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「アジアの共生」 国際シンポジウム

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Academic year: 2021

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(1)

「アジアの共生」  国際シンポジウム 

【1】開催概要 

■「アジアの共生」国際シンポジウム 開催概要  

【テーマ】 

  「行動する国際人に求められるもの−5 大学国際共同遠隔授業「アジアの共生」からの知見−」 

【日時】 

  2006 年 12 月 16 日(土)  14:00〜17:30 

【場所】 

  高麗大学 (韓国・ソウル) 

【主催】 

  高麗大学、早稲田大学(メディアネットワークセンター、遠隔教育センター) 

【協力】 

  デジタルキャンパスコンソーシアム 

【開催主旨】 

  早稲田大学の呼びかけにより 2003 年にスタートした 5 大学参加の国際遠隔共同授業「アジアの 共生」のこれまでの成果を振り返るとともに、この 4 年間の総括を行う。  

   

■国際遠隔共同授業「アジアの共生」の概要   

(1)「アジアの共生」の概要と社会的評価  1)これまでの歩み 

・本講座は、第2次 DCC(2002 年度〜2004 年度)において、CUC の実現に向けたプロジェクトとしてスター ト。 

・2002 年度は、海外5大学に提案活動を行い、国際共同遠隔講座という新しいコンセプトに賛同し、教員お よび学生の参加を推進してもらえる大学を募った。具体的には、高麗大学(韓国)、北京大学(中国)、タ マサート大学(タイ)、シンガポール国立大学(シンガポール)、アデレード大学(オーストラリア)を、

中野美知子教授(遠隔教育センター所長)、木下俊彦教授(コーディネイター)、DCC 幹事企業および事務 局メンバーが訪問した。 

・2003 年度は、高麗大学、タマサート大学、シンガポール国立大学が参加した。2004 年度からは、復旦大学 が加わり、早稲田大学と合わせ、5大学による国際共同遠隔講座として実施するに至った。 

(2)

【ライブセッションの様子】 

 

2)講座の構成 

・本講座の構成は、①オンデマンド講義(参加各教員が2回ずつ計 10  回のオンデマンド講義を実施。質疑応答は BBS で行う)、②ライブ  講義(講座実施期間の最初と最後に多地点テレビ会議を実施し各国  教員及び学生が同時に参加するライブ討論を行う)となっている。 

 

3)社会的評価 

・日本では、文部科学省の大学設置基準の改訂により、2001 年度からオンデマンド授業が正規授業として認 められるようになったが、本講座のような IT ネットワークを活用した海外との遠隔講座、ましてや複数大 学参加の共同講座は他に例がなく、まったくの新しい試みであった。 

・2003 年度および 2004 年度は早稲田大学にて、2005 年度は復旦大学(上海)にて、参加各大学の教員およ び代表学生が参加するシンポジウムを開催したが、一般からの来場者も多数集まり、本講座への関心の高 さが伺われた。 

・本講座の先進性は社会的な注目も集め、アジア共同体への一歩を印すものとして、2005 年 7 月 25 日発行 の朝日新聞の2面記事にも取り上げられた。 

・早稲田大学においては、本講座に続き、「日本の IT 動向講座」(2003 年度〜2004 年度)、「World Englishes  and Miscommunications」(2004 年度〜)、「東アジア共同体の形成に向けて」(2006 年度〜)が実施される に至り、国際共同遠隔講座のパイロットケースとしての役割を十分に果たした。講座名のとおり「アジア の共生」を実践した本講座に関して、グローバル化に対応した大学教育改革のパイオニアとしての評価が 与えられて然るべきであろうと考えられる。 

(3)

(2)2006 年度実施講座の各教員の研究分野と講義タイトル   

1)木下俊彦教授(早稲田大学国際教養学術院教授) 

研究分野:  国際経済、アジア経済、国際企業経営、 

プロジェクトマネジメント   

講義1:East Asian Economic Development, Currency Crisis and Financial Cooperation [1] 

講義2:East Asian Economic Development, Currency Crisis and Financial Cooperation [2] 

 

2)Mannsoo SHIN 教授(高麗大学ビジネススクール教授(韓国))  研究分野:国際ビジネス、比較経営学、後発途上国における外国  直接投資 

 

  講義1:Recent Trends in Grobal Business Environment [1] 

  講義2:Recent Trends in Grobal Business Environment [2] 

 

3)Bhanupong NIDHIPRABHA 助教授(タマサート大学経済学部助教授 (タイ)) 

研究分野:マクロ経済、金融経済、国際経済   

  講義1:Urbanization Problems 

  講義2:Environmental Issues and International Cooperation   

4)寺田貴助教授(シンガポール国立大学日本語学科助教授(シンガポール) 

早稲田大学アジア研究機構客員助教授) 

研究分野: アジア太平洋地域における国際関係、日本政治(特に政策立案シ  ステム)、外交、地域主義に関する経験及び理論研究 

 

  講義1:East Asian Community(1)    講義2:East Asian Community(2)   

5)Zhang JUN 教授(中国経済研究センター所長、復旦大学経済学部教授(中国)) 

研究分野:中国の経済改革、産業経済学、 移行及び制度経済学   

  講義1:How Has China Integrated into the World Economy? 

  講義2:Can Chinaʼs Economic Growth Be Sustainable? 

 

(4)

(3)講座実施状況   

◆2002〜2003 年度実績:2003 年4月〜7月(Phase1)、9月〜11 月(Phase2) 

早稲田大学を含む 4 大学によるオムニバス形式で実施。 

(受講学生: 63 名(Phase1)、61 名(Phase2)) 

 

◆ 2004 年度実績:2004 年8月〜12 月 

2004 年度は、復旦大学(中国)が加わり、5大学の教員によるオムニバス形式で実施。(受講学生: 82 名)

早稲田大学および高麗大学(韓国)においては、昨年度の実験講座の実績が認められ、正規科目としての実 施に至った。 

 

◆2005 年度実績:2005 年8月〜12 月 

2004 年度に引き続き、5大学の教員によるオムニバス形式で実施。 

(受講生  KU:25 名、NUS:8名、TU:8名、FU:39 名、早稲田:30 名  合計 110 名) 

 

◆2006 年度実績:2006 年8月〜12 月 

2005 年度に引き続き、5大学の教員によるオムニバス形式で実施。 

(受講生  KU:15 名、NUS:21 名、TU:21 名、FU:38 名、早稲田:29 名  合計 124 名) 

 

<ご参考:2006 年度講座タイムテーブル> 

 

(5)

【2】プログラム 

 

"What is An Active Global Citizen in Asia? Our Proposal Based on 4 Year  Experiences of On-Line Joint Course, 'Coexistence in Asia'" 

 

Date: Saturday, December 16, 2006  Time: 14:00-17:30 

Location: Korea University Business school's LG-Posco building 433, Korea University  

Sponsors: Korea University and Waseda University (Media Network Center and Distance-Learning Center)  Support: Digital Campus Consortium 

 

================================ PROGRAM ============================= 

14:00-14:05  高麗大学より主催者挨拶 

高麗大学ビジネススクール:Jin Kyu Lee 教授  14:05-14:10  早稲田大学より主催者挨拶 

早稲田大学遠隔教育センター所長:中野美知子教授 

14:10-15:10  基調講演「Innovation for Global Competitiveness in Samsung Electronics」

サムスン電子副社長  Song Jioh 様  15:10-15:25  休憩 

15:25-15:50  修了証授与及び各参加大学学生発表 

「将来のアジアの共生を実現するために、アジアの学生は何をすべきか」 

15:40-16:50  教員パネルディスカッション 

(各参加大学担当教員によるディスカッション) 

16:50-17:00  休憩 

17:00-17:10  DCC 会員企業より参加教員へ感謝状と記念品の贈呈  17:10-17:20  講座総括 

早稲田大学国際教養学術院教授:木下俊彦教授  17:20-17:30  高麗大学よりシンポジウム総括 

高麗大学ビジネススクール  Mannsoo Shin 教授 

 

 

【3】アジアの共生担当教員及び代表学生 

 

氏名  所属名  資格等 

Zhang Jun  復旦大学(中国)  教授  Liyu Sheng  復旦大学(中国)  代表学生  Shin, Mannsoo  高麗大学(韓国)  教授  Kim, Boine   高麗大学(韓国)  TA  Nam Kwan-min  高麗大学(韓国)  代表学生 

寺田 貴  シンガポール国立大学  助教授 

柴本 翔  シンガポール国立大学  TA  Juwita  シンガポール国立大学  代表学生  Bhanupong Nidhiprabha  タマサート大学(タイ)  教授  Nisanon Sintananopkun  タマサート大学(タイ)  代表学生 

(6)

【4】シンポジウム詳細 

 

(1)主催者挨拶   

◆Prof. Jin Kyu Lee of Korea University  

このシンポジウムは、アジア各国5大学の共同研究であり、先駆的なインターネットコースの一環である。

本日のワークショップはアジアの他国や人々が関心を持ち、理解を示すのに良い機会となる。 

 

◆Prof. Michiko Nakano 

【中野早稲田大学教授あいさつ】

今回のシンポジウムは、全ての DCC メンバーにとって非 常に重要なイベントである。近年発展する IT テクノロジ ーに対して、大学が取り組むべきベストなテーマは何で あるかを我々は長期にわたって議論した結果、2002 年に この極めて重要なプロジェクトのテーマを「アジアの共 生」と決定した。 

DCC メンバーは教育におけるこの重要なテーマを過去5 年間支援し続け、発展に寄与した。今回のシンポジウム は我々の5年に渡るアジアでのサイバーコラボレーショ ンを通じての貴重な経験を締めくくるものである。 

 

(2)基調講演   

 Dr. Song, Ji Oh, Vice President, Samsung Electronics 

『Samsung Electronics における世界競争のための改革』 

 

①改革 

KODAK の改革−現在も損失を出し続けてはいるが、フィル  ムからデジタルカメラ、さらにはモバイル画像、 

つまり Analog→Digital→Mobile へと変化させていった。 

【講演を聴く参加者】 

 

Apple 社−デザイン改革。コンピューターデザインをコンピューターデザイナーがしていた頃は最大20  億ドルの損失を被ったが、消費者がデザイナーとなってデザインするようになり、さらに iPod の発売を経  て売上げを伸ばしている。 

  iPod:操作が簡単でシンプルなデザイン。8億5千万ドル市場になっている。 

iTunes:莫大なコレクション&容易に音楽のダウンロードができる。 

カルチャー:ジュークボックス、ウォークマンを経て、現在は iPod   

(7)

競争のためのアイデア 

Lexus(トヨタ):10年間開発し続け、試乗も繰り返している。 

Dell:生産に基づいた発注 

South West Airline:低価格、楽しさ   

・改革とは個々の思考の中にある。これが企業文化である。 

成功する企業は他より強い文化を持っている。彼らは莫大な成功を収め、誇りを持っているが、その成 功は順応・調整を困難にしてしまった。 

すべての改革は困難である。ビジネス全体を最初から作り直すことは、全ての改革の中で最も難しいと 言える。 

キーポイント:変化・改革は非常に難しい。 

 

②世界的拡大 

歴史上で最初の世界的拡大を行ったチンギスハンは、リーダーシップ、騎兵隊で構成された軍隊、持ち 運びできる武器、最も訓練された部隊を持っていた。 

チンギス=ハンから学ぶ教訓  騎兵隊  →スピード 

チンギスハン  →リーダーシップ      統御  →平等の文化 

    武器・防護具  →テクノロジー  近年、スピードなしに成功は無い。 

インターネット革命 

時間や場所の制約が無くなり、真の世界的拡大時代と言 

【基調講演講師 Dr. Song, Jioh】

える。 

 

③競争  成功の鍵 

−機能やパフォーマンスよりデザイン      −平らで、大きく、薄いディスプレイ      −多機能、小さい/スリム、持ち運びやすい      −高速、広い周波帯 

    −サイクルが短いこと      −コストパフォーマンス 

価値は常に変化するもの。改革する際は信じて変えるしかない。 

 

④結論 

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(3)修了証授与及び学生発表   

◆Nam Kwan-min (Korea University) 

アジア諸国の人々は共通の関心を持つような話題があ まりない。もし政府が努力してアジア人が互いに理解 し合えるよう皆で観られるスポーツ、ミュージカルな ど提供してくれれば、より良くなるだろう。 

 

◆Aki Hayashi(Waseda University) 

日本・韓国・中国の3カ国の間では特にそうだが、ア

ジア諸国間の共存を実現するには、歴史上の問題につ  【修了証授与】

いて議論することは避けられないことであり、話し合う  機会をもっと設けるべきである。 

 

◆Liyu Sheng(Fudan University)   

メディアからのイメージでアジア諸国の人々が互いに誤解をすることのないようにするべき。アジアに 関する報道、特に歴史上の問題についてはセンシティブに扱うべき。 

 

◆Juwita(National University of Singapore) 

自分の経験から、メディアで観たものだけを信じるの ではなく、父母のそれぞれの国の文化を自分の目で見 ると他国に対する理解が深まる。 

 

◆Nisanon Sintananopkun (Thammasat University)  アジアは、最大の大陸であり自然に富み人口が多いた め労働力があるという利点があるが、一方で文化・経 済システムの違い、国同士の競争という障害がある。

協力のためには、アジアの他国を深く理解する必要がある。  【学生発表】

 

(4)感謝状贈呈 

 

(9)

(5)パネルディスカッション   

・5人の担当教授のそれぞれの観点から「アジアの経済」「各国の抱える問題点」「冷戦後アジアがたどって  きた歴史」などをテーマに今後のアジアの共生に関し意見が交わされた。 

・コーディネーターは高麗大学の Shin, Mannsoo 教授が担当され、各パネラーからは、地球市民としての  意識を醸成することや国際間の連携・協力の重要性、コミュニケーション能力向上の必要性が提示された。 

・また今回のアジアの共生の講義が非常に意義のあるものであり、成功のうちに終了したという意見が交わ  された。 

 

(6)「アジアの共生」総括   

◆Prof. Toshihiko Kinoshita (Waseda University) 

■結果 

このプログラムは成功だと言える。 

 

■理由 

・日本の企業スポンサーの強い経済支援によりやりが  いのある試みを行うことができた。 

・大学の強い支援により広範囲でのインターネット教育を 

【総括を行う木下早稲田大学教授】

実現できた。 

 

■アジアにおける共存は可能か? 

アジアの潜在能力の高さは皆が認めていることであり、おそらくアジアは“世界における発展の中心”で  あり続けるだろう。しかし、乗り越えるべき課題もある。 

 

■東アジアにおける基本的問題 

1.過度の国家主義をどのようにコントロールするか  a.地域の安全体制を如何に実現させるか。 

b.北朝鮮による核実験への対応  c.アジアでの軍隊拡大をどう抑えるか  2.環境との共存 

 

■結論 

アジアには依然多くの問題・障害があるが我々はそれから逃げるわけには行かない。それには「アジアの  共生」がベストの解決策である。我々は過去の歴史を忘れるべきではないが、若者たちは前を向いてアジ アにおける共通の将来像をより真剣に描いていくべきである。まずは、自分たちが東アジア地域の構成員

(10)

な講義を聴くことができた。今回のシンポジウムを通して、皆さんが韓国文化や韓国食に興味を持っていた だけたのなら幸いである。この2日間という短いワークショップは、「アジアの共生」の小さな一歩ではある が、人々・企業・文化を理解するよい機会になったことと思う。このワークショップを計画し、準備に尽力 された皆さんに感謝したいと思う。 

参照

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