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IA法における振動と収束

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(1)

特集 IA 法

IA法における振動と収束

森口繁一

IA (

i

n

c

r

e

m

e

n

t

a

l

assignment) 法そのもの, その発展,多種流問題への適用などについては, 本誌本号の他の記事に詳説されることになってい るので,ここでは省略する.ここで問題にするの は,われわれのいう IA' 法の第 2 段階 (Phasell) に出現する奇妙な振動現象である. 問題の設定 簡単な具体例に即して説明しよう. 図 1 のような鉄道網があり,この鉄道網によっ て 2 種類の物資が A から B , C へ運ばれるものと する.物資M( 図では 0) は A から B へ毎日 20t, 物資 N( 図では口)は A から C へ毎日 20 t 運ぶ必要 がある.物資Mを A から B へ運ぶには, APB と いう経路をとってもよいし, AQB という経路を とってもよい.物資 N を A から C へ運ぶにも, A PC と AQC と 2 つの経路が可能である.共通な 区間 AP および AQ は,両物資を適当に積み込ん でいっしょに運んでよいが,その合計が l 日にそ れぞれ 20 t を越えられないという意味の「容量制 限」がある.他の区間は十分な線路容量があるの で,簡単のため「制限なし」としておく. 輸送の費用は,図 l に記入したように,各区間 についてし 000 円 /t , 2 , 000 円 /t , 3 , 000 円 /t とい うように定まっている. このとき,どういう輸送計画が費用を最小にす るかというのが問題である. たとえば,物資M, N をそれぞれ 10 t ずつにわ けて AP と AQ を通して運ぶことにすると,費用 はつぎのようになる:

備一

MMMMNNNN

20t M 図 1 路一 PBQBPCQC 経一 APAQAPAQ 費用

1

0

t

x

1 , 000 円 /t= 10, 000 円 IOtxl , OOO 円 /t=10

,

000 円 10

t

x

2

,

000 円 /t=20, 000 円

1

0

t

x

2

,

000 円 /t=20, 000 円

10tx

1 , 000 円 /t=

10

,

000 円

10tx

1 , 000 円 /t=10

,

000 円

1

0

t

x

2

,

000 円 /t=20, 000 円 10tx3 , 000 円 /t=30, 000 円 計 130, 000 円 つまり,総額 13万円となる.こ れをもっと減らすにはどうすれ ばよいかというのが問題であ る. 線形計画法 こういう問題は,いうまでも なく線形計画法の領分のなかに ある.いま各物資の,各経路を

(2)

通しての輸送量をつぎのようにあらわすこととし よう: 物資 経路 輸送量

M

A P B

Xl

おf

A Q B

X2

N

A P C

Y

l

N

A Q C

Y

2

そうすると,輸送需要の条件は, Xl 十 x2=20t, (1) ν1+Y2=20t ,

(

2

)

そして線区 AP, AQ の容量制限の条件は, Xl+Yl~玉 20t

,

(

3

)

X2+Y2 豆 20t

,

である.総費用は, f=2xl+4x2 十 2仇十 5Y2

(

4

)

(単位 1 , 000 円) (5) となる.非負の条件:

X

l

;

;

;

;

0

, X2~三 0, Yl 孟 0, ν2;;;;

0

(6) は自明である. 問題は,条件(1), (2) , (3) , (4) および (6) のも とで (5) を最小にすることである.条件の式も, 「目的関数 J (5) も 1 次式だから,これは線形計画 問題である. 線形計画問題としては,これはきわめてやさし く解ける.まず第 1 に, (1)と (2) を足すと,

Xl +x2+

1'h

+Y2=40

t

,

となるので, (3) , (4) はどちらも等号で成り立た ねばならない.したがって,たとえば引を単に z とかくならば,輸送量の単位 t を省くとして,

Xl=X

,

x2=20-x

,

Yl=20-x

,

Y2=X

となり,これらを (5) に代入すると,

f=

120+x 単位 1 , 000 円) が得られる.これでみると , X は小さいほど総輸 送費 f が小さくてすむ.しかし,もちろん♂は負 にはなりえなし、から ,

x=

0 が最適である. 結局,最適解は, 1977 年 12 月号

i

Xl=

0

,

x2=20

,

i Yl=20, め=0 I でそのときの総費用が 12万円ということになる. 単純な IA 法 そのときそのときの最適な経路に,チョビチョ ビ割りつけながら積みあげてゆくだけの,単純な IA 法は上の問題にどんな解を与えるだろうか. はじめのうちは,物資Mについても物資 N につ いても線区 AP を経由するほうが線区 AQ を経 由するよりも安くつくことが明らかであるから, AP が容量いっぱいになるまでは,どちらも AP 経由に割りつけられる.ランダムに割りつけるな ら,小きざみにやるかぎり, M をほぼ IOt , N を ほぼ 10

t

,合わせてちょうど 20t

A

P 経由で送る ことになったとき,その過程が終わる.それから あとは,どちらも AQ を経由するしかなし、から, 結局それぞれの残りを AQ 経由で送ることにな っておしまい.こうして得られる計画は,最初に 「問題の設定」のところで、考えた, 。th=

10

,

X2= 10

,

Yl=

10, 旬2=10

(

t

)

で f

=

=

13万円という解に近いはずである. このように,単純な IA 法では最適解は得られ ないのである. チョビチョビ修正する IA' 法 単純な IA 法の解は,上の問題では最適解と一 致しない.そこで,われわれのいう 1 A' 法でこ れを修正することを考えてみよう. それには,各経路による輸送量を一斉に,たと えば 0.9 倍に減らして,それで運び足らない物資 をそのときの状態で最適な経路に割り当てて輸送 する.これを何度も繰り返して修正していこうと いうのである. これで、も,しかし,解は最適解にむかつて近づ いてはくれない.さきほどの 13万円の解の付近を 揺れ動くだけである.

7

0

3

© 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

(3)

容量制限の弾力化 そこで登場してきたのが,容量制限の弾力化と いう考え方である.たとえば,線区 AP の容量制 限の条件 (3) を,硬直した条件とは見ないで,こ の制限を多少は越えてもよいことにする. 一般に,ある線区の輸送量を S , 容量を c とし たとき,容量制限の条件, 5 主五 c

(

7

)

を緩和して , s>c となってもよいことにするが, その代わり輸送の単価が, ePC8-C)

(

8

)

だけよけいにかかることにするのである.ここに p は,はじめ適当な価にとって最適化をはかり, のちに次第に大きくしていこうとするパラメタで ある .p が大きくなると, (8) は, s> じのときは きわめて大きい値になり , S<c のときはほとんど O になるいが c にごく近いときだけ普通の値にな る).結果として(7)が満たされることになる. このように弾力化したうえで 1 A' 法を考えて みる.

1

A' 法の第一段階は,だし、たいさきほど と同じで, Xl=

1

0

t

,

X2=

1

0

t ,仇=

1

0

t ,仇=lO t

(

9

)

に近いところで終わるであろう.第二段階は,あ る輸送計画的 , X2

,

Yb 仇から,まずそれらを一 斉に( 1 ー ε) 倍して,

(1

-ê)X1,

(1 -ε )X2 , (1一 ε) 札 (1一 ε) めとし,つぎに物資M, N の輸送不足分を それぞれ最適の経路に流し込む.物資M について いうと,経路 APB の単価 2+eP 同叫〉 と経路 AQB の単価 4 十 ePC'2-C2) とのうち,安いほう の経路に流し込むのである.ここに, SI=Xl+ νb S2=X2 十め

(

1

0) Cl=C2=20 t

l (

-

)

である.物資M も物資 N も,輸送総量は 20 t なの で,これを c であらわすと,物資Mについて,修 正された輸送計画は, 2+ePC'1-Cl) ~五 4+ePC'2-C2) ならば,

7

0

4

X

t

'

=

(1 ー ε) X1+ εc

)

X2'

=

(

1

-

X2 2

+

ePCl-Cl)

>

4

+

ePC'2吋zl ならば, xl'=(1- ε ) Xl ト(1 3) X2'= (1-$) 仇 +εc

J

(

1

2

)

となる.同様に物資N については, 2+ePC'I-Cl) 壬 5

+

ePC'2-C2) ならば, Yl'=(1 一 ε) 仇 +εc ト(14) Y2'= (1- ε) 仇)

2+ePく'I-Cl)

>

5 十 ePC'2-C2) ならば,

ν1'= (1ー ε) 仇) ト(1 5) 仇'= (1 一 ε) 仇 +εc

J

となる. ところで,修正前に Xl+X2=C と ν1+ 仇 =c が 厳密に成り立っているならば,修正後も Xl'+X2' =c

,

Yl'+ ν2'=C が厳密に成り立つので , Xl と X2, ν1 と νz は,それぞれ一方だけを考えればすむ.そ こで,線形計画法の最適解で O となるほうをとり 今後は Xl をあめを γ とかくことにする.すな わち, Xl=X

,

X2=C-X) Yl=C-Y

,

Y2=Y

(

1

6

)

とかく,そうすると, Sl=.111 十 Y1=X 十 c-y S2=X2 十 Y2=C-X 十 Y となるが,われわれの問題では,たまたま Cl=C2 =C なので, eP('I-Cl) eP(X-Y) eP('2-C2)

=

eP(Y-X) とかきかえることができる.それで,

(1

2)

,

(

1

3) はつぎのようにかきかえられる: 2+ePCx-y) ~玉 4 十 ePCY-X) ならば, x'=(1 一 ε ) X+ec

2 十 eP( :C -Y)

>

4+eP(Y-X) ならば,

(

1

7

)

x'=(1 一 ε )x また(1 4) , (15) は,

(4)

2+eP("'-官〉三三 5+eP(II-"') ならば, ν'= (1 ー ε)ν

2

+

eP("'-II)

>

5 十 eP(I/-Z) ならば, ν'= (1 -ε)ν+εc となる. (18) 数値例(1) まず,

p=

1

t-

1,

s=O.OI として ,

x=

IOt, ν=

I

O

t

から出発して(17), (18) で計算を進めてみよう. はじめの 25段は表 1 ,図 2 のようになる. はじめの 5 段は, (17)も(1 8) も上のほうの条件 が成立して , X が増し , y が減るのであるが ,

k=5

にいたって 2+eP(x-y) が 4+eP(Y-X) を上まわり, 物資M は経路 AQB に流し込まれて , X も減りは

じめる.それからしばらくは z も減り g も減る. ところが k=16 にいたって , 2+eP(X-Y)<4+eP(Y-X) が成立するので z が増すことになる.そのあとま たかなり長い間 X, Y がともに減る状態がつづく 様子が見られる. この場合, (18) では,つねに 2

+

eP(X-Y)

<

5 十 eP(Y-叫が成立するので ν は毎回 1% ずつ終始減り k

x

表 1 ρ= 1t-I

,

S =0. 01 の場合 y z=x-y 2+epz 4 +

e

-

pz

5+

-pz o 10.000 10.000 0.000 3.000 <5.000 <6.000 10.100 9.900 0.200 2 10.199 9.801 0.398 3 10.297 9.703 0.594 4 10.394 9.606 0.788 5 10.490 9.510 0.980 6 10.385 9.415 0.970 7 10.281 9.3210.960 8 10.179 9.227 0.952 9 10.077 9.135 0.942 10 9.976 9.044 0.932 11 9.876 8.953 0.923 12 9.777 8.864 0.913 13 9.680 8.775 0.905 14 9.583 8.687 0.896 15 9.487 8.601 0.886 16 9.392 8.515 0.877 17 9.498 8.429 1.069 18 9.403 8.345 1.058 19 9.309 8.262 1.047 20 9.216 8.179 1.037 21 9.124 8.097 1.027 22 9.033 8.016 1.017 3.221 <4.819 <5.819 3.489 <4.672 < 5.672 3.811 <4.552 <5.552 4.199 <4.455 <5.455 4.664 >4.375 <5.375 4.638 >4.379 <5.379 4.612 >4.383 <5.383 4.591 >4.386 <5.386 4.565 >4.390 <5.390 4.540 >4.394 <5.394 4. 引 7 >4.397 <5.397 4.492 >4.401 <5.401 4.472 >4.405 <5.405 4.450 >4.408 <5.408 4.425 >4.412 <5.412 4.404 <4.416 <5.416 4.912 >4.343 <5.343 4.881 >4.347 <5.347 4.849 >4.351 <5.351 4.821 >4.355 <5.355 4.793 >4.358 <5.358 4.765 >4.362 <5.362 つづける. 100回でほぼ e-1 =0.368倍になり, 500 23 8.943 7.936 1. 007 4.737 >4.365 <5.365 回では e-5=0.067倍となるであろう 24 8.853 7.857 0.996 4.707 >4.369 <5.369

(17)のほうは , 2+eP(X-Y) キ 4+eP(Y-X) となった

] t [ 11 ニピ 9 8 7 6 5 4 3 10 20 30 40 25 8.765 7.778 0.987 26 8.677 7.700 0.977 4.683 >4.373 <5.373 4.656 >4.376 <5.376 トタンに♂が l 回だけ逆もどりするが,そのあと しばらくは z も毎回 1% ずつ減ってゆく. この様子は , z の動きに注目することによって 50 図 2 6 0 l j 0 8 0 1 9 0 J

[tlL__L~~,~-=5~~土,= 1.1951'一一

一一一一

l E:~一一 '!!! ~I!t ....一一一:'!I:'. .;þ一一 」 一 一二よ二二二三士~こと一一一一つ'二

十J〆 ‘ 2 十戸 =4+,-" (z= O. 飽lt)

o J.t!~. , , I , , , , I I j II I , , I , 1 , I , , I I I , I I Lw-LLL..o→ι...w. I ! , , I , ! k

10 :~()川 1 1I :'11 60 ll ~O 90ω

図 3

(5)

もっとよく理解することができる(図 3). すなわ ち, (17), (1 8) から,

2+ePz 4+e-Pz ならば,

z'=x'-y'=

(1 -e)z+ ε C

(

1

9

)

4+e-

Pz

<

2+e

Pz ~

5+e-

Pz ならば,

z'=x'-y'= (l-s)z

(

2

0

)

がみちびかれるが, 2+ePz=4+e 仰が成立するの は , ePZ-e-PZ=2 すなわち sinhpz= 1 のとき,つま り,

z=sinh-1

1

/

p

=

O

.

8

8

1

1

7

/

p

(

2

1) のときであり,また 2+ePz=5+e-Pzが成立するの は ePz-e-pz=3 すなわち sinhpz=3/2 のとき,つ まり,

z=sinh-1

(3/2)/p= ¥

.

19476/ρ(22) のときである.したがって , z が (21 )より小さい 聞は z は( 19) にしたがって増えるが , z が (21) と (22) の間にあれば z は (20) にしたがってゆるやか に減ってゆくのである.図 2 の場合, z=O から出 発してしばらくは(1 9) が支配して z は増えつづけ るが,これは一種の「過渡現象」である .Z が (2 1) と (22) の聞に飛び込んだとき,この過渡現象は終 わり, しばらく (20) が支配して z は減りつづけ る . z が (2 1)を下まわるところまで下がると,そ のトタンに回だけ( 19) が働いて z が増し,そ れからあとかなり長い間 (20) がつづくであろう. あとはこれを繰り返すはずである. (20) による z の減り方は,きわめてゆるやかで あるから, (19) が適用されるときの z の値は (21

)

に等しいと見てもよいであろう.そうすると,そ の直後の z の値は(1 9) から,

i

n

h

-1

1

z'=(1 ー ε) 五一 +εc

(

2

3

)

と計算される.これが (22) を越えないための条件 は,

(1一ε) 勺~L+ ôC β与~L:U

すなわち,

p

e

c

~ sin川 n-(1 一 ε)sinh-

1

(1)(目)

である.いまの場合は,左辺が 1

xO.01 x20=0.2

, 右辺が 1.195-0.99

x

0

.

8

8

1

=0.

323 であるから, たしかにこの条件が満たされている.それで z が

(

2

1

)まで下がって, トタンに (23) までジャンプし たとき,その値は (20) の条件を満たす領域の中に ある.そこから (21 )まで, (20) にしたがって下が ってゆくには,何回ぐらいかかるであろうか.こ れを N 回とすると,

-

1

1

/

{

I • _ ¥

sinh

<

11

,

_

_

1

(1 -e)N= 五

/

{

(1 ー ε) 一五一 +SC

J

今 sinh- 1j /(sinh-11

+p

E

C

)

i

n

h

-1

1

:.N~log sí五ド百戸-cj1og(1 一 ε) が成立する.いまの例では,

0

.

8

8

1

N与 logoi881+Oi-2/logo99

=(一 0.08885)/( 一 0.00436)

=20.4

(

2

5

)

となり,約20回で (23) から (21) まで下がることが jフかる. z は 0.88 t から 1.07 t までジャンプしてから約 20回で 0.88t まで下がるということを繰り返す. その問に ν は単調に減りつづけ,♂は z とともに ときどき 1 回あともどりするだけで,それ以外は やはり単調に減りつづける. しまいに V はほとんど O になるであろう.そう すると♂ニ z となるので, J二に見た z の変化がそ のまま♂の変化であることになる.したがって, z は完全に O になることはなく 1 t のあたりを わずかに上下して変動しつづけるわけである.最 適解では x= 0 となるべきであるのに x が 1 t のあたりを振動するというのは,それだけ「誤差」 が残るわけである.つまり,

x1=lt

,

x2=19t

,

Y1=20t

,

Y2=Ot

というような解に落ちついたとみてよい.物資M における約 1 t の誤差は ρ=

1

t-1 という値と関係 がある . p を次第に大きくしてゆけばこの誤差は 次第に小さくなるであろう.そのことは (21)(22) が p に逆比例していることからも予想される.

(6)

そこでつぎに p を倍増してやってみる. 数値例 (2)

p=2t-1,

.::=0.01 として,やはり x=

lO

t,

y=

l

O

t から出発してやってみると, 今度は表 2 ,図 4 , 図 5 のようになる. 今度も,最初の短い過渡期のあと , k=3 で減衰 期に入り,およそ 30回く、、らい♂も ν も単調に減少 する.ところが k=33 から k=42 までの 9 回ほど は前には見られなかった「激動 J の期間になる. これは (24) が成り立たなくて, (23) が (22) を越 えてしまうことからくる.そうなると,(

19)

,

(

2

0

)

に加えて, 5+e-Pz

<

2+ePz ならば, z'=x'- ν'= (l一 ε )z-ec (26) を追加しなければならなくなる.そして,この激 動期の聞は( 19) と (26) が交互に繰り返されて , Zは はげしく変動する.それとともに♂も ν もはげし く変動しながら,かえって増大する.つまり激動 期には , x も ν も正しい目標を見失って,あらぬ 方へ向かつてさまよってゆくことになる. しかし,やがてこの激動期が終わる.それは (19) を適用して上がった z の値が (20) の条件を満たす ようになったときである.それからあとは,

(

2

0

)

が適用されて , x も ν も単調に減少する時期がつ づく.この時期を,激動期に対して「沈静期」と よんでよいであろう. このように , p=2t-1のときは「激動期 J と「沈 静期」を交互に反復しながら , x も ν も全体とし ては次第に減少してゆく.最後には m が 0.5 t の あたり , y が 0.1 t のあたりで,どちらもだいた い図 5 の z に似た変動をつづ、けることになるであ ろう. この場合の「誤差」は , x において約 0.5 t と, 数値例(1)の場合の半分になる.これはもちろん 予想どおりである. なお,激動期や沈静期の長さは理論的にどう見 積れるであろうか. 1977 年 12 月号 表 2

P=2t-'

, e=O.OI の場合 vu 一 t008482615948372716161616161727384958484737372604937 -一 1009988776554433221100998877665544332211009988776F コ Fう 4 ト一 023555F う 55555555R ノ RJF フ 555444444444444464646463555R ノ民ノ 5 戸う 55 L E -ュ =一 000000000000000000000000000000000000000000000000000

z

-一ltool360517543457159529766780372730765318620620877780 一100000112234567801246791357024792k ノ 703691470258036926 r 一 09876543210987665432100987765433211 ・ 2122324321109887 i , •••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••••• 一 099999999998888888888887777777777777777777777776666 -1 -ト 1・ nvnuA ツ 7a4 ・ワ匂 ?A14q4A 守守 tTArhuqJ-QJ7tζUζJζU7tnuqJ7sq , 4QUAYq4nuQJQJnvfA4Z7t1A2JζUQ ノ勺,也、 J 〆 074QJnu'i4Z7t'ldu--7t 一100999999999001123456890235790257914 ・ 680357914 ゐ 6803580 p 一 01121098765543210QJ876PP5432100987667677t373769JS766F コ 433 4 -ュ 一 00000099999999999888888888888774777774777777777777777 -1 1 1 1 1 1 h 一 0123456789m けはけ同日凶げ mmwm 幻 nnM おお幻刊 AmmN 引刊 AMMMMUHN 刃苅労相別引刊百円切併の必 U4MWmN

2+epz 4+e-Pz 5 十 e-PZ

00lF フ 92693704825936037158260371481615733392592604715 nυ7aF コ円 υnυ'L141A つ 47 “ qJqJqJA マバ守 A 守民ノ戸うぷ UζufO 守i7 ・ 7aooauoJnyQJnu 円 unut--AQunLQU 内 3nyAZQJ 戸 Dnunu--1 ・ n4 つゐ η4qJqJ nurOA 守内 3q ノ包ノミノミ JqJqJqJ 内 32JqJqJqJqJqJqJqJqJqJqJqJqJn3qJqJqJAAA 守 4 ・ A 守 A 守 η4 凋守 qLA 守内 44 ・っ 4A 崎 aqJ 内 3qJqJqJqJ 司 JqJqJ 4utykyzJHHJ 民ノ弓 J 弓 JF フ戸川 J 弓 JFh ノ弓 J ピフ r フ月 JR ノ戸ヲ弓 dkJ 戸、 J 弓 J4 〆民ノ月ノにノ r フロ JJr フ K ノ可〆弓 dqJR フ r フ戸同ノロ lJr フ K1J ロ jJFhJJphJJ 戸川ノ KYK1JFhJJK1JphJJF 内ノ弓ノ C フ くくく〈〈くくくくくく〈くくくく〈くくくくくくくくくくくくくくくくく><〉<><〉<<<<<<<<<< nunu'i 戸フ nyqL 〆。円ツヨ J マ t ハUdTooqL 戸コ nyqJronuqJ7a'IRJooqL4unuqJ7a'I4 ・ 0otiro'A にノマ tqJqJqJn フワゐ戸コ口フ ηJhronUA 守 7ati にノ nu 守 tp コ nunU1A1 ‘ 14n4 つ &qJqJ 内コバ守 A 4 ・民ノ ph ノ〆 O ぷ urO ヲ t 守 t マtauauQJQJQ ノ円 υ 円 υnU1AT--QU つ ιauqJQ ノ AAQ ノにノハ υnU1ATAqLnL ワ缶、 JqJ 0 6 4 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 4 4 4 4 4 2 4 2 4 2 4 2 4 3 3 3 3 3 3 3 3 3 5 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 A 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 <<<>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>><><><><><>>>>>>>>> 027113F23698227895791A470371 ‘ 5 戸う 9440061$4374702453579926 nuQ ノ tiQUATnu ぷ U 内 3QJK ノ q ,“。ノ〆 Oη4Q ノ foqJnU マ tFH ノ qLO ノ 7SA 守 110 ノ〆 04 ・ 'ioJ7ak ノ内 3nuζuwh ノ oonU1ιF う AZ1A マ tqJnυκuq , LOO にノ内, LQU 0 4 2 2 2 2 1 1 0 0 0 9 9 9 8 8 8 8 7 7 7 6 6 6 6 5 5 5 5 4 4 4 4 4 5 3 4 4 3 4 2 3 2 2 2 2 1 1 0 0 0 9 3 3 4 5 5 5 5 5 5 5 5 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 A 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 5 4 5 4 5 4 5 4 5 5 5 5 5 5 5 5 4 沈静期は (20) に従う z が (22) から (21) まで下が

7

0

7

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(7)

るに要する回数であるから,

0.88117/

N1与log 工房副克/

l

o

g

0

.

9

9

一一 O.

1

3

2

2

2

一一一一一一←ー =30.3

-0.00436

と見積られる. 一方,激動期のはじめは, z 圭干 Zl =0.88117/ρ (z < Zl) (2

7

)

であり,その終わりには, Z 与 Z2=1.19476/ρ (z

<

Z2) (28) となっているはずであり,その聞は( 19) による増 加と (26) による減少を交互に繰り返すので,増減 の 1 サイクノレでは , z から, z'= (1 -s)z 十 ec に上がって,そこから, z"=(I-e)z' ー εc =(1一 ε) {(1-ε ) z+ec} 一 εc =(1一 ε )2z-e2c に下がることになる.したがって,はじめの z を ど刊であらわすと,そのつぎのつぎの z の値は, ZCk+2)=(1 一 ε)2 ZC的ー ε2C

(

2

9

)

で与えられる.この差分方程式のー般解は,

zCk)=C(1 ー ε )2k_

2

[t] 10 日 7l 6 4 キ C(1 一 ε ) 2k ー ε c/2 (30) とあらわすことができる.ここに C は積分定数で ある.激動期のはじめを k=O にとると, zCO)=C-ec/2 三'õ Zl

(

3

1

)

そしてそこから 2k 回進んだあと,もう 1 回(1 9) を適用したところで (28) が成立して激動期が終わ るとすれば, ぬとれーめが2k)+ εc キ (l-s) {C

(

1

-s)2k-sc/2}+sc ~C (1ー ε )2k+l+ec/2 このときの 2k+1 を激動期の長さ N2 と見るなら ば, ぬとC (1一 ε )Nz+ e c/2 それで, (31) と (32) から,

(

3

2

)

(!ーベ:誌

が得られるので,結局, z2-ec

/

2

/

N

2与

log 三i干玩í'2/1og (1 一 ε)

という見積りができる. 数値例 (2) の場合には,

0.59738-0.1 /

N

2弓

log 正司4058千8:

l

o

g

O

.

9

9

-0.03617

=一一一一

-0.00436

=8.29

となり,表 2 ,図 5 の結果とよく合っている. jうを 5t-1

,

1

0

t-1のようにとった場合も,沈静 期の長さ N1はほとんど変わらないであろう. 激

(

3

3

)

(

3

4

)

(

3

4

)

動期の長さ N2は, 3 30 40 70 円。 10 20 50 図 4 90 ∞ 60 (t]z

Jc~~TITIfT17\?

治時コ-T-Tfr:1777!??吟-~~---二一一-10 20 30 40 ユO 60 70 80 9 100叩 にーーー一、戸ーー一ーノに一一一一一一一ー→ー一一一一一一一一一一-y一一一一ー一一一←一一ーー ---' 激動期 沈静期 図 5

(8)

p=

5

t-1 ならば, 0.23895-0.1 /

N

2

log

:

I花否両:

l

o

g

O

.

99 -0.29841 一 =68.4 - -0.00436

p=

l

O

t-1 ならば,

O

.

11948-0. 1 /

N

2 キ

log ò~ô面 12二ト=ô~í1 1og

o

.

99 -0.98485 一 =225.6 一一 0.00436 と,次第に長くなってゆく. ρ=20 t-1 になると, z< ε c/2 となって,公式 (34) が使えなくなる.それはどういうわけであろ うか. 数値例 (3) p=20t- t, ε=0.01 の場合の計算は表 3 ,図仏 国 7 のように,まことにひどいことになる. この場合は「激動期」がし、つまでもつづいて終 わらないのである.♂も ν も(1O:t 0.1)t の聞を振 動するだけで,最適値 O に向かう気配はまったく ない. これは p を欲張りすぎたといえよう.やはりあ まりあせってはダメなようである. 容量修正法 ところで,数値例(1)でも数値例 (2) でも, .1;や υ そのものは数百四の反復の後にやっと目標に近 い値に到達するのに対して,その差 z は,そして したがって ePZは, ごく初期の「過渡期」の終わ ったあとでは,もう最終の状態に近い行動をとる ことが観察される(図 8,図 9)

.

これは,この項が,線形計画での「双対変数」 すなわち fLangrange 乗数」にあたるものであ ることからも予想されることである. そもそも,この項は任意の係数を伴っていても よいはずで,たとえば aePZであってよい . (a は, この場合 1 , 000円 /t という単位をもっているはず で,いままでは a ニ 1 , 000 円 /t ととったことにあ 1977 年 12 月号 図 6 -t

!

9 百 10 図 7

~lふ~

[1] 5

i

o

k 表 3 =20 c1, ε=0.01 の場合 h z y z 2 +ePz 4+

e

-

pz 5+e-Pz 。 10.000 10.000 0.000 3.00 <5.00 <6.00 10.100 9.900 0.200 56.60 >4.02 >5.02 2 9.999 10.001 -0.002 2.96 <5.04 <6.04 3 ¥0.099 9.901 0.198 54.48 >4.02 >5.02 4 9.998 10.002 -0.004 2.92 <5.08 く 6.08 5 ¥0.098 9.902 0.196 52.40 >4.02 >5.02 6 9.997 10.003 -0.006 2.89 <5.13 <6.13 7 10.097 9.903 0.194 50.42 >4.02 >5.02 8 9.996 10.004 -0.008 2.85 <5.17 <6.17 9 10.096 9.904 O.192 48.53 >4.02 >5.02 10 9.995 ¥0.005 -0.010 2.82 <5.22 <6.22 たってし、る.) (8) えにもどっていえば, (8) の代わりに, aeP('-C) (35) と置こうというわけで、ある.この a を,この項の 最終値に近くとっておけば s 三五 c という条件が よりよく強制されるだろうと思われる(図 10). (3 5; はまた , c の代わりに少し修正した値どを 用いて, eP('-CI) (36) と置いたとみることもできる. a=eP(C-CI) (3

7

)

からその修正量 c'-c が定まる(図 10). あるいは, a=ePC'l ーの (38) を与えるような SI から, c-d=~-c

(W)

という条件でどをきめるといってもよい. このように容量を修正しようとしづ考えから 「符量修正法」の提案が生まれた(最初の発案者 は国鉄の塚本広幸氏であった).

7

0

9

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(9)

UFププ\ 一-tf一一一一k

図 8 A I I ・ L 3 2

l~

" 1,, 11 │ L _L.. ...斗」ー」ー l L.LJ 10 :!il :10 ,10

s

o

図 g 表 4ρ= 1t-1, ε=0.01 , a=2.540

A Z y z=x-y 2+aePz 4+e-Pz 5+e-Pz

t

t

t

1O 9.976 9.044 0.932 8. 452 > 4. 394 > 5. 394 11 9.876 9.154 O. 723 7.232 >4.485 >5.485 12 9.777 9.262 0.515 6.253 >4.597 > 5.597 13 9.680 9. 369 0.310 ラ .464 >4.733 <5.733 14 9.583 9.276 0.307 5.453 >4.736 <5.736 15 9.487 9. 183 O. 304 5.443 > 4. 738 < 5. 738 16 9. 392 9.091 0.301 5.432 >4.740 く 5.740 17 9.298 9.000 0.298 5.422 >4.742 <5.742 18 9.205 8.910 0.295 5.412 >4.74ラ <5.745 19 9.113 8.821 0.292 5.402 >4.747 <5.747 20 9.022 8. 733 0.289 5.392 >4.749 <5.749 21 8.932 8.646 0.286 5.382 >4.751 <ラ .751 ここでは (35) の形であっかうことにしよう. 表 1 で, k=10 のとき「容量ー修正」をやってみ よう.このとき 2+ePz=4.540 となっているから, ePz=2.540 ということになる.この f直を a ととっ て, 以後は 2 十 ePZ の代わりに 2 十 aePZ を使うの である.そうすると , k= l1 以後の経過は表 4 の ように変わる. x や ν の減り具合は表!の場合と大差ないが, z の動く範囲が 1 の近所から O の近所へ移り,し たがって最終状態での誤差がずっと小さくなる. つまり,そのときの ρ に相当するよりもずっと小 さい誤差ですむ. こういうやり方は,その後一般の SUMT

(

s

u

c

c

e

s

s

i

v

e

u

n

c

o

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a

i

n

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d

m

i

n

i

m

i

z

a

t

i

o

n

t

e

c

h

nique) についても考案され, 高い評価を受けつ つあるようである. W..L ~ LL/'t 60 70 kll 90 lOil r司 ,,,'} 図 1 日 む す ひー ここでは,ごく特別な例を一つだけとって,改 良された IA 法の行動を詳細に吟味してみた.さ らに比較的簡単な例を追加して同様のことを試み ると,一般の場合をあっかうために有用な知見が もっといろいろと得られることであろう. 参芳文献 [ 1 J 運輸調査局,各種輸送網の将来計画の基本原理 とその手法,調査研究報告 15 (昭44) ,同 32 (昭45). [ 2 J 森口・伊理・長谷,多種流輸送問題の一つの逐 次近似解法, 日本オベレーションズ・ リサーチ学会, 1970年度秋季研究発表会, pp.21-22. [ 3 J 森口・伊理・塚本,多種流輸送問題の解法にお ける存量修正法,同, pp.23-24. もりぐち・しげいち 1916年生 1938年東京帝国大学工学部航空学科水 1944年同助教授 1956年東京大学教授 1975~76年 OR 学会会長 1977年電気通信大学教授

参照

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