1. 背景と目的 人口減少の中で地方都市では空き地の問題が顕著であり (1) 中心市街地の空洞化が進んでいる。現在地方都市中心 市街地とされる地域の多くは城下町などの歴史的な基盤の 上に立っており、特に戦災を免れた地域は歴史的資源を中 心部に残している。しかし重要伝統的建造物群保全地区に 指定されるほど面的に残存していない地区では、歴史的資 源が壊され、町並みの連続性が失われつつある。そこには 町並みを維持するための活力が十分でなくただ駐車場化が 進んでいる実態がある。本研究ではこういった背景を踏ま えて、歴史的資源を残す地方都市中心市街地における駐車 場化の実態とプロセスを明らかにすることを目的とする。 2. 研究対象地域 本研究では、石川県金沢市を対象とする。研究対象地域 として選定した理由は次の通りである。(1) 歴史的資源を 残す中心市街地であること:金沢市は戦火を逃れ、江戸時 代の街路基盤がほぼ現在も残されている (2) 地域の商業 的中心であること:金沢は北陸地方の商業・業務中心地で ある。平成 25 年の商業地の公示価格の最高価格は政令指 定都市である新潟市より高く(2) 、商業・業務の中心地と して駐車場を必要とする圧力は高い。(3) 車依存型の地域 であること:金沢市では中心部への公共交通はバスのみで あり、また、石川県の一世帯あたりの車普及台数は約 1.5 台(3) と高い数値を示している。これらの背景から、歴史 的基盤の保持と、駐車場を必要とする圧力とがせめぎ合う 中での駐車場化の実態を明らかにするために、本地域を研 究対象とした。金沢市の中でも、歴史的資源を特に残す 2 種類の区域に着目して分析を行った。第一に「こまちなみ 保存区域」である。こまちなみ保存区域とは、金沢市こま ちなみ保存条例により指定された区域であり、条例では金 沢の歴史的遺産の保存育成を目的としている(4)。第二に 「旧町名復活区域」である。旧町名復活区域とは、金沢市 旧町名復活の推進に関する条例により旧町名が復活した区 域である(5) 。前者は歴史的まちなみが不連続に残る区域 であり、空間的な歴史資源をもつ区域である。後者はコミュ ニティが区域の歴史に誇りを持ち、旧町名の復活のために 活動した、主に社会構造としての歴史資源を残す区域であ る。歴史的資源と駐車場化圧力のせめぎ合いを多様な状況 から分析するために、金沢市中心部の中でも特に異なる形 で歴史的資源を持つこの区域を対象として分析を行った。 調査対象区域を図 1 に示す。旧町名復活区域は特に金沢市 中心部に多く、こまちなみ保存区域は周縁部に多く位置し ている。また、本研究は低未利用地を対象とするため平面 駐車場を調査対象とし、立体駐車場は含まない。
金沢市歴史的中心市街地の駐車場化の実態
〜旧町名復活区域・こまちなみ保存区域を対象として〜
The background of increasing parking lots in the historical city center
~A case of historical districts,city of kanazawa,JAPAN~
The purpose of this paper is to analyze the background of increasing parking lots in the historical districts, called “ko-machinami districts” and “districts for restoring historical name”, in the city of Kanazawa, Japan. We investigated actual con-ditions of parking lots and analyzed characteristics of districts by using the criteria, which are : size of lots, type of parking lots, land use regulation, width of frontal streets, and land assessments. We found three issues: (A) Many small size parking lots are frequently emerged(B) Some of lots became parking despite of its high land value. (C)Large size parking lots are made with integration.These processes of becoming parking are various, and the solutions for them should be with consider-ation of these various backgrounds and patterns.
Keywords:parking lots,local city,vacancy 駐車場、地方都市、空洞化 図1 調査対象区域( 地図:google map より引用 ) 金沢 城址 ⑨飛梅町 ⑧主計町 ⑪下新町 ⑩下石引町 ②木倉町 ①柿木畠 ⑥六枚町 ⑦並木町 ③袋町 ④南町 ⑤上堤町 ⑫旧新町区域 : 旧町名復活区域 : こまちなみ保存区域 【凡例】 N 0m 200m 400m 金沢駅 ⑬旧御歩町区域 ⑭旧観音町区域 ⑰旧彦三一番丁・母衣町区域 ⑱旧天神町区域 ⑮里見町区域 ⑯水溜町区域 ⑲旧蛤坂町区域 2011 年 4 月から 伝統的建造物群 保存地区に指定 2012 年 4 月から 伝統的建造物群 保存地区に指定 竹橋 悠 *、・内田 奈芳美 ** Takehashi Yu ・ Uchida Naomi
* 正会員 金沢工業大学 建築学専攻 (Kanazawa Institute of Technology) ** 正会員 金沢工業大学 建築デザイン学科 (Kanazawa Institute of Technology)
3. 既往研究 既往研究では、樋口1) 、郷2) らが指摘しているように、 低未利用地に関する研究は大都市圏に集中しており3) 、地 方都市における研究蓄積が十分でない。その中で、地方都 市の駐車場の全体像を明らかにしたのは樋口4)であり、「宅 地の 1 割は高容積が指定されている中心市街地でありなが ら、容積率 0%の平面駐車場として利用されている」4) と 問題を明らかにしているが、この論文は個別の都市の状況 を明らかにしたものではない。個別の都市をミクロ的な視 点で見た低未利用地としての駐車場の実態に関しては、樋 口1) は長岡市、郷2) は豊橋市、鵤5) は宇部市、田村6) は 八戸市における調査を行っている。これらは全て県下2, 3番目の人口の都市の調査であり、都道府県の商業・業務 の中心地である最大規模の中心市街地を体系的に分析した 研究はない。金沢市に関しては石原7)の研究があるがこ れは現地実態や条件の調査を伴わず、空地の土地所有者の 意向に着目した研究である。この研究では、金沢市中心部 に空地を所有する回答者の過半数以上が、土地を売却する のではなく、なんらかの形で保有し続けたいと考えている ことが明らかになった。こういった思いが金沢市中心部で 駐車場化が進む一因であるとも言える。また、金沢市中心 部は歴史的な市街地であることから、近代的な中心市街地 の状況と比較すると、駐車場を付随しない周辺住民からの 駐車場ニーズや、歴史的骨格を残した道路幅などが駐車場 化に影響してくると考えられる。そういった歴史的な資源 を持つ地域における低未利用地に関する研究は中島8)、山 添9) の研究があるが、これらは歴史的地域の空き地・空 き家の現状実態と、それに対応する主体を明らかにしたも のであり、各敷地に着目したミクロな視点はなく、空き地 になるまでのプロセスの分析までは至っていない。 これらの既往研究を踏まえて、本研究では地域の中心的 機能を持つ地方都市中心市街地の歴史的資源を持つ区域の 駐車場化の実態を敷地の条件面に着目して明らかにするた め、金沢市を対象として個別敷地の現地踏査から実態分析 を行った上で、駐車場化のプロセスを明らかにする。 4. 研究方法 駐車場化の実態とプロセスを明らかにするために、 まず各調査対象区域で現地踏査を行った。現地踏査は 2012 年 5 月から 10 月に行った。現地踏査を踏まえて 敷地実態 ( 駐車場タイプ(6)・敷地面積 ) と敷地の付随 条件 ( 用途地域(7)・前面道路幅・路線価(8)) を用いて 分析を行う。次に駐車場化の各区域の特性を明らかに するために (a) 用途地域と駐車場の敷地面積の関係か ら区域特性の分析 (b) 駐車場の敷地面積・路線価・前面 道路幅による区域特性の分析を行う。次に、駐車場の過 去の土地利用から駐車場化のプロセスの調査を行う。過 去の土地利用に関しては住宅地図(9)を用いて 1985 年 から 2010 年までの 5 年毎の 6 時点を分析する(10)。 駐車場化を分析するための指標として、敷地実態に 加え敷地の付随条件を用いた理由は以下のとおりであ る。(1) 用途地域:敷地の立地条件を示すため (2) 前 面道路幅:敷地を利用する上での利便性に影響するた め (3) 路線価:敷地の立地条件と前面道路幅から見た 利便性を総合的に評価した指標であるため 5. 駐車場の敷地実態と敷地の付随条件から見た区域特性 5.1 区域特性の分析 (1) 用途地域と駐車場の敷地面積から見た区域特性 各調査対象区域の駐車場の実態を表1に示す。用途地域 別に駐車場の実態を比較するため、調査対象区域を表 1 に 示したとおりに 4 つに分類した ( 分類は表 1 参照 )。駐車 場タイプ別に区域の分類傾向を見ると、コインパーキング は商業系 (A,C-1) の区域のみに見られ、住居系 (B,C-2) の区域では月極駐車場が多く見られた。 各区域の駐車場数の合計を見ると、10 ヶ所を超える区 域が商業系で 3 区域 ( ①・⑫・⑬ )、住居系で 4 区域 ( ⑮・ ⑰・⑱・⑲ ) である。区域面積に対する駐車場面積の割合 を見ると、10% を超える区域が商業系で 4 区域 ( ①・③・⑥・ ⑬ )、住居系で 2 区域 ( ⑮・⑯ ) あり、6 区域の内 4 区域 が商業系であることがわかる。商業系で駐車場数が 10 ヶ 所を超える 3 区域中 2 区域で駐車場の割合も 10%を超え 表1 調査結果の全体像 駐車場タイプ 凡例 コ コインパーキング 専 専用駐車場 月 月極駐車場 不 看板などのない種別不明の駐車場 用途地域 分類凡例 ■:商業系 A 商業地域・近隣商業地域C-1 A・B 混合で商業系が過半 ■:住居系 B 第一 ( ニ ) 種住居地域 / 第一 ( ニ ) 種中高層住居専用地域C-2 A・B 混合で住居系が過半 町名・ 区域名 用途 地域 分類 駐車場数 駐車場 総面積 ( ㎡ ) 区域面積 ( ㎡ ) 区域面積に 対する駐車場面 積の割合 種類別 合計 旧町名復活区域 ① 柿木畠 C-1 コ:5 専:2 月:1 不:5 13 23,950 ㎡5,994 ㎡ 25.0(%) ② 木倉町 A 専:1月:3 4 11,369 ㎡529 ㎡ 4.7(%) ③ 袋町 A コ:3 専:1 月:2 不:1 7 16,664 ㎡2,522 ㎡ 15.1(%) ④ 南町 C-1 コ:4専:1 月:2 7 3,513 ㎡ 42,740 ㎡ 8.2(%) ⑤ 上堤町 A コ:1 1 18,073 ㎡582 ㎡ 3.2(%) ⑥ 六枚町 A 月:3 3 6,215 ㎡699 ㎡ 11.2(%) ⑦ 並木町 A 専:2月:2 4 11,966 ㎡727 ㎡ 6.1(%) ⑧ 主計町 A 月:1 1 5,783 ㎡212 ㎡ 3.7(%) ⑨ 飛梅町 C-2 専:3 3 48,756 ㎡796 ㎡ 1.6(%) ⑩ 下石引町 B 0 0 - -⑪ 下新町 C-1 専:5月:3 8 17,330 ㎡1,183 ㎡ 6.8(%) こまちなみ保存区域 ⑫ 旧新町区域 C-1 専:13月:5 18 37,971 ㎡1,906 ㎡ 5.0(%) ⑬ 旧御歩町区域 C-1 コ:1 専:1 月:5 不:4 11 20,659 ㎡2,262 ㎡ 10.9(%) ⑭ 旧観音町区域 C-1 専:1月:3 不:1 5 1,318 ㎡ 26,158 ㎡ 5.0(%) ⑮ 里見町区域 C-2 専:1月:11 12 23,848 ㎡2,864 ㎡ 12.0(%) ⑯ 水溜町区域 C-2 専:1月:6 7 11,747 ㎡2,213 ㎡ 18.8(%) ⑰ 旧彦三一番丁・母衣町区域 B 専:8月:15 23 50,955 ㎡4,308 ㎡ 8.4(%) ⑱ 旧天神町区域 B 月:3不:8 11 34,995 ㎡1,206 ㎡ 3.4(%) ⑲ 旧蛤坂町区域 C-2 専:2月:6 不:5 13 4,587 ㎡ 62,001 ㎡ 7.3(%)
図 2 駐車場の地域特性 前面道路幅 (m) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600 敷地面積 ( ㎡ ) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600敷地面積 ( ㎡ ) 0 200 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600敷地面積 ( ㎡ ) 前面道路幅 (m) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600敷地面積 ( ㎡ ) 0 200 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600敷地面積 ( ㎡ ) 前面道路幅 (m) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600敷地面積 ( ㎡ ) 前面道路幅 (m) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600 敷地面積 ( ㎡ ) 前面道路幅 (m) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600敷地面積 ( ㎡ ) 前面道路幅 (m) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600敷地面積 ( ㎡ ) 前面道路幅 (m) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600敷地面積 ( ㎡ ) 前面道路幅 (m) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600 敷地面積 ( ㎡ ) 前面道路幅 (m) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600 敷地面積 ( ㎡ ) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600 敷地面積 ( ㎡ ) 前面道路幅 (m) 200 0 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600 敷地面積 ( ㎡ ) 0 200 20 12 16 4 0 8 400 600 800 1000 1200 1400 1600 敷地面積 ( ㎡ ) 前面道路幅を問わず小さな駐車場の数が多く、 不連続なまちなみの原因となっている。 路線価凡例 ( 万円 / ㎡ ) 11≦路線価 9≦路線価<11 7≦路線価<9 5≦路線価<7 路線価<5 駐車場タイプ凡例 コインパーキング 専用駐車場 月極駐車場 種別不明の駐車場 石川県の宅地 ( 持家 ) の平均敷地面積:296.28 ㎡ 特に幹線道路沿いは路線価が高いが、幹線 道路沿いも小規模な駐車場化している。 一敷地以外すべて 200 ㎡以下であり、町家の 敷地割のまま駐車場となったものが多く、そ れらは周辺事業所の専用駐車所となっている。 駐車場が面する道路はほぼ全て 4m 以上で あり、一部は幹線道路に面している 住居地域としては⑮よりは低いが、比較的 高めである 面積の大小に関わらず1敷地を除いて全て月 極駐車場となっている。 駐車場が面する道路はほぼ全て 4m 以下で あり、狭い 近隣の事業所のための専用駐車場と、住民の ための月極駐車場が混在している状況にある 路線価は立地によってばらつきが大きい 敷地面積にはばらつきがあるが、100 ㎡以下 の極小駐車場も多い 駐車場が面する道路は 4m 以上がほとんど であり、広めである。 小規模で種別不明の駐車場の数が多く、歯抜 けした印象のまちなみの原因となっている。 路線価は全体的に低い(全て 6 万円 / ㎡以下) 住宅の敷地割のまま駐車場となったものが 多く、100 ㎡以下、200 ㎡以下の敷地はほぼ 種別不明の駐車場となっている すべて同じ道路に面している(幅員 5 6m) 隣接する寺院群に影響された広めの月極・専 用駐車場と、小規模敷地の種別不明の駐車場 が区域に併存している 路線価は比較的低めである 広い敷地は周辺寺院の付属用途としての駐車 場となり、小規模な敷地は種別不明の駐車場 となった 駐車場が面する道路はほぼ全て 4m 以上で ある 細街路に面した小さな敷地が駐車場化して いる。 路線価は比較的低めである 住宅の敷地割のまま駐車場となったものが 多く、小規模な月極駐車場や種別不明駐車場 となっている。最も広い駐車場は観光用 コインパーキングである。 4m 以下の道路に面している駐車場が多い。 特に種別不明の駐車場は幹線道路から離れた 狭い道路に面している。 小規模な駐車場が点在している 東茶屋街に隣接しており、路線価は隣接する ⑬より全体的に高い 古くからガレージであった一敷地を除いて、 町家の敷地割のまま小規模な駐車場となった 駐車場は全て同じ道路に面している (幅員約 4m) 屋敷がならぶ街並みの中で、住宅が駐車場化 しているが、駐車場内にかつてのなごりとし ての蔵や大木が残存している 4m 以下の幅の狭い前面道路にも関わらず、 駐車場化しており、庭の一部など、かつての 屋敷のなごりを残す敷地も散見される 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 路線価 前面 道路幅 敷地 面積 特性 高額な路線価の敷地が含まれており、高額 な敷地がコインパーキングとなっている 比較的高めである(全て㎡あたり 9 万円以上 10 万円以下) 大きめの敷地は、コインパーキング、もしく は専用駐車場となっている一方、小規模な敷 地は種別不明の駐車場となっている 駐車場が面する道路幅は全て4m前後であ る 敷地規模が小さいため隣接区域に多数存在す るコインパーキングにはならず、1 敷地のみ が専用駐車場であり、それ以外は月極駐車場 である。 すべて 200 ㎡以下であり、従前の町家の敷地 割りがそのまま駐車場となっている すべておなじ道路に面している (幅員 3 4m) 金沢市の中心軸の事業所や商業施設が集中す る地域に隣接した区域だが、大規模な駐車場 が区域の大きな割合を占める 路線価は非常に高い 路線価は全て非常に高く、路線価が特に高い二敷地はコインパーキングとなっている 500 ㎡を超えた駐車場が3つあるが、そのう ち二つはコインパーキングである。また、小 規模敷地でもコインパーキングとなっている 6m 道路に面する駐車場がほとんどだが、 一敷地のみ幹線道路に面している 幹線道路に面している敷地はコインパーキングとなっている 大きさは二極化しているが、小さな敷地も コインパーキングとなっている 路線価が高く、前面道路幅が広い、条件の 良い敷地がコインパーキングとなっている 敷地統合が行われた結果として大規模な駐車 場となっているものが多く、その結果周辺施 設への来街者の駐車の場となり、空地が目立 つ区域となっている 道路幅に連動して大きな差がある 住居地域としては高めである 面積に関係なく月極駐車場となっている。 幹線道路に面する一敷地と、4m 以下の路地 に面する敷地とに分かれる マンション居住者用の月極駐車場、及びマン ション用の専用駐車場として利用されており、 マンションの谷間に駐車場が位置している状 況である 敷地は 200 ㎡前後であり、マンションの谷間 に位置している すべて川沿いのおなじ道路に面している(幅 員5∼6m) 町家の敷地割のままで駐車場となり、周辺の 事業所のための駐車場として利用されている。 路線価が高めのものが月極駐車場となって いる傾向がある 200 ㎡以下の小規模な駐車場が多い。それら は主に、周辺事業所の専用駐車場となってい る。 4m 前後の幅の道路に面する駐車場がほと んどである 金沢駅に非常に近い立地条件から、面積が小 さく、前面道路幅が非常に狭い敷地も月極駐 車場として利用されている。 路線価は住居地域としては高め かつての屋敷街だった背景から、敷地面積が 住居地域としては比較的大きいものがある。 駐車場が面する道路はほぼすべてが 4m だが、 2m 程度の路地に面する広めの駐車場も存在 する ①柿木畠: 問題タイプ (B)(C)
⑫旧新町区域: 問題タイプ (A)(B) ⑬旧御歩町区域: 問題タイプ (A) ⑭旧観音町区域: 問題タイプ (A) ⑮里見町区域: 問題タイプ (A)(C)
⑯水溜町区域: 問題タイプ (A)(C) ⑰旧彦三一番丁・母衣町区域:(A)(B) ⑱旧天神町区域: 問題タイプ (A) ⑲旧蛤坂町区域: 問題タイプ (A)(C)
③袋町: 問題タイプ (B)(C)
⑥六枚町: 問題タイプ (A)(B) ⑦並木町: 問題タイプ (A) ⑪下新町: 問題タイプ (A)
②木倉町: 問題タイプ (A)(B) ④南町: 問題タイプ (B)(C) 凡例 旧町名復活区域 こまちなみ区域 310,000 円 / ㎡ 324,352 円 / ㎡ 寺院の付属駐車場 161,200 円 / ㎡ 幹線道路沿いの コインパーキング 観光用コインパーキング 前面道路幅 (m) 20 12 16 つ区域となっている 20 12 16 8 敷地面積 ( ㎡ ) 敷地面積 ( ㎡ ) 20 12 16 4 0 8 まちなみの原因となっている。 20 12 16 ための月極駐車場が混在している状況にある 前面道路幅 (m) 20 12 16 いる。 不連続なまちなみの原因となっている。 600 800 1000 1200 1400 16001600 敷地面積 ( ㎡ ) 20 12 16 前面道路幅 (m) 20 20 12 12 16 16 4 8 2 0 4 6 100 200 300 敷地面積(㎡) 敷地面積(㎡) 前面道路幅 ︵ m ︶ 前面道路幅 ︵ m ︶ 800 1000 1200 1400 1600 4 6 100 200 8 前面道路幅 14 12 10 8 6 4 2 0 100敷地面積(㎡)200 300 敷地面積(㎡) 敷地面積(㎡) 敷地面積(㎡) 敷地面積(㎡) 敷地面積(㎡) 前面道路幅 ︵ m ︶ 前面道路幅 ︵ m ︶ 前面道路幅 ︵ m ︶ 前面道路幅 ︵ m ︶ 前面道路幅 ︵ m ︶ 前面道路幅 ︵ m ︶ 2 0 4 6 400 100 200 敷地面積(㎡)300 2 0 4 6 400 100 200 300 500 敷地面積(㎡) 前面道路幅 ︵ m ︶ 前面道路幅 ︵ m ︶ 2 0 4 6 8 100 200 300 前面道路幅 (m) 2 0 4 6 8 100 200 2 0 4 6 400 100 200 300 500 2 0 4 6 8 100 200 300 2 4 100 200 300 2 0 4 6 8 100 200 300 400 500敷地面積(㎡) 4m
ていた。一方で、住居系で駐車場数が 10 ヶ所を超えてい る 4 区域中駐車場面積の割合が 10%を超える区域は 1 区 域のみであった。これは、⑮を除き商業系の個別の駐車場 面積が住居系のそれよりも大きいことを示している。 (2) 敷地面積・前面道路幅・路線価から見た区域特性 各調査対象区域の駐車場の区域特性を、敷地面積・前面 道路幅・路線価から散布図を用いて分析した ( 図 2)。なお、 表1で駐車場数が 3 ヶ所以下、かつ区域面積に対する駐車 場面積の割合が 5% 以下の区域 ( 上堤町・主計町・飛梅町・ 下石引町 ) は分析対象外としている。散布図の横軸を駐車 場の敷地面積、縦軸を前面道路幅とし、分析のために、参 考値として敷地面積の 296.28 ㎡ ( 石川県の宅地 ( 持ち家 ) の平均敷地面積(11) ) と、前面道路幅 4m( 建築基準法上 で定義された道路幅 ) を点線で示した。また、マーカーの 形で駐車場タイプを、色で路線価の違いを示している。 散布図の分布から、(A) 面積が参考値以下の小規模な駐 車場が多数存在する区域:宅地が個別に駐車場化し点在し ている問題 (B) 路線価が高いが駐車場化が起こっている 区域:高度利用されるべき敷地が駐車場化している問題 (C) 参考値以上の大規模な面積の敷地で駐車場化が起こっ ている区域:中心市街地に大きな空洞を形成している問題 の 3 つの問題が挙げられる。(A) に該当する区域として、 ②・⑥・⑦・⑪・⑫・⑬・⑭・⑮・⑯・⑰・⑱・⑲があり、 これらの区域は町家型の敷地割が現在も残る場所である。 (B) には①・②・③・④・⑥・⑫・⑰が該当し、これらは 商業の中心地もしくは商業地に隣 ( 近 ) 接している。(C) には①・③・④・⑮・⑯・⑲が該当し、商業地としてコイ ンパーキング化する区域の他、比較的大規模な敷地面積の 屋敷が建っていた背景を持つ区域がある。 5.2 小結 (1) からは、住居系の区域では駐車場の数が多くなって いることが明らかとなったが、面積割合から商業系の区域 の方が個別の駐車場面積が大きいことがわかった。また、 (2) では (A) 小規模敷地の個別駐車場化 (B) 路線価が高い 敷地の駐車場化 (C) 大規模敷地の駐車場化、の 3 つの問 題が明らかになった。(A) はこまちなみ保存区域全体に当 てはまり、町家などの歴史的建物が並ぶ区域での問題と なっていることがわかる。一方、旧町名復活区域でも (A) の問題を抱えつつも (B)(C) が特に問題となっており、歴 史をもつ中心部が空洞化している実態が明らかとなった。 6. 駐車場化のプロセス 5.1(2) で挙げた (A)(B)(C) の問題を抱える区域での駐 車場化のプロセスを明らかにするためのケーススタディと して問題を網羅する 3 区域 ((A)(B) の問題:旧新町区域 ( 商業系 )、(A)(C) の問題:水溜町区域 ( 住居系 )、(B) (C) の問題:柿木畠 ( 商業系 )) を挙げ、踏査時(2012 年) に駐車場となっている敷地の駐車場化のプロセスを明らか にする。旧新町区域は商業地に近接しながらも現在も町家 と町家型の敷地形状が残る区域であり、水溜町区域は武家 地としての歴史を持つ住宅地である。柿木畠は、周辺の 21 世紀美術館などの観光施設、行政施設、商店街などに 隣接する区域である。 6.1 旧新町区域の駐車場化のプロセス 旧新町区域の駐車場の実態を図 3 に示す。旧新町区域で は専用駐車場と月極駐車場が多く存在し、特に専用駐車場 が 18 ヶ所中 13 ヶ所と多くを占めており、路線価の高い 幹線道路沿いも駐車場化している。旧新町区域の駐車場化 のプロセスを図 4 に示す。図の縦軸は区域特性を比較する ため、駐車場の種類別に並べた。図の下側には旧新町区域 の世帯数の変化を示した(12) 。駐車場の従前の土地利用を 見ると戸建・店舗などが多くを占めており、その敷地が単 独で専用駐車場・月極駐車場となっている。これらの専用 駐車場は隣接する事務所・商店の駐車場となっている。旧 新町区域は 1995 年にこまちなみ保存区域に指定されたが、 指定後に駐車場となった場所が 8 ヶ所見られた。 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2012 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2012 300 ( 年 ) ( 年 ) ( 世帯 ) 250 200 150 100 50 303 317 308 283 322 325 こまちなみ保存区域 指定 旧新町区域を含む尾張町ニ丁目の世帯数の変化 1995 年 「旧新町区域」:こまちなみ保存区域指定 1 11 3 4 8 9 10 13 5 6 7 261 専用駐車場 月極駐車場 転換 転換 転換 転換 転換 転換 転換 転換 転換 …駐車場タイプ の転換 …専用駐車場 …月極駐車場 …種別不明の駐車場 …空き地・ガレージ …戸建て …店舗 …業務 …空家・空ビル 凡例 2 15 転換 12 転換 16 17 18 14 敷地 番号 図 4 旧新町区域の駐車場化のプロセス 図 3 旧新町区域の駐車場の実態 2 3 4 7 5 6 18 9 8 10 11 12 13 14 15 1 16 17 50 100 25 0 N (m) 路線価 110,000円/㎡ 路線価 112,027円/㎡ 路線価 105,000円/㎡ 近江町市場 路線価 116,232円/㎡ 旧新町区域範囲 【凡例】 :専用駐車場 :月極駐車場
6.2 水溜町区域の駐車場化のプロセス 水溜町区域の駐車場の実態を図 5 に示す。区域内では月 極駐車場が最も多く、その面積が区域内の駐車場面積の 8 割以上を占めており、前面道路幅の狭さにも関わらず大規 模な駐車場が形成されている実態がある。水溜町区域の駐 車場化のプロセスを図 6 に示す。従前の土地利用はほぼ住 宅・集合住宅となっている。現在と過去とで敷地数に変化 が少なく、ほとんどが従前の敷地形状のまま駐車場へと転 用されており、世帯数減少とともに駐車場化している実態 がある。また、こまちなみ保存区域指定以前から駐車場化 は進んでいたことがわかった。なお、唯一の専用駐車場は、 隣接する商店の社員用駐車場である。 6.3 柿木畠の駐車場化のプロセス 柿木畠の駐車場の実態を図 7 に示す。柿木畠ではコイ ンパーキングと金沢市役所の専用駐車場が多くを占めてお り、小規模な種別不明の駐車場も点在している。柿木畠の 駐車場化のプロセスを図 8 に示す。柿木畠に関しては外部 からの駐車場ニーズの高さ順に並べた。(13) 1985 年時点で すでに駐車場だったものが 13 ヶ所中 7 ヶ所と半数以上あ り、その他の駐車場の従前の土地利用は住宅が過半を占め ている。コインパーキングは月極駐車場から用途転換され たもの、または建物取壊し後に隣接する駐車場と敷地の一 体活用が行われたものが多い。石川県庁移転後月極駐車場 の利用者が減少し、かつ周辺商業施設との近接性から来街 者用のコインパーキングへ用途転換されたと考えられる。 6.4 小結 以上の分析から、以下の三点が明らかになった。第一に、 こまちなみ保存条例の指定に関わらず駐車場化が起こって いることである。特に旧新町区域では区域指定後に駐車場 化が数多く進んでおり、旧町名復活区域と比較しても、こ まちなみ条例は町並みが駐車場化する上での抑止力とはな 図 6 水溜町区域の駐車場化のプロセス 1997 年 水溜町区域: こまちなみ保存区域指定 ( 年 ) ( 年 ) 45 41 39 37 33 34 34 こまちなみ保存区域 指定 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2012 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2012 50 ( 世帯 ) 40 30 20 10 水溜町区域の世帯数の変化 1 2 3 4 5 6 7 …専用駐車場 …月極駐車場 …戸建て …集合住宅・寮 …店舗 凡例 敷地 番号 一体活用 一体活用 専用 月極駐車場 図 5 水溜町区域の駐車場の実態 図 7 柿木畠の駐車場の実態 1 2 3 4 5 6 7 前面道路幅: 2m 前面道路幅: 2.7m 前面道路幅: 2.9m 50 25 0 N (m) 新竪町商店街 水溜町区域 範囲 竪町ストリート 1 2 金沢市役所 金 沢 世 紀 美 術 館 21 4 5 3 6 7 8 9 10 11 12 13 50 25 0 N (m) 路線価 100,108円/㎡ 路線価: 106,720円/㎡ 路線価: 109,150円/㎡ 柿木畠 範囲 【凡例】 :専用駐車場 :月極駐車場 2003 年 ・柿木畠:旧町名復活 ・石川県庁が移転 2004 年 21 世紀美術館 開館 ※2003 年の旧町名復 活により、世帯数の 調査対象範囲が変更 ( 年 ) ( 年 ) 132 127 105 106 38 37 32 旧町名復活 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2012 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2012 150 ( 世帯 ) 125 100 75 50 25 柿木畠の世帯数の変化 7 8 6 13 11 10 4 1 転換 …コインパーキング …専用駐車場 …月極駐車場 …種別不明の駐車場 …空き地・ガレージ …戸建て …集合住宅・寮 …店舗 …業務 …空家・空ビル 凡例 …駐車場タイプ の転換 転換 転換 転換 12 2 5 9 3 転換 敷地 番号 高 低 一体活用 一体活用 一体活用 一体活用 一体活用 一体活用 外部からの 駐車場化ニーズ コインパーキング 専用・月極駐車場 種別不明 図 8 柿木畠の駐車場化のプロセス :コインパーキング 【凡例】 :専用駐車場 :月極駐車場 :種別不明の駐車場
っていなかった。第二に敷地割がそのまま駐車場化し駐車 場が点在している実態である。プロセスを見ると、従前の 土地利用は住宅・店舗がほとんどであった。第三に、隣接 敷地を一体活用し駐車場化する実態である。隣接敷地を一 体活用して駐車場化したり、元々存在する駐車場と隣接敷 地を一体活用し、さらに規模を増すプロセスも見られた。 7. まとめ これまでに 5.1(1) では用途地域と駐車場の敷地面積か ら、5.1(2) では敷地面積・前面道路幅・路線価から駐車 場化の実態の区域特性を分析した。6 では 5.1(2) で挙げ た駐車場化の実態に関する 3 つの問題を網羅する 3 区域を ケーススタディ区域として取り上げ、それらの駐車場化の プロセスを分析した。その結果以下のことが明らかになっ た。まず 5.1(1) では商業系区域の駐車場の個別の敷地面 積が住居系に比べ大きいこと、5.1(2) では ( A ) 石川県の 宅地平均面積以下の小規模敷地の駐車場化 ( B ) 高路線価 敷地の駐車場化 ( C ) 大規模敷地の駐車場化という 3 つの 問題が明らかになった。(A) の背景として、住居系の区域 では 6.1、6.2 のように、駐車場化の過程で敷地の一体活 用があまり起こらないという実態がある。(B) の背景とし て、6.1 では高い路線価でも町家の敷地割という不利な敷 地形状から駐車場化した一方、6.3 では集客拠点への近接 性から駐車場化したことが考えられる。(C) の背景として、 6.3 のように駐車場化の過程で敷地の一体活用があったこ とが関係していると考えられる。そうした背景に加え、商 業地であること、または商業地に隣 ( 近 ) 接しているこ とから駐車場のニーズが生まれることにより、結果的にコ インパーキングに代表される大規模駐車場が形成されると 考えられる。歴史的市街地において特に ( A ) の問題は町 家の町並み ( C ) の問題は武家地の町並みの連続性の喪失 につながった。このように、駐車場化のプロセスや抱える 問題に対する背景は区域特性別に一様ではないことがわか る。個別の背景を考えた対策が必要だが、例えばこまちな み保存区域では路線価が高くても小規模な敷地が駐車場化 している場合、町家の連続性を担保するより強力なインセ ンティブが必要である。また、旧町名復活区域も含めた中 心部では、駐車場が集中して拡大し区域全体が空洞化する ことを防ぐため、駐車場の戦略的な配置計画が必要である。 謝辞 本研究は森濱和夏奈、平塚汐美(当時金沢工業大学環境・建築学部4 年)との共同研究をベースとして執筆された。記して感謝する。 注釈 (1) 広井良典「コミュニティを問いなおす—つながり・都市・日本 社会の未来」(ちくま新書、2009)より広井らが 2008 年に自治体 に行った調査で、特に3大都市圏以外の市町村が「空き地・空き 家の増加」を土地・住宅の重要な課題であると挙げている。(p.165) (2) 新潟県、石川県発表資料より。平成 25 年の商業地の最高価格 は、新潟県は 568,000 円/㎡(新潟市中央区)、石川県は 590,000 円/㎡(金沢市本町)である。 (3) 平成 24 年 3 月末現在、1.503 台/世帯であり、石川県は全国 で 13 位である。(一般社団法人 自動車検査登録情報協会データ) (4) 区域内で建築行為などを行う際は、その内容を市長に届け出 なければならない。また、こまちなみの保存に必要性があると認 められた建造物の修繕・復元などに関しては、技術的・財政的援 助を受けることができる。( 金沢市ホームページ こまちなみ保存 条例参照 )http://www.city.kanazawa.ishikawa.jp/reiki/reiki_ honbun/aa40007791.html なお本研究の対象地域とした中で⑭ 「旧観音町区域」は 2011 年4月から⑲「旧蛤坂区域」は 2012 年 4月から伝統的建造物群保存地区の指定を受けており現在はこま ちなみ区域の指定からは外されているが、1985 年からの駐車場化 のプロセスを分析するためこの2区域も研究対象地域に含んだ。 (5) 旧町名の復活は区域の住民の意志により行われ、旧町名復活 を希望する区域の住民はその旨を市長に申し出なければならな い。( 金沢市ホームページ 金沢市旧町名復活の推進に関する条 例 参 照 )http://www.city.kanazawa.ishikawa.jp/reiki/reiki_ honbun/a4001286001.html (6) 駐車場タイプには、コインパーキング・専用駐車場・月極駐 車場・駐車場の種類を示す看板などのない種別不明の駐車場の 4 タイプがあるとした。 (7) 金沢市公式ホームページ いいね金沢 まちづくり支援情報シ ステム参照。http://www2.wagamachi-guide.com/kanazawa-mss/ index.asp (8) 国税庁 財産評価基準書 路線価図・評価倍率表 http://www.rosenka.nta.go.jp/ 参照 (9) 各年の土地利用はゼンリン社発行の住宅地図を参照した。 (10) バブル景気時に土地取引が活発に行われ、その後の駐車場化 に影響したことから、本研究ではバブル景気が始まったと言われ るプラザ合意が行われた 1985 年からの土地利用を分析した。 (11) 総務省統計局 平成 20 年住宅・土地統計調査 26「住宅の所 有の関係 (5 区分 ), 建て方 (2 区分 ), 敷地面積 (11 区分 ) 別一戸 建及び長屋建の住宅数―都道府県 ,18 大都市」参照。http://www. e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001023663&cycode=0 (12) 金沢市公式ホームページ いいね金沢 金沢市統計データ集 町丁別人口・世帯数 http://www4.city.kanazawa.lg.jp/11018/ toukeidatasyu/tyoutyou.html 1995 年までの世帯数は旧新町区域 を含む尾張町 2 丁目の世帯数の数値だが、1999 年に尾張町 2 丁 目の一部であった主計町が旧町名復活したため、それ以後主計町 の世帯数は分離してカウントされている。比較のため、2000 年・ 2005 年の世帯数は尾張町 2 丁目・主計町の世帯数を合計した数 値である。また 2007 年に袋町が、2009 年に下新町が尾張町 2 丁 目から旧町名復活して分離したため、2010 年〜の世帯数は尾張 町 2 丁目・主計町・袋町・下新町の世帯数を合計している。なお、 2010 年に世帯数が増加しているが、これは 2008 年の袋町での大 型マンションの建設が影響している。 (13)「外部からの駐車場ニーズ」の高さは次の順番とした。1. コインパーキング:収益期待値が高い場所に位置する(参考文献 10) 参照)2. 専用駐車場・月極駐車場:それぞれ周辺事業所、及 び住宅からのニーズが存在する。3.種別不明の駐車場:個人で 活用していると判断した。駐車場種別はニーズのみで決定される のではなく、地権者の意向も影響するが、本研究は敷地条件に着 目して分析を行っていること、及びニーズ自体が地権者の決断に 影響するものであるとして、図8では縦軸をこの分類順に並べた。 参考文献 1) 樋口秀、仲条 仁「地方都市中心部の低未利用地の実態把握 と有効活用方策の検討 - 屋外駐車場に着目した長岡市における ケーススタディー」都市計画論文集 36 号 pp.433-438, (2001) 2) 郷大祐、大貝彰「地方都市中心部の低未利用地の実態把握—駐 車場に着目した豊橋市中心市街地における事例—」日本建築学会 東海支部研究報告書第43号 pp.681-684(2005) 3)国土交通省 国土交通政策研究所「オープンスペースの実態把 握と利活用に関する調査研究」国土交通政策研究 第 106 号 (2012) 4)樋口秀、中出文平、松川寿也「地方都市における中心市街地 及び中心部の駐車場問題の実態と課題」日本建築学会学術講演梗 概集 F-1 pp.137-140 (2009) 5)鵤心治、中園眞人、柏野慶子、小林剛士「地方都市中心市街 地の駐車場敷地の実態と地権者意識に関する研究」日本建築学会 技術報告集 (19), pp.275-278,(2004) 6) 田村憲章、石川宏之「地方都市中心市街地における低未利用 地の活用状況と有効活用方策に関する研究 : 八戸市中心市街地 の低未利用地の屋外駐車場におけるケーススタディ」日本建築学 会学術講演梗概集 F-1 pp.641-642(2006) 7)石原清行、土釜久美「金沢中心部居住地の再生に関する基 礎的研究 その2中心部居住地の空地・空家の実態と地権者 の土地活用意向について」日本建築学会学術講演梗概集 F-1 pp.1191-1192(2001) 8) 中島宏典、釜我勇志、加藤浩司「八女福島における空家・空 き地発生メカニズムに関する研究 : 土地・建物権利の調査と分 析 その 2」日本建築学会学術講演梗概集 F-1 pp.267-268(2008) 9) 山添紘司、棚田治久、神吉紀世子「歴史的まちなみ保存地区 における空き家・空き地の実態と活用 - その 1 : 全国重伝建地区 にみる空き地・空き家の現状と活用事例」日本建築学会学術講演 梗概集 F-1 pp.849-850(2001) 10) 小地沢将之、近江隆、石坂公一「コインパーキングの立地条 件に関する研究」日本建築学会技術報告集 (13)pp.251-254(2007)