• 検索結果がありません。

[調査レポート] オンライン(遠隔)授業に関するアンケート調査 : ホスピタリティ・マネジメント学科に在籍する大学生を対象として

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "[調査レポート] オンライン(遠隔)授業に関するアンケート調査 : ホスピタリティ・マネジメント学科に在籍する大学生を対象として"

Copied!
9
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

オンライン (遠隔) 授業に関する

アンケート調査

∼ホスピタリティ・マネジメント学科に在籍する大学生を対象として

1

Survey Report on Online and Distance Learning for College Students Majoring Hospitality Management

横山 文人

* YOKOYAMA, Fumito Ph.D. 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 調査方法 Ⅲ 結果と考察 Ⅳ 総括

Ⅰ はじめに

2020年12月23日付で,文部科学省(2020)は 「大学等における後期等の授業の実施状況に関す る調査」の結果を発表した。この中で,亜細亜大 学(以下,本学)は次のように回答をおこなった。 ① 大学において,授業改善のための学生アン ケート[令和 年 月23日(木)から 月 日 (月)]を実施。学部・大学院生6,587名のう ち2,931名(44.5%)の回答があり,授業へ の満足について,強くそう思う22%,そう思 う44%,合わせると66%が,満足していると 回答があった。 ② 学生自治会も学部生を対象に独自の「学生 総会アンケート前期学生生活に対する意見要 望アンケート調査[令和 年 月 日(月)∼ 月10日(金)]を実施。学部生6,500名のう ち4,528名(69.7%)の回答があった。授業 満足度については,とても良い8.9%,良い 20.3%,普通44.1%,悪い19.9%,とても悪 い6.8%と回答があり,とても良い,良い, 普通を合わせると73.3%が概ね満足を得てい る。 このように,本学において2020年 月上旬(学 生自治会)と 月下旬から 月初旬(大学)に在 籍学生への授業に対する満足度について, 回に わたりアンケート調査がおこなわれた。学生自治 会 の 調 査 結 果 で は 授 業 に 対 す る 肯 定 的 な 回 答 (「とても良い」と「良い」;「普通」は中立的)は 本稿は,2020年度亜細亜大学 FD グループ研究における著者担当部分をとりまとめたものである。 * 本学経営学部 ホスピタリティ・マネジメント学科 准教授。

(2)

29.2%であったのに対し,大学の調査回答結果 (「強くそう思う」と「そう思う」)では66%とな っている。両調査の回答結果には, 倍以上の乖 離が認められる。このことは,調査時期が数週間 ずれていること,回収率に25ポイントの差がある こと,回答選択肢の文言の違いがあること,調査 主体や調査方法の違いがあること,といった要因 からの影響を受けている部分もあるが,それだけ では説明がつかない顕著な差異であるといわざる を得ない。 以上のことを鑑み,調査時期を直近にし,調査 対象を絞り込んだホスピタリティ・マネジメント 学科の学生を対象に「オンライン授業に関するア ンケート調査」を実施した。この調査レポートで は,本調査の結果および考察について報告をおこ なう。

Ⅱ 調査方法

ここでは,本調査の実施方法について,次の順 に説明していく: )調査の目的, )調査期間, )調 査 方 法, )調 査 対 象, )調 査 項 目, )集計方法。 )調査の目的 本学において,2020年 月から継続して実施さ れているオンライン授業(遠隔授業)に関する受 講状況と受講者評価について把握するとともに, 今後のより良いオンライン授業を模索する基礎資 料とすることを目的と設定した。 )調査期間 2020年12月 日(水)から同年12月22日(火)まで の 週間を調査期間とした。 )調査方法 本調査は,本学経営学部ホスピタリティ・マネ ジメント学科に在籍するすべての学生に,Google Forms を用いて当アンケート調査へのオンライ ンによる回答を依頼した。当調査は授業の成績に は関係がないことを明記し,無記名での回答方式 で実施した。 質問の順序による回答のバイアスを避けるため に,回答者毎に調査設問の表示順序をランダムに 並び替える措置をとった。また,調査回答率を増 加させるために,未回答者に対して調査期間内に 回督促メールを送信した。 )調査対象 2020年12月 日時点で,本学経営学部ホスピタ リティ・マネジメント学科に在籍している学生を 調査対象とした。調査対象者数は613名,有効回 答数396,有効回収率64.6%,であった。 性別・学年別の有効回答結果を表 に示す。 有効回答数を概観すると,次のことが明らかに なった。 ・全体の約 割が女性,残りの 割が男性であっ た。このことは,本学科の男女構成比とほぼ同 様の傾向を示している。 ・学年別にみると,定員数が150と各学年で同じ であることから,学年があがるにつれて回答率 が減少していることが読み取れる。特に, 年 生以上の学生からは,半数を少し超える程度の 回答しか得られなかった。 表 性別・学年別有効回答 学年 女性 男性 合計 学年 女性 男性 年生 99 30 129 年生 76.7% 23.3% 年生 88 14 102 年生 86.3% 13.7% 年生 66 21 87 年生 75.9% 24.1% 年生 70 8 78 年生 89.7% 10.3% 合計 323 73 396 全体 81.6% 18.4%

(3)

)調査項目 今年度,同様のアンケート調査を実施している 国際基督教大学(2020),慶応大学湘南藤沢キャ ン パ ス(2020),立 教 大 学(2020),文 教 大 学 (2020),関西大学(2020),東北大学(2020),の 調査項目を参考にして,以下の調査項目を設定し た。 ・学年 ・性別 ・オンライン授業で,主に使用する媒体 ・オンライン授業の課題に必要とする時間 ・オンデマンド授業への選好および通常授業との 比較 ・オンライン授業への評価(23設問) )集計方法 Google Forms で得られた生データは,次のス テップで集計された。 ① Google Forms からスプレッドシート形式 にデータを書き出す。 ② 書き出されたデータを Microsoft Excel を 用いて,重複回答者の ID チェックをおこな う。重複回答については,最終提出日時のデ ータだけを有効データとし,それ以前のデー タは削除した(データクリーニング)。なお, すべての設問に対する回答がないと Google Forms には提出できない設定としたので, 有効回答データにおける欠損値はなしとなる。 ③ 有効回答データを対象に,Exploratory デ スクトップ v.5.4を用いて,単純集計および クロス集計をおこなった。

Ⅲ 結果と考察

ここでは,本アンケート調査に対する有効回答 396票を対象とした分析結果および考察について 報告する。 )オンライン授業で,主に使用する媒体 オンライン授業で,主に使用する媒体について の回答を学年別にクロス集計した結果を,表 に 示す。 表 学年別・オンライン授業で使用する媒体 学年 スマートフォン タブレット パソコン 合 計 年生 3 4 122 129 年生 7 4 91 102 年生 10 1 76 87 年生 10 3 65 78 全体 30 12 354 396 学年 スマートフォン タブレット パソコン 年生 2.3% 3.1% 94.6% 年生 6.9% 3.9% 89.2% 年生 11.5% 1.1% 87.4% 年生 12.8% 3.8% 83.3% 全体 7.6% 3.0% 89.4%

(4)

すべての学年において, 割以上の学生がノー トパソコンまたはデスクトップパソコンを,オン ライン授業において主な媒体として使用している ことが明らかになった。 年生と 年生において は,主としてスマートフォンを使用すると回答し た学生がそれぞれ11.5%と12.8%と 割を超えて おり, 年生以下とは ポイント以上多い結果と なった。 )オンライン授業の課題に必要な時間( 科 目当りの週平均時間) オンライン授業において出された課題に対して 必要とする 科目当りの週平均時間についての回 答を学年別にクロス集計した結果を,表 に示す。 学年全体でみると,課題に必要な時間として 「 時間未満」54.8%と過半数を占め,「 -時間未満」18.4%,「 時間未満」16.4%と続い ている。課題に要する時間を 時間未満とする回 答が 割(71.2%)を超え, 時間未満までの累 計回答はほぼ 割(89.6%)に達している。 文部科学省(1956)による大学設置基準の第六 章教育課程第二十一条(単位)において,「単位 数を定めるに当たっては,一単位の授業科目を四 十五時間の学修を必要とする内容をもって構成す ることを標準とし」と定めている。本学科の講義 科目は 単位であることから,その認定には90時 間の学修を必要とすることになる。授業時間105 分を 時間と換算し,13回の授業回数とすると26 時間となる。この授業時間を必要とする学修時間 から減じた64時間が授業時間以外の学修,つまり 課題に必要な時間となる。この時間を週当たりに 換算すると4.92時間と週当たり約 時間に相当す る内容の課題が, 単位を認定するには必要とな る。 全国大学生活協同組合連合会(2020)が2020年 月下旬におこなったアンケート調査によると, 「オンライン授業による課題の多さに不安や不満 の声が寄せられています」と報告している。関西 大学(2020)のアンケート調査においても,課題 の量に学生がストレスを感じていると指摘してい る。また,Twitter においても,オンライン授業 の課題の多さに対する不平や不満のツイートが相 当数認められる。 Yahoo! 知恵袋(2020)に,2020年 月27日付 表 オンライン授業における課題に必要な時間 学年 時間未満 − 時間未満 − 時間未満 − 時間未満 時間以上 合 計 年生 7 83 26 9 4 129 年生 12 60 19 4 7 102 年生 8 46 20 11 2 87 年生 38 28 8 2 2 78 全体 65 217 73 26 15 396 学年 時間未満 − 時間未満 − 時間未満 − 時間未満 時間以上 年生 5.4% 64.3% 20.2% 7.0% 3.1% 年生 11.8% 58.8% 18.6% 3.9% 6.9% 年生 9.2% 52.9% 23.0% 12.6% 2.3% 年生 48.7% 35.9% 10.3% 2.6% 2.6% 全体 16.4% 54.8% 18.4% 6.6% 3.8%

(5)

けで次のような書き込みがみられた。 オンライン授業を受けてる大学 年生です課 題が多すぎます。本当に。私はアルバイトを週 日でしていて,土日は 日バイトで潰れます。 先生たちは私たちをみんな暇人だと思っている のか,週15クラスある中の10クラスくらいがレ ポートの宿題を出してきます。その他のクラス も別で宿題はあります。(後略) この内容を,先の文部科学省の単位認定基準に 照らし合わせると,単位を認定するために必要な 学修時間を到底確保することができない大学生活 であると認定せざるを得ない。本調査の回答結果 を考慮すると,本学科に在籍する学生においても, この書き込みをおこなった学生と同様の学生生活 を送っている学生が少なからず存在することが示 唆される。 文部科学省の単位認定基準に則るならば,本学 科の学生が課題に必要としている時間の実態をみ る限り,課題を質・量ともに増加させる余地が十 分にあると考えられる。 )オンデマンド授業の選好と本来の授業との 比較 オンライン授業について,ライブ授業とオンデ マンド授業(録画された動画を自分で視聴しにい く授業)との選好と本来の授業との同等性とのク ロス集計結果を,表 に示す。 設問「オンライン授業の方法は,ライブ授業よ りもオンデマンド授業(録画された動画を自分で 視聴しにいく授業)の方が良い。」に対して「は い」と回答したグループを[オンデマンド授業 派],「いいえ」と回答したグループを[ライブ授 業派」とした。次に,設問「オンデマンド授業で は,資料スライドを短時間で見終わり,課題提出 するだけで,本来の授業と同等の授業を受けられ ていない。」に対して「はい」と回答したグルー プを本来の通常授業とは[同等ではない],「いい え」と回答した。グループを[同等である]とし た。 最初の設問についてみてみると,全体の65.4% がオンデマンド授業を選好し(オンデマンド授業 派),残りの34.6%がライブ授業を選好する(ラ イブ授業派)結果となった。次の設問においては, 全体の61.6%が本来の通常授業とは同等ではない と回答し,残りの38.4%が同等であると回答した。 オンライン授業の選好グループごとにみると, ライブ授業派の 割以上(80.3%)がオンデマン ド授業は通常授業とは同等ではないと認識してお り,オ ン デ マ ン ド 授 業 派 に お い て も 過 半 数 (51.7%)が同等ではないと回答している。 オンデマンド授業派においては,全体の半数弱 (48.3%)が通常授業と同等であるとも評価して いる。このように評価したグループがオンデマン ド授業を選好することは理解できるが,通常授業 とは同等ではないがオンデマンド授業を選好する と回答した半数を超えるグループは,通常授業と の質的な同等性よりも他の要因によりオンデマン ド授業を好むことが示唆される。 表 オンデマンド授業の選好と通常授業との比較 同等である 同等ではない 合計 ライブ授業派 27 110 137 オンデマンド 授業派 125 134 259 全体 152 244 396 同等である 同等ではない 全体 ライブ授業派 19.7% 80.3% 34.6% オンデマンド 授業派 48.3% 51.7% 65.4% 全体 38.4% 61.6% 100.0%

(6)

)オンライン授業の評価 オンライン授業(23設問)に対する評価につい て,過半数以上の回答があった設問について頻度 の多い順にソートしたものを表 に示す。 オンライン授業への評価として,最も回答が多 かったのは「通学する必要がないので楽である」 で,実に全体の92.7%に達した。次いで,「感染 症への不安が軽減される(89.4%)」,「ネットワ ーク環境や機器のトラブルに学習の質が左右され る(86.1%)」,「長時間,画面を見るので疲れる (84.1%)」「身なりにあまり気を使わなくて良い ので楽である(83.8%)」と続いている。全体の 割以上から回答を得られた設問をみると,通学 が不要である,コロナウイルス等への感染症に対 する不安の軽減,外出に伴う身なりへの配慮が不 要である,といったオンライン授業に対する肯定 的な評価がみられた。一方で,IT 環境による学 習への影響,表示画面の長時間視聴による疲労, といった否定的な評価があることも留意する必要 がある。 次に回答頻度が多かった設問は,「クラスメー トとのディスカッションがやりにくい(79.5%)」, 「クラスメートとの交流が少ないのでつまらない (77.3%)」,「モ チ ベ ー シ ョ ン の 維 持 が 難 し い (77.0%)」,「友達ができない(76.0%)」,「クラ ス メ ー ト か ら 情 報 が 得 ら れ ず 不 安 で あ る (72.5%)」であった。これをみると,全体の 割 以上の学生は,クラスメートとの何らかのコミュ 表 オンライン授業の評価(過半数以上の回答があった設問の降順) n:396 設 問 頻度 割合 通学する必要がないので楽である。 367 92.7% 感染症への不安が軽減されるので良い。 354 89.4% ネットワーク環境や機器のトラブルに学習の質が左右される。 341 86.1% 長時間,画面を見るので疲れる。 333 84.1% 身なりにあまり気をつかわなくて良いので楽である。 332 83.8% クラスメートとのディスカッションがやりにくい。 315 79.5% クラスメートとの交流が少ないのでつまらない。 306 77.3% モチベーションの維持が難しい。 305 77.0% 友達ができない。 301 76.0% クラスメートからの情報が得られず不安である。 287 72.5% チャット機能は便利である。 287 72.5% 新しい技術(コンピュータやオンラインツールなど)を習得できた。 280 70.7% 質問したいときなど教員とのやりとりがしにくい。 276 69.7% 授業に,より集中できる。 273 68.9% 資料が電子媒体であるので管理が楽である。 269 67.9% PC やネット環境を整えるのに費用(通信料も含む)がかかる。 266 67.2% ライブ授業よりもオンデマンド授業の方が良い。 259 65.4% 教科書や資料の入手がむずかしい(図書館が利用できない)。 253 63.9% 静かな環境を確保しにくい。 250 63.1% オンデマンド授業では,本来の授業と同等の授業を受けられていない。 244 61.6% クラスメートに気をつかわなくて良いので楽である。 232 58.6% 授業にライブ感がないのでつまらない。 203 51.3% タイムマネージメントがむずかしい。 201 50.8%

(7)

ニケーションにおいて,オンライン授業に対する 否定的な評価をしていることがわかる。さらに, 授業に対するモチベーションの維持が困難である ことも見逃せないことである。 以下,「チャット機能は便利である(72.5%)」, 「新しい技術を習得できた(70.7%)」,「資料が電 子媒体であるので管理が楽である(67.9%)」, 「PC や ネ ッ ト 環 境 を 整 え る の に 費 用 が か か る (67.2%)」といった IT 環境や技術に関すること, 「質問したいときなど教員とのやりとりがしにく い(69.7%)」,「授 業 に よ り 集 中 で き る (68.9%)」,「ライブ授業よりもオンデマンド授業 の方が良い(65.4%)」,「オンデマンド授業では, 本 来 の 授 業 と 同 等 の 授 業 を 受 け ら れ て い な い (61.6%)」,「授業にライブ感がないのでつまらな い(51.3%)」といったオンライン授業自体に関 すること,「教科書や資料の入手がむずかしい (63.9%)」,「静 か な 環 境 を 確 保 し に く い (63.1%)」,「タイムマネージメントがむずかしい (50.8%)」といったオンライン授業を取り巻く環 境に関すること,に大別される。 )オンライン授業と友達づくり オンライン授業における友達づくりの可否につ いての回答を学年別にクロス集計した結果を,表 に示す。 全学年でみると,「オンライン授業では友達づ くりができない」との回答は全体の約 分の , 残りの約 分の は「友達づくりができないこと はない」との回答結果であった。学年別にみると, 新入生である 年生が,「友達づくりができない」 との回答が82.2%と最も多く,全学年のそれとは ポイント以上の乖離がみられた。これは, 年 生にとっては大学入学以来,ほぼすべての授業が 対面形式ではなく,なんらかのオンライン形式の 授業で受講せざるを得なかったことで,同級生に 会う機会がほとんどなかったことから容易に説明 がつく。 年生以上にとっても,「友達づくりが できない」との回答が65%を超えていることから, オンライン形式という授業形態がクラスメートと のコミュニケーションを一定程度制限することが 示唆される。 授業や課題の中でグループワークによるクラス メートとのディスカッションから,友達づくりを 促進することは授業の副産物として認められる。 しかしながら,友達づくり自体が,高等教育機関 である大学における授業の主目的の一つではない ことをしっかりと認識しておかなければならない。

Ⅳ 総括

本調査レポートでは,本学ホスピタリティ・マ ネジメント学科の学生を対象に「オンライン授業 に関するアンケート調査」を実施し(2020年12月 日(水)∼同年12月22日(火);n=396),その結 果および考察について報告をおこなった。その要 約は以下の通りである。 表 オンライン授業における友達づくり 学年 できないことはない できない 合計 年生 23 106 129 年生 26 76 102 年生 28 59 87 年生 18 60 78 全体 95 301 396 学年 できないことはない できない 年生 17.8% 82.2% 年生 25.5% 74.5% 年生 32.2% 67.8% 年生 23.1% 76.9% 全体 24.0% 76.0%

(8)

)全体の 割以上の学生がノートパソコンま たはデスクトップパソコンを,オンライン授 業における主要媒体として使用していた。 )オンライン授業の課題に必要とする時間を 時間未満とする回答が全体の 割を超え, 時間未満までの累計回答はほぼ 割に達し ていた。 )オンデマンド授業は本来の通常授業とは同 等ではないとの回答が全体の 割を超え,残 りの 割弱が同等であると回答した。 )オンライン授業への評価としては,通学が 不 要(92.7%),感 染 症 へ の 不 安 の 軽 減 (89.4%),身なりへの配慮が不要(83.8%), といった肯定的な評価がみられた。一方で, IT 環境による学習への影響(86.1%),表示 画面の長時間視聴による疲労(84.1%),と いった否定的な評価があった。 )全体の約 分の の学生が,オンライン授 業では友達づくりができないと回答した。特 に 年生では,その割合が 割を超えていた。 ただし,友達づくり自体は,大学における授 業の主目的ではないことを認識しておかなけ ればならない。 上述の要約を踏まえると,次のことが提案でき よう。 提案 :new normal としてのオンライン授業の 定着 オンライン授業による多大なメリットとして① 通学に係る時間やコストの削減,②通学準備の軽 減,③感染症対策としての有効性,が明確になっ たことから,今後も継続して運用していくことが 望ましい。これらのメリットは学生側だけでなく 教員側も同様に享受できることから,オンライン 授業は new normal としての大学の授業形態の一 つとして定着させていくことが不可欠である。 その際には,次のことに留意して進めていくこ とが必要である。 ・学生と教員の間,学生と学生の間(特に, 年 生)のコミュニケーションを円滑にするととも に,内容の質的向上に配慮すること。 ・学生側のネットワーク環境や情報端末機器に関 するトラブル解決を含めたサポート体制を整備 すること。 提案 :オンデマンド授業のモニタリング オンデマンド授業は,ともすれば,通常の対面 授業とは程遠い低レベルのものに陥ることが容易 に起こりがちである。例えば,教員が対面授業で 使用していたスライド資料と課題をそのままオン デマンドの資料と課題として提示してしまう場合 である。このスライド資料は,対面授業またはラ イブ授業による教員の解説があってこそ,学生に は理解しうる教材となるわけであるが,教員の解 説がないオンデマンド授業でのスライド提示だけ では学生が内容を理解できる教材には到底なり得 ない。これは,課題についても同様である。 したがって,オンデマンド授業を採用する授業 においては,講義および課題の内容,その実施方 法について何らかのモニタリングを実施すること で,質的低下を未然に防ぐことができよう。それ が,ひいては,学生の受講授業に対する満足度の 向上につながるものとなり得る。 提案 :オンライン授業における課題の増強 オンライン授業の課題に対する 科目当りの週 平均所要時間が 時間に満たないとする学生は, 全体のほぼ 割に達している。文部科学省の単位 認定基準( 単位認定基準 学修時間90時間)に 基づいて週当たりの必要時間を換算すると約 時 間となる。月曜日から金曜日までの 日間を学修 に充てると仮定すると,一日当たり 時間の学修 時間を割けばよいこととなる。多数の科目を履修

(9)

するにしても,土日を学修時間として終日充当す ることにより,文部科学省の認定基準となる学修 時間を確保することができよう。こうした学生の 学習様式は,欧米先進国の大学では至極当然の風 景であり,大学制度を輸入した日本においても踏 襲すべき学習様式であると考えられる。 したがって,本学科学生の課題に取組む実態を 鑑みると,オンライン授業における学習課題を 質・量ともに増強させることが必要であり,それ こそが大学教育の本来目指すべき方向性であると 確信する。 最後に,教育の受け手である学生の学習実態を 定期的に把握していくことは,学科のカリキュラ ムポリシーおよびディプロマポリシーを確認する 上でも非常に重要な方策の一つである。こうした 学生を対象とする学習実態に関するアンケート調 査を継続して実施し,その結果に基づいて授業の 内容,課題,および方法について不断の改善を続 けていくことが,本学科の長期的な成功につなが る一助になると考えられる。 参考文献

Exploratory (n. a.) URL https://ja.exploratory.io/ 関西大学(2020)『2020年度春学期実施「遠隔授業に関す る ア ン ケ ー ト」結 果 か ら 見 え た こ と(PDF)』URL https://www.kansai-u.ac.jp/ir/online_survey_2020sp_dig est.pdf 慶應義塾大学 SFC(2020)『慶應 SFC における遠隔授業 とアンケート調査結果(PDF)』URL https://www.nii. ac.jp/event/upload/20200605-5_Uehara.pdf 国際基督教大学(2020)『オンライン授業に関するアンケ ートまとめ (PDF)』URL https://drive.google.com/file/ d/16VMR2bhgq5gHkmjwyVTW53Bq8d8OO1Ly/view 全国大学生活協同組合連合会(2020)『「緊急! 大学生・ 院生向けアンケート」大学生結果速報(PDF)』URL https: //www. univcoop. or. jp/covid19/recruitment/pdf/ link_pdf01.pdf

東北大学(2020)『東北大学における「全学オンライン授 業アンケート (教員向け)」』URL https://www.nii.ac.jp/ event/upload/20200731-05_Kushimoto.pdf

文教大学(2020)『オンライン授業に関する学生アンケー ト 実 施 報 告(PDF)』URL http: //www. bunkyo. ac. jp/ faculty/kksc/wp-content/uploads/2020/07/2020tokube tsuiinkai-online.pdf

文部科学省(1956)『大学設置基準 昭和31年10月22日文 部省令台第28号 最終改正:平成24年 月10日文部科学 省 令 第 23 号』 URL https: //www. mext. go. jp/b_menu/ shingi/chousa/koutou/053/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/ 2012/10/30/1325943_02_3_1.pdf 文部科学省(2020)『大学等における後期等の授業の実施 状況に関する調査(PDF)』URL https://www.mext.go. jp/content/20201223-mxt_kouhou01-000004520_01.pdf Yahoo! 知恵袋(2020)『知恵袋トップ〉カテゴリ一覧〉教 養と学問,サイエンス〉宿題』URL https://detail.chie bukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1022571540 立教大学(2020)『オンライン授業についてのアンケート 実施結果概要報告(PDF)』URL https://www.rikkyo. ac. jp/about/activities/fd/qo9edr0000005dbr-att/ Study_ online_200516_0521.pdf

参照

関連したドキュメント

事前調査を行う者の要件の新設 ■

共通点が多い 2 。そのようなことを考えあわせ ると、リードの因果論は結局、・ヒュームの因果

ユースカフェを利用して助産師に相談をした方に、 SRHR やユースカフェ等に関するアンケ

(ア) 上記(50)(ア)の意見に対し、 UNID からの意見の表明において、 Super Fine Powder は、. 一般の

★分割によりその調査手法や評価が全体を対象とした 場合と変わることがないように調査計画を立案する必要 がある。..

先行事例として、ニューヨークとパリでは既に Loop

回答番号1:強くそう思う 回答番号2:どちらかといえばそう思う 回答番号3:あまりそう思わない

 講義後の時点において、性感染症に対する知識をもっと早く習得しておきたかったと思うか、その場