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Academic year: 2021

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国立国語研究所学術情報リポジトリ

本報告書について

著者 山崎 誠

雑誌名 テキストにおける語彙の分布と文章構造 成果報告

ページ 1‑2

発行年 2013‑03‑25

シリーズ 国立国語研究所共同研究報告 ; 12‑06

URL http://doi.org/10.15084/00002703

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本報告書について

山崎 誠

この報告書は、国立国語研究所萌芽・発掘型共同研究プロジェクト「テキストにおける語彙の 分布と文章構造」(2009 年 10 月~2012 年 9 月。プロジェクトリーダー:山崎誠)の研究成果の一 部を論集として掲載するものである。本共同研究の趣旨は、テキストの産出過程とともに形成さ れる動的な語彙を文章構造との観点から定量的な手法で分析することであった。具体的には、『現 代日本語書き言葉均衡コーパス』に含まれるひとまとまりの完結したテキストあるいは学術論文 等を用いて、語の使用頻度と出現状況との関係、とくに文章構造と語(内容語、機能語)の出現 状況との関係を語彙的結束性の現れという観点から探った。また、当該テキストの持つ特性(表 現意図、ジャンル、文体等)との相関を調査・分析し、語彙に内包された文章構成機能を明らか にすることを目的とした。

共同研究員は、次のとおり(五十音順)。内山清子(国立情報学研究所)、大塚みさ(実践女子 短期大学)、金明哲(同志社大学)、江田すみれ(日本女子大学)、小森理(統計数理研究所)、清 水まさ子(国際交流基金日本語国際センター)、高崎みどり(お茶の水女子大学)、馬場俊臣(北 海道教育大学)、馬場康維(統計数理研究所)、村田年(慶應義塾大学)

本報告書に収めた論文を簡単に紹介すると、専門用語の出現傾向から論文の構造との関係を分 析した内山論文、受け身文の現れ方がジャンルによって異なることを明らかにした江田論文、学 術論文における問題提起疑問文の機能を分析した清水論文、談話構成語や指示語などのテクスト 構成機能を持つ語の詳細な分析を行った高崎論文、接続表現の二重使用の分布と組み合わせにつ いて分析した馬場(俊)論文、学術論文を品詞を手掛かりに状態空間表現という概念を用いて分 析した馬場(康)・小森論文、慣用句をもとにして学術論文のジャンルを判別した村田・山崎論文、

同じく複合動詞の使用傾向から学術論文のジャンルを判別した村田・山崎論文、隣接段落間で共 通して現れる語の計量的分析から文章のジャンルや文章構造との関係を記述した山崎論文、同じ く文章中のすべての段落の類似度をもとに文章の結束性を観察した山崎論文の 10 論文である。こ れらの多くは後述の共同研究発表会で発表したもの、あるいは、共同研究の成果として「コーパ ス日本学ワークショップ」で発表したものをまとめたものである。

本共同研究では以下の日程で共同研究発表会を開催した。

第1回:2010年 2月25日 国立国語研究所

・テキストにおける多義語の意味分布と語彙的結束性(山崎誠)

・科学的な書物における「ている」の使われ方-「運動長期」「パーフェクト」の果たす「話題 提供」「結論」の機能について-(江田すみれ)

第2回:2010年 8月23日 同志社大学文化情報学部

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・出現間隔と意味的距離から見た多義語の意味分布(山崎誠)

・社会科学系論文の本論における構成要素間の結びつき(清水まさ子)

第3回:2010年12月 5日 日本女子大・目白キャンパス

・学術論文の本論における論の展開―構成要素のつながりから見る―(清水まさ子)

・「させる」文の文脈の違いによる使用状況について―会話・小説・科学的入門書のコーパスに よる調査結果―(江田すみれ)

・テキストにおける語彙的連鎖(山崎誠)

第4回:2011年 3月 6日 国立国語研究所

・「手」の慣用句を指標とした文章の所属ジャンル判別の可能性-現代日本語書き言葉均衡コー パスを用いて(村田年)

・接続表現の二重使用と文章ジャンル(馬場俊臣)

・文節の語彙属性パターンに基づいた文体分析(金明哲)

第5回:2011年 6月26日 国立国語研究所 ・語彙の分布の視覚化(山崎誠)

・論文の構成要素の分布から学術論文のタイプを見る(清水まさ子)

・文章と語彙の関わりについて(高崎みどり)

第6回:2011年 9月24日 北海道教育大学札幌駅前サテライト ・文章における共起語率の分布(山崎誠)

第7回:2012年 7月 1日 お茶の水女子大学

・学術論文における専門用語の分野基礎性に関する一考察(内山清子)

・状態空間表現を用いた文章の特徴付けの試み(馬場康維・小森理)

第8回:2012年10月28日 国立情報学研究所

・接続表現二重使用のジャンルによる偏り―BCCWJ「中納言」検索結果に基づいて―(馬場俊臣)

・学術論文の分野・タイプによって構成要素の出現はどう変わるのか― 一編の論文が持つ異な る属性に注目して―(清水まさ子)

・明示的な構成を持つテキストの語彙的特徴(山崎誠)

なお、上記とは別に名古屋大学で開かれた 2012 年日本語教育国際研究大会で以下のパネルセッシ ョンを行った。

パネルセッション「構成要素の出現状況に基づく文章・談話の構造分析」(2012 年 8 月 19 日)

・テキストのタイプ・構成と語彙的結束性との関係(山崎誠)

・多義語の出現環境と意味実現との関連(大塚みさ)

・『ていた』のテクストの違いによる機能の違い(江田すみれ)

・論証型論文における構成要素の特徴とは何か(清水まさ子)

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