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論文審査の結果の要旨

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Academic year: 2021

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様式8の1の2 別紙2

論文審査の結果の要旨

専攻名 システム創成工学専攻 氏 名 MOHD RIDHA BIN MUHAMAD

本論文は,「Study on improving machining efficiency of internal magnetic abra- sive finishing process(内面磁気研磨法の加工効率改善に関する研究)」と題し,従来の 内面磁気研磨法によるパイプの内面加工時の加工時間を短縮するために,新たに電解効果を 複合した高能率内面磁気研磨法の開発について研究したものである。

半導体製造関連産業や航空宇宙関連産業などの各分野において高度のクリーン化技術が求 められている。そこで使用される高純度流体は貯蔵及び輸送中の汚染物の付着や滞留を極度 に嫌うため,貯蔵用ボンベや輸送用配管系の内面に高品質の鏡面仕上げが求められる。これ まで,配管系内面の新しい鏡面仕上げ技術として磁気を利用した研磨法が提案され,多くの 研究が展開されてきた。しかし,実用化のためには加工時間の一層の短縮と研磨面精度の向 上を実現できる新たな磁気研磨法の開発が切望されている。

この社会的ニーズに応えるため,本論文は、新たに電解効果を複合させた内面磁気研磨法 を提案し,加工特性と加工機構及び工業有用性を明らかにしている。本論文は6章から構成 されている。

第1章では、研究の背景及び目的について述べている。第2章では,新たな「電解効果を 複合した内面磁気研磨法」を提案し,その加工原理と従来の内面磁気研磨法との差異につい て述べている。

第3章においては,「電解効果を複合した内面磁気研磨法」の実現可能性と研磨特性を明 らかにするため,内面磁気研磨装置を設計製作するとともに、電極を装着した新しい磁石工 具を開発した。まず,従来の内面磁気研磨法を用いてアルミニウム合金パイプの内面研磨実 験を行った結果,パイプ内面の表面粗さを 0.028µmRa に仕上げる加工時間は 30 分間必要で あることを示している。

第4章では,第3章で製作した研磨装置を用いて、電解効果を複合した内面磁気研磨実験 を実施している。電解処理工程と磁気研磨工程を2段階に分けた2段階研磨法を提案し、研 磨実験を行った。1段階目では電解処理を行い,電解効果によって加工能率が大幅に向上で きることを明らかにするとともに、工作物表面に酸化皮膜が形成されることを確認している。

2段階目においては酸化皮膜の除去と内面の平滑化を目的として電解効果を複合しない従来 の内面磁気研磨法を適用し,機械的な超微細加工によって酸化皮膜の完全除去と同時に、良 好な面精度が得られることを明らかにした。そして、電解複合磁気研磨法を適用することに よって、従来法と同等な面精度を得るに要する加工時間を約1/3に大幅短縮できることを 明らかにしている。

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第5章では,電解処理と磁気研磨を同時に複合させた電解磁気研磨実験を行い,加工特性 に及ぼす加工条件の影響について詳しく検討している。本加工法は,従来の内面磁気研磨法 に比べて加工効率を大幅に改善することができ,工業的にも有用であることを示した。

第6章は、本論文で得た成果を総括して述べている。

以上のように,本研究は,電解効果を複合した効率的な内面磁気研磨法を提案しており,

その加工特性と加工機構を明らかにするとともに,工業有用性を確認している。これらの研 究成果は,2編の査読付き学会誌論文として印刷公表され,また、1編の国際会議論文が受 理され発表予定になっている。

本論文については,2015年8月7日に,審査委員全員及びこの分野の研究者,実務者の出 席のもとに公聴会が開催され,研究内容についての発表および質疑が行われたが,特に問題 となる点はないことが確認された。公聴会の後に審査委員全員の出席のもとに学位審査委員 会が開催され,論文の内容について詳細に審査した。その結果,電解効果を複合した効率的 な内面磁気研磨法が提案され,その加工特性と加工機構が明らかにされていること,さらに 工業有用性についても示されていることが確認された。本論文は学術的にも工業的にも価値 があり,研究としての独創性においても優れたものと判断した。

よって,本論文は博士(工学)の学位論文に値するものと認める。

参照

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