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ファジィ応用オートチューニング技法と火力発電プラントへの適用

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特集

知的処理応用システムーニューロ,ファジィ,ルールベースー

ファジィ応用オートチューニング技法と

火力発電プラントへの適用

Auto一丁uningTechno10gyand托SApplicationtoThermalPowerPlantControl

遠山栄二*

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□□ ユニット監視 Al応用 オートチューニング システム トル ー→ベ ユレ 中央および制御機器宝 統ル ベ 系 レ 器プル レベ 機グレ

CRTオペレーション システム 燃 焼 系 水・蒸気系 空 気 系 燃 料 系 ユニット計算機 タービン系 集中化エンジニア コンソール 口 Al支援 ワークステーション □ 現 場 プロセス

貞一一扇もー0=ロー

石炭ミル ポイラ 給水ポンプ タービン発電機 火力発電プラント制御システム構成とオートチューニングシステム 火力発電プラントは多数の制御系で構成しており,その調整業務 自動化のためAl支援ワークステーションにオートチューニングシステムを組み込み,プラント運用性向上と調整工数低減を図っている。

プロセス制御分野では,近年制御機能の高度化,

多様化により,制御装置の調整個所の増大と内容の

高度化が進み,調整業務の自動化が要求されてきて

いる。

オートチューニング(調整業務自動化)の技法とし

ては,AI技術(ファジィ推論,ニューラルネットワ

ークなど)を応用し,制御応答波形の特徴量をとら

え,調整員の経馬那勺知識・ノウハウを調整ルールで

表現し,構築する方式が考えられる。

さらに,この技法をプロセス制御分野で広く用い

られているFBC・FFC(フィードバック制御・フィ

ードフォワード制御)に通用したオートチューニン

グ方式を開発した。

このオートチューニング方式は,特に高度な制御

が要)拝される火力発電プラントに最適であり,プラ

ント遁川性向上と調整期間短縮に効果が期待できる。

*臼二\土製作所人みか1二場 **[1立製作所 f]立研究所 ***【-1立製作所電ノJ事業部 25

(2)

150 日立評論 〉OL.75 No.2(1993-2)

「二

n

はじめに 電力,鉄鋼,一般産業などでのプロセスオートメーシ ョンの分野では,制御装置に要ラ托される性能が年々1曽i塩 化かつ多様化してきている。 このため,制御装胃は大規模化し, ̄凋整個所が増大す るとともに,その調整内容も高度化している。一ノノ,こ れらの調整作業は,従来,_調整員の経験的知識やノウハ ウに頼ってきたが,対応できる熟練調整員が小足すると ともに,調整に多人の労力と時間を要していた。このた め,試運転調整期間や調整⊥二数の低減が求められている。 これらに対応するには,調整の日勤化が急務である。 ここでは,AI技術に某づくオートチューニング技盲よと, その火ノJ発毛プラントへの適用例について述べる。

8

オートチューニング方式の概要

2.1ファジィ推論応用方式1) 一般に,調整員は経馬釧勺知識やノウハウによって制御

軌作(制御応答波形)の特徴をとらえ,経験則によって制

御パラメータを決定している。このパラメータi洞察則を 計算機に組み込み,調整の日勤化ができれば,現場で苓 妨に一受け入れられると思われる。 一方,産業分野では,経験的知識やノウハウを計算機 に組み込むための技術としてファジィ推論が利鞘されて いる。したがって,調整員の定性的な経験「l勺知識とノウ

ハウを調整ルール(ファジィルール)で表現し,制御応答

波形の特徴からファジィ推論によって制御パラメータを 決定するオートチューニング方式が考えら讃Lる。 このオートチューニングシステムを図1に示す。この システムは,(1)特徴景抽出,(2)パラメータ修tト係数計算, (3)パラメータ計算の二つの-主要部分から成る。次に,こ れらの機能について簡単に述べる。 (1)特徴最袖山 制御系の応答波形からオーバシュート呆,振巾幻成衰比, 幣韮崎間などの特徴呈を柚Jllする。 (2)パラメータ修正係数計算 特徴量と制御パラメータとの対応関係を,ファジィル ール(調整ルール)とメンバシップ関数で表し,(1)で抽汁■ した精微境と調整ルールから,ファジィ推論によって制 御パラメータの低山係数を決左する。 (3)パラメータ計算 制御パラメータの前lロ1値と(2)で求めた修止係数から, 今l‖lのパラメータ伯を決定する。 26 制御応答 波形認識 (特徴量抽出) ■ 直

.-+紺

十 SV -ファジィ推論

=--せ

く吉]

修正係数 パラメータ計算 調整ルール パラメ オー 制御パラメータ PIDコントローラ

一夕修正王

__ _- + 制御対象 制御量PV 注:略語説明 PID(比例・積分・微分),SV(SetPointVar旧b】e), P\ノ(ProcessVariable) 図1 ファジィ推論応用オートチューニングシステム このシステムは,制御応答波形認乱 ファジィ推論,調整ルール およびパラメータ計算から成る。 なお,ファジィ推論の代りにニューラルネットワーク を刷いて制御パラメータをチューニングするノバ去も開発 している2)。 2.2

FB/FFオートチューニングシステム3)

ここでは,前節で述べたオートチューニングの米本技 術を雅展させたFB/FFオートチューニングシステムに ついて述べる。プロセスオートメーションの分野では, FB(フィードバック)制御に加えて,FF(フィードフォワ

ード)制御が仲川され制御性改善に人きな効果を.卜げて

いる。しかし,FF制御のパラメータ調整はFB制御よりも 詞繋が難しく,調整員の経験的知識やノウハウにいっそ う依存している。このため,その自軌化が強く望まれて いる。 FB/FF制御装置とオートチューニングシステムの基 本構成を図2に示す。この制御装道は,制御偏美をPl(比

例・積分)i如算してキミ圭られるFB操作諒とFF操作もモとの

和に基づいてプラントを制御する。オートチューニング の対象となるのは,ITBやFF制御装置の制御パラメータ

である。オートチューニングシステムは,(1)終制御(Ffi/

FF)装置のチューナと,(2)チューナ符】型機能から成る。

(1)各制御(FB/FF)装置のチューナ

制御応答波形を観測し,その特徴量から制御パラメー

タの修_IIミ量をファジィ推論によって算出する。特徴最と しては,付相遅れ諒とオーバシュート量を仕mする。 (2)チューナ管理機能 制御偏差を観測し,その観測結果から芥チューナに対 して波形観i札パラメータ修Il三など調整軌作を指示する。

(3)

ファジィ応用オートチューニング技法と火力発電プラントヘの適用 151  ̄ ̄■' ̄■■  ̄ ̄■ ̄ ̄●■ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄■ ̄1 チューナ 管理機能 オートチューニ システム 制御応答波形 特徴量抽出

帥アジイ推論¢メ芸エソノ諾㌘;

l /グ  ̄ ̄くフ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄1 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄+

パ諒タ

パ誌言若正

<> 十 l l FFC l l l l l l l l + l l l l l l FBC 十 制御対象 目標値SV l l + _l

l

操イ量MV 制御量PV 注:略語説明 FFC(フィートフォワード制御),FBC(フィードバック制御) MV(ManipulatedVariable) 図2 FB/FFオートチューニングシステム FBC,FFCの両方 にファジィ推論によるオートチューニングを適用している。

火力発電プラント制御への適用例

3.1火力発電プラントとオートチューニングの対象 火力発電プラントは電力需凄の増加,エネルギー事情 の変遷に伴い,大容量化とともに起垂加引召ほし主縮,貝滞f変 化速度向_卜などの運用性向卜を実現するため,人幅な自 助化と制御性の向卜が賓求されてきた。このため,例え ば負荷制御の目I枢をつかさどるAl)C(Aut()111atic Plant ControISystem:プラント自動制御装置)に閲し,図3 に示すように,試運転調整によって設立値が決正される 調整パラメータ数は,この10年間で約10倍程度に噌人し

ており,試運転期間,定期点検期間の短縮のため調整_1二

数の短縮が強く要請されている。 火力発1盲プラントでは蒸気量,給水,燃料,空気など 多数の操作さ瑞を発電量指令に従ってプロセス量の変軌を 最小にするよう制御するため,図4にホすようにAI〕Cは

多数のFF/FB制御ループで構成される。すなわち,発電

最指令に従ってタービン加減弁が操作されるが,ボイラ とタービンの応答差によってポイラ=∪の蒸妄も拝ノJ(主 蒸気柾ノJ)が変動しないように給水流量,燃料流量などの

ボイラ人力指令信号が作成される。ボイラ山口の蒸気温

度(七蒸気温度)は,-主に給水流最と燃料流畏の比率(水燃 比)によって制御されるため,ボイラ指令信号に土葬気温

度補正を加え,燃料指令信号が作成される。

火ノJプラントの制御卜の問題点は,時定数が数分∼数 卜分と制御ループによって幅があり,長くかつ多数のffilj 御ループが干渉系を構成しているため,主蒸気温度をは じめ蒸気温度の制御が難しい点にある。このため,火力 年代 昭5() 昭55 昭60 平1 平5 (個) 1,500 調1,000

ノ\ ラ メ 】 タ 数500 100 ○一 ̄■ ○ 調整パラメータ数 ○ ○

/

火力7うント の形態

lベン筑ラl石炭火力の大容量化(定圧貫涜)(変畏ソン)l

自動化 レ/ヾル

㌔誤ヒ

広関白動化(6人′直)l兼ぞ訪計l竿訪整1ヒ

負荷変化速度 (石炭燃焼) 1%/「†… 2%/mlr1 3%/mln 4%/mln 制御 システム アナログ式 部分ディジタル化 全ディジタル化 図3 火力プラントの変遷と調整パラメータ数の推移 制御 機能の高度化に伴って調整パラメータ数が大幅に増加している。 プラントにとって外乱,すなわち負荷指令が変化すると, これらの蒸気温度が大きく変軌する。ご侍に,石炭燃焼火 力プラントは,石油やガス燃焼と比べて蒸気温度系の応 答遅れがさらに大きい。 この対応として,制御偏差が生じる前に,あらかじめ 負荷変化指令の変化分に応じた補_iE信号を加えている。

この動的先行信号は負荷変化時の制御性改善の手段とし

主蒸気圧力

[:亘□

設定

匝蚕室司

負荷指令 補正

匿璽トー

琴ヨ

注=団(オートチュ

主蒸気温度

設定一?

国1

FT

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攣圃

ングの対象) 図4 APCの基本制御系とオートチューニングの対象 多数 の比例積分制御と先行制御がオートチューニングの対象となる。 27

(4)

152 日立評論 VOL.75 No.2(柑93-2) て多数のループで用いられているが,最終調整手段とし て,特に調整員のノウハウや技量を要する難しい調整で ある。 オートチューニングの対象としては,各制御ループで のFB制御,およびFF制御パラメータがあり,特に軌的先

行fご-1;・の自助調整が重要である。

3.2 オートチューニングシステムとその効果 火力発電プラント制御でのオートチューニングシステ

ムを図5に示す。2.2節にi+こしたFF/FBオートチューニ

ングシステムを,終制御ループに適川している。調怒ル ールは各制御応答波形の特徴量から作成しているが,例 えば, ̄-ii蒸気温度に対する軌的FFCの調整ルールはぃり川 (1))のように負ポf変化時の主蒸妄-も温度の応答波形から,動 的FFCの投入時期わ,高さ打,継続時悶絶を決定して オートチューニング システム 負荷指令 主蒸気温度 目標値 主蒸気圧力 目標値 軸明解楷叫 了■叩 動的FFC 静的FFC FFC Pl P】 Pl 蒸気涜量 燃料涜量 給水流量 FBC ポイラ・ タービン (a)システム構成 負 荷 主蒸気温度

匹)

Tl〔J

童L∠二=

時 間 (り主蒸気温度の特徴量 只五Uヒ忘扁 ¢空忙瓜

時 間 (ll)動的FFC (b)基本調整ルール 図5 火力発電プラント制御におけるオー 基本調整ルール 特徴量 調整 Tむ:大 ∠(J:大 了'〝上:大斤:大 71d二大 ∼ム:大 トチューニングシ ステム 温度低下量Tmが大きければ動的FFCの高さ〝を大きく するなど負荷変化時の制御応答波形から調整ルールを決定している。

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0 0 nU nU 主蒸気温度 燃料流毒 負荷指令 動的FFC出力 50 時 間(rrllrり (a)チューニング前 75 100 温度偏差±3C 主蒸気温度 燃料流星 負荷指令 動的FFC出力 nU lノ 4 ∩) 665 690 715 740 (25) (501 (75) (100) 時 間 い1川1) (b)チューニング後(5回目) 図6 オートチューニングシミュレーション結果 調整回

数5回で主蒸気温度偏差が÷以下に減少している。

いる。 人容策定任貫流ボイラプラントの実規模モデルに対 し,このオートチューニングシステムを通則したシミュ レーション結果を図6にホす。 オートチューニングシステムの適別により,調繋二1二数

が従来に比べ約÷に低減され,試運転期間,定期検禿期

間の短縮とともに,プラントの経年変化に対しても,従 来よりも最適な詞繋が吋能となり,fl荷追従件がIrり上し, よiト柔軟なプラント運上lJができる。プラントの寿命姓氏 や左則検杏の間隔延長にもつながる。

おわりに

制御装置のオートチューニング技術に対する要望が強 く,ここではファジィ・ニューロを応H ̄jしたオートチュ ーニング技術について述べた。 今後,これらの技術を実機に適哨するために,使い勝 子を小心に技術を向+∴させていく考えである。 参考文献 1)野村,外:ファジィ推論を応什=ノたPIDコントローラロゴ オートチューニングシステム,日立評論,71,8,815∼ 822(平1-8) 2)松円,外:ニューラルネットワークによる制御ゲインの オートチューニング,電気学会産業応用部門全凶大全, 28 S137∼S14()いド成4イ= 3)大内,外:フィードフォワード/フィードバックコントロ ーラのファジィ推論応用日勤チューニングカ式の基礎傾 討,第35阿自動制御連合講演会子講集,3035(平成4勺二)

参照

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