Title
Development of Serodiagnostic Methods for Bovine babesiosis(
内容の要旨 )
Author(s)
BOONCHIT, Suthisak
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(獣医学) 甲第147号
Issue Date
2004-03-15
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/2201
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。氏 名(国籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年片目 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 BOONCHIT Suthisak(タイ王国)■ 博士(獣医) 獣医博甲第147号 平成16年3月1.5日 学位規則第4粂第1項該当 連合獣医学研究科 獣医学専攻 帯広畜産大学 DevelopmentofSerodiagnosticMethodsfor Bovinebabesiosis (ウシバベシア症の血清診断法の開発) 主査 帯広畜産大学 教 授 五十嵐 副査 帯広畜産大学 教 授 藤 崎 副査 岩手大学 教 授 品 川 副査 東京農工大学 教 授 本 多 細事紳英 副査 岐阜 大 学 教 授 福 士 秀 男 蔵 汎一.人 論 文 の 内 容 の 要 旨 ウシバべシア症は赤血球内寄生原虫である且ム∂血と且埴肌カ∽がダニにより媒介され
る感染症である。感染牛は発熱、貧血、黄症等の症状を示す∴その結果、牛乳や牛肉の生
産量の低下や感染牛の死亡により、畜産業に大きな経済的影響をもたらす最も重要な感染
症のひとつである。ウシバべシア症を最初に正確に早期の診断することがその後の治療や 予防対策に重要である。そこで、本研究では感染牛の血清中の抗体検出を目的として、組 み換えDNA技術により作製した抗原を用いてウシバべシア症の血清学的診断法について 検討を行った。 第1章では、月∴醜ル血の血抑-おS∝血dp和也nl(M-1)をコードする遺伝子を原虫 ゲノムDNAよりPCRを用いて増幅した。得られたB.bovねM-1遺伝子をバキュロウイ ルスに組みこみ、この組み換えウイルスに感染させた昆虫細胞にM-1蛋白質を発現さ せた。精製して得られたリコンビナントβ.占け涙!M-1は抗凰.h卯血‡Uげ-1マウス血清と反応したが、且極刑加感染ウシ血清とは反応しなかった。リコンビナン下風ム0血
ー208-RAP-1を抗原としてELISAを行ったところ、B.bovLs&染血清と高い反応性を示し、 且叫卵血加感染血清および非感染血清と鑑別することが可能であった。しかし、わずかな がら且朗如血加感染血清と交叉反応も認め,られた。これは、乱あ〃血と且埴の乃おM-1のN一末端の最初の300アミノ酸における高い相同性に起因すると考えられた。 第2章では3種類のM-1のC末端断片抗原ICrl(アミノ酸残基301ヰ08)、正ココ(同
388-490)およびICT3(同4砧一565)をバキュロウイルス発現系を用いて作製し、これら
の診断用抗原としての有用性をELISAにより評価した。いずれの抗原もB.b*emb7a
感染血清との交差反応を示さず、正Tlは正ココおよびrCr3よりも高い反応を示した。これらのことは、ICrlが他の二つの抗原よりも免疫原性を有する部位を多く含んでおり、
また、N末端3∝)アミノ酸領域が完全長のM-1抗原で認められた交差反応を起こすことを示唆している。以上の結果から、rdlが診断用抗原として最も適していることが示
された。 第3章では、且桝如頑舶の完全長M-1とC末端断片M-1(M-1忙T)をコードす る遺伝子をプラスミドpGEX4Tへクローニングし、大腸菌を用いて抗原を発現させた。発現された蛋白質を精製し、ELISA用抗原として用いたと;ろ、完全長RAP-1抗原
では且ゐ例壷感染血清と交差反応が認められた。これに対して、頗Aト1灯rを用いたEL
I軍Aは、且あの心感染血清に対する交差反応を示さず、且物の乃血感染血清のみと特異
的に反応した。以上の結果より、fRAト1化T.蛋白質は且郎如血加感染症の診断や疫学調 査において有用な診断抗原であることが示唆された。 第4章では、且印画血血感染を迅速に検出するICTを開発するため、最初にり±ンビナ ント痛仏P-1尤丁抗原を用いて、蛋白質濃度やpH、金コロイドのサイズ等の標識最適条件を検討した。次に、作製したICTを用いて・且桝卵戚血抗体の検出を試みた結果、本I
CTは前述のB.b*almia検出用EuSAとほぼ同様の高い感度と特異性を示した。しかし
ながら、mSAと異なる例も認められ、多くのサンプルを用いる野外への実用化のため には、異なる抗原やコンディションを用いて更に感度や特異性を高める必要がある。のリコンビナントRAP-1を用いて、感度と特性の高いELISAを確立した。また、B・
埴血おについては、野外での実用価値の高いICTについても検討した0これら特異性
と感度の高い新規の血清診断法は、ウシバべシア症の治療および予防対策に貢献し、加え て正確な疫学調査を可能にするものと期待される。 審 査 結 果 の 要 旨 ウシバべシア症はダニにより媒介される赤血球内寄生性原虫である且みの心と且別離戒那感染によって 引き起こされる。本症の感染により乳肉の生産量の低下や感染牛の死亡が引き起こされJ畜産業に大きな 経済的被害をもたらす。本症を正確に診断する事は、治療や予防対策に重要であり、申請者は本研究にお いて、組み換えDNA技術により作製した抗原を用いて、簡便で正確なウシパべシア症の血清学的診断法 について検討をおこなった。 最初に、B.bovLsのrhoptTy-aSSOCiatedproteinl(RAP-1)遺伝子をゲノムDNAよりPCRを用いて増幅後、 バキュロウイルスに組みこみ、この組み換えウィルスに感染させた昆虫細胞にRAP-I蛋白質を発現させた。 抽出したリコンビナントB.bovLsRAP-1を抗原としてELISAを行ったところ、B.bovis感染血清、B. 叫押血w感染血清および非感染血清を鑑別することが可能であったが、且桝㌍血加感染血清とわずかに交 叉反応が認められた。そ土で且ぁの厄に対する抗体をより特異的に検出するため、3種類のM-1のC末 端断片抗原rCTl(7'ミノ酸残基30l-408)、rm(同388490)およびrCT3●(同466-565)を作製し、これ らの診断用抗原としての特異性をELISAにより評価した。いずれの抗原もB.bLiemLna&染血清との交 差反応を示さず、rCTlはrmおよびrCT3よりも高い感度を示した。 次に、B.埴eminaの完全長RAP-1とC末端断片RAP-1(RAP-1/CT)をコードする遺伝子をプラスミデ pGEX4Tヘクローニングし、大腸菌を用いて発現させた。全長RAP-1蛋白質を用いたELISAではB・bovis 感染血清に対する交差反応が生じ、且叫脚血血感染血清および且あ例心感染血清を鑑別することはできなか った。r方、rRAPllmを用いたELISAは、B.bol,isi&染血清に対する交差反応を示すことはなく、B. 埴珊毎感染血清のみを特異的に検出した。 更にB・biiendr9コンビナントrRAP-"CT抗原をイムノクロマト法(ICT)について検討した。そゐ 結果、本ICTは前述のB.埴emiM検出用ELISAとほぼ同様の高い感度と特異性を示した。しかしながら、 野外におレ.、て多くのサンプルにICTを適用するために私感度や特異性をさらに高める必要がある。 このように、本研究ではウシバべシア症診断のためのリコンビナント蛋白質を用いたELISA法を確 立した。また、ICTの実用化の可能性も声唆され、これらの診断法は治療および予防法の改善に貢献し、 加えて正確な疫学調査を可能にするものとし{期待される。 以上について,審査委貞全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合獣医学研究科の学位論文として十分の 価値のあると霞めた。 学位論文の基礎となる学術論文1)題 目:Evム1uation of an enzyme-1inkedimmunosorbent assayYith recombinant
rhoptry-associated proteinlantigen'against Babesia boYis for the detection of specific
antibodiesin cattle.
著 者 名:Boonchit,S.,Ⅹuan,X.,Yokoyama,N.,Goff,W.L.,Vagner,G.andIgarashi,Ⅰ.
学術雑誌名:Journalof ClinicalMicrobiology
巻・号・貫・発行年:40(10):377卜3775,2002
-210-2)題 目:Animprovedenzyme-1inkedimmunosorbentassayusi,ngC-terminaltruncated
recombinant antigens of Babesia bovis rhoptry-aSSOCiated protein-1for the
detection of specific antibodies.・
著 者 名:Boonchit,S.,‡uan,X.,Yokoyama,N.,Goff,Y.L.,Suryakant,D.W.,Wagner,G.and
Igara$hi,Ⅰ.
学術雑誌名:Journalof ClinicalMicrobiology
巻・号・貢・発行年:2004 (印刷中)
既発表学術論文
1)題 目:Cellularlocalization of Babesia boYismerozoite rhoptry-aSSOCiated proteinl
andits erythrocyte-binding activity.
著 者 名:Yokoyama,N.,Boonchit,S.,Hirata,H.,Natsuo,T.,Inoue,N.,Sugimoto,C.andIgara
I.
学術雑誌名:Infection andImmunity 巻・号・貢・・発行年:70(10):5822-5826,2002