菜 売 上 高 」 を か け た も のや 、 平 均 伸 び 率 に 基 づ き 、 市 場 規 模 を推 計 した も の で あ る が 、 詳 細 は 下 記 の 表 の 市 場 規 模 算 出 方 法 を参 考 に して 頂 き た い7。

表1惣 菜 製 造 業 の 事 業 所 、 従 業 員 数 、 製 造 品 出 荷 額

年度

事業所数 従業員数 製 造 品 出荷額(百 万 円)

1997 x,275 47,643 621,001

1998 1,455 53,292 681,227

1999 1,337 53,248 696,222

ZOOO 1,291 51,631 653,X71

2001 1,2.3 53,506 694,234

2002 1,202 59,270 796,1S8

出 所:経 済 産 業 省 「工 業 統 計(産 業 編)」、 引 用:『2004年 度 惣 菜 白書 』 日本 惣 菜 協 会 、15ペ ー ジ。

表2料 理 品の小売業の推移

年度 商店数(店) 年間販売額(百万円) 1店 舗 当 り年 間販 売額(百 万 円)

X991 55,3」.5 2,538,716 46

1994 5s,sgs 2,654,844 47

1997 60,491 2,870,460 47

2002 53,368 2,301,761 43

出 所:経 済 産 業 省 「商 業 統 計 表 」、 引 用:『2004年 度 惣 菜 白書 』 日本 惣 菜 協 会 、 15ペ ー ジ。

※2002年 の 調 査 で は 、 業 種 分 類 で 「コ ン ビ ニ エ ン ス ス トア 」 を 除 い た た め 、 従 来 の 「料 理 品 小 売 業 」 よ り減 少 した 形 と な っ て い る。

7『2004年 度 惣 菜 白 書 』 日 本 惣 菜 協 会

、15ペ ー ジ 〜16ペ ー ジ 。 8http://www

.tsukemono‑japan.org/index.html

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研究論文●外食産業の市揚参入戦略 表3惣 菜販売業 における業態別市場規模お よび構成比 単 位:百 万 円 、%

業態

1997年 構成比 1999年 構成 比 2002年

構成比

専 門店 ・他 Z,sgo,oso 42.35 2,686,343 40.85 2,708,852 39.51 百貨店 17,472 0.28 16,900 0.26 14,801 0.22

GMS 760,726 X1.98 780,891 11.87 828,044 12.08

食 料 ス....̲.パー 1,337,108 21.05 1,440,525 21.91 1,441,852 21.03

CVS 1,546,124 24.34 1,651,431 25.1 1,862,025 27.16

合計

6,351,510 100.00 6,576,090 100.00 6,855,574 loo,00

注:市 場 規 模 の 算 出 方 法:百 貨 店 、GMS、 食 料 品 ス ー パ ー 、CVS=「2002年 商 業 統 計 店 舗 数 」× 「2002年 調 査 の1店 舗 当 り の 惣 菜 売 上 高 」。 「専 門 店 ・他 」=

(1999年 調 査 結 果)×(1999年 〜2002年 ま で の 平 均 伸 び 率(日 本 惣 菜 協 会 調 査)。

引 用:『2004年 度 惣 菜 白書 』 日本 惣 菜 協 会 、16ペ ー ジ 。

ち な み に 、 先 ほ ど述 べ た よ うに 、 こ の 統 計 に は 「漬 物 類 」 の デ ー タ は 入 っ て い な い た め 、 キ ム チ に 代 表 され る韓 国 惣 菜 を 分 析 す る際 に 、 正 確 な 指 針 に な る とは 言 い が た い 。 漬 物 に 関 して は 「全 日本 漬 物 共 同 組 合 連 合 会 」 が 自 主 的 に デ ー タ を集 計 し て い る が 、 生 産 量 の 集 計 は あ る も の の 、 金 額 べ 一 ス の デ ー タ は 集 計 が 行 な わ れ て い な い の が 現 状 で あ る た め8、 漬 物 類 を 含 め て よ り正 確 な 惣 菜 産 業 の 規 模 を推 定 す る こ とが 困難 で あ る。 と は い え 、 上 記 の 表 は 制 約 的 で あ る も の の 、 惣 菜 産 業 の 全 体 的 な 動 向 を っ か む とい う趣 旨 で は 充 分 に価 値 の あ る も の で あ り、 以 下 、 上 記 の 表 を よ

り詳 細 に 考 察 して み よ う。

上 記 の 表3を 見 る と、 日本 国 内 の 消 費 不 振 お よ び 食 品 産 業 全 体 が 横 ば い か 、 前 年 割 れ が 多 い 中 で 、 惣 菜 業 界 は 、 以 前 と して 拡 大 傾 向 に あ る こ とが 分 か る。 特 に 、 長 い 間 の 消 費 不 振 の 中 で 、 専 門 店 ・他 、 お よび 百 貨 店 の 売 上 は 、 絶 対 額 に お い て 減 少 か 、 横 ば い の傾 向 を 見 せ て い る の に 対 して 、CVS業 界 は そ の 売 上 を 持 続 的 に 増 加 さ せ て い る。1999年 対 比2002年 の 売 上 伸 び 率 を 具 体 的 に み る と、 業 態 別 に 「CVS」 が

112.75%、 「総 合 ス ー パ ー(GMS)」 が106.04%で 伸 び て い る の に 対 して 、 「専 門 店 ・ 他 」 お よび 「食 料 品 ス ー パ ー 」 は ほ ぼ100%、 「百 貨 店 」直 営 の 惣 菜 売 上 高 は 、87.58%

と唯 一 落 ち 込 み 業 態 と な っ て い る。

次 に 、 業 態 別 の シ ェ ア を 見 る と、 「専 門 店 ・他 」39.51%、 「CVS」27.16%、 「食 料 品 ス ー パ ー 」21.03%、 「総 合 ス ー パ ー(GMS)」12.08%、 「百 貨 店 」0.22%と な っ て お り、

依 然 と して 、 「専 門 店 ・他 」 が 最 大 の 市 場 シ ェ ア を持 っ て い る。 しか し 、 そ の シ ェ ア は 、 年 々 減 少 傾 向 に あ り、 代 わ りに 「CVS」 が 前 年 を2%も 上 回 る な ど、 急 速 に そ の シ ェ ア を 伸 ば して い る。

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国 際 経 営 フ ォー ラムNo.16

この状況 は 日本 の小 売 業 、 商業 の構 造 的変 化 と密 接 に関係 してい る と言 え る。 周 知 の よ うに商店街 の沈滞 が商業 の 問題 にな って い る こ とは ここ最 近 の こ とで は ない。

また 百 貨店 や ス ー パー の売 上低 迷 は、 消費 不 振 の 中で小売 業 の構 造 的 問題 と して指 摘 され てい る。惣 菜 産業 も、 この よ うな時 代的 状 況 を反 映 して 、売上額 か らすれ ば、

地 元 の 商店 街 な どに 立地 を設 け て い る専 門店 の 売 上額 は低 下 し、 代 わ りに活 発 な 出 店 を展 開 して い るCVSの 躍進 が明確 に確 認 され る。 無論 、惣 菜 協会 の統 計 には弁 当、

サ ン ドイ ッチ な ど副食 とは言 え ない 、 主食 に近 い もの を惣 菜 の範 疇 に含 めて お り、

これ らの 中食 につ て い は 立地 や ア クセ ス の便利 さか らCVSの 利 用 頻 度 が増 えて い る 状 況 を考 える と、 当然 な結果 とも言 え る。

3.日 本 にお け る 中食 傾 向 の進 展 と惣 菜 産 業 の 成 長 性

上記 で見 た よ うに、 惣 菜市 場 が全 体 と して拡 大 して い る こ とは 、 日本 人 の食 お よ び 生活 ス タイル の変 化 と密 接 に関係 してお り、特 に食 に 関 して 、 日本人 の 中食 化 の 傾 向 が強 ま って い る こ とが背 景 に あ る と言 える。 日本 にお い て新 しい食 ス タイ ル と して 、 中食 化 の傾 向が 強 ま って い る こ とは、 こ こ最 近 の こ とで は ない。 それ は、食 品 市場 が、全 体 的 に飽 和 状 態 の 中で 、惣菜(中 食)部 門の み が伸 び て い る こ とをみ て も、食 生活 の構 造 変化 が起 きて い る と言 え る。

表4内 食 、 中食、 外 食 の 市場 規 模 の推 移 とそ の構 成 比 単位=億 円、%

内食 中食 外食 食市場計

1994年 市場規模 428,934 49,906 277,042 755,882

構成比 56.7 6.6 36.7 100.0

1995年

市場規模

434,802 50,439 278,666 763,907

構成比 56.9 6.6 36.5 100.0

X996 市場規模 432,199 52,309 286,502 771,010

構成比 56.1 6.8 37.2 100.0

1997 市場規模 426,373 56,151 290,702 773,226

構成 比 55.1 7.3 37.6 100.0

1998

市場規模

430,611 57,756 284,961 773,328

構成 比 55.7 7.5 36.8 100.0

1999 市場規模 418,019 58,421 273,880 750,320

構成比 55.7 7.8 36.5 100.0

2000 市場規模 397,803 59,337 269,925 727,065

構成比 54.7 8.2 37.1 100.0

200 市場規模 406,454 60,609 255,630 725,693

構成比 56.0 8.4 35.6 100.0

出所:外 食産業総合調査研究セ ンター、引用:『2004年 度惣菜 白書』 日本惣菜協会、18ページ。

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研究論文●外食産業の市場参入戦略

図1中 食産業 の成 長要 因

社 会 ・経 済動態 の変化

・高齢 化社 会

・女性 の有職 者数 の増加

・女性 の高 学歴化

・単身 世帯 の増加

ライ フス タイル の変化

・夫 と妻 の役割 分担 の変化

・家事 の合理化(簡 略化 、短 時 間化)、家 事 の外 部 サー ビス化

・強 弱 を つ け た メ リハ リ消 費

食 意 識 の 変 化

・健 康 、安 全 、安 心 志 向

・バ ラ ン ス 志 向

・簡 便 志 向

・ グ ル メ 志 向

・多 品 目 摂 取 志 向

・本 物 志 向

・手 作 り 志 向

調 理 方 法 の 変 化

・限 定 化 す る 調 理 方 法

・調 理 の 伝 承 性 の 欠 如

・簡 便 器 具 で の ク イ ッ ク 調 理

・下 味 依 存 型 調 理

・調 理 技 術 は 技 術 独 習 型

・加 工 食 品 、 惣 菜 の利 用 を 前 提 と して 家 庭 内食

・Readytoprepare→Readytocook→Readyto heat→Readytoeat

・単 品 素 材 → 加 工 食 品 利 用 → 食 事

食意識 と調理技術のギャッ プの拡 大

食 ス タ イ ル

・伝 統 的 和 食 ス タ イ ル の 崩 壊

・食 セ オ リー の 軽 視

・割 り切 り進 む テ ー ブ ル セ ッテ ィ ン グ

・家 族 バ ラ バ ラ 食 事

・個 食 ・孤 食 化

引 用.『2004年 度 惣 菜 白書 』 日本 惣 菜 協 会 、25ペ ー ジ 。

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国 際i経 営 フ ォ ー ラ ムNo.16

上 記 の 表4を 見 れ ば 分 か る よ うに 、1994年 か ら2001年 ま で の8年 間 で 、 外 食 率 は 約 36%〜38%の 間 を 前 後 して い る の に 対 して 、 中食 の み が6.6%か ら8.4%へ 着 実 に 増 加 し

て い る。 特 に 、 注 目す べ き 点 は 、 内食 、 外 食 は も ち ろ ん 、 食 市 場 全 体 の 規 模 が1998 年 を 境 に して 、 減 少 傾 向 に転 じて い る の に 対 して 、 唯 一 中食 の み が 絶 対 額 に お い て

も、 相 対 的 な 比 重 に お い て も増 加 して い る とい う点 で あ る。 こ う した 中 食 の 増 加 傾 向 に つ い て 、 日本 惣 菜 協 会 は 図1の よ うに 分 析 して い る。

上 記 の 図1の よ うに 、 女 性 の 社 会 進 出 、1人 世 帯 の 増 加 、 核 化 族 化 、 個 食 化 の 進 展 が 、 中 食 市 場 を 押 し上 げ る大 き な 要 因 とな っ て い る。 特 に 、 生 活 ス タ イ ル に お い て 、 上 記 の よ うな 傾 向 が 一 層 進 展 す る と考 え られ る た め 、 今 後 、 中食 市 場 の 成 長 可 能 性 は か な り大 き い と判 断 され う る。 ま た 、 こ の傾 向 は 、 上 記 の 業 態 別 売 上 の 推 移 か ら で も分 か る よ うに 、CVSの シ ェ ア が 伸 び て い る要 因 と深 く 関係 して い る と思 わ れ る。 つ ま り、 ア ク セ ス の 容 易 さ、24時 間 営 業 、 そ して 、 簡 単 、 便 利 とい っ た 要 素 が 時 代 的 ニ ー ズ に て 適 合 して お り、 こ う した 生 活 パ ター ン の 変 化 と進 展 が 惣 菜 産 業 の 成 長 を0層 促 進 して い る と言 え る の で あ る。

4.日 本 に お け る 惣 菜 の 購 買 頻 度 と 韓 国 惣 菜 と の 関 連 性

表5は 、 「日本 惣 菜 協 会 」 の 調 査 に よ り、 惣 菜 の購 買 頻 度 を 表 わ した も の で あ る。

惣 菜 に 関 して は 、 季 節 的 な 要 因 が か な り大 き く作 用 す る の で 、 最 近 半 年 の購 買 頻 度 を 中 心 に 概 略 して み よ う。

ま ず 、 購 買 頻 度 か らす れ ば 、1位 が 弁 当 、2位 が お に ぎ りで 、 こ れ らは 、 我 々 が 一 般 的 に 副 食 で 食 べ るお か ず と して の 性 格 よ り も

、 む し ろ ご飯 の 代 わ りに食 べ る も の と して 位 置 づ け る こ とが で き る。 そ して 、4位 の サ ン ドイ ッチ 、5位 の に ぎ り寿 司 、7位 の う どん 、 そ ば 、9位 の巻 寿 司 も、 お か ず と して の 性 格 よ り も、 ご飯 の 代 わ り に食 べ る も の と して 位 置 づ け られ る。

した が っ て 、 上 位20位 以 内 の 食 べ 物 の 中 で 、 純 粋 に ご飯 の 副 食 と して 性 格 が 強 い も の を 取 り上 げ る と 、 コ ロ ッ ケ(3位)、 ギ ョー ザ(6位)、 煮 豆(11位)、 鶏 の 唐 i揚げ(10位)、 うな ぎ の 蒲 焼 き(14位)、 シ ュ ー マ イ(13位)、 ポ テ トサ ラ ダ(15位)、

焼 き 鳥(8位)、 野 菜 サ ラ ダ(16位)、 豚 カ ツ(20位)、 お こ わ 、 炊 き 込 み ご 飯(19 位)な ど を 取 り上 げ る こ とが で き る。 しか も 、 こ の調 査 に は漬 物 類 が含 ま れ て い な

い た め 、 ご飯 の 副 食 物 と して 、 惣 菜 の 正 確 な 統 計 か ど うか 、 議 論 の 余 地 は あ る と思 わ れ る。

しか し、 こ こで 注 目 した い の は 、 日本 と韓 国 の 食 生 活 が 非 常 に 近 い とい う点 と、

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研究論文●外食産業の市場参入戦略 購 買 頻度 に差 は あ るに しろ、韓 国人 に とっ て もな じみ の深 い食 が多 い とい うこ とで あ る。 無論 、食べ 方 や 味 付 けな どにお い て は、類 似 な もの か ら全 く違 うものま で多 様 な もの が混 在 して い る もの の、食 べ物 自体 に関す る違 和感 は、他 の い か な る国 の 料 理 よ りも小 さい と考 え られ る。 例 えば 、 コ ロ ッケ、 ギ ョー ザ 、 鶏 の唐 揚 げ、焼 き 鳥 、 野菜 サ ラ ダ、豚 カ ツな どは韓 国 で も一般 的 に知 られ て い る食 べ物 で あ り、 日本 と韓 国 の相 互 浸透 の可 能性 を充 分 に持 っ て い る もの で あ る。 しか も、 こ こにキ ムチ な どの漬 物 類 や塩 辛 類 を加 え る と、 上位 ラン ク され てい る惣 菜 の多 くが 、 日韓 両 国 にお いて もす で に深 く浸透 して い る こ とが よ り明確 に され る と考 え られ る。 したが っ て 、展 開方 法 に よっ て は、 韓 国惣 菜 が 、 日本 の惣 菜 の製 品 ライ ン の上 で 、そ れ ほ ど 違 和感 な く 日本 市場 に よ り深 く浸 透 で き る余 地 を充分 に持 って い る と言 え よ う。

表5日 本 における惣菜の購買頻度 と特徴

順位

惣菜名 最 近1週 間 に1

回 以上 購入 した 人 の割 合

順位

最 近 半年 に5回 以 上購 入 した人

の 割 合(首 都 圏 のみ)

1位 コ ロ ッ ケ 42.4 3位 42.5

2位 う どん 、 そ ば 34.2 7位 47.3

3位 サ ン ドイ ッチ 31.3 4位 41.7

4位 弁 当 30.9 1位 49.0

5位 お に ぎ り 29.1 2位 47.3

6位 ギ ョ ー ザ 28.3 6位 37.5

7位 煮 豆 26.8 11位 26.4

8位 鶏の唐揚 げ 22.8 10位 28.5

9位 に ぎ り寿 司 21.5 5位 41.5

10位 巻寿司 20.5 9位 28.5

11位 うな ぎの蒲 焼 き 18.4 14位 25.0

12位 シ ュ ー マ イ 18.3 13位 25.4

13位 ポテ トサ ラ ダ 16.2 15位 22.5

14位 焼 き鳥 X6.1 8位 30.6

15位 野菜サラダ 14.9 16位 21.3

16位 い な り寿 司 14.8 12位 25.5

17位 コ ロ ッケ パ ン 、 焼 そ ば パ ン 14.1 17位 20.2

18位 豚 カ ツ 13.7 20位 17.5

19位 ひ じきの煮 物 13.5 26位 11.3

20位 焼 き魚 12.1 25位 30.6

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国 際 経 営 フォー ラムNo.16

21位 うの 花 11.8 31位 9.3

22位 野菜 の煮物 X1.5 27位 10.7 23位 か き揚 げ天ぷ ら 11.4 21位 13.6

24位 パ ス タ類 11.2 18位 19.7

25位 い か 、 え び の 天 ぷ ら 11.1 22位 13.1

26位 野菜 の天ぷ ら 11.0 24位 12.1

27位 ハ ンバ ー グ 9.7 30位 10.2

28位 お で ん 9.4 23位 12.8

29位 お こわ、炊 き込 み ご飯 9.3 19位 18.1

30位 グ ラ タ ン 8.7 36位 6.5

い か ・え び フ ライ 28位 10.6

ち ら し寿 司 29位 10.5

引 用:『2004年 度 惣 菜 白書 』 日本 惣 菜 協 会 、96、102ペ ー ジ に 修 正 ・加 筆 。

※ サ ン プ ル 数:900人

対 象:首 都 圏 お よ び 近 畿 圏 に 居 住 す る20‑60代 の 女 性 調 査 期 間:2004年1.月26日 〜2月27日

調 査 対 象 品 目:焼 き物 、 煮 物 、 揚 げ 物 、 蒸 し物 、 和 え物 、 妙 め物 、 米 飯 類 、 調 理 パ ン類 、 麺 類

11日 本 に お け る 韓 国 惣 菜 の 販 売 動 向 お よ び 事 業 化 の 可 能 性

1.日 本 に お け る 韓 国 惣 菜 の 販 売 動 向 1)以 外 と深 く浸 透 して いる韓 国惣 菜

日本 の漬 物 市場 で、第1の 市場 シ ェア を 占めて い るの が キム チだ と言 われ てい る。

キ ムチ に代 表 され る韓 国惣菜 は、 現在 日本 人 の 中で知 らな い人 がい な い ほ ど、 日本 に も深 く浸 透 して お り、 果 た して キム チ が韓 国食 で あ るか ど うか に関す る議論 ま で も呼 び起 こす ほ どで あ る。 ま た、焼 肉 チ ェー ンが大 勢 に出店 してお り、そ こで は 、 単 に焼 肉料 理 だ け で は な く、色 ん な韓 国惣 菜 をメ ニ ュ と して提 供 してい るた め、全 体 と して韓 国惣菜 は 、 日本人 に とって な じみ の深 い食 べ物 と言 え る。

した が って 、一 部 の製 品 に偏 って い る もの の 、 日本 人 に とって 、韓 国 惣菜 は外 国 食 とい う抵抗 感 が か な り薄 くな って お り、食 品 と して外 国市 場 に参 入 す るに 当た っ て 、最 大 の 問題 点 で あ る文 化 的 障壁 も非 常 に低 くな ってい る と言 え る。 無論 、 この 背 景 に は、最 近 の韓 国 ブ ー ムや 焼 肉店 の 出店 の 問題 以前 に、 い わ ゆ る在 日コ ミュニ テ ィの存在 を否 定 す る こ とは で き な く、長 い 間 、マ イ ノ リテ ィの食 べ物 と して位 置 づ け られ て きた こ とも事 実で あ る。 しか し、 こ こ最近 にな って、 これ らの在 日コ ミュ ニテ ィの存 在 とは別 の次 元 で 、韓 国食 とい うジ ャ ンル に対 して 、文化 的 、味 覚 的 な

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研究論文●外食産業の市場参入戦略 参 入 障壁 が非 常 に低 くな って い る こ とも事 実 で あ る。

ところ が、 韓 国食 が深 く浸透 して い る よ うに 見 え るが、 そ の 品 目は極 めて 限 定 的 で 少 な い アイ テ ム に限 られ てい る こ とに も注 目す る必 要 が あ る。 例 えば 、 キ ムチ と い っ て も、 白菜 キ ムチや 一部 の大根 キム チだ けが主 流 とな っ てお り、 そ の他 の キム チ に 関 して は、極 一 部 の種 類 しか 流通 され て い な い。 そ して 、 キ ムチ以 外 に は、一 部 の塩 辛 類 、海 苔 、 ラー メ ンな ど、極 僅 か な加 工食 品 が流通 され て い るにす ぎず 、 深 く浸透 してい る よ うに見 え るが、 以外 とそ の数 は極 め て限 定 的 で あ る とい うこ と

も見 逃 して は な らな い。

2)焼 肉店 の増加 と韓 国食 べ物 の浸 透

日本 にお い て焼 肉 を外 国料理 とい う認 識 で食 べ る人 は ほ とん どい ない と言 える ほ ど、焼 肉 は 目本 の食 文化 の 中 に深 く浸 透 して い る。今 や 焼 肉の 市場 規模 は11,000億 円 とい わ れ て お り9、 平 成11年10月 の 時 点 で 、 日本 全 国 の焼 肉店 は約1万9000店 舗 に もな る ほ ど'。、 最 大 の外 食 チ ェー ンの1つ ま で に成 長 して い る。 この焼 肉店 の増 加 と韓 国惣 菜 の市 場 可 能性 を関連 付 けて考 察す る場 合 、 次 の点 が重 要 な ポイ ン トに

な る。

第1に 、焼 肉は もはや 韓 国料 理 で は な い と言 え るほ ど、 日本 の食 文化 に深 く浸透 してい るが 、 よ り肝 心 な ところ は 、焼 肉が1つ の 韓 国料 理 を楽 しめ る総合 レス トラ ン の よ うな性 格 を も併 わせ て持 っ てい る とい うこ とで あ る。 つ ま り、焼 肉店 にい け ば 、単 に 肉を焼 い て食 べ るだ けで は な く、韓 国 の色 ん な料 理 を食 べ る こ とが で き 、 い わ ゆ る韓 国食 の入 口 と しての機 能 を持 って い るの で あ る。

第2に 、 韓 国食 の入 口と して の焼 肉店 が増 えてい る 中で、 全 体 的 に韓 国食 に対 す る抵 抗 感 を非 常 に低 くす る働 き を して い る。 つ ま り、焼 肉店 に行 き、色 ん な食 べ物 を試 してみ る こ とに よ り、韓 国食 に対 す る理解 と味 を理解 す る よ うにな り、異質 感 や 拒否 感 が非 常 に薄 くな ってい るの で あ る。

第3に 、焼 肉業界 も最 近 の韓 国ブ ー ムや 競 争激 化 な どを反 映 して 、今 ま で なか っ た 色 ん な韓 国惣 菜 を紹 介 す るな ど、韓 国食 をテ ー マ に した製 品 開発 に熱 心 に取 り組 ん でい る。 したが っ て 、 日本 の顧 客 に とって は、今 ま でエ ス ニ ック な範 疇 の食 べ 物 だ った 韓 国食 が、 よ り身 近 な ところで 手軽 に食 べ られ る もの に な りつ つ あ り、そ れ が全 体 的 に韓 国惣 菜 に対 す る抵 抗 感 を一段 と低 く して い る。 この よ うな状 況 に も助

9http://www

.yakiniku.or.jp

10http://www .yakinikubunka.com/adinfo.html II辛 い だ け で は な く

、 旨 味 が 強 い 味 と い うの を 理 解 す る よ う に な っ て い る 。

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国 際 経 営 フォ ー ラムNo.16

け られ 、韓 国惣菜 の可 能性 や そ れ をテ ーマ と して 中食 の 可能性 は、 そ の雰 囲気 が充 分 に形 成 され て い る と判 断 され うる。

2.最 近 の韓 流 ブ ーム と韓 国惣 菜 へ の相 乗効 果

こ こ最 近 、 日本 にお け る韓 流 ブ ー ム は色 ん な社 会 的反 響 を呼 び起 こ し、音 楽 、 映 画 、 ドラマ な どの芸 能分 野 だ けで は な く、旅 行 、食 べ物 な どま で 、計 り知 れ ない 派 生 的 な効 果 を引 き起 こ し、い わ ゆ る韓 国文化 が 日本社 会 に よ り広 く知 られ 、か つ 浸 透 す るき っか け とな って い る。

特 に、 今 回 の韓流 ブー ム は、主 婦 層 で あ る こ とか ら、 惣菜 を 中心 的 に購 入 す る年 齢 層 で あ る主 婦 が 、 トレン ドとして韓 国 に興 味 を示 して お り、そ の よ うな環境 下 で の韓 国 惣 菜 は、 旅 行 等 で本 物 の 味11を知 った 日本 人 には 、飯 の お かず と して韓 国惣 菜 を、簡 単 に受 け入 れや す い余地 が充 分 に形成 され てい る と言 える。 例 えば、ヤ フー オ ー クシ ョンで韓 国食材 の売 上 が 伸 び てい る こ とが示 して い る よ うに、既 に根 強 い ブ ー ム に な って い る と考 え られ る。 ま た、発 酵 食 と して 、 キム チ が健康 食 品 、 また は ダイエ ッ ト食 品 と して も人 気 を集 め 、い まや キ ムチ は 日本 の食 品売場 で は な くて は な らない漬 物 の1つ ま で に もな っ た。 これ らの状 況 か らすれ ば 、韓 国惣 菜 の事 業 化 は極 めて い い時 期 を迎 えて い る と言 え る。

一 方、韓 国 が 日本人 の海外 渡航 先 の第1位 と して 、年 々そ の観 光 客 が増加 して い る こ とも、 事業化 の 可能 性 を一層 大 き くす る好 ま しい材料 で もあ る。 韓 国旅行 中に 色 ん な食 べ物 を味わ った 日本 人 が、 日本 国内 にお い て も同 じ味 を求 め る傾 向が 強 まっ てい る傾 向や 、今 ま で スーパ ー な どの売 場 で簡 単 に買 えな か っ た、 そ の他 の惣 菜 な どに も深 く興 味 を示 す よ うに な った こ とは、初 期 市 場 参入 にお け る障壁 を大幅 に低 下 させ る環 境 要 因 と して働 い てい る。

最 近 の韓 流 ブ ー ム が韓 国惣 菜 の 可能 性 を高 め る も う1っ は、す で に 日本 で広 く紹 介 され て い る惣菜 以 外 に も、今 まで 日本 に あま り紹介 され て い な い食 べ物 に対 す る 潜在 的 ニー ズ も顕 著 化 させ てい る、 とい うこ とで あ る。 今 まで 、韓 国惣菜 と して 、 目本 人 に広 く知 られ て い るの は、 キ ム、塩 辛 、海 苔 くらい で 、 そ の他 に つ いて は、

ほ とん ど知 られ て いな い か、 か な り限定 的 に紹 介 され てい た。 例 え ば、東 京 、 大 阪 の コ リア ン タ ウン にあ る韓 国 レス トラ ンや 食 料 品 専 門店 で 、韓 国 の家庭 料 理 な どを 提 供 して お り、そ こでエ スニ ック料 理 とい う感 覚 で 、韓 国 の惣 菜 を楽 しむ こ とが で きた。 しか し、 これ らの ほ とん どは 、 地域 的 にか な り限 定 的 で、 しか も、 そ の ほ と ん どが企 業 化 され て い ない 、零 細 で かっ 生 業 的 な レベル に止 まっ て い るた め 、 日本

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研究論文●外食産業の市場参入戦略 市 場 に よ り深 く浸透 す る こ とは ほ とん どなか った が 、今 回 の韓 流 ブー ムを通 じて 、

よ り広 範 に わた っ て多 様 な食 べ 物 が 紹介 され 、浸 透 す る きっ か け とな って い る。

とこ ろが、 こ こで注 目 しな けれ ばな らない の は 、今 回 の ブー ム はあ くまで もブー ム と して認 識 しな けれ ば な らない とい うこ とで あ る。 先 ほ ど述 べ た よ うに、 こ こ最 近 の韓 国ブ ー ム が韓 国食 に 関す る潜 在 的 ニ ー ズ を高 めた こ とは事 実 で あ るが 、最 近 の ブー ムだ けに頼 り、新 規 参 入 を計 画 す る こ とは無 謀 で あ り、 あ くま で も この ブー ム を1つ の参入 の タイ ミン グ と して活 用 す る とい う前提 に 立っ こ とが望 ま しい。 っ ま り、韓 国惣菜 に対 す る潜 在 的 ニ ー ズ が一 時 的 なブ ー ム と して過 ぎ去 って も、新 し い ジ ャ ンル の 惣菜 店 と して 、 コ ンス タ ン トに 日本 の消 費者 の購 買 力 を引 出せ る体 制

と店舗作 りを 目指す ことが重要 であ り、 この点が、 日本 におい て、韓 国惣 菜店 のチ ェー ン化 を成 功 させ る こ とが で きるか ど うか のポ イ ン トにな る と言 え るの で あ る。

日本 人 の趣 向 を考 えた場 合 、今 回 の ブー ム が長 期 的 に持 続 す るだ ろ うとは思 え な い。 た だ 、一度 浸 透 し始 めた文 化 、 そ して活発 な交 流 は 日本 の社 会 で1つ の マ イ ノ リテ ィ文化 と して今後 も存続 し続 け る こ とは 間違 い ない と考 え られ る。 この傾 向 は、

韓 国 にお い て も同 じで あ る。 日本 の よ うに急 速 に ブー ム を引 き起 こ して い る こ とは ない に して も、 日本 文 化(音 楽 、映 画 な ど)の 開放 と共 に 、 日本 文化 が知 らない 内 に韓 国社 会 に深 く浸 透 して お り、特 に 、 日本 の食 べ 物 に関 して は 、多様 な ジ ャ ンル の もの が 、韓 国 に浸 透 し、新 しい食 文化 や 若 者 の外 食 文化 に根 を 下 ろ しつ つ あ る。

したが って 、今 回 の ブー ムが過 ぎ去 って も、 一度 浸 透 して い る食 べ 物 の潜 在 的 需 要 まで も急速 にな くな る と思 わない。 的確 な製 品 開発 、企 業化 、業態化 、そ して リピー トを確 保 で き る よ うな顧 客 志 向的 なマ ネ ジ メ ン トの ノ ウハ ウな どを確 立す れ ば、新 しい ジ ャ ンル の惣菜 店 と して 、 そ の潜在 的市 場性 を充分 に持 っ て い る と言 え るの で あ る。

3.韓 国 惣菜 の 市場 状 況 と今後 の 成 長 へ のベ ク トル

以 上 の分 析 に基 づ き、 日本 にお け る韓 国惣 菜 を め ぐる市 場 の現 状 、今 後 の成 長性 お よび そ の方 向性 を整 理 してみ よ う。

1)韓 国 惣菜 は市場 成 長 期

韓 国 惣菜 に 関連 す る明確 な統計 が ない た め 、 よ り緻 密 な計 量 的 な分 析 は で き ない が 、現在 日本 にお け る韓 国惣菜 は 、初 期 の市 場 導入 期 を経 て 、本 格 的 な市場 成 長 期 に進 入 して い る と思 われ る。 特 に 、 キ ムチ とノ リに代表 され る一部 の惣 菜 は 、以 前 に は在 日コ ミュニ テ ィ、 ま たは焼 肉チ ェー ン店 、そ して韓 国 レス トラン を 中心 に販

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国 際 経 営 フォ ー ラムNo.16

売 され て いた が 、今 は、 日本 の ほ とん どの スーパ ー や デパ ー トの食 品売 場 で も扱 う よ うにな り、本 格 的 な市 場成 長 の局 面 に進 入 して い るか 、 ま た はそ の た めの条 件 が 充 分 に整 えつ つ あ る と考 え られ る。

無 論 、現 在 は、先 ほ ど述 べ た よ うに、一・部 の製 品 に偏 って い るが 、 これ らの製 品 が他 の製 品 を牽 引す る形 で 、今 後 、全 体 的 に韓 国惣 菜 の 市場 を一 層拡 大 させ る局 面 を迎 え る こ とにな る と考 えて い る。 そ の理 由は 、 スー パ ー な どの食 品売 場 で も多 様 な韓 国惣 菜 を試 み てお り、 そ の 品 目数 も年 々増 えて い る傾 向 に あ る こ と、 そ して 、 焼 肉や韓 国文化 が深 く浸透 し始 め、 日本 人 の間 に も韓 国食 文 化 に対す る抵 抗 が非 常 に薄 くな っ てお り、エ スニ ック料 理 か ら家庭 の食 卓 を飾 る料 理 にま で その概 念 が変 わ りつつ あ る、 とい うこ とで あ る。

2)惣 菜 の 種類 の拡 大 期

も う1つ の傾 向 は 、 日本 人 の食 卓 に上 る韓 国惣 菜 の種類 も増 え る傾 向 に あ る とい うこ とで あ る。 未 だ に、 キ ムチ や ノ リ、そ して 、和 食化 され た 一 部 の韓 国食 品以 外 に、韓 国惣 菜 は一 般 の食 料 品 スーパ ー で は買 うこ とが ほ とん どで き な く、精 々独 立 型 の店 舗 で、 これ らの惣菜 を買 うく らいで あっ た。 した が って 、 単発 的 で エ スニ ッ ク料 理 の感 覚 で 、近 隣の独 立型 の店 舗 にい き、韓 国 の惣菜 を買 うとい うパ ター ンが 多 く、 それ は あ る意 味 に お い て 、初 期 的 な プー ル 型(Pulling)の 営 業 が存 在 して い る とい え る。

しか し、 最近 の韓 国ブ ー ムや 韓 国旅 行 の ブ ー ム は、 日本 人 の 中で韓 国料理 に 関す るイ メー ジ を新 しく し、 単 な るエ ス ニ ック料 理 で は な く、1つ の 惣菜 と して求 め る 傾 向 が ます ます 高 くな って い る。 これ らの理 由 に よ り、現 在 キ ムチ に代 表 され る韓 国食 品 は、 そ の他 の派 生 的 な製 品 に そ の製 品 ライ ン を増 や しな が ら、 よ り頻 繁 に食 べ られ る惣 菜 と して の可能 性 を充分 に持 ち始 め てい る と考 え られ る。 しか し、 これ らの需 要 を掘 り起 こ し、拡 大 させ る専 門店 が不 在 して い る こ とや 、企 業化 の遅 れ が 一層 の市 場 拡大 を妨 げ る問題 と して表 れ て い るが、 詳細 は後 述す る。

図2は 、 上記 の議論 に基 づ き、製 品市 場 マ トリックス を用 い て 、今 後 、韓 国惣 菜 の 市場 ベ ク トル を表 した もので あ る。 現 在 、少 ない製 品 が一 層深 く 日本 人 の食 対 に 浸透 しなが ら、一 方 で は他 の 関連 製 品や新 規 需 要層 を掘 り起 こ し、全 体 的 に製 品 ・ 市場 の成 長 や韓 国惣菜 の 市場 プ レゼ ンスが相 乗 的 に拡 大す るだ ろ うと期 待 され る。

156

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研究論文●外食産業の市場参入戦略 図2韓 国惣 菜 の成 長 ベ ク トル

既 既存製 品 ・既 存 市場 既 存製 品 ・新 市場

存 (キ ム チ 、 海 苔 、 塩 辛) (積極 的 で明確 な コンセ プ トの新規

出店 に よる新 しい需 要層 の開拓) レ

新製 品 ・既 存 市 場 新製 品 ・既存 市場

新 製 品 ・新 市場 ▼ (新 しい惣菜 、需 要層 の 開発 、販 売 形態の多様化)

(関連 アイ テ ムの 拡 大 に よ る既 存

新 顧客へ の浸透 強化)

既存 市場 新

皿 日本 における韓 国惣菜流 通の現 状 と新規参 入のポ ジ シ ョン

1.韓 国 惣 菜 の 販 売 の チ ャ ネ ル と特 徴

日本 にお け る韓 国惣 菜 は、 一般 的 にス ーパ ー や デパ ー トの食 品売 場 、零 細 ・生 業 的 な独 立店舗 、そ して 焼 肉店 、一部 イ ンターネ ッ ト販 売 を取 り上 げ る こ とが で き る。

以 下 で は、 それ ぞ れ の販 売 チ ャネ ル とそ の特 徴 を概 略 して み る。

1)ス ーパ ー お よび デパ ー トにお け る販 売 とそ の 特徴

スー パ ーや デ パ ー トの食 品売場 の販 売 動 向 をみ る と、 日本 の惣 菜 コー ナ ー の一 角 に キ ムチや 塩 辛 、 そ して加 工食 品販 売 コー ナー で ノ リな どが販 売 され て い る。 ほ と ん どの スーパ ー お よび デパ ー トは 、必 ず とい って もい い ほ ど、基 本 的 には キ ムチ を 販 売 して お り、そ の コーナ ー も年 々 も拡 大 され て い る とい われ て い る。 しか し、 こ れ らの コー ナー は あ くま で も 日本 の惣 菜 を補 完 す る形 の も⑱で あ り、場 合 に よって は 専 門 の特設 売 場 を設 けてい る こ と もあ るが 、 ほ とん どが和食 中心 のデ ィス プ レー の 中で、 市 場 ニー ズに 追 いつ くよ うな形 で 、韓 国惣菜 の 品揃 えや 商 品 開発 を行 な っ て い る。 また 、 これ らの小 売 店舗 は 、韓 国 惣菜 に関 して は 、店舗 内 で は料理 や加 工 な どを施 さず に 、仕入 れ た商 品 を単 に小 売販 売 す る こ とが ほ とん どで あ る。

しか し、惣菜 は 、末 端小 売 の過 程 で加 工 した り、調 理 した り、顧 客 の好 み に よ り、

測 り売 りを した りす る もの が、 単 な る仕 入 れ販 売 す る もの よ りも多 く、それ が顧 客 の ニー ズ にお い て も適 合 してい る と考 え られ る。 恐 ら く、 スー パ ーお よび デパ ー ト

にお け る韓 国 惣菜 の販 売 は 、調 理 の 問題 、 特 に専 門 ス タ ッフ の配 置 の 問題 や既 存 の

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国 際 経 営 フォ ー ラムNo.16

食 品 との売 場構 成 か ら、 単純 な仕 入 販 売 の み に偏 って い る と思 われ る。 この こ とは 新 しい事 業化 にお け る非 常 に重 要 な機 会 と参 入 の ポイ ン トを示 唆 してい る こ とに注 目 しな けれ ばな らない。 つ ま り、 量 的 な販 売 か らす れ ば 、 これ らの スー パ ーチ ェー ンや デ パ ー トの食 品売場 が、 そ の販 売 力や 集 客力 か ら して絶 対 的 に多 くな る こ とは 当然 の こ とだ が、 一 方 で は よ り潜 在 的 なニ ー ズ を捉 え、そ れ に基 づ き、 商 品 開発 を 行 い、 新 しい ニー ズ を満 たす とい う役 割 は充 分 に果 た して い な い と考 え られ 、 販 売 体 制 や 販 売方 法 にお け る これ らの 問題 が、新 たな 業態 の参 入 を促 す ポ ジシ ョン を生

じさせ て い る と言 え るの で あ る。

2)独 立 店舗 にお ける販 売 の特 徴

いわ ゆ る単 独 で店 舗 を構 え、地 域密 着 型 で営 業 を展 開 して い る とこ ろで あ る。 ほ とん どが零 細 、 かっ 生 業 的 な領 域 か ら脱 してい な い独 立型 の店 舗 で 、在 日韓 国 人 、 ま たは韓 国人 の 配偶 者 を持 っ てい る ところが 多 い よ うで あ る。 これ らの独 立 型 の店 舗 が 日本 全 国 に どの く らい存 在 して い るのか につ い て は正確 な統 計 が ない た め 、把 握 す る こ とはで きな い。 しか し、 イ ン ター ネ ッ トの検 索 に よ る と、 地理 的 には 日本 各 地 に散 在 して お り、地 元 の商 店街 、 ま た は住 宅街 な どに小 規模 の店 を構 えて 、小 商 圏 を ターゲ ッ トと して 業 を営 ん で い る。

これ らの独 立店 舗 の特徴 は、 第1に 品揃 えが 、 スー パ ーや デ パ ー トの食 品 売場 よ りは豊 富 で あ る。 つ ま り、 スー パ.̲.̲やデ パ ー トの食 品 売場 よ りは、 よ り多 く品揃 え で少 量販 売 を行 な って お り、一般 的 に購 買 で きない よ うなマ イ ノ リテ ィな食 べ 物 も 扱 って い る。

第2に は直接 調 理 した り、製 造 した りす る、 い わ ゆ る製 造 ・小売 が多 い とい うこ とで あ る。 これ らの独 立店 舗 は半 製 造 ・小 売 の形 で 、一 部 の店 舗 は キ ムチ や そ の他 の韓 国惣 菜 を調 理 し、本 場 の 味 を売 り物 に して集 客 力 を高 め て い る。 ま た 、 「韓 国 伝 統 」 とか 、 「伝 統 の 味」 な ど、 い わ ゆ る一般 の小 売 店 で は 味 わ えな い 、 「独 自性 」 を差 別 化 の ポイ ン トに してい る。 この背 景 に は、 上記 で述 べ た よ うに、 そ の事 業 主 の多 くが在 日韓 国 人 か 、 また在 日韓 国人 の配 偶 者 で構 成 され て い る場合 が多 い こ と

と深 く関係 してい る と言 え る。

第3は 、地域 密 着 で あ る。 当然 な が ら、小 商圏 を相 手 に、 しか も近 隣 の人 口を ター ゲ ッ トに してい るた め 、い わ ゆ る 日本 の 商店街 と全 く同 じ状 況 に置 かれ てい る と言 え る。

第4は 零 細 ・生業 的独 立店 舗 が ほ とん どで あ る。 つ ま り、企 業化 、組 織化 され た 店舗 とは ほ ぼ遠 い。 この よ うな状況 に あ るた め 、 これ らの独 立店 舗 が抱 えて い る問

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研究論文●外食産業の市場参入戦略 題 は、 日本 の商店 街 が 抱 えて い る問題 とほ とん ど同 じ問題 に直 面 してお り、現 段 階

にお い て 、 これ らの独 立店 舗 が全 国 的 にチ ェー ン化 され た企 業 と して成 長 す る とは 言 い難iいと考 えて い る。

3)イ ンター ネ ッ ト販 売

主 に上 記 の独 立店舗 が イ ンターネ ッ トの販 売 を兼 業 してい る場 合 も多 く、そ の規 模 も独 立 店舗 と同様 に零細 かつ 生業 的 な領 域 を脱 して い ない 。韓 国農 協 の 日本 支社 や 一部 韓 国系 の 商社 が イ ン ター ネ ッ トで キム チ な どの販 売 を手 か けてい る。 特 に、

韓 国農 協 の 日本 支 社 は、恐 ら く韓 国 系 商社 と して は 、 この分 野 の最 大 の企 業 と言 え るが 、 オ ンライ ンシ ョ ッピ ング とい う特 徴 上 、 キ ムチ と一 部 の加 工食 品 が主流 で 、 い わ ゆ る調 理食 品 な どの販 売 は ほ とん どない。 事 情 は他 の独 立 系 店舗 のオ ン ライ ン シ ョッ ピン グも同 じで、 まだ本 格 的 に製 品の品揃 えを増 や して い く段 階 まで には至 っ て い ない の が、 現状 で あ る。

4)焼 肉店 の持 ち 帰 りメ昌 ユ

上 で 述 べ た よ うに、惣 菜 に関 して は、小 売 の機 能 に よ りも新 しい製 品 を 味わ う入 口と しての機 能 を有す る。 焼 肉 が 日本 で広 く紹 介 され てい る こ とや そ の競 争 が 一層 激 化 され て い る こ とか ら、多 くの焼 肉店 が新 しい メニ ュの 開発 に熱 心 に取 り組 ん で い る。 した が って、 韓 国惣 菜 の 浸透 お よび拡 大 とい う観 点 か らす れ ば、 非 常 に望 ま

し く環 境 を提供 してい る と言 え る。

2.韓 国惣 菜 の市 場 機 会 と リス ク

以 上 の考 察 を踏 ま えて 、 ポ ジ シ ョン分 析 を用 い て、韓 国惣 菜 の事 業 化 に 関す る ビ ジネ ス の機 会 と リス ク を整 理 して み る。

第1に 、全 体 的 に主 婦層 を 中心 に韓 国 に対す る興 味 が高 くな って お り、 それ が韓 国食 品 に対 す る関 心度 も連 鎖的 に高 め て い る。 この こ とは惣 菜 の購 買層 にお い て絶 対 的 に多数 を 占め る主婦 層 が韓 国食 品 に高 い 関心 を示 して い る こ とか ら して も、話 題 性 と初期 出店 にお け る時 代的 ニ ー ズ を満 た す こ とはで き る と思 われ る。

第2は 、企 業化 ・チ ェー ン化 され て い る専 門店 が ない とい うこ とで あ る。 上記 で 見 た よ うに 、零 細 ・生業 型 の独 立 店舗 が ラ ン ダム に散 在 して い る もの の、 企 業化 さ れ た専 門店 の存 在 は ほ とん ど見 当た らな い のが現 状 で あ る。 ま た、 小 商圏 を相 手 に してい る独 立店 で は 、 プ ロモー シ ョン努 力 が足 りな く、極 一 部 の地 元 の人 しか知 ら れ てい ない もの が多 い。 した が って 、 商 圏 の拡 大 を組 織 的 に行 な うこ とに よ り、既 存 の顧 客 の上 に、新 た に潜 在 的顧 客 の開拓 が可 能 で あ り、 市場 拡 大 を図 る余 地 が 充

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分 にあ る と考 え られ る。 しか し、 現状 と して は 、そ の ニー ズ を的確 に捉 えて い ない ば か りか 、 あ くまで もエ スニ ックの範 疇 か ら抜 け 出 してい な いの が実状 で 、 それ は 、 企 業 化 ・業 態化 され て い る企 業 の不 在 が 最大 の原 因 で あ る と考 え られ る。

しか し、 この企 業化 の 問題 は 、裏 を返せ ば、 市 場機 会 を もた らす 要 因 に もな る。

っ ま り、 味 、包 装 、販 売 方 法 、接 客 サ ー ビス な どに お いて独 自性 が明確 なチ ェー ン の コンセ プ トを作 り上 げ る こ とに よ り、潜 在 的 に散 在 して い る顧 客 ニー ズ を明確 に 掘 り出す こ とが で き る ので あ る。

第3は 、少 品種 大量販 売 の量 販店 と中 間程度 の 品揃 えで少 量販 売 してい る独 立店 舗 が 混在 し、市場 全 体 が 二分 化 され て い る。 した が って 、豊 富 な品揃 え と味 の 専 門 性 を追求 す る業態 が空 白状態 に置 かれ てお り、 明確 なチ ェー ン コ ンセ プ トを作 り上 げ る こ とに よ り、事 業化 の機 会 が非 常 に大 きい と言 え る。 例 えば 、現在 和食 は あ り

とあ らゆ る ジャ ンル にわ た って 、多様 なポ ジシ ョンの外食 チ ェー ンが存 在 してい る。

しか し、 韓 国料 理 をテ ー マ に した企 業 化 され た外食 産 業 とい えば 、焼 肉 チ ェー ン店 く らいで あ る。 焼 肉店 を 見て も分 か る よ うに、 大 手 の チ ェー ン店 と零細 で生 業 型 の 独 立 店舗 が混 在 して い るが、 惣菜 に 関 して は、 後者 のみ で あ り、専 門 的 に扱 って い るチ ェー ン店 は未 だ に見 当た らない 。 無論 、 この こ とは、 あ くまで も需 要 が あ る こ とを前提 に した 条件 で あ るが 、需 要 の側 面 は今 ま で考 察 した よ うに、 そ の雰 囲気 が 十 分 に形 成 され つっ あ り、 そ の需 要 を掘 り起 こ し うる供給 の条 件 を整 え る こ とこそ が 、1っ の ビジネ スチ ャ ンス につ な が る と考 えて い る。

第4に 、以 上 の理 由 に よ り、製 品 ・市 場機 会 にお い て新 た な業態 出現 を可能 とす る潜 在的 ニ ーズ が生 じてお り、供給者 と してはそ の需要 を埋 め、参 入 で きるポ ジ シ ョ ンが見 え始 めて い る と言 える ので あ る。

一方、市 場参 入 の リス ク と して は 、今 回 の韓 国ブ ー ム が本 当に一 時 的 な ブー ム に 終 わ る可 能性 が あ る こ と、味 お よび チ ェー ン展 開 の オペ レー シ ョンが確 立 され ない と、参 入 障壁 が低 い ゆ えに、 ス ーパ ー お よび独 立店 舗 に よ り市場 機 会 を奪 われ る可 能 性 が 高 い こ と、 品揃 えが韓 国食 品 とい う、外 国食 品 で あ るた め、 リピ ター を確 保 で きな けれ ば 、存続 自体 が危 うくな りやす い こ と、参 入 障壁 が低 く、競 合 に さ らさ れ や す い の で、 差別 化 され た 味 とチ ェー ン化 の ノ ウハ ウを構 築 しな い と、新 た な新 規 参 入 に破 れ る可能 性 が 高 い こ と、 出店 戦 略 、 ター ゲ ッ トな どを明確 に打 ち出 さな い と、既 存 店 との差 別 化 が難 しく、競 争 に失敗 す る可 能性 な どを取 り上 げ る こ とが で き る。

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研究論文●外食産業の市場参入戦略 表6市 場参入の機会 と リスク

① 全 体 的 に韓 国食 に対 す る認 知 度 が 高 くな るにつ れ て 、潜在 的 需 要 も 高 くな って い る。

② 企 業 化 ・チ ェー ン化 され て い る専 門店 が な い。

③ 少 品種 大 量販 売 の量 販 店 と中 間程 度 の 品揃 えで少 量販 売 して い る独 立店舗 で市場 が二分化 され 、チ ェー

ン化 の機 会 が大 きい。

④製 品 ・市 場機 会 に お いて新 た な業 態 出現 を可 能 とす るポ ジ シ ョンが 生 じて い る。

① 一 時 的 な ブ ー ム に終 わ る可能性 が あ る。

② 明確 な コ ンセ プ トが な い と、 ス ー パ ー お よび独 立 店舗 に よ り市 場機 会 を奪 われ る可 能性 が あ る。

③ 外 国食 品 の た め、 リピ ター を確 保 で きなけれ ば、収益性 が低 くな る。

⑤ 差 別 化 され た味 とチ ェー ン化 の ノ ウハ ウを構 築 しない と新 た な新 規 参 入 に破 れ る。

3.韓 国 惣 菜 の新 規 参 入 のポ ジ シ ョン

図3は 、今 ま で の議 論 に基 づ き、韓 国惣 菜 を事 業化 す るに 当た って 、市 場 参入 の ポ ジ シ ョンをマ ッピン グ した もので あ る。 まず 、品揃 え と価 格 の面 か ら言 えば、 スー パ ーや 百貨 店 な どの大 規模 小 売 店 が 一部 の製 品 に しぼ り、 大量 販 売 を行 な って い る の に対 して、独 立店舗 は直接 、製 造販 売 も行 な って い るの で 、 スー パ ーや 百貨 店 よ りは多様 な製 品 を 中価 格 帯 で販 売 し、現 状 と して は 、 この2つ の 業 態 が 市 場 を二 分 して い る と言 え る。

次 に味 の専 門性 か ら言 え ば、2次 元 で のマ ッ ピン グなの で 、 味 の専 門性 ま で を含 めた3つ の変 数 を表 わす と、論 理 的矛 盾 に な るケ ー ス もあ り うるが 、一般 的 に味 と 価 格 帯 とは相 関関係 に あ る とみ な し、価 格 と同 じ次 元 で表 示 して い る。 このマ ッ ピ ング に よれ ば 、多様 な製 品 ライ ンにわ た っ て味 の 専 門性 を追及 しな が ら、 よ り広 域 の市 場 で 展 開 して い る企 業 はほ とん ど皆 無 で あ る こ とが分 か る。 ま た 、先 ほ ど述 べ た よ うに、 スー パ ー お よび 百貨店 は、 ほ とん ど仕入 れ販 売 に依存 して い るた め 、製 造 ・小 売 を しな が らも広 域 の市場 を ター ゲ ッ トに して い る企 業 はほ とん ど不在 で あ り、 ポ ジ シ ョニ ン グか らす れ ば 、新 た な参入 の ポ ジ シ ョンが形成 され てい る こ とが 分 か る。 それ で 、新規 参入 企 業 は 、味 の専 門化 、 品揃 えの多様 化 、店 舗 お よび製 品 の 高級 化 、店 舗 作 りの標 準化 とい っ たチ ェー ンオ ペ レー シ ョン を通 じて、新 た な ポ ジシ ョニ ン グを構 築 す る こ とが で き るので あ る。

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以 下 、上 記 の よ うなポ ジシ ョニ ン グに適合 す る 出店 戦略 お よび オペ レー シ ョン に つ い て概 略 してみ る。

第1に 、立地 の問題 で ある。外 国食 品の 専 門店 と して 高級 的 な コ ンセ プ トで 、集 客力 を高 め るた め に は、や は り駅 の周 辺 、 ま た は大型 店舗 の 近 隣 に立 地 を置 き、集 客力 の相乗 効果 を狙 うこ とが望 ま しい。 特 に 、初 期 の 市場 参入 期 に は、外 国食 品 と

して の不利 さが あ るの で 、周 囲 に集 客 力 を高 め られ る よ うな立 地 的条件 を充 分 に利 用 す る こ とが非 常 に重 要 で あ る。 また 、 日本 にお い て 惣菜 の 平均 の 客単 価 が、500 円程 度 で あ る とい う調 査 が示 す よ うに'2、い く ら高 級 志 向の 惣 菜 専 門店 とは い え 、 投 資 条件 を上 回 る売 上構 造 に持 っ てい くた め に、 か な り多頻 度 の来 客 が ない と採 算 割 れ の恐れ が あ る。 したが って 、他 の プ ロモ ー シ ョン とは別 に 、立 地選 定 は何 よ り

も重 要 な課 題 で あ る と言 え る。

第2に 、店舗 規 模 にお い て は、 小規 模 で な るべ く初 期投 資 お よび損 益 分 岐 点 を最 大 限 押 さえ られ る こ とが 重要 なポ イ ン トにな る と言 え る。 韓 国 の食 品 に対す る抵 抗 感 が 非 常 に薄れ て い る とはい え、初 期 に は、 ほ とん どの顧 客 が好 奇心 と物新 しさで 買物 す る と予想 され るた め、 リス クの 削減 とい う側 面 か ら して も、小規 模 の 出店 が 非 常 に望 ま しい と考 え られ る。

第3は 、 チ ェー ン化 の 出店 戦 略 は 、駅 前 な どに基幹 店 をお き、 な るべ く顧 客 層 が 重 な らない範 囲の周 辺 にフ ラ ンチ ャイ ズに よ る店舗 を分散 配 置す る こ とが 望 ま しい。

特 に 、小規 模 の新 しい コンセ プ トの店舗 の場 合 、 地域 集 中 に よ る顧 客 の 囲み が 、今 後 の成 長 を左 右 す る非 常 に重 要 な変 数 とな る。 な るべ く低 い投 資 で加 盟 店 を募 集 で き る多 店舗 化 の努 力 と ノ ウハ ウの構 築 が 、上 記 の ポ ジ シ ョニ ン グ の構 築 と市場 拡 大 を獲 得 で き る物 差 しに な る。

第4は 、販 売形 態 に 関 して は 、仕 入れ 販 売 と製 造 ・小 売 を 同時 に展 開す る こ とに よ り、 スーパ ー お よび 百貨店 との差別 化 を図 り、参 入 障壁 を高 め る こ とが望 ま しい。

また 、 味 の専 門性 を追 求 す る こ とに よ り、和食 化 され た 量販 店 と差 別 化 を図 る一 方 で、既 存 の独 立店 舗 に対 して は 、高級 化 、清潔 さ、接 客 サー ビス 、店 頭 で のイ ベ ン トお よび プ ロモ ー シ ョンで 、単 に惣菜 だ けで は な く、 韓 国 の文化 とその他 の楽 し さ を付加 サー ビス と して提供 す る こ とに よ り、差 別化 を図 る こ とが必 要 で あ る。

12『2004年 度 惣 菜 白 書 』 日 本 惣 菜 協 会

、128ペ ー ジ 。

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研究論文●外食産業の市場参入戦略 図3韓 国惣 菜 の市 場 参 入 の ポ ジ シ ョン

高価格

o

食 品 ス ー パ ー 、 GMS

00

0 0

韓国惣菜の参 入のポイン ト

○ ∞

独立店舗

少 製品数 多

味の専門性

○:市 場 プ レゼ ンス の大 き さ(市 場影 響 力 ・集 客力 の大 き さ)

生 業 ・独 立店舗:仕 入れ販 売 よ りも調 理 中心 、食 品スーパー、GMS:仕 入れ販 売 中心

お わ り に

以上 、韓 国 惣菜 とい うか な り異例 的 な製 品 ・市 場 を取 り上 げ、 あ る産 業 分 野 にお け る新 しい 参 入 の機 会 と事 業化 の 可能 性 をポ ジ シ ョニ ングの 手 法 か ら概 略 し、既 存 の産 業 にお け る新製 品 ・事業 の参 入 の隙 間 と、 それ を可能 とす る諸 要 因 を見 て きた。

また 、 冒頭 で 述べ た よ うに、 ポ ジ シ ョニ ン グは新 規 参 入 の市 場機 会 と リス ク を分 析 す る際 に 、極 めて有 効 な分析 手 法 で あ る こ とを再 度 確認 す る こ とが で き た。

しか し、 この ポ ジ シ ョニ ング も、 一度 新 規 参入 に よ り新 しくポ ジ シ ョンが形 成 さ れ る と、 目新 しい もの で も、 隙 間 もな くな り、 そ こに は数 多 くの類 似 な ポ ジ シ ョニ ン グの 参入 を招 くこ とに な る。 そ の場合 、新 しく形 成 され た ポ ジ シ ョニ ング にお い て 、競 争優 位 を持 続 す るた めに 、 ポー ター のい う業務 活動 とポ ジ シ ョニ ング との適 合(fit)だ けで 充分 に競 争優 位 は発揮 で き るのか 、 とい う問題 が残 る。 この点 に 関 して は、筆 者 は 、以前 の論 文 を通 じて、 ポ ジ シ ョニ ング と業 務 活 動 の適 合 は競争 優 位 を発 揮す るた めの最 低 限 の条件 で あ り、絶 対 的 条件 では な い こ とを指摘 し、企 業 固有 の 中核 資源 に基 づ く、新 しい ポ ジ シ ョンへ 絶 え間 ない シ フ トと変 革 が必 要 で あ

る と強 調 した。

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国 際 経 営 フォ ー ラムNo.16

特 に、競 争優 位 の持 続 にお い て重 要 な の は、 内外 的 な条件 の変化 を素 早 くキ ャ ッ チ し、 次 の ポ ジ シ ョン とそれ に必 要 な企 業 資源 の獲 得 を 円滑 に行 なえ るマ ネ ジメ ン トシス テ ム が深 く根 を 下 ろ してい る こ とが、競 争 優位 の持 続 に必 要 不可 欠 で あ る と 論 じた13。 した が っ て 、 こ こで述 べ た韓 国惣 菜 の市 場参 入 の分 析 は 、 あ くま で も初 期 の 市場 参 入 を図 る際 の条件 分 析 で あ り、 そ こで確 定 され た ポ ジ シ ョンが 、 そ のま ま持 続 的 な競争 優 位 の条件 に はな らな い こ とに注 目す る必 要 が あ る。

最後 に、 この論 文 は、 ビジネ ス実 践 の立場 で、初期 市場参 入 にかか わ る企 業 が行 っ て い る市 場 分析 の アプ ローチ の実 際 を提示 した もの で あ り、新 市場 ・事 業 の参 入 を 考 えてい る 中小 企 業 が 、参 入 戦 略 の精 緻化 の た め に、1つ の 分析 手 法 と して も参考 に して頂 けれ ば、 幸 い で あ る。

13衣 笠 洋 輔 ・ 金 宇 烈

、 前 掲 書 。 金 宇 烈 、 前 掲 書 。

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参照

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