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教職大学院の役割と今後の方向性

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Academic year: 2021

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(1)Title. 教職大学院の役割と今後の方向性. Author(s). 添田, 雅之; 前田, 直樹; 藤森, 宏明; 佐川, 正人; 姫野, 完治. Citation. 北海道教育大学大学院高度教職実践専攻研究紀要 : 教職大学院研究紀要 , 8: 83-106. Issue Date. 2018-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/9839. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学大学院高度教職実践専攻研究紀要 第8号. 北海道教育大学教職大学院創設10周年記念シンポジウム. 「教職大学院の役割と今後の方向性」 添田 雅之*1・前田 直樹*2・藤森 宏明*3・佐川 正人*4・姫野 完治*5. 姫野 それではこれからシンポジウムを始めさせていただきます。加治佐先生からの有識者会議の 報告をうけまして、10周年記念のお祝いであると同時に、今後の大改革に向けて気の引き締まる思い もあります。本シンポジウムでは、政策的なところももちろんありますけれども、北海道の教育、そ れから北海道教育大学の実情を加味しながら、今後の方向性や役割について、色々な角度から検討し ていきたいと思っております。 お手元の資料をご覧ください。『教職大学院の役割と今後の方向性』というテーマで印刷した資料 がありますので、そちらをご覧いただきたいと思います。今回のように、札幌、旭川、函館を遠隔で つないでのシンポジウムは、私も初めての経験ですし、回線の都合上ほとんど事前の打ち合わせがで きていませんので、どのように進むか不安もあるのですが、みなさんのご協力によって進めていきた いと考えております。また、資料をご覧いただくとわかりますように、各先生方が非常に丁寧に準備 してくださいまして、2時間弱でどこまで議論できるのか非常に不安です。なんとか2時間に収めて いきたいと思っております。 まず、私から趣旨説明とこの後のタイムスケジュールを説明させていただきます。先ほど加治佐先 生から、国立の教員養成に関わる動向や有識者会議の話がありましたけれども、教師の成長発達に関 しては、国立の教員養成だけではなく非常に多面的に議論されていますので、そのあたりの大きなと ころをお話させていただこうと思っております。その上で、今後の北海道の教員養成や教職大学院の 在り方について、教職大学院で学んでいた前田先生、教職大学院で教壇に立っている藤森先生からお 話しいただき、その後に今後の大学院教育の方向性ということで佐川理事からご報告いただきます。 一応、20分×4名ということでお願いしておりますが、この会場が5時までしか使えないということ ですので、4時55分をめどに終われるように進めたいと考えています。ほとんど議論の時間がとれな いのではないかと思っておりますが、なんとか活発な議論ができるよう進めていきたいと思います。 資料を1枚めくっていただきますと、ここ20年間における教員養成や教職に関係する方針や改革等 をまとめたものを示しています。加治佐先生からの話にありましたように、2001年に在り方懇談会と いう文言が示されています。2004年に国立大学から国立大学法人へと変わり現在に至っています。こ の表の2007年にありますけれども、 教員免許法が変わりまして、 教職大学院の設置が本格化しました。 さらに1枚めくっていただきますと、こちらの教職大学院ができた2008年が示されています。その 後も非常に大きな改革が進んでおりまして、2013年の国立大学改革プラン、これが国立大学にとって ───────────────────── *1. 北海道教育庁. *2. 函館市立東小学校(北海道教育大学教職大学院2013(平成25)年3月修了生). *3. 北海道教育大学大学院教育学研究科高度教職実践専攻(教職大学院)旭川. *4. 北海道教育大学. *5. 北海道教育大学大学院教育学研究科高度教職実践専攻(教職大学院)札幌. 83.

(3) 添田 雅之・前田 直樹・藤森 宏明・佐川 正人・姫野 完治. 非常に大きな意味を持ってきています。それぞれの大学が何を 目的としているのかということが、 大きく問われてきています。 教育大学であれば、教員を養成するということが一番のミッ ションになりますので、このミッションに即して大学のあり方 が問われるわけです。その後、こちらも非常に大きくて、2015 年に「これからの時代に求める資質・能力とそれを培う教育、 教師の在り方について」という教育再生実行会議の方針がござ いました。今の中教審の方針、そして有識者会議の方向付けを するようなものであったと考えております。前のスクリーンに お示ししているように、今後の教員養成を考える上で、大きく 二つが鍵となってきています。一つは、教員の質を保証するための仕組みです。何とかして力のある 先生を育てたいというのは、どの時代でも大切にされてきています。教職課程のコアカリキュラムも 示されてきていますように、教員養成のカリキュラム、それから採用・研修を含めた形で一体改革を 進めることによって、力のある先生を育てるということが、さらに求められています。この後、教育 委員会の添田課長からお話をいただきますが、教員育成協議会や教員育成指標というものが、これか らの教員養成を考える上で重要な柱になります。この話をふまえて、今後の教師教育や教員養成のこ とを考えていきたいと思っております。 もう一つは、教職大学院の改革です。これからの教員養成、それから教員研修、教員採用を考えた 時に、教職大学院が全ての中核に位置付きます。学び続ける教師を育むために、学部だけではなく、 現職教師への対応が求められます。その鍵を握るのが教員育成指標と呼ばれるものです。一番よく知 られている横浜市が作成している教員育成指標・人材育成指標がこちらです。左から2番目の列が、 横浜市が求める着任時の姿ということになります、学部や教職大学院を卒業・修了時に学生に何を求 めるのか。第1ステージというのは、初任から大体5年から10年くらいまで。第2ステージが、ミド ルリーダーになります。第3ステージは、もう少し学校組織として考えていく力をどう考えていくの かです。このような教員育成指標というものを、都道府県と政令指定都市が策定することになってい ます。北海道教育委員会や札幌市教育委員会でも同じように作られているかと思います。教員養成の 質保証との関連で捉えますと、このような育成指標を基にしながら、今の北海道教育大学の学部教育 はどこまで機能しているのかというようなことが問われてくる。もしくは、現在行っている教員採用 試験が、この指標に見合ったものかというようなことが問われてくる。こういう時代がやってくるだ ろうと思うわけです。そういう面で、これまで以上に教員養成、採用、研修は、バラバラではなくて タッグを組んだ形で、全てを総括した形でみていくことが大切になってきます。 教員育成協議会や教員育成指標の図などが、文科省から示されておりますので、時間があるときに ご覧いただければと思います。今後の教師教育の鍵を握るのが教職大学院であるということが、さき ほどの加治佐先生の話でもありました。それは教員養成・採用・研修をトータルで見たときの教職大 学院の位置付けというのもありますし、教育委員会、学校、大学、附属学校園の位置付けを考えた時 の中核に教職大学院があるということになります。理論と実践を往還する上で、その中核になるのも 教職大学院です。教職大学院の創設10周年におきまして、今後の教職大学院がどのような形で、地域 や大学、教育委員会の中で活躍していくかについて、この後ディスカッションをしていきたいと考え ております。 このような趣旨により、本日は添田課長、前田先生、藤森先生、佐川理事の4名にご登壇いただき 84.

(4) 記念シンポジウム テーマ「教職大学院の役割と今後の方向性」. ます。それぞれの先生からお話をいただいた後に、質疑応答の時間をとりたいと思います。各キャン パスで、質問がある方にマイクを向けていただければと思っております。 それでは、まず添田課長よろしくお願いします。. 北海道における協議会と教員育成指標について 添田雅之(北海道教育庁) 添田 北海道教育庁教職員課の添田と申します。日頃から北 海道教育の充実発展に向けてお力添えをいただきまして感謝申 し上げるところでございます。私から北海道の教員育成協議会 と教員育成指標について、配付資料およびプレゼン画面をもち まして情報を提供させていただきたいと思います。 本日の話の内容ですけど、これまでの経緯、教員の養成・採 用・研修の一体的改革から、教育育成指標スタンダード、現時 点では素案と書いておりますけども、この5項目についてお話 をいたします。配付しました資料の画面の右下のプレゼンペー ジの番号2ページ目をご覧ください。 これまでの経緯についてでございます。教員養成・採用・研修の一体的改革につきましては、上段 にありますとおり、平成27年12月に中央教育審議会の答申『これからの学校教育を担う教員の資質能 力の向上について』で示されたところであります。本答申の背景につきましては、教育課程・授業方 法の改革として、例えば、アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善への対応が求められている ことや、小学校段階からの英語教育を始めとしました新たな課題への対応、またチーム学校の実現な どが求められているところでございます。そのためには、教員の資質能力の向上が大変重要なことで あり、これからの時代の教員に求められる資質能力として、これまでの教員として不易とされてきた 資質能力に加え、時代の変化や自らのキャリアステージに応じて求められる資質能力を生涯にわたっ て高めていくことのできる力、またアクティブ・ラーニングの視点からの授業改善などの新たな課題 に対応できる力量、チーム学校の考えのもと、組織的・協働的に諸課題の解決に取り組む力などが大 切であります。そのようなことから、中教審では教員の養成・採用・研修を通じた課題の解決に向け た方策としまして、大学と教育委員会の連携が必要であり、そのための具体的な制度的枠組みである 教員育成協議会の創設、教員のキャリアステージに応じた学びや成長を支えていくための教育育成指 標、新たな課題やアクティブ・ラーニングの視点からの授業改善などに対応した教員養成・研修など が具体的に示されたところであります。これまでの道教委の主な取組についてでありますが、プレゼ ン画面にありませんが、平成27年度から国の検討状況を踏まえ、北海道教育大学をはじめ、道内の私 立大学との情報交換を行うとともに平成28年度には、法整備に先行しまして連絡協議会を立ち上げて 関係者の皆様と事前準備を進めてきたところでございます。プレゼンの画面は、平成29年度の取組に ついてです。4月1日に改正法の「協議会」や「指標」に関わる事項が施行されました。道教委とし ましては、平成28年度の連絡協議会および調査研究内容を土台として、 平成29年度4月から構成委員、 年間スケジュール、教育育成指標(案)などの検討を行い、6月20日には第1回北海道教員育成協議 会を開催し、年間スケジュールと教員育成指標(案)の提示・協議を行いました。7月から、教員育 85.

(5) 添田 雅之・前田 直樹・藤森 宏明・佐川 正人・姫野 完治. 成指標の再検討、 養成・採用・研修に関する検討事項の洗い出しに取り組んでおります。10月中には、 第2回の協議会を開催いたしまして、教員育成指標(案)の再提示・再協議、養成・採用・研修、教 員研修計画の策定を含みますが、関する検討事項の確認の上、道教委として教員育成指標の策定を行 う予定であります。12月から1月には、第3回の協議会を開催しまして、養成・採用・研修に関する 検討結果を報告する予定です。また、教員研修計画につきましては、この12月から1月には確定した いと考えているところであります。また、年度末の2月から3月には、養成・採用・研修に関する検 討事項に基づき、平成30年度からの一体的改革の周知を行い、平成30年度から一体的改革を出来ると ころから順次実行していけるように進めてまいるところでございます。 次に、北海道教員育成協議会の具体についてですが、本協議会の趣旨につきましては、第1条にあ りますとおり、教育公務員特例法第22条の5第1項の規定に基づき、実施開催しております。同項に は公立の小学校等の校長および教員の任命権者は指標の策定に関する協議並びに当該指標に基づく当 該校長および教員の資質の向上に関して必要な事項についての協議を行うための協議会を組織するも のとすると定められております。委員については、第3条にありますとおり、⑴ 法第22条の5第2 項第1号に規定するものとして、北海道教育庁政策、総務政策局長、⑵ 法第22条の5第2項第2号 および第3号に規定する者としては、ア大学関係者、イ市町村教育委員会関係者、ウ校長会関係者、 エPTA関係者、 オとしましてアからエまでに掲げる者のほか、 教育長が適当と認める者としています。 この規定に則り、関係団体等からの推薦を頂いた皆様に協議委員会委員となっていただいているとこ ろです。資料にありますように、北海道の協議会委員は、大学関係者として4名、北海道教育大学、 北海道大学、札幌学院大学、北海学園大学の代表者の皆様に委員を引き受けていただいております。 第6条の専門部会については、協議会は必要に応じ、専門部会を置くことができるとし、専門部会 は協議会から付託された事項について協議するものとするとしており、専門部会としましては、養成 部会・採用部会・研修部会・管理職部会の4つの専門部会とし、専門部会において養成・採用・研修 それぞれの改革原案を作成して、この原案を基に本協議会で議論をし、その方向性を整えていくこと を想定しているところでございます。このワーキンググループについては、指標に関する調査研究を 行うものでありまして、北海道としての校種別・職種別に教員育成指標の原案を検討するために事務 局を中心に組織をするものです。ワーキンググループの構成についてですが、校種別としましては、 幼稚園・こども園のワーキンググループ、小中学校のグループ、高等学校のグループ、特別支援学校 のグループの4つのワーキンググループ。職種別としましては、養護教員、栄養教員、校長・園長・ 副校長・教頭などの指標に関わる管理職の3つのワーキンググループを設置し、北海道の実情に応じ たきめ細かな指標案を検討しているところでございます。全体組織図のイメージですが、本協会の下 部組織として、養成・採用・研修等に関わる具体的な改革案を検討する専門部会と事務局内部に各校 種や職種に応じた指導案を検討するワーキンググループをそれぞれ設置しております。 次に、中教審等における教員に求める資質能力についてであります。昨年度のり組についてですが、 札幌市を含めた北海道としましては、教員育成指標策定の前提として、求める教員像や、教員育成指 標の、北海道として大切にしたい要素を明らかにするためアンケート調査を実施致しました。実施期 間は、昨年9月から10月にかけて、調査対象は市町村教育委員会、PTA、園長会・校長会とし、全 道的なアンケートを行ったところでございます。アンケート調査の結果について、概要の一部を報告 させていただきます。アンケート項目につきましては、 中教審答申や全国的な事例を参考としまして、 42項目の資質能力を取り上げ、その必要性や重要性についてアンケート調査を実施したところです。 ここでは、一部をご紹介させていただきます。 86.

(6) 記念シンポジウム テーマ「教職大学院の役割と今後の方向性」. まず、不易の資質能力についてです。ここでは6項目を取り上げ、どの程度必要だと思うかについ て、「5.とても必要である」から「1.全く必要ではない」までの5段階で質問しました。平均が 最も高かったのは、 「ア.使命感や責任感」で、平均が4.72となり、その他の項目も全て4.5以上であり、 レーダーチャートに表しますとバランスのよい大きなグラフとなっております。また、この不易の資 質能力として取り上げた6項目について、もう一つ質問しております。それは、特に重要だと思う資 質能力をこの6つから1つだけ選ぶとしたら、という質問をしております。結果を、全体、市町村教 委、校長会等、保護者・PTAの4つの区分で示しておりますが、6項目から1つだけとした場合は、 平均で最も高かったのは「ア.使命感や責任感」ではなく、 「オ.総合的人間力」を選択した割合が 最も高く、全体で34.7%となっております。 4つの区分でみますと、特徴的なのはオ総合的人間力では校長会等の割合が39.3%、 「イ.教育的愛 情」は保護者・PTAの25.9%です。アンケートの 結果の傾向を把握するため、昨年度の連絡協議会 におきまして、まずは北海道における求める教員 像の素案を検討いたしました。昨年度の流れとし ては、資質能力として取り上げた42項目から22項 目をピックアップし、協議会においてキーとなる 資質能力として15項目まで絞り込み、最終的には 15項目を3つのカテゴリーに分類し、それぞれ教 員像として文章化を行ったところです。大きく3 つに分けて教員像を示すとともに、それぞれ併せ てキーとなる資質能力を合わせて示しております。 まず、教員像の一つ目としましては、教職を担 うに当たり必要となる素養に関連する事項とし て、 「教育者として、強い使命感・倫理観と、子 どもへの深い教育的愛情を、 常に持ち続ける教員」 としております。そのために、キーとなる資質能 力として、使命感や責任感・倫理観、 教育的愛情、 総合的人間力、学び続ける力、情熱の5つの資質 能力を示しております。教員像の二つ目は、教育 又は保育の専門性に関連する事項としまして、 「教 育の専門家として、実践的指導力や専門性の向上 に、主体的に取り組む教員」としております。そ のために、キーとなる資質能力として、教科や教 職に関する専門的知識、実践的指導力、新たな教 育課題への対応力、子ども理解の4つの資質能力 を示しております。教員像の三つ目は、連携及び 協働に関連する事項としまして、 「学校づくりを 担う一員として、 地域等とも連携・協働しながら、 課題解決に取り組む教員」としております。15の 資質能力のうち、キーとなる資質能力として、コ 87.

(7) 添田 雅之・前田 直樹・藤森 宏明・佐川 正人・姫野 完治. ミュケーション能力、組織的・協働的な課題対 応・解決能力、対人関係能力、学校づくりを担う 一員としての自覚と協調性、地域等との連携・協 働力、人材育成に貢献する力の6つの資質能力を 示しております。改正法におきましては、指標の 策定に係る協議を求めておりますが、北海道とし てはその前提となる教員像を明らかにしていく必 要があると考え、昨年度、有識者の皆様にご教示 をいただき、素案として取りまとめていただきま した。この教員像を基に教員の育成をイメージし てみますと、あくまでもたたき台になりますが、 素養に関連する資質能力を土台としてその上に専 門性や連携・協働に関連する資質能力があり、縦 にも横にもその資質能力を高めていくことをイ メージしております。 次に、北海道の教員育成指標についてでござい ます。北海道における教員育成指標にありますが、 他県等の事例を参考にしつつ連絡協議会において 協議し、考え方をまとめてみました。指標につい ては教員一人一人にとって資質の向上を目安とな ることが大切であり、教員等にとって理解しやす い段階がよいのではないか、資質能力の向上に向 けて、地域等の理解・協力が欠かせないことから、 保護者を含めた地域にとっても分かりやすく、一 般的で幅広く捉えることが出来る段階がよいので はないか、その後教員研修計画に繋がることから、 「初任段階教員研修」や「十年研」を見直して実 施する予定の「中堅教諭等資質向上研修」との関 連が明らかである段階がよいのではないかと議論 いただき、このような考えのもと、北海道として のキャリアステージを示すことがよいとの方向性 を確認にしたところであります。 次の2の15のキーとなる資質能力についてであ りますが、自らの職責、経験および適性に応じて 更に高度な段階を目指す手掛かりとなるものであ ることや継続してもち続けることが求められる資 質能力、または高めていくことが求められる資質 能力の区別が分かりやすいことに配慮し、 例えば、 継続してもち続けることが求められる資質能力で あれば、キャリアステージ全体を通して設定した 88.

(8) 記念シンポジウム テーマ「教職大学院の役割と今後の方向性」. り、高めていくことが求められる資質能力であれ ば、キャリアステージごとの段階的に少しきめ細 かに設定するなど工夫して示すことがよいとの方 向性の確認をいただいたところでございます。 「3.その他」についてでありますが、まずは、 各校種に共通な指標を検討することに、併せて各 職種に共通な指標を検討すること、また、管理職 については、別途検討すること、各校種・各職種 に応じた指標の在り方については、引き続き検討 していくこと、などを確認しております。このよ うな考えのもと、素案として作成したものがプレ ゼンの21から24になります。各校種・各職種に共 通する基本となる指標、北海道における教員育成 指標スタンダード素案として取りまとめておりま す。上段では、求める教員像の実現を目指す指標 であるという「つながり」を意識できるよう教員 像も併せて示しております。新採用として正規に 勤務し始める「初任段階」 、 その後の「中堅段階」 、 「ベテラン段階」など、4つの段階としており、 経験年数を示さない形式でお示ししております。 縦軸には、これまでご議論頂いた15のキーとなる資質能力を、上段は教職を担うに当たり必要となる 素養に関連する事項を中心に記載しており、持ち続けることが望まれる素養については、キャリアス テージを貫く形で示しております。例えば、一番上のキーとなる資質能力の使命感や責任感・倫理観 については、養成段階からベテラン段階まで貫く形で教員像に基づき、教育者としての強い使命感や 責任感、高い倫理観を持っていると示しております。もう一つの例と致しましては、実践的指導力の 中に授業力、生徒指導力、学級経営力などを設定するとともに、例えば、授業力につきましては、段 階的に高めていくことが必要と考え、キャリアステージに応じて徐々に高まりを意識できるよう記載 しております。また、新たな教育課題への対応力については、その時代に応じた内容としていくこと を想定しており、現在の素案では学習指導要領の改訂を踏まえ、主体的・対話的で深い学びの実現に 向けた授業改善やカリキュラム・マネジメントなどを示しております。下段には、協働・連携に関連 する事項を中心に記載しております。現在はこのスタンダード素案を協議会の議論を基に、案とする よう検討するとともに、次回の協議会において校種別・職種別の指標案を提供できるよう、ワーキン ググループにおいて検討を行っているところです。 終わりになりますが、平成27年12月の中教審答申のポイントでは、この画面のように教育育成指標 を踏まえ、養成内容の改革・採用段階の改革・現職研修の改革などの具体的な改革例が示されており ます。道教委としましても、指標の作成が目的ではなく、指標の検討を通じて大学関係者の皆様との 連携を深め、北海道の子どもたちのため、共通理解を図る必要がある事項については、互いに協力を 進めることができるよう取り組んでまいります。今後、協議会や専門部会の中で、養成・採用・研修 の具体的な見直し案を検討してまいりますので、皆様のお知恵とご協力をどうぞよろしくお願いしま す。テーマとしまして、協議会と教員育成指標ということで説明させていただきましたが、教職大学 89.

(9) 添田 雅之・前田 直樹・藤森 宏明・佐川 正人・姫野 完治. 院との関係ということになりますと、今後この指標をさらに充実させ、検証・検討していく上で、強 い結びつきが必要となっていくものと考えております。本日は貴重な機会を与えて頂きまして、あり がとうございました。これからもどうぞよろしくお願いします。 姫野 どうもありがとうございました。案になる前の素案の段階、段階のところですが、これまで も教育委員会は教員像や研修体系を作成しているわけですけれども、それが育成指標やキャリアス テージと位置づけた上で、これからの教師の成長・発達を支えていこうということですので、これか らの教員養成・採用・研修全てにいきわたっていくことになると思います。初めて聞いたという方も いらっしゃるかと思いますので、このご発表について関係することがあれば質問がありましたら、出 していただければと思います。なければそのまま進みたいと思います。もしあればということでお出 しいただければと思いますが、いかがでしょうか。札幌校以外でもありましたら、お願いします。よ ろしいでしょうか。 それでは次に進みたいと思います。次は、函館校にいらっしゃいます前田先生から、午前中の研究 交流会では東小学校に勤務する池田先生にもお話いただきましたけれども、修了生として、それから 現在校長として教職大学院に今後求めることについてご発表いただきたと思います。よろしくお願い します。. これからの教職大学院に求められること 前田直樹(函館市立東小学校) 前田 こんにちは。4期生の前田でございます。あまり時間 がないということでございますので、予定の時刻までには必ず 終わらせるようにしたいと思っております。そのため、ご挨拶 を含め前置きは省かせていただきます。よろしくお願いいたし ます。 今回私から、現職の教員として、また修了生として、学校現 場に生起している課題の観点から、今教員に求められている資 質能力とは何かについて、雑ぱくではありますが申し上げたい と考えております。パワーポイントではなく、お手元の資料を ご覧いただきながら説明させていただきます。 まず、最初に「1.教員の資質能力の向上に向けた変革の流れ」について、私なりに調べてまいり ました。1ページ目の中段の部分をご覧ください。 「養成・採用・研修の一体的システムの新たな構 築を目指す」と書かれております。これら3つの段階において、統一された指標のもとで資質向上を 図っていくものと解釈できます。ご存じの通り、現在は大学等が将来教壇に立つ教員を養成し、任命 権者である都道府県や政令指定都市の教育委員会等が採用試験等を通じて教員を採用し、採用後に現 職の教員として研修を受けていくという流れになっているわけですが、それに対して今後は、養成か ら採用、研修までを、同一の指標のもとで、より一体的に行うというシステムに新しくしていくとい う計画です。これについては確かに理想的ではありますが、ただ、同じ教員が養成から採用、研修ま での過程を経るとは限らないという意味で、 疑問の方もいらっしゃるのではないでしょうか。例えば、 90.

(10) 記念シンポジウム テーマ「教職大学院の役割と今後の方向性」. 北海道内の大学で養成された教員が、 他の都府県を受検した場合、 異なる指標のもとで養成から採用、 研修の道をたどるわけですから、「一体的システム」による効果はあまり期待できないのではないで しょうか。北海道として協議会や育成指標を設けた上で養成していくわけですが、他県を受験した場 合はつながりがなくなってしまいます。これについて、発表の途中で大変恐縮ですが、後ほど加治佐 先生に教えていただければありがたいと思っております。 次に、1ページ目の下段をご覧ください。従来と今後を私なりに比較してみたものです。従来は、 権利としての研修と、義務としての研修をバランスよく保ってきましたが、今後はそうではなく、義 務とか権利の話ではなくて、教員の資質を向上させるために、キャリアをシステム化することに重点 をおくという意味で、大きく変わることになります。つまり、学校現場の実情に目を向け、これまで の専門職論を大きく変革する動きが訪れるというわけです。これまで以上に学校現場の方へ目を向け て頂けるということは、ありがたいことだと思います。 次に、2ページ目をご覧ください。 「2.教員の育成の課題と新しい資質・能力の考え方」につい てです。⑴ 「社会的背景」に関しては、少子高齢化や人口減少など、急激に変化しており、学校に課 されている課題も多様化・複雑化しているということは皆さんご存じの通りです。それに伴って、 ⑵ 「教員の育成の課題」として、従来の詰め込み型教育から完全に脱却し、力強く“したたか”に生 き抜く力を育てる教員の育成を図る必要があります。そのため、①教員の新しい養成カリキュラムや 研修プログラムの必要性が生じ、古い考え方から脱して新しい考え方へ進んでいくわけです。そして もう一つは、先ほどからのお話がありましたように、北海道の教員の大量退職が数年後に控えている 現状です。②大量退職・大量採用の時代を迎え、ここ10年間で教員3人に1人が入れ替わるという時 代が訪れ、職場の文化の変革の時代がやってきます。これについては、かなり大きな変革期になると 言わざるを得ません。 これによって、⑶ 「現場の現状」に記載されているように、①学校教育が抱える課題の複雑・多様 化、教員に対する信頼の揺らぎ、教員の多忙化と同僚性の希薄化、②ベテラン教員の減少や、経験が 浅い若手教員の増加と共に、中堅層教員の多忙化、不安感の増大、その他③以降も同様に、質の高い 教育が保証できるのかという課題が生じます。特に④については、教員間で意思疎通が滞りがちにな ることにより、昔からごく自然に行われてきた日々の経験の中での、先輩から後輩への実践知の継承 が期待できないことは、大変心配されるところです。例えば、学芸会や学習発表会等の発表活動は、 保護者や地域の方に対して学校の実践を知っていただく貴重な場ですが、多くの学校で行われている 演劇の場合、子どもたちにできるだけ上手に演技をさせるための指導の技術は、通常は大学や大学院 での養成課程、校内研修等で身につけられるのではなく、教員一人一人がもっている興味や関心、素 質、感性等をもとに、経験や周囲の教員の実践から実践知として学ぶことが多いのではないでしょう か。この実践知の継承が滞りがちになることが、懸念されているわけです。これらの課題を解決して いくために、⑷ 「キャリアのシステム化による資質能力の向上」 を図る必要があり、 今回の改革に至っ ているというわけです。 では、このような改革が進行していく中で、教職大学院にはどのようなことが期待されているのか ということについて申し上げます。3ページ目をご覧ください。まず教職大学院制度が創設された当 初の目的として、文科省によると「3.高度な専門的職業能力を備えた人材」の育成が掲げられてお りました。この目的が達成されているか、高度な専門的な能力が身についているか、ということにつ いては、私も含めてその実感がない方や、 「高度」 であるとまではいえないと感じている方もいらっしゃ るのではないかと思います。それはともかくとして、そもそも「高度な専門的職業能力」というのは 91.

(11) 添田 雅之・前田 直樹・藤森 宏明・佐川 正人・姫野 完治. どういうものか、その答えは、次の「4.教育現場の課題と教員に求められる資質・能力」を基礎に して、より広く、より深みを増したレベルであると考えられます。今回は、北海道小学校長会全道研 究大会で提言された内容がとても分かりやすいため、掲載させていただきました。次の通りです。 教員に求められる資質・能力とは、仕事に対する使命感や誇りなど教職に対する強い情熱や人間の 成長・発達についての深い理解、子どもに対する教育的愛情や責任感などの豊かな人間性や社会性、 生徒指導力、集団指導の力、学級づくりの力、教材解釈の力など教育の専門家としての確かな実践的 指導力などである。また、教職員には組織的に課題解決に取り組む組織運営の能力も必要とされてい る。さらに、今後、学校を支えてきた経験豊かな教職員の大量退職と若手教職員の増加による不均衡 な年齢構成の中、多様化・複雑化した様々な学校課題への対応を組織で確実に行っていかなければな らない。こうした学校経営を具現化するため、若手教員の指導力の向上だけでなく、校務運営の中核 的役割を果たすためのリーダーシップや教育活動全体を見渡せる広い見識と実践的指導力、管理職と 教職員間の円滑な調整力、応用力等を備えた学校運営を支える中堅教職員の育成が不可欠である。と りわけミドルリーダーの育成は、学校の活性化の生命線とも言え、組織的・計画的・継続的に育成を 図っていく必要がある。 では、このような資質・能力は、学校現場で実際どのように生かされるものなのでしょうか。次の 4ページ目の「⑵ 様々な観点から」では、日々様々な教育活動を展開していく中で、我々教員が取 り組んでいる課題やその対応策に関連づけた資質・能力等を、できるだけ細かく整理した形で表して みました。課題や対応策は、それらを解決するための力という意味において資質・能力と表裏一体で あると考えられます。今回は、それらをできるだけ短いセンテンスやキーワードでまとめ、学校現場 で生起する重要なテーマごとに配列しました。 かなり多いため全てを申し上げることはできませんが、 一通り目を通していただければ、それぞれの学校現場で思い当たることや、実際悩んでいること、 「今 後身に付けていきたい力だと考えていた」等々、目が止まる項目がおありではないかと思います。 例えば、「児童・生徒」の欄では、 「いじめ対応」の課題である「深くひそか潜行する特徴」につい て、予兆が見られた時にはすでに深刻化していたというケースもあるでしょうし、また次の「けんか といじめの区別」については、いじめの定義と認知の微妙な差異や個々の実態等によってその区別は 難しく、子どもの成長や将来像の捉え方によってもいじめの認知の仕方は変わります。次の「不登校 の対応」では、「生涯学習の観点から見通す個別への配慮」は欠かせないことです。 「虐待から救う」 では、特に最近は心理的虐待の増加が増えていることや、発見し通報する義務を負う機関としては、 病院等に比べて学校からの通報が非常に少ないことなど、子どもの命を救う意識の低さが問題となっ ています。次の「性の多様性」では、LGBTの割合は一定程度存在していますが、多くの教員がこの 問題に直面する機会が少ないのが現状であるということは、実は表面化していないだけであり、今悩 み苦しんでいる子どもが多くいる可能性が考えられます。 そのような子どもを救ってあげるためには、 相談しやすく受容的な環境づくりや、正しい知識と理解、不安な心情への配慮、秘匿の配慮と教職員 の情報共有、学校内外のサポートチームや校内支援委員会とケース会議(校外)等組織的な対応、保 護者や医療機関との十分な連携など、課題を解決していくための資質・能力が必要です。 次に、「教育課程・教育環境」の欄では、まず「カリキュラム・マネジメント」が新指導要領導入 にあたって重要な課題となっておりますし、 「校種間連携」では、幼保・小・中・高の連携強化や一 貫教育の実践が進められている中で、 小1プロブレムや中1ギャップの未然防止も重要です。また「コ ミュニティ・スクール」では、地域が教育課題を解決する拠点としてコンサルテーション機能をもっ て取り組むことも言われています。4ページ下段の「個に応じた指導と小学校専科担任制」では、本 92.

(12) 記念シンポジウム テーマ「教職大学院の役割と今後の方向性」. 来であれば教科の専門家が教科担任を担うはずですが、ある学校の実情として指導力に課題がある教 員を担任として受け持たせることができないことを理由に、やむなく教科担任を受け持たさざるを得 ない状況も報告されています。他に5、6ページにも記載させていただきましたので後ほどご覧くだ さい。 ということで、6ページ目の下段をご覧いただきますが、これら様々な課題に対して共通して求め られる資質・能力は、「組織対応力」ということになります。組織で対応することが、これからの学 校教育において最も重要なことです。個々の教員の組織対応力、学年や分掌等の集団としての組織対 応力、学校全体としての総合的な組織対応力を高めていくことが、課題を解決していく近道であった りヒントになったりすることを、十分に踏まえておきたいものです。 最後に、7ページ目をご覧ください。 「5.これからの教職大学院に求められること」 ということで、 高度専門職業人養成として教員養成に特化した専門職大学院として、3点をあげました。 ①実践力・応用力・指導力・展開力を、総合的に向上させること ②それぞれに明確な専門性を身に付け、高いレベルに向上させること ③学校現場に生起する諸課題を組織的に解決する力を身に付けさせること スクールリーダーの養成、教職員や教員の育成をめざす教職大学院は、実践力や応用力、指導力、 展開力を総合的に向上することが大切であり、 これからも貫き通していっていただきたいと思います。 大事だと思います。今後の教職大学院の大いなる発展を祈念しまして、私の説明とさせていただきま す。本日は、ご清聴ありがとうございました。 姫野 どうもありがとうございます。時間をきっちり守っていただいて大変ありがたいです。最初 の方で、養成・採用・研修一体化したときに、都道府県別に行っている教員採用試験はどういう風に なるのかということが質問として出されました。最後のところで、もし時間がありましたら、加治佐 先生から一言いただきたいと思っております。 話の中で、教職大学院というのは高度化に本当に寄与しているのかという話もあって、ドキっとす るところもありました。先ほどの添田課長からの資料では、〇〇力という形でこれから求められる教 師にどんな力が必要かということについて整理されておりました。前田先生から出していただいた視 点というのは、むしろ教師の仕事の領域に関するものかと私自身は捉えておりました。加えて、キャ リアステージも考えていくと、今後の教師に求められる力というものを、どういう風にカリキュラム としてマネジメントしていったらいいのか、本当に非常に難しいなと思いながら伺っておりました。 みなさんから、質問などがありましたら、お伺いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 よろしいですか。時間に協力いただきましてありがとうございます。 そうしますと、4名の方の発表を続けて、最後にディスカッションの時間として進めたいと思いま す。続きまして、旭川校の藤森先生からご発表をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。. アンケート調査から見た北海道教育大学教職大学院の成果と課題 藤森宏明(北海道教育大学) 藤森 皆さんこんにちは。教職大学院教員の藤森でございます。今日は短い時間でたくさんお話し たいので、いつもとは違って淡々と話をしていきますので、どうぞついてきてください。配布資料を 93.

(13) 添田 雅之・前田 直樹・藤森 宏明・佐川 正人・姫野 完治. ふまえてポイントをおさえて進めてまいります。なおスライド は、配布資料と若干変えてあります。 今日の目的は、学び続ける教師をいかに育てていくか、近年 の教育制度、政策課題に対して教職大学院がどのように貢献し ているのかを、現場の教師を対象にしたアンケート調査から明 らかにすることにあります。 教職大学院制度は、それまでの大学院教育と比べてかなり毛 色が違うもので、それを端的に確認するためにこのスライドを 用意しました。すなわち「教職大学院の学び」は、実践的でし かも授業一つ一つとっても活動的な場面が多い。そして、制度 上は実習を課され、修士論文のような研究的な知見をペーパーとして出す必要は必ずしもないのです が、学校課題や自己課題の解決に寄与するようなペーパーが大部分の教職大学院で課されております。 本学ではマイオリジナルブック(「MOB」 )がこれに当たります。それから研究者教員と実務家教員 の協働体制による指導が行われます。さらに本学の特徴として、大人数での授業ですので学校種の異 なる者同士、あるいは現職とストレートマスターの合同授業も多いのが特徴だと思います。 問題は、こういった実態が修了後にどのような影響を及ぼすかです。今回アンケートを行った調査 について、簡単にご説明いたします。本発表では、昨年1月に私が実施しました「教員養成の教師の 成長に関するアンケート」の分析結果を使用します。この調査は、道内の主に小中学校の先生方の大 学、及び大学院時代の学びと現在の課題についての意識調査を行ったものです。小中学校の先生方は 全道に27,000人ぐらいいますが、そのうちのうち1,540名を対象に調査を行いました。ただ、普通に実 施すると修士課程や教職大学院の修了生のケース 数が著しく少なくなってしまいますので、抽出す る際に対象者を選定する工夫をしました。 このことで「学部・短大卒」 、 それから「修士・ 博士修了」、そして「教職大学院修了」の三者間 で比較可能なケース数を抽出できました。これは 日本中探してもほとんど存在しない貴重なデータ だと言えます。 この調査は、教職大学院のみならず北海道全体 での教師教育や学校課題を明らかにできる調査内 容になっています。今回は、それらの質問項目の 中から、ここに書かれている5点に着目して報告 します。すなわち、 「①大学院への入学動機」 、そ れから「②在学時の取り組み」 、 学びの「③成果」 や「④課題」、「⑤その他」についてです。これら の観点で「修士・博士修了」 「学部・短大卒」そ して「教職大学院の修了」の三者間の比較を中心 に行い、主に教職大学院の学びの特徴が顕著に出 たものを紹介いたします。 まず「①入学動機」についてです。結論を先に 94.

(14) 記念シンポジウム テーマ「教職大学院の役割と今後の方向性」. 申しますと、教職大学院は修了後の学校現場での 実践を、それから修士・博士の方々は、研究を深 める側面を重視しています。これは次のグラフで 明らかになるかと思います。 「授業力を高めたかっ た」というのは、教職大学院が圧倒的にスコアが 高いですし、 「児童生徒理解に関する力量を高め たかった」というのも明らかに教職大学院が高い ということになります。 それから学校経営に関する項目は、他の二つの 項目に対してスコアは低いのですが、明らかに修 士よりもスコアが高い。修士課程では学校経営と いうとその分野しかないので、ある意味当然の結 果でしょう。ただ、これだけ述べていると修士課 程の方に申し訳ないので、次のスライドをお見せ します。このように、専門分野の研究を深めるの が修士課程の学びであるということがわかりま す。また、教職大学院の進学動機の典型は、先行 研究でもありますが、 「不安感」ということが言 われていまして、これも今回の調査結果に出てお ります。 この背景として、教職大学院の志願者は教員採 用試験の不合格者が多いのです。ストレートマス ターのことです。一方、修士課程の方々は必ずし も教職を目指していないという点が挙げられま す。これもこのようにグラフで示されているかと 思います。ただ、皆さんにはお配りしませんでし たが、ストレートマスターの年頃である「30歳未 満」に特化すると、 もっとこれがはっきりします。 このことが、 「学部を卒業して教職大学院へ入 学した大学院生(ストレートマスター)の方が、 (そのまま)学部卒で教壇に上がっている教師よ りも能力が低いのでは?」という指摘のエビデン スかもしれません。ただ、仮にそれが正しかった としても、何とか2年間の学びを通して、修了後 がどこかで抜いてほしいと思いながら私はスト レ ー ト マ ス タ ー を 指 導 し て お り ま す。 こ れ は ちょっと余談ですが、次のスライドにいきます。 次に、 「②在学時の取り組み」について報告し ます。最もわかりやすかったものを示しますと、 やはり、修士課程は修士論文だということが次の 95.

(15) 添田 雅之・前田 直樹・藤森 宏明・佐川 正人・姫野 完治. スライドでわかります。 「修士論文・修了研究に ついて熱心に取り組んだ」というのが、 「修士・ 博士」が圧倒的に高いということになります。教 職大学院の修了生も、 「とても思う」 と 「やや思う」 を足すと約9割おり、熱心に取り組んでいます。 ただ、修士課程にはちょっとかなわないというこ とになります。 それでは、教職大学院は一体どんな学びをして いたのかを確認してみたいと思います。まず、こ の3つの観点を出して皆さんと考えてみようかな と思います。①教職大学院は大人数の授業が多い です。それから②双方向遠隔授業システム。これ は授業者からみると他拠点がどういう学びをして いるかわかりづらくて非常に不安です。それから ③修士論文はなく、代わりにマイオリジナルブッ ク(MOB)があります。ここからいじわるなこ とを言うと、 「手を抜ける」のではないか。それ から、 「きめの細かい指導を受けたと考えていな い」のではないかということが考えられます。こ の件について調べてみたのがこれです。 まず、共通科目の授業での取り組みですが、こ れは修士課程と比べて統計的に有意な差がありま せんでした。どちらの課程においても共通科目は 熱心に取り組んでいたということになるわけです。 次にいきたいと思います。 「学業においてきめ 細かい個人指導が受けられた」という質問に対し てですが、「教職大学院」と「修士・博士」とで はきめの細かい指導の感触の差は統計的に有意で はありません。むしろ、教職大学院の方が多いぐ らいです。つまり彼らはスタッフ一人一人からは 個人的にあるいは、組織的な指導をきちんと受け られたと考えているようです。 次に、 「授業や課題が多くて大変だった」とい う質問項目ですが、この結果からは実は教職大学 院の方が若干忙しいという気がします。ただ、よ く見るとわかるのですが、修士課程は修士論文の ハードルの格差があるのでしょうか。 「とてもあ てはまる」が修士の方が高い。それから、 「まっ たくあてはまらない」 というのも修士の方が高い、 と不思議な感じになっています。 96.

(16) 記念シンポジウム テーマ「教職大学院の役割と今後の方向性」. 以上の結果から概ねこのようなことが考えられ ると思います。教職大学院の学びの方が、基本的 には「大変」であるということです。それは、単 位数が多く、実習・クォーター毎にレポート課題 が多いことが、その原因ということ。それに加え 「事例研究」や「MOB指導」とかです。これら が各担当者によって丁寧に指導されている影響な のかなと思います。これに対して修士課程は、ギ ルド的で研究単位での指導が中心で、その格差が 見受けられたのかなと思います。 次に「③学びの成果」を取り上げていきます。 結論を先取りすると、端的には以下の通りになり ます。教職大学院の教育課程は多岐にわたります が、どの領域も手応えを感じているようです。こ れに対して「修士・博士」は、特定の分野を含め て論理的な思考が深まっているような傾向が見ら れておりました。これも以下のグラフで確認して いきたいと思います。まず教職大学院の修了生は 「授業力が高まった」と回答しています。教職大 学院らしい結果です。ちなみに教科専門的な部分 は「修士・博士」とはあまり有意な差が見られま せんでした。 次の結果も一緒に見ていきたいと思いますが、 「児童生徒理解に関する力量」も教職大学院の修 了生の方が高まったと言っております。 それから、 「学校経営への組織的な意味での貢献力も高まっ た」も高めになっております。 ストレートマスター の俯瞰実習、現職院生の実習等の活動は、これを 身につけることが重要だと思いますので、これは 私としては非常にありがたい結果だと思います。 ただ、修士課程はどうかということですが、修 士課程の場合は、 「専門分野の学び」 ということで、 明らかに深く狭く深い学びをしているということ が、この結果から出てきています。また、これも 修士課程の方が優れていると考えられる部分で す。 「論理的に考える力」は修士課程の方が上か と思います。これは、修士論文の影響力だろうと 思います。 ここまでは教職大学院と修士課程の教育課程を 見ると、ある意味当たり前の結果ですが、ここか 97.

(17) 添田 雅之・前田 直樹・藤森 宏明・佐川 正人・姫野 完治. らは学び方の特徴といえる成果をお見せしたいと 思います。結論からまた先に言いますけれども、 まず「他者と対話する能力が高まった」は教職大 学院の方がスコアが高い。これは教職大学院なら ではでしょうか。それから、 「同じ課題意識を持 つ人とのネットワークが広がった」も教職大学院 の方がスコアが高い。これは本学特有のキャンパ ス間交流等に原因があるのかもしれません。それ から、 「教育現場に立つことの不安」も解消され ております。以下のスライドで見ていきたいと思 います。 「他者と対話する能力が高まった」 。明らかに これは、教職大学院の方が上になっています。や はり、講義形式の一方通行ではなくて、活動的な 時間があることの表れということになると思いま す。それから「同じ課題意識を持つ人とネットワー クが広がった」というのも、キャンパス間交流、 グループトーキング、人数が多い授業、アクティ ブな活動、双方向遠隔授業システムの成果なので はないかと考えるわけです。それから、やはり実 践的なことが多かったのか、入学時の不安が学び によって解消されているということが言えるかと 思います。 課題として「もっとやっておきたかったことは 何か」ということですが、これは「ほぼ全部」で す。「学校経営」以外で、 「とてもあてはまる」と 「ややあてはまる」が約8割を示しております。 これは学問や課題の奥深さを知って、学び足りな いという自覚を持っているからだと思います。こ の「とてもあてはまる」と「ややあてはまる」だ けを見ても、 「学級経営」 や 「教科内容・教科専門」 「教科教育・授業開発」 「児童生徒の理解(教育 相談)」 「特別支援」 全部で約8割がこのようになっ ております。 「学校経営」 のスコアが少し低めです。 学校経営はもう十分だろうと思うのかもしれない です。でも、一部の人にとってはそうでもないよ うです。それは、 次のことで明らかになりました。 「資質能力を確保するために重点的に培う場所」 として「学校管理運営能力はどこだ」という質問 をしました。そうすると、 「教職大学院」は「大 98.

(18) 記念シンポジウム テーマ「教職大学院の役割と今後の方向性」. 学院」と回答する比率が、 圧倒的に他のカテゴリー よりも高い回答が出ました。これは、現在の自分 はまあいいのだけれど、この資質能力を高めるた めに、教職大学院がかなり有効だということを、 うちの修了生が感じているということです。 スライドの資質能力について、縦に見ていって ほしいのですが、やはり「校内研修」とか「研修 センター等」のスコアは高めになるのですが、そ れ以外に着目すると、教職大学院で学んだという 赤い数字 (〇で囲んだところ) のところが断然高い。 つまり、「学級経営・学校経営分野」での学びは 教育現場では得られない、意義のあるものだと感 じているのではないかという事になると思います。 それから、 「もっとやっておきたかったこと」 と関連するのですが、 「現在どの程度身に付いて いると感じているか」という質問項目を主にこの ような領域で聞いてみました。これらの項目はど れも教職大学院の回答者のスコアが低いのです。 私なりの解釈としては、 「到達目標が上方修正 されている」と考えるとわかりやすいと思います。 つまり、「客観的な実態」ではなくて、 「本人目線 での意識調査」だからです。 例えば、この「発問・机間指導など授業を展開 していく能力」は教職大学院の修了生の方がスコ アが低いです。これはひょっとしたら教職大学院 の修了生がみんな若いからではないかと思ってい る方がいらっしゃるかもしれないので、 「30歳未 満」だとこうなります。学部・短大卒の方よりも 教職大学院の修了生の方が低いということになる わけです。それから、「授業時数・授業形態・教 材作成能力」も大学院修了生の方が低めになりま す。それから、 「児童・生徒を評価する方法」も、 教職大学院の修了生のスコアが一番低いです。 「学 級をまとめる方法」もご覧のように低くなりまし た。そして、 「同僚との関係づくりに関する知識」 についても教職大学院の修了生のスコアの方が低 い。これがミドル(35歳以上45歳未満)だとどう なるか。こうなります。ということで、やはり上 方修正をしているのかなと感じます。ただ、 「十 分身に付いている」が20%います。これはやはり 99.

(19) 添田 雅之・前田 直樹・藤森 宏明・佐川 正人・姫野 完治. 同年代の教師と比べ、教職大学院入学までの自分に比べて手応えを実感しているのかもしれないとい うことです。もう少し丁寧な分析が必要だと思います。例えば、経営分野の担当する水曜日の授業を もっととるべきだったとか、そういうことになるのではないかと思います。 それから「⑤その他」として、 教師として成長し続けるためには、 学びの習慣が必要だと思います。 そこでその代理変数として「読書の習慣」が、教育に関する専門書を対象に、学部・大学院、現在ど のように変容しているかを見てみました。これが学部時代です。大学院進学者は、学部時代から専門 書を読む習慣があるということがこれでわかると思います。そして、大学院に入ってしまうと、修士 課程の学生は非常に熱心に専門書を読む傾向があります。それが、現在はどうなっているのかという ことですが、修了後、 「修士・博士」はその習慣がぐっと落ちるのですが、 「教職大学院」は何とか6 割でとどまっている。修士課程の学生を逆転しています。大学院卒は、基本的には半分以上の修了生 は教育専門書についての読書の習慣があるということがこれでわかります。特に教職大学院修了者 は、理論と実践の往還を意識しながら読書をする、そして、それを今も持続しているということです。 これは教育現象を、経験だけではなくて、研究の世界の知と現場の知の性質を理解しながら実践しよ うとしているのだと思います。 最後にまとめさせてください。教職大学院は、 「組織としての学校」への貢献力を育成して、自己 到達目標を上方修正して理論と実践を往還しようとする習慣を身に付けさせる機関なのではないかと いうことです。 今後の課題としては、これは意識調査ですので、実態を第三者によって比較することによって、もっ と正確に検証できると思います。それから、こういった修了生の声も無駄にせず、教育内容を我々は 改善していく必要があると思います。我々はもっと修了後も支援する必要があるのではないかと思い ます。以上でございます。急ぎ足でしたが、ご静聴ありがとうございました。 姫野 どうもありがとうございました。教職大学院が創設されて10年たったところで、ようやくこ ういうデータが本当にでてきたということは非常に嬉しいことだと思います。しかも、修士課程、教 職大学院それぞれの強みと課題が明確に出ていたのではないかなと思います。修士課程がだめとかそ ういうことではなく、 修士課程は今まで個人の興味関心ということがベースになっていたわけですが、 教職大学院ではむしろ自己の課題であるとか、学校の課題がベースになっていく。本来であれば、有 識者会議でこの前提として、こういったデータがあればよかったのだろうと思いながら聞いておりま した。藤森先生のご発表に対しての質問等ありますでしょうか。それでは井門先生お願いします。 井門 井門です。非常におもしろく聞かせていただきました。質問なのですが、学会発表とか、研 究会への参加とか、それから著書や論文の執筆に関連する項目についてはお調べになっているのかど うかちょっと、お聞かせください。 藤森 調べておりますが、そこにつきましての取り組みについては、今ひとつでした。ただ、それ は修士課程も一緒でした。私の経験からしても、 「学会発表」をするというのは、研究者になること を志している博士課程の学生からあたりから必要ではないのかなあと思います。以上でございます。 井門 研究者を目指してなくても、やっている方もいるので、そこは若干見解が異なるのですが、 ありがとうございました。 100.

(20) 記念シンポジウム テーマ「教職大学院の役割と今後の方向性」. 姫野 他にいかがですか。よろしいでしょうか。そうしましたら、残り30分を切りましたので、次 は佐川理事からご発表お願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。. 北海道教育大学が構想している今後の大学院教育の方向性 佐川正人(北海道教育大学) 佐川 本学の理事・副学長をしております佐川と申します。 どうぞよろしくお願いいたします。大学での私の仕事は主に大 学院の改革でございます。大学院改革のための組織である大学 院改革室を、昨年学長のもとに設置いたしました。大学院改革 室では、加治佐先生が主査を務められていた有識者会議の検討 結果をふまえて、改革の内容を定めていこうと考えています。 今まで1ヶ月に1回くらいのペースで会議を開いておりまし て、本日はその内容をご提供したいと思います。今回発表内容 をみなさんに紙資料でご提供できない理由は、まだ改革室での 議論中の内容ですので、今後変わる可能性があるためです。パ ワーポイントのみの資料提示とさせていただきたいと思っております。また、発表内容はまだたたき 台ですので、色々なご意見等があると思いますが、現時点での方向性ということでご理解いただけれ ばと思います。 では、本学の現行の大学院について概要をお示ししたいと思います。 教育学研究科という名称です。大学院なので研究科と言っております。180人の学生定員を抱えて います。博士課程はございません。教職大学院、いわゆる専門職学位課程の学生定員45人、修士課程 が135人です。修士課程の中に4つの専攻がありまして、それは学校教育、教科教育、養護教育、学 校臨床心理です。スライドの下の方にそれぞれの設置基準から専攻の目的を抜き出しました。赤い部 分は、ほぼ共通している内容で、どちらも高度な専門性が求められる職業を担うこと、卓越した能力 を担うことを目的とするということです。修士の方は、研究能力を高めることが特徴だとご理解いた だけるのではないかと思います。先ほど180人の定員と申しましたが、教職大学院:修士課程の人数 比は1:3です。有識者会議の報告においても、教職大学院に移行するという記載がありましたので、 学生定員をどの程度移していくかということが一つの課題になるのではないかと思っております。 次は大学院の特色です。教職大学院に設置されている現行のキャリアに対応した3コースと、下の 表に修士課程の専攻・専修が記載されています。 教科教育専攻の中に10教科の専修が入っていま す。これらはいわゆる教科専門的な学びが中心に なっていまして、現職教員もストレートマスター も一緒に学んでいます。比較していただきたいと 思い、表に示しました。 次は授業方法等の違いを表しています。教職大 学院は4キャンパス一体型の教育、先ほどから双 方向の授業をしているということで、4キャンパ 101.

(21) 添田 雅之・前田 直樹・藤森 宏明・佐川 正人・姫野 完治. スが遠隔システムで結ばれ、どのキャンパスで学 んでも同じような授業を学べるという仕組みを展 開しています。一方で、右側の修士課程ですが、 4キャンパスに同じようにありますけれども、そ れぞれがそれぞれで授業を展開しています。全く 教職大学院と指導体制が異なっているということ でございます。加えて、教職大学院は基本的には 平日の夜間開講となっていますが、修士課程は原 則昼間の開講です。現場の先生方にとって修士課 程が非常に学びにくくなっている理由です。それ から、短期間で集中的に学べるという利点があり ますので、教職大学院ではクォーター制をとって います。一方で修士課程は、学部と同じように2 学期制をとっています。基本的に、教職大学院と 修士課程は教育方法並びに授業の在り方等含め て、かなり違いがあるということがおわかりいた だけたと思います。 有識者会議のまとめから「大学院関連のポイン ト」に関して私なりに抜粋いたしました。いくつ かありますけれども、まず研修という言葉が強く 出されています。現職教員の教育、研修の機能を 強化すること、これはやはり教職大学院の役割だ と思います。それから下の方に青字で、附属学校 も教員研修に貢献するということが明記されてい ます。私は大学院改革の担当ですが、附属学校の 改革の方も少し関わらなければならなくなってき た感じがします。それから真ん中のところに“教 員養成学”の研究というものが、初めて表明され ました。 本学としてはどのように対応するかについて、 図で説明します。求められていることは、①教員 養成に関わる専攻の修士課程からの移行です。現 在の修士課程と教職大学院の設置目的を踏まえて も、修士課程から教員養成に係る専攻・専修をそ のままの形で教職大学院に持って行くわけにはい かないはずです。②教科領域コースの設置につい ても、教職大学院では単独の教科コースではなく 教科横断型のものをコースとして設定するのがい いのではないかと言われています。修士課程の学 校教育専攻と教科教育専攻を廃止した上で、学校 102.

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