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土砂量と河床材粒径に着目した生息場評価River Habitat Evaluation Using Sediment Load and Grain Size Distribution

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Academic year: 2021

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B08

土砂量と河床材粒径に着目した生息場評価

River Habitat Evaluation Using Sediment Load and Grain Size Distribution

〇小林草平・竹門康弘

〇Sohei KOBAYASHI, Yasuhiro TAKEMON

We reviewed the previous studies on substrate-invertebrate relationship to understand the important grain size for river ecosystem and to incorporate grain size in habitat evaluation. The peak of invertebrate abundance and taxonomic richness was most frequently reported for cobble-beds followed by boulder- and pebble-beds in swift-flowing environments. Since available space for invertebrates to colonize is largely determined by the amount of interstices, which are associated with grain size distribution, habitat evaluation based on the combination of grain sizes rather than a single representative grain size would be more appropriate.

1.はじめに 河川では土砂が織り成す河床地形が、生物の生 息場として機能し、生物の生産力や多様性に貢献 している。近年、山地上流からの土砂供給の減少 による生息場の消失や多様性低下が懸念されてお り、生息場の回復や維持のため土砂量を増加させ る必要性の認識が増えつつある。 河川の土砂量の変化は河床粒径の変化を伴うこ とが多く、河床の粗礫化や岩盤露出は度々報告さ れている。土砂量とともに粒径も生息場の形成や その質に重要と考えられるが、粒径と生物の関係 は定性的であるか特定の種においてしか示されて いない。本研究では流れの速い生息場(瀬など) の底生無脊椎動物(以降底生動物)群集を対象に 粒径-群集の対応関係の情報を整理し、粒径を踏 まえた生息場評価について検討した。 2.粒径と底生動物の個体数、分類群数の関係 国内外において、河川地点内で異なる粒径間(砂 ~岩、図の値参照)で底生動物の生息個体数、出 現分類群数を比較している計 18 の論文を収集し た。各論文において全個体数が最も高い粒径を集 計すると、頻度が最多なのは石、次いで大石や礫 で、砂、砂利、岩の頻度は 0 であった。分類群数 においても同様の傾向が見られた。分類群別に同 様に集計すると、流れの速い生息場に代表的なカ ゲロウ目、カワゲラ目は礫や石、トビケラ目は石 や大石で頻度が高い一方、ユスリカ科やミミズ類 は砂で頻度が高かった。 粒径と生物の関係が生じる理由を理解するため、 底生動物の微生息分布の研究事例も収集した。カ ゲロウ目やカワゲラ目は石の上面より下面、はま り石より浮き石を好むことを示す事例が多く、粒 径と底生動物の関係には石下の空隙量が関わるこ とが考えられた。一方、トビケラ目は石に巣を張 り定住する種類が多く含まれ、定着場所としての 安定性が関わることが考えられた。 3.粒径を踏まえた生息場評価 流れの速い生息場では、河床が砂から石へと大 きくなるほど潜在的に生息可能な底生動物の種数 や個体数が増す。ただし、底生動物にとっての空 隙量は優占する粒径とともに粒径分布によって異 なる(例えば、石と同時に砂が多ければはまり石 となって空隙量は低下する一方、砂や砂利が無く 石が浮きすぎても底生動物にとっての空隙は少な い)ため、同時に存在する粒径の組み合わせも生 息場の評価には重要である(図)。土砂量による生 息場の量的な変化の上に、粒径の組み合わせをも とに生息場の質の変化を表すことで、土砂量と河 床環境の関係をより具体的に示すことができる。 砂 <0.2 砂利 0.2‐1.6 礫 1.6‐6.4 石 6.4‐25.6 大石 >25.6 岩 最も優占する粒径(cm) 次に 優 占 する 粒径 砂 砂 利礫石大 石 岩 空隙、安定性の増加 浮き は ま り 生息数、種数の増加 現場にある 粒径の組み合わせ 図 粒径を踏まえた生息場評価の例

参照

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