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攻め・守りの新機軸
攻め・守りの新機軸
└─────著作制作:OYA 転載転用禁止です────────────── 2013/2/25編1,攻め、守り
後衛と対峙する前衛にとっては、相手後衛が攻撃してくるのか、守ってくるのかは、とて も重要な問題です。 相手後衛が攻めてくるのであれば、ポジション的に守らなければならないし、相手が守り でくるならば、スマッシュ を待ったり、飛び出したり する準備をしなければいけ ません。 そこで一つの判断として、 相手コートに落ちるボール の落下点による判断という ものがあります。 簡単に言うと、ベースライ ンに近いボール(=深いボ ール)は、守り、つまり相 手はロブで返すか、後衛の 前にシュートで返すということになり、一方、サービスライン近くの短いボールは好きな コースに打てる,攻めのボールということになる、というのが落下点による判断です。 例外はありますし、打つ方の技量の問題もありますが、落下点による判断はソフトテニス の攻め、守りを考える上で重要な要素です。 テニスの場合、早いシュートが相手が一番苦しいと考えがちですが、実は「深さ」の方が 大事です。 つまり、ゆるいボール(ロブ)で深いボール、ベースラインぎりぎりのボールの方が力強 い短いストライクのシュートボールよりも攻めにくいものです。 攻め守りの教科書として、基盤となる考え方と言えます。 ただ,試合の中で相手が攻めてくるのか,守ってくるのかを判断するのに、この落下点 で判断するという方法は、落下点の位置を判断するのには時間がなさ過ぎます。 普通、前衛は相手の後衛の何を見て、相手が攻めなのか守りなのかを判断しているのでし落下点を予測するという方法もあるという話をしてきました。 自分の後衛がこう打ってくれるだろうと予測のもと、落下点を予測する方法です。 これができれば理想的ですが、うまくいくにはかなりの技量とコンビネーションが必要に なります。 、 , 。 では一般的にはどうしているかというと 前衛は 相手後衛の動作で判断しているのです
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ゾーンによる判断
それが、ゾーンによる攻め守りです。 相手後衛を見ていて、これは攻めて くるとか、ロブを上げてくるという のは、ベテランになれば、だんだん わかってきます。 こういう目を養うことは前衛にとっ てはとても重要ですが、ほとんどの 前衛は、なぜ、それが「守り」なの か 「攻め」なのかがわかったのかを、 言葉で説明することはできません。 長年の経験でなんとなくわかってきたというもので、うまく説明ができない場合がほとん どです。 その経験を、理論的に説明したもの が、このゾーンの考え方です。 簡単に説明すると、後衛選手のいる 位置によって判断するというもので す。 つまり、体の位置が深いところにあ れば「守り」ですし、体の位置がコ ートの中にあれば、シュートなどの 攻めで来るということです。 問題はニュートラルゾーンと呼ばれる位置にいる時ですが、この位置にいる時は、攻めや 守りのどちらもあるということになります。 ここの判断が難しいところなのですが、一定の決まりということではなく、人、つまり選 手によって「攻め」もあれば「守り」もあるということになるのが、このニュートラルゾ ーンになります。そこの見極めをすばやくできて、ポジ ションを取ることができるのが、いわ 。 ゆる一流の前衛ということになります でもこうして見ると、前衛がどう相手 の後衛を見て判断しているのかがわか ると思います。 深い位置にいる後衛は守り、つまりロ 、 ブか後衛の前にシュートで返してくる 浅い位置にいる場合は、攻めなので前 衛はサイドを守ったり、相手の攻めを利用して逆に飛び出したりすることもできます。 、 、 このようにゾーンで考えることは ニュートラルゾーンの判断で経験が必要になりますが 全体としては、より単純化してわかりやすい指標だと思います。
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攻め、守りがなぜ必要なのか
ソフトテニスでは、100%攻めや100%守りというはっきりとした区別をつけること はできません。 まったく同じ状況は考えられないので すが、サーブとレシーブをスタートと して4球目くらいまでは、ある程度, デザインする、つまり計算してプレー することは可能です。 その中で攻めと守りが訪れますが、一 番簡単でわかりやすいのがレシーブの 場面です。 例えばアタックにいく、前衛オーバー をするなど,基本的にレシーブは攻撃 の場面です。 、 、 このアタックにいくということを考えてみると 全部アタックに行くということになれば 相手の前衛は警戒をしてしまいます。 ですので、100%成功するとは限りません。もちろんアタックする側がミスをしてネッ トしたり、アウトするということもあります。 、 、 。 ですので成功確率は相手もいますし 自分の技量もあるので 選手によって違ってきます面を考えないといけません。 例えば、マッチポイントを握っている場面で、後衛のレシーブだったとします。 この場面ではアタックしても良い場面ですが、相手前衛もアタックくるのではないかと警 戒しています。 それでも、アタックやサイド抜きは得意としていて選手であれば、あえて行っても良いと 思います。 その前に相手前衛にレシーブコースを様々見せて、アタックに来るかどうか、疑問を持た せておくことができれば、もっと成功確率は上がることになると思います。 リスクの話に戻しますが、例えばマッチポイントでリスクを冒してもアタックへ行くとい うのは、それなりの価値のあることですが、逆に相手のマッチポイントでアタックへ行っ てしまうのは、どうかと思います。 たぶん、そんな選手は多くはいないと思いますが、いるとすると、まったくリスクマネジ メントができていない選手と言えます。 つまり、今はリスクを冒して良い場面なのかどうなのかを全く理解していないからです。 じゃあ、負けている時は、とにかくリスクを冒さないでつないでいれば良いのか?という 意見も出てくるかと思います。 それは、大きな状況での攻めと,1球ごとの攻め、守りを常に考えないといけません。 つまりリードしている場面と負けている場面であるという大きな状況と、1球ごとの攻め のボール、守りのボールとあるわけです。 この写真にあるように、体がベースラインからこんなに下がらないと打てないような ボールは、マッチポイントであろうがなんであろうが,守りとなって、ロブを打つか 後衛の前にシュートで返すかになります。 ただ、ここでゾーンの考え方が出てくるのですが、この位置に体があるということで「守 り」と言っているわけですが、これが同じボールでも選手によってはこのボールをベース ラインで打つことができる選手もいます。 どういうことかというと、バウンドしてすぐに打つことができる、つまりライジングがで きれば、下がる必要がありません。 そうなると、ベースライン付近で打つことになり、それは、ニュートラルゾーンと呼ばれ る、攻めにも守りにもなるゾーンになるので、攻めることもできるボールということにな ります。
攻め、守りはこのように選手によって、つまり技量によって変わってくるのです。 リスクも選手によって変わってくることも意味しています。 このニュートラルゾーンにいる時が、もっともリスクマネジメントする必要がある場面で す。 例えばゲームポイント、つまり、ポイント2-3などで負けていて、ここを落としたらゲ 、 、 ームを取られてしまうというような場面では 自分が攻めゾーンにいる時は基本的に攻め 守りのゾーンにいる時は守り、ニュートラルゾーンにいる時は「守り」という風にマネジ メントします。 3-2でリードしていれば,ニュートラルゾーンにいる時のプレーは「攻め」です。 このような1ポイントごとのマネジメントも存在するわけです。 攻めと守りを考える上で、状況によるものと、1球ごとのこと、これを関連付けマネジメ ントすることが大事になります。 発行元 ─中学生ソフトテニス顧問のHP─ 管理・運営 中学生ソフトテニス顧問の会 oyahisa@aol.com http://echigo.sakura.ne.jp/komon/